JPH0370759A - 加硫性含フッ素エラストマー組成物 - Google Patents

加硫性含フッ素エラストマー組成物

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JPH0370759A
JPH0370759A JP20689889A JP20689889A JPH0370759A JP H0370759 A JPH0370759 A JP H0370759A JP 20689889 A JP20689889 A JP 20689889A JP 20689889 A JP20689889 A JP 20689889A JP H0370759 A JPH0370759 A JP H0370759A
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JP
Japan
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fluorine
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peroxide
containing elastomer
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JP20689889A
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English (en)
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Kenichi Hayashi
憲一 林
Kenzo Hashimura
橋村 健三
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規な加硫性含フッ素エラストマー組成物、さ
らに詳しくは、良好な耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性を有
する上、機械物性、特にモジュラスが大幅に改善された
加硫物を与える加硫性含フッ素エラストマー組成物に関
するもめである。
従来の技術 従来含フッ素エラストマーは、耐熱性、耐溶剤性、耐薬
品性などに優れていることから特に苛酷な条件下で使用
されるO−リング、オイルシール、パツキン、ガスケッ
トなどのシール材やダイヤフラムなどに使用されている
また、含フッ素エラストマーは、種々の加硫方法、例え
ばポリアミン加硫、ポリオール加硫、パーオキシド加硫
などが知られており、用途に応じて最適な加硫法が選定
されている。なかでも有機過酸化物を使用するパーオキ
シド加硫法によると耐スチーム性、耐酸、耐アルカリ性
、耐アミン性などに優れたものが得られることが知られ
ている。
この場合の含フッ素エラストマーとしてはヨウ素又は臭
素を架橋点として結合させているものが用いられ、これ
まで−数式Rf−1x (ただし、Rfはフルオロ炭化
水素基又はクロロフルオロ炭化水素基である)で表わさ
れるヨウ素化合物を用いる方法(特開昭53−1254
91号公報)、−数式R1x(ただし、Rは炭素数1〜
3の炭化水素基である)で表わされるヨウ素化合物を用
いる方法(特開昭60−221409号公報)、臭素又
はヨウ素を結合する芳香族化合物を用いる方法(特開昭
62−232407号公報)、ヨウ素又は臭素含有過酸
化物を用いる方法(特開昭63−23907号公報)、
臭素を含む含フッ素オレフィンを共重合させて得られる
臭素を含有するパーオキシド加硫可能な含フッ素重合体
(特公昭53−4115号公報)、−数式R−Brx 
(ただし、Rは飽和脂肪族炭化水素基である)で表わさ
れる臭素化合物を用いる方法(特開昭59−20132
号公報)などが提案されている。
このように、パーオキシド加硫用含フッ素エラストマー
には、臭素含有タイプとヨウ素含有タイプがあり、これ
らはいずれも実用化されているが、含フッ素エラストマ
ーが本来有する良好な耐溶剤性、耐油性、耐薬品性を保
持するとともに、ロール混線時の加工性や流動性に優れ
る上、機械物性、特にモジュラスが高いものはまだ見い
出されていないのが実情である。
すなわち、前記の臭素を含む含フッ素オレフィンを共重
合させて得られる臭素をポリマー鎖中に結合して成る含
7ツ素エラストマー(特公昭53−4115号公報)は
、鎖中の臭素を結合している反応部位が加硫反応に寄与
するため、パーオキシド加硫反応により比較的高モジュ
ラスな加硫物が得られるものの、炭素−臭素結合は、炭
素−ヨウ素結合に比べて結合エネルギーが大きいため、
パーオキシド加硫速度が遅く、加硫度も小さい上、機械
物性の中でも伸びが比較的小さく、圧縮永久歪が大きい
などの欠点を有している。
一方、ヨウ素化合物を連鎖移動剤に用いて得られたヨウ
素を結合して成る含フッ素エラストマー(特開昭53−
125491号公報、特開昭60−221409号公報
など)は、ポリマー末端に主としてヨウ素を結合してお
り、末端部分が主に加硫反応に寄与するため、パーオキ
シド加硫速度が速く、加硫度も大きい上、伸びが比較的
大きく、かつ圧縮永久歪の小さい優れた加硫物が得られ
るものの、末端を主体とした架橋構造のために、ポリマ
ー鎖長が加硫物の網目構造の架橋間分子量に直接結びつ
くため、ロール混練時の加工が満足できる程度に分子量
を上げると架橋間分子量が大きくなって、機械物性、特
にモジュラスが小さくなるという欠点を有している。ま
た、ヨウ素結合の含フッ素エラストマーにおいて、分子
量を極端に下げていくとモジュラスが大きくなることが
期待されるが、この場合、粘着性が著しく高くなり、実
用上取扱いが不可能なものとなる。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような事情のもとで、含フッ素エラスト
マーが本来有する良好な耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性を
十分に維持するとともに、ロール混練時の加工性や流動
性に優れ、かつ機械物性、特にモジュラスが高い高性能
の含フッ素エラストマー加硫物を与える加硫性含フッ素
エラストマー組成物を提供することを目的としてなされ
たものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、含7ツ素エラストマーの良好な加工性及
び物性のバランスを維持するとともに、モジュラスを改
善するために鋭意研究を重ねた結果、パーオキシド加硫
可能なヨウ素又は臭素を結合した特定の含フッ素エラス
トマーと、これと同じ種類の七ノマー単位から構成され
たが、構成単位の割合が異なるヨウ素又は臭素を結合し
たパーオキシド加硫可能な樹脂状に近い特定の含フッ素
ポリマーとのエラストマー混合物に有機過酸化物を所定
の割合で配合することにより、前記目的を達成しうろこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
すなわち、本発明は、(A)(イ)ビニリデンフルオリ
ド単位と(ロ)ヘキサフルオロプロピレン単位及び場合
により(ハ)301i量%未満のテトラフルオロエチレ
ン単位から成り、結合ヨウ素又は結合臭素0.1〜5.
0重量%を含有するパーオキシド加硫可能な含フッ素エ
ラストマーであって、(イ)単位と(ロ)単位の重量比
40 : 60ないし80 : 20、極限粘度40〜
100mI2/gを有するもの50〜95重量%と、(
B)前記(イ)単位、(ロ)単位及び(ハ)単位から成
り、結合ヨウ素又は結合臭素0.1〜5.Of[量%を
含むパーオキシド加硫可能な低分子量含フッ素エラスト
マーであって、(ハ)単位の含有量30〜60重量%、
溶融指数(荷重3.8409.180°C)7g/10
分以上を有するもの50〜5重量%とから成る含フッ素
エラストマー混合物100重量部に対し、(C)有機過
酸化物0.1〜10重量部を配合したことを特徴とする
加硫性含フッ素エラストマー組戊物を提供するものであ
る。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明組成物において、(A)成分として用いられるパ
ーオキシド加硫可能な含7ツ素エラストマーは、ビニリ
デンフルオリド(以下VdFと略記する)単位、ヘキサ
フルオロプロピレン(以下RFPと略記する)単位及び
場合によりテトラフルオロエチレン(以下TFEと略記
する)単位とから成るフルオロエラストマーであって、
これらのエラストマーにおける該VdF単位とHFP単
位との割合は、重量比で40 : 60ないし80 :
 20の範囲にあることが必要である。該VdF単位が
これよりも少ないと、重合速度が極めて遅く、かつ高分
子量のものが得られにくいし、これよりも多いと得られ
るエラストマーは樹脂状となって、弾性が低下する傾向
になる。また、三元系フルオロエラストマーにおいては
、TFE単位の含有量は30重量%未満、好ましくは5
〜25重量%の範囲にあることが必要であり、この含有
量が30重量%以上になると得られるエラストマーは、
弾性が低下する傾向を生じる。また、VdF単位とHF
P単位との好ましい割合は、二元系フルオロエラストマ
ーにおいては重量比55 : 45ないし75 : 2
5の範囲で選ばれ、三元系フルオロエラストマーにおい
ては、45 : 55ないし70 : 30の範囲で選
ばれる。
この(A)成分の含7ツ素エラストマーとしては、ヨウ
素含有タイプ、臭素含有タイプのいずれのものでもよい
が、加硫反応性の点から、ヨウ素含有タイプのものが好
ましい。これは、炭素−ヨウ素結合が炭素−臭素結合に
比べて、ラジカルによる引き抜き反応性に富むので、ヨ
ウ素含有タイプのものの方が有機過酸化物によるパーオ
キシド加硫を起こしやすいためである。
このようなヨウ素含有タイプの含フッ素エラストマーは
、公知の方法、例えば−数式 (式中のRは炭素数1〜3の炭化水素基、Xはl又は2
である) で表わされるヨウ素化合物の存在下に、含フッ素オレフ
ィンを共重合させる方法(特開昭60−221409号
公報)などによって製造することができる。
この含フッ素エラストマーに結合しているヨウ素又は臭
素の含有量は0.1〜51L量%、好ましくは0.1〜
2重量%の範囲で選ばれる。
また、該(A)成分の含7ツ素エラストマーとしては、
極限粘度数〔η〕が40 ” 100mQ/ gの範囲
にあるものが用いられる。この極限粘度数は分子量を示
す指標であり、その値が40mQ/y未満では低分子量
ポリマーが多く、ロール加工時において、ロールへの粘
着が起こりやすくなる。一方、100mQ/gを超える
と流動性が低下して加工性が悪くなる傾向が生じる。特
にヨウ素を末端に結合する含フッ素エラストマーの場合
、分子量が大きくなるのに伴い、必然的にポリマー中の
ヨウ素含量が減少するので、加硫度が低下し、プレス加
硫時の金型離型性が悪くなる。
本発明組成物において、(B)成分として用いられるパ
ーオキシド加硫可能な含フッ素ポリマーは、VdF単位
とHFP単位とTFE単位から戊る三元系含フッ素ポリ
マーであって、TFE単位を30〜60重量%の割合で
含有することが必要である。このTFE単位の含有割合
は、本発明の含フッ素エラストマー組虞物をパーオキシ
ド加硫した成形物の機械物性、特に七ノマー単位と相関
しており、その含有量が30重量%未満ではモノマー単
位の向上効果がほとんど発揮されないし、60重量%を
超えると含フッ素ポリマーは樹脂状になりすぎて(A)
成分との相容性が低下する傾向がみられる。
この含フッ素ポリマーも、前記(A)成分の含フッ素エ
ラストマーと同様、ヨウ素含有タイプ、臭素含有タイプ
のいずれのものであってもよいが、加硫反応性の点から
、ヨウ素含有タイプのものが好ましい。このようなヨウ
素含有タイプの含フッ素ポリマーは、前記(A)成分の
ヨウ素含有タイプの含フッ素エラストマーと同様の方法
により製造することができる。
この含フッ素ポリマーに結合しているヨウ素又は臭素の
含有量は0.1〜5重量%、好ましくは0.1〜21i
量%の範囲で選ばれる。また、この含フッ素ポリマーは
、その分子量については、該ポリマーが溶剤に不溶なた
め、極限粘度数では判定できず、オリアイス径2.1m
m、温度180℃、荷重3 、8409の条件でのメル
トインデクサで測定した溶融指数が7g/lO分以上の
比較的低分子量ポリマーであることが必要である。この
溶融指数が7g/10分未満のものでは、(A)成分の
含フッ素エラストマーとの相容性が低く、混練が困難と
なり、好ましくない。
本発明組成物における前記(A)成分の含フッ素エラス
トマーと(B)F!!、分の含フッ素ポリマーとの含有
割合は、(A)が50〜95重量%、(B)が50〜5
重量%、好ましくは(A)が70〜95重量%、(B)
が30〜5重量%の範囲内で、加硫物に所望の機械物性
に応じて適宜選ぶことが必要である。
CB)成分の含フッ素ポリマーが前記範囲より多いと加
硫物はゴム弾性に劣るようになるし、少ないと機械物性
の向上効果が十分に発揮されなくなる。
本発明の特徴は、共にパーオキシド加硫可能な含フッ素
エラストマーと、このものと同じ種類のモノマー単位を
有し、かつ樹脂に近い組成の分子量の比較的小さな含フ
ッ素ポリマーとをブレンドして、優れた物性を出すこと
にある。従来、樹脂に近い含フッ素ポリマーと含フッ素
エラストマーとのブレンドは困難であると考えられてい
たが、本発明のように該含フッ素ポリマーを低分子量化
することにより、−膜内なロール混練で容易に均質ブレ
ンドすることが可能となった。
本発明組成物において、(C)成分として用いられる有
機過酸化物としては、熱によって容易にパーオキシラジ
カルを発生するものが好ましく、例えば2.5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3
,2,5−ジメチル−2,5−ジ(1〜ブチルパーオキ
シ)ヘキサンなどのジアルキルパーオキシドが好適であ
る。
この有機過酸化物の配合量は、前記(A)成分の含フッ
素エラストマーと(B)成分の含フッ素エラストマーと
の合計量100重量部に対し、0.1〜10重量部、好
ましくは0.5〜5重量部の範囲で選ばれる。
本発明組成物において用いられる前記(A)成分の含フ
ッ素エラストマー及び(B)成分の含フッ素ポリマーは
、モノマー単位の割合を変更するだけで同様な方法によ
り製造することができるが、その製造方法については特
に制限はなく、例えば乳化重合法、懸濁重合法、溶液重
合法のいずれの方法によっても製造することができる。
これらの方法の中で懸濁重合法が好ましく、以下、この
懸濁重合法について詳述する。
前記含フッ素エラストマー及び含7ツ素ポリマーは、共
にヨウ素又は臭素を結合しているが、ヨウ素を結合して
いるものが好ましく、このようなものとしては、例えば
前記したように、−数式(式中のRは炭素数1〜3の炭
化水素基、Xはl又は2である) で表わされるヨウ素化合物の存在下に、含フッ素オレフ
ィンを懸濁重合法により共重合させることにより製造す
ることができる。この懸濁重合法においては、反応温度
を50℃以上の高温とし、重合触媒及び前記ヨウ素化合
物の存在下に、含フッ素オレフィンを比較的重合時間を
長くして重合させることが望ましい。この際、ヨウ素化
合物の仕込みモル数に対して、少ないモル数の重合触媒
を仕込んで重合させると効率よくヨウ素をポリマー中に
結合させることができる。
次に、これらポリマーを製造するための好ましい懸濁重
合法の1例について説明すると、まず所定の混合モノマ
ー(仕込みモノマー)を溶存した不活性有機溶媒を懸濁
安定剤を含む水媒体中に分散させたのち、これに有機過
酸化物を触媒として添加し機械的にかきまぜながら温度
を好ましくは50〜100℃の範囲を保ち、かつ圧力が
通常5〜20kg/c−・Gで一定になるように新たな
組成の混合モノマー(連添モノマー)を添加して重合を
進める。この際、生成するポリマーの量がほぼ追撚モノ
マー量に等しく、かつポリマーの組成が、はぼ追撚モノ
マー組成と同じになるように仕込み組成を決定する。
仕込みモノマー組成及び連添モノマーの組成はガスクロ
マトグラフ(G、C,)により、ポリマー中のモノマー
単位の組成は、該ポリマーをアセトンに溶解後”FNM
Rによって測定することができる。
アセトンに不溶性成分のあるポリマーの場合には、元素
分析及びマスバランスよりモノマー単位の組成を求める
この懸濁重合法において用いられる不活性有機溶媒とし
ては、連鎖移動を生じやすい炭素−水素結合をもたない
有機溶媒から選択することが好ましく、例えばパーフル
オロジメチルシクロブタン、1.1.2− トリクロロ
−1,2,2−)リフルオロエタン、1.2−−、;ク
ロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタンなどを用
いることができるが、特に1,1.2−トリクロロ−1
,2,2−トリフルオロエタンが性能的にも経済的にも
好適である。
また、懸濁安定剤としては、従来慣用されている公知の
もの、例えばメチルセルロース、ポリビニルアルコール
などを用いることができるが、特にメチルセルロースが
好適である。重合開始剤については、重合温度で重合開
始能を有する有機過酸化物であればよく、特に制限はな
いが、例えばパーオキシジカーボネート系触媒やジアシ
ルパーオキシド系触媒が好ましい。該パーオキシジカー
ボネート系触媒の具体例としては、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、ジーn−プロピルパーオキシジ
カーボネート、ジー2−エチルヘキシルパーオキシジカ
ーボネート、ジ−n−ブチルパーオキシジカーボネート
、ジ−5ee−ブチルパーオキシジカーボネートなどが
挙げられるが、これらの中でジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート及びジ−n−プロピルパーオキシジカー
ボネートが好適である。ジアシルパーオキシド系触媒の
具体例としては、シバ−フルオロブタノイルパーオキシ
ド、インブチリルパーオキシドなどが挙げられる。
添加するヨウ素化合物としては、例えばモノヨードメタ
ン、ショートメタン、1〜ヨードエタン、1.2−ショ
ートエタン、1〜ヨード−〇−プロパン、ヨウ化イソプ
ロピル、1.3−ショート−n−プロパンなどが挙げら
れ、これらの中でショートメタンが重合反応性、加硫反
応性、入手の容易さなどの点からもつとも好ましく用い
られる。これらのヨウ素化合物の添加量は、重合触媒添
加量との関係で決定し、ヨウ素をポリマー中に有効に結
合させるために重合触媒モル数に対し過剰量のヨウ素化
金物を用いることが好ましい。
ポリマーの分子量を調整するために、メタノール、エタ
ノール、インペンタン、マロン酸ジエチル、四塩化炭素
などの連鎖移動剤を併用することができるが必ずしも必
要でない。
次に、本発明の含フッ素エラストマー組成物の加硫法に
ついて説明すると、該組成物に多官能性不飽和化合物及
び必要に応じて用いられる充てん剤や架橋助剤として併
用する金属酸化物又は金属水酸化物などを配合混練りし
たのち、加熱して加硫処理を行う。該多官能性不飽和化
合物としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリ
アリルイソシアヌレート、トリス(ジアリルアミン) 
−S −トリアジンなどが有用であり、特にトリアリル
イソシアヌレートが好ましく用いられる。これらの多官
能性不飽和化合物の使用量は、該組成物中の(A)成分
の含フッ素エラストマーと(B)成分の含フッ素ポリマ
ーとの合計量100重量部当り、通常0.1〜10重量
部、好ましくは1〜6重量部の範囲で選ばれる。
架橋助剤としての金属酸化物や水酸化物としては、例え
ばカルシウム、マグネシウム、鉛、亜鉛などの酸化物や
水酸化物が有効である。これらの架橋助剤は、目的によ
って特に用いなくてもよい。
充てん剤としては、例えばカーボンブラック、シリカ、
クレー、タルクなどが必要に応じ適宜用いられる。
本発明の含フッ素エラストマー組成物、多官能性不飽和
化合物及び必要に応じて用いられる充てん剤や架橋助剤
などの混合物は、ロールやバンバリーミキサ−などで混
練り後、金型に入れ加圧して、−次加硫、次いで二次加
硫する。
一般に、−次加硫の条件は、温度100〜200℃、加
硫時間5分〜30分、圧力20〜300kg/cカ・G
の範囲から選ばれ、二次加硫の条件は、温度100〜2
00℃、加硫時間0〜20時間の範囲から選ばれる。
発明の効果 本発明のパーオキシド加硫性含フッ素エラストマー組成
物は、ロール混練時の加工性や流動性に優れるとともに
、パーオキシド加硫により良好な耐熱性、耐溶剤性、耐
薬品性を有し、かつ機械物性、特にモジュラスが大幅に
改善された加硫成形体を与えることができる。
この加硫成形体は、例えば加熱定着ロール、制御用パル
プ、ダイアフラム、あるいはO−リング、■−パツキン
、U−パツキン、Y−パツキン、D−リング、三角リン
グ、T−リング、X−リングなどの成型パツキン、さら
にはガスケット、ゴム弁座バタフライバルブ、ステムバ
ルブ、オイルシール、耐SF級エンジンオイル用成形体
、燃料ホース、熱収縮チューブ、湿式摩擦材、電線被覆
、圧電材、廃煙、ダクトジヨイントジャバラなどとして
、好適に用いられる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、含フッ素エラストマー及び含フッ素ポリマーの物
性及び分子量、加硫ゴムの物性は次の方法に従って求め
た。
(1)  含フッ素エラストマー及び含フッ素ポリマー
の物性及び分子量 (イ)極限粘度数〔η〕 0− ht/ I 00ma濃度のメチルエチルケトン
溶液を、毛細管粘度計を用いて、35℃で測定した。
(ロ)分子量れ、肌及び分子量分布L/MNは、次の条
件で測定し、求めた。
分子量分布測定条件 液体クロマトグラ7: LC−3A型(島津製作所(株)製) カラム: KF−80M (2本) +KF−800P
 (ブLJラム)(昭和電工(株)製) 検出器’ ERC7510S (x /L、−7光学(
株)製)インテグレータ一二 7000A (システムインスッルメンツ社製) 展開溶媒:テトラヒドロ7ラン 濃 度:0.1重量% 温度=35°C 分子量検量線用標準ポリマー: 単分散ポリスチレン各種(東洋曹達 (株)製)(凪/肌〜1.2(max))(ハ)溶融指
数(メルトインデックス)以下の条件で測定し、10分
間流出量(g)で表わす。
東洋精機(株)製 メルトインデクサ オリフィス径  2.1ffifid 荷重  3.84h 温度  180°C (2)加硫ゴムの物性 (イ)引張特性 以下に示すパーオキシド加硫標準条件で、厚さ2翻の加
硫シートを作成し、これから3号ダンベル型試験片を打
抜き、JIS−に630]に準じて引張試験機〔東洋精
機(株)製〕を用い、引張速度50C++1/分で測定
した。
パーオキシド加硫標準条件 メディアムサーマルカーボン=30重量部トリアリルイ
ソシアヌレート:4重量部パーへキサ2.5B−40:
 3.75ii量部〔日本油脂(株)製〕 混練方法二ロール 一次熱プレス加硫:160℃XtO分間二次オープン加
硫:180℃×4時間 (ロ)圧縮永久歪 前記加硫標準条件でパーオキシド加硫したP−24型O
−リングを用い、JIS−に6301に準じて25%加
圧圧縮下、温度200℃に72時間保持したのちに30
分間室温に放冷後、厚み計(京都高分子計機製)を用い
て測定する。
製造例1 含フッ素エラストマー(A)の製造電磁誘導
式かきまぜ機を備えた内容積約1572のオートクレー
ブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧−窒素光てんを3回
繰り返して窒素置換したのち、減圧状態で脱酸素した純
水4.7609.1.1.2−トリクロロ−1,2,2
−)リフルオロエタン(以下フロン113という) 2
,140及び懸濁安定剤としてのメチルセルロース(粘
度50 C1))4.8g、ショートメタン25gを仕
込み、600rpmでかきまぜながら温度50℃に保っ
た。次いでVdF単位24.7重量%、RFP単位69
.4重量%、TFE単位5.9重量%から戊る混合モノ
マーを仕込みガスとして、15 kg/cra2・Gと
なるまで仕込んだ。次に触媒として、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート20.5重量%を含有した70
ン113溶液20.8yを仕込み重合を開始させた。重
合により圧力が14.5ky/ cm’・Gまで低下し
f、う、VdF単位53.0重量%、[(FP単位25
.2重量%、TFE単位21.8重量%から成る混合モ
ノマーを適温ガスとして連添し、再び圧力を15kg/
cm”・Gに戻した。このような操作を繰り返し、12
.5時間重合反応を行った。重合反応終了後、残存する
混合モノマーを掃気し得られた懸濁液を遠心分離機で脱
水し、十分水洗したのち、100℃で真空乾燥して約4
.5のエラストマーを得た。得られた含7ツ素エラスト
マーを”FNMRにより分析したところ、VdF単位5
2.3重量%、RFP単位27.1重量%、TFE単位
20.6重量%であり、フッ素含量は、67.31i量
%でめった。
また〔η〕は、50IIIα/9、「、は3.5X 1
0’、凧/T、は2.2であった。
製造例2〜4 含フッ素ポリマー(B)の製造第1表に
示す重合条件で重合を行った以外は、製造例1と同様に
実施して含フッ素ポリマー(B)を製造した。ポリマー
特性を第1表に示す。
実施例1〜6、比較例 第2表に示す割合で、含フッ素エラストマー(A)と含
フッ素ポリマー(B)とをブレンドして、前記のパーオ
キシド加硫標準条件で加硫を行った。
得られた加硫ゴムの物性を第2表に示す。
514−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1(A)(イ)ビニリデンフルオリド単位と(ロ)ヘキ
    サフルオロプロピレン単位及び場合により(ハ)30重
    量%未満のテトラフルオロエチレン単位から成り、結合
    ヨウ素又は結合臭素0.1〜5.0重量%を含有するパ
    ーオキシド加硫可能な含フッ素エラストマーであって、
    (イ)単位と(ロ)単位の重量比40:60ないし80
    :20、極限粘度40〜100ml/gを有するもの5
    0〜95重量%と、(B)前記(イ)単位、(ロ)単位
    及び(ハ)単位から成り、結合ヨウ素又は結合臭素0.
    1〜5.0重量%を含むパーオキシド加硫可能な低分子
    量含フッ素エラストマーであって、(ハ)単位の含有量
    30〜60重量%、溶融指数(荷重3,840g、18
    0℃)7g/10分以上を有するもの50〜5重量%と
    から成る含フッ素エラストマー混合物100重量部に対
    し、(C)有機過酸化物0.1〜10重量部を配合した
    ことを特徴とする加硫性含フッ素エラストマー組成物。
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