JPH0128818Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、籾摺装置における風選装置に係るも
のである。

本考案は、床上に異種混合米を分離する揺動式
選別装置を設け、その選別装置の上部に籾摺部と
風選部とを横に並べて設け、籾摺部で籾摺したも
のはその側部の風選部で風選し、ついでその下部
の前記選別装置で異種混合米を分離選別するよう
にしたものにおいて、全体の高さを小さくする目
的で、籾摺部内に設ける籾摺ロールは水平に並設
した構造とし、前記籾摺ロールの下部に略真下方
向に向いて落下する籾摺物を側部の風選部の方向
に拡散移動させる移動装置を設けたものであつ
て、特に、籾摺物を側部の風選部の方向に拡散移
動させる移動装置を設けたことにより、よく前記
目的を達成できるものである。

即ち、揺動式選別装置の上部に籾摺部と風選部
とを横に並べて設ける構造にすると、全体を纏つ
た構造になしうるが、３〜５インチの籾摺部で籾
摺したものを数倍も幅広の風選部に拡散移行させ
るために、先行技術では籾摺ロールを斜上下に取
付けて、勢いよく風選部に向けて放出しその勢い
を利用して拡散移行させていた。

そのため、籾摺部の高さを大きくしていたので
あるが、本考案は前記の目的達成のため、籾摺ロ
ールを斜上下ではなく水平に取付けたものであ
り、したがつて、勢いよく風選部に向けて放出す
るということがないので、その代りとして、振動
による拡散移行という構成によつて、これを解決
したものである。

実施例図により説明すると、１は昇降機、２は
コンベア、３は張込ホツパー、４は貯留タンク、
５はオーバーフローパイプ、６は貯留タンク４の
下部に取付けた開閉バルブ、７は開閉バルブ６の
下に取付けた繰込ロール、８は繰込ロール７に対
して遠近自在の調節弁である。しかして、９，１
０は左右一対の籾摺ロールで水平に取付られ、そ
の下部には拡散移動装置１１を設ける。１２はこ
れらを内蔵する籾摺部を示す。拡散移動装置１１
は、略水平の底板１９と底板１９上に形成される
無数の突起２０からなり、３〜５インチと幅の狭
い籾摺ロール９，１０より真下方向に落下する籾
摺物を側部にある数倍も幅広の風選部１３の方向
に拡散移動させる。３６は拡散移動装置１１の終
端に形成された落下室である。

籾摺部１２の側部には風選部１３が設けられ
る。風選部１３は角状のケースに形成され、その
側部に吸引ブロワー１４が取付けられる。１５は
吸引ブロワー１４の羽根、１６は羽根１５の回転
軸であり、回転軸１６は風選部１３内を横断し、
軸１６には偏心輪１７が取付けられ、偏心輪１７
にロツド１８を固定し、ロツド１８の先端に拡散
移動装置１１を取付ける。拡散移動装置１１は偏
心輪１７により微振動し、籾摺物を側部の風選部
１３の方向に拡散移動させる。２４は、拡散移動
装置１１を支持する板ばねである。

拡散移動装置１１の落下室３６の下部に風選部
１３側に至る程低く形成されている流し板３５が
取付けられる。

２１は床上に載置した台枠で、台枠２１には前
脚２２と後脚２３の下端を取付け、前脚２２と後
脚２３の上端に水平のテーブル状台板２５を設け
る。前記籾摺部１２と風選部１３はテーブル状台
板２５の上面に取付けられる。テーブル状台板２
５には流し板３５から流下したものを落下させる
落下口が形成される。落下口のすぐ下には前端が
前脚２２に近接し、後端が前脚２２と後脚２３の
中間に位置し、前端より後端が低い傾斜板２６を
設ける。

図中２７は仕切板、２８は未熟米受樋、２９は
分配傾斜板、３０は選別室、３１は調節弁、３２
は多段の揺動式選別装置、３３は揺動装置、３４
は籾米落下口である。

次に作用を述べる。

籾米を張込ホツパー３に供給すると、コンベア
２により上昇し貯留タンク４に貯留される。つぎ
に開閉弁６を開閉すると、繰込ロール７と調節弁
８により繰出され、３〜５インチ程度の籾摺ロー
ル９，１０により摺られ、細い幅で真下位置の拡
散移動装置１１の底板１９上に落下する。拡散移
動装置１１は、吸引ブロワー１４の羽根１５の回
転軸１６に取付られた偏心輪１７の回転で微振動
し、籾摺物を側部の風選部１３の方向に移動させ
ながら次第に拡散させる。そして落下室３６では
拡散されて傾斜板２６上に供給される。しかし
て、吸引ブロワー１４内の羽根１５が回転する
と、その吸引風は拡散されて傾斜板２６上に供給
される落下物の間を流れるとき籾殻を吸引し、且
つ、選別室３０内では未熟米を調節弁３１より前
側の未熟米落下口で前進させ、未熟米受樋２８に
落下させる。

傾斜板２６に落下した混合米は分配移送板２９
より各段の揺動式選別装置３２に分配されて流入
し、選別された籾米は籾米落下口３４より張込ホ
ツパー３に戻され、選別された玄米は玄米落下口
より玄米移送部に取出される。

従来、揺動式選別装置の上部に籾摺部と風選部
とを横に並べて設ける構造にすると、全体を纏つ
た構造になしうるが、３〜５インチの籾摺部で籾
摺したものを数倍も幅広の風選部に拡散移行させ
るために、先行技術では籾摺ロールを斜上下に取
付けて、勢いよく風選部に向けて放出しその勢い
を利用して拡散移行させていた。そのため、籾摺
部の高さを大きくしていたのであるが、本考案は
床上に異種混合米を分離する揺動式選別装置３２
を載置し、該選別装置３２の上部にテーブル状の
台板２５を固定状に設け、該台板２５上に籾摺部
１２と風選部１３とを横に並べて設け、前記籾摺
部１２で籾摺したものはその側部の前記風選部１
３で風選し、前記風選部１３で得られた異種混合
米はその下部の前記選別装置３２で分離するよう
にした籾摺装置において、前記籾摺部１２内には
一対の籾摺ロール９，１０を水平に並設したか
ら、籾摺ロールを斜上下に設けた従来のものに比
べて籾摺部１２の大きさを一層低く形成でき、前
記籾摺ロール９，１０の下部には、籾摺ロール
９，１０の間より略真下方向に向いて落下する籾
摺物を、幅方向に拡散させながら側部に設けた広
幅の風選部１３の方向に移動させる移動装置１１
を設けたから、一対の籾摺ロール９，１０を水平
に並設した構造でかつ籾摺部１２で籾摺したもの
を側部の風選部１３で風選する構造であつても、
風選を良好に行なえる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は全体の縦断側面図である。 符号の説明、１……昇降機、２……コンベア、
３……張込ホツパー、４……貯留タンク、５……
オーバーフローパイプ、６……開閉バルブ、７…
…繰込ロール、８……調節弁、９……籾摺ロー
ル、１０……籾摺ロール、１１……拡散移動装
置、１２……籾摺部、１３……風選部、１４……
吸引ブロワー、１５……羽根、１６……軸、１７
……偏心輪、１８……ロツド、１９……底板、２
０……突起、２１……台枠、２２……前脚、２３
……後脚、２４……板バネ、２５……テーブル状
台板、２６……傾斜板、２７……仕切板、２８…
…未熟米受樋、２９……分配移送板、３０……選
別室、３１……調節弁、３２……揺動式選別装
置、３３……揺動装置、３４……籾米落下口、３
５……流し板、３６……落下室。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 床上に異種混合米を分離する揺動式選別装置
   を載置し、該選別装置の上部にテーブル状の台
   板を固定状に設け、該台板上に籾摺部と風選部
   とを横に並べて設け、前記籾摺部で籾摺したも
   のはその側部の前記風選部で風選し、前記風選
   部で得られた異種混合米はその下部の前記選別
   装置で分離するようにした籾摺装置において、
   前記籾摺部内には一対の籾摺ロールを水平に並
   設し、前記籾摺ロールの下部には、籾摺ロール
   の間より略真下方向に向いて落下する籾摺物
   を、幅方向に拡散させながら側部に設けた広幅
   の風選部の方向に移動させる移動装置を設け、
   前記風選部の選別風は前記移動装置の端部より
   落下する籾摺物の間を通つて流動するようにし
   た籾摺装置における風選装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項のものにおい
   て、前記移動装置は、略水平の底板の上面に無
   数の突起を形成し、かつ振動して籾摺物を移動
   させる構成とした籾摺装置における風選装置。