JPH0768168A - 酸素吸収剤 - Google Patents

酸素吸収剤

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JPH0768168A
JPH0768168A JP24393093A JP24393093A JPH0768168A JP H0768168 A JPH0768168 A JP H0768168A JP 24393093 A JP24393093 A JP 24393093A JP 24393093 A JP24393093 A JP 24393093A JP H0768168 A JPH0768168 A JP H0768168A
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JP
Japan
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oxygen
absorbent
oxygen absorbent
ascorbic acid
parts
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Application number
JP24393093A
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English (en)
Inventor
Yuka Takai
由佳 高井
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の酸素吸収剤はアスコルビン酸及びそ
の塩から選ばれた少なくとも1種の化合物、酸化触媒並
びに尿酸が配合される。 【効果】 本発明の酸素吸収剤は、酸素吸収速度が極め
て大きく容器のヘッドスペースに用いても充分な酸素の
吸収量と吸収速度を有する。本発明の酸素吸収剤を用い
ると、包装内のフリースペースおよび製品中の酸素濃度
が低下し、長期にわたり包装物品の品質の変化、劣化を
防止し、飲食品の風味、色調が保持され、有効成分の変
質を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化されやすく、かつ含
水量の大きな製品の密封に用いられる酸素吸収剤に関す
る。特に、本発明は果汁飲料など酸化されやすい液状製
品の密封に用いられる酸素吸収剤に関する。
【0002】
【従来の技術】果汁飲料、酒、ビール、ワイン、茶など
の飲料、調味料、医薬品などの製品は、容器のヘッドス
ペースの酸素や製品中の溶存酸素によって有効成分が変
成したり、風味や色調などの品質が変化し商品価値が低
下する。従来、このような酸化されやすい商品は、ビン
や缶などの酸素遮断性容器に充填され、容器中の残存酸
素を防止するために、真空包装あるいはフリースペース
のガス置換を施して密閉包装がなされている。しかしな
がら、このような密封法は高圧の不活性ガス供給装置を
必要とし、生産効率も低い。しかも包装容器中の酸素濃
度を、1〜2%程度にまで低減できるにすぎず、さらに
酸素の除去時に食品の香りや揮発成分まで失われること
が多い。
【0003】他の酸化防止方法として化学的な抗酸化剤
を用いる方法がある。かかる方法は、例えば、ブチルヒ
ドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アス
コルビン酸などを食品に添加し、酸素が食品と反応する
前に抗酸化剤と反応させて食品の酸化を防ぐものであ
る。しかしながら、このような抗酸化剤をビールやワイ
ンに添加すると、しばしばオフフレーバー(変味、変臭)
を生じる。また、これらの抗酸化剤は食品添加物として
ラベルに記載する必要があり、近年、無添加食品を指向
する一般消費者に好まれない傾向にある。また、酸素吸
収剤包装体を同封する方法もあるが、成分が溶出するた
め液状製品には適さない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、特開昭54−1
32246号および特開昭58−138368号などに
はアスコルビン酸またはその塩を用いた酸化防止剤が開
示されている。このような酸化防止剤は製造工程の金属
探知機にも感知されず、鉄の混入が好ましくない食品に
用いられている。また、その酸素吸収能力は水分比率が
高い程向上するため樹脂などに混練してビールびんのキ
ャップライナーなどに使用されている。しかしながら、
これらの酸化防止剤の性能は酸素濃度および空気に接触
する面積に依存するなど酸素吸収能力はなお満足のゆく
ものではない。
【0005】また、特公平1−42745号にはL−ア
スコルビン酸ナトリウムと硫酸第一鉄・7水塩に対して
水を加えて溶液化した酸素吸収・炭酸ガス発生剤が開示
されている。しかしながら、この酸素吸収剤も鉄系脱酸
素剤と比較すると、その酸素吸収速度が充分ではなく、
包装された製品の品質を完全に保持することはできな
い。このような問題を解決するためアスコルビン酸にト
コフェロールや有機酸などを加える提案(特公平3−4
9315号)もあるが、このような酸素吸収剤も未だ充
分な酸素吸収速度は得られず、また液体製品の酸素吸収
剤としては適当でない。
【0006】本発明の目的は、酸素吸収速度が極めて大
きく容器のヘッドスペースに用いても充分な酸素の吸収
量と吸収速度を有する酸素吸収剤を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために種々検討を重ねた結果、アスコルビン
酸またはその塩に尿酸を組み合わせることによって、所
期の目的を達成することのできる酸素吸収剤が得られる
との知見を得て本発明を完成するに至った。
【0008】本発明はアスコルビン酸及びその塩から選
ばれた少なくとも1種の化合物、酸化触媒並びに尿酸を
混合してなる酸素吸収剤を提供するものである。
【0009】アスコルビン酸としては、L−アスコルビ
ン酸、エルソルビン酸などが挙げられる。これらの塩と
しては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩など
が挙げられ、具体的にはL−アスコルビン酸ナトリウ
ム、エルソルビン酸ナトリウムなどが挙げられる。これ
らは単独であるいは混合して用いることができる。
【0010】前記酸化触媒としては鉄、銅、亜鉛などの
金属の硫酸塩、塩化物などが用いられるが、FeSO4
FeCl2などの第一鉄化合物が特に好ましい。これら酸
化触媒の混合量はアスコルビン酸100重量部に対して
10〜65重量部、好ましくは20〜40重量部であ
る。
【0011】つぎに尿酸の混合量はアスコルビン酸10
0重量部に対して3〜30重量部、好ましくは10〜2
0重量部である。本発明の酸素吸収剤に混合される尿酸
は、触媒の作用により酸素を吸収して酸化されたアスコ
ルビン酸を還元する。なお、これに対し同様に還元性を
有するトコフェロールは脂溶性であるので水をトリガー
とせず、このような作用はない。
【0012】また、本発明の酸素吸収剤にはさらにアル
カリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩ま
たは炭酸水素塩あるいは、これらの無水塩または含水塩
などのアルカリ性化合物を混合するのが好ましい。この
ようなアルカリ性化合物の具体例としては、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビ
ジウム、水酸化カルシウム、水酸化ベリリウム、水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウ
ム、水酸化バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、炭
酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウ
ム、炭酸ナトリウムカリウム、炭酸マグネシウムカリウ
ムまたはこれらの含水塩などが挙げられる。
【0013】これらの成分を用いて酸素吸収剤を製造す
るには前記の各成分に脱気した水を加えて混合し、これ
らを濾紙などの吸収体に吸収させる。ついでこの吸収体
を乾燥し、通気性(酸素透過性)のフィルムにより包装す
る。また、別法として前記各成分を混合した液を液体窒
素などを用いて凍結乾燥して粉末化し、ポリエチレンな
どにドライブレンド後、厚さ100μm程度のシートと
してもよい。このような酸素吸収剤は例えばアルミニウ
ムパウチ内にシールして取り付けられ、果汁飲料の酸化
防止を計ることができる。
【0014】
【作用】アスコルビン酸類、酸化触媒および尿酸を含有
する本発明の酸素吸収剤は還元速度が大きい。
【0015】
【実施例】つぎに、本発明を実施例に基づきさらに詳し
く説明する。なお、以下において部とあるは重量部を意
味する。
【0016】[実施例1]エルソルビン酸ナトリウム6
0部、FeSO4・7H2O 20部、Na2CO3・10H2
10部、尿酸10部及び水(脱気水)100部を窒素パ
ージ下、スターラーを用いてよく撹拌した。得られた混
合液10mlをピペットを用い吸水性厚紙に含浸させ
た。
【0017】この厚紙をポリエチレンテレフタレート/
アルミニウム/無延伸ポリプロピレンからなるラミネー
トフィルムのパウチに入れ、よく脱気しながらシールし
た。このパウチ内に空気200mlを注入し、37℃に
てインキュベートし、内部の酸素濃度を経時的に測定し
た。結果を表1に示す。
【0018】[実施例2]尿酸の配合量を50部とした
以外は、実施例1と同様にして酸素吸収剤を製造した。
結果を同様に表1に示す。
【0019】[実施例3]エルソルビン酸60部をL−
アスコルビン酸ナトリウム60部に代えた以外は、実施
例1と同様にして酸素吸収剤を製造した。結果を同様に
表1に示す。
【0020】[比較例1]尿酸を配合しなかったこと以
外は、実施例1と同様にして酸素吸収剤を製造した。結
果を表1に示す。
【0021】[比較例2]尿酸を配合しなかったこと以
外は、実施例3と同様にして酸素吸収剤を製造した。結
果を表1に示す。
【0022】 [表1] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実 施 例 比 較 例 成 分 ──────── ─────── 1 2 3 1 2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ エルソルビン酸ナトリウム 60 60 − 60 − L−アスコルビン酸ナトリウム − − 60 − 60 FeSO4・7H20 20 20 20 20 20 Na2CO3・10H2O 10 10 10 10 10 尿酸 10 50 10 − − 水(脱気水) 100 100 100 100 100 ──────────────────────────────────── pH 10.3 10.6 10.3 9.1 9.1 酸素濃度 1日後 0.0 5.1 1.2 8.0 8.3 〃 2日後 − 3.1 0.0 5.6 5.9 〃 5日後 − − − 2.7 2.9 〃 7日後 − − − 0.0 0.0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0023】なお、尿酸は弱塩基性であるため、pHが
若干上昇し、さらにアスコルビン酸の酸化を促進する。
実施例1および比較例1で製造した水溶液状態の酸素吸
収剤を液体窒素により凍結乾燥して粉末化したのち、ポ
リエチレンにドライブレンドし、これを溶融押出しして
シート化した(厚さ約100μ)。このシートをアルミ
ニウムパウチ内面にシールして取り付け、オレンジジュ
ースの保存テストを行った。40℃で1週間保存後のビ
タミンC残留量および褐変度は、ともに実施例1の酸素
吸収剤を用いた方が良好な結果が得られた。
【0024】
【発明の効果】本発明の酸素吸収剤は、酸素吸収速度が
極めて大きく容器のヘッドスペースに用いても充分な酸
素の吸収量と吸収速度を有する。本発明の酸素吸収剤を
用いると、包装内のフリースペースおよび製品中の酸素
濃度が低下し、長期にわたり包装物品の品質の変化、劣
化を防止し、飲食品の風味、色調が保持され、有効成分
の変質を防ぐ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスコルビン酸およびその塩から選ばれ
    た少なくとも1種の化合物、酸化触媒並びに尿酸を混合
    してなる酸素吸収剤。
  2. 【請求項2】 酸化触媒がFeSO4および/またはFe
    Cl2である前記請求項1記載の酸素吸収剤。
  3. 【請求項3】 さらにアルカリ性化合物を混合してなる
    前記請求項1記載の酸素吸収剤。
JP24393093A 1993-09-02 1993-09-02 酸素吸収剤 Pending JPH0768168A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009254968A (ja) * 2008-04-16 2009-11-05 Tanaka Seishi Kogyo Kk 食品用の脱酸素シート
KR101526654B1 (ko) * 2013-03-05 2015-06-09 주식회사 립멘 다공성 담체를 이용한 유기계 산소흡수제와 그 제조방법
EP3548173A4 (en) * 2016-12-01 2020-08-05 Multisorb Technologies, Inc. COMPOSITION ABSORBING OXYGEN AND EMITTING CARBON DIOXIDE

Cited By (4)

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EP3548173A4 (en) * 2016-12-01 2020-08-05 Multisorb Technologies, Inc. COMPOSITION ABSORBING OXYGEN AND EMITTING CARBON DIOXIDE
US11338266B2 (en) 2016-12-01 2022-05-24 Multisorb Technologies, Inc. Oxygen absorbing and carbon dioxide emitting composition

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