JPH0439934Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は軒樋を軒先に吊架する軒樋吊金具に関
するものである。

（従来技術と問題点） 軒樋を軒先に施工する吊金具は足部を軒先のタ
ル木や鼻隠し板などに固着し、水平板の前後の両
端に軒樋の耳部を吊架して固定するものである。

この軒樋耳部は金属薄板を折曲形成したものが
多く、これを吊金具で吊架すると耳部が変形した
りすることがあつた。

これは吊金具による軒樋耳部を吊架する強度に
問題があるためで、施工した後に軒樋に不測の外
力が掛つたり、あるいは積雪地方であると屋根の
積つた雪の重みで外れたりしやすいものであつ
た。

又、施工作業時の問題として軒樋は軒先の不安
定な足場上で行なわれるため安全性の点からも容
易に作業できるような簡単な構造が望まれる。

（考案の目的） 本考案はこのような問題点に対し、軒樋耳部を
吊架した時に変形したり外れたりする恐れもな
く、又施工作業も簡単であり容易に行なえる軒樋
吊金具を提供するものである。

（考案の構成） 以下本考案を添付図面に示す一実施例に基づい
て説明する。

第１図は吊金具Ａの一部分を分解した時の斜視
図を示すが、この吊金具Ａは銅板などの帯状金属
板を折曲形成した水平板１と、該水平板１の上面
側にリベツト３にて一端を固着した足部２より構
成される。

水平板１の前後の両端には下方にＬ字状に折曲
した係合部１２，１２が設けられ、この係合部１
２付近の水平板１の上面側には半孔状の凹部１５
が設けられ、該凹部１５の部分を押圧するよう
に、板バネ１７がリベツト３により水平板１上面
側に固着されている。

又、この水平板１には軒樋耳部を固定するため
略コ字状の押え具１３が上面側の板バネ１７と水
平板１との間に挾着され、この押え具１３の上部
には上面を押圧して下方に突出した凸部１６が設
けられ樋方向の両側端は水平板１を挾むように挾
着片１４が垂設されている。

一方、足部２は一端を水平板１の上面側にリベ
ツト３にて固着され、他端は下方に垂下片２１が
折曲され、該垂下片２１には直交する方向に釘孔
２３を穿設したトンボ２２が固着されている。

吊金具Ａは上記のように構成され、足部２を軒
先の鼻隠し板などに固着した後第２図及び第３図
に示す如く軒樋４を吊架するが、略角形の軒樋４
は両上端に角形の耳部４１が設けてある。

上記の如く構成される吊金具Ａの足部２を軒先
の鼻隠し板などに固着した後軒樋４の耳部４１を
吊架して施工する。

この耳部４１は上記押え具１３の挾着片１４に
挾着される巾を有し、施工するに際しては第２図
に示す如く押え具１３をやや内方に摺動移動させ
ておき、軒樋４の上部をやや窄めて耳部４１を挾
着片１４，１４の間に挿入する。

そして、そのまま耳部４１を外方に開きながら
水平板１の係合部１２に係合すれば施工が完成す
る。

又、この時板バネ１７にて下方に押圧された押
え具１３の下面側には凸部１６が設けられてお
り、この凸部１６が第４図に示す如く水平板１の
両端に形成した凹部１５と係合し、押え具１３が
動くのを防止しているため取り付けた後は外れる
恐れもないものとなる。

（考案の効果） 上述したように本考案に係る軒樋吊金具は水平
板に取り付けた押え具に窄めた軒樋耳部を挿入し
て開くだけで施工できるため作業が容易にして迅
速に行なえ、又耳部の吊架も係合部で支え、押え
具にて外れるのを防いでいるため不測の外力が掛
つた時にも外れたりする恐れのないものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例に係り、第１図は吊金
具の斜視図、第２図は吊金具に軒樋を取り付ける
途中の側面図、第３図は吊金具に軒樋を取り付け
た時の側面図、第４図は第３図に於ける要部の断
面図を示す。 Ａ……吊金具、１……水平板、１１……端部、
１２……係合部、１３……押え具、１４……挾着
片、１５……凹部、１６……凸部、１７……板バ
ネ、２……足部、２１……垂下片、２２……トン
ボ、２３……釘孔、３……リベツト、４……軒
樋、４１……耳部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平板の両端に軒樋の耳部係合部を設け、該水
   平板に足部を固着してなる吊金具に於いて、水平
   板の両端に前後方向に摺動可能な耳部押え具を装
   着し、該押え具の上面を板バネにて押圧してなる
   軒樋吊金具。