JPH0313376A

JPH0313376A - 被記録材及びこれを用いたインクジェット記録方法

Info

Publication number: JPH0313376A
Application number: JP1147998A
Authority: JP
Inventors: Tomomi Nakatsugawa; 中津川　智美; Mamoru Sakaki; 坂木　守
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1989-06-09
Filing date: 1989-06-09
Publication date: 1991-01-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明はインクジェット記録方法に好適に用いられる被
記録材に関し、特に水系インクの吸収性や発色性に優れ
、高精細且つ鮮明な記録画像を提供するのに適した被記
録材に関する。

更に本発明は画像の室内変色等が少な（保存性に優れた
記録画像を提供する被記録材と上記画像を提供する記録
方法に関する。

〔従来の技術〕

従来、インクジェット用の被記録材としては、（１）バ
ルブを主成分とした一般の紙を低サイズ度となる様に抄
紙して、濾紙や吸取紙の様にしたもの、（２）基材上にシリカやゼオライトの様な多孔質で吸油
量が大きくインク中の着色成分を吸着する顔料を用いて
塗布層を設けたもの、等が知られている。

上記被記録材（１）は低コストであり、インク吸収性は
優れるものの、インクが紙の繊維層に深く浸み込んでし
まうため、インク中の色剤の発色性が悪（、又、インク
が紙表面の繊維に沿って吸収されるため、フェザリング
と呼ばれる現象が生じてドツトが円形にならずギザギザ
になる現象やドツトが大きくなり過ぎて解像度の低下を
きたし、良質な画像が得られないという欠点があった。

このため、専らこの様なノンコートタイプの紙は、モノ
クロ記録やパソコンの端末等の比較的解像度が低く高濃
度の画像を必ずしも必要としない用途に用いられてきた
。

上記被記録材（２）では、従来、例えば、特開昭５８−
１３２５８６号公報及び特開昭５９−３５９７７号公報
にある様に、比較的サイズ度の高い紙（市販の上質紙等
）を基紙としたコート紙が用いられてきた。

こうしたコート紙では、インク吸収層が多孔質で均一に
なっているため、適度なインク吸収性、ドツト形状、発
色性及び解像度に優れた画像が得られる。

しかしながら、より高品位で高解像度のカラー画像を必
要とする記録方式においては、より多量のインクを高速
に吸収し定着することが必要である。この場合、従来は
インク吸収層の塗工量を増やし、インク吸収層であるコ
ート層の空隙容量を太き（することで対応してきたが、
コート層が厚くなるに従い被記録材が記録装置中の搬送
系等との接触時にコート層が基紙より剥れる、いわゆる
粉落ちの問題が発生する。このような紙粉は装置内部を
汚すだけでな（、インクジェットヘッドのノズル詰りの
原因にもなり特に問題である。

更に製造工程上、多量の塗工液を急激に乾燥しなければ
ならないため、塗工液中のバインダーがマイグレーショ
ンを起こし、コート層の強度の低下やインク吸収性の低
下が激しく起こる。乾燥条件を緩やかにしたり、例えば
、塗工回数を数回に分けて行うことによりこのような問
題は幾分は解決されるが、この場合には製造コストが高
くなるという問題もある。

前記被記録材（１）、　　（２）の欠点を解決する方法
として、（３）基紙としてサイズ度の低い紙を用いて、その上に
多孔質の顔料層を設ける方法が挙げられる。

例えば、特開昭５９−１８５６９０号公報にはサイズ度
４秒以下の基紙上に比表面積が２００　ｄ／ｇ以上の特
定の粒度分布を有するシリカを含むコート層を有する被
記録材が例示されている。

更に、上記のインク吸収性、ドツト形状、発色性、解像
度に加え、実用性能としては、得られた記録画像の耐水
性、耐光性等の保存性も必要とされる。

特開昭５９−１８５６９０号公報や特開昭５９−２３０
７８７号公報には、より優れた染料の発色性を得るため
、コート層の顔料物性に着目し、２００　％／ｇ以上の
比表面積を有するシリカや２４０ｍｇ−ｍｏｌ／Ｋｇ以
上の酸価を有するシリカを用いた被記録材が紹介されて
いる。

又、特開昭５６−８４９９２号公報には、インクジェッ
ト記録画像の耐水性を強化する方法として、ポリカチオ
ン高分子電解質をコート層に含有させた記録媒体゛に酸
性／直接性染料で記録し、記録画像を水中に浸漬させた
時にもインク吸収層に付着したこれらの染料が流れ出さ
ない様にする方法が述べられている。

画像の耐光性は染料の光分解による記録画像の変褪色の
問題であり、今までは記録剤である染料自体の問題と考
えられていたが、前記の様な耐水化剤、特にポリカチオ
ン物質が染料の光分解を促進していることが知られる様
になり、例えば、特開昭６０−１１３８９号公報や特開
昭６０−４９９９０号公報には、染料の光分解の促進の
少ないポリカチオンを含有する被記録材が、又、特開昭
６０−７２７８５号公報には、ポリカチオンと紫外線吸
収剤を含有す被記録材が紹介されている。

〔発明が解決しようとしている問題点〕しかしながら最
近になって、この様な耐水性や耐光性以外にも記録画像
の室内変色という画像の保存性に関する新たな問題がク
ローズアップされてきた。室内変色の問題も染料の分解
により生じる問題と考えられているが、従来知られた被
記録材ではこれらの問題は解決されない。

従来、問題とされてきた画像の褪色は、可視光や紫外光
により記録画像内の染料が分解して生じる現象で、直射
日光の当らない部分では発生しないものと考えられてい
た。又、日光の当るところでは、いわゆる一般のＰＰＣ
用紙や前記（１）及び（２）のどのタイプの被記録材に
記録した画像にも褪色が起こり、被記録材がポリカチオ
ン物質を含有する場合には更に褪色が促進されることが
知られている。

一方、本発明で言う室内変色は、直射日光が当たらなく
ても進行し、一般紙やノンコート紙に記録した画像には
この室内変色は生じない。又、前述の様な耐光性に影響
の少ないポリカチオンを用いたり紫外線吸収剤等を含有
させてもさしたる効果がなく画像の室内変色が生じるも
のである。

尚、ここで言う褪色とは印字物の彩度が低下する現象を
言い、変色とはむしろ彩度は低下せず色相の変化を主体
とする現象を言う。

以上の様に本発明で言う室内変色の問題は、コート紙特
有の現象であるがその明確な原因も対策も未だ知られて
いない。

そこで本発明の目的は、インク吸収性及び染料の発色性
に優れ、高品位で高解像度の画像が得られる被記録材を
提供することにある。

又、本発明の別の目的は、記録画像の保存性、特に室内
変色による劣化の少ない記録画像を与える被記録材及び
この様な画像を形成する記録方法を提供することにある
。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的は、以下の本発明によって達成される。

即ち、本発明は、基材の表層に顔料を主体とする層を有
し、前記層中にヒンダードフェノール系化合物とヒンダ
ードアミン系化合物を重量比で１／９〜７／３の範囲で
含有して成ることを特徴とする被記録材であり、かかる
被記録材に対して、水溶性染料を含む記録液の液滴を付
与して記録を行なうインクジェット記録方法である。

〔作用〕

従来、室内変色がノンコート紙には発色せず、コート紙
のみに発生する現象であることから、コート層に酸化防
止剤や紫外線吸収剤といつた添加剤を含有させることに
より、その問題解決を図ってきたが十分な効果が得られ
なかった。例えば、特開昭６１−１４６５９１号がある
。本発明者等は、各々単独では使用されている添加剤で
あるが、これらを数種併用することによりその相乗効果
を生み出し、種々の有用な特性、特に室内変色の問題に
驚くべき向上がみられることを知見した。

すなわち、少な（ともヒンダード・フェノール系化合物
及びヒンダード・アミン系化合物をコート層に併有し、
その使用割合を１／９〜７／３とすることにより、イン
ク、特に水溶性染料を含むインクで形成された画像の優
れた色彩発色性を保持したまま、被記録材の保存性が著
しく向上することを知見して本発明に至った。

〔好ましい実施態様〕

次に好ましい実施態様を挙げて本発明の詳細な説明する
。

本発明の被記録材の第１の特徴はそのコート層に室内保
存性の面から少な（ともヒンダード・フェノール系化合
物及びヒンダード・アミン系化合物をコート層に併有す
ることである。本発明者等の知見によれば、記録画像の
室内変色は染料の酸化分解に起因するものであるため、
被記録材に酸化防止剤を添加し、室内変色の改善に努め
てきた。酸化防止剤を単独で使用することは従来公知で
あるが、これまで十分な結果は得られなかった。しかし
何らかの化合物を併有させると、その相乗効果により室
内保存性は著しく向上する。また、本発明で使用するヒ
ンダード・フェノール系化合物とは下記（ａ）式で示さ
れるヒンダード・フェノールを分子内に１個以上持つ化
合物を云い、従来公知のいずれのヒンダード・フェノー
ル系化合物でもよい。

例えばその具体例として、２，６−ジーｔ−ブチルフェ
ノール誘導体、すなわち下記のような完全ヒンダードフ
ェノール系化合物や、０−クレゾール誘導体、２，４−キシノール誘導体で、
２−メチル−６−ｔ〜ジブチルフェノール類すなわち下
記のような部分ヒンダードフェノール系化合物等が挙げ
られる。また、性状的には溶液の他、エマルジョンやデ
ィスバージョン等の水分散液等も当然使用できる。

■ ＣＨ３しｔｉ３その具体例として、 ■ ■ ＣＨ２−Ｃｏｏ−Ｒ。

Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３，Ｒ４＝更に本発明で使用するヒンダード・アミン系化合物とは
下記（ｂ）式で示されるヒンダード・アミンを分子内に
１個以上持つ化合物を云い、従来公知のいずれのヒンダ
ード・アミン系化合物でもよい。

Ｒ＝−Ｈ。

ＣＨ３ ■ 等が挙げられ、性状的にはヒンダード・フェノール系化
合物と同様溶液の他、エマルジョンやディスバージョン
等の水分散液等も当然使用できる。更にヒンダード・フ
ェノール系化合物及びヒンダード・アミン系化合物を併
有するコート層１こホスファイト系、チオエーテル系、
ベンゾフェノン系等の酸化防止剤や紫外線吸収剤、光吸
収斉１等を含有させてもよい。

また、本発明の被記録材の第２の特徴はヒンダード・フ
ェノール系化合物及びヒンダード・アミン系化合物の使
用割合が１／９〜７／３、より好ましくはｌ／９〜５１
５で形成されるコート層を有する点である。上記使用割
合がｌ／９未満ではその相乗効果を期待できず、記録画
像の室内変色は改善されない。一方、７／３を越えると
画像濃度の他、インク吸収性の低下が著しいので好まし
くない。

本発明では、ヒンダード・フェノール系化合物及びヒン
ダード・アミン系化合物のコート層中の総量が０．０１
〜１．５ｇ／ｒｒｒの範囲であることが好ましい。上記
総量が０．０１ｇ／ｒｄに満たない場合はこれら薬剤の
効果を期待できず、記録画像の室内変色は改善されない
。一方、１．５ｇ／ｒｄを越えるとインク吸収性や染料
の発色性、色再現性が低下する。

本発明に於ける前記ヒンダード・フェノール系化合物及
びヒンダード・アミン系化合物を併有すミン系化合物を
含有する塗工液を塗布しインク受容層を設ける方法や、
ヒンダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミ
ン系化合物エマルジョンやディスバージョン等の水分散
液や、ヒンダード・フェノール系化合物及びヒンダード
・アミン系化合物の溶剤溶液等を顔料及び接着剤等で構
成されたインク受容層上に塗布する方法あるいは上記溶
液に浸漬する方法等がある。

本発明の被記録材は顔料とバインダー等より成るインク
受容層をインク吸収性を有する基紙の表層に設けた構成
を有する。

ここで本発明に係るインク受容層に用いる顔料としては
、例えばシリカ、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、ケイ
酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、
クレー、カオリン、タルク、ケイソウ土等の従来公知の
無機顔料や、尿素樹脂等の有機顔料等が挙げられる。

本発明で用いられるバインダーとしては、例えば、従来
公知であるポリビニルアルコール、澱粉、カチオン化澱
粉、カゼイン、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン
、ヒドロキシエチルセルロース、アクリル樹脂等の水溶
性高分子及びＳＢＲラテックス、ポリ酢酸ビニル、エマ
ルジョン等の水分散型高分子の１種又は２種以上が混合
して用いられる。

本発明において、すべての顔料とバインダーとの好適な
使用割合（重量比）はインク受容層全体゛として重量比
で１／４乃至２０／１、より好ましくは１／２〜４／１
の範囲内である。１／４よりバインダー量が多いとコー
ト層の持つインク吸収性が低下し、２０／ｌより顔料が
多いとコート層の粉落ちが激しくなり好ましくない。

更に、本発明においてはコート層に必要に応じて前述の
酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤だけでな（、染料
固着剤（耐水化剤）、蛍光増白剤、界面活性剤、消泡剤
、ｐＨ調整剤、防カビ剤等を含有させてもよい。

これらインク受容層を比較的高いサイズ度の基紙上に設
けた場合には、インク吸収性が不良である。

基紙上に上記の塗工層を設けた被記録材のサイズ度はＯ
乃至１５秒の範囲であることが必要である。

１５秒を超えた場合にはインクの吸収の大半を上記範囲
のコート層に頼ることになり、インク吸収性が不足する
。

本発明において、基紙を構成するパルプは特に限定され
るものではなく、従来公知のＬＢＫＰやＮＢＫＰに代表
される木材パルプを主体とするが、必要により合成繊維
やガラス繊維を混合してもよい。

本発明に用いる基紙の填料の具体例としては、船釣に用
いられるクレー、タルク、カオリナイト、酸化チタン、
炭酸カルシウム等であり、特に本発明においては、これ
らの填料を灰分量の換算で１〜２０ｇ／ｒｒｆ、より好
ましくは２〜１０ｇ／ｒｄの範囲で含有する。

本発明者等の知見によれば、特に被記録材に付着したイ
ンク滴の滲みやトッド形状は、このタイプの紙では基紙
の灰分含有量に大きく影響され、灰分がＩｇ／ｒｒｒに
満たない場合には付着したインク滴が基紙表面の繊維方
向に沿って大きく滲み、ドツト形状が悪く且つインク滴
の滲みが必要以上に大きくなってしまう。又、逆に２０
ｇ／ｒｄを超える場合には、被記録材自体にコシがなく
なってしまう外に基紙からの粉落ちを生じてしまうため
好ましくない。

更に、上記填料のうち炭酸カルシウムは、特にトッド形
状と発色性が良好となるために好ましい。

本発明に於ける基紙の灰分量は被記録材からインク受容
層とバインダーの良溶剤を用いて、溶解させる等、離脱
させ、得られた基紙のみの灰分をＪＩＳ−Ｐ−８１２８
の方法により求め、その際の紙の単位面積あたりの灰分
の質量として求められる。たとえば、通常のインクジェ
ット用紙には、バインダーとしてポリビニルア、ルコー
ルが用いられており、この場合には、静置の熱水に被記
録材を浸漬し、コート層を離脱させた後に、基紙として
の灰分の量を求めることができる。

本発明で使用する基紙は上記の材料と従来公知の抄紙助
剤、サイズ剤、歩留まり向上剤、紙力増強剤等を必要に
応じて使用して抄造される。

また、本発明に於いて、使用される基紙の好ましい坪量
の範囲は７０〜１００ｇ／ｒｒｒの範囲内である。

すなわち、本発明の被記録材は基紙によりインクを吸収
するために、基紙の坪量が７０ｇ／　ｒｒｒに満たない
場合には高密度印字を行なうと裏抜けやコツクリング等
を発生する問題がある。逆に、１００ｇ／ｒｄを超える
と紙のコシが強くなりすぎ、記録装置内での搬送性に問
題を生じる。

更に、本発明では基紙の表面の強度、平滑度、耐水性等
を強化する目的でね澱粉、酸化澱粉、ポリビニルアルコ
ール等、従来公知の表面サイズ剤を用いて表面サイズプ
レスを行なってもよい。

前記のような材料を混合して得られる水系塗工液を前記
の基紙に塗布する方法としては、バーコーター、ブレー
ドコーター、エアナイフコーター、リバースロールコー
タ−、ゲートロールコータ−或いはピグメントサイズプ
レス法等、従来公知の方法はすべて使用できる。

上記の条件で水系塗工液を塗布した後は、従来公知の乾
燥方法、例えば、熱風乾燥炉、熱ドラム等を用いて乾燥
し、本発明の被記録材とする。又、コート層表面を平滑
化するため或いはコート層の表面強度を上げるために、
工程上スーパーカレンダーがけを用いてもよい。

以上のような構成の本発明の被記録材に、例えば、イン
クジェット記録方式を用いて、イエロー（Ｙ）、マゼン
ダ（Ｍ）、シアン（Ｃ）、ブラック（ＢＫ）等、多色の
水系インクで記録する記録方法によれば得られる画像に
は室内変色が起こらず、保存性に優れた記録画像が得ら
れる。

本発明の記録方法は上記本発明の被記録材を用いる記録
方法であり、この記録方法において上記の如き特定の被
記録材に任意の記録方式で付与するインクそれ自体は公
知のものでよく、例えば、その記録剤は直接染料、酸性
染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素等に代表され
る水溶性染料であり、特にインクジェット記録方式のイ
ンクとして好適であり、上記の被記録材との組合せで定
着性、発色性、鮮明性、安定性、耐光性その他の要求さ
れる性能を満たす画像を与えるものとして好ましいもの
は、例えば、Ｃ，１，ダイレクトブラック１７．１９．３２．５１．
７１゜１０８、１４６Ｃ，１，ダイレクトブルー６．２２．２５．７３８６．
９０、１０６、１９９、（、Ｔ、ダイレクトレッド１．４．１７．２８．８３、
ｃ、ｒ、ダイレクトイエロー１２．２４．２６．８６．
９８．１４２、Ｃ，１，ダイレクトオレンジ３４．３９．４４．４６．
６０、Ｃ，１，ダイレクトバイオレット４７．４８、ｃ
、ｒ、ダイレクトブラウン１０９、及びＣ，１，ダイレ
クトグリーン５９等の直接染料、Ｃ，１，アシッドブラック２．７．２４．２６．３１．
５２．６３．１１２．１１８、Ｃ，１，アシッドブルー９．２２．４０．５９．９３．
１０２．１０４．１１３．１１７．１２０．１６７．２
２９．２３４、ｃ、ｒ、アシッドレッド１，６．３２．
３７．５１．５２．８０．８５．８７．９２．９４．１
１５．１８０．２５６．３１７．３１５、Ｃ，１，アシッドイエロー１１，１７．２３．２５．２
９．４２．６１．７１、Ｃ，１，アシッドオレンジ７．１９及びＣ，１，アシッ
ドバイオレット４９等の酸性染料が好ましく、その他、Ｃ，１，ベーシックブラック２、Ｃ，１，ベーシックブルー１，３．５．７．９．２４．
２５．２６．２８．２９、Ｃ，１，ベーシックレッド１，２．９．１２．１３．１
４．３７、Ｃ０１，ベーシックバイオレット７．１４．２７及びＣ
，１，フードブラック３２等も使用できる。

上記の染料の例は本発明の記録方法に適用できるインク
に対して特に好ましいものであり、本発明に使用するイ
ンク用の染料はこれらの染料に限定されるものではない
。

この様な水溶性染料は、従来のインク中において一般に
は約０．１乃至２０重量％を占める割合で使用されてお
り、本発明においてもこの割合と同様でよい。

本発明に用いる水系インクに使用する溶媒は水又は水と
水溶性有機溶剤との混合溶媒であり、特に好適なものは
水と水溶性有機溶剤と混合溶媒であって、水溶性有機溶
剤としてインクの乾燥防止効果を有する多価アルコール
を含有するものである。又、水としては種々のイオンを
含有する一般の水でな（、脱イオン水を使用するのが好
ましい。

インク中の水溶性有機溶剤の含有量は、一般にはインク
の全重量に対して重量％でＯ乃至９５重量％、好ましく
は２乃至８０重量％、より好ましく゛は５乃至５０重量
％の範囲である。

又、本発明に用いるインクは上記の成分の外に必要に応
じて界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤等を包含
し得る。

本発明方法において前記の被記録材に上記のインクを付
与して記録を行うための方法はいずれの記録方法でもよ
いが、好ましくはインクジェット記録方法であり、該方
法はインクをノズルより効果的に離脱させて、射程体で
ある被記録材にインクを付与し得る方式であればいかな
る方式でもよい。

特に特開昭５４−５９９３６号公報に記載されている方
法で熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積変
化を生じ、この状態変化による作用力によって、インク
をノズルから吐出させるインクジェット方式は有効に使
用することができる。

〔効果〕

以上の如き本発明の被記録材は、万年筆、サインベン、
ボールペン等の水性インクを使用する一般の筆記用具は
勿論のこと、特に水性インクを使用するインクジェット
記録用被記録材として適しており、次の如き効果を奏す
る。

（１）水性インクの吸収性が高いため、インクの付与後
、直ちに乾燥したと同じ状態になり、記録装置の一部や
手指等が接着してもそれらを汚染したり、記録画像が汚
れることがない。

（２）インクジェット記録用として使用すると、上記（
１）の効果に加えて、トッドが真円に近（高濃度であり
、トッドが過大に滲んだり、トッドからフェザリングが
生じたりしないので鮮明且つ解像度の高い画像が形成で
きる。

（３）色彩性に優れるため、カラープリンタに適してい
る。

（４）基材自体のインク吸収性、ドツト形状が優れるの
で、比較的にコート層が薄くとも上記（１）、（２）、
（３）が好適である。

（５）記録装置内を汚したり、ノズル詰りを誘発するよ
うな紙粉の発生が少ない。

（６）更に製造工程上でも塗工量が少ないためにバイン
ダーのマイグレーションが起こりに（＜、工程上の負荷
が少ないため、比較的低いコストで被記録材を得ること
ができる。

（７）コート紙特有の画像保存性の問題も少なく、本発
明の被記録材と多色インクを用いたインクジェット記録
方式による記録方法においては、得られた画像を１乃至
数ケ月、直射日光の当たらないオフィスの壁や引き出し
の中に保存しておいた際の室内変色の問題が生じない。

〔実施例〕

次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。尚、文中、部または％とあるのは特に断わりのな
い限り重量基準である。

実施例１．　２及び比較例１〜４ ◎被記録材の組成基紙としてステキストサイズ度５秒、坪１６６ｇ／イ、
ＪＩＳ−Ｐ−８１２８による灰分量の換算で、９．０％
（５，９ｇ／＋ｄ）の量の炭酸カルシウムを有するもの
を用いて、下記の塗工液を乾燥塗工量が６ｇ１ｒｄとな
るようにバーコーター法で塗布し、１１０℃で３分間乾
燥して本発明の被記録材および比較用の被記録材を得た
。被記録材の塗工液の組成は下記の通りである。（Ｘ、
　　Ｙは固形分）合成シリカ　　　　　゛　　　　　　
　　２４部（サイロイド６２０　　富士デヴイソン化学
製）ポリビニルアルコール　　　　　　　　　８部（Ｐ
ＶＡ−１１７クラレ製）ポリビニルアルコール　　　　　　　　　４部（ＰＶＡ
−１０５クラレ製）ヒンダード・フェノール系化合物　　　　Ｘ部（ＭＡＲ
Ｋ　　ＡＯ−８０サスペンシヨン、明細書例示■の化合
物、アデカ・アーガス製）ヒンダード・アミン系化合物
　　　　　　Ｙ部（ＭＡＲＫ　　ＬＡ−６２乳化物、明細書例示■の化合物、アデカ・アーガス製）水　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０
０部実施例１上記塗工液において、Ｘ部１．Ｙ部３であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が０．４ｇ／ｒｒｒである被記録材。

比較例１上記塗工液において、Ｘ部３．Ｙ部１であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が０．４ｇ／ｒｒｒである被記録材。

比較例２上記塗工液において、Ｘ＝Ｏ，Ｙ部４であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が０．４ｇ／ｒｒｒである被記録材。

実施例２上記塗工液において、Ｘ＝ｌ、Ｙ部１であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が０．６ｇ／ｒｒｒである被記録材。

比較例３上記塗工液において、ビンダードφフェノール系化合物
及びヒンダード・アミン系化合物を添加していない被記
録材。

比較例４上記塗工液において、Ｘ部１．Ｙ部１であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が２．０ｇ／ｒｒｒである被記録材。

上記の被記録材のインクジェット適性は１ｍｍに１６本
の割合のノズル間隔で１２８本のノズルを備えたインク
ジェットヘッドをＹ、Ｍ、Ｃ，ＢＫの４色分有するイン
クジェットプリンターを用い、下記の組成のインクによ
りインクジェット記録を行ない評価した。

◎インク組成染料　　　　　　　　　　　５部ジエチレングリコール　　　２０部水　　　　　　　　　　　　　　　　　　７８部染料　
Ｙ：Ｃ，１，ダイレクトイエロー８６Ｍ：　Ｃ，１，ア
シッドレッド３５Ｃ：　（，１，ダイレクトブルー１９９ＢＫ　：　Ｃ，
１，フードブラック２評価は次に示す項目について行なった。結果は後記第１
表に示した。

（１）画像濃度は上記のインクジェットプリンターを用
いてベタ印字した印字物（ＢＫ）の画像濃度をマクベス
反射濃度計ＲＤ−９１８を用いて評価した。

（２）室内保存性は（１）で用いた印字物（ＢＫ）をオ
フィスの壁に張って、６ケ月放置した。高速分光光度計
ＣＡ−３５型（村上色彩技術研究所）を用いて、印字直
後（放置前）の画像の色差と放置後の画像の色差の差（
ΔＥ”ａｂ）を求め画像保存性の評価とした。

第　　１　　表実施例３，４及び比較例５〜８ ◎被記録材の組成基紙としてステキストサイズ度５秒、坪量６６ｇ／ｒｆ
、　ＪＩＳ−Ｐ−８１２８による灰分量の換算で、９．
０％（５，９ｇ／ｒｒｒ）の量の炭酸カルシウムを有す
るものを用いて、下記の塗工液（Ａ）を乾燥塗工量が６
ｇ／ｒｒ？となるようにバーコーター法で塗布し、１１
０°Ｃで３分間乾燥した後、ヒンダード・フェノール系
化合物及びヒンダード・アミン系化合物のトルエン溶解
溶液である塗工液（Ｂ）を前記インク受容層上にバーコ
ーター法で塗工し、１１０℃で１分間乾燥して本発明の
被記録材および比較用の被記録材を得た。被記録材の塗
工液の組成は下記の通りである。（Ｍ、Ｎは固形分）塗工液（Ａ）合成シリカ　　　　　　　　　　　　　　２４部（ファ
インシールＸ−３７徳山ソーダ製）ポリビニルアルコー
ル　　　　　　　　　８部（ＰＶＡ−１１７クラレ製）ポリビニルアルコール　　　　　　　　　４部（ＰＶＡ
−１０５クラレ製）水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　２００部塗工液（Ｂ）ヒンダード・フェノール系化合物　　　　Ｍ部（Ｓ　ｕ
　ｍ　ｉ　ｌ　ｉ　ｚ　ｅ　ｒ　　Ｍ　Ｄ　Ｐ　−９明
細書例示■の化合物、住友化学製）ヒンダード・アミン系化合物　　　　　　Ｎ部（ＭＡＲ
Ｋ　　ＬＡ−５７、明細書例示■の化合物、アデカ・アガス製）実施例３上記塗工液において、Ｍ＝ｌ、Ｎ部３であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が０．４ｇ／ｒｒ？である被記録材。

比較例５上記塗工液において、Ｍ部３．Ｎ部１であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が０．４ｇ／ｒｒｒである被記録材。

比較例６上記塗工液において、Ｍ＝Ｏ，Ｎ部４であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が０．４ｇ／ＩＴ１′である被記録材
。

実施例４上記塗工液において、Ｍ部１．Ｎ部１であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が０．６ｇ／ｒｄである被記録材。

比較例７上記塗工液において、ヒンダード・フェノール系化合物
及びヒンダード・アミン系化合物を添加していない被記
録材。

比較例８上記塗工液において、Ｍ＝１．Ｎ＝１であり、かつヒン
ダード・フェノール系化合物及びヒンダード・アミン系
化合物の総添加量が２．０ｇ／ｒ＋？である被記録材。

これらの被記録材に対して実施例１．２及び比較例１〜
４と同様の評価を行ない、下記第２表の結果を得た。

第　　２　　表以上の如く、本発明によれば高画像濃度を保持し、且つ
室内変色による画像の劣化を極力抑えた被記録材が提供
できる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）基材の表層に顔料を主体とする層を有し、前記層
中にヒンダードフエノール系化合物とヒンダードアミン
系化合物を重量比で１／９〜７／３の範囲で含有して成
ることを特徴とする被記録材。
（２）前記ヒンダードフエノール系化合物とヒンダード
アミン系化合物の総量が０．０１〜１．５ｇ／ｍ＾２の
範囲にある請求項（１）の被記録材。
（３）水溶性染料を含む記録液の液滴を被記録材に付与
して記録を行なうインクジェット記録方法に於いて、前
記被記録材が基材の表層に顔料を主体とする層を有し、
前記層中にヒンダードフエノール系化合物とヒンダード
アミン系化合物を重量比で１／９〜７／３の範囲で含有
して成ることを特徴とするインクジェット記録方法。
（４）前記ヒンダードフエノール系化合物とヒンダード
アミン系化合物の総量が０．０１〜１．５ｇ／ｍ＾２の
範囲にある請求項（３）のインクジェット記録方法。