JPH03209876A - 微小なmis型fetとその製造方法 - Google Patents

微小なmis型fetとその製造方法

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JPH03209876A
JPH03209876A JP2005161A JP516190A JPH03209876A JP H03209876 A JPH03209876 A JP H03209876A JP 2005161 A JP2005161 A JP 2005161A JP 516190 A JP516190 A JP 516190A JP H03209876 A JPH03209876 A JP H03209876A
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茂 楠
Shigeki Komori
重樹 小森
Katsuhiro Tsukamoto
塚本 克博
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    • H01L29/02Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor
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    • H01L29/10Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by their shape; characterised by the shapes, relative sizes, or dispositions of the semiconductor regions ; characterised by the concentration or distribution of impurities within semiconductor regions with semiconductor regions connected to an electrode not carrying current to be rectified, amplified or switched and such electrode being part of a semiconductor device which comprises three or more electrodes
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はMIS(金属・絶縁体・半導体)型FET(電
界効果トランジスタ)の製造方法に関し、特に、ソース
・ドレイン領域の間のチャンネル層が短い微小なMIS
型FETとその製造方法に関するものである。
[従来の技術] 半導体デバイスが微小化されるに従って、スケーリング
則によって半導体基板の不純物濃度が高くされる傾向に
ある。また、微小な半導体デバイスにおいて電源電圧を
低くしたりしきい値電圧を低くするために、低温で動作
させられる半導体デバイスが検討されている。
第15A図ないし第15F図は、約0.3μmの長さと
約10μmの幅のチャンネルを有する従来の微小なnチ
ャンネルMISFETの構造とその製造過程を示す断面
図である。
第15A図を参照し、約100KeVの加速電圧と約5
×1013/cm2のドース割合で、矢印で示されてい
るようにボロンイオンB+がp型シリコン基板101(
通常は1015/cm”の不純物濃度を有している)内
に注入される。その後、注入された不純物は1000℃
以上の温度で数時間ドライブ拡散させられ、第16A図
に示されたような不純物濃度分布が得られる。第16A
図は、第15A図中の線16A−16Aに沿った断面に
おける基板101中の不純物濃度分布を示している。横
軸はシリコン基板101の表面からの深さ(nm)を表
わし、縦軸は不純物濃度(Cm−3)を表わしている。
すなわち、シリコン基板101の表面近傍の不純物濃度
は約lXl0’7/cm3に高められる。
第15B図を参照して、400nm以上の厚さを有する
分離酸化膜102が熱酸化によって形成される。分離酸
化膜102下には、予めボロンイオンが選択的に注入さ
れていて、約lX10’8/cm3の不純物濃度を有す
るチャンネルカット領域103が形成される。
第15C図を参照して、しきい値電圧の制御のために、
30〜40KeVの加速電圧と約2×1013/cm2
のドース割合で、矢印で示されているようにボロンイオ
ンB+が基板101内に浅く注入される。その結果、第
16B図に示されているような不純物濃度分布が得られ
る。第16B図は、第15C図中の線16]13−16
Bに沿った断面における基板101中の不純物濃度分布
を示している。すなわち、基板101の表面近傍にlX
l018/cm”を越える不純物濃度のピークが形成さ
れる。
第15D図を参照して、厚さ約7nmのゲート絶縁酸化
膜104が形成される。ゲート絶縁膜104上には、約
30nmの厚さを有するn型多結晶シリコンのゲート電
極105が形成される。
第15E図を参照して、ゲート電極105と分離酸化膜
102をマスクとして用いながら、50KeVの加速電
圧とlXl0” 〜5X10”70m2のドース割合で
砒素イオンが基板101内に注入される。注入された砒
素イオンは800°C〜900℃の温度で約30分間ア
ニーリングされ、それによって、ソース・ドレイン領域
106が形成される。そのとき、第15E図中の線16
C−16Cに沿った断面における基板101中のボロン
濃度は、第16C図中に示されているようになる。すな
わち、基板101の表面近傍におけるボロン濃度のピー
クが1×1018/cm3より少し低くなっている。
第15F図を参照して、約600nm厚さの層間絶縁膜
107が堆積され、コンタクトホール107aがあけら
れる。その後、アルミニウムのような金属の層が堆積さ
れ、それをパターニングすることによってソース・ドレ
イン電極108が形成される。これによって、先行技術
による微細なnチャンネルMISFETが完成する。
第17A図を参照して、第15F図のNチャンネルMI
SFETにおけるゲート電圧vGとドレイン電流IDと
の関係が示されている。横軸はゲート電圧VG  (V
)を表わし、縦軸はドレイン電流1o  (mA)を表
わしている。第17A図において、基板電位とソース電
位はOvにされ、ドレイン電位VDは0.1Vにされて
いる。ドレイ電圧Vo =0.IVのときのMISFE
Tのトンラスコンダクタンスgmは、 で表わされ、約0.3μmの長さと約10μmの幅のチ
ャンネルを有する従来の微細なnチャンネルMI 5F
ETはコンダクタンスglTl#480μS (S−1
/Ω)を有することがわかる。
第17B図を参照して、第15F図のMI 5FETに
おけるドレイン電圧V、とドレイン電流I。との関係が
示されている。横軸はドレイン電圧Vo  (V)を表
わし、縦軸はドレイン電流■D(mA)を表わしている
。第17B図において、基板電位とソース電位はOVに
され、ゲート電圧vGは5vにされている。
第18A図を参照して、従来のnチャンネルMISFE
Tをドライバとして含むインバータ回路が示されている
。このインバータ回路は、入力端子1.電源端子2.ロ
ード抵抗器3.ドライバMISFET4および出力端子
5を含んでいる。
第18B図は、第18A図のインバータ内のnチャンネ
ルMISFET4の動作特性を、種々のロード抵抗器3
の動作特性との関係において示している。横軸はドレイ
ン電圧Vo  (V)を表わし、縦軸はドレイン電流I
C(mA)を表わしている。
第18B図において、電源電圧VDDは3vにされてお
り、直線3aおよび3Cは、それぞれロード3の抵抗が
低い場合と高い場合を表わしている。
また、直線3cは、ロード3の抵抗がドライバFET4
のオン抵抗より少し低い場合を表わしている。キルヒホ
フの法則より、定常状態においては、ドライバFET4
のドレインを流れる電流1.がロード抵抗器3を流れる
電流に等しく、かつドライバFET4のドレイン電圧V
Dとロード抵抗器3にかかる電圧の和が電源電圧VOO
に等しいから、第18A図のインバータの動作点は第1
8B図中の曲線と直線の交差点にある。
第18C図は第18A図のドライバの入力端子に入力電
圧Vin(V)が与えられたときの出力端子5における
出力電圧Vout(V)の静特性を示し、第18D図は
そのときにドライバFET4のドレインを流れる消費電
流I。(mA)の静特性を示している。これらの図にお
いて、曲線3a、3b、および3cは、それぞれロード
3が低い抵抗、中程度の抵抗、および高い抵抗を有する
場合を表わしている。インバータのファンアウトの容量
をCとすれば、出力電荷Qは次式(1)で表わされる。
Q=F C(Vo ) dVo −、l’ Io  (
t) d t・・・ (1) すなわち、消費電流Io  (t)が大きいほどインバ
ータの出力電位が速く上昇することになり、インバータ
の動作速度が速くなる。したがって、インバータの動作
速度の観点からは、第18D図かられかるように、ロー
ド3の抵抗は低いほど好ましい。しかし、インバータの
出力電圧Voutは、そのインバータを含むディジタル
回路の誤動作を防止するために、オン電位とオフ電位の
差が大きいことが望ましい(具体的には、第18C図中
の曲線3bが望ましい)。結局、ディジタル回路の誤動
作を防止しつつインバータの高速動作を可能にするため
に、ロード3はドライバFET4のオン抵抗より少し高
い抵抗を有することが最も好ましい。換言すれば、ドラ
イバFET4のオン抵抗が低ければ、ディジタル回路の
誤動作を防止しつつロード3の抵抗を低くすることがで
き、インバータの動作速度を高めることができる。
[発明が解決すべき課題] 第19図を参照して、シリコン内の室温におけるキャリ
アの移動度に対する不純物濃度の影響が示されている。
横軸は全不純物濃度(cm−’ )を表わし、縦軸は移
動度(cm−2/V*5ec)を表わしている。曲線A
は電子の移動度を表わし、曲線Bは正孔の移動度を表わ
している。前述のように、半導体デバイスが微小にされ
るに従って、スケーリング則によって半導体基板の不純
物濃度が高くされる傾向にある。しかし、第19図から
れかるように、基板の不純物濃度が約1016/cma
より高くなれば、不純物による散乱のためにキャリアの
移動度が急激に小さくなる。したがって、従来のMIS
FETの微小化による動作速度の改善は、トランスコン
ダクタンスgmの低下によって制限を受けることになる
また、スケーリング則によれば、半導体デバイスの微小
化に従って電源電圧も低くされるべきである。なぜなら
ば、多数の微小な半導体デバイスを含む高集積回路にお
ける発熱量を制限する必要があり、また微小な半導体デ
バイスは低い耐電圧を有する傾向にあるからである。一
方、電源電圧を低くするためには、MISFETのしき
い値電0 圧も低くする必要があり、MISFETのサブスレッシ
ョルドスイングを小さく抑える必要がある。
しかし、T−300″′にの室温では、最も理想的な場
合でもサブスレッショルドスイングは(kT/q)lo
ge 10#60mV/decadeにしかならない。
したがって、MISFETの電流リークを小さく抑える
ために、許容される最小のしきい値電圧vthは0,5
v〜0.6F程度までしか下がらない。そこで、半導体
デバイスを低温で動作させることが考慮される。その場
合、低温では格子振動が抑制され、電子の運動に対する
格子散乱の影響は小さくなる。したがって、電子の運動
に対する不純物による散乱の影響が相対的な重要な問題
となってくる。
さらに、第18C図に示された入出力特性すなわち伝達
特性において、オン状態からオフ状態への遷移領域の傾
きが比較的緩やかであるので、インバータは外部ノイズ
による影響を受けやすいという課題もある。さらにまた
、従来のインバータは、出力電圧の論理振幅が比較的小
さいのてノイ1 ズマージンが小さく、ノイズの影響を受けやすいという
課題もある。ノイズに関する課題は半導体デバイスが微
小化されるにつれて重大なものになってくることは言う
までもなく、電源電圧およびしきい値電圧が低くされる
ことによってさらに深刻なものとなる。
以上のような先行技術の課題に鑑み、本発明の目的は、
高いキャリア移動度を有する高速の微小なMISFET
を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、ノイズの影響を受けにくい
微小なMISFETを提供することである。
本発明のさらにもう1つの目的は、低温で高速動作させ
るのに適した微小なMISFETを提供することである
[課題を解決するための手段] 本発明の1つの態様によれば、微小なMI 5FETは
、互いに2μm以下の距離だけ隔てられて半導体層の表
面に形成された第1導電型のソース・ドレイン領域と、
ソース・ドレイン領域の間で2 前記ソース・ドレイン領域の底面より浅く形成されてい
てI X 10 ” ” / c m ”以下の不純物
濃度を有する第2導電型のチャンネル層と、チャンネル
層下でlXl0” 7cm”以上の不純物濃度を有する
第2導電型のしきい値電圧制御領域を含んでいる。
本発明のもう1つの態様によれば、微小なMISFET
の製造方法は、少なくとも表面から所定の深さまでlX
l0”/cm3以上の第1導電型の不純物濃度を有する
半導体層を用意し、半導体層の表面上に1×1016/
cm3以下の不純物濃度を有する第1導電型のエピタキ
シャル層を成長させ、エピタキシャル層の上表面からエ
ピタキシャル層の底面を越える深さを有する第2導電型
のソース・ドレイン領域を互いに2μm以下の距離だけ
隔てて形成する工程を含み、それによって、ソース・ド
レイン領域の間に1×101S/cm”以下の不純物濃
度で2μm以下の長さのチャンネル層を形成する。
[作用] 3 本発明の微小なMISFETは、チャンネル層が1×1
016/cma以下の不純物濃度を有しているので、高
速で動作することができる。
一方、本発明の微小なMISFETの製造方法において
は、1×1017/cm3以上の不純物濃度を有する半
導体基板上に1×1016/cm3以下の不純物濃度を
有するエピタキシャル層が形成されるので、1×101
6/cm3以下の不純物濃度を有するチャンネル層を備
えた微小なMISFETを提供することができる。
[実施例コ 第1A図ないし第1F図は、約0,3μmの長さと約1
0μmの幅を有する本発明の一実施例による微小なnチ
ャンネルMISFETの構造とその製造過程を示す断面
図である。
第1A図を参照して、1〜100Ω・Cmの比抵抗を有
するp型シリコン基板301内に、矢印で示されている
ように約100KeVの加速電圧でボロンイオンB+が
注入される。注入された不純物は、1000℃以上の温
度で十分長い時間だ4 けアニーリングされる。ボロンイオンは、基板がそのア
ニーリング後に少なくとも表面から所定深さまで約5 
X 10 ” ’ / c m ”の不純物濃度を有す
るような量だけ注入される。第2A図は、第1A図中の
線2A−2Aに沿った断面における基板301中の不純
物濃度分布を表わしている。横軸は基板301の表面か
らの深さ(nm)を表わし、縦軸は不純物濃度(cm”
−8)を表わしている。
第1B図を参照して、約400nmの厚さを有する分離
酸化膜302が熱酸化によって形成される。分離酸化膜
302下には予めボロンイオンが選択的に注入されてい
て、約1×1018/cm3の不純物濃度を有するチャ
ンネルカット領域303が形成される。
第1C図を参照して、約1xlO” /cm3以下の不
純物濃度を有する約10〜20nmの厚さのp型エピタ
キシャル層309が比較的低温で成長させられる。この
エピタキシャル層309は、シリコン基板301上に比
較的低温で堆積されたアモルファスシリコン層からの固
相成長によって5 も形成することができきる。第2B図は、第1C図中の
線2B−2Bに沿った断面における不純物濃度分布の一
例を示している。第2B図の例においては、エピタキシ
ャル層309は厚さ10nmに形成されている。
第1D図を参照して、エピタキシャル層309上に比較
的低温でゲート絶縁膜304が約7nmの厚さで堆積さ
れる。この代わりに、ゲート絶縁膜304は、エピタキ
シャル層309を部分的に酸化することによって形成し
てもよい。しかし、ゲート絶縁膜304が酸化によって
形成される場合、エピタキシャル層309は、酸化され
る厚さだけ予め厚く形成されなければならない。ゲート
絶縁膜304上には、高不純物濃度を有するn型多結晶
シリコンのゲート電極305が約30nmの厚さで形成
される。
第1E図を参照して、ゲート電極305と分離酸化膜3
02をマスクとして用いながら、50KeVの加速電圧
と1×1015〜5X10”/cm2のドース割合で砒
素イオンが基板301内6 に注入される。注入された砒素イオンは比較的低温で短
時間アニーリングされ、それによって、ソース・ドレイ
ン領域306が形成される。第2C図は、第1E図中の
線2C−2Cに沿った断面におけるゲート絶縁膜下の不
純物濃度分布を示している。ソース・ドレイン領域30
6は比較的低温で短時間にアニーリングされるので、第
2C図かられかるように、チャンネル層として用いられ
るエピタキシャル層309は、基板301との界面近傍
において少し不純物濃度が上昇するが、大部分において
1×1015/cm3の低い不純物濃度を維持している
。第2C図において、参照符号C5はチャンネル層30
9の不純物濃度を表わし;C[1は基板301の不純物
濃度を表わし;そして、Wsはチャンネル層309の厚
さを表わしている。
第1F図を参照して、約600nm厚さの層間絶縁膜3
07が堆積され、コンタクトホール307aがあけられ
る。その後、アルミニウムなどの金属層が堆積され、そ
れをパターニングすることによってソース・ドレイン電
極308が形成され7 る。これによって、微細なnチャンネル層I 5FET
が完成する。
第3図を参照して、MISFETのしきい値電圧vth
を0.6Vに設定するために必要なチャンネル層の不純
物濃度Csと基板の不純物濃度CBとチャンネル層の厚
さW、との間の関係が示されている。横軸はチャンネル
層の不純物濃度C3(10” /am3)を表わし、縦
軸は基板の不純物濃度CB  (10” /am3)を
表わしている。このグラフにおいて、ゲート酸化膜は7
nmの厚さを有しており、ソース・ドレイン領域の接合
深さは約1100nに設定されている。チャンネル層の
不純物濃度C,をlXl0” /cma以下にしてもし
きい値電圧Vth−0,6Vを維持するためには、たと
えば基板の不純物濃度cBが約8xlO” /cm’の
ときにチャンネル層の厚さWSが約20μm以下であれ
ばよいことがこのグラフかられかる。
第4A図を参照して、第1F図のnチャンネルMISF
ETにおけるゲート電圧VGとドレイン8 電流I0との関係が実線の曲線で示されている。
第4A図において、基板電位とソース電位はOVにされ
ており、ドレイン電位は0,1vにされている。破線の
曲線は、比較のために、第15F図の従来のMISFE
TにおけるV、に−ID関係を表わしている。このグラ
フより、第1F図のMISFETのコンダクタンスgm
 = alo /aVOは約1000μsであることが
わかり、第15F図のMISFETのコンダクタンスg
m岬480μsの2倍以上の高い値を有することがわか
る。
第4B図を参照して、第1F図のMISFETにおける
ドレイン電圧V、)とドレイン電流IDとの関係が実線
の曲線で示されている。このグラフにおいて、基板電位
とソース電位はOvにされ、ゲート電位は5Vにされて
いる。破線の曲線は、比較のために、第15F図の従来
のMISFETにおけるVD−IO量関係表わしている
。第1F図のMI 5FETは低い不純物濃度のチャン
ネル層を有しているので、特にその3極間領域において
ドレイン電流が増大しておりミコンダクタンス9 g、nが高くなっていることがわかる。ここで、3極間
領域とはV、−Io曲線の傾斜領域を表わしている。ま
た、第1F図のMISFETは、その5極間領域におい
ても、第15F図の従来のMISFETの比べて約5%
だけドレイン電流IOが増大しており、5極間領域にお
いてもコンダクタンスg4が少し高くなっていることが
わかる。なお、5極間領域とは、vp  ID曲線の飽
和領域を表わしている。
第5図を参照して、チャンネル層の不純物濃度C9(1
0” 7cm” )に対する3極間領域におけるチャン
ネル層のコンダクタンスgm−81o/aVo  (m
S)の依存性が示されている。このグラフにおいて、チ
ャンネル層の不純物濃度C8のみならず、基板の不純物
濃度cBとチャンネル層の厚さW、が、第3図に関連し
て説明されたしきい値電圧vthを0.6Vに維持する
条件を満たす範囲内で変化させられている。しかし、コ
ンダクタンスg、は、基板の不純物濃度CBとチャンネ
ル層の厚さW、の変化にかかわらず、チャ0 ンネル層の不純物濃度C6にのみ系統的に依存して変化
している。すなわち、MI 5FETのコンダクタンス
gmは主にチャンネル層の不純物濃度C8にのみ依存す
ることがわかる。
第6A図を参照して、第18A図のインバータと同様な
インバータ回路が示されている。しかし、第6A図のイ
ンバータにおいては、第1F図のMISFETがドライ
バ4aとして用いられている。
第6B図、第6C図および第6D図のグラフは第18B
図、第18C図および第18D図にそれぞれ類似してい
るが、実線の曲線は第6A図のインバータの種々の特性
を表わしており、破線の曲線は第18A図のインバータ
の特性を表わしている。
第6D図かられかるように、第6A図のインバータにお
ける消費電流I0は、第18A図のインバータのそれと
比べて増大している。すなわち、式(1)における電流
項Io  (t)が増大しているので、インバータの伝
播遅延時間を−が小さくなる。また、第6C図かられか
るように、出力電圧Voutのオフ電圧に対するオン電
圧の比が大き1 くなってノイズマージンが大きくなり、インバータのノ
イズに対する許容性が増大する。
半導体回路において、ノイズマージンが増大すれば、電
源電圧を低くすることが容易となる。しかし、MISF
ETのしきい値電圧を0.6Vよりさらに低くするには
、サブスレッショルドスロープからの制約によって、そ
のMI 5FETを低温で動作させる必要がある。低温
においては、キャリアの移動度に対する格子散乱の影響
は不純物散乱による影響に比べて相対的に小さくなって
くる。したがって、低温においては、キャリアの移動度
を高めるために、チャンネル層の不純物濃度を小さくす
ることがより重要となる。
第7A図ないし第7F図は本発明のもう1つの実施例に
よるMISFETの構造とその製造過程を示す断面図で
ある。
第7A図を参照して、シリコン基板401内にボロンイ
オンB+が注入され、注入された不純物は十分にアニー
リングされる。第7A図中の線8A−8Aに沿った断面
の不純物濃度分布を示す第2 8A図かられかるように、基板401は、アニリング後
において約lXl0” 7cm”の不純物濃度を有して
いる。すなわち、第7A図の基板401は、第1A図の
基板301の不純物濃度である5X1017/cm8よ
り低い不純物濃度を有している。
第7B図を参照して、第1B図におけると同様に分離酸
化膜402とチャンネルカット領域403が形成される
。その後、基板401上に約20〜30nmの厚さのシ
リコン酸化膜410が堆積される。そのシリコン酸化膜
410を介して、シリコン基板401内へ10KeV以
下の低い加速エネルギによって約2×1012/cm2
のドース割合でボロンイオンが注入され、しきい値電圧
制御用の高不純物濃度層411が形成される。第8B図
は、第7B図中の線8B−8Bに沿った断面における不
純物濃度を示している。このグラフにおいて、破線の縦
線はシリコン酸化膜410とシリコン基板401との界
面の位置を表わしている。
3 第7C図を参照して、シリコン酸化膜410が除去され
、約lXl0” /cm3以下の不純物濃度を有するエ
ピタキシャル層409がしきい値電圧制御層411上に
比較的低温で約10〜20μmの厚さまで成長させられ
る。第8C図は、第70図中の線8C−8Cに沿った断
面における不純物濃度分布を示しており、しきい値電圧
制御層411は約1. On mの厚さを有している。
第7D図を参照して、第1D図におけると同様に、ゲー
ト絶縁膜404とゲート電極405が形成される。
第7E図を参照して、第1E図におけると同様に、ソー
ス・ドレイン領域406が形成される。
このとき、ソース・ドレイン領域406はしきい値電圧
制御層411より深く形成される。
第7F図を参照して、第1F図におけると同様に、層間
絶縁膜407とソース・ドレイン電極408が形成され
、それによって、この実施例のMI 5FETが完成す
る。上述のように、第7F図のMISFETはしきい値
電圧制御層411より4 深いソース・ドレイン領域406を有している。
すなわち、n型のソース・ドレイン領域406の底面と
接する位置において、p型の基板401は、第1E図の
基板301の不純物濃度である5×10”/cm3より
低いlXl0”/cm’の不純物濃度を有している。し
たがって、第7F図のMI 5FETは、第1F図のM
ISFETに比べて、ドレイン耐圧が改善されている。
第9図を参照して、第7F図のMISFETにおけるド
レイン電圧VDとドレイン電流1.との関係が実線の曲
線で示されている。このグラフにおいて、基板電位とソ
ース電位はOvにされ、ゲート電位は5vにされている
。比較のために、−点鎖線の曲線は第1F図のMISF
ETのV、−ID関係を表わし、破線の曲線は第15F
図の従来のMISFETのV、−1,関係を表わしてい
る。このグラフから、第7F図のMISFETは、第1
F図のものと比べて、コンダクタンスgmの改善の度合
を低下させることなく、ドレイン耐圧が改善されること
が理解されよう。
5 第10A図を参照して、本発明のさらにもう1つの実施
例が示されている。第10A図のMISFETは、シリ
コン基板5011分離酸化膜502、チャンネルカット
領域503.ゲート絶縁膜504、ゲート電極505.
ソース・ドレイン領域506.チャンネル層509.L
きい値電圧制御層5111層間絶縁膜507.およびソ
ース・ドレイン電極508を含んでいる。
第10A図のMISFETは第7F図のMISFETに
類似しているが、ゲート電極505は小さな仕事関数を
有している。そのように小さな仕事関数を有するゲート
電極505は、たとえば、高不純物濃度のp型子結晶シ
リコンを用いて形成することができる。ゲート電極50
5は小さな仕事関数を有しているので、ゲート電圧が印
加されていない状態において、ゲート絶縁膜504下の
チャンネル層509は、エネルギバンド状態がフラット
バンド状態でなくてアキュムレーション状態となってい
る。フラットバンド状態とアキュムレーション状態は、
たとえばA、S、GROVE6 著JOHN  WILEY  &  5ONS出版の“
Physics   and  Technology
   of   Sem1conductor   D
evice   pp、264−271において説明さ
れている。すなわち、しきい値電圧制御層511のみな
らず、小さな仕事関数を有するゲート電極506もしき
い値電圧の制御に寄与することになる(上述(7)A、
S、GROVEの本ノpm)、  321〜327参照
)。したがって、第10B図に示されているように、し
きい値電圧制御層511の不純物濃度は約2X10”/
cm3のように低くすることができる。第10B図は、
第10A図中の線10B−10Bに沿った断面における
ゲート絶縁膜504下の不純物濃度分布を示している。
しきい値電圧制御層の不純物濃度が高いとき、製造プロ
セスをより低温で行なわなければならない。比較的低温
においては、良質のゲート絶縁膜を得るのが難しくなり
、イオン注入されたソース・ドレイン領域のアニーリン
グが不十分になるなどのおそれがある。すなわち、第1
0A図MIS7 FETは、第7F図のMI 5FETに比べて、より高
い温度で製造プロセスを実行にすることを可能にする。
第11A図ないし第11F図は、本発明のさらにもう1
つの実施例によるMISFETの構造とその製造過程を
示す断面図である。
第11A図を参照して、第1A図におけると同様に、シ
リコン基板601内にボロンイオンB+が注入され、注
入された不純物は十分にアニーリングされる。第11A
図中の線12A−12Aに沿った断面の不純物濃度分布
を示す第12A図かられかるように、基板601はアニ
ーリング後において約5X10”/cm3の不純物濃度
を有している。
第11B図を参照して、第1B図におけると同様に、第
1の分離酸化膜602とチャンネルカット領域603が
形成される。その後、約40nm以上の厚さを有するシ
リコンパッド層612が基板601の表面と第1の分離
酸化膜602を覆うように形成される。シリコンパッド
層612内に8 は、10〜20KeVの加速エネルギと2×1011〜
5X10” /cm2のドース割合でボロンイオンB+
が注入され、注入された不純物はアニーリングされる。
第12B図は、第11B図中の線12B−12Bに沿っ
た断面における不純物濃度分布を示している。
第11C図を参照して、シリコンパッド層612上に約
10〜20nmの厚さを有する低不純物濃度のシリコン
薄層609が比較的低温で堆積される。シリコンパッド
層612とシリコン薄層609は、少なくとも、シリコ
ンパッド層612が基板601に接する上方においてエ
ピタキシャルに単結晶化される。その後、シリコンパッ
ト層612とシリコン薄層609を比較的低温で選択的
に酸化することによって、第2の分離酸化膜61Bが形
成される。第12C図は、第110図中の線12C−1
2Cに沿った断面における不純物濃度分布を示している
第11D図を参照して、シリコン薄層609上にゲート
絶縁膜604が形成され、ゲート絶縁膜9 604上にゲート電極605が形成される。
第11E図を参照して、ゲート電極605および分離酸
化膜613,602をマスクとして用いながら砒素がイ
オン注入され、注入された砒素イオンを比較的低温でア
ニーリングすることによってソース・ドレイン領域60
6が形成される。
第11F図を参照して、層間絶縁膜607とソース・ド
レイン電極608が形成され、それによってMISFE
Tが完成する。第11F図のMISFETにおいては、
ソース・ドレイン領域606の大部分が第1の分離酸化
膜602上に形成されているので、ソース・ドレイン領
域604と基板601との間の接合容量が小さくなる。
したがって、第11F図のMISFETは、第1F図の
ものに比べて、さらに動作速度が改善される。
シリコンパッド層612が設けられるのは、ソース・ド
レイン領域606のうち第1分離酸化膜602上の部分
の抵抗を下げるために設けられている。したがって、ソ
ース・ドレイン領域606のうち第1分離酸化膜602
上の部分において、0 シリコンパッド層612とシリコン薄層609を他の低
抵抗層で置き換えてもよい。また、第11F図のMIS
FETは、ゲート絶縁膜604下において第8C図に示
されているような不純物濃度分布を持ってもよいことが
理解されよう。さらに、第11F図のMISFETは、
ゲート電極605が小さな仕事関数を有するとともに、
第10B図のような不純物濃度分布を有してもよいこと
が理解されよう。
以上の実施例においては、約7nmの厚さのゲート絶縁
膜と約10nmの厚さのチャンネル層を有するMISF
ETが述べられたか、ゲート絶縁膜が7nmより薄い場
合には、第13A図に示されているようにチャンネル層
を厚くすることができる。第13A図の横軸はゲート絶
縁膜下の深さを表わし、縦軸は不純物濃度を表わしてい
る。他方、ゲート絶縁膜が7nmより厚い場合には、第
13B図に示されているように、チャンネル層をより薄
くすればよい。
また、第14A図に示されているように、しき1 い値電圧制御層が厚くされるとき、そのしきい値電圧制
御層の不純物濃度を下げることができる。
他方、第14B図に示されているように、しきい値電圧
制御層がチャンネル層から少し離れた深い位置に形成さ
れるとき、しきい値電圧制御層内の高濃度不純物がチャ
ンネル層内に拡散しにくくなるという利点がある。さら
に、第14C図に示されているように、複数のしきい値
電圧制御層を設けてもよい。このとき、エネルギバンド
は高不純物濃度を有する双方のしきい値電圧制御層によ
ってピンニングされるので、これらのしきい値電圧制御
層の間に挾まれた層が薄いならば、その層の不純物濃度
を低くすることができる。
さらにまた、以上の実施例ではnチャンネルMISFE
Tが述べられたが、本発明はpチャンネルMISFET
にも適用し得ることが当業者にとって容易に理解されよ
う。
[発明の効果コ 以上のよう゛に、本発明によれば、高いキャリア移動度
を有する高速の微小なMISFETを提供2 することができる。また、ノイズの影響を受けにくい微
小なMISFETを提供することもできる。
さらに、低温で高速動作させるのに適した微小なMI 
5FETを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1八図ないし第1F図は、本発明の一実施例による微
小なMISFETの製造過程を示す断面図である。 第2A図、第2B図および第2C図は、それぞれ第1A
図中の線2A−2A、第1C図中の2B2Bおよび第1
E図中の線2C−2Cに沿った断面における不純物濃度
分布を示すグラフである。 第3図は、しきい値電圧を0.6vに設定するために必
要なチャンネル層の不純物濃度CSと基板の不純物濃度
CBとチャンネル層の厚さW、との間の関係を示すグラ
フである。 第4A図と第4B図は、第1F図のMISFETの特性
を示すグラフである。 第5図は、チャンネル層の不純物濃度C5とトランスコ
ンダクタンスgmの関係を示すグラフで3 ある。 第6A図は第1F図のMISFETを含むインバータの
回路図であり、第6B図ないし第6D図は第6A図のイ
ンバータの種々の特性を示すグラフである。 第7A図ないし第7F図は、本発明のもう1つの実施例
によるMISFETの製造過程を示す断面図である。 第8A図、第8B図および第8C図は、それぞれ第7A
図中の線8A−8A、第7B図中の線8B−8Bおよび
第70図中の線8C−8Cに沿った断面にける不純物濃
度分布を示すグラフである。 第9図は、第7F図のMISFETにおけるドレイン電
圧とドレイン電流との関係を示すグラフである。 第10A図は本発明のさらにもう1つの実施例を示す断
面図であり、第10B図は第10A図中の線10B−1
0Bに沿った断面における不純物濃度分布を示すグラフ
である。 第11A図ないし第11F図は、本発明のさら4 にもう1つの実施例によるMISFETの製造過程を示
す断面図である。 第12A図、第12B図および第12C図は、それぞれ
第11A図中の線12A−12A、第11B図中の線1
2B−12Bおよび第11C図中の線12C−12Cに
沿った断面における不純物濃度分布を示すグラフである
。 第13A図と第13B図は、ゲート絶縁膜の厚さの変化
に伴うチャンネル層の厚さの変化を例示するグラフであ
る。 第14A図ないし第14C図は、しきい電圧制御層の変
化例を示すグラフである。 第15A図ないし第15F図は、先行技術によるMIS
FETの製造過程を示す断面図である。 第16A図、第16B図および第16C図は、それぞれ
第15A図中の線16A−16A、第150図中の線1
6B−16Bおよび第15E図中の線16C−16Cに
沿った断面における不純物濃度分布を示すグラフである
。 第17A図と第17B図は、第15F図の従来5 のMI 5FETの特性を示すグラフである。 第18A図は第15F図の従来のMISFETを含むイ
ンバータの回路図であり、第18B図ないし第18D図
は第18A図のインバータの種々の特性を示すグラフで
ある。 第19図は、シリコン内の室温におけるキャリアの移動
度に対する不純物濃度の影響を示すグラフである。 図において、301はシリコン基板、302は分離酸化
膜、303はチャンネルカット領域、304はゲート絶
縁膜、305はゲート電極、306はソース・ドレイン
領域、307は層間絶縁膜、308はソース・ドレイン
電極、309はチャンネル層を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)互いに2μm以下の距離だけ隔てられて半導体層
    の表面に形成された第1導電型のソース・ドレイン領域
    と、 前記ソース・ドレイン領域の間で前記ソース・ドレイン
    領域の底面より浅く形成されていて1×10^1^6/
    cm^3以下の不純物濃度を有する第2導電型のチャン
    ネル層と、 前記チャンネル層下で1×10^1^7/cm^3以上
    の不純物濃度を有する第2導電型のしきい値電圧制御領
    域とを含むことを特徴とする微小なMIS型FET。
  2. (2)少なくとも表面から所定の深さまで1×10^1
    ^7/cm^3以上の第1導電型の不純物濃度を有する
    半導体層を用意し、 前記半導体層の前記表面上に1×10^1^5/cm^
    3以下の不純物濃度を有する第1導電型のエピタキシャ
    ル層を成長させ、 前記エピタキシャル層の上表面から前記エピタキシャル
    層の底面を越える深さを有する第2導電型のソース・ド
    レイン領域を互いに2μm以下の距離だけ隔てて形成す
    る工程を含み、 それによって、前記ソース・ドレイン領域の間に1×1
    0^1^6/cm^3以下の不純物濃度で2μm以下の
    長さのチャンネル層を形成することを特徴とする微小な
    MIS型FETの製造方法。
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