JPH038825B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、籾摺装置における穀粒の揺動式拡散
装置に係るものである。

本発明の先行技術に対する従来の籾摺装置は、
異種粒選別装置の多段選別板用の穀粒分配装置と
籾殻風選部とが全く無関係の位置に設けられてい
るので、前記分配装置上で籾殻等を吸引除去する
ことはできなかつた。しかし、前記分配装置は前
記選別板と一体構造で、激しく揺動しているか
ら、多量の粉塵と残留籾殻を浮遊させる作用を奏
するので、その上を選別風を流す構造にすると良
好な風選別が行なえる。

よつて本発明は、床上に多段の選別板を有する
異種粒選別装置を設け、該異種粒選別装置の上部
にテーブル状の台板を設け、該台板には大きな窓
を形成し、該台板上に籾摺部と風選部を設けたも
のにおいて、前記選別板の上部には前記窓より落
下する穀物を受けて前記選別板に供給する揺動傾
斜流動板を前記選別板に固定して設け、前記傾斜
流動板の上面の一部には覆を設けて覆の内部に傾
斜流動板上を流れる風路を形成し、前記風選部に
流入する風の大部分は風路内を流動して流入する
ように形成した籾摺装置における穀粒の揺動式拡
散装置を要旨とする。

実施例図により説明すると、１は昇降機で内部
にバケツトコンベア２を取付け、下部に張込ホツ
パー３を上部に貯留タンク４を設ける。５はオー
バーフロー装置、６は開閉弁、７は繰込ロール、
８は調節弁、９は流し板、１０は固定ロール、１
１は移動ロールである。前記ロール１０，１１を
有する籾摺部１２の側部に風選部１３を形成す
る。風選部１３の側部には吸引ブロアー１４を取
付ける。吸引ブロアー１４内に設けた回転羽根１
５の軸１６は風選部１３内を横断させ、該軸１６
に偏心輪１７を取付ける。偏心輪１７にはロツド
１８の上端を固定し、ロツド１８の下端に拡散装
置１９を設ける。２０は風選部１３の左右側の側
壁に固定した揺動はしない流板で、拡散装置１９
より落下した籾摺物を傾斜流下させる。前記籾摺
部１２と風選部１３はテーブル状の台板２５の上
面に並設されており、台板２５には大きな窓２６
を開けて、流板２０より流下した穀物は窓２６よ
り落下する。台板２５は床上に設けられているケ
ース２７の前後に取付けられた支脚２８，２９の
上端により支えられており、支脚２８，２９と台
板２５で囲まれている内部空間３０には、水平揺
動式の異種粒選別装置３１が設けられ、異種粒選
別装置３１の上部には勾配の緩い傾斜流動板２
１，３２が設けられる。傾斜流動板２１，３２の
うち、傾斜流動板２１は傾斜流動板３２より上方
に位置し、互いは反対に傾斜し、流板２０より落
下したものを傾斜流動板２１が受けて徐々に流下
させながら傾斜流動板３２に供給し、傾斜流動板
３２は徐々に流下させながら多段状の選別板３３
の各段に穀物を分配供給する。２２は前記傾斜流
動板２１の高い側、２３は低い側であり、低い側
２３には風胴３５を形成するように覆２４を設け
る。傾斜流動板２１は覆２４の形成されている部
分と覆２４のない開放部３４を有し、開放部３４
は窓２６の下面で開放して流板２０よりの落下物
が窓２６を介して開放部３４に供給される。前記
吸引ブロアー１４の吸引風は前記覆２４により形
成される風路３５を通つて流動するように開放部
３４以外の部分はなるべく空気が吸引されない構
造に形成する。したがつて、吸引ブロアー１４の
吸引による吸引風は風路３５を通つたのち、流板
２０よりの落下物の間を通つて吸引ブロアー１４
に吸引される。

図中、３６は揺動装置、３７は戻し籾落下部で
ある。

次に作用を述べる。

張込ホツパー３に籾米を供給するとバケツトコ
ンベア２により昇降機１内を上昇し貯留タンク４
内に貯留される。そこで開閉弁６を開放すると繰
込ロール７と調節弁８の隙間より少しずつ繰出さ
れて流し板９上に落下し、流し板９より固定ロー
ル１０と移動ロール１１に供給され、籾摺されて
拡散装置１９に供給される。拡散装置１９は偏心
輪１７により振動させられているので拡散し、流
板２０により後方に流下させられ窓２６を通つて
傾斜流動板２１の開放部３４に供給される。しか
して、吸引ブロアー１４の吸引風は傾斜流動板２
１の低い側２３の覆２４の内側の風路３５を通し
て吸引されるので、第３図のように傾斜流動板２
１上で煽られて浮上する籾殻を吸引し、次いで、
流板２０よりの落下物の間を通過するとき籾殻を
吹飛ばして吸引除去する。傾斜流動板２１の低い
側２３から傾斜流動板３２上に落下したものは各
段の選別板３３に分配供給され選別される。

冒頭で説明したように、本発明の先行技術に対
する従来の籾摺装置は、異種粒選別装置の多段選
別板用の穀粒分配装置と籾殻風選部とが全く無関
係の位置に設けられているので、籾殻風選部の風
で前記分配装置上の籾殻等を吸引除去することは
できなかつた。しかし、前記分配装置は前記選別
板と一体構造で、激しく揺動しているから、多量
の粉塵と残留籾殻を浮遊させる作用を奏するの
で、その上を選別風を流す構造にすると良好な風
選別が行なえるのである。

しかるに、床上に多段の選別板３３を有する異
種粒選別装置３１を設け、該異種粒選別装置３１
の上部にテーブル状の台板２５を設け、該台板２
５には大きな窓２６を形成し、該台板２５上に籾
摺部１２と風選部１３を設けたものにおいて、前
記選別板３３の上部には前記窓２６より落下する
穀物を受けて前記選別板３に供給する揺動傾斜流
動板２１を前記選別板３３に固定して設け、前記
傾斜流動板２１の上面の一部には覆２４を設けて
覆２４の内部に傾斜流動板２１上を流れる風路３
５を形成し、前記風選部１３に流入する風の大部
分は風路３５内を流動して流入するように形成し
た籾摺装置における穀粒の揺動式拡散装置とした
から、吸引ブロアー１４の吸引風は傾斜流動板２
１の低い側２３の覆２４の内側の風路３５を通し
て吸引されるので、第３図のように傾斜流動板２
１上で煽られて浮上する籾殻を吸引し、次いで、
流板２０よりの落下物の間を通過するとき籾殻を
吹飛ばして吸引除去するから、小型のアスピレー
ターとして良好に作用する効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体の縦断側面図、第２図は要部の斜
視図、第３図は要部の断面作用図である。 符号の説明、１……昇降機、２……バケツトコ
ンベア、３……張込ホツパー、４……貯留タン
ク、５……オーバーフロー装置、６……開閉弁、
７……繰込ロール、８……調節弁、９……流し
板、１０……固定ロール、１１……移動ロール、
１２……籾摺部、１３……風選部、１４……吸引
ブロアー、１５……回転バネ、１６……軸、１７
……偏心輪、１８……ロツド、１９……拡散装
置、２０……流板、２１……傾斜流動板、２２…
…高い側、２３……低い側、２４……覆、２５…
…台板、２６……窓、２７……ケース、２８……
支脚、２９……支脚、３０……内部空間、３１…
…異種粒選別装置、３２……傾斜流動板、３３…
…選別板、３４……開放部、３５……風路、３６
……揺動装置、３７……戻し籾落下部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 床上に多段の選別板３３を有する異種粒選別
   装置３１を設け、該異種粒選別装置３１の上部に
   テーブル状の台板２５を設け、該台板２５には大
   きな窓２６を形成し、該台板２５上に籾摺部１２
   と風選部１３を設けたものにおいて、前記選別板
   ３３の上部には前記窓２６より落下する穀物を受
   けて前記選別板３３に供給する揺動傾斜流動板２
   １を前記選別板３３に固定して設け、前記傾斜流
   動板２１の上面の一部には覆２４を設けて覆２４
   の内部に傾斜流動板２１上を流れる風路３５を形
   成し、前記風選部１３に流入する風の大部分は風
   路３５内を流動して流入するように形成した籾摺
   装置における穀粒の揺動式拡散装置。