JPH0423752B2 - - Google Patents

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JPH0423752B2
JPH0423752B2 JP59177348A JP17734884A JPH0423752B2 JP H0423752 B2 JPH0423752 B2 JP H0423752B2 JP 59177348 A JP59177348 A JP 59177348A JP 17734884 A JP17734884 A JP 17734884A JP H0423752 B2 JPH0423752 B2 JP H0423752B2
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gel
buffer
cross
lpf
sulfuric acid
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Tetsuo Kawahara
Kyosuke Mizuno
Sadao Shin
Hiroshi Mizogami
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KAGAKU OYOBI KETSUSEI RYOHO KENKYUSHO
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KAGAKU OYOBI KETSUSEI RYOHO KENKYUSHO
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J20/00Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof
    • B01J20/281Sorbents specially adapted for preparative, analytical or investigative chromatography
    • B01J20/291Gel sorbents
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2220/00Aspects relating to sorbent materials
    • B01J2220/50Aspects relating to the use of sorbent or filter aid materials
    • B01J2220/54Sorbents specially adapted for analytical or investigative chromatography

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、各種の蛋白質、ウイルスなどの精製
に有用なアフイニテイクロマトグラフイ用ゲル、
さらに詳しくは、固体粒状架橋ポリサツカライド
の硫酸エステルゲルからなる群特異性を有するア
フイニテイクロマトグラフイ用ゲルおよびその製
造法に関する。 従来技術 特定の蛋白質、ウイルスなどを精製取得するに
は、従来、遠心分離法、イオン交換法、ゲル過
法などが採用されており、これらの方法を適宜組
合せたり、また反覆して用いられる。ところで、
これらの方法を組合せあるいは反覆して実施する
場合、各工程ごとに複雑な操作を必要とし、また
長時間を要するうえ、それらの工程を経るにした
がつて目的物の損失減量が生じる不利益がある。 別の精製法として、生物学的親和性を有する物
質を用いてクロマトグラフイにより生体物質を分
離精製する、いわゆるアフイニテイクロマトグラ
フイ法も知られている。そのような生物学的親和
性を有する物質として強酸性のムコ多糖類である
ヘパリンがあり、これは生体内で種々の重要な生
理活性を有する蛋白質と結合する特性を有し、例
えばアンチトロビンと結合して血液凝固阻止作
用を促進したり、リパ蛋白リパーゼと結合して脂
血清澄作用を示すなど重要な生理作用、薬理作用
を示す。 かかるヘパリンの生理活性を利用して、これを
セフアロースCL−4B(フアルマシア社製)など
のクロマトグラフイ用ゲル担体にCNBrなどを用
いて結合させてアフイニテイクロマトグラフイ用
ゲルを調製し、それを用いてアンチトロンビン
、凝固因子、リポ蛋白リパーゼなどの重要な生
理活性を有する蛋白質を精製することが提案され
ている。しかしながら、ヘパリンは動物の肺臓、
腎臓、肝臓などから抽出精製されるものであるた
め、その操作が煩雑であり、しかも原料が違えば
ヘパリンの性状も異なるため、同一性状のヘパリ
ンを大量に入手することが困難でかつきわめて高
価である。したがつて、ヘパリンを結合させたア
フイニテイクロマトグラフイ用ゲルを用いる方法
は現段階では工業的規模で採用することはきわめ
て難かしい。 1935年ジヨルペスら(Jorpes et al)によりヘ
パリンの血液凝固阻止作用は分子中の硫酸基の存
在に基づくことが明らかにされて以来、ヘパリン
に代る高分子硫酸エステルを合成してアフイニテ
イクロマトグラフイ用ゲルを調製する試みがされ
ている。そのような物質として、例えば、セルロ
ース硫酸、デキストラン硫酸、コンドロイチンポ
リ硫酸などがあり、これらはヘパリンと同様に血
液凝固阻止作用、脂血清澄作用などを有し、また
有機性有機物と結合して複合体を形成する性質を
示す。これら高分子硫酸エステル類はヘパリンの
有する主要な性質をすべて具備しているのでそれ
らを総称して「ヘパリノイド」と呼んでいる。こ
のヘパリノイドをCNBr等でクロマトグラフイ用
ゲルに結合させてアフイニテイクロマトグラフイ
用ゲルを調製し、これを用いて凝固因子などを精
製する方法が報告されている(例えば、米国特許
第4138287号、特開昭52−114018号)。 しかしながら、このような方法でも、ヘパリノ
イド自体が高価であり、しかもヘパリノイドをゲ
ル担体に結合させる方法が煩雑で、かつその結合
が比較的弱く、しばしば結合されたヘパリノイド
が脱離するという難点がある。 発明の目的 本発明者らは、アフイニテイクロマトグラフイ
用としてすぐれた特性を有する改良されたゲルを
見出すべく種々研究を重ねた結果、架橋ポリサツ
カライドの固体粒状粒子をその固体粒状状態を保
持しながら硫酸エステル化したのちアルカリで中
和して得られるゲルがヘパリン様の親和性を有し
アフイニテイクロマトグラフイ用ゲルとしてきわ
めてすぐれた特性を示すことを知り、本発明を完
成するに至つた。すなわち、本発明は群特異性を
有し、各種蛋白質、ウイルスなどの精製に有用な
新規なアフイニテイクロマトグラフイ用ゲルおよ
び製造法を提供するものである。 発明の構成および効果 本発明のアフイニテイクロマトグラフイ用ゲル
は、架橋ポリサツカライド硫酸エステルゲルであ
つて、セルロース類、アガロースなどのポリサツ
カライドを、例えばエピクロルヒドリン、ジクロ
ルヒドリン、ジブロムヒドリン、エチレングリコ
ールビスエポキシプロピルエーテル等の架橋剤で
架橋して得られる架橋ポリサツカライドを硫酸エ
ステル化して得られるものである。架橋ポリサツ
カライドはすでに市販されており、例えば架橋ア
ガロースとしてセフアローズCL−2B、CL−4B、
CL−6B(フアルマシア社製)などがあり、架橋
セルロースとしてセルロフアインGCL−25、
GCL−90(チツソ社製)などがある。得られる架
橋ポリサツカライド硫酸エステルは原料の形状を
保持し、水性溶媒に不溶性であり、物理的安定性
にすぐれ、クロマトグラフイ用ゲルとして好適で
ある。 本発明のアフイニテイクロマトグラフイ用ゲル
を製造するには、硫酸エステル化剤をアミンまた
はアミドに溶解し、これに架橋ポリサツカライド
の粒状物を反応させ、ついでアルカリで中和する
ことにより行なわれる。 硫酸エステル化剤としては無水硫酸またはクロ
ルスルホン酸が好ましいが、その他、硫酸、濃硫
酸、発煙硫酸、ピロ硫酸、スルフアミン酸なども
用いられる。しかし、条件によつては、セルロー
スの加水分解を進行させるため、少なくとも原料
セルロースの粒状状態を保持する限度内で硫酸エ
ステル化を行なう必要がある。そのため、硫酸エ
ステル化剤は過剰に加えず、通常原料架橋ポリサ
ツカライド100部(重量部、以下同じ)に対して
1〜150部程度で用い、反応温度は−10〜100℃程
度で、反応時間は30分〜6時間程度とする。 溶媒として用いるアミンまたはアミドとしては
ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルホルムア
ミドなどが挙げられる。これに添加反応させる原
料架橋ポリサツカライドはカラムクロマトグラフ
イ用として市販の粒径約15〜150μmの粒状物を
含水率1%程度まで乾燥するかまたは溶媒を脱水
乾燥したアミンまたはアミドで置換して用いる。 アルカリによる中和は、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどの適当な
濃度の水溶液またはメタノール性水溶液を用いて
行なわれる。この中和反応は通常発熱を伴なうた
め、氷水やドライアイスエタノール冷媒などで充
分に冷却し、反応温度を50℃以上に上昇させない
ように留意する。 上記の方法で得られる本発明のアフイニテイク
ロマトグラフイ用ゲルは、粒径約15〜150μmの
架橋ポリサツカライド硫酸エステルの水不溶性固
体粒状粒子からなる。 本発明の群特異性アフイニテイクロマトグラフ
イ用ゲルは、各種蛋白質、ウイルス類の精製にき
わめて有用である。効果的に適用される蛋白質、
ウイルス類としては、例えば、下記のような特異
性をする群がある。 百日せき菌などの産性する蛋白質F−HA
(Filamentous Hemagglutinin)および/または
LPF−HA(Leucocytosis promoting
factorhemagglutinin) B型肝炎ウイルス(HBV)およびその抗原
(HBcAg、HBsAg)、またはこれらの形質転換動
物細胞由来または形質転換微生物由来の発現抗原
または蛋白質 単純ヘルペスウイルス蛋白質(HSVgB)、ま
たはその形質転換動物細胞由来または形質転換微
生物由来の発現抗原または蛋白質 インフルエンザウイルス(ヒト、ウマ、ブタ、
トリ)、日本脳炎ウイルス、狂犬病ウイルス、イ
バラキウイルス、ウシ流行熱ウイルス、ブタパル
ボウイルス、イヌパルボウイルス、オーエスキー
ウイルス、ニユーカツスルウイルス、カンボロ病
ウイルスなど、および/またはこれらの形質転換
動物細胞または形質転換微生物に由来する産生物
質 アンチトロンビン、血液凝固因子、血小板第
4因子、リポ蛋白リパーゼ、または補体成分など
の生理活性を有する蛋白質 ウロキナーゼ、インベルターゼなどの動物、植
物、微生物などの生物体由来の酵素 本発明のアフイニテイクロマトグラフイ用ゲル
を用いて上記各種蛋白質、ウイルスなどの吸着、
溶出を行なうように通常のカラムクロマトグラフ
イで採用される操作が適用されるが、その条件は
吸着または溶出すべき蛋白質またはウイルスの種
類によつて異なる。しかし、一般的な操作条件と
しては、該ゲルをカラムに充填し、PH5.0〜9.0、
比電導度0.5〜25.0ms/cmの緩衝液であらかじ
め平衡化し、これにPH5.0〜9.0、温度0〜60℃、
比電導度0.5〜25.0ms/cmの条件下で処理すべ
き蛋白質またはウイルスを吸着せしめ、ついで前
記平衡化に用いたものと同じ緩衝液またはそれよ
り比電導度の大きい緩衝液で洗浄し、最後に、イ
オン強度が上記平衡化および洗浄に用いた緩衝液
よりも大きい、PH5.0〜10.0、比電導度5.0〜130m
s/cmの緩衝液を用いて溶出することにより、高
度に精製された蛋白質またはウイルスを得ること
ができる。なお、該精製操作はバツチ法、カラム
法のいずれでも行なうことができる。 上記精製操作について、百日せき菌の産生する
蛋白質であるF−HAおよびLPF−HAの単離精
製の場合を例にとつてさらに具体的に説明すれば
下記のとおりである。 (1) F−HAの単離精製 後記実施例1で得られる架橋アガロース硫酸
エステルゲルは、あらかじめ例えば0.2M塩化
ナトリウム添加0.01Mリン酸緩衝液等の、中性
付近のPH値(PH6〜9)であり、比電導度5〜
25ms/cm程度の適当な緩衝液を用いて平衡化
を行なつた後に、F−HAの吸着操作に供す
る。 架橋アガロース硫酸エステルゲルへのF−
HAの吸着、ゲルの洗浄、F−HAの溶出等一
連の精製操作は、バツチ法およびカラム法等の
工業的に通常よく用いられる操作方法で行な
う。バツチ法で行なう場合は、百日せき菌培養
物中に架橋アガロース硫酸エステルゲルを投入
し、PH6.0〜9.0程度の範囲において0〜30℃程
度の温度にて10〜60分程度緩く攪拌してF−
HAを吸着させる。この際、百日せき菌培養物
の比電導度が5.0〜25.0ms/cm程度となるよう
に、適宜濃縮または希釈して吸着操作に付す。 吸着終了後、培養物−ゲル混合液を過器上
に充填し、吸引過してゲルと液を分離す
る。分離したゲル、比電導度5〜25ms/cm程
度で、PHが5.0〜10.0程度である適当な緩衝液
例えば、0.2M塩化ナトリウム添加0.02Mマツ
キルベル(McIlvaine′s)緩衝液、0.3M塩化ナ
トリウム添加0.01Mリン酸緩衝液あるいは
0.3M塩化ナトリウム添加0.01Mトリス塩酸緩
衝液等を注ぎ吸引して洗浄する。 この後、PHが5.0〜10.0程度で、比電導度が
25〜130ms/cm程度である(上記洗浄用緩衝
液の比電導度より大)適当な緩衝液、例えば
1.5M塩化ナトリウム添加マツキルベン緩衝液、
1.5M塩化ナトリウム添加リン酸緩衝液等を注
ぎ、吸着しているF−HAを溶出する。 カラム法にて実施する場合は、原材料液、洗
浄用緩衝液、溶出用緩衝液の条件はバツチ法の
場合と同様でよく、これらの通液速度は10ml/
cm2/Hr〜500ml/cm2/Hr程度に調整して行な
うとよい。 上記方法によれば、架橋アガロース硫酸エス
テルゲルの百日せき菌培養物中のF−HAの特
異的吸着能にすぐれ、F−HAの精製度は従来
法に比し数十倍に達し、しかもF−HAの回収
率は90%以上100%近くに達する。得られる精
製F−HAの比活性は4〜8×104HAユニツ
ト/mg蛋白質ときわめて高く、ポリアクリルア
ミドデイスク電気泳動(PH4.5)分析において
単一のバンドを形成し、百日せき菌内毒素がほ
ぼ完全に除去される。 (2) LPF−HAの単離精製 原材料液であるLPF−HA含有液は、百日せ
き菌培養物の遠心上清を、蒸留水または緩衝液
で比電導度が0.5〜5.0ms/cmとなるように希
釈した後、吸着操作に付すこともできるが、こ
の上清中には架橋アガロース硫酸エステルゲル
に対して同じく親和性を有するF−HAが含ま
れているため、あらかじめ、LPF−HAは吸着
せずF−HAを吸着する条件にて、架橋アガロ
ース硫酸エステルゲルによるクロマトグラフイ
を行ない、その素通り画分であるところのF−
HAを含まずLPF−HAを大量に含んだ画分を
吸着操作に付す。 架橋アガロース硫酸エステルゲルへのLPF
−HAの吸着、ゲルの洗浄、LPF−HAの溶出
等一連の精製操作は、バツチ法およびカラム法
等の工業的に通常よく用いられる操作方法で行
なうことができるが、カラム法の方が操作が簡
単であり好都合である。カラム方の場合、架橋
アガロース硫酸エステルゲルをカラムに充填
し、あらかじめ例えば0.02Mマツキルベン緩衝
液(PH5.2)等の比電導度0.5〜5.0ms/cmで、
PHが5.0〜9.0程度である適当な緩衝液を通液し
て平衡化を行つた後に、LPF−HAの吸着操作
に移る。 吸着に際しては、LPF−HAの含有液をPHが
5.0〜9.0、比電導度が0.5〜5.0になるように適
宜調整して、架橋アガロース硫酸エステルゲル
充填カラムに通液し、LPF−HAを吸着させ
る。この後、前述の平衡化に用いたのと同様の
緩衝液を通液し、ゲルを洗浄し、夾雑物質を洗
い出す。 LPF−HAの溶出に際しては、PHが5.0〜9.0、
比電導度が5.0ms/cm以上である適当な緩衝
液を通液し溶出を行なうが、好ましくは段階溶
出または塩濃度勾配溶出を行なう。すなわち、
原材料液として百日せき菌培養液の遠心上清の
希釈したものをそのまま用いる場合は、前述の
吸着条件下において、LPF−HAと同時にF−
HAも吸着されてくるので、LPF−HAが溶出
され、かつF−HAが溶出されない条件下で溶
出する必要がある。この条件としてはPH5〜9
において比電導度5〜100ms/cm、好ましく
は50〜60ms/cmである適当な緩衝液(例えば
0.7M塩化ナトリウム添加0.02Mマツキルベン
緩衝液)を最初に通液し、LPF−HAを含む画
分を回収する。この後に上述の溶出用緩衝液よ
り比電導度の大なる(100〜300ms/cm)緩衝
液を通液し、F−H、その他の不純成分を溶出
させ、架橋アガロース硫酸エステルゲルを平衡
化再使用に供する。 最も好ましくは、塩濃度勾配溶出を実施す
る。原材料液として、あらかじめF−HAを分
離したLPF−HA含有液を用いる場合において
も、比電導度が0.5→300ms/cmとなるような
塩濃度勾配緩衝液(例えば塩化ナトリウム0→
4.0M塩濃度勾配・0.02Mマツキルベン緩衝液
(PH5.2)を用いて溶出を行ない、LPF−HA含
有画分を分取すれば、きわめて高純度のLPF
−HAを得ることができる。 上記の精製法によれば、LPF−HAの精製度
は従来法に比し数十倍に達し、しかもLPF−
HAの回収率は90%以上100%近くに達する。
得られる精製LPF−HAの比活性は9×
104LPEU/mg蛋白質ときわめて高く、ポリア
クリルアミドデイスク電気泳動(PH4.5)分析
において単一のバンドを形成し、百日せき菌内
毒素がほぼ完全に除去される。 つぎに、本発明のアフイニテイクロマトグラフ
イ用ゲルの製造に関する実施例およびそのゲルを
用いた各種蛋白質またはウイルスの精製に関する
実験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されない。 実施例 1 0℃以下の温度にてピリジン200mlにクロルス
ルホン酸11mlを滴下し、混合する。滴下終了後、
混液を加熱し、65〜70℃に昇温する。この中にエ
ピクロルヒドリン架橋アガロースであるセフアロ
ーズCL−6B(フアルマシア社製)7.5gを加え、
攪拌下65〜70℃にて4時間保持する。反応終了
後、冷却し、水酸化ナトリウム水溶液を加えて中
和する。ゲルを過分離し、0.01Mリン酸緩衝食
塩液で充分に洗浄して架橋アガロース硫酸エステ
ルゲルを得る。 実施例 2 上記実施例1と同様にして調製したピリジン−
クロルスルホン酸混液210mlに、架橋セルロース
ゲルであるセルロフアインGCL−25(チツソ社
製)の乾燥物7.5gを加え、65〜70℃にて4時間
反応させる。反応終了後、冷却し、水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えて中和する。ゲルを過分離
し、0.01Mリン酸緩衝食塩液で充分に洗浄して架
橋セルロース硫酸エステルゲル7.2gを得る。 実施例 3 前記実施例1と同様にして調製したピリジン−
クロルスルホン酸混液210mlに、架橋アガロース
ゲルであるセフアロースCL−6B(フアルマシア
社製)のピリジン包含体30mlを加え、65〜70℃に
て4時間反応させる。反応終了後、冷却し、水酸
化ナトリウム水溶液を加えて中和する。ゲルを
過分離し、0.01Mリン酸緩衝食塩液で充分に洗浄
して架橋アガロース硫酸エステルゲル23mlを得
る。 実験例 1 (HBs抗原の精製) 前記実施例2で得られた架橋セルロース硫酸エ
ステルゲルを充填したカラム(26.4mmφ×105mm)
に、0.05M塩化ナトリウムを含む0.027Mマツキ
ルベン緩衝液(PH7.39)を通し平衡化する。この
カラムにHBs抗原陽性人血清20mlを上記緩衝液
で倍量に希釈したものを通液する。その後、上記
緩衝液で充分に洗浄する。ついで、0.6M塩化ナ
トリウムを含む0.027Mマツキルベン緩衝液(PH
7.39)で溶出する。この結果を第1表に示す。第
1表に示すように、HBs抗原は溶出画分にほぼ
回収され、精製度は約17倍に達した。
【表】 なお、上記精製したHBs抗原の一部を超遠心
分析した。すなわち、日立70P−72超遠心機およ
びRPS40Tローターを用い、塩化セシウム密度勾
配を作り、これにサンプルをのせ、40000rpmで
15時間遠心したところ、このHBs抗原はρ=1.2
付近に鋭いピークを示した。これは精製された
HBs抗原が単一のものであることを示すもので
ある。 比較実験例 1 前記実施例2の硫酸エステル化前の原料架橋セ
ルロースゲルであるセルロフアインGCL−25を
カラム(26.4mmφ×120mm)に充填し、これを
0.05M塩化ナトリウムを含む0.027Mクエン酸緩
衝液(PH7.40)で平衡化する。このカラムに実験
例1で用いたHBs抗原陽性人血漿と同一ロツト
の血漿20.0mlを上記緩衝液で2倍に希釈して通液
し、同緩衝液でカラムを充分に洗浄する。ついで
0.6M塩化ナトリウムを含む0.027Mクエン酸緩衝
液(PH7.40)で溶出した。HBs抗原の98.2%は素
通り画分に回収され、また蛋白質もほぼ完全に
(96.7%)素通り液に回収された。溶出画分に吸
光度のピークは観察されず、またHBs抗原価は
1:2以下(RPHA)であり、HBs抗原は全く
精製できなかつた。 実験例 2 (インフルエンザウイルスの精製) 前記実施例1で得られた架橋アガロース硫酸エ
ステルゲルをカラム(25mmφ×100mm)に充填し、
これに0.14M塩化ナトリウムを含む0.010Mリン
酸緩衝液(PH7.4)を通液し平衡化する。このカ
ラムにA/石川(H3N2)タイプインフルエンザ
ウイルス感染尿膜腔液150mlを通液する。その後
に0.14M塩化ナトリウムを含む0.01Mリン酸緩衝
液100mlを通して洗浄する。ついで、1.49M塩化
ナトリウムを含む0.010Mリン酸緩衝液で溶出し、
溶出画分50mlを得る。その後、4.99M塩化ナトリ
ウムを含む0.01Mリン酸緩衝液でゲルを溶出洗浄
する。 この結果を第2表に示す。
【表】 第2表に示すように、インフルエンザウイルス
は溶出画分にほヾ回収され、精製度は約12倍に達
した。 実験例 3 (日本脳炎ウイルスの精製) 前記実施例1と同様にして調製した架橋アガロ
ース硫酸エステルゲル37.5mlをカラム(25mmφ×
400mm)に充填する。次に、0.14MNaCl添加
0.01Mリン酸緩衝液375mlにてゲルを平衡化した
のちこのカラムにプロタミン−炭末処理して得ら
れる不活性日本脳炎ウイルス浮遊液40mlを通液す
る。0.14MNaCl添加0.01Mリン酸緩衝液にて、ゲ
ルを十分洗浄した後、1.5MNaCl添加100Mリン
酸緩衝液(比電導度約120ms/cm、PH7.2)100
mlを用いて溶出を行ない、約5mlずつ分画して分
取した後、日本脳炎ウイルスを含有する画分約10
mlをプールする。 原材料液および精製日本脳炎ウイルス画分の分
析結果および実験成績を第3表に示す。
【表】 実験例 4 前記実施例2と同様にして調製した架橋セルロ
ース硫酸エステルゲル5mlをカラム(40mmφ×
200mm)に充填し、これに蒸留水200mlを通液す
る。このカラムに百日せきI相菌東浜株静置培養
液の遠心上清100mlを蒸留水で7倍希釈した液
(比電導度約3.0ms/cm)、を通液する。約200ml
の0.02Mマツキルベン緩衝液(PH5.2)をカラム
に通液し、ゲルを洗浄した後、0.02M塩化ナトリ
ウム添加マツキルベン緩衝液(比電導度約2.0m
s/cm、PH5.2)50mlを用い、塩化ナトリウム0
→4.0Mの塩濃度勾配にて溶出を行ない、約1ml
ずつ分画して分取した後、LPF−HAを含有する
画分約6mlをプールする。 原材料液および精製LPF−HA画分の分析結果
および実験結果を第4表に示す。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 架橋ポリサツカライドの固体粒状物を固体粒
    状状態を保持しながら硫酸エステル化したのちア
    ルカリで中和して得られる群特異性を有するアフ
    イニテイクロマトグラフイ用ゲル。 2 該架橋ポリサツカライドが架橋アガロースま
    たは架橋セルロースである前記第1項記載のゲ
    ル。 3 硫酸エステル化剤をアミンまたはアミドに溶
    解させ、これに架橋ポリサツカライドの固体粒状
    物を反応させ、ついでアルカリで中和することを
    特徴とする群特異性を有するアフイニテイクロマ
    トグラフイ用ゲルの製法。 4 硫酸エステル化剤が無水硫酸またはクロルス
    ルホン酸である前記第3項記載の方法。
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