JPH026586B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は揺動式選穀装置に係るものである。

（従来技術） 従来公知の、実開昭55−126984号公報・特開昭
55−152576号公報・実公昭57−40140号公報には、
揺動支杆により前後傾斜揺動自在に取付けられ、
俯瞰形状は四角形状であり、左側に玄米取出口と
籾米取出口と混合米取出口を並設し、板面には前
記前後傾斜揺動により玄米は玄米取出口に籾米は
籾米取出口に誘導する選別用突起を形成した選別
板において、その玄米取出口の外方には選別板と
ともに前後傾斜揺動して玄米を取出す玄米取出樋
を設け、該玄米取出樋の底面には未熟粒選別網を
張設した揺動式選穀装置が記載されている。

（発明が解決しようとする問題点） 前記公知の選別板は、前後傾斜揺動するこ
と、玄米取出口と籾米取出口と混合米取出口が
片側に並設されている点に問題がある。

選別板が、前後傾斜揺動するから、玄米取出樋
も前後傾斜揺動するので、玄米は跳躍し、小米選
別が良好にできない。また、玄米取出口と籾米取
出口と混合米取出口が片側に並設しているので、
玄米取出樋を長く形成できず、十分小米の選別が
できない。

（発明の目的） よつて、本発明は、玄米取出樋を水平に揺動さ
せるとともに長く形成できるようにしたものであ
る。

（課題を解決するための手段） よつて、本発明は、揺動支杆３３により前後水
平揺動自在に取付けられ、俯瞰形状は四角形状で
あり、左前側に玄米取出口３５を右後側に籾米取
出口３６を形成し、板面には前記前後水平揺動に
より玄米は玄米取出口３５に籾米は籾米取出口３
６に誘導する選別用突起３４を形成した選別板３
１において、その玄米取出口３５の外方には選別
板３１とともに前後水平揺動して玄米を選別板３
１の前側から選別板３１の後側まで前後方向に流
動させる玄米取出樋３８を設け、該玄米取出樋３
８の底面には未熟粒選別網４３を張設した揺動式
選穀装置としたものである。

（実施例） 図により説明すると、籾摺装置に組込んだ実施
例であり、１は籾米張込用昇降機で、上下に案内
ロール２，３を取付け、これにバケツトベルト４
を掛け回している。籾米張込用昇降機１の下端に
は、張込口５を形成し、張込口５には張込ホツパ
ー６を取付ける。籾米張込用昇降機１の上端の側
部には排出口７を開口させ、排出口７の外方には
固定式ホツパー８を直接取付ける。前記固定式ホ
ツパー８は、前記排出口７の外方に止めネジ等に
より直接固着され、また、固定式ホツパー８の下
端はその下部位置に設けられる籾摺部９の外側ケ
ース１０の上面に固定される。

固定式ホツパー８の中腹部にはオーバーフロー
孔１１が形成され、該孔１１は張込ホツパー６に
連結する。１２は開閉弁で、手動又は自動式で開
閉する。前記籾摺９の内部には、一対の籾摺ロー
ル１３，１４が軸１５，１６により軸着される。
実施例における籾摺ロール１３，１４は斜め上下
の関係に取付けられる。前記開閉弁１２のすぐ下
方には、繰込ロール１７が設けられる。繰込ロー
ル１７の下側には、流し板１８が設けられ、流し
板１８の下端は籾摺ロール１３，１４の間に臨ん
でいる。流し板１８の外側位置には、送風機１９
が設けられる。送風機１９の送風路２０は籾摺ロ
ール１３，１４の下側を通つて風選部２１内に送
風される。籾摺ロール１３，１４の排出側には揺
動式拡散装置２２が設けられる。２３は風選部２
１の側部に取付けらた吸引ブロアーで、その回転
軸２４には偏心輪２５を取付け、偏心輪２５にロ
ツド２６の上端を固定し、ロツド２６の下端を揺
動式拡散装置２２に固定する。

揺動式拡散装置２２は、板バネ２７で弾力的に
支持される。板バネ２７に代えて、揺動支杆を用
いてもよい。

２９は分配供給樋である。分配供給樋２９の底
面には多数の送り突起３０が形成される。選別板
３１は複数段重合した構造で、前記分配供給樋２
９により分配して各段の選別板３１に供給する。
選別板３１は前記案内ロール２，３、軸１５，１
６、回転軸２４等と同様に、前後の方向に設けら
れた軸３２により取付けられている揺動支杆３３
で前揺動自在に取付けられている。３４は選別板
３１の上面に形成されている選別用突起、３５は
玄米取出口、３６は籾米取出口、３７は籾米戻し
口である。前記玄米取出口３５の外方には選別板
３１とともに前後の方向に揺動する玄米流樋３８
が設けられ、玄米流樋３８は昇降機３９に結合さ
れる。玄米流樋３８は前後方向に長く形成されて
いる。４０は貯留タンクである。

前記選別板３１は、第９図、第１０図に図示し
たように、玄米ｂと籾米ａはそれぞれ分離して取
出せるが、混合米は取出さない構造である。すな
わち、俯瞰形状は四角形状を呈し、全体的にみて
面積的に大きい前側部分には玄米取出口３５の方
向に傾斜するように選別用突起３４を設け、全体
的にみて面積的に小さい後側部分の選別用突起３
４は籾米取出口３６の方向に傾斜するように設け
る。該選別用突起３４は後方は低く前方は高い傾
斜に形成されている。そして籾米取出口３６の外
側に設けられる籾米取出樋４４には万石４２を設
け、玄米取出口３５の外側に設ける玄米取出樋３
８には未熟粒選別網（または孔）４３を形成す
る。

（作用） 次に作用を述べる。

張込口５に原料の籾米ａを供給すると、籾米張
込用昇降機１内をバケツトベルト４により上昇
し、排出口７より固定式ホツパー８内に貯留され
る。その貯留量がオーバーすると、オーバーフロ
ー孔１１より流出して張込口５に戻される。固定
式ホツパー８内に貯留された穀物は、開閉弁１２
を開くことにより、繰込ロール１７で繰り出さ
れ、傾斜している流し板１８上を流れてその下端
より斜め上下の関係にある籾摺ロール１３，１４
の間に供給され、籾摺されて揺動式拡散装置２２
に流入する。しかして、吸引ブロアー２３の回転
軸２４は回転させられており、回転軸２４には偏
心輪２５が嵌合されているから、回転軸２４が回
転すると偏心輪２５は回転し、偏心輪２５に上端
が固定されているロツド２６は斜め上下に振動
し、そのため、ロツド２６の下端に固定されてい
る揺動式拡散装置２２は斜め上下に振動する。そ
の間、板バネ２７は揺動式拡散装置２２を弾力的
に支持している。

したがつて、揺動式拡散装置２２内の籾摺物
は、下端の下端開口部２８より流出するときは、
幅方向に均一に拡散した状態で落下し、分配供給
樋２９内に供給される。しかして、送風機１９に
より吸引された空気は、送風路２０を通つて揺動
式拡散装置２２の下方を通り、下端開口部２８よ
り落下する籾摺物の間をくぐり抜けて風選部２１
内に上昇するとき、軽量な籾穀ｃを吹き飛ばして
選別し、籾穀ｃは吸引ブロアー２３に吸引されて
系外に除去される。

下端開口部２８幅方向に拡散されてより均一に
落下した籾摺物は分配供給樋２９上に供給され
る。分配供給樋２９は選別板３１に一体的に取付
けられており、選別板３１は垂直の揺動支杆３３
により左右方向に水平揺動自在に取付けられてい
るから、分配供給樋２９も選別板３１と一緒に左
右動し、そのため、底壁の送り突起３０で送られ
て終端部に設けられている仕切板により仕切ら
れ、各段の選別板３１に分配されて供給される。
選別板３１上に供給された籾米ａと玄米ｂは選別
板３１がイ側（前側）に略水平に移動するとき、
選別用突起３４はイ側が高く、ロ側は低いので、
籾米ａと玄米ｂは共にイ側に揺り寄せられる。こ
のとき二次現象として、比重の重い玄米ｂが下層
に沈下し、籾米ａはその上部に浮上する。したが
つて、玄米ｂの方が、選別用突起３４に接触し、
イ側に多く移動し、従つて、籾米ａは玄米ｂの上
面を滑つてロ側に多く偏流する。そして、下層に
沈下した玄米ｂは選別用突起３４で玄米取出口３
５の方に送られ、玄米流樋３８に取出される。こ
のとき、玄米流樋３８には未熟粒選別網４３が設
けられていることと、該選別網４３は、前後方向
に相当長く形成されていることと、該選別網４３
が略水平に揺動することが相俟つて、玄米は最も
理想的な比較的長い水平揺動選別作用を受けるの
で、仕上米として問題も生じない程度に選別され
る。そして、仕上米のみは、玄米流樋３８より仕
上米昇降機３９に流入し、仕上米貯留タンク４０
に貯留される。前記籾米ａは選別用突起３４によ
り次第に籾米取出口３６に移動させられ、万石４
２により大異物は除去され、籾米戻し口３７より
籾米張込用昇降機１の戻される。

（効果） 従来公知の、実開昭55−126984号公報・特開昭
55−152576号公報・実公昭57−40140号公報には、
揺動支杆により前後傾斜揺動自在に取付けられ、
俯瞰形状は四角形状であり、左側に玄米取出口と
籾米取出口と混合米取出口を並設し、板面には前
記前後傾斜揺動により玄米は玄米取出口に籾米は
籾米取出口に誘導する選別用突起を形成した選別
板において、その玄米取出口の外方には選別板と
ともに前後傾斜揺動して玄米を取出す玄米取出樋
を設け、該玄米取出樋の底面には未熟粒選別網を
張設した揺動式選穀装置が記載されているが、前
記公知の選別板は、前後傾斜揺動すること、
玄米取出口と籾米取出口と混合米取出口が片側に
並設されている点に問題があり、選別板が、前後
傾斜揺動するから、玄米取出樋も前後傾斜揺動す
るので、玄米は跳躍し、小米選別が良好にできな
い。また、玄米取出口と籾米取出口と混合米取出
口が片側に並設しているので、玄米取出樋を長く
形成できず、十分小米の選別ができない。

しかるに、本発明は、揺動支杆３３により前後
水平揺動自在に取付けられ、俯瞰形状は四角形状
であり、左前側に玄米取出口３５を右後側に籾米
取出口３６を形成し、板面には前記前後水平揺動
により玄米は玄米取出口３５に籾米は籾米取出口
３６に誘導する選別用突起３４を形成した選別板
３１において、その玄米取出口３５の外方には選
別板３１とともに前後水平揺動して玄米を選別板
３１の前側から選別板３１の後側まで前後方向に
流動させる玄米取出樋３８を設け、該玄米取出樋
３８の底面には未熟粒選別網４３を張設した揺動
式選穀装置としたものであるから、玄米取出樋３
８は前後水平揺動であることと、玄米取出樋３８
は長さを長くできることが相俟つて選別良好であ
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の斜視図、第２図は本発明の正
面図、第３図は本発明の平面図、第４図は本発明
の縦断正面図、第５図は要部の斜視図、第６図は
要部の拡大図、第７図は選別板の平面図、第８図
は選別板の作用状態平面図、第９図と第１０図は
選別板の作用状態断面図である。 符号の説明、１……籾米張込用昇降機、２……
案内ロール、３……案内ロール、４……バケツト
ベルト、５……張込口、６……張込ホツパー、７
……排出口、８……固定式ホツパー、９……籾摺
部、１０……外側ケース、１１……オーバーフロ
ー孔、１２……開閉弁、１３……籾摺ロール、１
４……籾摺ロール、１５……軸、１６……軸、１
７……繰込ロール、１８……流し板、１９……送
風機、２０……送風路、２１……風選部、２２…
…揺動式拡散装置、２３……吸引ブロアー、２４
……回転軸、２５……偏心輪、２６……ロツド、
２７……板バネ、２８……下端開口部、２９……
分配供給樋、３０……送り突起、３１……選別
板、３２……軸、３３……揺動支杆、３４……選
別用突起、３５……玄米取出口、３６……籾米取
出口、３７……籾米戻し口、３８……玄米流樋、
３９……仕上米昇降機、４０……仕上米貯留タン
ク、４１……揺動式選別部、４２……万石、４３
……未熟粒選別網。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 揺動支杆３３により前後水平揺動自在に取付
   けられ、俯瞰形状は四角形状であり、左前側に玄
   米取出口３５を右後側に籾米取出口３６を形成
   し、板面には前記前後水平揺動により玄米は玄米
   取出口３５に籾米は籾米取出口３６に誘導する選
   別用突起３４を形成した選別板３１において、そ
   の玄米取出口３５の外方には選別板３１とともに
   前後水平揺動して玄米を選別板３１の前側から選
   別板３１の後側まで前後方向に流動させる玄米取
   出樋３８を設け、該玄米取出樋３８の底面には未
   熟粒選別網４３を張設した揺動式選穀装置。