JPH03236711A - イ草収穫機における刈取りイ草の挟持搬送機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はイ草収穫機の改良に関する。

〈従来の技術とその問題点〉 圃場から引起した未刈りイ草の穂先部側を挟持搬送帯に
より挟持中に、その株元部を刈刃によってカットすると
共に、その刈取り後のイ草を結束機の存在位置まで吊り
持ち搬送する過程において、そのイ草の茎稈に短かい屑
イ草のすぐり出し作用を付与するイ草収穫機は既知と言
えるが、その穂先部側の挟持力が弱いと、イ草の茎稈が
ズレ下がるため、株元部を短かく再カットしてしまうこ
とになり、又上記すぐり出し作用力の付加によって、正
規な長さのイ草までも抜は落ちるおそれがある。

その対策として、上記挟持搬送帯における素材自身の弾
力性を硬くしたり、或いはその撞き掛は状態のテンショ
ン作用を強化すると、逆にその挟持搬送帯の内部へイ草
を円滑に導入させることが困難となり、又イ草の茎稈に
も傷付きを与えやすくなる。特に、イ草の穂先部側を挟
持中に、その株元部を機体の上面まで振り上げることに
よって、その上面での結束作用を行なえるようにするた
め、イ草を引起し当初の起立姿勢から横倒し姿勢に弯曲
させようとする場合には、その支点となる穂先部側の挟
持位置から、イ草の茎稈が折れてしまうのである。

更に、上記株元部のカットはその１株分づつ行なわれる
ことになる処、その瞬時にはイ草の茎稈が刈刃の噛み付
きによって、前方へ押されるため、その時に穂先部側が
強固に挟持され過ぎていると、茎稈の全体として前方へ
張り出す円弧形態に弯曲付勢されることとなり、その結
果カット面の揃った状態として、且つすばやく安定裡に
刈取ることができず、所庸切れ味が低下する。そして、
このような問題は例えば２条刈り用として、−度に多量
のイ草を刈取る場合、−層顕著に発生することとなる。

〈問題点を解決するための手段〉 本発明はこのような問題点の改良を主目的としており、
そのための構成上掻上がりの横斜状態に立設されたイ草
の引起し機構と、その引起されたイ草の穂先部側を弾力
的に挟持しつつ、機体の後方へ搬送する挟持搬送機構と
、同じく引起されたイ草の株元部をカットする刈取り機
構と、そのカットされたイ草の株元部側を機体の左右方
向へ横送りすることにより、イ草を全体的な円弧弯曲形
態に変向させるすぐり選別機構とを備えたイ草収穫機に
おいて、 上記引起し機構を、イ草の引起し通路を区画する引起し
チェンケース並びに引起しガイド杆の左右一対と、その
チェンケースの内部を上下方向に沿って循環回走する無
端な引起しチェンと、そのチェンヘ上記チェンケースか
らの出没自在に枢着された多数の引起し爪とから形作り
、且つその引起し爪のクリーナーを引起しチェンケース
に付属させる一方、 上記刈取り機構を、引起し通路の横断方向に沿って直線
運動するバリカン型の刈刃として形作り、上記挟持搬送
機構を、引起し通路の背後へ一定角度の掻上がりな横斜
設置状態として臨む左右−対の無端な挟持搬送帯と、そ
の両搬送帯を前後方向への循環回走自在に軸架するため
の支持フレームとから形作り、その両搬送帯の背中合わ
せ面を一定な作用長さのイ草弾圧挟持面として、その弾
圧挟持面にイ草を屈曲付勢すべき一定の凹凸段差を与え
、 上記挟持搬送帯の下段位置へ、その搬送帯との一体的に
同一方向へ循環回走するラグ付きの無端な引込みベルト
も組み付け軸架させると共に、上記挟持搬送帯の作用始
点よりも前側へ引込みベルトの作用始点を、同しく挟持
搬送帯の作用始点よりも後側へ刈刃の作用点を各々位置
させて、上記引起し機構により引起されたイ草の穂先部
側を機体の前進に連れて、自づと引込みベルトにより挟
持搬送帯のイ草弾圧挟持面へ導入させ、その挟持により
引き上げ付勢した緊張状態のもとで、そのイ軍の株元部
を刈刃によりカット後、引き続く再カットの不能に退避
させる如く、上記挟持搬送帯により後上方へ吊り上げ搬
送するように関係設定したことを特徴とするものである
。

〈実施例〉 以下、図示の実施例に基いて本発明の具体的構成を詳述
すると、第１〜３図は乗用型イ草収穫機の全体を表わし
ており、（１１）はその収穫機における機体の総称であ
って、その前部位置のほぼ中央個所にはエンジン（１２
）が固定状態に搭載されている。　（１３）は同じく後
部位置のほぼ中央個所に固定設置されたトランスミッシ
ョンであり、中間軸（１４）と伝動ベルトなどを介して
エンジン（１２）に連結されている。

（１５）はそのエンジン（１２）によって回走駆動され
る左右一対の走行用クローラ−１（１６）は油圧シリン
ダーであって、これにより後述するイ草の分草機構（Ａ
）や引起し機構（Ｂ）、挟持搬送機構（Ｃ）、刈取り機
構（Ｄ）、すぐり選別機構（Ｅ）、集束搬送機構（Ｆ）
並びに結束機構（Ｇ）から威る一連の作業機構を走行上
、その前端部側から機体（１１）に対する作業フレーム
（１７）の枢支横軸（ｌＢ〉を回動中心として、昇降作
動させ得るようになっている。その作業フレーム（１７
）は上記作業機構の支持材として機能する意味で、機体
（１１）の一部をなす。

エンジン（１２）の上方位置は全体的に結束床（１９〉
として遮蔽されていると共に、そのエンジン（１２〉の
後部に位置する中間軸（１４）やトランスミッション（
１３）などの上方が、結束床（１９）との連続的なイ草
東（Ｍ）の積載台（２０〉として、好ましくは第１図か
ら示唆されるような側面視の凹溝形態に形作られている
。

つまり、機体（１１）における前部位置の上面が、圃場
から一定高さのイ草結束床（１９）として機能するよう
に定められており、そのほぼ中央一部がエンジン（１２
）の遮蔽用カバーを兼ねていると共に、同じく機体（１
１）における後部位置の上面が、結束床（１９）よりも
低いイ草東積載台（２０）として形成されているわけで
ある。尚、結束床（１９）はイ草の結束場所を意味する
ものであり、従ってその全体的に均一なフラット面に限
らず、起伏面から威る形態をも含み、このことは積載台
（２０）についても同様である。

（２１）は結束床（１９）と積載台（２０）との境界段
部であって、後部がりの横斜面を呈しており、作業中に
はこの段部（２１〉を介して、結束床（１９）と積載台
（２０）が相互の連続面を形作ることにより、結束床（
１９）にて結束されたイ草束（Ｍ）を、その自！落下的
に積載台（２０）上へ蹴り出せるようになっている。　
（２２）はイ草束（Ｍ）の株元部側に対面する積載台（
２０）の起立側壁面であり、これには例えば第１図の鎖
線で示す如き別な開閉ドアー若しくは延長閉塞板（２３
）を付設するか、又はその起立側壁面（２２）自身を背
高く延長させることによって、イ草束（Ｍ）の積載量を
増加できるように定めることが望ましい。

他方、積載台（２０）におけるイ草束（Ｍ）の穂先部側
に臨む側壁面は、これも若干背高く起立延長させるか、
又はその開放させた側壁面に穂先部側の支持枕となるバ
ー材を架設することにより、イ草束（Ｍ）を下方から安
定良く支持して、その穂先部側からの垂れ下がりを防ぐ
ことが良い、もっとも、その左右両側壁面の何れか一方
又は双方を開放状態に放任して、イ草束（Ｍ）の長さ変
化に対応させるようにしてもさしつかえない、更に、積
載台（２０）の底壁面（２４）は、これをイ草束（Ｍ）
の株元部側において低くなる横丁がり横斜面として、こ
れにより積み降し作業の容易化や、積載状態の水平安定
化などを図ることが有利である。

（２５）は機体（１１）から後方へ一体的に派出された
運転台であって、言うまでもなく操縦ボックス（２６）
やシート（２７）を備えており、日除は用の屋根が付属
的に立設されることもある。つまり、運転台（２５）の
直前位置がイ草束（Ｍ）の積載台（２０）として配設さ
れているわけであり、従ってオペレーターが運転台（２
５）に乗って収穫機を操縦し乍ら、イ草束（Ｍ）の積載
量などを支障なく直視することができ、又積載状態を手
直しすることもできる。

この点につき、図示の実施例では乗用型収穫機を表わし
ているが、上記の趣旨を達成できるならば、オペレータ
ーが圃場を歩行し乍ら操縦する型式のイ革収穫機に対し
ても、本発明を適用できること言うまでもない。

又、（２８）は機体（１１）の前端部付近に位置しつつ
、上記中間軸（１４）とほぼ平行な左右横方向に亘る延
在状態として、作業フレーム（１７）上に支持された作
業動力分配軸であり、その左右何れか一方側へ偏倚した
端部位置において、中間軸（１４）とベルトなどを介し
て伝動連結され、以ってエンジン（１２）から次に詳述
する各種作業機構（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）（Ｄ）（Ｅ）（Ｆ
）（Ｇ）へ、その駆動力を分配している。つまり、一連
の作業機構（Ａ）〜（Ｇ）が機体（１１）上に搭載され
た単一のエンジン（１２）によって、悉く駆動されるよ
うになっているわけである。

その一連の作業機構（Ａ）〜（Ｇ〉は、本発明の場合第
１〜３図から明白なように、機体（１１）の前部をなす
作業フレーム（１７〉上へ集中的に配列設置されており
、これによってイ草に対する一連の作業工程を著しく短
縮化し、′ｉＩＭ能率に処理できるようにすると共に、
その作業機自身を全体的に小型コンパクト化しつつも、
機体（１１）の後部位置に配設した上記積載台（２０）
を極力に広く確保して、そのイ草束（Ｍ）の積載量を著
しく増加できるようになっているのである。

即ち、上記一連の作業機構（Ａ）〜（Ｇ）をその工程順
序に従って詳述すると、先づ未刈りイ草を分草作用する
分軍機＄１　（Ａ）は、収穫機を上方から見た状態にお
いて、機体（１１）の前部に位置する上記結束床（１９
）の左右何れか一方側（図では収穫機の前進方向に向か
って左側位置）へ偏倚した端部に配設されている。　（
２９）はその機構（Ａ）を形作る固定分草杆であって、
機体（１１）の前方へ水平状に長く突出しており、これ
との結合下部前端位置を支点とし乍ら、偏心軸（３０）
によってあたかも中張りの縄跳び振幅運動に似た回動（
公転運動〉作用を営なむ可撓な振動分草杆（３１）が、
第１図の側面図から示唆される通り、水平面と交叉する
一定角度の後上り横斜状態に立設されている。

そのため、収穫機の前進に連れて、−場に密生繁茂して
いるイ草の茎稈群へ−早く分は入ることができ、その茎
稈群の絡み付きをも上記運動作用により、確実に解きほ
ぐすことができる。しかも、その振動分草杆（３１）は
自転運動しないよう、偏心軸（３０）の軸受筒（３２）
内へ支持連結されているので、その可撓性の材質から威
ることとも相俟って、イ草の茎稈に傷付きを与えたり、
該茎稈と絡み付くような心配もない、　（３３）は同じ
く偏心軸（３０）へ上方からエンジン（１２）の動力を
伝える伝動軸、（３４）は分草矢である。

分草されたイ草は、その直後引起し機構（Ｂ）によって
、正しい起立姿勢に引起される。つまり、引起し機構（
Ｂ）は分草機構（Ａ）の直後位置に臨んでおり、従って
第２．３図から明白なように、これも機体（１１）の前
部に位置しつつ、その−刃側（同しく左側）へ偏倚した
横端部に配設されていることになる。　（３５）はその
引起し機構（Ｂ）を形作る引起しチェンケース、（３６
）は同じく楡、（３７）はそのチェンケース（３５）に
付属された引起しガイド杆であり、何れも上記振動分草
杆（３１）の設置角度より大きな急角度の後上り横斜状
態に立設されている。（Ｓ）はそのチェンケース（３５
）とガイド杆（３７）との正しく向かい合う左右相互間
に開口区戒された引起し通路であり、この通路（Ｓ）を
無端な引起しチェ７（３８〉が、循環回走するようにな
っている。

そして、そのチェ７（３８）には多数の引起し爪（３９
）が一定間隔おきに、且つ起伏自在に枢着されており、
その爪（３９）が引起し通路（Ｓ）を上昇する往動時に
おいてのみ、該通路（Ｓ）内への横断状態に起立して、
未刈りイ草を梳りつつ引起すことになり、逆に下降する
復動時には、チェンケース（３５）内への埋没状態に伏
倒する。　（４０）はその伏倒状態にある引起し爪（３
９）を清掃するクリーナーであり、チェンケース（３５
）の上端部近傍に付属設置されている。　（４１）は同
しくケース（３５）の上端部に架設されたギヤボックス
である。

その場合、第１図の側面図から明白なように、上記振動
分草杆（３１）と引起し通路（Ｓ）は、その中途高さ位
置においてＸ字型に交叉する関係の設置状態にあり、従
って分草後のイ草はそのまま円滑に、且つその所要数が
引起し爪（３９）により、順次に正しく引起されること
になる。尚、引起しチェン（３８）を掛架する上下一対
のスプロケットは図示省略しであるが、これもエンジン
（１２）にまり回走駆動されること勿論である。

起立姿勢に引起されたイ草は、引続き第４図に示すよう
に、その穂先部側が挟持搬送機構（Ｃ）によって挟持さ
れたままで、機体（１１）の後上方に向かい吊り上げ搬
送されるようになっている。つまり、その挟持搬送機構
（Ｃ）は引起し機構（Ｂ）の直後位置に臨むよう架設さ
れており、やはり機体（１１）の一方（ａｌｌ（左側）
へ偏倚した横端部位置にある。

（４２）はその挟持搬送機構（Ｃ）を形作る挟持搬送帯
の総称であり、これは第２．６図の平面図から明白なよ
うに、上記引起し通路（Ｓ）へ後方から正しく臨みつつ
、機体（１１）の実質上前後方向に沿って延在している
。しかも、第１．４図の側面図から示唆されるように、
引起されたイ草の穂先部側と対応する一定高さ位置にお
いて、水平面と一定角度（α）に交叉する後上りの横斜
設置状態に支架されている。（Ｌ）はその挟持搬送作用
長さ、（ａ）（ｂ）は同じく作用始点と作用終点の各位
置を示している。

この挟持搬送帯（４２〉を第７〜１１図に抽出して一層
具体的に言えば、これは左右何れか一方倒（左（ＩＩ）
の無端な複列型■ベルト組（４３）と、残る他方側（右
側）の無端な複列型Ｖベルト組（４４）との一対から戒
ると共に、その両Ｖベルト組（４３）　（４４）が少な
くとも前後一対づつの複列型■プーリー（４５）　（４
６）に、各々循環回走できるように張架されている。そ
して、その他方側（右側）のＶベルト組（４４）は所要
数の複列型中間Ｖプーリー（４７）によって、上方から
見た場合に好ましくは機体（１１）の内側から外側への
凸曲面状に張り出し付勢されており、これに−大側（左
側）のＶベルト組（４３）が弾圧的に密着されているの
で、イ草の穂先部側はその相互間に挟持されたままで、
その所躍垂れ下がり起立姿勢のもとに後上方へ吊り上げ
搬送されることとなる。

つまり、両ベルト組（４３）　（４４）の背中合わせ面
が、上記一定作用長さ（Ｌ）だけ延在するイ草の弾圧挟
持面（Ｐ）として形成されているわけである。

その場合、イ草の弾圧挟持面（Ｐ）には第８．９図の符
号（Ｈ）で示す一定の凹凸段差も与えられており、その
段差（Ｈ）によってイ草の茎稈を屈曲する付勢状態に保
ちつつ搬送するようになっている。

挟持されるイ草の量に多少の変化がある時に、団子状の
多量なイ草により弾圧挟持面（Ｐ）が容易に拡開変形さ
れて、その内部から少量のイ草が抜は落ちたり、或いは
位置ズレしてしまうことを防ぎ、又挟持搬送帯（４２）
自身の素材やそのテンション作用による弾圧力は、これ
を予じめイ草の茎稈に傷付けない程度の一定として維持
しつつも、その弾圧挟持面（Ｐ）の凹凸段差（Ｈ）によ
り、イ草の抜は落ちや位置ズレなどを効果的に防止する
趣旨である。

この点、図示の実施例では上記の一定段差（Ｈ）を与え
るにつき、複列型中間Ｖプーリー（４７）におけるベル
ト組掛架面の隣り合う相互間に、その直径寸法の大小変
化を加工付与しているが、上記趣旨を達成できるならば
、例えばベルト自身の断面形状を互いに咬み合う屈曲形
態に定めて、その咬み合いによる凹凸段差（Ｈ）を付与
しても良い。

（４８）はラグ（４９）付きの無端な引込みベルトであ
って、ゴムなどの弾性材から成り、第７．１０図から明
白なように、上記挟持搬送帯（４２）のほぼ前半部に相
応する作用長さを有するものとして、該搬送帯（４２）
の下段位置にほぼ平行するよう延在されており、しかも
上記他方側（右側）の複列型Ｖベルト組（４４）と一体
的に同一方向へ循環回走するように、共通のプーリー支
軸（５０）によって結合されている。

つまり、挟持搬送帯（４２）が引込みヘルド（４８）付
きの所謂ユニット体として、全体的な挟持搬送機構（Ｃ
）を形作っているわけであり、これもエンジノ（１２）
によって回走駆動される。　（５１）はその搬送帯（４
２）のプーリー駆動支軸、（５２）は同しく支持フレー
ムであり、これに内蔵されたテンションバネ（５３）に
よって、左右一対の上記複列型Ｖベルト組（４３）　（
４４）に対し、その長手の前後方向に沿って働く適度な
テンション作用が各々付与されている。

（５４）はギヤボックス、（５５）は伝動軸である。

上記挟持搬送機！　（Ｃ）の引込みベルト　（４８）は
起立姿勢のイ草を、その引起し通路（Ｓ）から挟持搬送
帯（４２）のイ草弾圧挟持面（Ｐ）へ確実に受は渡し導
入作用するものであり、従いその作用始点（ｄ）が挟持
搬送帯（４２）の搬送作用始点（ａ）よりも、若干前方
位置にある。そして、イ草の穂先部側が上記挟持搬送帯
（４２）により挟持されると同時か、又はその直後に刈
取り機構（Ｄ）の刈刃（５６）によって、そのイ革の株
元部側が安定裡にすばやくカットされるように関係設定
されている。

その場合、挟持搬送帯（４２）は上記した一定角度（α
〉の抜上がり横斜状態に延在されているため、その弾圧
挟持面（Ｐ）に挟持されたイ草は引き上げ緊張されるこ
ととなり、そのあたかも糸を張った如き付勢状態のもと
で、刈刃（５６）が株元部に噛み付く結果、優れた切れ
味の揃ったカット面として確実に刈取れるのである。又
、その刈取り後のイ草はそのまま引き続き後上方へ、退
避状態に吊り上げ搬送されるので、その正規なイ草の再
カットされて短かくなるおそれもない。

従って、刈取り機構（Ｄ）も上方から見た時、機体（１
１）の−右側（左側）へ偏倚した端部位置に存在してい
ることになる。上記後方への吊り上げ搬送中に、短小な
屑イ草が自動選別的に落下投棄されるのである。上記刈
取り機構（Ｄ）の刈刃（５６）は、引起し通路（Ｓ）の
後方に臨み乍ら、その通路（Ｓ）を横断する如き左右横
方向へ往復運動されるバリカン形態をなしており、これ
もエンジン（１２）からの動力により駆動されること勿
論である。

上記挟持搬送機構（Ｃ）をなす挟持搬送帯（４２）の下
方位置には、平面から見た状態において、その挟持搬送
方向（機体のほぼ前後方向）とほぼ直角に交叉する左側
又は右側（図の場合）の横方向に沿って延在するすぐり
選別機構（Ｅ）が配設されており、これによって穂先部
側の挟持搬送中に、その刈取り後のイ草を中間部から株
元部側に向かって梳る如くすぐり作用すると共に、その
株元部をほぼ結束床（１９）の高さまで振り上げ変向さ
せて、その過程で短小な屑イ草を再度選んですぐり落す
ようになっている。

即ち、イ草のすぐり選別機構（Ｅ）は第１〜３図から明
白なように、その全体として機体（１１）における結束
床（１９）の前面相当部（一定高さの前側）へ臨む位置
にあり、且つ上記挟持搬送方向と交叉する左右横方向へ
の延在状態として設置されている。

そして、これを−層具体的に説明すると、そのすぐり選
別機構（Ｅ）は刈取りイ草の中間部を引掛けつつ横斜め
上方に振り上げる上段すぐり搬送帯（５７）と、同じく
株元部側を引掛けてほぼ横水平方向へ振り出す下段すぐ
り搬送帯（５８）との一対から威り、その両者の何れも
第１．４図の側面図から示唆されるように、そのすぐり
搬送作用始点（ｅ＞　　＜ｒ＞が上記挟持搬送帯（４２
）から吊り下がる起立姿勢のイ草へ臨む位置にあり、そ
のイ草の後上方に向かう挟持搬送作用に際会して、その
中間部や株元部側がやがて自動的に上下一対のすぐり搬
送帯（５７）　（５８）へ垂れ掛かるようになっている
。

その上下一対のすぐり搬送帯（５７）　（５Ｂ）は、何
れもすぐりチェンケース（５９）　（６０）と、その内
部を循環回走する無端なすぐリチェン（６１）　（６２
）との組立体であり、そのチェ７（６１）　（６２）に
は一定間隔おきに多数のすぐり爪（６３）　（６４）が
、上記引起し爪（３９）と同しように起伏自在として枢
着されている。つまり、そのすぐり爪（６３）　（６４
）が第５．６図の矢印で示すように、イ草のすぐり搬送
作用終点（ｇ）（ｈ）に向かって往動する時、初めてチ
ェンケース（５９）　（６０）から各々突出するように
起立して、イ草を引掛は得るようになっており、逆方向
へ復動する時にはチェンケース（５９）　（６０）内へ
埋没伏倒するのである。

その場合、特に第３．５図示の前方から見た状態では、
下段すぐり搬送帯（５Ｂ）が刈取りイ草の株元部側をほ
ぼ横水平方向へ振り出す如く、実質上圧しい水平設置状
態に延在されており、これに対して上段すぐり搬送帯（
５７）は両図から明白なように、その水平状態の下段す
ぐり搬送帯（５８）と一定角度（β〉に交叉する言わば
横上りの横斜設置状態として、そのすぐり搬送作用終点
（ｇ）へ行くに連れて徐々に高くなるように延在されて
いる。

これによって、イ草の株元部側を最終的にほぼ結束床（
１９）の高さまで振り上げ変向させる趣旨である。従い
、この趣旨を連成できる限りでは、図示実施例の下段す
ぐり搬送帯（５８）を省略してもさしつかえない、尚、
そのすぐリチェン（６１）　（６２）にもテンション作
用が与えられているが、その機構は図示省略しである。

又、第１．４図から示唆されるように、上下−対のすぐ
り搬送帯（５７）　（５８）は側面から見た時、その下
段すぐり搬送帯（５８）のすぐり爪（６４）が、前方を
正しく直視する指向状態にあり、他方上段すぐり搬送帯
（５７）のすぐり爪（６３）は、斜め前上方を指向する
状態にあって、その指向線が互いに一定角度（ｙ）を保
って交叉していると共に、下段すぐり搬送帯（５８）の
作用始点（【）が前方位置として、これよりも後方に上
段すぐり搬送帯（５７）の作用始点（ｅ）が位置するよ
うに関係設定されている。

しかも、第２．６図の平面図から明白なように、上段す
ぐり搬送帯（５７）はその作用終点（ｇ）へ行く程、徐
々に前方へ張り出す横斜設置状態にあり、これに対して
下段すぐり搬送帯（５８）は全体的な言わば横一線状態
に延在し、これによって両搬送帯（５７）　（５８）が
一定角度（θ）をなして交叉していると共に、その作用
終点（ｇ）（ｈ）が上下位置関係を保ち乍らも、平面か
ら見て相互のほぼ同等位置に合致している。

すぐり選別機構（Ｅ）は上記のように構成されているた
め、イ革が挟持搬送帯（４２〉により穂先部側から吊り
上げられて、後上方へ挟持搬送される作用中に、そのイ
草の株元部側と中間部は第４〜６図のように、順次下段
すぐり搬送帯（５８）のすぐり爪（６０と、上段すぐり
搬送帯（５７）のすぐり爪（６３）に自づと垂れ掛かり
、その挟持搬送方向と交叉する関係の横方向へ振り出し
搬送される過程において、その中間部から株元部側に向
かってすぐり爪（６３）　（６４）により梳られること
になり、又そのすぐり搬送に伴なって、株元部側が下段
すぐり搬送帯（５８）から上段すぐり搬送帯（５７）へ
、順次乗り換えられる如くほぼ結束床（１９）の高さま
で振り上げられ、イ草は引起し当初と挟持搬送の起立姿
勢から、最終的に横倒し姿勢へと変向されて、全体的な
円弧形態に弯曲することとなる。

即ち、刈取りイ草は挟持搬送帯（４２）による穂先部側
の挟持位置を言わば可動支点として、その後上方への搬
送中に株元部側がすぐり搬送帯（５７）　（５８）によ
り、あたかも振り子のように扇の輪郭軌跡を描きつつ円
弧運動して、はぼ結束床〈１９〉の高さまで振り上げら
れ、最終的な横倒し姿勢に変向されるわけである。その
結果、短小な屑イ草はこの作用中にも投棄され、又イ草
の絡み付きなどもすぐり爪（６３）　（６４）の通り抜
けによって、整然と分離し合うように矯正される。

尚、（６５）は上記結束床（１９）の前面相当部に立設
されたすぐり選別機構（Ｅ）用カバー板であり、すぐり
搬送されるイ草の不慮な侵入などを予防する。同様な意
味のカバーにより、挟持搬送機構（Ｃ）や結束機構（Ｇ
）なども被覆化粧されているが、これらは図示省略しで
ある。　（６６）はすぐり選別機構（Ｅ）と中間軸（１
４）との伝動用ギヤボックスであり、そのすぐりチェン
（６１）　（６２）が左右一対づつのスプロケット（図
示省略）を介して、やはりエンジン（１２）により回走
駆動されるようになっている。

すぐり選別を受けたイ草の株元部側は、機体（１１）の
前部に位置する結束床（１９）の残る他方側（右側）へ
臨む上段すぐり搬送帯（５７）の作用終点（ｇ）におい
て、その結束床（１９）上に向かい言わば払い出される
ことになる。そのイ草は穂先部側において依然挟持中に
あるため、上段すぐり搬送帯（５７）のすぐり爪（６３
）が回走して、株元部側を搬送する勢力により、その株
元部は上記すぐり作用終点（ｇ）に達するや、すぐり爪
（６３）からはずれて後方に向かい振り退される如く、
結束床（１９）上へ払い出されることになるわけである
。

そして、その順次払い出されたイ軍の株元部は、結束床
（１９）上の集束搬送機構（Ｆ）に受は取られて、結束
機構（Ｇ）に向かい正しく搬送されることになる。　（
６７）はその集束搬送機構（Ｆ）を形作る集束搬送帯で
あって、第１２．１３図に抽出拡大する通り、上記挟持
搬送機構（Ｃ）の引込みベルト（４８）と同様なラグ（
６８）を一定間隔おきに備えた左右一対の無端な弾性ベ
ルトから威り、集束ガイド（６９）やバッカー（７０）
と相俟って、イ草の株元部を順次に後方へ搬送する。

従い、この集束搬送機構（Ｆ）の搬送帯（６７）は第２
．６図の平面図から明白なように、上記挟持搬送帯（４
２）などと反対の他方側（右側）に位置しつつ、結束床
（Ｉ９）上の横端部においてイ軍の株元部を円滑に受は
入れ得るよう、横軸遜りに回動する駆動支軸（７１〉を
備えている。その支軸（７１）は中間軸（１４）との伝
動ケース（７２）などを介して、エンジン（１２〉によ
り駆動され、集束搬送帯（６７）が循環回走されること
となる。

又、その集束搬送帯（６７）により結束機構（Ｇ）の存
在する後方へ搬送されるイ草の株元部は、その搬送過程
において株元部揃え用刈刃（７３）により、自づとカッ
トされるようになっている。その株元部が整然と揃った
状態において、結束機構（Ｇ〉へ送り込まれるのである
。尚、その揃え用刈刃（７３）は上記した刈取り機構（
Ｄ）の刈刃（５６）と同様なバリカン形態であるため、
その詳細を図示省略しであるが、第１２．１３図から示
唆される如く、集束搬送帯（６７）と同様にイ革の株元
部を受は入れ得る起立の設置姿勢にあること言うまでも
ない。

上記集束搬送帯（６７）は穂先部側の挟持搬送帯（４２
）と実質的に平行する如く、機体（１１）の前後方向に
沿って延在されており、これによる後方への搬送中にお
いても、イ草の穂先部側は依然として挟持搬送帯（４２
）による挟持搬送作用を受けているため、その株元部が
結束機構（Ｇ）へ最終的に受は入れられた状態では、イ
草が言わば横一線の整然とした集束伏倒姿勢に保たれる
こととなり、その搬送過程でもイ草の乱れが矯正される
のである。

上記説明から既に明白な通り、結束機構（Ｇ）は結束床
（１９）上において、集束搬送帯（６７）の直後位置に
臨んでおり、上記穂先部側の挟持搬送機構（Ｃ）と左右
の対をなす如く、やはり機体（１１）の他方側（右側）
へ偏倚した端部位置に設置されている。　（７４）はそ
の結束機構（Ｃ，）を形作る結束機であり、イ草の一定
量が受は入れられるや否や、該結束機（７４）が感知ド
アー（７５）の作用によって起動し、その横倒し姿勢の
もとで結束されたイ草東（Ｍ）は、直ちに放出アーム（
７６）により第６図に示唆する如く、その横倒し姿勢の
ままで結束床（Ｉ９）に後続する積載台（２０）へ、言
わば直通状に蹴り出し移行されるのである。尚、（７７
）は結束機（７４〉のニードルを示しているが、その結
束紐は図示省略しである。

その場合、イ草は上記すぐり選別機構（Ｅ）による変向
作用を口前に受けているため、その結束床〈１９）上で
の横倒し姿勢において、集束搬送帯（６７）により集束
され、又結束機（７４）により結束されることになるが
、そのイ草の横倒し姿勢としては第１図の側面図や第５
図の正面図から示唆されるように、水平面との厳密な平
行状態のみを意味せず、穂先部側の挟持位置が株元部よ
りも若干高くなる傾き状！ｓ（吊り下げの垂直面と交叉
する角度が、４５度を越えてほぼ９０度に達するまでの
角度姿勢）も含む。

更に、上記結束作用の完了と挟持搬送帯（４２）による
挟持作用の解除とは、時間的なタンミングとしてほぼ同
時に実行されるように関係設定されており、そのイ草の
一定量が結束完了するや否や、そのイ草束（Ｍ）は直ち
に且つ確実に積載台（２０）へ蹴り出されるようになっ
ている。

つまり、これを換言すれば、穂先部側を挟持搬送する挟
持搬送帯（４２）の作用速度よりも、株元部側を振り上
げ変向させるすぐり搬送帯（５７）　（５Ｂ）の作用速
度の方が、かなり高速に回走駆動されるように定められ
ているわけであり、従ってそのすぐり搬送帯（５７）　
（５８）の言わば横送り勢力によっても、屑イ草は機体
（１１）の他方側（右側）に向かって、放出投棄される
ことになり、その選別効果を昂め得ると共に、その高速
度な結束床（１９）上に向かう株元部の払い出し作用に
より、上記株元部揃え用刈刃（７３）で以って、その株
元部を自づと効果的に揃え切ることもできることになる
。

〈発明の効果〉 以上のように、本発明では後上がりの横斜状態に立設さ
れたイ草の引起し機構（Ｂ）と、その引起されたイ草の
穂先部側を弾力的に挟持しつつ、機体（１１）の後方へ
搬送する挟持搬送機構（Ｃ）と、同じく引起されたイ草
の株元部をカットする刈取り機構（Ｄ）と、そのカット
されたイ草の株元部側を機体（１１）の左右方向へ横送
りすることにより、イ草を全体的な円弧弯曲形態に変向
させるすぐり選別機構（Ｅ）とを備えたイ草収穫機にお
いて、 上記引起し機構（Ｂ）を、イ草の引起し通路（Ｓ）を区
画する引起しチェンケース（３５）並びに引起しガイド
杆（３７）の左右一対と、そのチェンケース（３５）の
内部を上下方向に沿って循環回走する無端な引起しチェ
ン（３８）と、そのチェン（３８）へ上記チェンケース
（３５）からの出没自在に枢着された多数の引起し爪（
３９）とから形作り、且つその引起し爪（３９）のクリ
ーナー（４０）を引起しチェンケース（３５）に付属さ
せる一方、 上記刈取り機構（Ｄ）を、引起し通路（Ｓ）の横断方向
に沿って直線運動するバリカン型の刈刃（５６）として
形作り、 上記挟持搬送機構（Ｃ）を、引起し通路（Ｓ）の背後へ
一定角度（α）の後上がりな横斜設置状態として臨む左
右一対の無端な挟持搬送帯（４２）と、その両搬送帯（
４２）を前後方向への循環回走自在に軸架するための支
持フレーム（５２）とから形作り、その両搬送帯（４２
）の背中合わせ面を一定な作用長さ（Ｌ）のイ草弾圧挟
持面（Ｐ）として、その弾圧挟持面（Ｐ）にイ草を屈曲
付勢すべき一定の凹凸段差（Ｈ）を与え、 上記挟持搬送帯（４２）の下段位置へ、その搬送帯（４
２）との一体的に同一方向へ循環回走するラグ（４９）
付きの無端な引込みベルト（４８）も組み付け軸架させ
ると共に、 上記挟持搬送帯（４２）の作用始点（ａ）よりも前側へ
引込みベルト（４８）の作用始点（ｄ）を、同じく挟持
搬送帯（４２）の作用始点（ａ）よりも後側へ刈刃（５
６）の作用点を各々位置させて、上記引起し機構（Ｂ）
により引起されたイ草の穂先部側を機体（１１）の前進
に連れて、自づと引込みベルト　（４８）により挟持搬
送帯（４２）のイ草弾圧挟持面（Ｐ）へ導入させ、その
挟持により引き上げ付勢した緊張状態のもとで、そのイ
草の株元部を刈刃（５６）によりカット後、引き続く再
カットの不能に退避させる如く、上記挟持搬送帯（４２
）により後上方へ吊り上げ搬送するように関係設定しで
ある構成のため、冒顧に述べた従来技術の問題点を確実
に改良できる効果がある。

つまり、イ草の穂先部側を挟持搬送する挟持搬送機構（
Ｃ）の挟持搬送帯（４２）が、その左右一対の背中合わ
せによって、一定な作用長さ（Ｌ）分に延在するイ草の
弾圧挟持面（Ｐ）を形作っており、しかもその弾圧挟持
面（Ｐ）にはイ草を屈曲状態に付勢すべき一定の凹凸段
差　（Ｈ）が与えられているため、その挟持搬送帯（４
２〉における素材自身の弾力性は、これをイ草に傷付け
ない程度として、又その弾圧挟持面（Ｐ）へ円滑にイ草
を導人できる程度として、予しめの一定に維持しつつも
、その凹凸段差（Ｈ）の付与により、未刈りイ草の穂先
部側を安定・確固に挟持し乍ら、その株元部を刈刃（５
６）により確実にカットできると共に、その刈取り後に
正規な長さのイ草までも抜は落ちるおそれを、完全に防
止できることとなる。

しかも、そのような挟持搬送帯（４２）の下段位置には
、その搬送帯（４２〉との同一方向へ一体的に循環回走
するラグ（４９）付きの無端な引込みベルト（４８）も
組付け軸架されており、その引込みベルト（４８）の作
用始点（ｄ）が挟持搬送帯（４２）の作用始点（ａ）よ
りも前側に位置されているため、上記イ草の弾圧挟持面
（Ｐ）へ凹凸段差（Ｈ）を付与して、これによりイ草を
屈曲付勢状態に挟持させるとしても、その内部へ引込み
ヘルド（４８）によって、イ草を頗る円滑に導入させる
ことができるのであり、従い殊更２条刈り用として顕著
な効果を奏し得ることとなる。

この点、例えば引込みベルト　（４８）に代るスターホ
イールの左右一対を、その挟持搬送帯（４２）の入口部
に臨ませて、これによりイ草を導入させる構成では、そ
のスターホイールが１本の軸線廻りに回転運動するだけ
であるため、上記弾圧挟持面へイ草を円滑に導入させる
べき一定の作用長さを採ることができず、その隣り合う
運動機構の配列設置上、その相互間には導入作用の所躍
段差又は空白が発生してしまうことになる。その結果、
特に上記弾圧挟持面（Ｐ）に凹凸段差（Ｈ）を与えたり
、或いは２条刈り用として一度に多量のイ草を導入しよ
うとする場合には、円滑な流れのもとに導入することが
不可能である。

本発明ではそのイ草導入作用を、上記挟持搬送帯（４２
）との一体的に循環回走する引込みベルト（４８〉によ
って行なっているため、その作用長さを図示実施例のよ
うに、例えば挟持搬送帯（４２）のほぼ前半部に相応す
る長さとして、言わばオーバーラツプする如く充分に長
く確保することができ、その結果スターホイールに伴な
う上記問題点も、著しく合理的に解決できるのである。

又、その引込みベルト（４８）を特許請求の範囲・第２
項に特定記載の通り、左右一対の挟持搬送帯（４２）に
ついて、その機体（１１）の内側に位置する片方へ上記
のように組付けユニット化させるならば、すぐり選別機
構（Ｅ）により刈取りイ草の株元部側を横送りして、そ
のイ草を全体的な円弧弯曲形態の横倒し姿勢に変向させ
る場合にも、その振り上げ変向作用中のイ草に引込みベ
ルト（４８）のラグ（４９）が、依然として確実に引掛
かることになるので、その刈取りイ草を挟持搬送帯（４
２）により搬送続行するに当り、その際送作用を効果的
に助勢させることができるのである。その際、ラグ（４
９）はイ草に挟持力を付加せず、唯単に引掛けるだけで
あるため、挟持搬送帯（４２）の挟持搬送作用に対して
、その抵抗や障害を及ぼすおそれも全熱ない。

更に、本発明では上記挟持搬送機構（Ｃ）の挟持搬送帯
（４２）が、一定角度（α）の抜上がり横斜状態として
、引起し機構（Ｂ）の直後位置に支架されていると共に
、その挟持搬送作用始点（ａ）よりも扱側位置に、これ
と直交する左右横方向へ直線運動する刈刃（５６）の作
用点が臨まされているため、上記引込みベルト（４８）
により導入された未刈りイ草は、その穂先部側が挟持搬
送帯（４２）により後上方へ引き上げられ、自づと緊張
する付勢状態に保たれることとなり、その状態での瞬時
に株元部が刈刃（５６〉によってカットされるのである
。

その所譚糸を張った如き状態のもとにカットされるため
、そのカット面が整然と揃うと共に、刈刃（５６）にも
無理な力が作用せず、その耐久性を向上できるのである
。

しかも、そのカットされるや否や、イ草は引き続き穂先
部側から後上方へ吊り上げ搬送されるため、その穂先部
側が上記のように安定・確固に挟持されていることとも
相俟って、その株元部を不正に再カットしてしまうおそ
れがなく、正規な長さのイ゛草として洩れなく収穫でき
るのである。

又、本発明の場合未刈りイ草の引起し機構（Ｂ）を形作
る引起しチェンケース（３５）には、その引起し爪（３
９）を伏倒状態のもとで清掃するクリーナー　（４０）
も付属設置されているため、その引起し爪（３９）にイ
草のシブが付着・堆積することを、自づと効果的に抑制
でき、イ草の損傷防止を図れる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明におけるイ草収穫機の全体概略側面図、
第２．３図は第１図の平面図と正面（前面）図、第４〜
６図は第１〜３図に対応する配置形態で示す作用説明図
、第７〜１１図は穂先部側の挟持搬送機構を抽出したも
のであり、第７図はその平面図、第８図は第７図の■−
■線に沿う拡大断面図、第９図は第８図の一部拡大断面
図、第１０図は同しく挟持搬送機構の側面図、第１１図
は第１Ｏ図の背面（後面）図、第１２図は集束搬送機構
と結束機構を抽出した拡大側面図、第１３図は第１２図
の平面図である。 （Ａ）　　・・・・・分草機構 （Ｂ）　　・・・・・引起し機構 （Ｃ）　　・・・・・挟持搬送機構 （Ｄ）　　・・・・・刈取り機構 （Ｅ）　　・・・・・すぐり選別機構 （Ｆ）　　・・・・・集束搬送機構 （Ｇ） （Ｈ） （Ｌ） （Ｍ） （Ｐ） （１１） （１２） （１９） （２０） 〈３５〉 （３７） （３８） （３９） （４０） （４２） （４８） （４９） （５０） （５２） （５６） ・結束機構 ・凹凸段差 ・挟持搬送作用長さ ・イ草東 ・イ草弾圧挟持面 ・機体 ・エンジン ・結束床 ・積載台 ・引起しチェンケース ・引起しガイド杆 ・引起チェ７ ・引起し爪 ・クリーナー ・挟持搬送帯 ・引込みベルト ・ラグ ・プーリー支軸 ・支持フレーム ・刈刃 （５７）　（５８）　　・　・ （６３）　（６４）　　・　・ （６７）　　・　・　・　・ （７３）　　・　・　・　・ （７４）　　・　・　・　・ （ａ）　　・　・　・　・ （ｄ）　　・　・　・　・ 〈α）　・　・　・　・ ・すぐり搬送帯 ・すぐり爪 ・集束搬送帯 ・株元部揃え用刈刃 ・結束機 ・挟持搬送作用始点 ・引込み作用始点 ・横斜角度

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、後上がりの横斜状態に立設されたイ草の引起し機構
   （Ｂ）と、その引起されたイ草の穂先部側を弾力的に挟
   持しつつ、機体（１１）の後方へ搬送する挟持搬送機構
   （Ｃ）と、同じく引起されたイ草の株元部をカットする
   刈取り機構（Ｄ）と、そのカットされたイ草の株元部側
   を機体（１１）の左右方向へ横送りすることにより、イ
   草を全体的な円弧弯曲形態に変向させるすぐり選別機構
   （Ｅ）とを備えたイ草収穫機において、上記引起し機構
   （Ｂ）を、イ草の引起し通路（Ｓ）を区画する引起しチ
   ェンケース（３５）並びに引起しガイド杆（３７）の左
   右一対と、そのチェンケース（３５）の内部を上下方向
   に沿って循環回走する無端な引起しチェン（３８）と、
   そのチェン（３８）へ上記チェンケース（３５）からの
   出没自在に枢着された多数の引起し爪（３９）とから形
   作り、且つその引起し爪（３９）のクリーナー（４０）
   を引起しチェンケース（３５）に付属させる一方、上記
   刈取り機構（Ｄ）を、引起し通路（Ｓ）の横断方向に沿
   って直線運動するバリカン型の刈刃（５６）として形作
   り、 上記挟持搬送機構（Ｃ）を、引起し通路（Ｓ）の背後へ
   一定角度（α）の後上がりな横斜設置状態として臨む左
   右一対の無端な挟持搬送帯（４２）と、その両搬送帯（
   ４２）を前後方向への循環回走自在に軸架するための支
   持フレーム（５２）とから形作り、その両搬送帯（４２
   ）の背中合わせ面を一定な作用長さ（Ｌ）のイ草弾圧挟
   持面（Ｐ）として、その弾圧挟持面（Ｐ）にイ草を屈曲
   付勢すべき一定の凹凸段差（Ｈ）を与え、 上記挟持搬送帯（４２）の下段位置へ、その搬送帯（４
   ２）との一体的に同一方向へ循環回走するラグ（４９）
   付きの無端な引込みベルト（４８）も組み付け軸架させ
   ると共に、上記挟持搬送帯（４２）の作用始点（ａ）よ
   りも前側へ引込みベルト（４８）の作用始点（ｄ）を、
   同じく挟持搬送帯（４２）の作用始点（ａ）よりも後側
   へ刈刃（５６）の作用点を各々位置させて、上記引起し
   機構（Ｂ）により引起されたイ草の穂先部側を機体（１
   １）の前進に連れて、自づと引込みベルト（４８）によ
   り挟持搬送帯（４２）のイ草弾圧挟持面（Ｐ）へ導入さ
   せ、その挟持により引き上げ付勢した緊張状態のもとで
   、そのイ草の株元部を刈刃（５６）によりカット後、引
   き続く再カットの不能に退避させる如く、上記挟持搬送
   帯（４２）により後上方へ吊り上げ搬送するように関係
   設定したことを特徴とするイ草収穫機。 ２、挟持搬送帯（４２）の下段位置へ引込みベルト（４
   ８）を組み付け軸架させるに当り、 その機体（１１）の内側に位置する片方の挟持搬送帯（
   ４２）を張架するためのプーリー支軸（５０）へ、上記
   引込みベルト（４８）をその挟持搬送帯（４２）との同
   一方向へ循環回走するように組付け張架させたことを特
   徴とする特許請求の範囲・第１項記載のイ草収穫機。