JPH0359155B2 - - Google Patents

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JPH0359155B2
JPH0359155B2 JP61151821A JP15182186A JPH0359155B2 JP H0359155 B2 JPH0359155 B2 JP H0359155B2 JP 61151821 A JP61151821 A JP 61151821A JP 15182186 A JP15182186 A JP 15182186A JP H0359155 B2 JPH0359155 B2 JP H0359155B2
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plating
chromate
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Teruaki Isaki
Makoto Yoshida
Masami Oosawa
Yukinobu Higuchi
Akinori Maruta
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、腐食阻止微粒子を含有する耐食性に
優れためつき層(第1層)上に、さらに亜鉛また
は亜鉛合金めつき層(第2層)を施すことによつ
て、塗装性や塗装後耐食性にも優れた積層型複合
めつき鋼板を製造するための方法に関する。 従来の技術 近年、北米、欧州をはじめとする冬季寒冷地に
おいては、道路凍結防止のため、岩塩や塩化カル
シウムなどの散布を行つており、自動車の使用さ
れる環境は、益々厳しいものになつてきている。
このような環境において、“一定期間赤錆が発生
しない、孔あきが発生しない”を満足する高耐食
性めつき鋼板の開発が急務とされている。このよ
うな要求に対して、米国のように電気コストの比
較的安価な国では、厚目付け電気めつき鋼板で対
処しようとする動きがある。 一方、我が国のように電気コストが高く、溶接
性やめつき加工密着性などの諸性能に対する要求
も厳しい国では、20〜30g/m2程度の薄目付けで
高耐食性なめつき鋼板が望まれている。 現在までに、Zn−Fe、Zn−Ni、Zn−Mnなど
の亜鉛合金めつき鋼板およびZnまたはZn−Ni合
金めつき上に、クロメートや有機皮膜を被覆した
有機複合めつき鋼板が開発され、一部工業化され
ている。しかし、上記合金めつきおよび有機複合
めつき鋼板は、20〜30g/m2程度の薄目付けで
は、赤錆発生まで3年、孔あきまで6年程度の耐
食性能であり、現在の耐食目標である“5年間赤
錆が発生しない、10年間孔があかない”を達成す
るまでには至つていない。 発明が解決しようとする課題 そこで、最近では、さらに高耐食性なめつき鋼
板として、めつき層中に、腐食阻止の性質を持つ
た化合物微粒子を析出させためつき鋼板、所謂微
粒子分散複合めつき鋼板の開発・製造が検討され
ている。 複合めつき鋼板は、分散共析させる化合物微粒
子によつて、めつき層に種々の特性を付加させる
ことが可能であり、新しい機能めつきとして発展
してきている。例えば種々の複合めつき鋼板が、
特開昭60−96786号公報、特開昭60−211094〜
211096号公報などに紹介されている。 特開昭60−96786号公報には、亜鉛めつき層中
に、クロム酸バリウム微粒子を分散共析させて耐
食性を向上させる鋼板、特開昭60−211095号公報
には、Zn−Ni合金めつき層中に、クロム、アル
ミナ、シリカおよびチタニアの1種または2種以
上を分散共析させた複合めつき鋼板が紹介されて
いる。これら複合めつき鋼板は、前述のZn−Fe
などの合金めつき鋼板に比べて、耐錆性や耐孔あ
き性が優れることが本発明者らの実験でも確認で
きている。 しかしながら、これら複合めつき鋼板も、目標
の“5年間赤錆が発生しない、10年間孔があかな
い”を達成できないと予想される。第1図に、特
開昭60−96786号公報、特開昭60−211095号公報
発明によつて得られためつき鋼板の耐食性を評価
した結果を示す。 中でも特開昭60−211095号公報は、めつき液中
のクロムの供給源を塩化クロム(CrCl3)に求め
ている。塩化クロムは、めつき液中で溶解し、3
価のクロムイオン(Cr3+)を放出する。その液中
で、鋼板の陰極電解処理を行えば、金属クロムが
析出し、めつき層はZn−Ni−Cr合金めつき層と
なり、そのめつき層中に、アルミナ、シリカなど
が分散した複合めつき鋼板は、Zn−Ni合金めつ
き、Zn−Ni−Cr合金めつきなどに比べ耐食性向
上が認められるが、その向上幅は小さく、著しい
耐食性の向上は望めず、目標レベルの耐食性能に
は至つていない。 課題を解決するための手段 そこで、本発明者らは、従来から行われていた
クロメート処理には種々のタイプがあるが、中で
も耐食性が良好な塗布型のクロメートに着目した
のである。すなわち、塗布型クロメート処理が耐
食性に優れるのは、その含有する6価クロムイオ
ンによるところが大であり、この6価クロムイオ
ンをめつき層中平面および断面の何れの方向にお
いても均一に分類析出させることが可能であれば
これまでに類を見ない高耐食性めつき鋼板が得ら
れる。ところが、6価クロムイオンには逆に大き
な欠点がある。 第一は、6価クロムイオン状態でZn系めつき
液中に存在する場合には、めつき開始初期に鋼板
界面に酸化クロム系の被膜を即時形成するため、
その皮膜が絶縁皮膜となつて、めつき層を形成す
る亜鉛などの金属析出を妨害し、良好なめつき鋼
板が得られない問題である。第二は、クロ化合物
(この場合は、3価クロム、6価クロム含有化合
物や金属クロムも含む)がめつき層中に存在する
と、通常の自動車製造工程で実施されているリン
酸亜鉛処理工程において、良好なリン酸亜鉛皮膜
結晶が得られず、その結果塗装後の耐食性や塗膜
密着性が充分でないことである。 そこで、本発明者らは、第一の問題点に対して
は、めつき液中で殆ど溶解しない6価クロムイオ
ンを含有する化合物微粒子を検討し、難溶性クロ
ム酸塩微粒子(MCrO4;M=Zn、Sr、Ba、Pb)
に到達したのである。 第二の問題点に対しては、クロム酸塩微粒子な
どを含有しためつき層(第1層)の上に、微粒子
を含有しない亜鉛系めつき層(第2層)を施すこ
とによつて、良好なリン酸亜鉛皮膜結晶を形成さ
せることを考えた。 このような積層型にすることによつて、クロム
酸塩微粒子などの腐食阻止微粒子を含有するめつ
き層で耐食性を確保し、その上に施された亜鉛系
めつき層で塗装後の塗膜密着性などの性能を確保
する。そうして総合力を発揮させ、高耐食性な自
動車用防錆鋼板を製造することができる。 一方、特開昭60−96786号公報にも難溶性クロ
ム酸塩微粒子のひとつであるクロム酸バリウム微
粒子を使用した複合めつき鋼板が紹介されてい
る。該公報の特徴は、ZnCl2、ZnCl2−NH4Cl、
ZnCl2−NH4OHなどの塩化物系亜鉛めつき液を
使用してクロム酸バリウム微粒子複合めつき鋼板
を得ようとするものである。しかし、該公報の製
造法では、クロム酸バリウム微粒子を亜鉛めつき
層中に均一に析出できない。すなわち、微粒子を
めつき層中に均一に分散析出させるためには、通
常めつきが陰極電解で行われるため、微粒子がプ
ラスに帯電していることが必要である。第2図に
プラス帯電させたクロム酸バリウム微粒子を用い
てめつきを行つた時の微粒子の析出量とプラス帯
電量(ゼータ電位=微粒子の表面電位)との関係
を示す。このように、クロム酸バリウム微粒子を
析出させるためには、微粒子のプラス帯電が必要
である。本発明者らは、硫酸系亜鉛めつき液中に
ニツケルイオンやアルミナゾルを添加して更に難
溶性クロム酸塩微粒子を添加するば、ニツケルイ
オンやアルミナゾルが微粒子表面に吸着し、微粒
子の表面電位がプラスになることを見いだした。
第3図は、硫酸系液および塩化物系液中でのクロ
ム酸バリウム微粒子の帯電化現象を示したもの
で、ニツケルイオンやアルミナゾルの微粒子への
吸着挙動は硫酸系亜鉛めつき液中でのみ起こる現
象であることがわかる。例えばクロム酸バリウム
微粒子を考えた場合、微粒子はめつき液中で僅か
ながら反応(1)にしたがつて溶解する。 BaCrO4+H2SO4→BaSO4+CrO4 2- (1) 反応(1)は、クロム酸バリウム微粒子の最表層で
起こつており、クロム酸バリウム微粒子の表層に
硫酸バリウム(BaBO4)が沈積する。硫酸バリ
ウムは、硫酸溶液中ではマイナスの電位を有して
いるため、電気的引力によつて、容易にニツケル
イオンやアルミナゾルが吸着し、全体にクロム酸
バリウム微粒子がプラス帯電することを促進して
いる。この作用により、特開昭60−96786号公報
に言う塩化物系めつき液から得られるクロム酸バ
リウム微粒子のめつき層中への析出状態に比べ
て、本発明の硫酸系めつき液を使用した第1層の
方が、クロム酸バリウム微粒子の析出がめつき層
の平面および断面の何れの方向にも均一となるこ
とが期待される。実際に、めつき層の断面写真を
第4図に示すが、本発明によるめつき層(第1
層)a,cは、特開昭60−96786号公報のめつき
鋼板b,dと比較して、同じような析出量であつ
ても、クロム酸バリウム微粒子がめつき層の平面
および断面の何れの方向にも均一に析出している
ことがわかる。この析出の違いによつて、第1図
に示したように、夫々のめつき層の耐食性が大き
く異なることが本発明者らの行つた評価試験によ
つて明らかになつている。また、第5図に、特開
昭60−96786号公報のめつき鋼板と本発明の製造
法によつて得られる積層型めつき鋼板に対するリ
ン酸亜鉛処理後のリン酸亜鉛皮膜結晶写真を示
す。クロム酸バリウム微粒子を含有するめつき層
に対しては、塗装後の塗膜密着性を向上させるた
めの良好なリン酸亜鉛皮膜結晶が得られていない
ことがわかる。 以上述べたように、6価クロムを含有する難溶
性クロム酸塩を、ニツケルイオンやアルミナゾル
を含有した硫酸系亜鉛めつき液中に添加し、該イ
オンやゾルを吸着させ、プラス帯電させ、該微粒
子をめつき層中に均一に析出させることにより耐
食性に優れためつき層(第1層)が得られ、さら
にめつき層の上にクロム化合物を含まない亜鉛系
めつき層(第2層)を施すことによつて、耐食性
および塗装性に優れた複合めつき鋼板が得られる
ことを知見した。また、さらにクロム酸塩微粒子
と一緒にシリカもめつき層(第1層)中に析出さ
せれば、少なからず耐食性向上につながることも
知見した。 本発明は、この知見から完成したもので、その
要旨は、ニツケルイオンまたはアルミナゾルある
いはその両者を付着させプラス帯電化した6価ク
ロムを含むクロム酸塩あるいはさらにシリカから
なる難溶性腐食阻止微粒子を含有した亜鉛または
亜鉛合金系の硫酸酸性めつき液中で、鋼板の片側
または両側の表面にめつきして、該微粒子をその
めつき層の平面および断面の何れの方向にも均一
分散させた亜鉛または亜鉛合金めつき層(第1
層)を施し、さらにその上に亜鉛又は亜鉛合金め
つき層(第2層)を施したことを特徴とする耐食
性および塗装性に優れた積層型複合めつき鋼板を
製造するための方法である。 以下本発明の製造法について説明する。 本発明において、めつき液は、ニツケルイオン
またはアルミナゾルあるいはその両者を添加し、
さらに難溶性クロム酸塩微粒子とあるいは更にシ
リカからなる腐食阻止微粒子を含有した硫酸系亜
鉛または亜鉛系合金めつき液で、めつきすべき鋼
板の片側または両側にめつきする(第1層)。亜
鉛系合金めつきとは、例えばZn−Fe、Zn−Ni、
Zn−Mn、Zn−Crなどであり、また難溶性クロ
ム酸塩とは、ZnCrO4、SrCrO4、BaCrO4
PbCrO4など、シリカはSiO2である。ところで、
これら腐食阻止微粒子の作用は、以下のようであ
る。亜鉛または亜鉛系合金めつき層中に分散析出
した難溶性クロム酸塩微粒子は、腐食環境中にお
いて一部が溶解し、6価クロムイオンを放出す
る。この6価クロムイオンとめつき層中の亜鉛ま
たは亜鉛系合金が反応して、耐食性に優れたクロ
メート皮膜を形成する。さらに、このクロメート
皮膜が破壊されても、めつき層全体に難溶性クロ
ム酸塩微粒子が均一析出していれば再び微量溶出
した6価クロムイオンとめつき層金属が反応し、
クロメート皮膜形成作用が繰り返される。この作
用により、従来の亜鉛または亜鉛系合金めつき鋼
板に比較して、著しい耐食性向上が実現する。こ
のクロメート皮膜修復作用を長期継続させるため
には、めつき層の平面および断面の何れの方向に
も微粒子が均一に析出していることが不可欠であ
る。また難溶性クロム酸塩微粒子とともにシリカ
を含有させた場合も、クロム酸塩微粒子によるク
ロメート皮膜形成作用は維持され耐食性向上が実
現するが、シリカを含有させれば、クロム酸塩微
粒子との相乗効果による高耐食性化が期待でき
る。シリカは、めつき液中に選択的に添加される
もので、腐食生成物発生時のバリアー効果を有す
る。すなわちシリカを含んだ腐食生成物が鋼板を
覆い、そのため腐食生成物の下にあるめつき層や
鋼板を外部からの腐食因子から保護し、腐食の進
行を抑制する。つまり、クロム酸塩微粒子のクロ
メート皮膜と同じような効果を発揮するのであ
る。 ところで、これら腐食阻止微粒子をいかにして
めつき層中に均一分散させるかがその鋼板の耐食
性を支配する最大要因であることは前述した通り
である。均一に分散析出させるためには、電気泳
動作用を利用することが必要である。すなわち、
マイナスに保持された鋼板に対してめつきするの
で、微粒子はプラスの電位を有することが重要で
ある。しかし、難溶性クロム酸塩微粒子は、プラ
ス、マイナスの何れにも帯電せず、またシリカは
マイナス帯電である。ところが硫酸溶液中では、
難溶性クロム酸塩微粒子は微量溶解によつてマイ
ナスに帯電するから、本発明のように、硫酸酸性
亜鉛または亜鉛合金系めつき中でクロム酸塩微粒
子を使用すれば電位を持たせることが可能とな
る。その液中に予め、微粒子吸着作用を有するニ
ツケルイオンやアルミナゾルを添加しておれば、
電気的引力によつて、より多くのイオンやゾルが
吸着し、難溶性クロム酸塩微粒子やシリカをプラ
ス帯電させることができる。その硫酸酸性液を用
いたことによる微粒子のプラス帯電作用によつ
て、該微粒子をめつき層中の平面および断面の何
れの方向にも均一に分散析出させることができ
る。その結果高耐食性な微粒子複合めつき層(本
発明の第1層)が得られるのである。 さらに、そのような複合めつき層上に施される
亜鉛または亜鉛合金めつき層(本発明の第2層)
は、硫酸系および塩化物系の何れのめつき液でも
良い。但し、通常の清浄化された冷延鋼板にめつ
きする場合と比較して、電着効果がやや低下する
ため、所望のめつき量を得ようとする場合に若干
の注意が必要である。ここで亜鉛合金めつきと
は、Zn−Fe、Zn−Ni、Zn−Co、Zn−Mnなどで
ある。 以上説明したように、本発明は、ニツケルイオ
ンまたはアルミナゾルあるいはその両者を付着さ
せプラス帯電化した6価クロムを含むクロム酸塩
あるいはさらにシリカからなる難溶性腐食阻止微
粒子を含有した亜鉛または亜鉛合金系の硫酸酸性
めつき液中で、鋼板の片側または両側の表面にめ
つきして、該微粒子をそのめつき層の平面および
断面の何れの方向にも均一に分散させた亜鉛また
は亜鉛合金めつき層(第1層)を施し、さらにそ
の上に亜鉛または亜鉛合金めつき層(第2層)を
施したことを特徴とする耐食性および塗装性に優
れた積層型複合めつき鋼板を製造するための方法
である。 実施例 次に本発明を実施例に基づいて説明する。 冷延鋼板をアルカリ脱脂し、10%硫酸で酸洗し
た後、水洗し、以下の条件によりめつきを行つ
た。めつきは、循環ポンプで液攪拌を行いなが
ら、第1層めつきは、クロム酸塩微粒子添加量、
シリカ添加量、アルミナゾル、ニツケルイオンの
添加量を変更することにより、めつき層中クロム
酸塩微粒子やシリカの析出量の異なつためつき
を、第2層は、Zn−Fe系の合金めつきを行つた。
第1表にまとめて示す。
【表】 第1表の条件にて製造しためつき鋼板につい
て、以下の性能評価試験を行つた。 [耐食性] (1) 裸材 () 処理;そのまま () 評価;塩水噴霧試験120日後の赤錆発生
率を求めた。 (2) 塗装材 () 処理;浸漬タイプのリン酸亜鉛処理→カ
チオン電着塗装20μ→クロスカツト(素地鋼
板に達するまでの傷をつける) () 評価;CCT125サイクル後のクロスカツ
ト部の塗膜ふくれ幅を求めた。 (3) CCT;塩水噴霧(35℃×6Hr)、乾燥(70℃、
60%×40Hr)、湿潤(49℃、>95%RH×4Hr)、
冷却(−20℃×4Hr)の順に行い、これを1サ
イクルとした複合腐食試験。 (4) 赤錆発生率の評価は次のように行つた。 ◎…赤錆発生率 5%以下 ○… 〃 5〜20% △… 〃 20〜35% ×… 〃 35〜50% ≠… 〃 50%以上 (5) 塗膜ふくれ幅の評価は次のように行つた。 ◎…塗膜ふくれ幅 0.7mm以下 ○… 〃 0.7〜1.5mm △… 〃 1.5〜3.0mm ×… 〃 3.0〜4.5mm ≠… 〃 4.5mm以上 [リン酸亜鉛処理性] () 処理;浸漬タイプのリン酸亜鉛処理 () 評価;電子顕微鏡によるリン酸塩結晶状態
観察 ○…リン酸塩結晶が緻密でばらつきなし △…リン酸塩結晶がやや粗大化傾向にある ×…リン酸塩結晶が粗大化し、結晶形成されて
いない部分がある [塗装性] () 処理;浸漬タイプのリン酸亜鉛処理→
3Coat塗装(カチオン電着塗装20μ→中塗り35μ
→上塗り35μ) () 評価;温水40℃に10日間浸漬→2mmゴバン
目100マス→テーピング→塗膜剥離面積観察 膜剥離面積観察 ◎…塗装剥離面積 0〜5% ○… 〃 5〜10% △… 〃 10〜30% ×… 〃 30〜50% ≠… 〃 50%以上 第2表に試験結果を示す。これから明らかなよ
うに、本発明により製造された積層型複合めつき
鋼板は、自動車鋼板に要求される諸特性を満足す
る優れた防錆鋼板であることがわかる。
【表】 発明の効果 以上説明したように、本発明は、ニツケルイオ
ンまたはアルミナゾルあるいはその両者を付着さ
せプラス帯電化した6価クロムを含むクロム酸塩
あるいはさらにシリカからなる難溶性腐食阻止微
粒子を含有した亜鉛または亜鉛合金系の硫酸酸性
めつき液中で、鋼板の片側または両側の表面にめ
つきして、該微粒子をそのめつき層の平面および
断面の何れの方向にも均一分散させた亜鉛または
亜鉛合金めつき層(第1層)を施し、さらに、そ
の上に亜鉛又は亜鉛合金めつき層(第2層)を施
したことを特徴とする耐食性および塗装性に優れ
た積層型複合めつき鋼板を製造するための方法で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の製造法で得られる複合めつ
き層(第1層)と比較例(特開昭60−211095号公
報、特開昭60−96786号公報で得られる鋼板)の
耐食性を評価した結果を示す図である。第2図
は、クロム酸バリウム微粒子の表面電位(ゼータ
電位)とめつき層中への析出量との関係を示した
図である。第3図は、塩化物系および硫酸系めつ
き液中でのクロム酸バリウム微粒子の帯電化現象
をゼータ電位の変化として測定した結果を示す図
である。第4図aは、本発明方法(Zn−10%Ni
−4%BaCrO4、粒子がプラス帯電の場合)で得
られためつき鋼板断面の微粒子の析出した金属組
織の電顕写真である。第4図bは、特開昭60−
96786号の方法(Zn−12%Ni−4.5%BaCrO4、粒
子が未帯電の場合、比較例1で得られためつき鋼
板断面の微粒子の析出した金属組織の電顕写真で
ある。第4図cは第4図aを、第4図dは第4図
bを、それぞれ模式的に書いた断面図である。第
5図a,bは、本発明の製造法により得られるク
ロム酸バリウム微粒子複合めつき層(第1層)上
に、Zn−Ni合金めつきを施した積層型複合めつ
き鋼板aと特開昭60−96786号公報の製造法で得
られるクロム酸バリウム微粒子複合めつき鋼板b
のリン酸亜鉛処理後のリン酸塩皮膜結晶の構造を
示す写真である。 1……めつき層、2……鉄素地(鋼板)、3…
…粒子、4……アルミナ又はニツケル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ニツケルイオンまたはアルミナゾルあるいは
    その両者を付着させプラス帯電化した6価クロム
    を含むクロム酸塩からなる難溶性腐食阻止微粒子
    を含有した亜鉛または亜鉛合金系の硫酸酸性めつ
    き液中で、鋼板の片側または両側の表面にめつき
    して、該微粒子をそのめつき層の平面および断面
    の何れの方向にも均一分散させた亜鉛または亜鉛
    合金めつき層(第1層)を施し、さらにその上に
    亜鉛または亜鉛合金めつき層(第2層)を施した
    ことを特徴とする耐食性および塗装性に優れた積
    層型複合めつき鋼板の製造法。 2 ニツケルイオンまたはアルミナゾルあるいは
    その両者を付着させプラス帯電化した6価クロム
    を含むクロム酸塩およびシリカからなる難溶性腐
    食阻止微粒子を含有した亜鉛または亜鉛合金系の
    硫酸酸性めつき液中で、鋼板の片側または両側の
    表面にめつきして、該微粒子をそのめつき層の平
    面および断面の何れの方向にも均一分散させた亜
    鉛または亜鉛合金めつき層(第1層)を施し、さ
    らにその上に亜鉛または亜鉛合金めつき層(第2
    層)を施したことを特徴とする耐食性および塗装
    性に優れた積層型複合めつき鋼板の製造法。
JP15182186A 1986-06-30 1986-06-30 耐食性および塗装性に優れた積層型複合めっき鋼板の製造法 Granted JPS6311696A (ja)

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