JPS5910261B2 - 籾摺選別装置に於ける混合米自動処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、籾摺選別装置に於ける混合米自動処理装置に
係るものである。

籾摺装置に於ける籾摺作業では、一度に全粒の完全籾摺
ということは期待せず、僅かに摺残しが生ずるように行
なう。

従って、籾摺物は、玄米と摺残しの籾米の混合物となり
、その分離装置が必要となる。

籾米と玄米の混合粒分離装置としては、軽量な篩弐万石
と、大重量の揺動式比重選別装置の二種類が公知である
。

本発明は後者の揺動式比重選別装置を用いた籾摺選別装
置に係るものである。

後者の揺動式比重選別装置を籾摺装置と結合したものに
あっては、公知の如く、該選別装置の玄米取出口は系外
に、混合米取出口は昇降機下部に、籾米取出口は籾摺装
置の供給ホツパーにそれぞれ連結させて循環作業を行な
い得る如《構成しているが、前記の場合、混合米取出口
より排出された籾米・玄米の混合粒は昇降機を介して選
別盤上に循環するのであるから、作業終了間際の混合米
も再度循環し、そのため、いつになっても摺残しの籾米
は解消されず、この点に問題を残している。

そにで本発明は混合米取出口より取出された混合米は、
籾米と同様に籾摺装置の供給ホツパーに戻して籾摺を行
ない、以って摺残米が生じないようにしたものである。

上記の場合、混合米取出口を最初から供給ホツパーに戻
るように構成すると、連続作業中は、供給ホツパー内が
オーバーフローすること及び無用の玄米籾摺作用を強制
することになって、甚だしく具合が悪い。

即ち、一度玄米となったものは籾摺ロールの間を通過す
ると、砕米となる惧れも生ずるばかりでなく、ゴムロー
ル中に含まれているカーボンが玄米の肌に付着して黒く
汚染されるからである。

従って、作業終了直前で処理に時間を必要とする場合に
限り供給ホツパーに戻るように構成すると良いのである
。

この場合も玄米は籾摺ロールの間を通過することになり
、前記した砕米発生又は汚染という現象は生ずることに
なるが、量が少ないので摺残米を作らないという効果の
方が大きい。

よって工夫した本件発明は籾摺装置の近傍位置に揺動式
比重穀物選別装置を設け、前記籾摺装置より排出された
籾摺物は前記穀物選別装置に至る昇降機により前記穀物
選別装置に供給して玄米・籾米・玄米籾米混合米等に分
離し、該分離された籾米は籾米還元路を介して前記籾摺
装置の供給部に戻し、該分離された玄米は系外に誘導し
、該分離された混合米は混合米還元路を介して昇降機に
戻すように形成したものに於いて、前記昇降機と前記穀
物選別装置の間には、貯留量に順応して上下動する貯留
タンクを設け、前記混合米還元路の入口部分には切替弁
を設け、前記貯留タンクと該切替弁とを、前記貯留タン
クが上動したとき混合米が籾摺装置の供給部に流入する
如く関連的に連結してなる籾摺選別装置に於ける混合米
自動処理装置としたものである。

図により説明すると、１はゴムロール式の籾摺装置を示
し、上部位置に供給ホッパ−２を形成し、該ホッパ−２
の下方位置に一対の籾摺ロール３，３を軸架する。

該籾摺ロール３，３の下部には吸引風路４を形成し、該
風路４の下壁を流樋５とし、該流樋５上にコンベア６を
横設する。

７は前記吸引風路４内を吸引する吸引風車である。

前記籾摺装置１の近傍には台兼用ケース８を隣設し、該
ケース８上に斜上下動させる揺動装置９を取付け、該装
置９の上部に穀物揺動式比重選別装置１０を取付ける。

１１は籾摺装置１の近傍側方位置に設けた昇降機であっ
て、前記コンベア６により横送された穀物を下部に受入
れ上昇させる。

１２は貯留タンクである。

該タンク１２は昇降機１１の排出樋１３の排出端１４に
平行リンク１ ５ ． １ ５’により取付けられてお
り、バネ１６で吊設サれる。

該バネ１６の上端は前記排出樋１３の側部に結合され、
下端は前記タンク１２の側部に結合される。

１７は前記タンク１２より排出された穀物を分配供給す
る分配樋である。

前記穀物揺動式比重選別装置１０は、第２図の如き構成
であり、１８は多段状に積重ねられている選別盤で、該
選別盤１８は揺上側１９が揺下側２０より高く、供給側
２１は排出側２２より高く、二方向に傾斜し、前記分配
樋１７は供給側２１と揺上側１９の交点に取付げられる
。

前記排出側２２には仕切板２３が複数個取付けられ、該
仕切板２３によって仕切られた揺上側１９に近い部分を
玄米取出口２４、揺下側２０に近い部分を籾米取出口２
５、その中間を混合米取出口２６に形成する。

前記籾米取出口２５より落下した籾米は前記籾摺装置１
の供給ホッパー２に戻るように戻樋２７により連絡し、
籾米取出口２５より流出した籾米は戻樋２７を介して供
給ホッパ−２に戻るように構成する。

前記玄米取出口２４の下部には振動コンベア２８を取付
ける。

該振動コンベア２８は前記揺動装置９によりＷ方向に揺
動するもので、落下した玄米を煽り上げて取出口２９よ
り糸外に排出する。

前記混合米取出口２６の下部には流樋３０を形成し、該
流樋３０の端部には落下口３１を開口させ、落下筒３２
を介してコンベア６に穀物が戻るように構成する。

しかして前記落下口３１には切替弁３３を軸３４により
軸着し、第２図実線の位置から同図仮線の位置に回動す
るようにし、実線の位置にあっては流樋３０上の混合米
は切替弁３３を介して戻樋２７内に流入し、供給ホッパ
−２に戻り、仮線の位置にすると落下口３１が開口して
落下筒３２を介しコンベア６に戻るように構成する。

前記軸３４にはアーム３５を固定し、アーム３５にはバ
ネ３６の一端を固定し、該バネ３６の他端を固定部に固
定し、常時切替弁３３は仮線の位置に位置するようにす
る。

又、アーム３５にはワイヤー３７の一端を固定し、該ワ
イヤー３７は第１図に於いて下部に平行リンク１５′の
中間部分に連結し、貯留タンク１２がその貯留量が少な
くなって、バネ１６により上動させられると、ワイヤー
３７を介してアーム３５を第２図で実線の位置に回動さ
せるように構成する。

本発明は以上の構成であり、第１図に於いて供給ホッパ
−２に原料の籾米を供給すると、該籾米は籾摺ロール３
，３の間を通過するとき籾摺され、籾殻・玄米・摺残籾
米の三者となって吸引風路４内に至り、該風路４内に於
いて軽量の籾殻は吸引され、吸引機７より遠方に飛散さ
せられる。

玄米と摺残籾米は共にコンベア６により昇降機１１の下
部に誘導され昇降機１１内を上昇してその排出樋１３よ
り貯留タンク１２内に貯留され、該タンク１２より分配
樋１７に供給され、各段の選別盤１８上に供給される。

該選別盤１８は揺動装置１９によりＷ矢印方向に揺動し
ているから、盤面上の穀物の量が所定量の場合は比重の
重い玄米は比重の軽い籾米に先がけて煽り上げられ、揺
上側１９に分布してその取出口２４より落下し、振動コ
ンベア２８により取出口２９に排除される。

比重の軽い籾米は揺下側２０方向に分布し、その取出口
２５より落下し、戻樋２７を介して供給ホッパ−２に戻
される。

この場合、貯留タンク１２内の貯留量は次々に摺り落さ
れる原料により充満して重いから、バネ１６の弾力に抗
して下動し、従って、ワイヤー３７は弛められ、そのた
めアーム３５はバネ３６の弾力で第２図仮線の位置に位
置している。

従って分離されない玄米と籾米の混合米は混合米取出口
２６より落下した後、流樋３０を流れ、開口している落
下口３１より落下筒３２内に流入し、コンベア６に至り
再度循環する。

この作業を継続していくと作業は終了に近づき、その為
玄米取出口２４よりは玄米は取出されな《なる。

しかし、混合米取出口２６より混合米は流下し、流下し
た混合米は前記した説明のように再び循環しようとする
が、循環させると摺残しの籾米は籾摺されないことにな
り、常に摺残米が残ることになる。

しかしながら、本発明に於いてはその状態になると貯留
タンク１２内の貯留量も減少し、その為、該タンク１２
はバネ１６の弾力で上動し、該タンク１２を支持してい
る平行リンクの作用によりワイヤー３７を介してアーム
３５を時計回転させ、もって切替弁３３を実線の位置に
切替え、供給ホッパ−２内に混合米を供給し、摺残米を
完全脱栓するものである。

本発明は籾摺装置の近傍位置に揺動式比重穀物選別装置
を設け、前記籾摺装置より排出された籾摺物は前記穀物
選別装置に至る昇降機により前記穀物選別装置に供給し
て玄米・籾米・玄米籾米混合米等に分離し、該分離され
た籾米は籾米還元路を介して前記籾摺装置の供給部に戻
し、該分離された玄米は系外に誘導し、該分離された混
合米は混合米還元路を介して昇降機に戻すように形成し
たものに於いて、前記昇降機と前記穀物選別装置の間に
は、貯留量に順応して上下動する貯留タンクを設け、前
記混合米還元路の入口部分には切替弁を設け、前記貯留
タンクと該切替弁とを、前記貯留タンクが上動したとき
混合米が籾摺装置の供給部に流入する如く関連的に連結
してなる籾摺選別装置に於ける混合米自動処理装置の構
成としたから作業終了間近の残留米を供給ホッパ−２に
戻して籾摺し得るので、摺残米を生じさせない効果を奏
するばかりでなく、前記切替弁３３は貯留タンク１２の
上下動に関連して自動的に切替えられるので、無人操作
であっても摺残米を生じさせないで籾摺選別し得る効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の籾摺選別装置の一部縦断側面図、第２
図は混合米切替弁部分の構造を示す一部切欠斜視図であ
る。 符号の説明、１・・・・・・籾摺装置、２・・・・・・
供給ホツパー、３・・・・・・籾摺ロール、４・・・・
・・吸引風路、５・・・・・・流樋、６・・・・・・コ
ンベア、γ・・・・・・吸引風車、８・・・・・・台兼
用ケース、９・・・・・・揺動装置、１０・・・・・・
選別装置、１１・・・・・・昇降機、１２・・・・・・
貯留タンク、１３・・・・・・排出樋、１４・・・・・
・排出端、１５・・・・・・平行リンク、１５・・・・
・・平行リンク、１６・・・・・・バネ、１７・・・・
・・分配樋、１８・・・・・・選別盤、１９・・・・・
・揺上側、２０・・・・・・揺下側、２１・・・・・・
供給側、２２・・・・・・排出側、２３・・・・・・仕
切板、２４・・・・・・玄米取出口、２５・・・・・・
籾米取出口、２６・・・・・・混合米取出口、２７・・
・・・・戻樋、２８・・・・・・振動コンベア、２９・
・・・・・取出口、３０・・・・・・流樋、３１・・・
・・・落下口、３２・・・・・・落下筒、３３・・・・
・・切替弁、３４・・・・・・軸、３５・・・・・・ア
ーム、３６・・・・・・バネ、３７・・・・・・ワイヤ
ー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 籾摺装置の近傍位置に揺動式比重穀物選別装置を設
   け、前記籾摺装置より排出された籾摺物は前記穀物選別
   装置に至る昇降機により前記穀物選別装置に供給して玄
   米・籾米・玄米籾米混合米等に分離し、該分離された籾
   米は籾米還元路を介して前記籾摺装置の供給部に戻し、
   該分離された玄米は系外に誘導し、該分離された混合米
   は混合米還元路を介して昇降機に戻すように形成したも
   のに於いて、前記昇降機と前記穀物選別装置の間には、
   貯留量に順応して上下動する貯留タンクを設け、前記混
   合米還元路の入口部分には切替弁を設け、前記貯留タン
   クと該切替弁とを、前記貯留タンクが上動したとき混合
   米が籾摺装置の供給部に流入する如く関連的に連結して
   なる籾摺選別装置に於ける混合米自動処理装置。