JPH0361474B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、衣類乾燥機に係り、衣類の負荷量に
かかわらず、乾燥度合を広範囲に選択できる制御
方法に関するものである。

〔発明の背景〕

従来例にあたる当社の乾燥機の制御方法では、
排気の相対湿度が低い排気タイプの乾燥機では、
湿度センサーの検知能力が及ばない為、乾燥度の
高い点の検知ができなく、広範囲な乾燥度選択が
できないという欠点があつた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、乾燥負荷量にかかわらず、複
数のセンサー検知点と時間との関係をマイクロコ
ンピユーターで制御することにより広範囲な乾燥
度を得られる衣類乾燥機を提供するにある。

〔発明の概要〕

本発明は、本体内に設置された湿度センサーと
乾燥時間を制御するマイクロコンピユーターによ
り、乾燥負荷量にかかわらず広範囲に乾燥度を選
択できる様にしたものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を第２図に従つて説明
をする。

外枠１、外枠ベース７、吸気孔８−１を有する
裏フタ８よりなる箱体内には、前記外枠１に固定
され、スライダ１２−１を有するドラムサポート
１２と、ヒータ１０をヒータ支持台１１を介して
配設するヒータケース９のドラム受９−２によつ
て衣類が収納され、断熱板３−１を背面に設けた
ドラム３が回転自在に支持されている。

ドラムサポート１２の排気口１２−２のドラム
３側には、衣類から発生する糸屑を収集するフイ
ルタ５が設置され、ここを経由し、ダクト１３を
介し、ドラム３内の空気は、モータ６−１、フア
ン６−２を有する送風機６へと導かれ、排気管１
４を介して機外と排出される。１５はモータ６−
１の回転をドラム３へ伝達するベルトであり、本
体上部は制御機器４−２を取付けたパネル４−１
を有するトツプカバー４が取付けられている。１
６は乾燥度合を検知する湿度センサー、１７は排
気温の調整をする温度調整用サーモスタツトであ
る。

第３図は、本発明のパネル部分の詳細を表わす
ものであり、SW８で選択できる乾燥度には次の
４種類があり、各々、顧客の好みの乾燥度に応じ
て乾燥されるものである。

ａ Damp アイロン掛けをする程度に湿つた程
度の乾燥 ｂ Semi 通常我々がきている程度に湿気を含
んだ乾燥 ｃ Normal Semiより乾燥度がアツプした乾燥 ｄ Extra 完全乾布に近いカラカラ乾燥 これらは、ａ、ｂ、ｃ、ｄの順に乾燥度が高く
なつている。

ここで本発明にかかり、センサー検知と乾燥制
御方法について説明する。

第１図が乾燥時間と湿度センサーの抵抗値、衣
類の乾燥度を表わした図である。

最初に定格負荷量（本乾燥機では約２〜５Kg）
での本乾燥機の自動運転終了方式について説明す
る。SW８で選択できる乾燥度は、衣類の乾燥度
では次の様になつている。

Damp→衣類の乾燥度Ａ Semi→衣類の乾燥度Ｂ Normal→衣類の乾燥度Ｃ Extra→衣類の乾燥度Ｄ ここで、Ａ，ＢのDamp、Semi Dryは、湿度
センサー抵抗値のS₁，S₃で表わされる点で、この
点を検知後、送風運転をして停止する構成となつ
ている。しかし、Normal（Ｃ点）、Extra（Ｄ点）
では、湿度センサーがそれ自身の固有抵抗値と近
くなり、センサー抵抗値のバラツキが大きく値を
検知できなくなる為、次の様にして制御する。

Ｓ１とＳ３を通過する時間Ｔ２は、その負荷量
に従つて長くなることから、Normalに達するま
での時間Ｘ２、あるいはExtraに達するまでの時
間Ｘ３とＴ２との間には相貫関係があることが解
る。そこでＴ２の時間を測定し、それを回帰直線
の式に代入してマイクロコンピユータ２１により
X2あるいはX3時間を得て、その時間を温風運転
をして停止する構成となつている。第４図にその
回帰直線のグラフを記する。上記の制御方向は２
〜約５Kg程度の定格負荷乾燥時の制御であり、こ
の判定は第１図のH1時間内にセンサー入力Ｓ１
〜Ｓ３のいずれも検知しなかつたものとなる。本
乾燥機で２Kg以下の少量乾燥の場合は、衣類が少
ない為にドラム内で温風が衣類に完全にあたらな
い為、温風の吹き抜け現象を起こす。

その為、湿度センサーの抵抗は定格負荷時に比
較して高い値を示し、前述した制御方法では乾燥
時間を検知できない為、本発明では次の様にして
乾燥の制御を行なつている。

1.5Kg〜２Kgの負荷量に対応する制御では、例
えば、Dampを選択されている時は、運転スター
トからＨ時間経過後、何時間でＳ１を検知してい
るか、すなわちT1時間からX1を推定している。

イ部の拡大図を示すのが第５図であり、負荷量
1.5Kg〜２Kgでは、乾燥度Dampに達する時の湿
度センサー抵抗値の時間に対する関係は、Ｚ１を
頂点としたＺ１，Ｚ２，Ｚ３で形成される三角形
の相似形を概ね形成することから、X1＝ｅ（ｆ−
T1）の関係式をマイコンのソフトに組み込んで
X1時間運転してDampまでの温風運転時間を推
測する制御方法となつている。Damp以後の
Semi、Normal、Extraは、定時間運転となつて
いる。

１Kg〜1.5Kgの場合は、前記したＳ１の代りに
Ｓ２を使い、1.5Kg〜２Kgの場合と同様の制御方
法をとつている。センサー検知点を現在よりも、
もつて多くすることで、少量負荷の乾燥時の精度
を十分に上げることが可能となる。

上記の様に温風運転後クールダウンと呼ぶ送風
運転に入り衣類を冷し、風合いをよくする工程に
入り、乾燥運転を終了することになるが、負荷量
が多い程、あるいは、乾燥度が高い程、衣類に含
まれている熱量が多く、冷しにくい為、本乾燥機
では、定格負荷等のNormal、Extraの時は長く、
その他は、それより短いクールダウンの時間とし
ており、細かな配慮を行なつている。

又、本発明に係るマイコンのソフトに関して
は、ヒータ容量の異なる他地域向の仕様にも対処
する為、時間あるいは、回帰直線の定数が別に組
み込まれており、ヒータ容量が変り、湿度センサ
ーの時間に対する抵抗値の曲線が変化しても十分
に対応できる様になつている。

〔発明の効果〕

以上、本発明によれば、温度センサーの複数の
センサー検知点とその制御を行なうマイコンソフ
トにより、少量、定格乾燥、いずれの場合でも広
範囲にかつ精度のよい乾燥度を得ることができる
ので、乾燥機の自動乾燥終了にきわめて効果のあ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る乾燥機の乾燥時間と湿
度センサー抵抗値、衣類の乾燥度の関係を表わす
ものである。第２図は、本発明に係る乾燥機の横
断面図である。第３図は、本発明に係る乾燥機の
パネル部の詳細図である。第４図は、本発明に係
る乾燥機の制御を示す図である。第５図は、第１
図イ部の拡大図で少量乾燥時の制御を示すもので
ある。第６図は、結線図である。 １６……湿度センサー（乾燥度検知部）、２１
……マイクロコンピユーター。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転ドラム内に熱風を送り込んでドラム内の
   衣類を乾燥させる衣類乾燥機において、乾燥機内
   に備えられた乾燥度を検知する湿度センサーによ
   り、本乾燥機を制御するマイクロコンピユーター
   に指示する複数のセンサー検知点を設け、選択さ
   れている乾燥度、乾燥負荷量等に応じて、 ある１つのセンサー検知点を検知する迄温風
   運転を行ない、 複数のセンサー検知点を検知後、その中のあ
   る２点間の通過時間を計測し、その時間に応じ
   て以後の温風運転時間を割り出して、その時間
   温風運転を行なう、 これは、負荷量が少ない場合であるが、乾燥
   運転スタートから一定時間経過後に各々の検知
   点を経過した時間により、ある一定乾燥度まで
   の時間を割り出して温風運転を行ない、それ以
   降の乾燥度が選択されている時は、乾燥度に応
   じて決められた一定時間の温風運転を行ない、 前記、〜のいずれかの乾燥工程を経過後、
   それぞれの乾燥運転に応じて決められた一定時間
   の送風運転（クールダウン）を行ない、乾燥運転
   を終了することを特徴とする衣類乾燥機の制御方
   法。