JPH04289143A - 強度と成形性に優れたアルミニウム合金箔 - Google Patents
強度と成形性に優れたアルミニウム合金箔Info
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- JPH04289143A JPH04289143A JP8099891A JP8099891A JPH04289143A JP H04289143 A JPH04289143 A JP H04289143A JP 8099891 A JP8099891 A JP 8099891A JP 8099891 A JP8099891 A JP 8099891A JP H04289143 A JPH04289143 A JP H04289143A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品、化粧品、薬品な
どの包装容器用素材として使用されるアルミニウム合金
箔に関し、より詳しくは引張強さ、耐力と、絞り性、張
出し性などの成形性に優れたアルミニウム合金箔に係る
ものである。
どの包装容器用素材として使用されるアルミニウム合金
箔に関し、より詳しくは引張強さ、耐力と、絞り性、張
出し性などの成形性に優れたアルミニウム合金箔に係る
ものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】アルミニウム箔は水分、空気
、光などの遮断性に優れていることから、食品、化粧品
、薬品などの包装用としてポリエチレン等の合成樹脂フ
ィルムとラミネートして使用されている。従来、このよ
うな用途のアルミニウム箔には、JIS 1050、
IN30、1100などの純アルミニウムが主として使
用されている。これらのアルミニウム箔は、鋳塊から熱
間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延を経て最終焼鈍
を施して製造される。なお、熱間圧延前に鋳塊を均質化
処理することもある。ところが従来の製造方法によって
得られるアルミニウム箔はその強度、伸びがいずれも充
分ではなく、従って絞り性、張出し性などの成形性が劣
るため、製品の形状を制限したり、箔厚を厚くするなど
の対策が講じられてきた。そこで、さらに成形性を向上
させるために8011(Fe:0.6〜1.0wt%)
、8079(Fe:0.7〜1.3wt%)等のように
Fe含有量の多いアルミニウム合金や、FeのほかにM
nを添加した8006(Fe:1.2〜2.0wt%、
Mn:0.3〜1.0wt%)などのアルミニウム合金
が使用されつつある。また、Fe、Mn以外にSiを添
加したアルミニウム合金箔も提案されている(特開昭6
2−250144号)。しかしながらこれらのアルミニ
ウム合金箔は強度は向上したものの延性が必ずしも充分
とはいえず、特にきびしい成形を施すと割れが生じやす
いという問題がある。
、光などの遮断性に優れていることから、食品、化粧品
、薬品などの包装用としてポリエチレン等の合成樹脂フ
ィルムとラミネートして使用されている。従来、このよ
うな用途のアルミニウム箔には、JIS 1050、
IN30、1100などの純アルミニウムが主として使
用されている。これらのアルミニウム箔は、鋳塊から熱
間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延を経て最終焼鈍
を施して製造される。なお、熱間圧延前に鋳塊を均質化
処理することもある。ところが従来の製造方法によって
得られるアルミニウム箔はその強度、伸びがいずれも充
分ではなく、従って絞り性、張出し性などの成形性が劣
るため、製品の形状を制限したり、箔厚を厚くするなど
の対策が講じられてきた。そこで、さらに成形性を向上
させるために8011(Fe:0.6〜1.0wt%)
、8079(Fe:0.7〜1.3wt%)等のように
Fe含有量の多いアルミニウム合金や、FeのほかにM
nを添加した8006(Fe:1.2〜2.0wt%、
Mn:0.3〜1.0wt%)などのアルミニウム合金
が使用されつつある。また、Fe、Mn以外にSiを添
加したアルミニウム合金箔も提案されている(特開昭6
2−250144号)。しかしながらこれらのアルミニ
ウム合金箔は強度は向上したものの延性が必ずしも充分
とはいえず、特にきびしい成形を施すと割れが生じやす
いという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点が無く、強度と成形性に優れたアルミニウム合金
箔を開発したものである。
問題点が無く、強度と成形性に優れたアルミニウム合金
箔を開発したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するため、Al−Fe系アルミニウム合金を使用す
ることを前提に鋭意研究した結果、固溶Si濃度を制限
することにより強度と成形性を両立させることが可能で
あることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明はFeを0.8を越え2.8wt%、不純物
としてSiを0.2wt%以下、残部Alと不可避不純
物からなり、かつ最終焼鈍後の固溶Si濃度が200p
pm以下に規制されてなることを特徴とする強度と成形
性に優れたアルミニウム合金箔である。
達成するため、Al−Fe系アルミニウム合金を使用す
ることを前提に鋭意研究した結果、固溶Si濃度を制限
することにより強度と成形性を両立させることが可能で
あることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明はFeを0.8を越え2.8wt%、不純物
としてSiを0.2wt%以下、残部Alと不可避不純
物からなり、かつ最終焼鈍後の固溶Si濃度が200p
pm以下に規制されてなることを特徴とする強度と成形
性に優れたアルミニウム合金箔である。
【0005】
【作用】本発明に係るアルミニウム合金箔において必須
の合金成分として添加するFeは鋳造、均質化処理時に
Al−Fe系金属間化合物として晶出、析出し、続く圧
延工程中に微細に粉砕されて1〜3μmの大きさの微細
粒子として均一に分散される。このように分散されたA
l−Fe系金属間化合物の周囲には成形加工中に転位が
局部的に堆積しこれを駆動力として動的回復が繰り返し
起こるためひずみ速度感受性指数(m値)が正の値を示
し、さらに粗大な辷り帯の発生を分散させて辷り変形を
均一化する効果を有し、これらの結果として延性を向上
させ成形性を改善する効果がある。かかる効果を得るた
めにはFeの添加量を0.8wt%を越え好ましくは1
.1wt%以上とする必要がある。Fe添加量が2.8
wt%を越えると耐食性が低下する。従ってFeは0.
8を越え2.8wt%の範囲で添加する。
の合金成分として添加するFeは鋳造、均質化処理時に
Al−Fe系金属間化合物として晶出、析出し、続く圧
延工程中に微細に粉砕されて1〜3μmの大きさの微細
粒子として均一に分散される。このように分散されたA
l−Fe系金属間化合物の周囲には成形加工中に転位が
局部的に堆積しこれを駆動力として動的回復が繰り返し
起こるためひずみ速度感受性指数(m値)が正の値を示
し、さらに粗大な辷り帯の発生を分散させて辷り変形を
均一化する効果を有し、これらの結果として延性を向上
させ成形性を改善する効果がある。かかる効果を得るた
めにはFeの添加量を0.8wt%を越え好ましくは1
.1wt%以上とする必要がある。Fe添加量が2.8
wt%を越えると耐食性が低下する。従ってFeは0.
8を越え2.8wt%の範囲で添加する。
【0006】Siは地金中に不純物として0.05〜1
.0wt%程度含まれるが、Alに対する固溶限が高い
ために通常はその大部分が固溶している。固溶SiはA
lの積層欠陥エネルギーを低下させ交差辷りを起こりに
くくさせるため、動的回復を困難にし、成形加工中に粗
大辷り帯が発生しやすくなり延性と成形性が低下する。 従って固溶Si濃度はできるだけ低減させる必要があり
、200ppm以下に制御されなければならない。 箔の固溶Si濃度が200ppmを越えると延性と成形
性が低下する。またSi含有量が0.2wt%を越える
と、固溶Si濃度を200ppm以下に制御するのが困
難となる。従ってSi含有量は0.2wt%以下とする
必要がある。この固溶Si濃度の制御は、均質化処理、
熱間圧延、中間焼鈍、最終焼鈍の一連の制御により行な
われるものである。たとえば均質化処理温度は480〜
530℃で5〜40時間、熱間圧延の終了温度は250
〜350℃として完全に再結晶させ、冷間圧延の途中に
施される再結晶化のための中間焼鈍は250〜320℃
で1〜8時間施し、最終焼鈍は230〜380℃で1時
間以上施して完全に再結晶させることが必要である。
.0wt%程度含まれるが、Alに対する固溶限が高い
ために通常はその大部分が固溶している。固溶SiはA
lの積層欠陥エネルギーを低下させ交差辷りを起こりに
くくさせるため、動的回復を困難にし、成形加工中に粗
大辷り帯が発生しやすくなり延性と成形性が低下する。 従って固溶Si濃度はできるだけ低減させる必要があり
、200ppm以下に制御されなければならない。 箔の固溶Si濃度が200ppmを越えると延性と成形
性が低下する。またSi含有量が0.2wt%を越える
と、固溶Si濃度を200ppm以下に制御するのが困
難となる。従ってSi含有量は0.2wt%以下とする
必要がある。この固溶Si濃度の制御は、均質化処理、
熱間圧延、中間焼鈍、最終焼鈍の一連の制御により行な
われるものである。たとえば均質化処理温度は480〜
530℃で5〜40時間、熱間圧延の終了温度は250
〜350℃として完全に再結晶させ、冷間圧延の途中に
施される再結晶化のための中間焼鈍は250〜320℃
で1〜8時間施し、最終焼鈍は230〜380℃で1時
間以上施して完全に再結晶させることが必要である。
【0007】その他の不純物としては通常のアルミニウ
ム地金に含まれているCu、Mn、Mgなどがあるが、
これらは0.05wt%程度以下であるならば特に問題
は無い。また任意的な添加元素として、TiおよびBの
各0.1wt%以下の含有が許容される。これらの含有
は鋳造凝固組織の微細化に有効である。このようにして
Feを0.8を越え2.8wt%、不純物としてSiを
0.2wt%以下、残部Alと不可避不純物からなり、
かつ最終焼鈍後の固溶Si濃度が200ppm以下に規
制されてなることを特徴とするアルミニウム合金箔は、
成形加工中に粗大辷り帯が発生しにくく延性が大きくて
、強度と成形性に優れるものである。
ム地金に含まれているCu、Mn、Mgなどがあるが、
これらは0.05wt%程度以下であるならば特に問題
は無い。また任意的な添加元素として、TiおよびBの
各0.1wt%以下の含有が許容される。これらの含有
は鋳造凝固組織の微細化に有効である。このようにして
Feを0.8を越え2.8wt%、不純物としてSiを
0.2wt%以下、残部Alと不可避不純物からなり、
かつ最終焼鈍後の固溶Si濃度が200ppm以下に規
制されてなることを特徴とするアルミニウム合金箔は、
成形加工中に粗大辷り帯が発生しにくく延性が大きくて
、強度と成形性に優れるものである。
【0008】
【実施例】以下に本発明の一実施例について説明する。
実施例1
表1に示す組成のアルミニウム合金No1〜No6を5
20℃で10時間均質化処理したのち熱間圧延(終了温
度320℃、終了板厚3.5mm)し、続いて板厚0.
65mmまで冷間圧延したのち中間焼鈍(280℃、6
時間)を施して再結晶させ、さらに最終冷間圧延により
板厚0.35mmの箔地とした。さらに箔圧延機により
40μmまで箔圧延し、300℃、6時間の最終焼鈍を
施した。このようして得られた箔の固溶Si濃度を分析
し、さらに引張試験により引張強さと0.2%耐力と伸
びを測定した。また成形性試験としてエリクセン試験(
JIS−B法)によりエリクセン値を測定した。これら
の結果を表1に併せて示す。
20℃で10時間均質化処理したのち熱間圧延(終了温
度320℃、終了板厚3.5mm)し、続いて板厚0.
65mmまで冷間圧延したのち中間焼鈍(280℃、6
時間)を施して再結晶させ、さらに最終冷間圧延により
板厚0.35mmの箔地とした。さらに箔圧延機により
40μmまで箔圧延し、300℃、6時間の最終焼鈍を
施した。このようして得られた箔の固溶Si濃度を分析
し、さらに引張試験により引張強さと0.2%耐力と伸
びを測定した。また成形性試験としてエリクセン試験(
JIS−B法)によりエリクセン値を測定した。これら
の結果を表1に併せて示す。
【0009】
【表1】
【0010】表1から明らかなように、本発明アルミニ
ウム箔地No1〜3は強度と伸び、成形性に優れること
がわかる。これに対し、本発明組成範囲外のNo4〜6
は、強度、伸び成形性のいずれかが劣る。 実施例2 表1のNo2の組成のアルミニウム合金のスラブを、表
2に示す各種製造条件で箔厚40μmの箔とし、固溶S
i濃度、引張強さ、0.2%耐力、伸び、エリクセン値
を測定した。その結果を表3に示す。
ウム箔地No1〜3は強度と伸び、成形性に優れること
がわかる。これに対し、本発明組成範囲外のNo4〜6
は、強度、伸び成形性のいずれかが劣る。 実施例2 表1のNo2の組成のアルミニウム合金のスラブを、表
2に示す各種製造条件で箔厚40μmの箔とし、固溶S
i濃度、引張強さ、0.2%耐力、伸び、エリクセン値
を測定した。その結果を表3に示す。
【0011】
【表2】
【0012】
【表3】
【0013】表3より明らかなように、本発明の固溶S
i濃度が200ppm以下のNo7〜No9は、伸びと
エリクセン値が大きく、成形性に優れていることがわか
る。 これに対し固溶Si濃度の高いNo10、11、12は
、いずれもエリクセン値が小さく、成形性が劣る。
i濃度が200ppm以下のNo7〜No9は、伸びと
エリクセン値が大きく、成形性に優れていることがわか
る。 これに対し固溶Si濃度の高いNo10、11、12は
、いずれもエリクセン値が小さく、成形性が劣る。
【0014】
【発明の効果】このように本発明によれば、強度と成形
性のすぐれたアルミニウム合金箔が得られ、従来の箔で
は不可能であった複雑な形状の成形が可能であり、また
強度が優れるため薄肉化も可能という、工業上顕著な効
果を奏するものである。
性のすぐれたアルミニウム合金箔が得られ、従来の箔で
は不可能であった複雑な形状の成形が可能であり、また
強度が優れるため薄肉化も可能という、工業上顕著な効
果を奏するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 Feを0.8を越え2.8wt%、不
純物としてSiを0.2wt%以下、残部Alと不可避
不純物からなり、かつ最終焼鈍後の固溶Si濃度が20
0ppm以下に規制されてなることを特徴とする、強度
と成形性に優れたアルミニウム合金箔。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8099891A JPH04289143A (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 強度と成形性に優れたアルミニウム合金箔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8099891A JPH04289143A (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 強度と成形性に優れたアルミニウム合金箔 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04289143A true JPH04289143A (ja) | 1992-10-14 |
Family
ID=13734157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8099891A Pending JPH04289143A (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 強度と成形性に優れたアルミニウム合金箔 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04289143A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011202283A (ja) * | 1999-07-09 | 2011-10-13 | Toyo Aluminium Kk | アルミニウム合金、アルミニウム合金箔および容器とアルミニウム合金箔の製造方法 |
WO2012036181A1 (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-22 | 古河スカイ株式会社 | 成形包装体材料 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61119658A (ja) * | 1984-11-16 | 1986-06-06 | Sukai Alum Kk | アルミニウム箔地の製造方法 |
JPS61257459A (ja) * | 1985-05-10 | 1986-11-14 | Furukawa Alum Co Ltd | アルミニウム箔地の製造法 |
JPS6326322A (ja) * | 1986-07-18 | 1988-02-03 | Showa Alum Corp | ピンホ−ルの少ないアルミニウム合金箔 |
-
1991
- 1991-03-18 JP JP8099891A patent/JPH04289143A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61119658A (ja) * | 1984-11-16 | 1986-06-06 | Sukai Alum Kk | アルミニウム箔地の製造方法 |
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CN103140592A (zh) * | 2010-09-16 | 2013-06-05 | 古河Sky株式会社 | 成形包装体材料 |
CN103140592B (zh) * | 2010-09-16 | 2015-07-15 | 株式会社Uacj | 成形包装体材料 |
JP5841537B2 (ja) * | 2010-09-16 | 2016-01-13 | 株式会社Uacj | 成形包装体材料 |
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