JPH0431042Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、内視鏡の湾曲操作装置に関し、特
に、プーリによつて操作ワイヤを牽引することに
よつて湾曲部を屈曲させる方式の内視鏡の湾曲操
作装置に関する。

［従来の技術］ この種の内視鏡の湾曲操作装置は、従来は、プ
ーリの外周に操作ワイヤを巻回して、プーリから
引き出されさ操作ワイヤの両端部を湾曲部に取着
していた。したがつて、そのプーリを回転させる
ことにより操作ワイヤが牽引されて湾曲部が屈曲
するようになつてた。

［考案が解決しようとする課題］ 従来の内視鏡の湾曲操作装置においては、湾曲
角度を大きくとる場合、即ち、操作ワイヤの移動
量を大きくとる必要がある場合には、プーリの径
を大きくしなければならなかつた。その結果、操
作部の形状が大きくなり、操作部の取りまわしが
やりにくくなつて操作性が悪くなつてしまう欠点
があつた。

この考案は、そのような従来の欠点を解消し、
小さなプーリで操作ワイヤを大きく移動させて大
きな湾曲角度をとることができる内視鏡の湾曲操
作装置を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するために、本考案の内視鏡
の湾曲操作装置は、内視鏡の操作部に回転自在に
設けられた一対のプーリと、そのプーリにＵ字状
に掛けられて同方向に引き出され一端が操作部に
係止され他端が屈曲自在な湾曲部に取着された一
対の操作ワイヤと、上記一対のプーリのうち一方
が操作ワイヤを引張り他方が操作ワイヤを緩める
ように上記一対のプーリを連動して駆動する駆動
手段とを有することを特徴とする。

［作用］ 駆動手段によつて一対のプーリを回動させる
と、湾曲部に取着された側の操作ワイヤ端部は、
プーリの回動量の２倍の距離移動する。

［実施例］ 図面を参照して実施例を説明する。

第４図は内視鏡の略示図であり、図中、１は可
撓管により外装された挿入部、２は遠隔操作によ
り屈曲自在な湾曲部、３は、対物光学などが内蔵
された先端部、４は操作部、５は接眼部である。
６は、操作部４に回動自在に設けられた操作レバ
ーであり、操作レバー６を回動することにより、
湾曲部２の先端に一端が取着された操作ワイヤ７
が牽引されて、湾曲部２が屈曲するようになつて
いる。

第１図は、操作レバー６により操作ワイヤ７を
牽引する機構部分を示している。８は一対のプー
リであり、操作ワイヤ７は各々プーリ８にＵ字状
に掛けられて同方向に引き出されている。その一
対のプーリ８の外側に位置するワイヤ端部７ａが
操作部４内に固定され、プーリ８の内側に位置す
る側のワイヤ端部が湾曲部２の先端に取着されて
いる。

９は、操作部４内に回転自在に設けられた円板
であり、この円板９の中心１０を挟んで対象の位
置に上記一対のプーリ８が各々回転自在に円板９
に軸支されている。そして、この円板９に、上記
操作レバー６が一体に回転するように連結されて
いる。

したがつて、操作レバー６を回動すると円板９
が回転して一方のプーリ８は操作ワイヤ７を引張
り、他方のプーリ８は操作ワイヤ７を緩める方向
に回動（公転）する。すると、各操作ワイヤ７の
一端７ａ側は固定されているので、プーリ８は公
転しながら自転し、湾曲部２に取着された側の操
作ワイヤ７端部は、プーリ８の移動量（公転量）
の２倍の距離移動する。その結果、湾曲部２が大
きく屈曲する。

第２図は、操作ワイヤ７のプーリ８に対する掛
け方向を変えた例であり、プーリ８の内側に位置
するワイヤ端部７ｂを操作部４内に固着し、プー
リ８の外側に位置する側のワイヤ端部を、湾曲部
２の先端に取着したものである。このように構成
しても、第１図の場合と全く同様に動作する。

第３図は、操作部４内に回転自在に設けた第３
のプーリ１０を操作レバー６に固着して、そのプ
ーリ１０にＵ字状に第３の操作ワイヤ１１を掛
け、その操作ワイヤ１１の各端部に各々プーリ８
を回転自在に連結したものである。このプーリ８
に各々操作ワイヤ７がＵ字状に掛けられて、その
各一端７ｃは固定され、他端が湾曲部４に取着さ
れている。このように、本考案は、操作ワイヤ７
がＵ字状に掛けられた一対のプーリ８のうち、一
方が操作ワイヤ７を引張り、他方が操作ワイヤ７
を緩めるように駆動するものであれば、どのよう
な駆動手段を用いてもよい。

［考案の効果］ 本考案の内視鏡の湾曲操作装置によれば、湾曲
部先端に取着された操作ワイヤ端部が、プーリの
移動量の２倍の距離移動するので、湾曲部を大き
く屈曲させることができる。したがつて、湾曲部
を大きく屈曲させる必要のある内視鏡においても
操作装置を小型にして、操作部をコンパクトにす
ることが可能となり、良好な操作性を得ることが
できる。

また、プーリの軸位置を変更すれば操作ワイヤ
の移動量を自由に変えることができるので、種類
の異なる各種の内視鏡に汎用的に用いることがで
きる等の優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例の装置の側面
図、第２図は本考案の第２の実施例の装置の側面
図、第３図は本考案の第３の実施例の装置の側面
図、第４図は内視鏡の全体を示す側面略示図であ
る。 ２……湾曲部、４……操作部、６……操作レバ
ー、７……操作ワイヤ、７ａ，７ｂ，７ｃ……固
定端部、８……プーリ、９……円板、１０……第
３のプーリ、１１……第３の操作ワイヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内視鏡の操作部に回転自在に設けられた一対の
   プーリと、そのプーリにＵ字状に掛けられて同方
   向に引き出され一端が操作部に係止され他端が屈
   曲自在な湾曲部に取着された一対の操作ワイヤ
   と、上記一対のプーリのうち一方が操作ワイヤを
   引張り他方が操作ワイヤを緩めるように上記一対
   のプーリを連動して駆動する駆動手段とを有する
   ことを特徴とする内視鏡の湾曲操作装置。