JP2814877B2 - 箔圧延性とベーキング性に優れたアルミニウム合金箔地 - Google Patents

箔圧延性とベーキング性に優れたアルミニウム合金箔地

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は箔圧延性とベーキング性
に優れたアルミニウム合金箔地に係り、アルミニウム合
金箔を得るための箔地として箔圧延性と印刷後の焼付け
ないしベーキング性に優れたアルミニウム箔を得しめ、
錠剤などの包装に使用されるに適した製品を提供しよう
とするものである。
【0002】
【従来の技術】Al−Fe系合金箔は0.4mm前後のような箔
地を5〜20μm まで冷間圧延し、これを単体または紙
や合成樹脂フィルムとのラミネート材として種々に実用
されている。このような箔利用材の中で、錠剤などの薬
剤包装用に用いられるPTP(Press Through Package)
は、文字や図形などを印刷したのち、約170〜220
℃で1分間程度の焼付けないしベーキング工程を経しめ
るのが一般的である。
【0003】前記したようなアルミニウム箔の製造につ
いては特開昭63−26322においてFe:0.8〜2.8
%,Si:0.2%以下、残りがAlおよび不可避不純物から
成り、固溶Fe濃度が0.02%以下に規制されたピンホー
ルの少いアルミニウム合金箔が提案されている。
【0004】また特開平4−173941号公報におい
ては、Feが0.8〜1.8%,Alが98.0〜99.1%、その
他不純物よりなるアルミニウム鋳塊を、面削、均質化処
理および熱間圧延して厚さ0.8〜1.6mmのアルミニウム
板を得た後、昇温速度50℃/分以上、保持温度350
〜530℃及び保持時間3〜60分で中間焼鈍し、その
後更に冷間圧延するアルミニウム合金箔が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開昭63−
26322や特開平4−173941のものにおいては
ピンホールの少いアルミニウム合金箔が得られるとして
も、前述したような薬剤包装用PTPなどに用いられる
場合に必要な箔圧延性と共に焼付ないしベーキング性に
好ましい特性を得ることができず、好ましい利用をなし
得ない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来技術における課題を解決することについて研究を重
ね、前述したようなアルミニウム箔を得るための箔地に
関してその合金成分組成を規定すると共にFe、Cuの固溶
量を限定することによりその圧延性および耐食性などの
特性を良好にし、しかもベーキング性に優れた箔地を得
ることに成功したものであって、以下の如くである。
【0007】Fe:0.5〜1.1wt%,Cu:0.01wt%未
満、結晶微細化剤を含み、残部がAlおよび不可避的不純
物からなるアルミニウム合金で、FeおよびCuの固溶量が
それぞれ25ppm 以下であり、且つFeおよびCuの固溶量
の何れかが8ppm 以上であることを特徴とする箔圧延性
とベーキング性に優れたアルミニウム合金箔地。
【0008】
【作用】wt%で、Fe:0.5〜1.1%とすることにより強
度を適切に得しめると共に圧延硬化などを抑制して箔圧
延性を良好にし、しかも耐食性などを適切に得しめ、錠
剤包装用などに適した箔地を得しめる。
【0009】Cuを0.01%以下に制限することにより箔
圧延性を良好にし、しかも耐食性を有効に得しめる。
【0010】Ti,B,Zrのような結晶微細化剤を0.05
%以下含有させることにより鋳造組織を微細化し、鋳造
割れを防止する。このような効果はTiについては0.05
%、BやZrについては 0.005%で飽和するので、これを
上限とする。
【0011】その他の不純物としては工業用純アルミニ
ウムに含まれる程度は許容され、Siについては0.2%以
下とし、0.2%を超えるとFe系化合物の形態を粗大化
し、サイズおよび分散状態を変えてしまうので好ましく
は0.1%以下とする。
【0012】また箔地中のFeおよびCu固溶量をそれぞれ
25ppm 以下とすると共にFeおよびCu固溶量の何れかを
8ppm 以上に規制することによりベーキング特性を良好
にし、しかも圧延性を優れたものとして冷延圧下率90
%以上で、箔厚50μm 以下のアルミニウム合金箔を的
確に得しめる。
【0013】前記Fe固溶量は鋳造速度、均質化処理、熱
間圧延、中間焼鈍などが影響するが、中間焼鈍の昇温条
件、保持温度および冷却によってコントロールすること
が好ましい。この中間焼鈍は、バッチ式あるいは連続焼
鈍方式の何れでもよいが、バッチ式の方がFe固溶量をコ
ントロールし易く好ましいもので、このバッチ式で行う
場合、その中間焼鈍昇温を250℃から保持温度までを
25℃/hr以下とする。また中間焼鈍の保持温度を27
0〜500℃とし、保持時間を30分以上とする。中間
焼鈍保持後の冷却は250℃までを7〜50℃/hrで行
う。
【0014】前記したCu固溶量には、Fe含有量やAl−Fe
系第2相粒子の分散密度が影響し、Cu/Fe添加量比を
0.002〜0.02程度としてCuを添加し、前記Al−Fe系第2
相粒子の分散密度は均質化処理をこれに続く熱間圧延で
調整する。
【0015】
【実施例】上記したような本発明によるものの具体的な
実施例について説明すると、先ず本発明によるもののCu
およびFeの固溶量(ppm) 範囲については前記の如くであ
るが、これを図示するならば図1にハッチングを施して
示したような範囲内である。
【0016】然して斯かる本発明に従い、本発明者等が
具体的に採用した合金組成の代表例を示すと、次の表1
の如くである。
【0017】
【表1】
【0018】前記したようなアルミニウム合金溶湯は何
れも脱ガスおよび溶湯濾過を行って不純物を除去してか
ら水冷式半連続鋳造法によって鋳塊を得、次いで該鋳塊
を450〜550℃で1時間以上に亘る均質化処理し
た。
【0019】上記のようにして得られた各鋳塊はシング
ルミルでリバース圧延し、即ち450〜550℃で圧延
を開始して厚さ6mm前後まで350〜400℃程度で熱
間圧延を終了し、その後の1次冷間圧延はその6mm程度
の厚さから0.7mm厚前後まで冷間圧延し、このものはバ
ッチ式および連続焼鈍方式で400〜500℃の中間焼
鈍を行った。バッチ式の昇温は250℃から保持温度ま
で25℃/hr,保持温度270〜500℃,保持時間3
0分以上、保持温度からの冷却は250℃まで7〜50
℃/hrである。
【0020】2次冷間圧延は、前記0.7mm厚から0.35
mm厚まで冷間圧延して箔地を得た。また該箔地に対する
箔圧延は中間焼鈍後の冷間圧下率90%以上で、5〜2
0μm 厚まで圧延したが、代表的に15μm 厚とした箔
を得た場合についての前記表1に示したアルミニウム合
金についての具体的製造条件および得られた箔について
の測定結果を要約して示すと、次の表2の如くであっ
た。FeおよびCuの固溶量測定は試料を熱フェノールで分
解後、金属間化合物を濾別し、濾液を分析する方法で行
った。
【0021】
【表2】
【0022】即ち、表2によれば発明例によるものは圧
延ままとベーキング後における抗張力変動が少いと共に
圧延ままにおいては低く、ベーキング後においては適当
に高い120N/mm2 以上の抗張力を有していることが
確認され、箔圧延性に優れしかも好ましい錠剤等の包装
用アルミニウム合金箔であることが確認されたが、比較
例によるものは圧延ままとベーキング後における抗張力
変動が大きく、圧延ままのものにおいては200N/mm
2 以上と相当に高いものもあり、またベーキング後の抗
張力も50〜70N/mm2 と低いものもあって、箔圧延
性に劣りしかも好ましい合金箔となし得ないものであっ
た。
【0023】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるときは
箔圧延性に優れていると共にベーキング性に卓越し、ベ
ーキング後においても錠剤などの包装材として好ましい
抗張力を備えた箔地を的確に提供し得るものであって、
工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるFeおよびCuの固溶量範囲を要約
して示した図表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岸 智秀 愛知県稲沢市小池1丁目11番1号 日本 軽金属株式会社名古屋工場内 (56)参考文献 特開 昭63−26322(JP,A) 特開 平4−337043(JP,A) 特開 昭61−119658(JP,A) 特開 昭61−257459(JP,A) 特開 昭57−51247(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 21/00 - 21/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe:0.5〜1.1wt%,Cu:0.01wt%未
    満、結晶微細化剤を含み、残部がAlおよび不可避的不純
    物からなるアルミニウム合金で、FeおよびCuの固溶量が
    それぞれ25ppm 以下であり、且つFeおよびCuの固溶量
    の何れかが8ppm 以上であることを特徴とする箔圧延性
    とベーキング性に優れたアルミニウム合金箔地。
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