JPH0363926A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高Ｓ／Ｎ特性等を含め優れた総合特性を備え
る高密度記録用の磁気記録媒体及びその製造方法に関す
るものである。

（従来の技術） 磁気記録体としては、磁気テープ、磁気シート、磁気カ
ード、磁気ディスク、磁気ドラム等があり、オーディオ
、ビデオおよびコンピュータ用等として応用され、近年
臼ざましい発展がみられる。これら各記録媒体はますま
す高密度記録に向い記録波長がさらに短くなることによ
り、高域特性に優れた磁気記録媒体が要望されている。

磁気記録媒体は、通常、非磁性支持体上に磁性粒子を含
有して成る磁性塗料を塗工してなるが、高域特性に優れ
た磁気記録媒体を得る方法としては、一般に磁性粒子と
して保磁力の高いものを用いたり、粒径の小さいものを
用いる方法が知られている。

〔発明か解決しようとする課題〕

しかしながら、これらの磁性粒子は概して分散性に劣り
均一分散が困難であり、また再凝集しやずいという欠点
をもっている。これらの欠点を解消する方法としては、
特開昭６０−５４７６８にあるように、磁性粒子を含有
している塗布直前の磁性塗料にすり力を作用せしめ均一
分散化をはかったり、特開昭６１−２２９２３８にある
よ、うに磁性塗料に超音波処理を施して、再凝集を防ぐ
方法等が開示されている。

しかしながら、これらの方法では塗布後の再凝集に対し
ての効果はなく根本的解決策とはなっていない。

また、さらに磁気記録媒体にはその耐久性向上の目的で
研摩材としてα−ＡＩ２０３などの非磁性粉末が添加さ
れているが、高域特性に優れた磁気記録媒体を得るため
に粒径の小さな磁性粒子を用いると、従来と同じ研摩材
を用いた場合耐久性の低下が生じる。これを解決するに
は研摩材の粒径を大きくしたり、添加量を多くする方法
があるが、それによって磁性粒子の再凝集がすすんだり
、ノイズレベルの悪化などの悪影響が生じることとなる
。

このように従来の技術では、高域特性に優れ高密度記録
が可能で、かつ耐久性がよくノイズレベルが小さいとい
うような総合特性に優れた磁気記録媒体を得ることは困
難であった。

本発明は上記従来磁性塗料による問題点じ鑑みなされた
ものであり、高域特性に優れ、かつ総合特性のよい磁気
記録媒体及びその製造方法を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、磁性塗料と、得られる磁気特性等との関
係を鋭意研究した結果、磁性塗料の粘度が大きく磁気特
性に影響を与え、所定の粘度以上のものを非磁性支持体
上に塗布することによって、総合特性に優れ、高域特性
のよい磁気記録媒体が得られることを見い出し本発明に
至ったのである。

すなわち、本発明は、非磁性支持体上に磁性塗料を塗布
してなる磁気記録媒体において、前記磁性塗料が１５０
００ｃｐｓ以上の粘度で塗布されたことを特徴とする磁
気記録媒体であり、高域特性及び総合特性に優れたもの
である。

本発明によれば、磁性塗料の粘度を１５０００ｃｐｓ以
上とすることにより、従来より粒径の大きい研摩材を用
いたり、従来より研摩材の添加量を多くした場合でも、
高域特性に優れ、ノイズレベルの悪化をともなわず、耐
久性に優れた磁気記録媒体を提供することが可能となる
。

本発明において磁気記録媒体とは、基本的に非磁性支持
体上に、磁性粒子を含有してなる磁性塗料が塗工された
構成を有するものであり、該構成を有するものであれば
使用用途及び形態を問わずあらゆる磁気記録媒体に適用
できる。すなわち、磁気テープ、シート、カード、ディ
スク、ドラム等に適用でき、上記基本的構成の他、バッ
クコート層等が形成されていてもよい。

本発明で用いることのできる磁性粒子としては、磁性酸
化鉄、二酸化クロム、金属磁性粉等、目的の磁気特性に
合せて適宜選定することができ、公知のものを含めいず
れでも用いることができる。磁性粒子の保磁力は通常５
００〜２０００Ｏｅでよいが、本発明の構成によれば、
特に１４００Ｏｅ以上の磁性粒子を用いることによって
高域特性及び総合特性を著しく向上させることができ、
例えば針状メタル粉等を好適に用いることができる。又
、該磁性粒子の平均粒径は０．１〜１．０ｇｍ程度でよ
く、本発明においては従来用いられている粒径よりも小
さいものを用いることができ、この結果高域特性を向上
させることが可能である。

磁性塗料は上記のような磁性粒子を含有するものである
が、この他バインダー、研摩材を基本的に含有しており
、必要により、さらに潤滑剤、分散剤、帯電防止剤等を
加えてもよい。研摩材としてはａ−Ａ１２０３粉末、Ｃ
ｒ２Ｏ３粉末、α−Ｆｅ、Ｏ，等研摩材として機能する
ものであればいずれも用いることができ、平均粒径とし
ては０．１〜１，０μ茄程度でよく、粒度の上限は塗布
装置の性能等により規定されるが、従来用いられている
粒径よりも比較的大きいものを用いることができ、この
結果磁性塗料により形成される磁気記録層の耐久性を向
上することが可能である。

又、バインダーとしては、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂あるいは反応型樹脂等の単独もしくは混合系を使
用することができる。潤滑剤には高級脂肪酸、高級脂肪
酸ニス、チル等がある。分散剤としては、前記の潤滑剤
もその作用を有しているが、他にはレシチンあるいはリ
ン酸エステル等を使用してもよい。又、帯電防止剤とし
てはカーボンブラック等を用いることができる。それぞ
れの配合比は目的に合せて適宜設定すればよいが、通常
、磁性粒子重量当り、バインダー及び研摩材はそれぞれ
１０〜５０及び１〜４０重量％程度でよい。研摩材は磁
気記録層の耐久性に影響を及ぼすが、本発明においては
磁性塗料を１５０００ｃｐｓ以上に調整するため、研摩
材によるノイズレベルの悪化等の悪影響がほとんど生じ
ないので従来よりも粒径、添加量とも広範囲に選択する
ことができる。

磁性塗料は上記成分を所定の溶媒中に分散混合し、所定
の粘度に調整することにより得られる。

本発明においては、上記粘度をｔｓｏｏｏｃｐｓ以上、
好ましくは２００００　ｃｐｓ以上に調整するが、１５
０００ｃｐｓより小さいと磁性粒子の分散混合が充分に
行なうことができず、研摩材の粒径、含有量により再凝
集が進んだりする。粘度の上限は特にないが塗布装置の
性能等により規定される。又、粘度の調整は溶剤の使用
量により行なうことができるが、この他派粘剤等によっ
て行なってもよい。溶剤の量は、磁性塗料の成分により
、又分散混合方法により異なるが、一般に、磁性粒子当
りｉｏｏ〜４００重量％の使用量で調整することができ
る。又、用いることのできる溶剤としてはメチルエチル
ケトン、トルエン、シクロヘキサノン、メチルイソブチ
ルケトン等の有機溶剤を単独で又は２種以上の混合溶剤
として用いることができる。

分散、混合の手段は特に制限されるものでなく、サンド
グライダ−等により行なえばよい。

得られた磁性塗料は公知の技術に基づき塗布、表面加工
すればよく、磁気記録層として１〜１０程度のものを得
ることができる。

〔実施例〕

次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。

以下に示すように磁性塗、料の粘度、磁性粒子の保磁力
、研摩材の添加量及び研摩材の粒径を変え実施例１〜２
１及び比較例１〜７により磁気記録媒体を製造し、得ら
れた磁気記録媒体の２５トラツクにおける７　Ｍｌ（ｚ
出力及びＣ／Ｎを測定し、結果を表１．２及び３に示し
た。尚、表中の数値はそれぞれ比較例１に対する相対値
（ｄＢ）である。

実施例１ （Ｍｉ性塗料配分） 針状メタル粉（Ｆｅ−Ｎｉ合金、　　　１００重量部Ｈ
ｃ１４５０Ｏｅ、平均粒径０．３μｍ）塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体　１０／／（米国ＵＣＣ社製ＶＡ　Ｇ
Ｈ） ポリウレタン樹脂　　　　　　　　　１０　〃（大日精
化社製ＭＡＵ９０２１） リン酸エステル　　　　　　　　　　２　〃（東邦化学
製Ｒｅ−６１０） α−Ａ１２０３粉末　　　　　　　　５　〃平均粒径０
．４μｍ Ｃｒ２Ｏ３粉末　　　　　　　　　　５　〃平均粒径０
．５μｍ ｎ−ブチルステアレート　　　　　　　３　〃メチルエ
チルケトン　　　　　　　９０　〃トルエン　　　　　
　　　　　　　　９０　〃シクロヘキサノン　　　　　
　　　　４５上記組成物をサンドグラインダーで充分混
合分散を行なったのち、架橋剤ポリイソシアネート（日
本ポリウレタン社製コロネートＬ）２重量部加え、均一
になるように混合攪拌して磁性塗料を得た。得られた磁
性塗料の粘度は１５０００ｃｐｓであった。この磁性塗
料を、３３μｍのポリエステルベースフィルム上に乾燥
厚さ３μｍとなるように塗布し、表面平滑化処理後直径
４７ｍｍに打ち抜き、円盤状磁気記録媒体を得た。得ら
れたサンプルを実施例１とした。

実施例２．３ メチルエチルケトン７８重量部及び６４重量部、トルエ
ン７８重量部及び６４重量部、シクロヘキサン３９重量
部及び３２重量部とし磁性塗料の粘度を調整してそれぞ
れ２００００　ｃｐｓ及び３００００　Ｃ１）Ｓとした
以外は実施例１と同様にして円盤状磁気記録媒体を得た
。これらのサンプルをそれぞれ実施例２．３とした。

実施例４〜６ 用いる針状メタル粉のＨｃをＮｉ添加量を変えることに
より１３００Ｏｅ、１５５０Ｏｅ、　　１６５０Ｏｅと
した以外は実施例１と同様な方法で円盤状磁気記録媒体
を得た。これらのサンプルをそれぞれ実施例４，５．６
とした。

実施例７〜９．１０〜１２ 用いる針状メタル粉のＨｃを１３００Ｏｅ、１５５０Ｏ
ｅ、１６５０Ｏｅとした以外は実施例２゜３と同様な方
法で円盤状磁気記録媒体を得た。これらのサンプルをそ
れぞれ実施例７，８．９及び１０．１１．１２とした。

比較例１ メチルエチルケトン１１２ｆｉｉ部、トルエン１１２重
量部、シクロヘキサン５６重量部とし磁性塗料の粘度を
＋００００ｃｐｓとした以外は実施例１と同様にして円
盤状磁気記録媒体を得、これを比較例１とした。

比較例２〜４ 用いる針状メタル粉のＨｃを１３００Ｏｅ、１５５０Ｏ
ｅ、１６５０Ｏｅとした以外は比較例１と同様な方法で
円盤状磁気記録媒体を得た。これらのサンプルをそれぞ
れ比較例２，３．４とした。

５０００ ００００ ００００ ５０００ ．１５０００ ５０００ ００００ ００００ ００００ ００００ ００００ ００００ ００００ ００００ ００００ ００００ 表１ ４５０ ５０ ５０ ００ ５０ ５０ ００ ５０ ５０ ３００ ５５０ ６５０ ４５０ ３００ ５５０ ６５０ ＋０．４ 十０．４ ＋０．８ １．９ ＋０．５ ＋０．５ −１．７ ＋０．５ ＋０．５ −１．６ ＋０．８ ＋１．０ ＋２．０ 十２．８ ＋３．３ −１．２ ＋２．２ ＋２．４ −１．２ ＋３．１ ＋３．５ −１．０ ＋３．７ ＋４．５ −２．２ ＋０．２ ＋０．４ 表１よりわかるように本発明にあるように粘度１５００
０ｃｐｓ以上の磁性塗料を塗布した磁気記録媒体は高域
特性、特にＣ／Ｎ特性に優れていることがわかる。この
効果は磁性粒子のＨｃが１４００Ｏｅ以上のときに顕著
であった。

実施例１３〜１８ 研摩材の総添加量を２０重量部、３０重量部とした以外
は実施例１，２．３と同様な方法で円盤状磁気記録媒体
を得た。これらのサンプルをそれぞれ実施例１３．１４
及び１５．１６及び１７゜１８とした。

比較例５．６ 研摩材の総添加量を２０重量部、３０重量部とした以外
は比較例１と同様な方法で円盤状磁気記録媒体を得た。

これらのサンプルをそれぞれ比較例５．６とした。

１５０００ １５０００ ００００ ００００ ３ｏｏｏ。

００００ 表 ＋０．１ ＋０．３ ＋０．２ ＋０．７ ＋０．５ ＋１．５ ＋１．０ ＋２．６ ＋２．５ ＋３．２ ＋３．０ 比較例７ 研摩材の平均粒径をα−Ａ１２０３　、Ｃｒ２Ｏ３それ
ぞれ０．５μｍ、　０．６μｍとした以外は比較例１と
同様の方法で円盤状磁気記録媒体を得た。このサンプル
を比較例７とした。

表３ 比較例５　　１００００　　　　２０　　　　　−０．
５　　　−１．５６　　１００００　　　　　３０　　
　　　−１．０　　　　−２．５実施例１９　　１５０
００　　　０．５１０．６２０　　２００００　　　０
．５１０．６２１　　３００００　　　０．５１０．６
＋０．３ ＋０．４ ＋０．８ ＋１．５ ＋２．５ ＋３．０ 表２に示すように本発明によれば研摩材添加量を多くし
ても特性劣化が小さいことがわかる。

実施例１９〜２１ 研摩材の平均粒径をα−Ａ１２０３．Ｃｒ２Ｏ３それぞ
れ０．５μｍ、　０．６μｍとした以外は実施例１〜３
と同様の方法で円盤状磁気記録媒体を得た。このサンプ
ルを実施例１９，２０．２１とした。

比較例７ ００００ ０．５７０．６ 一〇、２ ＝１．５ 表３に示したように本発明によれば研摩材粒径を大きく
しても特性劣化が小さいことがわかる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、粘度１５０００ｃｐｓ以上の磁性
塗料を塗布してなる磁気記録媒体は、高域特性に優れ、
総合特性のよい磁気記録媒体となる。特に磁性粒子の保
磁力、を１４００Ｏｅとしたものは顕著な効果が得られ
る。又、上記磁気記録媒体は用いる溶剤量の調整により
行なうことができ、実用上有用なものである。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）非磁性支持体上に磁性塗料を塗布してなる磁気記
   録媒体において、前記磁性塗料が１５０００ｃｐｓ以上
   の粘度で塗布されたことを特徴とする磁気記録媒体。
2. （２）前記磁性塗料中に含まれる磁性粒子の保磁力が１
   ４００Ｏｅ以上であることを特徴とする請求項（１）に
   記載の磁気記録媒体。
3. （３）非磁性支持体上に磁性塗料を塗布してなる磁気記
   録媒体の製造において、前記磁性塗料の粘度を１５００
   ０ｃｐｓ以上に調整して塗布することを特徴とする磁気
   記録媒体の製造方法。
4. （４）前記磁性塗料中に含まれる磁性粒子の保磁力が１
   ４００Ｏｅ以上であることを特徴とする請求項（３）に
   記載の製造方法。