JP2002037965A - 押出加工性に優れたゲル成分含有含フッ素エラストマー - Google Patents

押出加工性に優れたゲル成分含有含フッ素エラストマー

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JP2002037965A JP2000229586A JP2000229586A JP2002037965A JP 2002037965 A JP2002037965 A JP 2002037965A JP 2000229586 A JP2000229586 A JP 2000229586A JP 2000229586 A JP2000229586 A JP 2000229586A JP 2002037965 A JP2002037965 A JP 2002037965A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明に係る含フッ素エラストマーは、
特定のゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマー
(A)と、特定の低分子量含フッ素エラストマー(B)
とからなり、該AとBとが、70/30〜30/70
(A/B)の重量比で配合されたブレンドポリマーであ
って、該ブレンドポリマー中のゲル成分含有率が1.5
〜42.0重量%であることを特徴としている。 【効果】 本発明に係る含フッ素エラストマーは、加工
性、特に押出加工性および押出肌特性に優れ、また、含
有する含フッ素共重合体について、数時間程度の短時間
で行うことが可能である。さらに、本発明に係る含フッ
素エラストマーの加硫物は、強度、弾力性等の物性に優
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は含フッ素エラストマーに関
する。さらに詳しくは、加硫性含フッ素エラストマーで
あって、加硫物が、良好な耐熱性、耐溶剤性、耐化学薬
品性を有するとともに、優れた機械物性、加工性を有す
るようなゲル成分含有含フッ素エラストマーに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】含フッ素エラストマーは耐熱性、
耐溶剤性、耐薬品性などが優れていることから、特に過
酷な条件下で使用されるO−リング、オイルシール、パ
ッキン、ガスケットなどのシール材あるいはダイヤフラ
ムとして広く使用されている。
【0003】しかしながら、近年、利用分野によっては
押出加工性、型流れ性のような成形加工性に対する要求
がますます高まるとともに、これまでの含フッ素エラス
トマーではこれらの要求に対応しきれなくなってきてい
る。
【0004】このため、耐熱性、溶剤性、耐薬品性等の
物性を維持しつつ、流動性・押出加工性を改善する方法
が試みられている。たとえば、特許2580299号公報、特
許2549255号公報、特許3001755号公報には、含フッ素エ
ラストマーの分子量分布を多ピーク型にして、成形加工
性を向上させる試みがなされている。
【0005】しかしながら、これらの方法では、たとえ
ば下記のような問題点があった。 1)シャープなピークを持った多ピーク型の分子量分布
にするため、フルオロエラストマーの重合を、懸濁重合
により長時間(通常10時間程度以上)にわたって行う
必要があり、経済性の観点で問題があった。 2)Mw/Mnが4を超えており、分子量分布が広くなった
結果、低分子量成分および超高分子量成分が相対的に多
く含有され、押出特性等の加工性と加硫物物性の両方を
同時に満足させることが困難な場合があった。これは低
分子量成分が多いと押出特性等の加工性は向上するが、
物性の低下をもたらし、また超高分子量成分が多いと前
記と逆の関係をもたらすためである。
【0006】一方、特許2874900号には、Mw/Mnが2〜
4であり、特定の極限粘度数と分子量分布を有するフッ
素系エラストマーが、加工性と物性とのバランスに優れ
たエラストマーであることが記載されているが、加工特
性として特に重要な押出加工性および押出肌特性に関し
ては、何ら記載されていない。
【0007】したがって、加工性のうち特に押出特性、
および加硫物の機械特性などの物性をも同時に十分に満
足させうる含フッ素エラストマーの出現が望まれてい
た。
【0008】そこで、本願発明者らは、上記問題を解決
すべく鋭意研究し、特定のゲル成分含有高分子量含フッ
素エラストマーと、特定の低分子量含フッ素エラストマ
ーとのブレンド物が、優れた押出特性などの加工性を有
するとともに、優れた加硫物物性を有する硬化物を与え
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、加工性、特に押
出加工性に優れるとともに、重合を短時間で行うことが
可能であり、しかもその硬化物は優れた加硫物物性を有
するような含フッ素エラストマーおよびその硬化物を提
供することを目的としている。
【0010】
【発明の概要】本発明に係る含フッ素エラストマーは、
下記(A)成分および(B)成分が、70/30〜30
/70(A/B)の重量比で配合されたブレンドポリマ
ーであって、該ブレンドポリマー中のゲル成分含有率が
1.5〜42.0重量%であることを特徴としている;
(A)成分:(イ)テトラフルオロエチレン由来の構成
単位20〜39モル%、(ロ)ビニリデンフルオライド
由来の構成単位を69.95〜29モル%、(ハ)ヘキ
サフルオロプロピレン由来の構成単位を10〜29モル
%(ニ)臭素および/またはヨウ素を含有する不飽和化
合物由来の構成単位を0.05〜3モル%の割合(ただ
し、((イ)+(ロ)+(ハ)+(ニ))=100モル
%)で含む共重合体であって、該共重合体のムーニー粘
度が80〜180ptsであり、該共重合体中のゲル成分
含有率が5〜60wt%であるパーオキサイド硬化が可能
なゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマー;(B)
成分:テトラフルオロエチレンと、ビニリデンフルオラ
イドと、ヘキサフルオロプロピレンとを共重合させた共
重合体であって、該共重合体が、下記一般式[I] RBr ・・・[I] [式[I]中、Rは炭素数1〜10のフルオロ炭化水素
基、クロロフルオロ炭化水素基または炭化水素基であ
り、nおよびmはいずれも1または2である]で表され
るヨウ素臭素飽和化合物を共存させて共重合させたもの
であり、該共重合体が、(イ)テトラフルオロエチレン
由来の構成単位を20〜40モル%、(ロ)ビニリデン
フルオライド由来の構成単位を70〜30モル%、
(ハ)ヘキサフルオロプロピレン由来の構成単位を10
〜30モル%の割合で含み(ただし、((イ)+(ロ)
+(ハ))=100モル%)、該共重合体の極限粘度が
15〜25ml/gであるパーオキサイド硬化が可能な低
分子量含フッ素エラストマー。
【0011】前記臭素および/またはヨウ素を含有する
不飽和化合物は、1-ブロモ-2,2-ジフルオロエチレン、
1,1-ジブロモジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロ
エチレン、2-ブロモ-3,3,3-トリフルオロプロペン、4-
ブロモ-1,1,2-トリフルオロブテン-1または4-ブロモ-3-
クロロ-3,4,4-トリフルオロブテン-1のうちの少なくと
も1種であることが好ましい。
【0012】本発明に係る含フッ素エラストマーの硬化
物は、前記含フッ素エラストマーからなる。
【0013】
【発明の具体的説明】本発明に係る含フッ素エラストマ
ー(C)は、ゲル成分を含有する特定の高分子量含フッ
素エラストマー成分(A)と、特定の低分子量含フッ素
エラストマー成分(B)を、特定の割合でブレンドした
含フッ素エラストマー(C)である。
【0014】以下に、成分(A)、成分(B)、ブレン
ドした含フッ素エラストマー(C)および含フッ素エラ
ストマー(C)の硬化物について説明する。[ゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマー(A)]
本発明に係るゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマ
ー(A)は、テトラフルオロエチレン(以下「TFE」
と略記することがある)、ビニリデンフルオライド(以
下「VdF」と略記することがある)、ヘキサフルオロ
プロピレン(以下「HFP」と略記することがある)、
並びに、臭素および/またはヨウ素含有不飽和化合物の
4種の単量体を共重合させた4元系共重合体である。上
記4元系共重合体を誘導する前記臭素および/またはヨ
ウ素不飽和化合物は、臭素またはヨウ素、あるいは臭素
およびヨウ素を有する不飽和化合物である。このような
臭素および/またはヨウ素不飽和化合物としては、たと
えば、1-ブロモ-2,2-ジフルオロエチレン、1,1-ジブロ
モジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、
2-ブロモ-3,3,3-トリフルオロプロペン、4-ブロモ-1,1,
2-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-3-クロロ-3,4,4-ト
リフルオロブテン-1等の炭素原子数2〜10の不飽和脂
肪族化合物が挙げられる。このうち、1-ブロモ-2,2-ジ
フルオロエチレンが好ましく用いられる。このような臭
素および/またはヨウ素不飽和化合物、たとえば、1-ブ
ロモ-2-ジフルオロエチレン(CF=CHBr)のような臭
素を含有する不飽和単量体を共重合体成分に含めること
により、共重合体骨格中にBr基が導入され、臭素のラジ
カル活性により、得られる共重合体がゲル化したものと
なる。
【0015】本発明に係るゲル成分含有高分子量含フッ
素エラストマー(A)は、該ゲル成分含有高分子量含フ
ッ素エラストマー(A)中、(イ)テトラフルオロエチ
レン(TFE)由来の構成単位を20〜39モル%、好
ましくは25〜34モル%の量で、(ロ)ビニリデンフ
ルオライド(VdF)由来の構成単位を69.95〜2
9モル%、好ましくは59.9〜39モル%の量で、
(ハ)ヘキサフルオロプロピレン(HFP)由来の構成
単位を10〜29モル%、好ましくは15〜24.5モ
ル%の量で(ニ)臭素および/またはヨウ素含有不飽和
化合物由来の構成単位を0.05〜3モル%、好ましく
は0.1〜2.5モル%の量で含んでいる。 (ただし、((イ)+(ロ)+(ハ)+(ニ))=10
0モル%) TFE由来の構成単位が39モル%よりも多いと、含フ
ッ素エラストマーの加硫物の耐寒性が悪化するうえに、
得られる含フッ素エラストマー加硫物の弾性が低下する
ようになることがある。また、TFE由来の構成単位が
20モル%よりも小さいと、含フッ素エラストマー硬化
物の耐油性、耐薬品性が低下することがある。
【0016】VdF由来の構成単位が69.95モル%
よりも多いと、耐油性の低下が著しくなるうえ、得られ
る含フッ素エラストマー加硫物が樹脂状になり弾性が低
下することがある。VdF由来の構成単位が29モル%
よりも少ないと、耐寒性が悪化することがある。
【0017】HFP由来の構成単位が29モル%よりも
多いと、圧縮永久歪の低下が著しくなることがある。H
FP由来の構成単位が10モル%よりも少ないと、低温
特性が悪化することがある。
【0018】臭素および/またはヨウ素含有化合物由来
の構成単位が0.05モル%未満であると、ゲル成分が
少量となり、ゲルによる加工性の向上等の目的を十分に
達成し得ないことがあり、3.0モル%を超えると、経
済性が良くないうえに、重合時間が長くなり好ましくな
い。
【0019】このような本発明に係るゲル成分含有高分
子量含フッ素エラストマー(A)は、ムーニー粘度が8
0〜180pts、好ましくは100〜160ptsであり、
ゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマー(A)中の
ゲル成分含有率が5〜60重量%、好ましくは10〜5
0重量%である。
【0020】ゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマ
ー(A)中の前記ゲル成分含有率が、5重量%未満で
は、後述するゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマ
ー(A)と、低分子量含フッ素エラストマー成分(B)
とをブレンドした後の含フッ素エラストマーのゲル成分
含有率が低下し、押出し加工性が顕徴に現れないことが
ある。また、ゲル成分含有率が60重量%を超えると、
ゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマー(A)の調
製に、多量の臭素および/またはヨウ素含有不飽和化合
物が必要となり、経済性が良くない上に、重合時間も長
くなり好ましくない。
【0021】なお、ゲル成分含有高分子量含フッ素エラ
ストマー(A)中のゲル成分含量は、試料をメチルエチ
ルケトンに溶解して、0.5g/30mlの濃度の溶液を調製
し、振とう器で24時間振とう後、桐山製作所(有)製ガ
ラスファイバーフィルター(GFP、φ60)を用いて、吸
引ろ過を行いポリマー中のゲル分を測定したものであ
る。
【0022】ゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマ
ー(A)のムーニー粘度は、JIS K6300に準じて測定し
たものである。
【0023】このようなエラストマー(A)は、パーオ
キサイド硬化が可能である。
【0024】このようなゲル成分を含有する特定の高分
子量含フッ素エラストマー(A)を得るには、共重合反
応における原料投入量と原料残量の差が、テトラフルオ
ロエチレン(TFE)を20〜39モル%、好ましくは
25〜34モル%の量で、ビニリデンフルオライド(V
dF)を69.95〜29モル%、好ましくは59.9
〜39モル%の量で、ヘキサフルオロプロピレン(HF
P)を10〜29モル%、好ましくは15〜24.5モ
ル%の量で、臭素および/またはヨウ素含有不飽和化合
物を0.05〜3モル%、好ましくは0.1〜2.5モ
ル%の量となるようにして、乳化重合、けん濁重合、溶
液重合、塊状重合等の任意の重合法によってランダム重
合させればよい。このうち、重合度を高めかつ経済性の
面からは乳化重合法が好ましい。
【0025】乳化重合反応は、過硫酸アンモニウム等の
水溶性無機過酸化物またはそれと還元剤とのレドックス
系を触媒として、パーフルオロオクタン酸アンモニウ
ム、パーフルオロヘプタン酸アンモニウム、パーフルオ
ロノナン酸アンモニウム等またはそれらの混合物、好ま
しくはパーフルオロオクタン酸アンモニウムを乳化剤に
用いて、一般に圧力約0〜100kg/cmG、好ましく
は約10〜50kg/cmG、温度約0〜100℃、好ま
しくは約20〜80℃の条件下で行うことが好ましい。
重合の際、重合系内のpHを調節するために、NaHPO
、NaHPO、KHPO等の緩衝能を有する電解質物
質あるいは水酸化ナトリウムを添加して用いてもよい。[低分子量含フッ素エラストマー成分(B)] 本発明に
係る低分子量含フッ素エラストマー成分(B)は、テト
ラフルオロエチレン(以下「TFE」と略記することが
ある)、ビニリデンフルオライド(以下「VdF」と略
記することがある)、ヘキサフルオロプロピレン(以下
「HFP」と略記することがある)の3種の単量体を共
重合させた3元系共重合体であって、共重合の際、連鎖
移動剤として、下記一般式[I] RBr ・・・[I] [式[I]中、Rは炭素数1〜10のフルオロ炭化水素
基、クロロフルオロ炭化水素基または炭化水素基であ
り、nおよびmはいずれも1または2である]で表され
るヨウ素臭素飽和化合物を共存させて共重合したもので
ある。
【0026】このような本発明に係る低分子量含フッ素
エラストマー(B)は、(イ)テトラフルオロエチレン
由来の構成単位を20〜40モル%、好ましくは25〜
35モル%の量で、(ロ)ビニリデンフルオライド由来
の構成単位を70〜30モル%、好ましくは60〜 4
0モル%の量で、(ハ)ヘキサフルオロプロピレン由来
の構成単位を10〜30モル%、好ましくは15〜28
モル%の量で含んでいる。(ただし、((イ)+(ロ)
+(ハ))=100モル%) TFE由来の構成単位が40モル%よりも多いと、耐寒
性が悪化するうえに、得られる含フッ素エラストマーの
弾性が低下するようになることがある。また、TFE由
来の構成単位が20モル%よりも小さいと、耐油性、耐
薬品性が低下することがある。
【0027】VdF由来の構成単位が70モル%よりも
多いと、耐油性の低下が著しくなるうえ、得られる含フ
ッ素エラストマーが樹脂状になり弾性が低下することが
ある。VdF由来の構成単位が30モル%よりも少ない
と、耐寒性が悪化することがある。
【0028】このような低分子量含フッ素エラストマー
(B)は、極限粘度[η]が15〜25ml/g、好まし
くは17〜23ml/gである。極限粘度[η]は分子量
を示す指標であるが、この値が15ml/g未満では、ロ
ール混練時の粘着性および押出機スクリュウへの粘着が
大きくなり作業性が悪くなり、25ml/gを超えると分
子量が大きくなりすぎて流動性が低下し、押出し速度が
小さくなることがある。
【0029】なお、低分子量含フッ素エラストマー
(B)の極限粘度[η](ml/g)は、試料をメチルエ
チルケトンに溶解して0.1g/100mlの濃度の溶液を調製
し、ウベローデ型粘度計を用いて35℃において測定し
たものである。
【0030】このような低分子量含フッ素エラストマー
は、パーオキサイド硬化が可能である。
【0031】前記本発明に係る低分子量含フッ素エラス
トマーの調製において用いられる連鎖移動剤としては、
含ヨウ素臭素化合物としては、飽和の脂肪族または芳香
族の化合物であって、好ましくはnおよびmがそれぞれ
1のものが好ましく使用される。
【0032】鎖状の含ヨウ素臭素化合物としては、たと
えば、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエタン、1-ブロ
モ-3-ヨードパーフルオロプロパン、1-ブロモ-4-ヨード
パーフルオロブタン、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロ
ブタン、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロ(2-メチルプ
ロパン)、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロブ
タン、モノブロモモノヨードパーフルオロペンタン、モ
ノブロモモノヨードパーフルオロ-n-オクタン、モノブ
ロモモノヨードパーフルオロシクロヘキサン、1-ブロモ
-1-ヨード-2-クロロパーフルオロエタン、1-ブロモ-2-
ヨード-2-クロロパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロ
モ-2-クロロパーフルオロエタン、1,1-ジブロモ-2-ヨー
ドパーフルオロエタン、1,2-ジブロモ-2-ヨードパーフ
ルオロエタン、1,2-ジヨード-2-ブロモパーフルオロエ
タン、1-ブロモ-2-ヨード-1,2,2-トリフルオロエタン、
1-ヨード-2-ブロモ-1,2,2-トリフルオロエタン、1-ブロ
モ-2-ヨード-1,1-ジフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロ
モ-1,1-ジフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-フル
オロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-フルオロエタン、1-
ブロモ-2-ヨード-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、
1-ヨード-2-ブロモ-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパ
ン、1-ブロモ-2-ヨード-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタ
ン、1-ヨード-2-ブロモ-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタ
ン、1,4-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロブタン、2,4-
ジブロモ-1-ヨードパーフルオロブタン、1,4-ジヨード-
2-ブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-ヨード-
3,3,4,4-テトラフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロ
モ-3,3,4,4-テトラフルオロブタン、1,1-ジブロモ-2,4-
ジヨードパーフルオロブタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-ク
ロロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-クロロエタン、1-ブ
ロモ-2-ヨード-2-クロロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,
1-ジクロロエタン、1,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオ
ロプロパン、2,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロ
パン、1,3-ジヨード-2-ブロモパーフルオロプロパン、1
-ブロモ-2-ヨードエタン、1-ブロモ-2-ヨードプロパ
ン、1-ヨード-2-ブロモプロパン、1-ブロモ-2-ヨードブ
タン、1-ヨード-2-ブロモブタン、1-ブロモ-2-ヨード-2
-トリフルフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパ
ン、1-ヨード-2-ブロモ-2-トリフルフルオロメチル-3,
3,3-トリフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨード-2-フェ
ニルパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-2-フェニ
ルパーフルオロエタン、3-ブロモ-4-ヨードパーフルオ
ロブテン-1、3-ヨード-4-ブロモパーフルオロブテン-
1、1-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、1-ヨード
-4-ブロモパーフルオロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-
3,4,4-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-3-ヨード-3,4,
4-トリフルオロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-1,1,2-ト
リフルオロブテン-1、4-ブロモ-5-ヨードパーフルオロ
ペンテン-1、4-ヨード-5-ブロモパーフルオロペンテン-
1、4-ブロモ-5-ヨード-1,1,2-トリフルオロペンテン-
1、4-ヨード-5-ブロモ-1,1,2-トリフルオロペンテン-
1、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロ
メチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチ
ルパーフルオロエチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパ
ーフルオロエチルパーフルオロプロピルエーテル、2-ブ
ロモ-3-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロビニル
エーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロプロピルパ
ーフルオロビニルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフ
ルオロエチルパーフルオロアリルエーテル、1-ブロモ-2
-ヨードパーフルオロエチルメチルエーテル、1-ヨード-
2-ブロモパーフルオロエチルエチルエーテル、1-ヨード
-2-ブロモエチルエチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードエ
チル-2'-クロロエチルエーテル等が挙げられ、好ましく
は1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエタンが用いられ
る。
【0033】また、芳香族の含ヨウ素臭素化合物として
は、たとえば、ベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨー
ド-3-ブロモ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨ
ード、3,5-ジヨード-1-ブロモ、1-(2-ヨードエチル)-4-
(2-ブロモエチル)、1-(2-ヨードエチル)-3-(2-ブロモエ
チル)、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブロモエチル)、3,5-
ビス(2-ブロモエチル)-1-(2-ヨードエチル)、3,5-ビス
(2-ヨードエチル)-1-(2-ブロモエチル)、1-(3-ヨードプ
ロピル)-2-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)
-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-4-(3-
ブロモプロピル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-(3-
ヨードプロピル)、1-(4-ヨードブチル)-3-(4-ブロモブ
チル)、1-(4-ヨードブチル)-4-(4-ブロモブチル)、3,5-
ビス(4-ヨードブチル)-1-(4-ブロモブチル)、1-(2-ヨー
ドエチル)-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピ
ル)-3-(4-ブロモブチル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)
-1-(2-ヨードエチル)、1-ヨード-3-(2-ブロモエチル)、
1-ヨード-3-(3-ブロモプロピル)、1,3-ジヨード-5-(2-
ブロモエチル)、1,3-ジヨード-5-(3-ブロモプロピル)、
1-ブロモ-3-(2-ヨードエチル)、1-ブロモ-3-(3-ヨード
プロピル)、1,3-ジブロモ-5-(2-ヨードエチル)、1,3-ジ
ブロモ-5-(3-ヨードプロピル)などの各置換体、パーフ
ルオロベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-ブロ
モ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、3,5-
ジヨード-1-ブロモ等の各置換体が挙げられる。
【0034】ヨウ素基の導入は、共重合反応によって低
分子量含フッ素エラストマー(B)を製造するに際し、
反応系内に下記一般式[II]RIn ・・・[II]
[式[II]中、Rは炭素数の1〜10のフルオロ炭化水
素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基ま
たは炭化水素基であり、nは1または2である]で表さ
れる飽和炭化水素系含ヨウ素化合物を共存させることに
よって行われる。
【0035】上記一般式[II]で表される飽和含ヨウ素
化合物としては、たとえば、ジヨードメタン、1,2-ジヨ
ードパーフルオロエタン、1,3-ジヨードパーフルオロプ
ロパン、1,4-ジヨードパーフルオロブタン、1,6-ジヨー
ドパーフルオロヘキサン、1,8-ジヨードパーフルオロオ
クタン等が挙げられ、好ましくは1,4-ジヨードパーフル
オロブタンが用いられる。
【0036】さらに、臭素基の導入は、共重合反応によ
って含フッ素エラストマーを製造するに際し、反応系内
に飽和の含臭素フッ素化化合物を共存させることによっ
て行われる。これらの含臭素フッ素化化合物は、分子内
にさらに塩素原子を含むことができる。
【0037】このような含臭素フッ素化化合物として
は、たとえば、1,2-ジブロモ-1-フルオロエタン、1,2-
ジブロモ-1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジブロモ-1,1,2-
トリフルオロエタン、1,2-ジブロモ-1-クロロトリフル
オロエタン、2,3-ジブロモ-1,1,1-トリフルオロプロパ
ン、1,2-ジブロモヘキサフルオロプロパン、1,2-ジブロ
モパーフルオロブタン、1,4-ジブロモパーフルオロブタ
ン、1,4-ジブロモ-2-クロロ-1,1,2-トリフルオロブタ
ン、1,6-ジブロモパーフルオロヘキサン等の炭素数2〜
10の飽和脂肪族化合物、あるいは1,2-ジブロモ-3,5-
ジフルオロベンゼン、1,2-ジブロモ-4,5-ジフルオロベ
ンゼン、1,4-ジブロモ-2,5-ジフルオロベンゼン、2,4-
ジブロモ-1-フルオロベンゼン、1,3-ジブロモ-5-フルオ
ロベンゼン、1,4-ジブロモ-2-フルオロベンゼン、1,2-
ジブロモパーフルオロベンゼン、1,3-ジブロモパーフル
オロベンゼン、1,4-ジブロモパーフルオロベンゼン等の
芳香族化合物が挙げられる。
【0038】これらのヨウ素基および/または臭素基含
有化合物は、単独または組み合わせて用いることができ
る。なお、これらの飽和の含ヨウ素臭素化合物と併用し
て不飽和の含ヨウ素臭素化合物の使用も可能ではある
が、コスト的に高くなることがある。
【0039】また、低分子量含フッ素エラストマー
(B)を調製するに際し、必要に応じて重合反応時にマ
ロン酸エチル、アセトン、イソプロパノール等の連鎖移
動剤を用いることができるが、含ヨウ素臭素化合物が用
いられる場合には、それ自体連鎖移動作用を有するの
で、特別な場合を除き、このような他の連鎖移動剤の添
加は必ずしも必要ない。
【0040】このような低分子量含フッ素エラストマー
(B)を得るには、共重合反応における原料投入量と原
料残量の差が、テトラフルオロエチレン(TFE)を2
0〜40モル%、好ましくは25〜35モル%の量、ビ
ニリデンフルオライド(VdF)を70〜30モル%、
好ましくは60〜40モル%の量、ヘキサフルオロプロ
ピレン(HFP)を10〜30モル%、好ましくは15
〜25モル%の量となるようにして、前記連鎖移動剤の
存在下に、乳化重合、けん濁重合、溶液重合、塊状重合
等の任意の重合法によってランダム重合させればよい。
このうち、重合度を高めかつ経済性の面からは乳化重合
法が好ましい。なお、乳化重合反応は、前記ゲル成分含
有高分子量含フッ素エラストマー(A)の重合反応と同
様の条件下で行うことができる。
【0041】また、共重合反応におけるヨウ素臭素飽和
化合物の共存量は、通常、投入するテトラフルオロエチ
レン、ビニリデンフルオライドおよびヘキサフルオロプ
ロピレンの合計量に対し、好ましくは0.05〜3.0
モル%、さらに好ましくは0.1〜2.5モル%の量で
あることが望ましい。[含フッ素エラストマー(C)] 本発明に係る含フッ素
エラストマー(C)は、上記ゲル成分含有高分子量含フ
ッ素エラストマー成分(A)と、低分子量含フッ素エラ
ストマー成分(B)とが、70/30〜30/70(A
/B)、好ましくは60/40〜40/60の重量比で
配合されたブレンドポリマーであって、該ブレンドポリ
マー中のゲル成分含有率が1.5〜42.0重量%、好
ましくは3.0〜42.0%であることが望ましい。
【0042】ゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマ
ー(A)と低分子量含フッ素エラストマー(B)のブレ
ンド物は、ゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマー
(A)の重量比が70重量%を超えると、ブレンド後の
ポリマームーニ粘度が上昇して流動性が低下し、ゲル成
分による押出し加工性改善の効果が十分に現れないこと
がある。また、低分子量含フッ素エラストマー(B)成
分が70%を超えると、ブレンド物の粘着性が大きくな
るうえ、ポリマームーニ粘度も実用的な粘度にならない
ことがある。
【0043】ゲル成分含有高分子量含フッ素エラストマ
ー(A)と低分子量含フッ素エラストマー(B)のブレ
ンド方法は特に限定されず、これらのゲル成分含有高分
子量含フッ素エラストマー(A)と低分子量含フッ素エ
ラストマー(B)を、所望の割合で、混合し、撹拌する
ことにより得ることができる。ゲル成分含有高分子量含
フッ素エラストマー(A)、低分子量含フッ素エラスト
マー(B)は、通常、水性ラテックス状で使用すること
が望ましく、たとえば、ラテックス中に分散した2成分
を混合、撹拌後、食塩水等を添加し、本発明に係る含フ
ッ素エラストマー(C)をラテックス中に凝析させ、水
洗い、乾燥等を経た後含フッ素エラストマー(C)を得
ることができる。
【0044】このような含フッ素エラストマー(C)
は、加工性、特に押出加工性および押出肌特性に優れ
る。また、上記重合は数時間程度の短時間で行うことが
可能である。[含フッ素エラストマー(C)の硬化物] このようなゲ
ル成分含有高分子量含フッ素エラストマー(A)と低分
子量含フッ素エラストマー(B)は、使用時に特定量を
混合し、必要に応じ公知の方法で加硫、成形等を行い、
硬化物あるいは加工品を得ることができる。
【0045】本発明に係る前記含フッ素エラストマー
(C)は、有機過酸化物を用いるパーオキサイド加硫
法、あるいは放射線、電子線などの照射法などによって
加硫して硬化させることができるが、これらのうち、パ
ーオキサイド系架橋剤を用いる加硫法が、硬化したエラ
ストマーが良好な加硫物を与える点で好ましい。
【0046】パーオキサイド加硫法に用いられる有機過
酸化物としては、たとえば、2,5-ジメチル-2,5-ビス(第
3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス
(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ベンゾイルパーオ
キシド、ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パーオキシド、
ジクミルパーオキシド、ジ第3ブチルパーオキシド、第
3ブチルクミルパーオキシド、第3ブチルパーオキシベ
ンゼン、1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリ
メチルシクロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジ
ヒドロキシパーオキシド、α,α’-ビス(第3ブチルパ
ーオキシ)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-
2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネート等が挙げられる。
【0047】これらの有機過酸化物を用いるパーオキサ
イド加硫法は、通常、共架橋剤として多官能性不飽和化
合物、たとえば、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、
トリ(メタ)アリルシアヌレート、トリアリルトリメリテ
ート、N,N'-m-フェニレンビスマレイミド、ジアリルフ
タレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリアジン、亜
リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチレングリ
コールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ
レート等を併用することができる。
【0048】パーオキサイド加硫系に配合される、前記
各成分は、一般に含フッ素フルオロエラストマー(C)
100重量部当り、有機過酸化物が約0.1〜10重量
部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で、共架橋剤
が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量
部の割合でそれぞれ用いられる。
【0049】上記含フッ素エラストマー(C)を含む含
フッ素エラストマー含有組成物中には、カーボンブラッ
ク、シリカ、硫酸バリウム等の無機充填材、ZnO、Ca0、
Ca(OH)、MgO、PbO、合成ハイドロタルサイト等の受酸
剤、各種顔料、ワックス類などの加工助剤、可塑剤、安
定剤、その他必要な配合剤を適宜配合することができ
る。
【0050】含フッ素エラストマー含有組成物の調製
は、ロール、ニーダ、バンバリーミキサなどを用いて混
練することによって行われる。このようにして得られた
含フッ素エラストマー含有組成物は、十分に混練したの
ち、帯状に長く切り出して、押出成形機にかけることに
より、チューブや異型の棒状物を得ることができる。ま
た射出成形、プレス成形、カレンダー成形などにより成
形加工することも可能である。次いで必要に応じ二次加
硫を行うことにより所望の加硫物が得られる。
【0051】このような含フッ素エラストマー(C)の
硬化物は、強度、弾力性、耐油性、低温性に優れる。
【0052】
【発明の効果】本発明に係る含フッ素エラストマーは、
加工性、特に押出加工性および押出肌特性に優れ、ま
た、含有する含フッ素共重合体について、数時間程度の
短時間で行うことが可能である。さらに、本発明に係る
含フッ素エラストマーの加硫物は、強度、弾力性等の物
性に優れる。
【0053】
【実施例】次に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらによってなんら限定されるものでは
ない。なお、各例中の含フッ素エラストマーの物性、加
硫物の物性、加工性は以下の方法によって求めたもので
ある。
【0054】極限粘度:試料をメチルエチルケトンに溶
解して0.1g/100mlの濃度の溶液を調製し、ウベローデ型
粘度計を用いて35℃において測定した。
【0055】分子量測定:日本分光工業(株)製851
−AS型インテリジェントオートサニプラ及びガスクロ
工業(株)製MODEL 576型LCポンプと、昭和
電工(株)製のKF−804、KF−806カラム2本
とKF−800Pプレカラムを備えたガスクロ工業
(株)製MODEL 556型HPLCカラムオーブン
と、日本分光工業(株)製検出器JASCO 830R
I示差屈折計を用い、テトラヒドロフランを展開溶媒と
して試料濃度0.3重量%、温度40℃において測定を
行った。分子量及び分子量分布の解析はシステムインス
ツルメンツ(株)社製SICラブチャート180を用い
た。また分子量検量線用標準ポリマーとしては、東洋曹
達(株)製の単分散ポリスチレン各種[Mw/Mn=1.1(MA
X)]を用いた。
【0056】ポリマー組成:含フッ素エラストマーのポ
リマー組成を以下の方法で測定した。テトラフルオロエ
チレン(mol%)、フッ化ビニリデン(mol%)、ヘキサ
フルオロプロピレン(mol%)は、日本電子(株)製J
MN−LA300フーリエ変換核磁気共鳴装置を用いて
測定した。
【0057】次に共重合体中の1-ブロモ-2,2-ジフルオ
ロエチレン(BDFE)量は、セイコー電子工業(株)
製卓上型蛍光X線分析計SEA2010を用いて以下の
方法で定量した。 [1.検量線作成] 熱プレス(150℃)により、VdF/HFP/TF
E=55.0mol%/20.0mol%/25.0mol%か
らなる共重合体のフィルムを作製する。この時、350
μmのスペーサーを使用して膜厚を100±10μm以
内とする。 上記フィルムを適当な大きさに切り、フィルム重量を
測定し(フィルム初期重量)、パーフルオロオクチルブ
ロマイド(以下、PFOB:CF3(CF27−Br)
の入ったサンプル瓶に入れ、PFOB蒸気に3分間暴路
する。 フィルムを取出し重量を測定する(測定前重量)。 フィルムのBr蛍光X線強度を測定する(測定時間3
0秒)。 蛍光X線測定後、フィルム重量を再測定する(測定後
重量)。 同一試料を使って〜をくり返し行い、4点以上の
データを取る。
【0058】
【数1】
【0059】とBr蛍光X線強度の関係を2次回帰式に
あてはめ検量線を作成する。 [2.BDFE定量] 熱プレス(150℃)により、試料をフィルム状(1
00±10μm)にする。 蛍光X線測定を行い、Brの蛍光X線強度を測定す
る。 より得られた値を先の2次回帰式に代入し、以下の
式を用いてBr含量を算出する。
【0060】
【数2】
【0061】下記式より共重合体中のBDFE含量
(mol%)を求める。
【0062】但し、下記式で[TFE]、[VdF]、
[HFP]はNMRより測定した共重合体中のTFE、
VdF、HFPのモル比を表す。
【0063】
【数3】
【0064】ゲル化率:試料をメチルエチルケトンに溶
解して、0.5g/30mlの濃度の溶液を調製し、振とう器で
24時間振とう後、桐山製作所(有)製ガラスファイバー
フィルター(GFP、φ60)を用いて、吸引ろ過を行いポ
リマー中のゲル分を測定した。
【0065】ムーニ粘度:含フッ素エラストマーおよび
配合物のムーニ粘度(ポリマームーニー粘度、コンパン
ドムーニー粘度)をJIS K 6300に準じて、島津ムーニー
粘度計SMV201(L型ローター)を用いて測定した。
【0066】ポリマームーニー粘度:121℃の試験温
度で1分間の予熱後、直ちにローターを回転させ10分
後の値を計測した(ML1+10)。
【0067】コンパンドムーニー粘度:125℃の試験
温度で1分間の予熱後、直ちにローターを回転させムー
ニー粘度と時間の関係を表す滑らかな曲線が得られるの
に十分な時間の読み取りを行い、この曲線でムーニー粘
度の最低値を計測した(ML min)。
【0068】押出成形性(押出速度、押出肌):東測精
密工業社製エクストルーダー(D=25mm、L/D=
15)と口径4mmのダイスを用い、スクリュー温度8
0℃、ヘッド温度110℃、スクリュー回転数40rpm
の条件下でチューブ状物を押出し、押出速度および押出
肌を評価した。押出肌は、目視により表面肌のきめの細
かさを判断し、優れたものをA、劣るものをEとして5
段階で示した。押出速度は、単位時間当りの吐出長さと
して求めた。 ダイスウェル:以下の式に従い、ダイスウェルを測定し
た。
【0069】
【数4】
【0070】加硫物の機械的物性(破断強度、破断時伸
び):所定の成分を混合したのち、ロールで混練するこ
とにより、調製した含フッ素エラストマー組成物を金型
に充てんして160℃で40分間プレス加熱し、次いで
金型より取り出し、厚さ2mmの加硫シートを作成し
た。このシートから3号ダンベル型試験片を打ち抜き、
JIS-K6301に準じ、引張試験機を用い、引張速度50cm
/分で、破断強度(MPa)および破断時伸び(%)を
測定した。 100%モジュラス:JIS K-6301に従い、含フッ素エラ
ストマーの加硫後の試験片25mm(横)×100mm
(縦)×2mm(厚さ)を用い、23℃において試験片を
100%伸長させるのに必要な引張応力、伸び率を測定
し、100%モジュラスを計測した。 硬度:JIS-K6301に準じ、スプリング式硬さ試験機A型
を用いて測定した。
【0071】
【調製例1】[ゲル成分含有高分子量含フッ素エラスト
マー(A1)の調製]内容積10Lのオートクレーブ内
にパーフルオロオクタン酸アンモニウム10g、リン酸
水素ナトリウム6.3gおよび脱イオン水5Lを仕込み
内部空間を窒素ガスで十分に置換した後、脱気し、1-ブ
ロモ-2,2-ジフルオロエチレン(BDFE)7.0g(フ
ッ素エラストマーを誘導するモノマー全合計に対して
0.2モル%)を仕込んだ。その後、 フッ化ビニリデン[VdF] 58g テトラフルオロエチレン[TFE] 50g ヘキサフルオロプロペン[HFP] 470g を仕込みオートクレーブ内を80℃に昇温した後過硫酸
アンモニウム1.5gを仕込み重合反応を開始した。こ
のときの内圧は1.7MPaであった。その後、 フッ化ビニリデン[VdF] 48mol% テトラフルオロエチレン[TFE] 26mol% ヘキサフルオロプロペン[HFP] 26mol% よりなる混合ガスを内圧が2.4MPaになるまで圧入
した。内圧が2.3MPaに低下した時点で、上記混合
ガスを分添ガスとして内圧が2.4MPaになるまで圧
入する操作をくり返し行い、以下の量を仕込んだ。
【0072】 フッ化ビニリデン[VdF] 642g テトラフルオロエチレン[TFE] 550g ヘキサフルオロプロペン[HFP] 830g 4時間重合反応を継続した後、残ガスをパージし反応を
停止した。
【0073】得られたゲル成分含有高分子量含フッ素エ
ラストマー(A1)について、ラテックスの固形分濃
度、ポリマー組成、ムーニー粘度、ゲル成分含有率を前
記方法に従って測定した。得られた結果を表1に示す。
【0074】
【調製例2】[低分子量含フッ素エラストマー(B1)
の調製]内容積10Lのオートクレーブ内にパーフルオ
ロオクタン酸アンモニウム10g、リン酸水素ニナトリ
ウム6.3g、および脱イオン水5Lを仕込み内部空間
を窒素ガスで十分に置換した後脱気し、1-ブロモ-2-ヨ
ードテトラフルオロエタン35gを仕込んだ。その後 フッ化ビニリデン[VdF] 58g テトラフルオロエチレン[TFE] 50g ヘキサフルオロプロペン[HFP] 470g を仕込みオートクレーブ内を80℃に昇温した後過硫酸
アンモニウム10gを仕込み重合反応を開始した。この
ときの内圧は1.6MPaであった。その後、 フッ化ビニリデン[VdF] 48mol% テトラフルオロエチレン[TFE] 26mol% ヘキサフルオロプロペン[HFP] 26mol% よりなる混合ガスを内圧が2.4MPaになるまで圧入
した。内圧が2.3MPaに低下した時点で上記混合ガ
スを分添ガスとして内圧が2.4MPaになるまで圧入
する操作をくり返し行い、以下の量を仕込んだ。
【0075】 フッ化ビニリデン[VdF] 642g テトラフルオロエチレン[TFE] 550g ヘキサフルオロプロペン[HFP] 830g 3時間重合反応を継続した後、残ガスをパージし反応を
停止した。
【0076】得られた低分子量含フッ素エラストマー
(B1)について、ラテックスの固形分濃度、ポリマー
組成、極限粘度、重量平均分子量(Mw)、Mw/M
n、ゲル成分含有率を前記方法に従って測定した。得ら
れた結果を表1に示す。
【0077】
【調製例3】[低分子量含フッ素エラストマー(B2)
の調製]前記調製例2において、連鎖移動剤1-ブロモ-2
-ヨードテトラフルオロエタンの代わりに、1,4-ジヨー
ドオクタフルオロブタン35gを使用したこと以外は、
調製例2と同様にして重合反応を行った。得られた低分
子量含フッ素エラストマー(B1)について、ラテック
スの固形分濃度、ポリマー組成、極限粘度、重量平均分
子量(Mw)、Mw/Mn、ゲル成分含有率を前記方法
に従って測定した。得られた結果を表1に示す。
【0078】
【調製例4】[ゲル成分を含有しない高分子量ポリマー
(A2)の調製]調製例1において、1-ブロモ-2,2-ジ
フルオロエチレンの代わりに、1,4-ジヨードパーフルオ
ロブタン5.0gを使用したこと以外は、調製例1と同
様にして重合反応を行った。得られた含フッ素エラスト
マー水性ラテックスの一部を凝析・水洗・乾燥し、ゲル
成分含有率を測定したところ、ゲル成分は全くなかっ
た。またポリマームーニー粘度は166ptsであった。
【0079】得られた高分子量含フッ素エラストマー
(A2)について、ラテックスの固形分濃度、ポリマー
組成、極限粘度、ポリマームーニー粘度、重量平均分子
量(Mw)、Mw/Mn、ゲル成分含有率を前記方法に
従って測定した。得られた結果を表1に示す。
【0080】
【実施例1】調製例1で得られたゲル成分含有高分子量
含フッ素エラストマー(A)の水性ラテックスと調製例
2で得られた低分子量含フッ素エラストマー(B1)の
水性ラテックスとをそれらの固形分重量比が5:5にな
るように混合し、撹拌した。この混合水性ラテックスを
7.0wt%の食塩水溶液中に添加し凝析、水洗、乾燥さ
せて含フッ素エラストマーを得た。
【0081】得られた含フッ素エラストマーについて、
前記の方法により、ポリマームーニー粘度、ゲル成分含
有率を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0082】上記で得られた含フッ素エラストマー10
0重量部に対し、 SRFカーボン[旭カーボン(株)「シーストS」] 10重量部 BaSO [堺化学工業製] 10重量部 Ca(OH) [近代化学工業(株)「カルヒ゛ット」] 5重量部 MgO [協和化学工業(株)「キョウーワマク゛30」] 5重量部 2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキサイド)ヘキサン [日本油脂(株)「ハ゜ーヘキサ25B,純分40%」]0.7重量部 トリアリルイソシアヌレート[TAIC M-60,純分60%] 2.0重量部 を配合して、混練したものについて、前記方法に従っ
て、コンパンドムーニー粘度、押出速度、押出肌、ダイ
スウェルを測定した。
【0083】また、160℃で40分間プレス加硫した
ものについて、前記方法に従って、引張試験(破断強
度、伸び)を行うとともに、100%モジュラス、硬度
を測定した。
【0084】結果を表3に示す。
【0085】
【実施例2】実施例1において、前記固形分重量比を
6:5となるようにした以外は、実施例1と同様にして
含フッ素エラストマーを得た。
【0086】得られた含フッ素エラストマーについて、
前記の方法により、ポリマームーニー粘度、ゲル成分含
有率を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0087】さらに、実施例1と同様にして、SRFカ
ーボン等を配合して、混練したものについて、コンパン
ドムーニー粘度、押出速度、押出肌、ダイスウェルを測
定するとともに、実施例1と同様にして、160℃で4
0分間プレス加硫したものについて、前記方法に従っ
て、引張試験(破断強度、伸び)を行うとともに、10
0%モジュラス、硬度を測定した。
【0088】結果を表3に示す。
【0089】
【実施例3】調製例1で得られた高分子量含フッ素エラ
ストマー(A)の水性ラテックスと、調製例3で得られ
た低分子量含フッ素エラストマー(B2)の水性ラテッ
クスとをそれらの固形分重量比が5:5になるように混
合し撹拌した。この混合水性ラテックスを7.0wt%の
食塩水溶液中に添加し、凝析、水洗、乾燥させて含フッ
素共重合体エラストマーを得た。
【0090】得られた含フッ素エラストマーについて、
前記の方法により、ポリマームーニー粘度、ゲル成分含
有率を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0091】さらに、実施例1と同様にして、SRFカ
ーボン等を配合して、混練したものについて、コンパン
ドムーニー粘度、押出速度、押出肌、ダイスウェルを測
定するとともに、実施例1と同様にして、160℃で4
0分間プレス加硫したものについて、前記方法に従っ
て、引張試験(破断強度、伸び)を行うとともに、10
0%モジュラス、硬度を測定した。
【0092】結果を表3に示す。
【0093】
【実施例4】実施例3において、前記固形分重量比が
6:5となるようにした以外は、実施例3と同様にして
含フッ素エラストマーを得た。
【0094】得られた含フッ素エラストマーについて、
前記の方法により、ポリマームーニー粘度、ゲル成分含
有率を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0095】さらに、実施例1と同様にして、SRFカ
ーボン等を配合して、混練したものについて、コンパン
ドムーニー粘度、押出速度、押出肌、ダイスウェルを測
定するとともに、実施例1と同様にして、160℃で4
0分間プレス加硫したものについて、前記方法に従っ
て、引張試験(破断強度、伸び)を行うとともに、10
0%モジュラス、硬度を測定した。
【0096】結果を表3に示す。
【0097】
【比較例1】調製例4で得られた高分子量含フッ素エラ
ストマー(A2)水性ラテックスと調製例2で得られた
低分子量含フッ素エラストマー(B1)水性ラテックス
とを、その固形分重量比が5:6になるように混合、撹
拌した。この混合水性ラテックスを7.0wt%の食塩水
溶液中に添加し、凝析・水洗・乾燥させて含フッ素エラ
ストマーを得た。
【0098】得られた含フッ素エラストマーについて、
前記の方法により、ポリマームーニー粘度、ゲル成分含
有率を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0099】さらに、実施例1と同様にして、SRFカ
ーボン等を配合して、混練したものについて、コンパン
ドムーニー粘度、押出速度、押出肌、ダイスウェルを測
定するとともに、実施例1と同様にして、160℃で4
0分間プレス加硫したものについて、前記方法に従っ
て、引張試験(破断強度、伸び)を行うとともに、10
0%モジュラス、硬度を測定した。
【0100】結果を表3に示す。
【0101】
【比較例2】比較例1において、低分子含フッ素エラス
トマー(B1)水性ラテックスの代わりに、調製例3で
得られた低分子量含フッ素エラストマー(B2)水性ラ
テックスを使用した以外は、比較例1と同様にして含フ
ッ素エラストマーを調製した。
【0102】得られた含フッ素エラストマーについて、
前記の方法により、ポリマームーニー粘度、ゲル成分含
有率を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0103】さらに、実施例1と同様にして、SRFカ
ーボン等を配合して、混練したものについて、コンパン
ドムーニー粘度、押出速度、押出肌、ダイスウェルを測
定するとともに、実施例1と同様にして、160℃で4
0分間プレス加硫したものについて、前記方法に従っ
て、引張試験(破断強度、伸び)を行うとともに、10
0%モジュラス、硬度を測定した。
【0104】結果を表3に示す。
【0105】以上の結果から本発明に係るゲル成分含有
含フッ素エラストマーは、含フッ素エラストマー中にゲ
ル成分を含有するので、良好な押出特性が得られるとと
もに、得られる硬化物の破断強度等の物性に優れる。
【0106】
【表1】
【0107】
【表2】
【0108】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BD14W BD14X BD15W BD15X GM00 4J011 NA28 NB04 4J100 AC11S AC12S AC13S AC21S AC24P AC26Q AC27R CA05 CA06 FA03 JA28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)成分および(B)成分が、7
    0/30〜30/70(A/B)の重量比で配合された
    ブレンドポリマーであって、該ブレンドポリマー中のゲ
    ル成分含有率が1.5〜42.0重量%であることを特
    徴とする含フッ素エラストマー;(A)成分:(イ)テ
    トラフルオロエチレン由来の構成単位20〜39モル
    %、(ロ)ビニリデンフルオライド由来の構成単位を6
    9.95〜29モル%、(ハ)ヘキサフルオロプロピレ
    ン由来の構成単位を10〜29モル%(ニ)臭素および
    /またはヨウ素を含有する不飽和化合物由来の構成単位
    を0.05〜3モル%の割合(ただし、((イ)+
    (ロ)+(ハ)+(ニ))=100モル%)で含む共重
    合体であって、 該共重合体のムーニー粘度が80〜180ptsであり、
    該共重合体中のゲル成分含有率が5〜60wt%であるパ
    ーオキサイド硬化が可能なゲル成分含有高分子量含フッ
    素エラストマー;(B)成分:テトラフルオロエチレン
    と、ビニリデンフルオライドと、ヘキサフルオロプロピ
    レンとを共重合させた共重合体であって、 該共重合体が、下記一般式[I] RBr ・・・[I] [式[I]中、Rは炭素数1〜10のフルオロ炭化水素
    基、クロロフルオロ炭化水素基または炭化水素基であ
    り、nおよびmはいずれも1または2である]で表され
    るヨウ素臭素飽和化合物を共存させて共重合させたもの
    であり、該共重合体が、 (イ)テトラフルオロエチレン由来の構成単位を20〜
    40モル%、 (ロ)ビニリデンフルオライド由来の構成単位を70〜
    30モル%、 (ハ)ヘキサフルオロプロピレン由来の構成単位を10
    〜30モル%の割合で含み(ただし、((イ)+(ロ)
    +(ハ))=100モル%)、 該共重合体の極限粘度が15〜25ml/gであるパーオ
    キサイド硬化が可能な低分子量含フッ素エラストマー。
  2. 【請求項2】前記臭素および/またはヨウ素を含有する
    不飽和化合物が、1-ブロモ-2,2-ジフルオロエチレン、
    1,1-ジブロモジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロ
    エチレン、2-ブロモ-3,3,3-トリフルオロプロペン、4-
    ブロモ-1,1,2-トリフルオロブテン-1または4-ブロモ-3-
    クロロ-3,4,4-トリフルオロブテン-1のうちの少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項1に記載の含フッ
    素エラストマー。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の含フッ素エラス
    トマーの硬化物。
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