JPH0437063Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、表裏色違いの厚紙を予め一定の形状
に切断して折り曲げ線を入れておいてその折り曲
げ線に沿つて折り畳むことにより簡単に製造でき
る表裏色違いの厚紙を用いた折り畳み紙箱に関す
る。

（従来の技術と解決しようとする課題） 簡単で比較的に高価でない商品を贈答するため
小奇麗な包装がしたいという強い要請がある。こ
のような場合適当な既製の箱がなく、紙袋では物
足りないとうことがしばしばある。ケーキの箱の
ような組立可能な厚紙箱があるが、なんとなく華
奢であつたり、ダンボール箱では大きすぎるなど
前記用途に適したものはない。

本考案の目的は、表裏色違いの厚紙を予め一定
の形状に切断して折り曲げ線を入れておいてその
折り曲げ線に沿つて折り畳むことにより簡単に製
造できる表裏色違いの厚紙を用いた折り畳み紙箱
を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 前記目的を達成するために、本考案による表裏
色違いの厚紙を用いた折り畳み紙箱は、多角形の
底と、前記底に連結され折り曲げ線で区画される
側壁面と、隣接する前記側壁面間を連結し前記側
壁と曲げ線で区画され中心に曲げ込み折り曲げ線
をもつ曲げまちと、前記側壁面に連結され折り曲
げ線で区画され内部に曲げ戻される折り戻し面か
らなり、前記多角形の底または前記側壁面に打ち
抜き模様孔または曲げ開き孔を設けた表裏色違い
の前記厚紙を折つて箱を形成し前記打ち抜き模様
孔または曲げ開き孔から折り戻し面が観察できる
ように構成されている。

（実施例） 以下、図面等を参照して、本考案をさらに詳し
く説明する。

第１図は本考案による第１の折り畳み箱の実施
例の材料の展開図である。

この展開図に示されている厚紙の外形形状等は
切断型抜きされ、続いて必要な折り曲げ線が形成
される。

矩形の底面１には、長手側壁面２，２および短
手側壁面３，３が折り曲げ線で区画されて設けら
れている。

短手側壁面３，３には折り曲げ線から伸びる台
形状の舌片４，４が設けられており、この舌片
４，４を後述するように内側に曲げることによ
り、曲げ開き孔を形成できる。

長手側壁面２，２および短手側壁面３，３の互
いに隣接すべき壁面間には扇状の折り曲げまち６
が設けられている。この扇状の折り曲げまち６と
各壁面間は折り曲げ線により区画され、折り曲げ
まち６の中心にも折り曲げ線が設けられている。
短手側壁面３，３にはそれぞれ折り戻し側壁面
７，７が折り曲げ線を介して連設されている。

第２図は前記折り畳み箱の折り畳みの過程を示
す斜視図でり、第３図は前記折り畳み箱の完成斜
視図である。

第２図に示されているように、扇状の折り曲げ
まち６……６を内側に曲げ込むとともに長手側壁
面２，２および短手側壁面３，３を曲げ起こす。
そして扇状の折り曲げまち６……６を短手側壁面
３，３側に押しつけて、舌片４，４を内側に曲げ
起こす。

そして折り戻し側壁面７を舌片４と短手側壁面
３間に差し込むことにより箱の組立を終了する。
これにより外側から舌片４の位置に折り戻し側壁
面７が現れて、外形に表裏の２色が現れる。第１
図に現れている面を裏面で白とし箱の外側面を仮
に赤であるとすると、第３図に示すように台形の
白い部分が短手側壁面３，３に現れる。もしこれ
を逆に折り曲げると白い部分に台形の赤い部分が
現れ、同じ紙で２種類の箱を作ることができる。

第４図は、本考案による第２の折り畳み箱の実
施例の材料の展開図である。

前記実施例と同様な厚紙の外形形状は切断型抜
きされ、続いて必要な折り曲げ線が形成される。
なお模様孔は前記外形形状と同時に、または独立
して形成される。

矩形の底面１１には、長手側壁面１２，１２お
よび短手側壁面１３，１３が折り曲げ線で区画さ
れて設けられている。

底面１１には模様孔３５，３６，３７，３８
が、長手側壁面１２，１２には模様孔３１，３３
が、短手側壁面１３，１３には模様孔３２，３４
が設けられている。

長手側壁面１２，１２および短手側壁面１３，
１３の互いに隣接すべき壁面間には扇状の折り曲
げまち１６が設けられている。

この扇状の折り曲げまち１６と各壁面間は折り
曲げ線により区画され、折り曲げまち１６の中心
にも折り曲げ線が設けられている。

一方の長手側壁面１２には、長手折り戻し側壁
面１７が、また長手折り戻し側壁面１７には、か
ぶせ底１９が折り曲げ線で区画されて連設されて
いる。

なお長手折り戻し側壁面１７の両端には、折り
戻し側面耳１８，１８が折り曲げ線で区画されて
連設されている。

他方の長手側壁面１２には、他の長手折り戻し
側壁面２０が、さらにこの長手折り戻し側壁面２
０には底舌２３、さらに長手折り戻し側壁面２０
の両側に折り戻し側面耳２１，２１が設けられて
いる。

短手側壁面１３，１３には、短手折り戻し側壁
面１４，１４が、短手折り戻し側壁面１４，１４
には底舌１５，１５が設けられている。

第５図は、前記折り畳み箱の折り畳みの過程を
示す斜視図である。

第６図は、前記折り畳み箱の完成斜視図であ
る。第５図に示されているように、扇状の折り曲
げまち１６，１６を内側に曲げ込むとともに長手
側壁面１２，１２および短手側壁面１３，１３を
曲げ起こす。

そして扇状の折り曲げまち１６……１６を短手
側壁面１３，１３側に押しつけて、長手折り戻し
側壁面１７，２０、短手折り戻し側壁面１４，１
４を折り戻して最後にかぶせ底１９で底舌１５，
２３を押さえて完成する。（第６図）。

側壁の開孔を通じて色の異なる模様が現れる。
第７図は、第６図に示したような箱を底の大きさ
を少し変えた贈答用の小物入れ用の箱の実施例で
ある蓋箱７０と底箱７１を組合せて示した斜視図
である。

（考案の効果） 以上詳しく説明したように本考案によれば、表
裏色違いの厚紙を前述した一定の形状に切断して
折り曲げ線を入れて準備しておき、必要に応じて
その折り曲げ線に沿つて折り畳むことにより簡単
に折り畳み箱を作ることができる。

折り畳み線に沿つて曲げるだけで良いから、折
り畳む前の状態で販売し、購入者自身が箱を作る
ようにすることもできる。

仕上がりは小奇麗であり、原価は安価となるか
ら広い利用が予定できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による第１の折り畳み箱の実
施例の材料の展開図である。第２図は、前記折り
畳み箱の折り畳みの過程を示す斜視図である。第
３図は、前記折り畳み箱の完成斜視図である。第
４図は、本考案による第２の折り畳み箱の実施例
の材料の展開図である。第５図は、前記折り畳み
箱の折り畳みの過程を示す斜視図である。第６図
は、前記折り畳み箱の完成斜視図である。第７図
は、贈答用の小物入れ用の箱の実施例である蓋箱
と底箱を組合せて示した斜視図である。 １……底面、２，２……長手側壁面、３，３…
…短手側壁面、４，４……舌片、６，６，６，６
……折り曲げまち、７，７……折り戻し側壁面、
１１……底面、１２，１２……長手側壁面、１
３，１３……短手側壁面、１４，１４……短手折
り戻し側壁面、１５，１５……底舌、１６，１
６，１６，１６……折り曲げまち、１７……長手
折り戻し側壁面、１８，１８……折り戻し側面
耳、１９……かぶせ底、２０……長手折り戻し側
壁面、２１……折り戻し側面耳、２３……底舌、
３１〜３８……打ち抜き模様孔、７０……蓋箱、
７１……底箱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多角形の底と、前記底に連結され折り曲げ線で
   区画される側壁面と、隣接する前記側壁面間を連
   結し前記側壁と曲げ線で区画され中心に曲げ込み
   折り曲げ線をもつ曲げまちと、前記側壁面に連結
   され折り曲げ線で区画され内部に曲げ戻される折
   り戻し面からなり、前記多角形の底または前記側
   壁面に打ち抜き模様孔または曲げ開き孔を設けた
   表裏色違いの前記厚紙を折つて箱を形成したとき
   に前記打ち抜き模様孔または曲げ開き孔から折り
   戻し面が観察できるように構成した表裏色違いの
   厚紙を用いた折り畳み紙箱。