JP2872784B2 - アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents

アルミニウム箔の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、強度と成形加工性に優れ、かつピンホール
の少ないアルミニウム箔の製造方法に関するものであ
る。
(従来の技術及び解決しようとする課題) 一般に、アルミニウム箔は、用途により、5.5〜100μ
m程度の範囲の箔厚で使い分けられている。
アルミニウム箔としては、従来、一般にIN30(JIS H
4160)の純アルミニウムが用いられてきたが、近年、包
装用アルミニウム箔において成形加工が必要とされるも
のには、8011、8079のようなAl−Fe合金や、Feのほか、
Mnを添加した8006等の合金も使用されつつある。
また、最近では、コストダウンの要望から薄肉化が指
向されているが、薄箔になるほど指数関数的にピンホー
ルが増加してアルミニウム箔の特性である水分、空気な
どの遮断性が劣り、使用上問題となる。
そこで、ピンホールを低減するために、箔地の製造工
程について検討され(特公昭60−56786号、特開昭63−1
8041号等)、また、上記Al−Fe合金、Al−Fe−Mn合金を
15μm以下の薄箔に使用し、成形性及び強度と共にピン
ホールに優れたアルミニウム箔を製造する試みがなされ
ている(特開昭63−26322号)。
しかし、前述のAl−Fe合金を用いて薄肉箔製品を製造
する場合には、次のような問題点がある。
合金元素であるFeの固溶の程度により、仕上げ焼鈍時
の軟化挙動に大きな影響を及ぼし、アルミニウム箔製品
の強度、成形加工性の変動をもたらすことがある。
すなわち、Feの固溶量が大であると、軟化温度が高く
なるために、製品時の軟化が不充分になり、成形性の不
足が生じることがある。
また、軟化を充分に促進させるために仕上げ焼鈍温度
を300℃を超えるの高温で実施する場合があるが、これ
は、この焼鈍時に形状歪みの発生や結晶粒の粗大化のほ
か、酸化の増大によるラミネート箔の接着力の低下な
ど、製品品質の悪化を生じる原因となる。
したがって、できるだけ仕上げ焼鈍温度が低い温度で
軟化する材料の開発が望まれているのが現状である。
本発明は、かゝる要請に応えるべくなされたものであ
って、特に仕上げ焼鈍温度を低くして箔品質の向上を図
ることができるアルミニウム箔の製造方法を提供するこ
とを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 前記課題を解決するため、本発明者は鋭意研究を重ね
た結果、アルミニウム箔の成分組成並びに製造工程及び
条件を規定することにより可能であることを見い出した
ものである。
すなわち、本発明は、Feを0.7〜2.0wt%含有し、残部
がAl及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金につ
き、熱間圧延後に350〜500℃の温度範囲で焼鈍を行った
後、冷間圧延工程中にて、加工率50%以上の冷間圧延を
行った後、中間焼鈍を行い、更に加工率90%以上の圧延
により箔製品厚さにした後、仕上げ焼鈍を200〜300℃の
温度で実施することを特徴とするアルミニウム箔の製造
方法を要旨とするものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
(作用) まず、本発明では、Al−Fe(0.7〜2.0wt%)合金を使
用する、Feの添加は結晶粒の微細化に最も有効であり、
強度、成形性の向上に対して効果がある。ここで、Fe含
有量が0.7wt%未満では、結晶粒の微細化が不充分とな
り、強度、成形性の向上及びピンホールの低減に対して
効果がない。また、2.0wt%を超えると、その効果が飽
和すると共に後工程の冷間圧延において巨大なAl−Fe系
の金属間化合物が分割されにくく残留しやすくなり、か
えって成形性が悪くなり、ピンホールに悪影響をもたら
す。なお、Mnなどの第3元素を添加すると、製造工程条
件の変動により特性が変化しやすいので避けるべきであ
る。
更に、本発明では、上記アルミニウム合金は製造条件
により、その特性が変化し易いので、以下に説明する如
く製造工程管理が必要である。
すなわち、熱間圧延後、350〜500℃の温度範囲で焼鈍
を実施する。これは、熱間圧延時の温度履歴によるFeの
固溶、析出の変動を制御し組織の均質化を図るためで、
この熱処理を施すことにより、再結晶させると共に、Fe
の析出を促進させる。再結晶させるためには350℃以上
が必要であるが、500℃を超えるとかえってFe元素の固
溶が進むほか、再結晶粒の粗大化が生じて品質を悪化さ
せると共に、エネルギー的にも無駄となる。
焼鈍後は、中間焼鈍を含む冷間圧延を行うが、まず、
中間焼鈍までの冷間加工率を大きく取る必要がある。す
なわち、中間焼鈍までの冷間加工率を大きくとることに
より、粗焼鈍での再結晶組織を微細な加工組織に変える
と共に、中間焼鈍時において析出を促進するためには、
加工歪みの蓄積が必要であり、このために冷間加工率を
50%以上とする。
中間焼鈍後は、冷間加工率を90%以上と大きく取る。
これは、中間焼鈍後の再結晶組織を強加工により微細化
し、仕上げ焼鈍後の箔製品での再結晶組織を微細にする
ためである、90%未満では、仕上げ焼鈍後の箔製品時の
再結晶粒が大きくなり、強度、成形性において劣るほ
か、箔仕上げ圧延時のダブリルリング圧延時のマット面
の荒れの原因となり、ピンホールの発生が多くなる。好
ましくは95%以上である。
次いで、仕上げ焼鈍を行うが、仕上げ焼鈍温度は200
〜300℃の範囲でよい。従来は300℃を超える温度で仕上
げ焼鈍処理されていたが、本発明では前記工程及び条件
とすることにより、より低温で処理が可能である。300
℃を超える高温で仕上げ焼鈍を行うと、焼鈍時に形状歪
みの発生、酸化皮膜の増大及び結晶粒の粗大化が生じや
すくなるので、300℃以下で仕上げ焼鈍を行うが、200℃
未満では再結晶が不十分になり、成形性に劣る現象が生
じるので、200℃〜300℃の温度範囲とする。好ましくは
220〜260℃である。
次に本発明の実施例を示す。
(実施例) 第1表に示す各種含有のFeを含むAl−Fe合金を常法で
造塊し、熱間圧延により熱延板(3.0mm)を製造した
後、引き続き、第1表に示す条件にて、粗焼鈍、冷間圧
延(中間焼鈍を含む)及び仕上げ焼鈍を実施した。
得られた箔製品について、材料特性(ピンホール数、
強度、伸び、結晶粒径、酸化皮膜厚さなど)を調査した
結果を第1表に併記する。なお、箔仕上げ圧延時には、
ダブルリング(重ね)圧延により、7μm厚さの箔とし
た。
ピンホール数は、暗室にて箔の下方から光をあて、目
視によりピンホール数をカウントした後、1m2当りの数
に換算した。
結晶粒径は、光学顕微鏡により観察し、平均粒径を測
定した。
強度、伸びについては、インストロン式の引張試験機
により張力及び全伸びを測定した。引張試験片は幅15m
m、有効長さ100mmの短冊状のものを用いた。
第1表より、本発明例は、いずれも、優れた強度、伸
びを有すると共に、ピンホール数も少ない高品質の箔製
品が得られていることがわかる。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、以下の優れた
効果が得られる。
仕上げ焼鈍温度を低温度に設定できるため、焼鈍時の
歪み発生を防止できると共に、結晶粒の異常成長を抑え
ることができ、優れた機械的性質及び歪み形状の箔製品
が得られる。また、焼鈍時の酸化皮膜の成長を抑えるこ
とができるため、箔とラミネートとの接着性がよくな
り、耐食性の優れたラミネート製品が得られる。また、
熱エネルギー的に有利であり、生産性の向上が図れる。
薄厚箔においても、優れた強度、伸びが得られると共
にピンホールの発生が抑えられるので、現状よりも薄肉
化が可能になり、コスト低減が可能になる。
熱間圧延時の温度、時間の変動による品質のばらつき
が抑えられると共に、従来のアルミニウム合金のように
Fe以外の第3元素(Mn等)を添加しないので、その他の
製造条件の影響を受けにくく、品質の安定化が可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 686 C22F 1/00 686B 691 691B 694 694A

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Feを0.7〜2.0wt%含有し、残部がAl及び不
    可避的不純物からなるアルミニウム合金につき、熱間圧
    延後に350〜550℃の温度範囲で焼鈍を行った後、冷間圧
    延工程中にて、加工率50%以上の冷間圧延を行った後、
    中間焼鈍を行い、更に加工率90%以上の圧延により箔製
    品厚さにした後、仕上げ焼鈍を200〜300℃の温度範囲で
    実施することを特徴とするアルミニウム箔の製造方法。
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