JP4491547B2 - 含フッ素エラストマー組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含フッ素エラストマー組成物に関する。更に詳しくは、成形加工性、低温特性および耐溶剤性にすぐれた加硫物を与え得る含フッ素エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
フッ化ビニリデン-テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(メチルビニルエーテル)を主構成単位とする含フッ素エラストマーは、含フッ素エラストマー特有のすぐれた耐熱性や耐溶剤性を有するばかりではなく、良好な低温特性をも有することから、自動車産業を始め種々の産業分野で用いられている。しかしながら、近年の技術進歩に伴う対応の面では、このような含フッ素エラストマーでは対応が困難な場合が多くみられ、特に低温特性およびメタノール等のアルコール性溶剤に対する耐性が厳しく求められるようになってきている。また、近年の排ガス規制等に伴ない、含フッ素エラストマ−に対するさらなる耐熱性、耐溶剤性、低温特性が求められている。
【0003】
このような課題を解決するために、上記含フッ素エラストマーにおいて、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)の代りに側鎖に複数のエーテル結合を有する単量体を共重合させることが提案されている(特公平5-13961号公報)。この場合、得られる共重合体をエラストマー状にするためには、この単量体を多量に共重合させなければならず、これの共重合割合が少ないと半樹脂状となり、低温特性が損われるようになる。実際には、その共重合割合は12〜50モル%とされ、各実施例では25〜32モル%の共重合組成とされている。しかしながら、このような単量体を多量に含む含フッ素エラストマ−は、機械的強度が劣る上、例えば成形時に発泡が生じ易いなど成形加工性もよくないという問題もみられる。
【0004】
また、自動車燃料用シール材には、完璧な耐燃料油性が求められるため、現在は市販のフッ素ゴムを中心に使用されているが、自動車燃料としては一般に使用されているガソリン以外に、燃焼効率などの面からエーテルやアルコール等の含酸素燃料も使用されるようになってきている。含酸素燃料に対しては、フッ素ゴム中のフッ素含有量を増加させることで対応可能であるが、フッ素含有量を増加させると耐寒性が悪化し、冬季寒冷地で燃料漏れを生ずるおそれがある。逆に、フッ素含有量を減少させると、耐寒性は良好になるが含酸素燃料に対しての耐性がなくなり、これら両者を同時に満足させるのは非常に困難な状況にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、含フッ素エラストマーが本来有する成形加工性および耐圧縮永久歪特性を損うことなく、低温特性および耐溶剤性にすぐれた加硫物を与え得る含フッ素エラストマーを用い、耐寒性、耐燃料油性などにすぐれたその組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、その共重合組成が
(a)フッ化ビニリデン 50〜85モル%
(b)テトラフルオロエチレン 0〜25モル%
(c)パーフルオロ(メチルビニルエーテル) 7〜20モル%
(d)CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]nCF3 3〜15モル%
(ただし、nは2〜6の整数である)
(e)RfX(Rfは炭素数2〜8の不飽和フルオロ炭化水素基であり、 0.1〜2モル%
基中に1個以上のエーテル結合を有していてもよく、
Xは臭素またはヨウ素である)
であるパーオキサイド架橋性含フッ素エラストマー100重量部当り、有機過酸化物0.1〜10重量部、多官能性不飽和化合物0.1〜10重量部、カーボンブラック10〜50重量部および受酸剤3〜20重量部を添加してなる組成物であって、有機過酸化物架橋後に
-43℃≦TR10<-30℃<TR70≦-20℃
に示される低温特性(ASTM D1329準拠)を発現する架橋物を与える組成物中に、さらに瀝青質微粉末5〜30重量部を添加せしめた含フッ素エラストマー組成物を、100〜250℃のプレス加硫および150〜250℃のオーブン加硫により架橋成形して得られたフッ素ゴム系シール材によって達成される。
【0007】
また、この含フッ素エラストマー組成物は、耐寒性および耐燃料油性にすぐれた架橋物を与えるので、この架橋物は自動車燃料用シール材料として好適に用いられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
含フッ素エラストマ−の共重合組成比は、(a)フッ化ビニリデンが50〜85モル%、好ましくは60〜85モル%、(b)テトラフルオロエチレンが0〜25モル%、好ましくは0〜20モル%、(c)パーフルオロ(メチルビニルエーテル)が7〜20モル%、好ましくは7〜15モル%、(d)前記一般式で表わされるパーフルオロビニルエーテルが3〜15モル%、好ましくは3〜10モル%、(e)前記一般式で表わされる含臭素またはヨウ素不飽和化合物が0.1〜2モル%、好ましくは0.3〜1.5モル%であり、これらの組成比は所望の低温特性および耐溶剤性を有する加硫物を与え得る範囲として選択されたものである。
【0009】
(a)成分のフッ化ビニリデンには、下記(b)〜(e)成分がぞれぞれ共重合される。
(b)成分のテトラフルオロエチレンをさらに共重合させた場合には、耐溶剤性を著しく改善することができる。ただし、(b)成分の組成比率が大きすぎると低温特性が損われるので、その割合は25モル%以下、好ましくは20モル%以下とするのがよい。また、(b)成分の共重合は、メタノール・ガソリン混合燃料、エタノール・ガソリン混合燃料等の酸素含有化合物混合燃料やメタノール、エタノール等のアルコール燃料に対する耐性を著しく改善させる。
(c)成分のパーフルオロ(メチルビニルエーテル)は、得られる共重合体に柔軟性を付与し、低温特性、特にTR試験におけるTR70値を改善するための必須成分である。
(d)成分のパーフルオロビニルエーテルは、その一般式で表わされる化合物の単一成分を用いてもよいし、あるいは種々のn値を有する2種以上の混合物を用いてもよい。これに類似したパーフルオロビニルエーテルとしては、一般式CF2=CFO〔CF2CF(CF3)O〕mCF2CF2CF3が知られているが(特公平5-13961号公報)、本発明者らの検討結果によれば、後記参考比較例4の結果に示されるように、この単量体の共重合は低温特性(TR10値)を付与するが、分子量の低下、成形時の発泡等の成形加工性の低下、機械的強度の低下などが認められる。ただし、所望の性質を損わない範囲内、例えば1モル%以下の割合でこの化合物を共重合させることはできる。
前記一般式で表わされるパーフルオロビニルエーテルは、フッ化セシウム触媒、ジグライム溶剤等の存在下にCF3OCF(CF3)COFとヘキサフルオロプロペンオキシドとを反応させ、次いで無水炭酸カリウムとの反応および熱分解反応を行うことによって得られ、生成物はn=2〜6の混合物であるが、それを分留することによって種々のn値を有するパーフルオロビニルエーテルを分離し、それを単独で用いることができる。あるいは、それらを分離することなく、混合物としても用いることができる。
(e)成分の含臭素またはヨウ素化合物としては、例えばCF2=CFOCF2CF2Br、CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2Br、CF2=CFBr、CF2=CHBr、CF2=CFI、CF2=CHI等のRf基が炭素数2〜8の不飽和フルオロ炭化水素基であり、基中に1個以上のエーテル結合を有していてもよいものも用いられ(特公昭54-1585号公報参照)、好ましくはCF2=CFOCF2CF2Br、CF2=CFI、CF2=CHIが用いられる。
【0010】
また、本発明組成物で用いられる含フッ素エラストマ−共重合体の分子量を調節する目的であるいは成形加工性、特に硬化段階での発泡を抑制する目的で、一般式R(Br)n(I)mで表わされる含臭素および/またはヨウ素化合物の存在下で共重合反応を行うことは非常に有効である(特公昭54-1585号公報参照)。
【0011】
かかる化合物としては、例えばICF2CF2CF2CF2I、ICF2CF2CF2CF2Br、ICF2CF2Br等が用いられ、特にICF2CF2CF2CF2Iは硬化特性等の面からみて好適である。他の例は、特公昭58-4728号公報等に記載されている。
【0012】
これらの化合物は連鎖移動剤として作用し、生成する共重合体の分子量を調節する働きをする。また、連鎖移動反応の結果として、分子末端に臭素および/またはヨウ素原子が結合した共重合体が得られ、これらの部位は加硫成形段階において硬化部位として働く。ただし、重合工程でのそれの使用割合が多いと、最終成形品の機械的強度を低下させるので、それの使用割合は全単量体重量に対して約1重量%以下、好ましくは約0.5〜0.01重量%とされる。
【0013】
さらに、加硫成形品の耐圧縮永久歪特性を改善するために、下記の如きパーフルオロジビニルエーテルを共重合させてもよい。その使用割合は、成形品の機械的物性の点から、全単量体重量に対して約1重量%以下、好ましくは約0.5〜0.1重量%とされる。
CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2OCF=CF2
【0014】
また、含フッ素エラストマ−に求められる所望の性質を損わない範囲内において、他の単量体、例えばトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレン等の含フッ素単量体をさらに共重合させてもよい。
【0015】
かかる含フッ素エラストマ−は、水性乳化重合法または水性けん濁重合法によって製造することができる。水性乳化重合法では、水溶性過酸化物を単独であるいはそれと水溶性還元性物質とを組合せたレドックス系のいずれをも反応開始剤系として用いることができる。水溶性過酸化物としては例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等が、また水溶性還元性物質としては例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等が用いられる。この際、水性乳化液の安定化剤として、pH調節剤(緩衡剤)、例えばリン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム等も用いられる。
【0016】
乳化重合法に用いられる乳化剤としては、一般にフッ素化カルボン酸塩が用いられ(特公平5-13961号公報参照)、好ましくは
CF3CF2CF2O[CF(CF3)CF2O]nCF(CF3)COONH4 (n:1または2)
が用いられる。これらの乳化剤は、約1〜30重量%、好ましくは約5〜20重量%の水溶液として用いられる。乳化剤量がこれよりも少ないと、モノマーおよび生成共重合体を水性媒体中に均一に分散させることができず、多すぎると経済的に不利となる。
【0017】
共重合反応は、約20〜80℃、好ましくは、約25〜60℃の温度で行われる。重合温度が高すぎると、成形加工時に発泡などの問題が発生し、また加硫成形品の耐圧縮永久歪特性も悪化する。また、重合圧力は、一般に約5MPa以下で行われる。
【0018】
このようにして得られる含フッ素エラストマ−は、-30〜-45℃のガラス転移温度Tgを有する。また、得られる共重合体の分子量は特に限定されないが、数平均分子量Mn(GPC法、テトラヒドロフラン溶媒)が約10000〜1000000、好ましくは約50000〜300000であることが望ましい。また、分子量の指標としての溶液粘度ηsp/c(35℃、1重量%メチルエチルケトン溶液)は、約0.1〜2dl/g、好ましくは約0.2〜1dl/gであることが望ましい。得られる共重合体の組成または分子量によっては、メチルエチルケトンに難溶または不溶となり、1重量%メチルエチルケトン溶液を調製できない場合がある。この場合には、溶媒としてヘキサフルオロベンゼンを用い、1重量%ヘキサフルオロベンゼン溶液(35℃)として溶液粘度ηsp/cを測定した。この溶液粘度ηsp/cの値は、約0.1〜7dl/g、好ましくは0.3〜5dl/gであることが望ましい。
【0019】
このような性状の含フッ素エラストマーは、従来公知の種々の加硫方法、例えばパーオキサイド架橋法、ポリアミン加硫法、ポリオール加硫法あるいは放射線、電子線などの照射法によって硬化させることができるが、有機過酸化物を用いるパーオキサイド架橋法は、機械的強度にすぐれ、また架橋点の構造が安定した炭素-炭素結合を形成するため耐薬品性、耐摩耗性、耐溶剤性等にすぐれた加硫物を与えるので、特に好ましく用いられる。
【0020】
パーオキサイド架橋法に用いられる有機過酸化物としては、例えば2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシベンゼン、1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロキシパーオキサイド、α,α′-ビス(第3ブチルパーオキシ)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等が挙げられる。
【0021】
これらの有機過酸化物が用いられるパーオキサイド架橋法では、共架橋剤として多官能性不飽和化合物、例えばトリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリ(メタ)アリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、N,N′-m-フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリアジン、亜リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等を併用することが好ましい。これらの共架橋剤を併用することにより、よりすぐれた加硫特性、機械的強度、耐圧縮永久歪特性など有する架橋物を得ることができる。
【0022】
さらに、受酸剤としてハイドロタルサイト化合物や2価金属の酸化物または水酸化物、例えばCa、Mg、Pb、Znなどの酸化物または水酸化物を用いることもできる。
【0023】
パーオキサイド架橋系に配合される以上の各成分は、含フッ素エラストマー100重量部当り、有機過酸化物が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で、また必要に応じて共架橋剤が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で、さらに受酸剤は約2重量部以上、好ましくは約3〜20重量部の割合でそれぞれ用いられる。受酸剤の使用割合がこれよりも少ないと、金属に対する耐腐食性が損われるようになる。
【0024】
フッ素エラストマーに、有機過酸化物、多官能性不飽和化合物および受酸剤を添加して形成した組成物は、有機過酸化物架橋後に以下に示される低温特性を発現する架橋物を与える。
-43℃≦TR10<-30℃<TR70≦-20℃
ここでTR10、TR70値は、TRテストでサンプルを50%伸長し、ガラス転移温度Tg以下としてガラス化させた後、徐々に温度を上げていくと歪みが緩和し、初期伸長に対して10%または70%回復した温度を示している。
【0025】
また、前記TR10、TR70についての条件を満足させるためには、前記(c)成分のパーフルオロ(メチルビニルエーテル)と(d)成分のパーフルオロビニルエーテルとの組成合計量が10モル%以上、好ましくは15モル%以上とすることが望ましい。これらの各成分組成合計量が10モル%以下では、得られる共重合体が半樹脂状になったり、低温特性、特にTR70値が悪化するようになる。
【0026】
加硫に際しては、上記各成分に加えて、従来公知の充填剤、補強剤、可塑剤、滑剤、加工助剤、顔料などを適宜配合することもできる。充填剤または補強剤として用いられるカーボンブラックは、含フッ素エラストマー100重量部当り10〜50重量部の割合で用いられる。
【0027】
さらに、組成物中への瀝青質微粉末の添加は耐圧縮永久歪特性を改善させ、耐熱性の向上によるシール材等の長寿命化を図ることを可能とする。
【0028】
瀝青質微粉末としては、石炭等の瀝青質物質を粉砕し、平均粒径を約10μm以下、一般には約1〜10μmであって、好ましくは約3〜8μmの大きさに微粉末化したものが用いられる。これ以上の平均粒径のものを用いると、ゴムの破断強度や破断伸びが低下し、強度面での実用性が損われるようになる。実際には、Keystone Filler & Mfg社製Mineral Black 325BA等の市販品がそのまま用いられる。これらの瀝青質微粉末は、含フッ素エラストマー100重量部当り約40重量部以下、好ましくは約5〜30重量部の割合で用いられる。これ以上の割合で用いられると、組成物の粘度が高くなりすぎ、混練時や成形時に支障を来すようになる。
【0029】
以上の各成分は、ロール混合、ニーダ混合、バンバリー混合、溶液混合など一般に用いられる混合法によって混練され、混練された混練物は、一般に約100〜250℃で約1〜60分間程度行われるプレス加硫によって加硫され、さらに約150〜250℃で約30時間以内のオーブン加硫(二次加硫)が行われる。
【0030】
【発明の効果】
本発明に係るパーオキサイド架橋性含フッ素エラストマー組成物は、含フッ素エラストマーが本来有する耐熱性、成形加工性および耐圧縮永久歪特性に加えて、低温特性(ガラス転移温度)および耐溶剤性(耐メタール性)にすぐれた架橋物を形成し得るので、Oリング、オイルシール、燃料ホース等の成形材料として有効に用いることができる。
【0031】
特に、瀝青質微粉末を配合してパーオキサイド架橋した含フッ素エラストマー組成物は、TR10値(JIS K6261準拠)が-30℃以下でありかつメタノール膨潤率(JIS K6258準拠;25℃、168時間)が+50%以内であって、耐寒性、耐圧縮永久歪特性にすぐれているので、自動車燃料用シール材等として有効に用いることができる。耐燃料油性は、燃料油やアルコールばかりでななく、潤滑油、作動油等の油類や芳香族または脂肪族の炭化水素類についても発揮されるので、これらを収容した容器のシール材等としても用いられる。
【0032】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0033】
パーフルオロビニルエーテルの製造例
攪拌機を備えた容量10Lのステンレス鋼製オートクレーブ中に、フッ化セシウム36g、ジグライム360gおよびCF3OCF(CF3)COF 4.18kgを仕込み、一夜攪拌した後-10℃に冷却し、そこにヘキサフルオロプロペンオキシド12.0kgを150g/時間の供給速度で仕込んだ。供給終了後、この温度を保ちながら2時間攪拌を継続した後室温に戻し、攪拌を停止して静置した。その後、オートクレーブの下部取出口より、フルオロカーボン相のみを注意深く抜き取った。得られたフルオロカーボン相15.9kgを、ガスクロマトグラフィー(GC)により分析した結果、下記の組成を有していた。
CF3O〔CF(CF3)CF2O〕nCF(CF3)COF
n GC(%)
2 1
3 27
4 50
5 20
6 2
【0034】
得られたフルオロカーボン相の1.2kgおよび無水炭酸カリウム1.2kgを、攪拌機を備えた容量10Lのガラス製反応容器に仕込み、130℃に加熱した。炭酸ガスの発生が終了した後、内部を1Torr迄減圧し、未反応のフルオロカーボン混合物および極く少量のジグライム(合計30g)を回収した。得られた生成物1.0kgをGCにより分析した結果、以下の組成を有していた。ビニル化反応は200〜270℃で行われ、生成した液体はコールドトラップにより回収した。ビニル化反応は、ほぼ定量的(90%以上)に進行するため、反応の前後で組成は殆ど変化しない。
CF2=CFO〔CF2CF(CF3)0〕nCF3
n GC(%)
2 1
3 27
4 50
5 20
6 2
【0035】
得られたパーフルオロビニルエーテルを蒸留し、それぞれのn値を有する化合物を単離した。各化合物の同定は、19F-NMR(ケミカルシフトはCFCl3基準)によって行われた。
(n=2)MPr2VE
Figure 0004491547
δ/ppm
Fa -114.2
Fb -121.6
Fc -135.2
Fd -83.5
Fe -143.3
Ff -78.9
Fg -144.4
Fh -52.8
(n=3)MPr3VE
Figure 0004491547
δ/ppm
Fa -114.2
Fb -121.6
Fc -135.3
Fd -83.5
Fe -143.2
Ff -78.9
Fg -144.5
Fh -52.9
(n=4)MPr4VE
Figure 0004491547
δ/ppm
Fa -114.2
Fb -121.6
Fc -135.3
Fd -83.4
Fe -143.1
Ff -78.8
Fg -144.5
Fh -52.9
(n=5)MPr5VE
Figure 0004491547
δ/ppm
Fa -114.1
Fb -121.7
Fc -135.3
Fd -83.5
Fe -143.1
Ff -78.9
Fg -144.5
Fh -52.9
(n=6)MPr6VE
Figure 0004491547
δ/ppm
Fa -114.1
Fb -121.6
Fc -135.3
Fd -83.5
Fe -143.1
Ff -78.8
Fg -144.5
Fh -52.9
【0036】
参考例1
容量500mlのステンレス鋼製オートクレーブ内を窒素ガスで置換し、脱気後下記反応媒体を仕込んだ。
界面活性剤CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4 30g
Na2HPO4・12H20 0.5g
イオン交換水 250ml
【0037】
オートクレーブ内を再び窒素ガスで置換し、脱気後以下の反応原料を仕込んだ。
フッ化ビニリデン[VdF] 40g(68.1%)
テトラフルオロエチレン[TFE] 6g(6.5%)
パーフルオロ(メチルビニルエーテル)[FMVE] 24g(15.8%)
CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF(CF3)OCF3 [MPr2VE] 40g(8.8%)
CF2=CFOCF2CF2Br [FBrVE] 2g(0.8%)
ICF2CF2CF2CF2I [DIOFB] 0.5g
なお、カッコ内の百分率はモル%である。
【0038】
次いで、オートクレーブ内部の温度を50℃とし、そこに亜硫酸水素ナトリウム0.01gおよび過硫酸アンモニウム0.05gをそれぞれ0.3重量%水溶液として加え、重合反応を開始させた。2時間反応を行った後冷却し、残ガスを排出して乳化液を取出し、これに5重量%塩化カルシウム水溶液を加えて重合物を凝析させ、水洗、乾燥して、下記組成(19F-NMRによる)のエラストマー状共重合体を108g得た。
VdF 71モル%
TFE 7モル%
FMVE 14モル%
MPr2VE 7.2モル%
FBrVE 0.8モル%
【0039】
このエラストマー状共重合体100部(重量、以下同じ)に、
MTカーボンブラック(キャンキャブ製品サーマックスN990) 30部
トリアリルイソシアヌレート(日本化成製品TAIC M60) 6部
有機過酸化物(日本油脂製品パーヘキサ25B-40) 1.4部
ZnO 4部
を加え、2本ロールミルで混和し、得られた硬化性組成物を180℃で10分間圧縮成形して厚さ2mmのシートおよびOリング(P24)を得、さらに200℃で10時間の二次加硫(オーブン加硫)を行った。
【0040】
これの加硫の際および架橋物について、次の各試験を行った。
硬化試験:モンサント・ディスク・レオメータを使用し、180℃でのt10,
t90,ML,MHの値を測定
常態物性:JIS K6250,6253に準拠
圧縮永久歪:ASTM D395 Method Bに準拠して、P24 Oリングについて200℃、
70時間の値を測定
低温特性:ASTM D1329に準拠して、TR10,TR70値を測定
メタノール膨潤試験:25℃のメタノール中に70時間浸せき後の体積変化率を
測定
【0041】
参考例2〜6、参考比較例1〜2
参考例1において、反応媒体、反応原料および反応条件が下記表1の如くに変更された。この表1には、生成エラストマー共重合体の生成量、共重合体組成、溶液粘度ηsp/cおよびガラス転移温度Tg(SEIKO I SSC5200使用)が併記されている。なお、参考比較例1では、得られた共重合体がメチルエチルケトンに完全に溶解しないため、溶液粘度ηsp/cの測定をすることができなかった(後述のヘキサフルオロベンゼン溶液としての測定は実施していない)。
表1
参考例 参考比較例
2 3 4 5 6 1 2
[反応媒体]
界面活性剤 (g) 40 40 40 40 40 40 2
Na2HPO4・12H2O (g) 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
イオン交換水 (ml) 250 250 250 250 250 250 250
[反応原料]
VdF (g) 40 40 40 46 46 40 40
TFE (g) 6 6 6 - - 6 9
FMVE (g) 20 24 16 24 24 - 30
MPr2VE (g) 26 - - 40 - - -
MPr3VE (g) 14 40 48 - 40 64 -
FBrVE (g) 2 2 2 2 2 2 2
DIOFB (g) 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
[反応条件]
温度 (℃) 50 50 50 50 50 50 50
時間 (hrs) 14 17 20 15 20 17 12
[共重合体量]
生成量 (g) 110 107 106 103 105 101 78
[共重合体組成]
VdF (モル%) 72 72 75 84 83 82 72
TFE (モル%) 7 7 7 - - 8 10
FMVE (モル%) 14 16 11 10 11 - 17
MPr2VE (モル%) 4.2 - - 5.3 - - -
MPr3VE (モル%) 2 4.2 6.2 - 5.2 9.1 -
FBrVE (モル%) 0.8 0.8 0.8 0.7 0.8 0.9 1.0
[溶液粘度]
ηsp/c (dl/g) 0.60 0.55 0.51 0.65 0.56 測定 0.9
不可
[ガラス転移温度]
Tg (℃) -33.5 -34.2 -35.0 -36.6 -36.9 -37.0 -31.5
【0042】
また、参考例2〜6および参考比較例1〜2で得られたエラストマー状共重合体を用い、参考例1と同様に硬化性組成物の調製および加硫を行い、その加硫の際および架橋物について行われた各試験での測定結果は、参考例1における測定結果と共に、次の表2に示される。
表2
参考例 参考比較例
測定項目 1 2 3 4 5 6 1 2
[硬化試験]
t10 (分) 0.5 0.5 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 0.5
t90 (分) 1.4 1.6 1.6 1.8 1.8 2.5 1.6 1.5
ML (dN・m) 0.8 0.6 0.7 0.4 0.6 1.1 0.4 0.6
MH (dN・m) 13.6 13.9 12.5 11.4 13.3 15.5 8.3 18.0
[常態物性]
硬さ 72 68 67 68 65 67 75 70
100%モジュラス(MPa) - - - - 5.0 6.5 6.0 5.7
破断時強さ (MPa) 9.6 10.4 8.4 7.2 11.6 10.7 7.4 15.0
破断時伸び (%) 160 160 150 150 170 150 120 200
比重 1.87 1.86 1.86 1.87 1.87 1.87 1.87 1.87
[圧縮永久歪]
200℃、70時間 (%) 39 27 30 29 34 33 34 29
[低温特性]
TR10 (℃) -31.7 -32.5 -33.5 -34.3 -33.9 -35.8 -35.7 -30.0
TR70 (℃) -22.8 -24.2 -23.3 -20.1 -23.3 -24.7 +2.5 -20.0
[メタノール膨潤試験]
体積変化率 (%) +21 +13 +20 +15 +39 +33 +9 +100
【0043】
参考例7〜11参考比較例3
参考例1において、亜硫酸ナトリウム量が0.04gに、過硫酸アンモニウム量が0.2gにそれぞれ変更され、また反応媒体、反応原料および反応条件が下記表3の如くに変更された。この表3には、生成エラストマー共重合体の生成量、共重合体組成、溶液粘度ηsp/cおよびガラス転移温度Tgが併記されている。なお、参考比較例3では、得られた共重合体がメチルエチルケトンに完全に溶解しないため、溶液粘度ηsp/cの測定をすることができなかった(後述のヘキサフルオロベンゼン溶液としての測定は実施していない)。
表3
参考
参考例 比較例
7 8 9 10 11 3
[反応媒体]
界面活性剤 (g) 40 40 40 40 40 40
Na2HPO4・12H2O (g) 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
イオン交換水 (ml) 200 200 200 200 200 200
[反応原料]
VdF (g) 42 42 42 42 42 42
FMVE (g) 28 24 20 18 24 -
MPr3VE (g) - - - - 22 -
MPr4VE (g) 44 44 44 50 22 68
FBrVE (g) 2 2 2 2 2 2
DIOFB (g) 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
[反応条件]
温度 (℃) 50 50 50 50 50 50
時間 (hrs) 10 10 10 10 10 10
[共重合体量]
生成量 (g) 114 110 108 115 107 110
[共重合体組成]
VdF (モル%) 78 80 81 82 80 90
FMVE (モル%) 17 15 14 12 14 -
MPr3VE (モル%) - - - - 3 -
MPr4VE (モル%) 4.2 4.2 4.2 5.3 2.2 9
FBrVE (モル%) 0.8 0.8 0.8 0.7 0.8 1.0
[溶液粘度]
ηsp/c (dl/g) 0.41 0.31 0.45 0.40 0.46 測定
不可
[ガラス転移温度]
Tg (℃) -38.6 -39.2 -39.6 -40.2 -38.7 -41.0
【0044】
また、参考例7〜11および参考比較例3で得られたエラストマー状共重合体を用い、参考例1と同様に硬化性組成物の調製および加硫を行い、その加硫の際および架橋物について行われた各試験での測定結果は、次の表4に示される。
表4
参考
参考例 比較例
測定項目 10 11
[硬化試験]
t10 (分) 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
t90 (分) 1.7 1.7 1.7 1.7 1.5 2.0
ML (dN・m) 0.4 0.4 0.5 0.3 0.6 0.3
MH (dN・m) 10.0 10.0 9.9 9.7 9.7 9.0
[常態物性]
硬さ 67 65 66 68 65 77
100%モジュラス(MPa) 5.8 5.1 5.5 6.1 5.4 8.0
破断時強さ (MPa) 11.8 10.1 12.1 10.9 10.6 9.5
破断時伸び (%) 160 150 150 150 150 120
比重 1.87 1.87 1.86 1.86 1.87 1.87
[圧縮永久歪]
200℃、70時間 (%) 32 30 31 31 30 37
[低温特性]
TR10 (℃) -36.9 -37.5 -37.1 -37.8 -37.4 -38.7
TR70 (℃) -26.4 -28.4 -26.0 -26.0 -28.4 -1.0
[メタノール膨潤試験]
体積変化率 (%) +32 +26 +34 +24 +30 +13
【0045】
参考例12
容量500mlのステンレス鋼製オートクレーブ内を窒素ガスで置換し、脱気後下記反応媒体を仕込んだ。
界面活性剤CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4 40g
Na2HPO4・12H20 0.5g
イオン交換水 200ml
【0046】
オートクレーブ内を再び窒素ガスで置換し、脱気後以下の反応原料を仕込んだ。
フッ化ビニリデン[VdF] 42g(77.53%)
パーフルオロ(メチルビニルエーテル)[FMVE] 18g(12.81%)
CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF(CF3)OCF2CF(CF3)OCF2CF(CF3)OCF3
[MPr4VE] 65g(9.25%)
CF2=CFI 0.5g(0.28%)
CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2OCF=CF2[FDVE] 0.5g(0.13%)
ICF2CF2CF2CF2I [DIOFB] 0.5g
なお、カッコ内の百分率はモル%である。
【0047】
次いで、オートクレーブ内部の温度を50℃とし、そこに亜硫酸水素ナトリウム0.1gおよび過硫酸アンモニウム0.5gをそれぞれ3重量%水溶液として加え、重合反応を開始させた。10時間反応を行った後冷却し、残ガスを排出して乳化液を取出し、これに5重量%塩化カルシウム水溶液を加えて重合物を凝析させ、水洗、乾燥して、下記組成(19F-NMRによる)のエラストマー状共重合体を123g得た。
VdF 86モル%
FMVE 8モル%
MPr4VE 5.7モル%
FDVE 0.3モル%
この生成エラストマー共重合体の溶液粘度ηsp/cは0.30dl/g、ガラス転移温度Tg(SEIKO I SSC5200を用いて測定)は-41.3℃であった。
【0048】
参考例13
参考例12において、下記反応原料を用いた以外は、同条件で重合反応が行われた。
VdF 42g (77.64%)
FMVE 18g (12.83%)
MPr4VE 65g ( 9.27%)
CF2=CFI 0.5g ( 0.28%)
ICF2CF2CF2CF2I 0.5g
123g得られたエラストマー状共重合体は、参考例12と同様の組成(19F-NMRでVdF 86モル%、FMVE 8モル%、MPr4VE 6モル%)であり、その溶液粘度ηsp/cは0.28dl/g、ガラス転移温度Tgは-41.6℃であった。
【0049】
以上の参考例12〜13で得られたエラストマー状共重合体を用い、参考例1と同様に硬化性組成物の調製および加硫を行い、その加硫の際および架橋物について(ただし、圧縮成形温度は170℃、二次加硫時間は4時間に変更)行われた各試験での測定結果は、次の表5に示される。
表5
測定項目 参考例12 参考例13
[硬化試験]
t10 (分) 0.7 0.7
t90 (分) 1.9 1.9
ML (dN・m) 0.3 0.2
MH (dN・m) 8.1 6.6
[常態物性]
硬さ 67 66
100%モジュラス(MPa) 7.1 5.3
破断時強さ (MPa) 7.9 8.4
破断時伸び (%) 110 140
比重 1.87 1.87
[圧縮永久歪]
200℃、70時間 (%) 35 44
[低温特性]
TR10 (℃) -39.2 -39.5
TR70 (℃) -24.7 -25.5
[メタノール膨潤試験]
体積変化率 (%) +14 +14
【0050】
参考例14参考比較例4
参考例1において、反応媒体、反応原料および反応条件が下記表6の如くに変更された。この表6には、生成エラストマー共重合体の生成量、共重合体組成、溶液粘度ηsp/cおよびガラス転移温度Tgが併記されている。なお、FP3VEは
CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF(CF3)OCF2CF2CF3
である。
表6
参考例14 参考比較例4
[反応媒体]
界面活性剤 (g) 30 30
Na2HPO4・12H2O (g) 0.5 0.5
イオン交換水 (ml) 220 220
[反応原料]
VdF (g) 42 42
FMVE (g) 24 24
MPr2VE (g) 44 −
FP3VE (g) − 44
FBrVE (g) 1.0 1.0
DIOFB (g) 0.5 0.5
[反応条件]
温度 (℃) 50 50
時間 (hrs) 12 12
[共重合体量]
生成量 (g) 110 108
[共重合体組成]
VdF (モル%) 80 80
FMVE (モル%) 13 14
MPr2VE (モル%) 6.6 −
FP3VE (モル%) − 5.6
FBrVE (モル%) 0.4 0.4
[溶液粘度]
ηsp/c (dl/g) 0.62 0.39
[ガラス転移温度]
Tg (℃) -35.2 -36.0
【0051】
また、参考例14および参考比較例4で得られたエラストマー状共重合体を用い、参考例1と同様に硬化性組成物の調製および加硫を行い、その加硫の際および架橋物について行われた各試験での測定結果は、次の表7に示される。なお、参考比較例4の試験片には、著しい発泡が認められた。
表7
測定項目 参考例14 参考比較例4
[硬化試験]
t10 (分) 0.5 0.5
t90 (分) 1.7 1.8
ML (dN・m) 0.4 0.3
MH (dN・m) 11.0 8.0
[常態物性]
硬さ 67 63
100%モジュラス(MPa) 3.7 2.1
破断時強さ (MPa) 9.3 2.3
破断時伸び (%) 180 110
比重 1.87 1.84
[圧縮永久歪]
200℃、70時間 (%) 39 58
[低温特性]
TR10 (℃) -33.1 -34.0
TR70 (℃) -23.8 -17.7
[メタノール膨潤試験]
体積変化率 (%) +28 +28
【0052】
参考例15〜17
参考例1において、反応媒体、反応開始剤、反応原料および反応条件が下記表8の如くに変更された。この表8には、生成エラストマー共重合体の生成量、共重合体組成、溶液粘度ηsp/cおよびガラス転移温度Tgが併記されている。得られた共重合体が、35℃の1重量%メチルエチルケトン溶液として完全に溶解しない場合には、35℃の1重量%ヘキサフルオロベンゼン溶液として溶液粘度ηsp/cの値を測定し、カッコを付してその値を表示した。
表8
参考例15 参考例16 参考例17
[反応媒体]
界面活性剤 (g) 40 40 40
Na2HPO4・12H2O (g) 0.5 0.5 0.5
イオン交換水 (ml) 180 180 180
[反応開始剤]
過硫酸アンモニウム (g) 0.25 0.25 0.25
Na2SO3 (g) 0.05 0.05 0.05
[反応原料]
VdF (g) 24 24 24
TFE (g) 12 12 12
FMVE (g) 14 14 14
MPr5VE (g) 64 72 72
FBrVE (g) 2 2.5 2.5
DIOFB (g) − 0.07 0.14
[反応条件]
温度 (℃) 33 33 33
時間 (hrs) 12 12 12
[共重合体量]
生成量 (g) 105 113 111
[共重合体組成]
VdF (モル%) 62 61 61
TFE (モル%) 16 16 16
FMVE (モル%) 11 11 11
MPr5VE (モル%) 10.0 10.7 10.7
FBrVE (モル%) 1.0 1.3 1.3
[溶液粘度]
ηsp/c (dl/g) (1.38) (0.73) (0.64)
[ガラス転移温度]
Tg (℃) -40.9 -41.9 -42.6
【0053】
参考例15〜17で得られたエラストマー状共重合体を用い、参考例1と同様に硬化性組成物の調製および加硫を行い、その加硫の際および架橋物について(ただし、有機過酸化物量は2部に、二次加硫条件は230℃、20時間に変更)行われた各試験での測定結果は、次の表9に示される。
表9
測定項目 参考例15 参考例16 参考例17
[硬化試験]
t10 (分) 0.5 0.5 0.5
t90 (分) 2.1 1.9 1.9
ML (dN・m) 2.6 1.1 0.7
MH (dN・m) 11.4 10.0 9.5
[常態物性]
硬さ 62 60 61
100%モジュラス(MPa) 4.3 3.7 4.8
破断時強さ (MPa) 11.5 10.5 9.7
破断時伸び (%) 180 190 170
比重 1.90 1.90 1.90
[圧縮永久歪]
200℃、70時間 (%) 27 35 36
[低温特性]
TR10 (℃) -38.3 -39.6 -40.6
TR70 (℃) -24.6 -29.4 -29.0
[メタノール膨潤試験]
体積変化率 (%) +4.0 +4.2 +8.1
【0054】
参考例18〜22
参考例1において、反応媒体、反応開始剤、反応原料および反応条件が下記表10の如くに変更された。この表10には、生成エラストマー共重合体の生成量、共重合体組成、溶液粘度ηsp/cおよびガラス転移温度Tgが併記されている。なお、ITrFEは
CF2=CFI
である。また、参考例18〜20および22の溶液粘度ηsp/cは、前記と同様の理由で1重量%ヘキサフルオロベンゼン溶液(35℃)として測定した。
表10
参考例
18 19 20 21 22
[反応媒体]
界面活性剤 (g) 40 40 40 30 40
Na2HPO4・12H2O (g) 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
イオン交換水 (ml) 200 170 200 170 200
[反応開始剤]
過硫酸アンモニウム (g) 0.25 0.25 0.25 0.13 0.25
Na2SO3 (g) 0.05 0.05 0.05 0.02 0.05
[反応原料]
VdF (g) 26 24 30 34 24
TFE (g) 12 14 8 24 14
FMVE (g) 14 14 14 32 14
MPr3VE (g) − 12 − − −
MPr4VE (g) − 40 64 40 −
MPr5VE (g) 72 12 − − 72
FBrVE (g) 2 2 2 1.5 −
DIOFB (g) − − − 0.25 0.15
ITrFE (g) − − − − 0.50
[反応条件]
温度 (℃) 33 33 50 50 40
時間 (hrs) 12 12 12 12 12
[共重合体量]
生成量 (g) 111 103 112 124 103
[共重合体組成]
VdF (モル%) 65 62 70 57 61
TFE (モル%) 16 18 10 20 19
FMVE (モル%) 10 10 10 18 10
MPr3VE (モル%) − 2 − − −
MPr4VE (モル%) − 6 9 4.5 −
MPr5VE (モル%) 8 1 − − 9.6
ITrFE (モル%) − − − − 0.4
FBrVE (モル%) 1 1 1 0.5 −
[溶液粘度]
ηsp/c (dl/g) (3.36) (4.63) (4.83) 0.55 (0.67)
[ガラス転移温度]
Tg (℃) -41.9 -39.5 -40.0 -35.6 -44.1
【0055】
参考例18〜22で得られたエラストマー状共重合体を用い、参考例1と同様に硬化性組成物の調製および加硫を行い、その加硫の際および架橋物について(ただし、参考例18〜19での有機過酸化物量は2部に、参考例18〜20での二次加硫条件は230℃、20時間に、参考例21での圧縮成形温度は170℃、二次加硫時間は4時間にそれぞれ変更)の各試験での測定結果は、次の表11に示される。
表11
参考例
測定項目 18 19 20 21 22
[硬化試験]
t10 (分) 0.6 0.5 0.5 0.5 0.5
t90 (分) 2.4 2.4 2.4 1.6 1.9
ML (dN・m) 1.3 1.7 1.7 2.4 0.4
MH (dN・m) 8.2 9.6 10.0 18.5 7.4
[常態物性]
硬さ 59 61 60 68 62
100%モジュラス(MPa) 3.0 3.4 2.8 5.1 5.4
破断時強さ (MPa) 9.4 9.2 10.1 13.5 7.0
破断時伸び (%) 200 190 220 200 120
比重 1.90 1.90 1.89 1.88 1.89
[圧縮永久歪]
200℃、70時間 (%) 31 31 28 28 27
[低温特性]
TR10 (℃) -39.1 -37.0 -37.9 -33.7 -41.0
TR70 (℃) -24.1 -23.4 -28.8 -26.9 -28.3
[メタノール膨潤試験]
体積変化率 (%) +3.3 +3.0 +5.1 +3.4 +3.2
【0056】
参考例23〜25
参考例1において、反応媒体、反応開始剤、反応原料および反応条件が下記表12の如くに変更された。この表12には、生成エラストマー共重合体の生成量、共重合体組成、溶液粘度ηsp/cおよびガラス転移温度Tgが併記されている。なお、BDFEは
CF2=CHBr
である。また、参考例23の溶液粘度ηsp/cは、前記と同様の理由で1重量%ヘキサフルオロベンゼン溶液(35℃)として測定した。
表12
参考例
23 24 25
[反応媒体]
界面活性剤 (g) 40 40 40
Na2HPO4・12H2O (g) 0.5 0.5 0.5
イオン交換水 (ml) 170 210 210
[反応開始剤]
過硫酸アンモニウム (g) 0.25 0.45 0.35
NaHSO3 (g) 0.05 0.09 0.07
[反応原料]
VdF (g) 30 28 30
TFE (g) 8 10 8
FMVE (g) 14 20 14
MPr4VE (g) − − 64
MPr5VE (g) 72 30 −
MPr6VE (g) − 10 −
FBrVE (g) 2.5 2.5 −
BDFE (g) − − 1.0
DIOFB (g) − 0.08 0.1
[反応条件]
温度 (℃) 35 50 50
時間 (hrs) 12 12 12
[共重合体量]
生成量 (g) 115 89 109
[共重合体組成]
VdF (モル%) 70 66 70
TFE (モル%) 10 13 10
FMVE (モル%) 10 15 10
MPr4VE (モル%) − − 9
MPr5VE (モル%) 9 4 −
MPr6VE (モル%) − 1 −
FBrVE (モル%) 1 1 −
BDFE (モル%) − − 1
[溶液粘度]
ηsp/c (dl/g) (1.23) 0.33 0.10
[ガラス転移温度]
Tg (℃) -42.5 -38.5 -41.6
【0057】
参考例23〜25で得られたエラストマー状共重合体を用い、参考例1と同様に硬化性組成物の調製および加硫を行い、その加硫の際および架橋物について(ただし、有機過酸化物量は2部に、二次加硫条件は230℃、20時間にそれぞれ変更)の各試験での測定結果は、次の表13に示される。なお、参考例25では、成形時厚さ2mmのシート表面に極くわずかの発泡が認められた。
表13
参考例
測定項目 23 24 25
[硬化試験]
t10 (分) 0.5 0.5 0.5
t90 (分) 2.6 2.1 3.0
ML (dN・m) 2.0 2.1 0.3
MH (dN・m) 10.7 16.4 6.4
[常態物性]
硬さ 59 66 58
100%モジュラス(MPa) 4.5 8.1 3.1
破断時強さ (MPa) 11.3 13.9 8.2
破断時伸び (%) 180 140 200
比重 1.89 1.88 1.88
[圧縮永久歪]
200℃、70時間 (%) 24 25 41
[低温特性]
TR10 (℃) -40.3 -36.6 -38.5
TR70 (℃) -28.7 -27.7 -22.0
[メタノール膨潤試験]
体積変化率 (%) +4.3 +9.8 +6.0
【0058】
比較例1
前記参考例1の含フッ素エラストマー 100部
MTカーボンブラック(サーマックスN990) 40部
水酸化カルシウム 5部
2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン 2部
トリアリルイソシアヌレート 5部
以上の各成分をニーダおよびオープンロールで混練し、得られた硬化性組成物を170℃で20分間圧縮成形して厚さ2mmのシートおよびOリング(P24)を得、さらに160℃で2時間の二次加硫(オーブン加硫)を行った。
【0059】
これらの架橋物について、次の各試験を行った。
常態物性:JIS K6253,6251に準拠
耐寒性:ASTM D1329に準拠して、TR10値を測定
耐燃料油性:JIS K6258に準拠して、25℃の燃料油Cまたはメタノール中に
168時間浸せき後の体積変化率を測定
圧縮永久歪:ASTM D395 Method Bに準拠して、P24 Oリングについて200℃、
70時間および336時間の値を測定
腐食試験:2枚のSPCC板(JIS G3141に規定された冷間圧延鋼板;50×20×2
mm)間にゴム試験片(30×10×2mm)を挟み、これを2体積%の
Aggressive Solution(水、塩酸、硫酸ナトリウム混合溶液)を添
加した100℃の燃料油C/メタノール(体積比1:1)混合燃料中に168
時間浸せき後、ゴム試験片を取り出し、SPCC板とゴム試験片とが
接触していた部分を目視で観察し、腐食の有無を確認した
燃料透過性試験:上部が開口したSUS304製有底円筒状試験容器(高さ50mm、
直径50mm、肉厚5mm)の内部に燃料油Cを約40ml入れ、その
開口部を封止するように円板状ゴム試験片(直径50mm、厚
さ2mm)をかぶせ、そのゴム試験片周囲を断面逆L字型の円
筒状枠体で固定した測定用治具を用意し、その治具を70℃
の恒温槽に入れ、24時間毎に治具全体の重量を測定し、そ
の重量変化から燃料透過係数を求めた
低温シール試験:中心に加圧プレスを挿通させ、加圧プレス下方に空間部を
設けた上部治具とこれとの接触面にP24 Oリングを装着さ
せた下部治具とからなり、前記空間部にフッ素系不活性液
体(3M社製品フロリナートFC77(R))を封入し、この試験用
治具を-45℃の恒温槽内に1時間放置した後、加圧プレスに
より不活性液体に1MPaの圧力をかけ、上部治具と下部治具
との接触面(空間部が設けられていない接触面)からの不活
性液体の漏れの有無を目視で確認した
燃料シール試験:上記低温シール試験において、フッ素系不活性液体の封入
前に、メタノールを封入し、25℃で168時間放置した後メ
タノールを除去する工程が挿入された
【0060】
比較例2
比較例1において、含フッ素エラストマーとして前記参考例5で得られたものが同量用いられた。
【0061】
実施例
比較例1において、MTカーボンブラック量が20部に変更され、瀝青質微粉末(Keystone Filler & Mfg社製品Mineral Black 325BA;平均粒径6μm)20部が用いられた。
【0062】
比較例3
比較例1において、MTカーボンブラック量が20部に変更され、偏平状グラファイト(平均粒子径10μm、アスペクト比20)20部が用いられた。
【0063】
比較例4
比較例1において、含フッ素エラストマーとして市販品(デュポン社製品GLT505)が同量用いられた。
【0064】
比較例5
比較例1において、含フッ素エラストマーとして市販品(デュポン社製品GFLT501)が同量用いられた。
【0065】
以上の実施例および比較例1〜5で得られた測定結果は、次の表14に示される。この結果から、各実施例のものは耐寒性と耐燃料油性とにすぐれ、自動車燃料用シール材料として好適であることが分る。また、瀝青質微粉末の配合により耐圧縮永久歪特性が改善されていることが分る。
表14
比較例 比較例
測定項目 実施例
[常態物性]
硬さ(デュロメーターA) 80 79 80 80 78 77
引張強さ (MPa) 13.4 12.9 11.8 12.5 15.5 14.9
伸び (%) 230 220 220 210 230 220
[耐寒性]
TR10 (℃) -33 -35 -33 -33 -30 -24
[耐燃料油性]
燃料油C (%) +7 +8 +7 +7 +5 +5
メタノール (%) +25 +37 +24 +27 +70 +8
[圧縮永久歪]
70時間 (%) 38 36 25 39 36 40
336時間 (%) 83 79 59 85 82 87
[腐食試験]
腐食の有無 なし なし なし なし なし なし
[燃料透過試験]
燃料透過係数 24 27 24 11 17 14
(mg・mm/cm2・24hrs)
[低温シール試験]
漏れの有無 なし なし なし なし あり あり
[燃料シール試験]
漏れの有無 なし なし なし なし あり なし

Claims (10)

  1. その共重合組成が
    (a)フッ化ビニリデン 50〜85モル%
    (b)テトラフルオロエチレン 0〜25モル%
    (c)パーフルオロ(メチルビニルエーテル) 7〜20モル%
    (d)CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]nCF3 3〜15モル%
    (ただし、nは2〜6の整数である)
    (e)RfX(Rfは炭素数2〜8の不飽和フルオロ炭化水素基であり、 0.1〜2モル%
    基中に1個以上のエーテル結合を有していてもよく、
    Xは臭素またはヨウ素である)
    であるパーオキサイド架橋性含フッ素エラストマー100重量部当り、有機過酸化物0.1〜10重量部、多官能性不飽和化合物0.1〜10重量部、カーボンブラック10〜50重量部および受酸剤3〜20重量部を添加してなる組成物であって、有機過酸化物架橋後に
    -43℃≦TR10<-30℃<TR70≦-20℃
    に示される低温特性(ASTM D1329準拠)を発現する架橋物を与える組成物中に、さらに瀝青質微粉末5〜30重量部を添加せしめた含フッ素エラストマー組成物を、100〜250℃のプレス加硫および150〜250℃のオーブン加硫により架橋成形して得られたフッ素ゴム系シール材。
  2. 溶液粘度ηsp/c(35℃、1重量%メチルエチルケトン溶液)が0.1〜2dl/gである含フッ素エラストマーが用いられた請求項1記載のフッ素ゴム系シール材。
  3. 溶液粘度ηsp/c(35℃、1重量%ヘキサフルオロベンゼン溶液)が0.1〜7dl/gである含フッ素エラストマーが用いられた請求項1記載のフッ素ゴム系シール材。
  4. 一般式 R(Br)n(I)m (ここで、Rは炭素数2〜6の飽和フルオロ炭化水素基または飽和クロロフルオロ炭化水素基であり、nおよびmは0、1または2であり、m+nは2である)で表わされる含臭素および/またはヨウ素化合物の存在下で共重合反応させて得られた含フッ素エラストマ−が用いられた請求項1記載のフッ素ゴム系シール材。
  5. 含臭素および/またはヨウ素化合物がICF2CF2CF2CF2Iである請求項4記載のフッ素ゴム系シール材。
  6. (c)成分と(d)成分との合計共重合量が10モル%以上である含フッ素エラストマーが用いられた請求項1または4記載のフッ素ゴム系シール材。
  7. (e)成分化合物がCF2=CFOCF2CF2Br、CF2=CFBr、CF2=CHBr、CF2=CFIまたはCF2=CHIである含フッ素エラストマーが用いられた請求項1または4記載のフッ素ゴム系シール材。
  8. ガラス転移温度Tgが-30〜-45℃である含フッ素エラストマーが用いられた請求項1または4記載のフッ素ゴム系シール材。
  9. 自動車燃料用シール材として用いられる請求項1乃至8のいずれかに記載のフッ素ゴム系シール材。
  10. メタノール膨潤率(JIS K6258準拠;25℃、168時間)が+50%以内である請求項1乃至9のいずれかに記載のフッ素ゴム系シール材。
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