JPS6140660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は醤油、みりん、洗剤、清涼飲料水等の
曇容器やクラツカ、ビスケツト等の菓子用紙箱を
梱包するための梱包箱の改良に関する。

従来のこの種梱包箱すなわち、JIS規格で所謂
Ａ式と称している梱包箱は段ボール製にして四囲
の前後壁、左右壁のそれぞれの上下端に箱の天板
あるいは底板となる開閉板片を連設し、この開閉
板片を組合せるか、開閉板相互をステーブル等に
より止着するかして天板あるいは底板を形成し、
梱包箱となしていた。

しかし、従来の梱包箱の天板あるいは底板は開
閉板片を重ねて止着することにより形成されてお
り、かつ四囲は単に一枚の段ボール片によつて覆
われているだけであるために強度が弱く、重量物
を梱包し、これを運搬する場合には梱包箱の底が
壊れてしまう恐れもあつた。また、近時梱包箱か
ら商品を取り出して展示する手間を省くためにこ
の種梱包箱をデイスプレイ用商品整理容器として
使用することがあり、そのための梱包箱の四囲の
一面をカツター等で切断することがあつた。しか
し、梱包箱を前記商品整理容器とするためには商
品を確実に保持しながら、しかも明確に商品が見
える状態にする必要があり、そのための梱包箱の
切断作業が非常に煩雑であつた。

本考案は上記の点に鑑みなされたもので、材料
を節約した上で箱全体の強度が増し、しかも箱を
２分割してデイスプレイ用商品整理容器として使
用できるようにした梱包箱を提供するものであつ
て、その要旨とするところは切断線が刻設された
前後壁形成片の左右両側にこの前後壁形成片に対
してほぼ直角に配設されると共に、前記切断線が
延長刻設された左右の側壁形成片を連設し、この
左右の側壁形成片のそれぞれの側端に前記前後壁
形成片に対向する一対の側壁補強用リブを連設
し、かつ前記前後壁形成片の上下両端にこの前後
壁形成片に対してほぼ直角に配設される底板形成
片を介して前記前後壁形成片に対向する一対の底
板補強用切起しを連設し、前記側壁補強用リブを
切断線の延長線上を支点として折曲し、かつ左右
の側壁形成片を相互に止着して左右の側壁補強用
リブおよび上下の底板補強用切越しを重ね合せて
形成したことを特徴とする梱包箱にある。

以下、本考案を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は本考案の梱包箱の一実施例を示す一部
切欠斜視図、第２図は第１図の展開図、第３図は
第１図の梱包箱をデイスプレイ用に分離して示す
斜視図である。第１図乃至第３図において、１は
梱包箱にして、これはデイプレイ用商品整理容器
２，３を２個製箱させた形状である。

しかして、梱包箱１を形成するための段ボール
あるいはプラスチツク製薄板等のほぼ正方形状の
板状体Ｂは前後壁形成片４の左右両側に左側壁形
成片５と右側壁形成片６とを折曲線７１，７１
（第２図において便宜上点線で折曲線を示す。以
下全て同じ。）を介して一体的に連設し、この左
側壁形成片５の側端に側壁補強用リブ８１を折曲
７２を介して一体的に連設すると共に、前記右側
壁形成片６の側端に側壁補強用リブ８２を折曲線
７３を介して一体的に連設し、また前記前後壁形
成片４の上下端に底板形成片９１，９２を折曲線
７４を介してそれぞれ一体的に連設し、この底板
形成片９１，９２の上下方向端に底板補強用切起
し１０１，１０２を折曲線７５を介してそれぞれ
一体的に連設し、さらに前記底板形成片９１，９
２の両側にして左側壁形成片５および右側壁形成
片６の上下方向端に折曲線７６を介して底形成用
補助板１１１，１１２を一体的に連設して形成さ
れている。そのうえ、第２図に示す前記板状体Ｂ
における前後壁形成片４、左側壁形成片５および
右側壁形成片６には切断線１２が刻設され、かつ
この切断線１２の延長上の側壁補強用リブ８１，
８２に折曲線７７が形成されていると共に、前記
底板形成片９１，９２と底形成用補助板１１１，
１１２との間には切断溝１３が穿設されている。
また、前記切断線１２を挾んで左側壁形成片５と
右側壁形成片６とには箱掴持部１４，１４が形成
されている。

しかして、このように形成された板状体Ｂを折
曲することにより梱包箱１が組立てられる。この
梱包箱１は第１図に示すようにデイスプレイ用商
品整理容器２，３の前面開口を対向させ前枠とな
る側壁補強用リブ８１，８２を相互に止着し、か
つ上端が開口した形状に組立てられている。

このように構成した梱包箱１を組立てるには切
断線１２が刻設された前後壁形成片４に対してこ
の切断線１２が延長刻設された左側壁形成片５と
右側壁形成片６とを折曲線７１，７１よりほぼ直
角に折曲し、この左側壁形成片５と右側壁形成片
６とに連設された側壁補強用リブ８１，８２を前
記前後壁形成片４に対向するように折曲線７３よ
りほぼ直角に折曲する。また、該前後壁形成片４
に対して底板形成片９１，９２を折曲線７４より
ほぼ直角に折曲し、この底板形成片９１，９２に
連設された底板補強用切起し１０１，１０２を前
記前後壁形成片４に対向するように折曲線７５よ
りほぼ直角に折曲する。さらに、前記左側壁形成
片５と右側壁形成片６に対してそれぞれの底形成
用補強板１１１，１１２を折曲線７６よりほぼ直
角に折曲し、前記底板形成片９１，９２の内側に
重ね、かつ前記底板補強用切起し１０１，１０２
を側壁補強用リブ８１，８２の内側に嵌込む。そ
して、前記前後壁形成片４、左側壁形成片５およ
び右側壁形成片６を２分割している切断線１２の
切断端面が上端となるように前記リブ８１，８２
を折曲線７７より折曲げてそれぞれを対設させ、
対設したリブ８１，８２の下部を繰返し剥離可能
な接着剤で止着するかステーブルで止着すること
により梱包箱１が組立てられる。

しかして、梱包箱１は前壁および後壁に対向し
ている側壁補強用リブ８１，８２および底板補強
用切起し１０１，１０２によつてその側壁部分お
よび底板部分を補強しているので、梱包箱１全体
が非常に堅牢となり、梱包箱１の積載段数を従来
より多くできる。また、この梱包箱１は一枚のほ
ぼ正方形状の板状体Ｂを折曲げることにより組立
てることができるので、材料の節約が企れ、しか
も箱を形成するための板状体片は一種類でよく、
板状体Ｂの管理が楽である。さらに、梱包箱１は
板状体Ｂを直角に折曲げることにより組立てられ
るので、自動製箱する機械は簡単なものでよく、
経済性が良いものである。さらにまた、梱包箱１
の側壁補強用リブ８１，８２の折曲線７７を切断
し、接着剤相互を剥離させるかステープルを外せ
ば、デイスプレイ用商品整理容器２，３が簡単に
でき、しかもこの商品整理容器２，３の前枠とな
るリブ８１，８２および切起し１０１，１０２の
形状は適宜に形成できるので、デイスプレイ用と
して一層美麗な商品整理容器２，３が得られるな
どの種々の効果があるものである。

以上述べたとおり、本考案の梱包箱は切断線が
刻設された前後壁形成片の左右両側に前記切断線
が延長刻設された左右の側壁形成片を介して一対
の側壁補強用リブを連設し、かつ上下両端に底板
形成片を介して一対の底板補強用切起しを連設し
た板状体を折曲して組立てたもので、左右の側壁
および底板に前後壁に対向して前記リブおよび切
起しが形成されているので、非常に堅牢な箱を材
料を無駄にすることなく組立てることができ、か
つ２分割してデイスプレイ用商品整理容器として
何段か積み重ねて使用しても壊れず、しかも商品
を明確に展示させることができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る梱包箱の一実施例を示すも
ので、第１図はその一部切欠斜視図、第２図は第
１図の展開図、第３図は第１図の梱包箱をデイス
プレイ用に分離して示す斜視図である。 １：梱包箱、４：前後壁形成片、５：左側壁形
成片、６：右側壁形成片、８１，８２：側壁補強
用リブ、９１，９２：底板形成片、１０１，１０
２：底板補強用切起し。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 切断線が刻設された前後壁形成片の左右両側に
   この前後壁形成片に対してほぼ直角に配設される
   と共に、前記切断線が延長刻設された左右の側壁
   形成片を連設し、この左右の側壁形成片のそれぞ
   れの側端に前記前後壁形成片に対向する一対の側
   壁補強用リブを連設し、かつ前記前後壁形成片の
   上下両端にこの前後壁形成片に対してほぼ直角に
   配設される底板形成片を介して前記前後壁形成片
   に対向する一対の底板補強用切起しを連設し、前
   記側壁補強用リブを切断線の延長線上を支点とし
   て折曲し、かつ左右の側壁形成片を相互に止着し
   て左右の側壁補強用リブおよび上下の底板補強用
   切起しを重ね合せて形成したことを特徴とする梱
   包箱。