JPS6330531Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、籾摺装置における分配供給樋に係る
ものである。

（従来技術） 籾摺装置で籾摺すると、籾米と玄米の混合米が
得られる。この混合米は、籾米と玄米に分離し、
籾米は籾摺装置に戻して籾摺する。前記籾摺と混
合米分離を、連続流れ作業で行なうと、能率の関
係で、選別板は多段になる。多段の枚数は既に、
実験で定められ、籾摺装置のロールの幅が１イン
チのとき選別板は１枚と決められている。そのた
め、５インチのときは選別板は５枚の多段にな
る。この５枚多段の選別板に、均等に混合米を供
給する必要があるので、従来から、分配供給樋が
設けられている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、公知の分配供給樋は、分配することを
目的にし、分配中に選別するという考えは持つて
いなかつた。すなわち、混合米を単に分配供給樋
により均等分配して多段の選別板に供給するので
ある。

しかし研究によると、未熟米を含む混合米を選
別板に供給すると、選別に悪影響を来たすことが
分つた。そこで、分配供給樋で分配するとき、つ
いでに未熟米の分離をなしうるように考案したの
である。

（問題を解決するための手段） よつて、本考案は、この点解決したもので、異
種混合米を揺動選別する選別板２４を多段状に設
け、該選別板２４の上部には多段状の選別板２４
の各段に異種混合米を分配供給する揺動分配供給
樋２８を設けたものにおいて、該揺動供給樋２８
は小米未熟米を篩別しうる篩別孔３９を形成した
平坦な多孔板４０により形成し、該多孔板４０の
板面には、揺動により穀粒を押送しうる垂直に近
い押出面４４と揺動しても穀粒を押送しない傾斜
面４５を持つ突条４３を設けた籾摺装置における
分配供給樋としたものである。

（実施例） 本考案の実施例を図により説明すると、１は籾
米用昇降機で、下部には籾米張込用ホツパー２を
設け、上部には供給タンク３が取付けられる。供
給タンク３の下部の落下口４は籾摺部５に接続さ
れている。６は開閉弁、７は繰込ロール、８，９
は籾摺ロール、１０は傾斜案内板、１１は傾斜案
内板１０の先端に取付けられている軟質のゴム
片、１２は風選室、１３はモーター、１４は籾摺
部５と風選部１２を載置するための台枠、１５は
風胴、１６は吸引フアン、１７は軸、１８は偏心
輪、１９はロツド、２０は拡散装置、２１は吸引
風路、２２は窓である。

しかして、２３は揺動式選別装置であり、数段
の選別板２４を重合させた形状で第２図のように
図面上選別板２４の右端に玄米取出口２５を形成
し、左端に籾米取出口２６を形成する。

しかして、前記拡散装置２０より落下した混合
米を、各段の選別板２４に分配するために、拡散
装置２０の下方には拡散供給樋２７と分配供給樋
２８を設ける。拡散供給樋２７と分配供給樋２８
は、共に揺動式選別装置２３に一体的に取付けら
れていて前後方向に揺動する。

拡散供給樋２７は拡散装置２０よりの穀粒を受
止めて分配供給樋２８の供給側４１に落下させる
ためのもので、その終端部は分配供給樋２８の供
給側４１の上方に臨むように形成される。分配供
給樋２８の排出側２９には幅方向に等分した落下
口３０，３１，３２，３３を形成する。３４，３
５，３６は落下口３０，３１，３２，３３を形成
するための仕切板である。

３７は切替弁であり、落下口３０，３１，３
２，３３のうち、落下口３１，３２，３３を閉鎖
しうるように閉鎖位置と開放位置とに切替えられ
る。

しかして、前記分配供給樋２８は、その供給側
４１に階段状突条４２群を設け、その余は、小米
や未熟米を選別しうる無数の篩別孔３９を設けた
多孔板４０により形成する。多孔板４０は平板状
であり、穀物移送方向の中途には所望位置に所望
数の突条４３を設ける（実施例では一箇所）。突
条４３は排出側２９を押出壁４４に、供給側４１
を緩やかな傾斜壁４５とし、供給樋２８の幅方向
一杯に形成する。多孔板４０の下側には隙間をお
いて受網４６を設け、受網４６と多孔板４０との
間に目詰防止用のゴムボール４７を設ける。受網
４６の下方には一定の間隔をおいて未熟米の流板
４８を設け、流板４８の終端部には未熟米取出口
４９を設ける。

なお、３８は回転軸、３８′は軟質部材、５１
は仕上米流樋、５０は切替ダイヤル、５２はホツ
パー、５３は仕上米昇降機、５４は貯留タンク、
５５はオーバーフロータンク、５６は籾米流樋、
５７は端部、５８は戻しホツパーである。

（作用） 次に作用を述べる。

籾米を張込用ホツパー２に投入すると、籾米用
昇降機１により揚穀されて供給タンク３内に貯留
される。開閉弁６を適当量開くと落下口４より籾
摺部５内に流入し、繰込ロール７により少量ずつ
繰り出されて傾斜案内板１０およびゴム片１１上
を流れ、固定籾摺ロール８と移動籾摺ロール９間
に供給され、籾摺されて拡散装置２０に放出さ
れ、拡散装置２０により幅方向に拡散されて窓２
２より落下する。そのとき吸引風路２１を流れる
風により風選別され、籾殻は風選部１２を通り、
吸引フアン１６に吸引されて外部に放出される。

吸引フアン１６の軸１７は偏心輪１８が取付け
られているので、偏心輪１８によりロツド１９を
介して拡散装置２０を揺動させるから、落下物の
幅方向の拡散は良好に行なわれ、拡散供給樋２７
に落下する。

拡散供給樋２７に落下したものは分配供給樋２
８に落下し排出側２９に向けて流動する。

分配供給樋２８は揺動選別装置２３と一体構造
で公知の揺動装置により揺動していることと、分
配供給樋２８の供給側４１には突条４２が形成さ
れていることから、多孔板４０上に穀粒は移動す
る。

多孔板４０は無数の篩別孔３９を設けてあるか
ら、多孔板４０上で分配されるとき、未熟米は篩
別孔３９により選別される。選別された未熟米は
流板４８上に落下し、流板４８の終端部にまで流
下したのち未熟米取出口４９より取出される。

この分配選別作業を行なう多孔板４０は、平い
らな構造であるから、多孔板４０が揺動しても、
穀粒は送られないが、多孔板４０の中途には、揺
動により穀粒を押送しうる垂直に近い押出面４４
と揺動しても穀粒を押送しない傾斜面４５を持つ
突条４３を設けているから、穀粒は突条４３の押
出壁４４により排出側２９に向かつて円滑に移動
する。

（効果） 従来、混合米を揺動選別する選別板を多段状に
設け、該選別板群の上部には各段の選別板に混合
米を均等に分配供給する盲板製の分配供給樋を設
けたものは公知である。しかし、公知のものは、
盲板で形成されていて分配するのみであり分配中
に未熟米を分離するという考えを持つていなかつ
たから、未熟米を含む混合米が選別板に供給され
るので選別に悪影響を来たした。

しかるに本考案は、異種混合米を揺動選別する
選別板２４は多段状に設け、該選別板２４の上部
には多段状の選別板２４の各段に異種混合米を分
配供給する揺動分配供給樋２８を設けたものにお
いて、該揺動供給樋２８は小米未熟米を篩別しう
る篩別孔３９を形成した平坦な多孔板４０により
形成し、該多孔板４０の板面には、揺動により穀
粒を押送しうる垂直に近い押出面４４と揺動して
も穀粒を押送しない傾斜面４５を持つ突条４３を
設けた籾摺装置における分配供給樋としたもので
あるから、無数の篩別孔３９を持つ多孔板４０に
より形成されている分配供給樋２８は、分配と選
別とを同時に行ない、多孔板４０は平いらな構造
であるから、多孔板４０が揺動しても穀粒は送ら
れないが、多孔板４０の中途には揺動により穀粒
を押送しうる垂直に近い押出面４４と揺動しても
穀粒を押送しない傾斜面４５を持つ突条４３を設
けているから、穀粒は突条４３の押出壁４４によ
り排出側２９に向かつて円滑に移動させうる効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体の縦断側面図、第２図は全体の平
面図、第３図は要部の斜視図である。 符号の説明、１……籾米用昇降機、２……張込
用ホツパー、３……供給タンク、４……落下口、
５……籾摺部、６……開閉弁、７……繰込ロー
ル、８……固定籾摺ロール、９……移動籾摺ロー
ル、１０……傾斜案内板、１１……ゴム片、１２
……風選部、１３……モーター、１４……台枠、
１５……風胴、１６……吸引フアン、１７……
軸、１８……偏心輪、１９……ロツド、２０……
拡散装置、２１……吸引風路、２２……窓、２３
……揺動式選別装置、２４……選別板、２５……
玄米取出口、２６……籾米取出口、２７……拡散
供給樋、２８……分配供給樋、２９……排出側、
３０，３１，３２，３３……落下口、３４，３
５，３６……仕切板、３７……切替弁、３８……
回転軸、３８′……軟質部材、３９……篩別孔、
４０……多孔板、４１……供給側、４２……突
条、４３……突条、４４……押出壁、４５……傾
斜壁、４６……受網、４７……ゴムボール、４８
……流板、４９……未熟米取出口、５０……切替
ダイヤル、５１……仕上米流樋、５２……ホツパ
ー、５３……仕上米昇降機、５４……貯留タン
ク、５５……オーバーフロータンク、５６……籾
米流樋、５７……端部、５８……戻しホツパー、
５９……軟質部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 異種混合米を揺動選別する選別板２４を多段状
   に設け、該選別板２４の上部には多段状の選別板
   ２４の各段に異種混合米を分配供給する揺動分配
   供給樋２８を設けたものにおいて、該揺動供給樋
   ２８は小米未熟米を篩別しうる篩別孔３９を形成
   した平坦な多孔板４０により形成し、該多孔板４
   ０の板面には、揺動により穀粒を押送しうる垂直
   に近い押出面４４と揺動しても穀粒を押送しない
   傾斜面４５を持つ突条４３を設けた籾摺装置にお
   ける分配供給樋。