JPH0320455B2 - - Google Patents
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- JPH0320455B2 JPH0320455B2 JP61170492A JP17049286A JPH0320455B2 JP H0320455 B2 JPH0320455 B2 JP H0320455B2 JP 61170492 A JP61170492 A JP 61170492A JP 17049286 A JP17049286 A JP 17049286A JP H0320455 B2 JPH0320455 B2 JP H0320455B2
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- aluminum
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Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
Description
産業上の利用分野
この発明は食品その他の包装用、フイルムコン
デンサ用、ラベル用等に使用されるアルミニウム
箔、特に厚さが15μm以下の極薄でしかもピンホ
ールの少ないアルミニウム箔に関する。 なお、この明細書において「%」はいずれも重
量%を示す。 従来の技術と問題点 近時、上記のような用途のためのアルミニウム
箔においては、コストダウンのためにその薄肉化
への要望に益々強いものがある。 従来、この種の用途のためのアルミニウム箔に
は、JIS H4160に規定される1N30合金等の純ア
ルミニウム系のものが主として使用されていた。
しかしこの純アルミニウム系合金によるもので
は、6μm以下の極薄アルミニウム箔になるとピ
ンホールが著しく増加し、箔が有すべき本来の機
能である光、気液等に対するバリヤー性が低下す
るのみならず、機械的強度が極端に低下する。ま
た、ピンホールを生じないとしても、純アルミニ
ウム系合金で得られる箔の最終焼鈍後の再結晶粒
径は、20〜50μm(製造条件で異なる)の範囲
で、「箔厚/結晶粒径」の比が著しく小さくなる
ため、引張変形時に不均一変形が起こり、流動応
力が低下する。この結果破断に至る引張強度も著
しく低下する。 このことは、Hall−Petchの式σf=σof+kd-1/2
〔σf:流動応力、d:再結晶粒径、σof、k…定
数〕に厚さの要因を考慮した式σf=σ0+(t)
(σ∞−σ0)〔(t):厚さtでの平均拘束力、
σ∞:十分厚い材料での流動応力、σ0:厚さ零と
仮定したときの流動応力〕で、「箔厚/粒径」が
小さくなるとともに(t)が小さくなることか
ら理論的にも証明されている。実験的には、
1N30合金の場合、厚さ15μm程度から急激に強度
低下が起こることが確認されている。而して、こ
のように極薄箔とした場合の機械的強度の低下
は、スリツターなどによる機械加工を施す場合
に、箔切れ等のトラブルを生じる要因となり、作
業性、歩留りを悪くすることは言うまでもない。 上記のような従来技術の背景に基づき、この発
明は、極薄箔にしてもピンホールの発生を抑制で
き、引張強度の極端な低下を防いで、機械加工適
正にも優れたものとなしうる極薄アルミニウム箔
を提供することを目的とする。 課題を解決する為の手段 この発明は、Al−Fe系合金でFeの固溶量を制
御したものであり、Fe:0.8%を超え2.8%以下を
含有し、あるいはさらにTi:0.1%以下、B:0.1
%以下の1種または2種を含有し、不純物として
のSiの含有量を0.2%以下に抑制し、残りアルミ
ニウム及び他の不可避不純物からなり、かつ固溶
Fe濃度が0.02%以下に規制され、しかも厚さが
15μm以下であることを特徴とするピンホールの
少ないアルミニウム合金箔を要旨とする。 極薄アルミニウム箔において、ピンホールを少
なくするためには、箔地焼鈍後の結晶粒を50μm
以下の程度にまで小さくすることのほか、圧延加
工硬化の少ないものとすることが重要である。そ
して、最終焼鈍後の箔の強度を上げるためには、
再結晶粒を小さくして箔厚内での粒数を多くする
ことと、各粒内での強度を上げることが必要であ
る。しかしながら、実際上圧延加工硬化を少なく
するということと、粒内の強度を上げるというこ
とは、相反することが多い。そこで、この発明に
おいては、この相反する2面の要求を可及的好ま
しい調和点で満足せしめるべく合金の組成と組織
をコントロールするようにしたものである。 この発明に係るアルミニウム箔において、必須
の合金成分として含有するFeは、再結晶粒の微
細化とAl−Fe化合物粒子の分散強化による機械
的強度の向上に有効なものである。その含有量が
0.8%以下では上記効果に乏しく、2.8%を越える
と化合物が増え、ピンホール増加の原因となるの
みならず、融点が高くなり作業性を阻害する。最
も好ましいFeの含有量は、0.8%を超え1.8%以下
の範囲である。 任意添加元素であるTi、Bは凝固結晶粒の微
細化に寄与する。かかる効果の点で両者は均等物
であり、少なくとも1種が含有されれば足りる。
しかしそれぞれ0.1%を超えて含有されても上記
効果の飽和を来たして無駄となる。 Siは、不可避不純物として含まれるものであ
り、0.2%以下の含有は許容されるが、これを越
えると圧延加工硬化が大きくなり好ましくない。
望ましくは0.1%以下の含有量であるが、その含
有量が少なくなるに従つて原料地金のコストアツ
プになるので、用途や最終箔厚との関係等を考慮
して許容限度内の不純物Si含有量のものを選んで
使用すれば良い。 またその他の不純物の含有は、0.05%以下の程
度の範囲において支障なく許容される。 Feの含有量は上記のとおりであるが、圧延加
工硬化を大きくしないために、その固溶量は固溶
Fe濃度:0.02%以下に制御されなければならな
い。即ち、固溶Fe濃度が0.02%を越えると、圧延
加工硬化が大きくなり、ピンホールを生じ易いも
のとなる。 これらの固溶Fe濃度の制御は、通常鋳造から
箔地焼鈍までの熱処理により行われるものであ
る。例えば均質化処理温度、熱間圧延後箔地を得
るまでの間での少なくとも1回以上の焼鈍処理に
よつて制御される。焼鈍を1回だけで行う場合、
300〜400℃で10時間以上の加熱を施すことが望ま
しく、2回以上の焼鈍を施す場合は、それぞれ
270〜450℃で2時間程度の加熱処理で十分であ
る。 この発明の適用において、機械加工性に可及的
優れたアルミニウム箔とするためには、その引張
強度が7〜12Kgf/mm2程度の範囲に保有されるこ
とが望ましい。更に具体的には、箔厚との関係
で、該箔厚が7〜15μmのものである場合は、引
張強度は7.5〜12Kgf/mm2の範囲に、また箔厚が
7μm未満の極薄のものである場合には、引張強
度は7.0〜12Kgf/mm2の範囲に設定されることが
望ましい。このような引張強度を得るためには、
アルミニウム箔中の再結晶粒子径を25μm以下、
特に好ましくは20μm以下に制御することが有利
である。このような粒子径の制御により、強度と
ともに伸びも大きくなり、最も好ましい状態を実
現しうる。 発明の効果 この発明に係るアルミニウム箔は、前述のよう
に、Feを0.8を超え2.8%以下の範囲で含有し、あ
るいはさらにTi:0.1%以下、B:0.1%以下の1
種または2種を含有し、不純物としてのSiの含有
量を0.2%以下に抑制し、残りアルミニウム及び
他の不可避不純物からなり、かつ固溶Fe濃度が
0.02%以下に規制され、しかも厚さが15μm以下
であるから、後掲の実施例にも示されるように、
確実にピンホール数の極めて少ないものとするこ
とができる。かつ、ピンホール欠陥が少ないこと
に加えて、Al−Fe化合物粒子の分散強化により、
機械的強度に優れたものとすることができる。と
くに、平均最結晶粒径を25μm以下に制御するこ
とにより、愈々伸びも含めて優れた機械的強度を
保有せしめ得ることが可能であり、箔の機械加工
適性を向上せしめ得る。従つて、従来の1N30合
金等の純アルミニウム系合金で得られるアルミニ
ウム箔に較べ、従来箔では実際上不可能であつた
ような特に6μm以下の極薄箔をもピンホール欠
陥、強度欠陥のないものとして得ることが可能と
なり、包装用等の用途においてその薄肉化による
コストダウンの要請に好適に対応しうる。 実施例 実施例 1 従来箔合金…1N30合金(Fe含有量:0.45%) 本発明箔合金…Fe含有量:1.2% Si含有量:0.15% 固溶Fe濃度:0.008% 上記の各合金スラブを熱間圧延後、400℃×2
時間の中間焼鈍を施し、次いで圧延率80%の冷間
圧延を施した。続いて400℃×2時間の箔地焼鈍
を施したのち、箔圧延を行い、各箔厚時でのピン
ホール数、引張強度、伸びを測定した。結果を下
記第1表に示す。
デンサ用、ラベル用等に使用されるアルミニウム
箔、特に厚さが15μm以下の極薄でしかもピンホ
ールの少ないアルミニウム箔に関する。 なお、この明細書において「%」はいずれも重
量%を示す。 従来の技術と問題点 近時、上記のような用途のためのアルミニウム
箔においては、コストダウンのためにその薄肉化
への要望に益々強いものがある。 従来、この種の用途のためのアルミニウム箔に
は、JIS H4160に規定される1N30合金等の純ア
ルミニウム系のものが主として使用されていた。
しかしこの純アルミニウム系合金によるもので
は、6μm以下の極薄アルミニウム箔になるとピ
ンホールが著しく増加し、箔が有すべき本来の機
能である光、気液等に対するバリヤー性が低下す
るのみならず、機械的強度が極端に低下する。ま
た、ピンホールを生じないとしても、純アルミニ
ウム系合金で得られる箔の最終焼鈍後の再結晶粒
径は、20〜50μm(製造条件で異なる)の範囲
で、「箔厚/結晶粒径」の比が著しく小さくなる
ため、引張変形時に不均一変形が起こり、流動応
力が低下する。この結果破断に至る引張強度も著
しく低下する。 このことは、Hall−Petchの式σf=σof+kd-1/2
〔σf:流動応力、d:再結晶粒径、σof、k…定
数〕に厚さの要因を考慮した式σf=σ0+(t)
(σ∞−σ0)〔(t):厚さtでの平均拘束力、
σ∞:十分厚い材料での流動応力、σ0:厚さ零と
仮定したときの流動応力〕で、「箔厚/粒径」が
小さくなるとともに(t)が小さくなることか
ら理論的にも証明されている。実験的には、
1N30合金の場合、厚さ15μm程度から急激に強度
低下が起こることが確認されている。而して、こ
のように極薄箔とした場合の機械的強度の低下
は、スリツターなどによる機械加工を施す場合
に、箔切れ等のトラブルを生じる要因となり、作
業性、歩留りを悪くすることは言うまでもない。 上記のような従来技術の背景に基づき、この発
明は、極薄箔にしてもピンホールの発生を抑制で
き、引張強度の極端な低下を防いで、機械加工適
正にも優れたものとなしうる極薄アルミニウム箔
を提供することを目的とする。 課題を解決する為の手段 この発明は、Al−Fe系合金でFeの固溶量を制
御したものであり、Fe:0.8%を超え2.8%以下を
含有し、あるいはさらにTi:0.1%以下、B:0.1
%以下の1種または2種を含有し、不純物として
のSiの含有量を0.2%以下に抑制し、残りアルミ
ニウム及び他の不可避不純物からなり、かつ固溶
Fe濃度が0.02%以下に規制され、しかも厚さが
15μm以下であることを特徴とするピンホールの
少ないアルミニウム合金箔を要旨とする。 極薄アルミニウム箔において、ピンホールを少
なくするためには、箔地焼鈍後の結晶粒を50μm
以下の程度にまで小さくすることのほか、圧延加
工硬化の少ないものとすることが重要である。そ
して、最終焼鈍後の箔の強度を上げるためには、
再結晶粒を小さくして箔厚内での粒数を多くする
ことと、各粒内での強度を上げることが必要であ
る。しかしながら、実際上圧延加工硬化を少なく
するということと、粒内の強度を上げるというこ
とは、相反することが多い。そこで、この発明に
おいては、この相反する2面の要求を可及的好ま
しい調和点で満足せしめるべく合金の組成と組織
をコントロールするようにしたものである。 この発明に係るアルミニウム箔において、必須
の合金成分として含有するFeは、再結晶粒の微
細化とAl−Fe化合物粒子の分散強化による機械
的強度の向上に有効なものである。その含有量が
0.8%以下では上記効果に乏しく、2.8%を越える
と化合物が増え、ピンホール増加の原因となるの
みならず、融点が高くなり作業性を阻害する。最
も好ましいFeの含有量は、0.8%を超え1.8%以下
の範囲である。 任意添加元素であるTi、Bは凝固結晶粒の微
細化に寄与する。かかる効果の点で両者は均等物
であり、少なくとも1種が含有されれば足りる。
しかしそれぞれ0.1%を超えて含有されても上記
効果の飽和を来たして無駄となる。 Siは、不可避不純物として含まれるものであ
り、0.2%以下の含有は許容されるが、これを越
えると圧延加工硬化が大きくなり好ましくない。
望ましくは0.1%以下の含有量であるが、その含
有量が少なくなるに従つて原料地金のコストアツ
プになるので、用途や最終箔厚との関係等を考慮
して許容限度内の不純物Si含有量のものを選んで
使用すれば良い。 またその他の不純物の含有は、0.05%以下の程
度の範囲において支障なく許容される。 Feの含有量は上記のとおりであるが、圧延加
工硬化を大きくしないために、その固溶量は固溶
Fe濃度:0.02%以下に制御されなければならな
い。即ち、固溶Fe濃度が0.02%を越えると、圧延
加工硬化が大きくなり、ピンホールを生じ易いも
のとなる。 これらの固溶Fe濃度の制御は、通常鋳造から
箔地焼鈍までの熱処理により行われるものであ
る。例えば均質化処理温度、熱間圧延後箔地を得
るまでの間での少なくとも1回以上の焼鈍処理に
よつて制御される。焼鈍を1回だけで行う場合、
300〜400℃で10時間以上の加熱を施すことが望ま
しく、2回以上の焼鈍を施す場合は、それぞれ
270〜450℃で2時間程度の加熱処理で十分であ
る。 この発明の適用において、機械加工性に可及的
優れたアルミニウム箔とするためには、その引張
強度が7〜12Kgf/mm2程度の範囲に保有されるこ
とが望ましい。更に具体的には、箔厚との関係
で、該箔厚が7〜15μmのものである場合は、引
張強度は7.5〜12Kgf/mm2の範囲に、また箔厚が
7μm未満の極薄のものである場合には、引張強
度は7.0〜12Kgf/mm2の範囲に設定されることが
望ましい。このような引張強度を得るためには、
アルミニウム箔中の再結晶粒子径を25μm以下、
特に好ましくは20μm以下に制御することが有利
である。このような粒子径の制御により、強度と
ともに伸びも大きくなり、最も好ましい状態を実
現しうる。 発明の効果 この発明に係るアルミニウム箔は、前述のよう
に、Feを0.8を超え2.8%以下の範囲で含有し、あ
るいはさらにTi:0.1%以下、B:0.1%以下の1
種または2種を含有し、不純物としてのSiの含有
量を0.2%以下に抑制し、残りアルミニウム及び
他の不可避不純物からなり、かつ固溶Fe濃度が
0.02%以下に規制され、しかも厚さが15μm以下
であるから、後掲の実施例にも示されるように、
確実にピンホール数の極めて少ないものとするこ
とができる。かつ、ピンホール欠陥が少ないこと
に加えて、Al−Fe化合物粒子の分散強化により、
機械的強度に優れたものとすることができる。と
くに、平均最結晶粒径を25μm以下に制御するこ
とにより、愈々伸びも含めて優れた機械的強度を
保有せしめ得ることが可能であり、箔の機械加工
適性を向上せしめ得る。従つて、従来の1N30合
金等の純アルミニウム系合金で得られるアルミニ
ウム箔に較べ、従来箔では実際上不可能であつた
ような特に6μm以下の極薄箔をもピンホール欠
陥、強度欠陥のないものとして得ることが可能と
なり、包装用等の用途においてその薄肉化による
コストダウンの要請に好適に対応しうる。 実施例 実施例 1 従来箔合金…1N30合金(Fe含有量:0.45%) 本発明箔合金…Fe含有量:1.2% Si含有量:0.15% 固溶Fe濃度:0.008% 上記の各合金スラブを熱間圧延後、400℃×2
時間の中間焼鈍を施し、次いで圧延率80%の冷間
圧延を施した。続いて400℃×2時間の箔地焼鈍
を施したのち、箔圧延を行い、各箔厚時でのピン
ホール数、引張強度、伸びを測定した。結果を下
記第1表に示す。
【表】
上記第1表に示すように、本発明合金箔におい
ては、従来合金箔に較べて機械的強度が相対的に
優れており、ピンホールの発生も少なく、箔厚
9μmにおいてなおピンホールの発生は皆無のも
のであつた。而して、従来合金箔ではピンホール
の多発のために製造不可避である厚さ4μmの極
薄アルミニウム箔をもその製造を可能とするもの
であつた。 実施例 2 合金の組成を各種に変え、製造工程は実施例1
と同一工程で厚さ5μmの各種アルミニウム箔を
製造した。そして、それぞれの圧延性、ピンホー
ル数、引張強度、伸び、機械加工適性、平均再結
晶粒径について調べた。その結果を第2表に示
す。
ては、従来合金箔に較べて機械的強度が相対的に
優れており、ピンホールの発生も少なく、箔厚
9μmにおいてなおピンホールの発生は皆無のも
のであつた。而して、従来合金箔ではピンホール
の多発のために製造不可避である厚さ4μmの極
薄アルミニウム箔をもその製造を可能とするもの
であつた。 実施例 2 合金の組成を各種に変え、製造工程は実施例1
と同一工程で厚さ5μmの各種アルミニウム箔を
製造した。そして、それぞれの圧延性、ピンホー
ル数、引張強度、伸び、機械加工適性、平均再結
晶粒径について調べた。その結果を第2表に示
す。
【表】
上記第2表に見られるとおり、この発明に従う
アルミニウム合金箔は、厚さ5μmの極薄のもの
でありながら、ピンホールの発生が少なく、圧延
性、機械加工適性にも優れているものであること
を確認し得た。
アルミニウム合金箔は、厚さ5μmの極薄のもの
でありながら、ピンホールの発生が少なく、圧延
性、機械加工適性にも優れているものであること
を確認し得た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Fe:0.8%を超え2.8%以下を含有し、不純物
としてのSiの含有量を0.2%以下に抑制し、残り
アルミニウム及び他の不可避不純物からなり、か
つ固溶Fe濃度が0.02%以下に規制され、しかも厚
さが15μm以下であることを特徴とするピンホー
ルの少ないアルミニウム合金箔。 2 平均再結晶粒径が25μm以下である特許請求
の範囲第1項記載のピンホールの少ないアルミニ
ウム合金箔。 3 Fe:0.8%を超え2.8%以下を含有し、さらに
Ti:0.1%以下、B:0.1%以下の1種または2種
を含有し、不純物としてのSiの含有量を0.2%以
下に抑制し、残りアルミニウム及び他の不可避不
純物からなり、かつ固溶Fe濃度が0.02%以下に規
制され、しかも厚さが15μm以下であることを特
徴とするピンホールの少ないアルミニウム合金
箔。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61170492A JPS6326322A (ja) | 1986-07-18 | 1986-07-18 | ピンホ−ルの少ないアルミニウム合金箔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61170492A JPS6326322A (ja) | 1986-07-18 | 1986-07-18 | ピンホ−ルの少ないアルミニウム合金箔 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6326322A JPS6326322A (ja) | 1988-02-03 |
JPH0320455B2 true JPH0320455B2 (ja) | 1991-03-19 |
Family
ID=15905966
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61170492A Granted JPS6326322A (ja) | 1986-07-18 | 1986-07-18 | ピンホ−ルの少ないアルミニウム合金箔 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6326322A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0250932A (ja) * | 1988-08-15 | 1990-02-20 | Nippon Foil Mfg Co Ltd | アルミニウム合金箔 |
JP2754263B2 (ja) * | 1989-10-03 | 1998-05-20 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム箔とその製造方法 |
JPH04289143A (ja) * | 1991-03-18 | 1992-10-14 | Furukawa Alum Co Ltd | 強度と成形性に優れたアルミニウム合金箔 |
JPH04337043A (ja) * | 1991-05-14 | 1992-11-25 | Furukawa Alum Co Ltd | 箔圧延性に優れたアルミニウム箔地 |
JPH04337042A (ja) * | 1991-05-14 | 1992-11-25 | Furukawa Alum Co Ltd | アルミニウム箔地 |
JP2814877B2 (ja) * | 1993-04-05 | 1998-10-27 | 日本軽金属株式会社 | 箔圧延性とベーキング性に優れたアルミニウム合金箔地 |
JP4832370B2 (ja) * | 2002-05-07 | 2011-12-07 | 日本製箔株式会社 | アルミニウム合金箔及びその製造方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS528244A (en) * | 1975-07-09 | 1977-01-21 | Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd | Floating wave power plant with propeller turbine |
JPS5751247A (en) * | 1980-08-14 | 1982-03-26 | Kobe Steel Ltd | Manufacture of foil material with superior suitability to rolling into foil |
JPS5964754A (ja) * | 1982-10-01 | 1984-04-12 | Kobe Steel Ltd | 箔圧延性に優れた箔地の製造方法 |
JPS60131957A (ja) * | 1983-12-20 | 1985-07-13 | Showa Alum Corp | 成形性に優れたアルミニウム合金箔の製造方法 |
JPS6137942A (ja) * | 1984-07-30 | 1986-02-22 | Nippon Seihaku Kk | フレキシブル印刷回路用アルミニウム合金箔 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60107328A (ja) * | 1983-11-15 | 1985-06-12 | 西川 幸雄 | 包装袋の製造法 |
-
1986
- 1986-07-18 JP JP61170492A patent/JPS6326322A/ja active Granted
Patent Citations (5)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6326322A (ja) | 1988-02-03 |
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