JPH0367071B2 - - Google Patents

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JPH0367071B2
JPH0367071B2 JP59000479A JP47984A JPH0367071B2 JP H0367071 B2 JPH0367071 B2 JP H0367071B2 JP 59000479 A JP59000479 A JP 59000479A JP 47984 A JP47984 A JP 47984A JP H0367071 B2 JPH0367071 B2 JP H0367071B2
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sup
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thienopyrimidine
carbon atoms
methyl
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JP59000479A
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Kunihiro Ninomya
Kazumasa Nitsuta
Akihiro Tobe
Mitsuo Egawa
Ryoji Kikumoto
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Mitsubishi Kasei Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D495/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D495/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D495/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/24Antidepressants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/26Psychostimulants, e.g. nicotine, cocaine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia

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  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
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  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な〔2,3−d〕チエノピリミジ
ン誘導体およびその塩に関する。 本発明者らは、向精神作用を有する化合物を見
出すべく種々検討を行い、2位にピペラジニル基
またはホモピペラジニル基を有し、4位にフエニ
ル基またはチエニル基を有する〔2,3−d〕チ
エノピリミジン誘導体を見出し、本発明に到達し
た。 すなわち、本発明の要旨は、 下記一般式(): 〔上記一般式()中で、R1およびR2は水素原
子、ハロゲン原子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)またはC1〜C6(好ましくはC1〜C4)のアルキ
ル基(メチル、エチル、プロピル、ブチル等)を
表わす。 R3およびR4は水素原子またはC1〜C6(好ましく
はC1〜C4)のアルキル基(メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル等)を表わす。 R5は水素原子もしくはC1〜C6(好ましくはC1
C4)のアルキル基(メチル、エチル、プロピル、
ブチル等)、
【式】または (mは1〜3の整数、Xはハロゲン原子(フツ
素、塩素、臭素、ヨウ素等を表わす)を表わす。 Arは置換基を有していてもよいフエニル基ま
たは2−もしくは3−チエニル基を表わす。nは
2または3の整数を表わす。〕 で示される〔2,3−d〕チエノピリミジン誘導
体およびその塩に存する。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明に係る〔2,3−d〕チエノピリミジン
誘導体は前記一般式()で表わされ、R1〜R5
nおよびArは先に定義したとおりであるが、Ar
が置換されたフエニル基である場合、置換基とし
ては、たとえば、フツ素、塩素、臭素、ヨウ素等
のハロゲン原子;メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ヘキシル等のC1〜C6のアルキル基;メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等のC1
〜C6のアルコキシ基;水酸基;ニトロ基;アミ
ノ基;シアノ基;およびメチルアミノ、エチルア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等のアル
キル置換アミノ基等が挙げられる。 本発明に係る〔2,3−d〕チエノピリミジン
誘導体は、たとえば下記式に示されるような方法
により製造しうる。 又は (上記反応式中、R1〜R5、Arおよびnは先に定
義したとおりであり、Yはハロゲン原子、R7
アミノ基の保護基を表わす。) すなわち、一般式()で示される化合物と一
般式()又は()で示されるアミン類とを反
応させ、一般式()で示されるアミン類を用い
る場合には反応後アミノ基の保護基を除去するこ
とにより目的化合物()が得られる。R7の具
体例としては、たとえば、ベンジル基、ホルミル
基、アセチル基、ベンジルオキシカルボニル基等
が挙げられる。 アミン類()または()との反応において
は、1当量のアミン類が、生成するハロゲン化水
素の脱離に使用されるので、少くとも2当量のア
ミン類を加えるのが好ましいが、反応を促進する
ために、しばしば20当量までの量で過剰にアミン
類を使用するのが好ましい。 1当量のアミン類を用いて反応を行う場合に
は、第3級アミン類または、炭酸カリムウあるい
は炭酸ナトリウムを酸結合剤として加える。アミ
ン類を過剰に用いる場合は、無溶媒でも反応は可
能であるが、溶媒を使用する場合、不活性な有機
溶媒、たとえば、C1〜C8のアルコール類、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、アルキ
ル置換ベンゼン、ハロゲン置換ベンゼン、クロロ
ホルム、ジもしくはトリクロロエチレン、アセト
ニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド等の、単独もしくは混合溶媒が使用され
る。反応は一般に20°〜200℃、好ましくは50°〜
100℃の範囲で行われる。 上記した(a)法の出発物質である一般式()の
化合物は、ケミカル アンド フアーマシユーテ
イカル プレテイン(Chem.Pharm.Bull.)、28
(11),3172(1980)の方法に従つて合成すること
ができる。 アミン類として一般式()で示される化合物
を用いる場合には、反応終了後、更にアミン基の
保護基を除去するが、たとえば、R7がベンジル
基あるいはベンジルオキシカルボニル基である場
合には、パラジウムカーボンを触媒とする接触水
添により、また、R7が、ホルミル基あるいはア
セチル基である場合には、酸加水分解により、
R7を除去することができる。 又は (上記反応式中、R1〜R5、nおよびArは先に定
義したとおりであり、Zはハロゲン原子を示す。
R5′は前記R5の又はで定義したと同義であ
り、R6は前記R5ので定義したとおりである。) すなわち、(a)法で得られる化合物()と一般
式()又は()で示される化合物とを反応さ
せることにより、目的化合物()を得ることが
できる。 一般式()で示される化合物との反応は、ア
セトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド等の溶媒中で、炭酸
カリあるいは炭酸ナトリウムを、酸結合剤として
用いて、行うことができる。 一般式()で示されるアルキルイソシアナー
トとの反応は、ジクロロメタン、クロロホルム等
の溶媒中、室温で行われる。 (c) 前記(a)または(b)法によつて得られる一般式
()で示される化合物は、その置換基Arまたは
R5を更に他の置換基に変換することにより一般
式()で示される別の化合物を製造することが
できる。 たとえば、置換基Ar上の置換基の変換として、
ニトロ基の鉄粉−酢酸によるアミノ基への変換、
ブロモ基のジメチルホルムアミド中でのシアン化
第一銅によるシアノ基への変換等が挙げられ、置
換基R5の変換としては、パラフルオロフエナシ
ル基の水素化硼素ナトリウムによる2−(4−フ
ルオロフエニル)−2−ヒドロキシエチル基への
変換等が挙げられる。 上記のような方法で製造される、本発明に係る
〔2,3−d〕チエノピリミジン誘導体として好
適な化合物を以下に例示する。 6−メチル−4−フエニル−2−ピペラジニル
−〔2,3−d〕チエノピリミジン 5,6−ジメチル−4−フエニル−2−ピペラ
ジニル−〔2,3−d〕チエノピリミジン 5−メチル−4−フエニル−2−ピペラジニル
−〔2,3−d〕チエノピリミジン 6−クロロ−4−フエニル−2−ピペラジニル
−〔2,3−d〕チエノピリミジン 4−(2−フルオロフエニル)−6−メチル−2
−ピペラジニル−〔2,3−d〕チエノピリミジ
ン 4−(2−ブロモフエニル)−6−メチル−2−
ピペラジニル−〔2,3−d〕チエノピリミジン 6−メチル−4−(2−メチルフエニル)−2−
ピペラジニル−〔2,3−d〕チエノピリミジン 4−(2−シアノフエニル)−6−メチル−2−
ピペラジニル−〔2,3−d〕チエノピリミジン また、一般式()で示される〔2,3−d〕
チエノピリミジン誘導体の薬剤として許容され得
る酸付加塩も本発明の範囲に含まれる。該酸付加
塩としては、塩酸、リン酸、硫酸等の無機酸及び
酢酸、ギ酸、クエン酸、パラトルエンスルホン酸
等の有機酸等との塩が挙げられる。 本発明に係る〔2,3−d〕チエノピリミジン
誘導体は、治療上有用な活性を有し、特に、中枢
神経系に対して有用な作用を示す。すなわち、レ
セルピンによる体温下降作用に強力に拮抗し、記
憶障害モデルである、電気シヨツクによる受動的
回避反応の低下を改善する。これ等の活性のため
に、本発明の化合物は、抑うつ状態の改善ならび
に知的機能障害の改善のために使用しうる医薬品
として有用である。 本発明化合物は治療剤として用いられる場合、
単独または薬剤的に可能な担体と複合して投与さ
れる。その組成は、化合物の溶解度、化学的性
質、投与経路、投与計画等によつて決定される。 たとえば、化合物を非経口的に筋肉内注射、静
脈内注射、皮下注射で投与する場合、溶液を等張
にするために食塩あるいはグルコース等の他の溶
質を添加した無菌溶液として使用される。また化
合物は、でんぷん、乳糖、白糖等の適当な賦形剤
を含む錠剤、カプセル剤または顆粒剤の形で経口
投与される。また化合物に糖、コーンシロツプ、
香料、色素等を加えて脱水成型し固型化して、ト
ローチまたはロゼンジのような口中錠として使用
する。また溶液として経口投与する場合は、着色
剤および香料を加える。 本発明化合物の投与量は投与法、化合物の種
類、患者の状態により医師によつて決定される。 治療量は一般に、非経口投与で0.1〜50mg/Kg
1日、経口投与で0.5〜500mg/Kg1日である。 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以
下の実施例に限定されない。 実施例 1 <6−メチル−4−フエニル−2−ピペラジニ
ル−〔2,3−d〕チエノピリミジン>〔(a)法〕 加温したクロロホルム40mlに溶解した2−クロ
ロ−6−メチル−4−フエニル−〔2,3−d〕
チエノピリミジン15.64gを、エタノール100mlに
無水ピペラジン62gを加温して溶かした溶液中
に、還流下滴下し、さらに1時間加熱還流する。
クロロホルムとエタノールを減圧留去し、クロロ
ホルム300mlと水300mlを加え、生成物をクロロホ
ルム層に抽出する。クロロホルム層をさらに水
200mlで2回洗浄し、飽和食塩水で洗滌後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥する。クロロホルムを濃縮
し、クロロホルム−シクロヘキサンから結晶化す
ると、融点186〜7℃17.17gの遊離塩基の目的物
が得られる。これを、60mlのクロロホルムに、加
温して溶かし、1.1当量の20%塩化水素エタノー
ル溶液を加え、さらにエタノール350mlを加えた
後、100mlを減圧留去し放冷すると結晶が析出し、
取すると18.20gの1−塩酸塩が得られる。融
点270°〜280℃(分解)。 同様の方法で下記表−1に示す化合物が、対応
する2−クロロ−〔2,3−d〕チエノピリミジ
ン類とピペラジン類あるいはホモピペラジン類か
ら合成される。
【表】
【表】 実施例 22 <6−メチル−2−(2−メチルピペラジニル)
−4−フエニル−〔2,3−d〕チエノピリミ
ジン>〔(a)法(アミノ基の保護基除去法)〕 2−クロロ−6−メチル−4−フエニル〔2,
3−d〕チエノピリミジン3g、1−ベンジル−
3−メチルピペラジン2.2gおよび炭酸ナトリウ
ム1.1gをジメチルホルムアミド4mlと混合し、
加熱還流下3時間反応させる。冷却後、ベンゼン
80mlおよび水80mlを加えて分液し、ベンゼン層を
水100mlで2回洗浄する。さらに、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。ベンゼ
ンを留去し、シリカゲルクロマトグラフイー(シ
リカゲル180g、n−ヘキサン−酢酸エチル
(10:1))で精製すると、油状の2−(4−ベン
ジル−2−メチルピペラジニル)−6−メチル−
4−フエニル〔2,3−d〕チエノピリミジンが
4.3g得られる。これを酢酸90mlおよび濃塩酸10
mlに溶解し、パラジウムブラツク0.5gを触媒と
して、70℃で4時間、1気圧で接触水添する。触
媒を去後、酢酸および塩酸を減圧留去し、酢酸
エチル150mlおよび10%炭酸カリウム水溶液100ml
を加えて分液する。酢酸エチル層を水洗後、飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥す
る。酢酸エチルを留去し、クロロホルム−n−ヘ
キサンから再結晶すると、1.85gの目的物が得ら
れる。融点168°〜170℃ 実施例 23 <2−〔4−(4−フルオロフエナシル)−ピペ
ラジニル〕−6−メチル−4−フエニル−〔2,
3−d〕チエノピリミジン>〔(b)法〕 6−メチル−4−フエニル−2−ピペラジニル
−〔2,3−d〕チエノピリミジン2.03g、4−
フルオロフエナシルクロリド1.25gおよびトリエ
チルアミン0.73gをメチルエチルケトン6ml中で
加熱還流下5時間反応させる。冷却後、クロロホ
ルム70mlを加え、水100mlで2回洗浄し、飽和食
塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥す
る。クロロホルムを留去後、ジエチルエーテル−
メタノールから結晶化させると、目的物2.68gが
得られる。融点141〜142℃ 実施例 24 <2−〔4−{2−(4−フルオロフエニル)−2
−ヒドロキシエチル}−ピペラジニル〕−6−メ
チル−4−フエニル−〔2,3−d〕チエノピ
リミジン>〔(c)法(R5の変換)〕 2−〔4−(4−フルオロフエナシル)−ピペラ
ジニル〕−6−メチル−4−フエニル−〔2,3−
d〕チエノピリミジン1.34gをクロロホルム10ml
とエタノール10mlに溶解し、水素化硼素ナトリウ
ム0.23gを室温で加えて、1時間反応させる。ク
ロロホルム60mlおよび水100mlを加えて分液し、
クロロホルム層を水100mlで洗浄し、飽和食塩水
で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。
クロロホルムを留去し、メタノールから結晶化さ
せると、目的物1.27gが得られる。融点180〜
181.5℃ 実施例 25 <4−(2−アミノフエニル)−6−メチル−2
−ピペラジニル−〔2,3−d〕チエノピリミ
ジン>〔(c)法(Ar基の置換基の変換)〕 6−メチル−4−(2−ニトロフエニル)−2−
ピペラジニル−〔2,3−d〕チエノピリミジン
1.25gをエタノール8ml、水3.5mlおよび酢酸4
mlに溶解し、90℃で鉄粉1.5gを、1時間かけて
少しづつ加える。さらに20分間90℃で反応後、エ
タノール25mlと水6mlを加え、反応液をセライト
の層で過する。セライトを熱いエタノールで洗
浄し、洗液を液とあわせて減圧留去する。残留
物を10%炭酸ナトリウム水溶液20ml及びクロロホ
ルム80mlで処理し、セライト層で過後、クロロ
ホルム層を分液する。無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、クロロホルムを濃縮し、クロロホルム−シク
ロヘキサンから結晶化すると、目的物0.93gが得
られる。融点232〜6℃ 薬理試験例 A レセルピンによる体温下降作用に対する拮抗
作用 試験には一群6匹のデイーデイーワイ(d
d Y)系雄性マウス(22〜25g)を用いる。
レセルピン5mg/Kgを腹腔内投与すると、マウ
スの体温が、投与前の約38℃から、4時間後に
は、平均約8℃低下する。この際、試験化合物
を、レセルピンと同時に経口的に投与してお
き、レセルピンによる体温下降作用が、どの程
度拮抗されるかを、検討する。本試験は従来よ
り、抗うつ効果の評価法として、最も汎用され
ているものである。レセルピンによる体温下降
作用が、完全に抑制された場合を、拮抗作用
100%とし、各試験化合物の用量を種々変えて、
そのときの拮抗作用を%で算出した。さらに、
それぞれの試験化合物の50%拮抗作用用量をリ
ツチフイールド ウイルコクソン(Litchfield
−Wilcoxon)法ジヤーナルオブフアーマコロ
ジーアンドイクスペリメンタルテラピー(J.
Pharmacol.Exp.Ther.,96,99,1949)によ
り、ED50値として算出した。 本発明に係る〔2,3−d〕チエノピリミジ
ン誘導体のうち、代表例として8つの化合物の
活性を表−2に示す。対照として、既存抗うつ
剤であるアミトリブチリンの活性を示す。な
お、併せて急性毒性値(LD50)(雄性マウス)
を示す。
【表】 B 電気シヨツクによる、受動性回避反応障害モ
デル(記憶障害モデル) 記憶障害モデルとして、Susan J.Saraの方
法サイコフアーマコロジー
(Psychopharmacology),68,235−241,
1980)を用いた。試験装置はツー(TWO)コ
ンバート(Compart)−メント(ment) アボ
イダンス(Avoidance) ボツクス(Box)と
呼ばれるもので、黒塗りの、電気の灯いた明る
い大箱と、それに連なる、電流を通ずることの
できる格子の床を有する暗い小箱からなる。ウ
イスター(Wistar)系雄性ラツト(170〜220
g)を大箱に入れると、動物は速やかに小箱に
入る性質を有している。しかし、小箱に入つた
際、入口を閉じて、床の格子に電流(3mA、
5秒間)を通じてやると、3時間以上後、再び
同じラツトを大箱に入れた際、小箱に入るまで
の時間は著しく延長される。この反応が「受動
的回避反応」と言われるものである。しかしな
がら、小箱に入り床の格子より電流を通じた
後、ラツトの両耳に電極を装置し、電気シヨツ
ク(60mA、200Hz、0.8秒)を与えると、「受
動的回避反応」は障害される。つまり、大箱か
ら小箱へ入るまでの時間レイテンシー
(Latency)は短縮される。これは、床の格子
から受ける電流刺激を、ラツトが、電気シヨツ
クにより忘れるために起こる現象で、Latency
の長さの短縮分が、なくした記憶の指標として
使われる。記憶改善効果は、電気シヨツクを与
えた後、試験化合物を経口的に投与、3時間以
上経つた後のテストで、どの程度Latencyが延
長されるか(%改善率)で示される。 本発明に係る〔2,3−d〕チエノピリミジ
ン誘導体のうち、代表例としてあげる3つの化
合物の活性は、表−3に示すとおりである。向
知性薬ノートロピツク エイジエント
(Nootropic Agent)として知られるピラセタ
ム(Piracetam)と比べ、本発明化合物は、劣
らない活性を有している。
【表】 以上の結果より、本発明の化合物は、心身症、
躁うつ病をはじめとする種々の抑うつ症状に対す
る改善剤として、また、初老期痴呆、脳障害後遺
症による記憶障害などの脳の高次機能障害の改善
剤として有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式(): 〔上記一般式()中で、R1およびR2は水素原
    子、ハロゲン原子またはC1〜C6のアルキル基を
    表わす。 R3およびR4は水素原子またはC1〜C6のアルキ
    ル基を表わす。 R5は水素原子もしくはC1〜C6のアルキル基、 【式】または (mは1〜3の整数、Xはハロゲン原子を表わ
    す) を表わす。 Arは置換基を有していてもよいフエニル基ま
    たは2−もしくは3−チエニル基を表わす。nは
    2または3の整数を表わす。〕で示される〔2,
    3−d〕チエノピリミジン誘導体およびその塩。
JP59000479A 1984-01-05 1984-01-05 〔2,3−d〕チエノピリミジン誘導体およびその塩 Granted JPS60146891A (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59000479A JPS60146891A (ja) 1984-01-05 1984-01-05 〔2,3−d〕チエノピリミジン誘導体およびその塩
DK617184A DK165744C (da) 1984-01-05 1984-12-20 Thienopyrimidinderivater, fremgangsmaader til fremstilling deraf og farmaceutiske praeparater
AT84116052T ATE35137T1 (de) 1984-01-05 1984-12-21 Thieno(2,3-d)pyrimidin-derivate und deren salze.
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