JPH0230575Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は軒樋が支持される軒樋支持装置に関す
るものである。

〔背景技術〕

従来の軒樋取付具A′にあつては、第１図に示
すように両側にコ字状嵌合部５′を設けて形成さ
れているため、軒樋取付具A′のコ字状嵌合部
５′に夫々軒樋B′の前部及び後部の角筒状の耳部
３′，４′を嵌合させて吊つている。このため軒樋
B′を取付けた後、外観上目立つ軒樋B′の前部側
のコ字状嵌合部５′が見えて外観上好ましくなか
つた。

〔考案の目的〕

本考案は叙述の点に鑑みてなされたものであつ
て、本考案の目的とするところは軒樋の前部側に
軒樋取付具の一部が露出したりしないように軒樋
を吊ることができて外観を向上できる軒樋支持装
置を提供するにある。

〔考案の開示〕

本考案の軒樋支持装置は軒樋取付具Ａを構成す
る取付具本体１３の基部に軒樋Ｂの後部の耳部４
が嵌合し得る嵌合部５を設け、取付具本体１３の
先端に下係止部６を設け、取付具本体１３の先端
部上に押え板１７を載置すると共に取付具本体１
３と押え板１７とを締付ねじ具２０にて締結し、
押板１７の先端部に上方に向けて略逆Ｌ字状に屈
曲した屈曲片部２１を設け、屈曲片部２１の先端
に下向きの上係止部７を設け、上記取付具本体１
３の下係止部６と押え板１７に設けた屈曲片部２
１の上係止部７で軒樋Ｂの前部の耳部３の軒樋Ｂ
内側を挟持し、耳部３の上面に凹設した係止溝８
に上記屈曲片部２１の先端に設けた下向きの上係
止部７を係合し、この係止溝８の後方側より前方
側をやや高くして突部１２を設けたものであつ
て、上記のように構成することにより従来例の欠
点を解決したものである。つまり、取付具本体１
３の下係止部６と押え板１７の屈曲片部２１の先
端に設けた上係止部７とにより軒樋Ｂの耳部３の
軒樋Ｂ内側を挟持し、耳部３の上面に係止溝８を
凹設し、係止溝８に押え板１７の下向きの上係止
部７を係合し、この係止溝８の後方側より前方側
をやや高くして突部１２を設けて取付具本体１３
の一部が軒樋Ｂの前部側に露出しないように軒樋
Ｂを支持することができるようにしたものであ
る。

以下、本考案を実施例により詳述する。軒樋取
付具Ａを構成する取付具本体１３は軒樋Ｂを吊る
ためのもので、金属帯板のような材料にて形成さ
れている。取付具本体１３の基端には垂直方向を
向く取付片１４を設けてあり、取付片１４に押え
具２３をリベツト２４にて取付けてあり、押え具
２３の両側に取付孔２５を有している。取付片１
４の上部にはコ字状の嵌合部５を設けてあり、嵌
合部５の前方側に上下動自在に抜け止めピン１５
を装着してある。取付具本体１３の先端には先端
に向かつてやや上方に傾斜せる下係止部６を設け
てあり、下係止部６の基部に係当段部１６を設け
てある。取付具本体１３の先端部上には押え板１
７の基部を載置してあつて、押え板１７の下面に
設けたスライド突起１８を取付具本体１３の長孔
状のスライド孔１９にスライド自在に嵌合してあ
り、取付具本体１３と押え板１７をボルト２０ａ
と蝶ナツト２０ｂとよりなる締付ねじ具２０にて
締結してある。上記スライド突起１８とスライド
孔１９とは第５図に示されるように取付具本体１
３側にスライド突起１８を、押え板１７側にスラ
イド孔１９を設けてもよい。上記スライド突起１
８とスライド孔１９があると、押え板１７をガイ
ドしてスライドさせることができるのは勿論、締
付ねじ具２０を緩めてても押え板１７が首振りし
ないように位置決めできる。。押え板１７の先端
部には上方に向けて略逆Ｌ字状に屈曲した屈曲片
部２１を有し、屈曲片部２１の先端に下方に屈曲
せる上係止部７を設けてある。軒樋Ｂは本実施例
の場合、軒樋であつて、略全体が合成樹脂１０に
て形成され、内部に略全面に亘つて金属板１１を
埋入してある。軒樋Ｂを取付けたとき軒先側に位
置する後方の後部側壁１より軒先側と半体に位置
する前方の前部側壁２の高さを高くしてあつて、
所謂前高の軒樋Ｂとなつている。前部側壁２の上
端及び後部側壁１の上端には角筒状の耳部３，４
を長手方向全長に亘つて設けてある。耳部３の上
面には断面略Ｌ字状の係止溝８を長手方向全長に
亘つて凹設してあり、係止溝８の後方側より前方
側をやや高くして突部１２を長手方向全長に亘つ
て設けてある。耳部３の内側面には長手方向に亘
つて奥部程やや巾広になつた係止溝９を凹設して
ある。

しかして軒樋Ｂを取付施工するに当つては次の
ように行う。取付具本体１３の取付片１４を軒先
の鼻板等に当接し、取付片１４を押え具２３にて
押えて押え具２３を取付孔２５に挿通した木ねじ
等にて軒先の鼻板等に固着することにより軒先に
取付具本体１３を取付ける。軒樋Ｂの後部側壁１
側の耳部４を嵌合部５に嵌合し、抜け止めピン１
５を下降させて取付ける。軒樋Ｂの前部側壁２側
の耳部３は、締付ねじ具２０を緩めておき、下係
止部６を係止溝９に挿入すると共に耳部３と前部
側壁２との角部に係当段部１６を当接し、押え板
１７の先端に設けた下向きの上係止部７を耳部３
の係止溝８に係止し、締付ねじ具２０を締付けて
下係止部６と上係止部７とで挟持するように取付
ける。この際突部１２があると一層上係止部７が
見えにくくなる。つまり、突部１２は係止溝８の
後方側より前方側をやや高くして形成してあるこ
とにより、係止溝８に嵌合された上係止部７は突
部１２により隠されることとなり、側方または下
方から見た場合、上係止部７が見えないようにし
て接続部分が見えないようにすることができるも
のである。

〔考案の効果〕

本考案の軒樋支持装置は叙述の如く取付具本体
の下係止部と押え板に設けた屈曲片部の上係止部
で軒樋の前部の耳部の軒樋内側を挟持し、耳部の
上面に凹設した係止溝に上記屈曲片部の先端に設
けた下向きの上係止部を係合し、この係止溝の後
方側より前方側をやや高くして突部を設けてある
ので、軒樋の前部の耳部を軒樋内側で挟持して取
付けることができ、しかも突部の存在によつて軒
樋の前部の耳部の前下方から取付具本体の一部が
見えたりせず、外観よく軒樋を取付けることがで
きるものであり、さらに、上下の係止部で挟持し
て取付けられるので軒樋内側で耳部を取付けるも
のでも確実に取付けることができるものである。
また、係止溝に押え板の先端に設けた下向きの係
止部を係合してあることにより係止部は抜け止め
された状態で係止溝に係合されて耳部が側方にず
れて位置ずれしたりすることなく耳部を保持する
ことができるものであり、軒樋取付具の一部を外
観上見えないようにしながら係止部分の保持強度
を向上させて耳部を確実に保持することができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の断面図、第２図は本考案の軒
樋取付具の一実施例の正面図、第３図は同上の平
面図、第４図は同上の側断面図、第５図は同上の
他の実施例の正断面図、第６図は軒樋支持装置を
示す正断面図、第７図は同上の前部の耳部部分の
拡大断面図であつて、Ａは軒樋取付具、Ｂは軒
樋、６は下係止部、７は上係止部、８は係止溝、
１２は突部、１３は取付具本体、１７は押え板、
２０は締付ねじ具、２１は屈曲片部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軒樋取付具を構成する取付具本体の基部に軒樋
   の後部の耳部が嵌合し得る嵌合部を設け、取付具
   本体の先端に下係止部を設け、取付具本体の先端
   部上に押え板を載置すると共に取付具本体と押え
   板とを締付ねじ具にて締結し、押え板の先端部に
   上方に向けて略逆Ｌ字状に屈曲した屈曲片部を設
   け、屈曲片部の先端に下向きの上係止部を設け、
   上記取付具本体の下係止部と押え板に設けた屈曲
   片部の上係止部で軒樋の前部の耳部の軒樋内側を
   挟持し、耳部の上面に凹設した係止溝に上記屈曲
   片部の先端に設けた下向きの上係止部を係合し、
   この係止溝の後方側より前方側をやや高くして突
   部を設けて成る軒樋支持装置。