JPH0437710B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0437710B2
JPH0437710B2 JP60179205A JP17920585A JPH0437710B2 JP H0437710 B2 JPH0437710 B2 JP H0437710B2 JP 60179205 A JP60179205 A JP 60179205A JP 17920585 A JP17920585 A JP 17920585A JP H0437710 B2 JPH0437710 B2 JP H0437710B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
acetaldehyde
ethyl alcohol
exchange resin
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60179205A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6240273A (ja
Inventor
Yasunobu Nasu
Taichi Ogishima
Akira Idei
Haruhiko Uchida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHIMADAYA HONTEN KK
Original Assignee
SHIMADAYA HONTEN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHIMADAYA HONTEN KK filed Critical SHIMADAYA HONTEN KK
Priority to JP17920585A priority Critical patent/JPS6240273A/ja
Publication of JPS6240273A publication Critical patent/JPS6240273A/ja
Publication of JPH0437710B2 publication Critical patent/JPH0437710B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、包装食品の保存法及びその保存に使
用するアセトアルデヒド除去能を有する脱酸素剤
に関する。 〔従来の技術〕 めん類、米飯類、魚肉並びに畜肉食品、又はこ
れらの練製品、醗酵食品、もち類、和洋菓子、あ
ん類、パン類、くん製品等の包装食品に脱酸素剤
を使用すると、包装内部が嫌気的に保たれる結果
カビ等の好気性微生物の増殖が著しく抑制され
る。従つて、見掛け上保存性が顕著に延長された
かの如く判断されるので、多くの包装食品への脱
酸素剤使用が普及してきた。しかし、微生物の多
くは嫌気下でも旺盛な増殖を示し、脱酸素剤の使
用のみでは実質的な保存性を確保できないことが
多いことが分つてきた。そこで、嫌気下で抗菌力
を増強する特性を有するエチルアルコールを併用
する方法について、本発明者らは折に触れて提唱
してきたが、最近は併用法が普及しつつあるとこ
ろである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 エチルアルコールと脱酸素剤の併用法は、前述
の通り包装食品の保存性向上の点で極めて有効で
あるが、その後の研究過程で、重大な瑕疵がある
ことを見出した。すなわち、エチルアルコール蒸
気が脱酸素剤と接触すると、従来の化学常識に反
し、エチルアルコールが酸化されてアセトアルデ
ヒドに変化することを知見した。そのいきさつを
述べると、エチルアルコールと脱酸素剤の併用又
は単用による包装生うどんの保存試験を実施した
結果、エチルアルコール単用のものに比べて併用
のものにおいて、経時的褐変化及び異臭の発生を
認めた。ヘツドスペースガスのガスクロマトグラ
フイーを行なつたところ、併用のものに限つてエ
チルアルコールとは異なるピークの発生を認め
た。そこで、エチルアルコールと脱酸素剤のみを
使用してモデル試験を行ない、新たに生成するピ
ークが、アセトアルデヒド標準物質の場合と、チ
ヤート上同一の保持時間を示すことを確認し、又
臭気も同一であることを確認して、前記物質がア
セトアルデヒドであることを同定した。 エチルアルコールからアセトアルデヒドが生成
する機構は次の実験1の結果から、脱酸素剤が触
媒となり、包装内の酸素ガスがエチルアルコール
を酸化するものと推定した。すなわち、 「実験1」 塩化ビニリデンコートポリプロピレン袋(以下
KOP袋と称す)に、25%エチルアルコール4ml
を吸着させたテイツシユペーパー及び市販脱酸素
剤(三菱ガス化学株式会社製造 商品名エージレ
スF。以下市販脱酸素剤と称した場合、本剤を指
す)を収容して脱気密封した。次いで、この脱気
密封したKOP袋表面に貼付した粘着ゴム板(東
レエンジニアリング株式会社製造品)を介して注
射器により空気又は窒素ガスを量を変えて注入
し、全ガス量がほぼ250mlになるようにして多数
の試験用KOP袋を用意した。これらの包装内ガ
ス中の酸素ガス濃度を酸素計(東レジルコニア式
酸素計LC700T型、サンプル量5ml)で測定し
た。次いで、これらの袋を25℃、約1日保存後、
この袋内の酸素ガスの除去により減少した分を窒
素ガスで補充して全ガス量を再びほぼ250mlとし、
ガスクロマトグラフによつてアセトアルデヒドを
測定した。 本実験及び以下の実験又は実施例におけるアセ
トアルデヒドの測定条件は次表の通りである。
【表】
【表】 実験1の結果、次の第1表に示すように、包装
内の酸素ガス濃度に略比例して生成するアセトア
ルデヒド量が増加した。 なお、本願では、このアセトアルデヒド量を定
量値として示すことが困難であつたので、試薬の
アセトアルデヒド(温度25℃)を約2/3量入れた
試薬ビンのヘツドスペースガスについてのピーク
高を100とした場合の相対値で示した。 なお、測定限界は0.0004程度であるので、この
値未満は「検出せず」で示した。 第1表中の数値もこの相対値で示してある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、脱酸素剤の酸素ガス除去能を実
質的に阻害することなく、アセトアルデヒドを除
去する物質について種々検索したところ、アミン
が付加結合してなる弱塩基性陰イオン交換樹脂が
極めて有効であることを発見した。 すなわち、本発明は、「脱酸素剤とエチルアル
コールを使用して包装食品に保存性を付与する方
法において、弱塩基性陰イオン交換樹脂を食品に
直接接触しない状態で共存させることを特徴とす
る包装食品の保存法」に係る第1の発明と、「酸
素除去能を有する物質若しくは組成物からなる脱
酸素剤に、アミンが付加結合してなる弱塩基性陰
イオン交換樹脂を配在したことを特徴とするエチ
ルアルコールを含む包装食品に使用することを目
的としたアセトアルデヒド除去能を有する脱酸素
保存剤」に係る第2の発明とにより構成される。 イオン交換樹脂は多孔質で水に不溶の樹脂で、
他のイオンと交換できる酸性又は塩基性の基を有
するもので、純水の製造などに使用される。 本発明ではこのイオン交換樹脂の中で弱塩基性
陰イオン交換樹脂が使用され、ポリスチレン等の
高分子化合物に一級、二級あるいは三級アミンが
多数付加結合しているものであつて、市販品の例
としては、ローム・アンド・ハースカンパニー製
のもの(登録商標、アンバーライトIRA−45、以
下「イオン交換樹脂A」という。これはポリスチ
レンに一級や二級アミン等を反応させたものであ
る。)、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製のもの
(登録商標、ダウエツクスWGR、以下「イオン
交換樹脂B」という)が褐げられる。 次に弱塩基性陰イオン交換樹脂の適正使用量を
明らかにするために実験2を行なつた。 「実験2」 弱塩基性陰イオン交換樹脂の量を変え、通気性
袋(片面が紙、他面がポリプロピレン製)に封入
した。この小袋、市販脱酸素剤、及び25%エチル
アルコール4mlを含ませたテイツシユペーパーを
KOP袋に収容して脱気密封した。次いで、実験
1と同様の手段によりほぼ250mlの空気を注入後、
25℃で保存し、約1日及び3日後にヘツドスペー
スガス中のアセトアルデヒドを測定し第2表に示
した。なお、1日保存後において、いずれの実験
区においても、酸素ガス除去分だけ容積の減少が
認められたが、窒素ガスによる補充は行なわなか
つた(以下の実験例においても同様である)。
【表】 実験2の結果から、包装内空気含有量250mlを
標準とした場合、イオン交換樹脂Aでは0.25gで
充分にアセトアルデヒドを除去できることが分つ
た。なお、イオン交換樹脂Bについても同様に実
験を行なつたところ、イオン交換樹脂Aとほぼ同
効を示した。 アセトアルデヒド生成量は、包装食品内の酸素
ガス含有量に依存すると考えて良いので、包装時
に窒素ガスや炭酸ガスを使用してガス置換包装す
れば、その程度に応じて弱塩基性陰イオン交換樹
脂の使用量を減少することができる。この場合、
完全にガス置換を行なつて酸素ガスをゼロにする
ことができるならば、アセトアルデヒド生成の心
配は無用となるので、本発明の解決対象の重要な
部分も消失することになり、そして脱酸素剤使用
も無意味となる。しかし、実際上、包装時におい
て完全に酸素ガスを除去すること、及び一般に使
用される包装材では外界からの酸素ガス侵入を完
全に防止することがいずれも困難である。この点
において脱酸素剤の使用意義があり、そしてこれ
にエチルアルコールを共存させる場合、脱酸素剤
の機能発揮に付随して生成するアセトアルデヒド
の除去が緊急解決課題として生じているのであ
る。 なお、アセトアルデヒド生成量は、次のように
算出できる。すなわち、包装内空気250mlを標準
とした場合、この空気中にほぼ2ミリモルの酸素
ガスを含む。2ミリモルの酸素ガスは最大4ミリ
モルすなわちほぼ200mgのエチルアルコールを酸
化しほぼ同量のアセトアルデヒドを生成させる。
通常、包装食品中の空気含有量は250mlよりかな
り少なく、又エチルアルコール使用量は200mgよ
りはるかに多いので(通常、食品中に1w/w%
以上のエチルアルコールを使用することが多い。
従つて、この場合100gの食品中に1000mg以上含
む。)、エチルアルコールの損失による保存性の低
下の心配は無用である。 本発明で、脱酸素剤は一般市販品を使用するこ
とができるが、鉄粉、アスコルビン酸並びにエリ
ソルビン酸及びこれらの塩類、亜ニチオン酸塩、
酸化第一鉄、硫酸第一鉄、タンニン、リグニン、
ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシア
ニソール等の還元性物質の1種若しくは2種以上
と必要に応じて、これらとアルカリ金属若しくは
アルカリ土類金属の水酸化物、活性炭、水、その
他粉状若しくは粒状物質又は多孔状物質との組成
物を適宜調整して使用しても良い。 以上で述べた脱酸素剤と、弱塩基性陰イオン交
換樹脂を、食品と直接接触しない状態で共存させ
るために、それぞれあるいは単一の通気性袋若し
くは通気性容器に封入したものを、エチルアルコ
ールを使用した食品とともに酸素透過性の小さな
袋若しくは容器に封入することにより第1の発明
が達成される。第1の発明において、脱酸素剤と
弱塩基性陰イオン交換樹脂とを離した状態で包装
食品内に共存させると、脱酸素剤に接触して生成
したアセトアルデヒドの一部が弱塩基性陰イオン
交換樹脂により除去されず、食品と反応してしま
うおそれがあるので、脱酸素剤と弱塩基性陰イオ
ン交換樹脂とはなるべく近接した状態で共存させ
ることが望ましい。この場合、第2の発明で得ら
れるアセトアルデヒド除去能を有する脱酸素保存
剤を使用すれば、前記問題は全く生じない。 第2の発明は、前述の脱酸素剤に弱塩基性陰イ
オン交換樹脂を配在させることにより、達成され
る。配在方法は、均一混合あるいは不均一混合で
も実質的効力に大差はないが、均一混合が脱酸素
保存剤の調整上も合理的である。 以下、実施例により具体的に説明する。 実施例 1 (第1の発明) エチルアルコールを使用し、他は常法に従つて
製造した生うどん(エチルアルコール含有率
1.5w/w%)130gをKOP袋に収容し、市販脱酸
素剤を共存させて、空気含有量をほぼ200mlとし
て溶封した(対照区)。発明区においては、対照
区の条件に付加して、「イオン交換樹脂A0.3g」
を通気性袋に封入したものを共存させた。 以上の各包装生うどんを18℃で保存し、ヘツド
スペースガス中のアセトアルデヒドを経日測定し
た。その結果を第3表に示す。
【表】 第3表で明らかなように、対照区ではアセトア
ルデヒドの生成が認められたのに対し、発明区で
は全く認められなかつた。 なお、保存7日後の各包装生うどんについて、
褐変の程度、臭いについての評価及び一般生菌数
測定を行なつた。その結果、褐変については対照
区が明瞭であつたのに比べ、発明区ではほとんど
製造直後の状態を保持した。臭気についても対照
区で明瞭にアセトアルデヒド臭を認めたのに対
し、発明区では全く認めなかつた。一般生菌数に
ついては、対照区、発明区とも、300/g以下と
極めて優秀な結果であつた。 実施例 2 (第1の発明) エチルアルコールを使用し、他は常法に従つて
製造した生中華めん(エチルアルコール含有率、
1.2w/w%)120gをKOP袋に収容し、市販脱酸
素剤を共存させて、空気含有量をほぼ200mlとし
て密封した。発明区においては、対照区の条件に
付加して、「イオン交換樹脂B0.3g」を通気性袋
に封入したものを共存させた。 以上の各包装生中華めんを25℃で保存し、ヘツ
ドスペースガス中のアセトアルデヒドを経日測定
した。その結果を第4表に示す。
【表】 生中華めんの場合、実施例1の生うどんの場合
と異なり、対照区において保存1日後に検出され
たアセトアルデヒドはその後減少し、7日後では
全く認められなかつた。このことは一旦生成した
アセトアルデヒドが生中華めん中の成分と反応し
て消失したものと考えられる。この考えは、対照
区において赤褐変化が経日的に進行する事実によ
り裏づけられた。 発明区においては、アセトアルデヒドの生成及
び赤褐変化のいずれも認められなかつた。 実施例 3 (第1の発明) 市販カステラー切(約50g)に95%エチルアル
コール約2mlを一様に噴霧した後、KOP袋に収
容し、市販脱酸素剤を共存させて、空気含有量を
ほぼ50mlとして密封した(対照区)。発明区にお
いては、対照区の条件に付加して、イオン交換樹
脂B0.2gを通気性袋に封入したものを共存させ
た。 以上の包装カステラを30℃で2日保存後、ヘツ
ドスペースガス中のアセトアルデヒドをガスクロ
マトグラフにより測定したところ、対照区では検
出(相対値0.361)されたが、発明区では全く検
出されなかつた。 実施例 4 (第1の発明) 市販洋菓子商品名サバラン(かなり多量の洋酒
が使用されている)1個約120gを、ピンホール
程度の穴を多数設けたポリエチレン袋に封入した
ものをKOP袋に収容し、後述する実施例10で調
整した対照の脱酸素剤(A)を内装と外装の間に共存
させ、空気含有量をほぼ200mlとして密封した
(対照区)。発明区においては、前記脱酸素剤に代
えて、実施例10で調整した脱酸素保存剤(No.1〜
No.2)を使用した。 以上の各包装サバランを10℃で3日保存後、ヘ
ツドスペースガス中のアセトアルデヒドを測定し
たところ、対照区では検出(相対値0.205)され
たが、発明区ではいずれも全く検出されなかつ
た。 実施例 5 (第1の発明) 市販切りもち10切(約500g)に95%エチルア
ルコール約5mlを一様に噴霧した後、塩化ビニリ
デンコートナイロンとポリエチレンの積層フイル
ムに収容し、後述する実施例10で調整した対照の
脱酸素剤(B)を共存させ、空気含有量をほぼ300ml
として密封した(対照区)。発明区においては、
前記脱酸素剤に代えて、実施例10で調整した脱酸
素保存剤(No.3)を使用した。 以上の包装切りもちを25℃で保存し、2日及び
10日後にヘツドスペースガス中のアセトアルデヒ
ドを測定したところ、対照区では検出(相対値2
日後0.413、10日後0.252)されたが、発明区では
全く検出されなかつた。 前記実施例において、含気量の約1/2を窒素ガ
スで置換し、他は同一の条件で実験を行なつたと
ころ、前記実施例と略同様の結果を得た。但し対
照区におけるアセトアルデヒド生成量は、前記実
施例の場合よりやや抑制された。 実施例 6 (第1の発明) 市販のいなりずし3ケ(約230g)に約3mlの
醗酵調味料(エチルアルコール含有率約50%)を
一様に噴霧し、ポリエチレン袋に収容して間けつ
シールした。これを更に、市販脱酸素剤とともに
KOP袋に収容し、空気含有量をほぼ150mlとして
密封した(対照区)。発明区においては、前記市
販脱酸素剤に0.2gのイオン交換樹脂Aを配在た
ものを使用した。 以上の包装いなりずしを20℃で1日保存後、ヘ
ツドスペースガス中のアセトアルデヒドを測定し
たところ、対照区では検出(相対値0.150)され
たが、発明区では全く検出されなかつた。 実施例 7 (第1の発明) 市販かまぼこ10切(約100g)をトレイパツク
に並べて入れ、これを、市販エチルアルコール担
持剤(日本化薬株式会社登録商標オイテツク1
g)と後述する実施例10で調整した対照の脱酸素
剤(A)とともにKOP袋に収容し、空気含気量をほ
ぼ100mlとして密封した(対照区)。発明区におい
ては、前記脱酸素剤に代えて、実施例10で調整し
た脱酸素保存剤(No.1)を使用した。 以上の包装かまぼこを10℃で3日保存後、ヘツ
ドスペースガス中のアセトアルデヒドを測定した
ところ、対照区では検出(相対値0.136)された
が、発明区では全く検出されなかつた。 実施例 8 (第1の発明) 市販みそ100gに95%エチルアルコール2mlを
練り込んだ後、ポリプロピレン袋に収容して間け
つシールした。これを、後述する実施例10で調整
した対照の脱酸素剤(B)とともにKOP袋に収容し、
空気含有量をほぼ50mlとして密封した。(対照
区)。発明区においては、前記脱酸素剤に代えて、
実施例10で調整した脱酸素保存剤(No.3)を使用
した。 以上の包装みそを15℃で3日保存後、ヘツドス
ペースガス中のアセトアルデヒドを測定したとこ
ろ、対照区では検出(相対値0.163)されたが、
発明区では全く検出されなかつた。 実施例 9 (第1の発明) 市販加糖練りあん100gに95%エチルアルコー
ル1.5mlを練り込み、以下実施例8と同様に実験
したところ、対照区ではアセトアルデヒドが検出
(相対値0.122)されたが、発明区では全く検出さ
れなかつた。 実施例 10 (第2の発明) 第5表の1に示す脱酸素剤A、B又はCと、第
5表の2に示した弱塩基性陰イオン交換樹脂(2
種類)を、第5表の3(左欄)に示すような組合
せで配在させ、通気性袋に封入して本発明に係る
脱酸素保存剤(No.1〜No.4)を得た。配在は、両
方とも粉末の場合は均一混合、片方がろ紙に吸着
させたものである場合は、交互に重ね合わせる方
法によつた。 以上で得た本発明に係る脱酸素保存剤No.1〜No.
4、及び公知技術に属すると考えられる対照の脱
酸素剤A〜Cについてそれらのアセトアルデヒド
除去能を測定した。すなわち、脱酸素保存剤又は
脱酸素剤を、25%エチルアルコール4mlを吸着さ
せたテイツシユペーパーとともに、KOP袋に収
容し、空気含有量をおよそ250mlとして密封した。
これらのKOP袋を25℃で保存し、ヘツドスペー
スガス中のアセトアルデヒドを経日測定した。そ
の結果を第5表の3に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 第5表の3に示したように、本発明に係る脱酸
素保存剤(No.1〜No.4)のいずれにおいても強力
なアセトアルデヒド除去能を認めた。 又、前記4種類の脱酸素剤保存剤、及び対照の
3種類(A〜C)の脱酸素剤の酸素除去能を調べ
た。これらの各小袋を、水で浸潤したろ紙の小片
とともにKOP袋に収容し、空気含有量をほぼ250
mlとして密封後、25℃で1日保存し、ヘツドスペ
ースガス中の酸素ガス濃度を酸素計で測定した。
その結果、本発明に係る脱酸素保存剤は、対照の
脱酸素剤に比し、ほぼ同効の酸素除去能を示した
(酸素ガス濃度は、いずれも0.000〜0.001%の範
囲にあつた)。 実施例 11 (第2の発明) 市販脱酸素剤にイオン交換樹脂Aを0.1〜0.5g
配在して、本発明に係る脱酸素保存剤を得た。 以上の脱酸素保存剤につき、実施例10と同様に
アセトアルデヒド及び酸素除去能を調べたとこ
ろ、酸素除去能は対照の市販脱酸素剤と差を認め
ず、又アセトアルデヒド除去能は、イオン交換樹
脂A0.2g以上(KOP袋中の空気含有量が100mlの
場合は0.1g以上)の配在で著効を示した。 なお、前記イオン交換樹脂に予め、酸、アルカ
リ、硫酸アンモニウム処理、水洗処理、又は乾燥
処理を施しても、アセトアルデヒド除去能が低下
しないことを確認した。 又、参考までに、強塩基性陰イオン交換樹脂、
中塩基性陰イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換
樹脂及び強酸性陽イオン交換樹脂についてアセト
アルデヒド除去能を調べたところ、ほとんどない
か、あつても極めて小さく、実用に供することは
できなかつた。 「発明の効果」 以上で明らかにように、本発明の内第1の発明
の構成により、脱酸素剤とエチルアルコールを使
用して包装食品に保存性を付与する方法におい
て、その保存性に何ら影響を及ぼすことなく生成
するアセトアルデヒドを除去できるので、食品の
変色、異臭発生及び人体への悪影響を極めて有効
に防止することができる。 又、第2の発明に係る脱酸素保存剤は第1の発
明の方法に対し、適切に使用できるものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 脱酸素剤とエチルアルコールを使用して包装
    食品に保存性を付与する方法において、アミンが
    付加結合してなる弱塩基性陰イオン交換樹脂を食
    品に直接接触しない状態で共存させることを特徴
    とする包装食品の保存法。 2 酸素除去能を有する物質若しくは組成物から
    なる脱酸素剤に、アミンが付加結合してなる弱塩
    基性イオン交換樹脂を配在したことを特徴とする
    エチルアルコールを含む包装食品に使用すること
    を目的としたアセトアルデヒド除去能を有する脱
    酸素保存剤。
JP17920585A 1985-08-14 1985-08-14 包装食品の保存法及びそれに使用するアセトアルデヒド除去能を有する脱酸素保存剤 Granted JPS6240273A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17920585A JPS6240273A (ja) 1985-08-14 1985-08-14 包装食品の保存法及びそれに使用するアセトアルデヒド除去能を有する脱酸素保存剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17920585A JPS6240273A (ja) 1985-08-14 1985-08-14 包装食品の保存法及びそれに使用するアセトアルデヒド除去能を有する脱酸素保存剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6240273A JPS6240273A (ja) 1987-02-21
JPH0437710B2 true JPH0437710B2 (ja) 1992-06-22

Family

ID=16061763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17920585A Granted JPS6240273A (ja) 1985-08-14 1985-08-14 包装食品の保存法及びそれに使用するアセトアルデヒド除去能を有する脱酸素保存剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6240273A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2800178B2 (ja) * 1988-01-29 1998-09-21 日東紡績株式会社 食品保存用組成物
JP3013860B2 (ja) * 1991-03-22 2000-02-28 三菱瓦斯化学株式会社 食品保存剤およびこれを用いた食品の保存方法
JP2002360160A (ja) * 2001-04-02 2002-12-17 Nippon Suisan Kaisha Ltd タンパク質処理法
WO2011065363A1 (ja) 2009-11-24 2011-06-03 三菱瓦斯化学株式会社 雰囲気調整剤組成物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56150433A (en) * 1980-04-22 1981-11-20 Toagosei Chem Ind Co Ltd Oxygen absorbent

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56150433A (en) * 1980-04-22 1981-11-20 Toagosei Chem Ind Co Ltd Oxygen absorbent

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6240273A (ja) 1987-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4118945B2 (ja) 酸素掃去化合物を含有するポリマー組成物
US5492742A (en) Packages and containers comprising salicylic acid chelates as oxygen scavengers
US4384972A (en) Foodstuff freshness keeping agents
AU651349B2 (en) Polymer compositions containing oxygen scavenging compounds
JPH0437710B2 (ja)
JPH0115271B2 (ja)
JP2923978B2 (ja) 脱酸素剤
JP2822440B2 (ja) 脱酸素剤
JPS6233265B2 (ja)
JPH11207177A (ja) 脱酸素剤
JP2993086B2 (ja) 食品保存剤
JP2943156B2 (ja) 脱酸素剤
JP2993085B2 (ja) 脱酸素剤
JPH088852B2 (ja) 食品の保存方法
JP2923976B2 (ja) 脱酸素剤
JP2943155B2 (ja) 脱酸素剤
JPH0768168A (ja) 酸素吸収剤
JP2956140B2 (ja) 脱酸素剤
JPS6158570A (ja) 有機系資材の放射線殺菌法及びこの殺菌法を用いた非膨張包装袋
JPS6075329A (ja) 脱酸素剤
JPH03137933A (ja) 脱酸素剤
JP2022077359A (ja) 食品用品質保持剤
JPH0687969B2 (ja) 脱酸素剤組成物
JPS6030504B2 (ja) 食品類の鮮度保持剤
JPS6225414B2 (ja)