JP2618361B2 - 被記録材及び記録方法 - Google Patents

被記録材及び記録方法

Info

Publication number
JP2618361B2
JP2618361B2 JP63270885A JP27088588A JP2618361B2 JP 2618361 B2 JP2618361 B2 JP 2618361B2 JP 63270885 A JP63270885 A JP 63270885A JP 27088588 A JP27088588 A JP 27088588A JP 2618361 B2 JP2618361 B2 JP 2618361B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording material
recording
base paper
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63270885A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02117880A (ja
Inventor
正博 千葉
守 坂木
まさ子 下村
恵美 棟方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP63270885A priority Critical patent/JP2618361B2/ja
Publication of JPH02117880A publication Critical patent/JPH02117880A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2618361B2 publication Critical patent/JP2618361B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/502Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials
    • B41M5/508Supports
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • B41M5/5218Macromolecular coatings characterised by inorganic additives, e.g. pigments, clays

Landscapes

  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は被記録材及び記録方法に関し、更に詳しくは
水性インクによって記録する為のインクジェット記録用
被記録材及びそれを用いる記録方法に関する。
(従来の技術) 従来、インクジェット用被記録材としては、 (1)パルプを主成分とした一般の紙を低サイズ度とな
る様に抄紙して濾紙や吸取紙の様にしたもの、 (2)基材上にシリカやゼオライトの様な多孔質で吸油
量が大きくインク中の着色成分を吸着する顔料を用いて
塗工層を設けたもの等が知られている。
上記の被記録材(1)は低コストで作れる反面、イン
ク吸収性は優れるものの、インクが紙の繊維層に深く浸
み込んでしまう為インク中の色材の発色性が悪く、又、
インクが紙表面の繊維に沿って吸収される為フエザリン
グと呼ばれる現象が生じて、ドットが円形にならずギザ
ギザになる現象や、ドットが大きくなりすぎて解像度の
低下を来たし、良質な画像が得られないという欠点があ
った。
この為、専らこの様なノンコートタイプの紙は、モノ
クロ記録やパソコンの端末等の比較的解像度が低く、高
濃度の画像を必要としない場合に用いられて来た。
被記録材(2)としては、従来、例えば、特開昭58−
132586号公報、特開昭59−35977号公報に記載の比較的
サイズ度の高い紙(市販の上質紙)を基紙としたコート
紙が挙げられる。
こうしたコート紙ではインク受容面が多孔質で均一に
なっている為、適度なインク吸収性を有し、ドット形状
や解像度に優れた画像が得られるが、より高品位で高解
像度のカラー画像を必要とする記録方式においては、よ
り多量のインクを高速に吸収し、且つ定着することが必
要である為、従来はインク受容面の塗工量を増やし、空
隙容量を大きくすることで対応して来た。
しかし、塗工層が厚くなるに従い、被記録材が記録装
置中の搬送系等との接触時に塗工層が基紙より剥れる、
いわゆる粉落ちが発生し、装置内部を汚すだけでなく、
インクジェットヘッドのノイズ詰りの原因となる。
又、製造工程上塗工量が多い為にバインダーがマイグ
レーションを起こし、塗工層の強度の低下やインク吸収
性の低下が起こる。
この様な問題は乾燥条件を緩やかにしたり、塗工回数
を分けることによって幾分は解決されるが製造コストが
高くなる等の欠点が生じる。
これらの欠点は低サイズ度の基紙上に多孔質の顔料層
を設けることで改善され、例えば、特開昭59−185690号
公報には、サイズ度4秒以下に基紙上に特定の物性を有
するシリカを含む塗工層を有する被記録材が例示されて
いる。
この様なタイプの被記録材は比較的薄いインク受容面
を設けた場合でも、優れたインク吸収性を持つが以下に
述べる欠点がある。
(1)インク受容面が薄くて殆どインクを保持出来ず、
多量のインクが基紙に深く浸透してしまう為、印字濃度
の低下、ドット形状の悪化及び付着したインク滴の滲み
すぎによる解像度及び印字品位の低下する。
(2)塗工時に塗工液中のバインダーがサイズ度の低い
基紙に吸収され、その結果、塗工層が薄いにも係らず表
面に粉落ちを生じる。
更に、記録の高速化及び高密度化が要求される様にな
り、インクジェットヘッドがマルチノズル化され、又、
ノズル配置が高密度化される様になると、 (3)多量のインク滴が同時に高密度に付着された際
に、異色の印字境界部においてインクが滲んで混ざり合
う、いわゆるブリーディングと呼ばれる問題を生じる欠
点も顕在して来た。
上記の高密度記録時に於るインク滴の滲みすぎによる
解像度の低下やブリーディング発生の問題は、直接画像
品位の低下を引きおこすだけに重大問題である。
上記の問題は、インク受容面、基紙、更に付着するイ
ンク種の夫々に帰因すると考えられるが、従来、これら
の相互の関係に着目して上記の問題点を解決する方法は
知られてなかった。
(発明が解決しようとする問題点) そこで本発明の目的は、上述の如き欠点を解決し、例
え塗工層が薄くても速やかなインク吸収性を有し、とり
わけドット形状に優れ且つ好適なインク滴の惨み率を有
し、高繊細で鮮明な画像を形成するのに適した被記録材
及びそれを用いる記録方法を提供することにある。
更に本発明の目的は高密度印字を行なっても前述のブ
リーディングの問題を発生せず、比較的低コストで製造
可能な高精細画像用の被記録材及びそれを用いた記録方
法を提供することにある。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明は、基紙と基紙上に設けたインク受容面
からなり、ブリストウ法により測定したインク受容面の
粗さ指数が10ml/m2以上であり且つ濡れ時間が10m秒以上
であることを特徴とする被記録材及び該被記録材を使用
する記録方法である。
(作用) 本発明者等は水系インクを用いて記録する為の一般の
被記録材及びインクジェット記録用の被記録材として、
前記従来技術の欠点を解決した被記録材を得るべく鋭意
研究の結果、上記の被記録材のインク受容面が例え塗工
層が薄くともインクの吸収性が優れ且つインクの滲みや
フェザリングが発生せず、優れた色彩性及びドット形状
を与え、精細且つ高解像度の記録画像が得られ、更に前
記ブリーディングについても著しく改善されることを知
見して本発明に至った (好ましい実施態様) 次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。
本発明の被記録材を主として規定するブリストウ法と
は液体浸透量の測定方法であり、その詳細は1967年発行
のSvensk Papperstidn.Nr19の中の「Liquid Absorption
into Paper During Stort Time Intervals(J.Authony
Bristow)」に紹介されている。
尚、本発明で言うブリストウ法による粗さ指数及び塗
れ時間とは動的浸透性試験装置(東洋精機製)を用い
て、J.TAPPI紙、バルブ試験方法No.51に記載される方法
に基づいて求められるが、ヘッドにかかる荷重を0.5Kg/
cm2として求めた。
インクジェット記録適性に優れる被記録材は、コート
面や基紙の湿潤強度が弱いものが多い為、荷重が0.5Kg/
cm2を越えない範囲で測定する必要がある。
尚、本発明では試験液としてジエチレングリコールを
30重量%を含む蒸留水を用いて測定を行なった。
これは紙に対する液体の転移量が V=Kr+Ka[γcos θ(t−tw)/η]1/2 (I) V:液体転移量 Kr:粗さ指数 Ka:吸収係数 γ:液体の表面張力 θ:接触角 t:吸収時間 tw:濡れ時間 η:液体の粘度 の一般式で表わされ、従来の様な蒸留水を用いた試験方
法では正確な値が得られないこと、更に現在使用されて
いるインクジェット用インクは前述の如くノズル詰まり
等の問題を解決する為、5乃至50重量%の多価アルコー
ルを含む水系インクであることによる。上記式(I)に
よりKr(粗さ指数)及びTw(濡れ時間)はV(液体転移
量)とt(吸収時間)とのプロット図から求めることが
出来る。
本発明では前記の方法により求めたブリストウ法によ
る被前記材の粗さ指数を好ましくは10ml/cm2以上、より
好ましくは15ml/cm2以上とし、且つ濡れ時間が10m秒以
上、より好ましくは20m秒以上とすることにより本発明
の目的が達成される。
即ち、ブリストウ法による粗さ指数が10ml/cm2に満た
ない場合には、印字時にブリーディングが顕著に発生
し、更に濡れ時間が10m秒未満の場合はインクのドット
径が過大となり解像度の低下をきたし、いずれの条件が
欠けても良好な画像が得られない。
本発明者等はこうしたインクジェット記録におけるイ
ンクの紙への浸透及び滲みに関する問題を解決する指標
としては、ブリストウ法が最適であり、特に解像度、ブ
リーディングの問題の解決には粗さ指数及び濡れ時間が
関係していることを知見して本発明に至った。
次に本発明の好ましい被記録材の態様を述べ本発明を
更に具体的に説明する。勿論以下に例示するものいは好
ましい具体例の一つであり、以下の態様例以外にも本発
明の要件を満たすものは当然本発明に包含される。
被記録材の支持体としての基紙は従来公知のLBKPやNB
KP等に代表される木材パルプを主体として形成される
が、必要により合成繊維やガラス繊維を混合してもよ
い。
上記の基紙に用いる填料としては、具体的には、クレ
ー、タルク、カオリナイト、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム等が挙げられ、これらの填料をJIS−P−8128による
灰分量の換算で2乃至15%、より好ましくは4乃至10%
の範囲で含有することが好適である。
灰分量が2%未満の場合にはインク滴の滲みが大き
く、又、ドット形状が悪くなる為、印字品位の低下を生
じ、一方、15%を越える場合には被記録材のコシがなく
なってしまう為搬送性に問題が生じる。
基紙は上記の材料の外に従来公知の抄紙助剤、サイズ
材、歩留り向上剤、紙力増強剤等を必要に応じて使用し
て抄造されるが、色材の発色性や記録画像の保存性等の
面から抄紙方法は硫酸バンドを用いる酸性抄紙法より中
性抄紙法が好ましい。
更に基紙表面の強度や耐水性等を強化する目的で澱
粉、酸化澱粉、ポリビニルアルコール等の従来公知の表
面サイズ剤を用いて表面サイズプレスを行なってもよ
い。
以上の様にして調製される基紙のステキヒトサイズ度
を0乃至15秒、好ましくは0乃至10秒、更に好ましくは
0乃至5秒とすることが望ましい。
更に本発明の基紙吸収タイプの被記録材においては基
紙の坪量も重要であり、好ましくは70g/m2以上、より好
ましくは90g/m2以上とすることが好適である。特に坪量
が70g/m2未満の場合はインクを吸収した被記録材が波打
ち(コックリング)したり、裏抜けという問題を生ず
る。
本発明の被記録材の表面平滑性も重要なファクターで
あり、粗さ指数(Kr)は、紙の表面平滑性に影響される
からである。低平滑な被記録材を調製する方法としては
次の2つが挙げられる。
(a)基紙として平滑度の低い基紙を用いる場合、 (b)インク受容面を形成する過程において表面の平滑
度を低くする場合、 上記(a)の場合の基紙の好ましいベック平滑度(JI
S−P−8119)は40秒以下、好ましくは20秒以下であ
る。(b)の場合には基紙の平滑度の影響は少なくなる
が、やはり平滑度40秒以下程度の低い基紙を用いた方が
好ましい。
一方、上記基紙上に設けるインク受容面は顔料とバイ
ンダーとを主体として形成される。顔料としては、合成
シリカ、硅酸マグネシウム、硅酸アルミニウム、硅酸カ
ルシウム、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミ
ナ、サチンホワイト、リトポン等の無機質顔料等が挙げ
られる。
この中でも本発明方法に好ましいものは、合成シリ
カ、硅酸アルミニウム、硅酸カルシウム、硅酸マグネシ
ウム等のシリカ系顔料やアルミナ系の顔料及び造粒粒子
である。これらの顔料はインク中の溶媒及び染料等を吸
収する微細な内部ポアを多数有しており、インク中の色
材がインク受容面の最表層で捕捉された方が呈色性が良
好となり好ましいからである。これらの顔料の有する好
ましいBET比表面積は200m2/g、より好ましくは5乃至15
0m2/g、更に好適には10乃至100m2/gの範囲内である。
本発明者等の知見によれば、上記の様な理由からは顔
料の比表面積は高い方が好ましいが、200m2/gを越える
顔料を用いると特に印字物の室内変色の問題が顕著とな
る。室内変色はコート紙特有の問題であり、特に直接日
光の当らない雰囲気下に保存した場合にも、ブラックの
印字部が茶色に変色することがあり重大な問題となって
いる。
比表面積が200m2/g以下の顔料を用いた場合には、染
料の発色性がやや低くなる問題があるが、この点は表面
がカチオン性の顔料を用いることにより補なうことが出
来る。
即ち、染料の有する酸性基(スルホン酸基、カルボン
酸基等)を利用して、顔料に染料を吸着させる方法であ
り、この様な顔料として好ましいものはアルミナが挙げ
られる。更に濡れ時間を10秒以上とする為に、染料とし
て疎水性の顔料を併用することが有効である。使用でき
る疎水性顔料としては、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン等のプラスチックピグメント、表面を
シランカップリング剤で処理したシリカ等の公知の無機
顔料が挙げられる。
他方、バインダーとしては、澱粉、酸化澱粉、ゼラチ
ン、カゼイン、アラビアグム、アルギン酸ソーダ、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ等の水溶性高
分子が一般に使用できる。更に濡れ時間を10秒以上とす
るためにバインダーとして疎水性樹脂を併用又は全量使
用することが有効である。使用できる疎水性バインダー
としては、SBRラテックス、MBRラテックス、ポリ酢酸ビ
ニルエマルジョン、アクリル型エマルジョン等の水分散
型高分子等が挙げられる。
又、インク受容面には耐水化剤(染料定着剤)、分散
剤、蛍光染料、pH調整剤、消泡剤、潤滑剤、防腐剤、界
面活性剤等の添加剤と含有させてもよい。
特に揆水性添加剤は被記録材の濡れ時間(tw)を調整
するのに有効であり、シリコン系、弗素系、ポリオレフ
ィン系の界面活性剤乃至樹脂が好ましく使用できる。使
用量としてはインク受容面の塗工量や添加剤の撥水性の
効果にも依存するが0.5g/m2以下が好ましく、更に好ま
しくは0.1g/m2以下である。撥水性添加剤の使用量が多
すぎるとインクの紙への定着性が極端に低下し紙の経時
安定性不良等の欠点が生じやすい。
本発明の被記録材は、上記の様な材料を水等の媒体中
に溶解及び/又は分散させて調製した塗工液を、リバー
スコーター、バーコーター、エアナイフコーター、ブレ
ードコーター、ゲートロールコーター、サイズプレスコ
ーター等従来公知の方法を用いて支持体上に塗工し、そ
の後可及的速やかに乾燥させて調製される。
基紙の粗さをインク受容面を塗工した後にも反映させ
る為には、前記の基紙の繊維状物質がインク受容面の記
録面の近傍に存在する構成とすることが好ましく、更に
好ましくは記録面に基紙の繊維状物質と前記の顔料が混
在していることである。
この為のインク受容面の好ましい乾燥塗工量は大略0.
1乃至10g/m2、より好ましくは、0.5乃至5g/m2である。
塗工量が0.1g/m2未満では前記の被記録材(1)の如き
問題点を発生し、10g/m2を越えて設けたものは、微量コ
ートにした場合の利点、紙粉の発生が少ない点、製造上
の負荷が少ない点等の利点がなくなってしまう。
使用する顔料の粒子径は前記(a)の態様の場合には
特に限定されないが、前記(b)の場合には2乃至20μ
m程度の粗いものが好適である。即ち、2μm未満の場
合には表面の適度な粗さを与えることが困難であり、20
μmを超した場合にはインクの初期吸収の面では有利で
あるが、ドット形状が悪くなりザラついた感じの画像に
なる。
前記インク受容面の形成に使用する顔料とバインダー
の使用割合は好適には5/1乃至1/3、より好ましくは3/1
乃至1/2の範囲内である。上記範囲よりバインダーの使
用割合が多い場合にはインク吸収性の低下が著しく、顔
料の使用割合が多い場合にはバインダーの結着力が低い
為インク受容面表面からの粉落ち等の問題がおこる。
又、上記の材料を分散して得られる水系塗工液の粘度
は、1,500cp(センチポイズ)以下、より好ましくは1,0
00cp、更に好ましくは500cp以下であり、所望の乾燥塗
工量が得られる範囲内とすることが望ましい。
粘度が1,500cpを超えた塗工液を用いた場合には、塗
工適性が悪く塗工ムラを生じ易い外に、塗工及び乾燥時
に記録面の表層付近のバインダーの分布量が多くなる為
に(初期)インク吸収性の低下を生じるので好ましくな
い。この様にして得られた被記録材は塗工層の表面強度
を挙げる為に工程上乾燥後にスーパーカレンダー処理を
しなくてもよいが、過度にカレンダー掛けを行なうと紙
の粗さ指数の低下がおこる為好ましくない。
以上の様にして得られる本発明の被記録材自体のステ
キヒトサイズ度は0乃至15秒、ベック平滑度は0乃至40
秒、坪量は70g/m2以上、より好適には90g/m2以上である
ことが好ましい。
本発明方法において上記の如き特定の被記録材にイン
クジェット記録方法で付与するインクそれ自体は公知の
ものでよい。これらのインクは色材として、例えば、直
接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素
等に代表される水溶性染料を含んでなる。
この様な水溶性染料は従来のインク中において一般に
は約0.1乃至20重量%を占める割合で使用されており、
本発明においてもこの割合と同様でよい。
本発明に用いる水系インクに使用する溶媒は、水又は
水と水溶性有機溶剤との混合溶媒であり、特に好適なも
のは水と水溶性有機溶剤との混合溶媒であって、水溶性
有機溶剤としてインクの乾燥防止効果を有する多価アル
コールを含有する一般の水でなく脱イオン水を使用する
のが好ましい。
インク中の水の含有量は、一般にはインクの全重量に
対して重量%で100乃至5重量%、好ましくは95乃至50
重量%の範囲である。
又、本発明に用いるインクは上記の成分の他に必要に
応じて、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤等を
包含し得る。
本発明方法において、前記の特定の被記録材に上記の
インクを付与して記録を行う為のインクジェット記録方
法は、インクをノズルより効果的に離脱させて、射程体
である被記録材にインクを付与し得る方式であれば、い
かなる方式でもよく、従来公知の方法はいずれも使用出
来特に限定されない。
それらの方式の代表的なものは、例えば、アイイーイ
ーイー トランス アクションズ オン インダストリ
ー アプリケーションズ(IEEE Trans actions on Indu
stry Applications)Vol.JA−13、No.1(1977年2、3
月号)日経エレクトロニクスの1976年4月19日号、1973
年1月29日号及び1974年5月6日号に記載されている。
これらの方式の中で特に高速及び高密度印字に優れた
方法は、ピエゾ素子に電気信号を与えて機械的変位を生
じさせることによりインクに圧力を加え、ノズルより噴
射させる方式であり、この中でも更に特開昭54−59936
号公報に記載されている方法で、熱エネルギーの作用を
受けたインクが急激な体積変化を生じ、この状態変化に
よる作用力によって、インクをノズルから吐出させるバ
ブルジェット記録方法は高密度なマルチノズルの形成に
優れている。
(発明の効果) 本発明の被記録材は、染料捕捉性の高い顔料をコート
面に多量に含有しているので、インク滴中の染料が顔料
に捕捉及び吸収される確率が高く、その為にインクの滲
み及び拡散が抑制され、その結果ドット形状が改良され
て優れた発色性及び解像性を示す。
更に、本発明の被記録材はインク吸収性に優れてお
り、上記被記録材を用いた本発明方法によれば薄い塗工
層を有する被記録材を用いているので装置内で紙粉を発
生せず、又、製造工程上も負荷が少なく低コストで被記
録材を得ることが出来るだけでなく、更にドット形状に
優れ、ブリーディングの問題を発生しない為に、鮮明で
高精細な画像を得ることが出来る。
又、本発明方法によれば、得られる画像の保存性も良
好であり、特にコート紙特有の室内変色の問題も発生し
ない。
(実施例) 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのない限り重量
基準である。
基紙として下記に示すものを用いた。
基紙A:定性濾紙No.131 東洋濾紙(株)製 ベック平滑
度0秒 基紙B:定量濾紙5A 東洋濾紙(株)製 ベック平滑度2
秒 基紙C:ベック平滑度65秒、ステキヒト・サイズ度5秒の
市販のインクジェット用紙 基紙D:キヤノンNP用紙、ベック平滑度17秒、ステキヒト
・サイズ度35秒 実施例1及び比較例1 上記基紙A上に下記の組成の塗工液(a)を乾燥塗工
量が2g/m2となる様にバーコーター法で塗工し、120℃で
2分間乾燥した後、更に下記の塗工液(b)を乾燥塗工
量が1g/m2となる様にバーコーター法で塗工し、120℃で
1分間乾燥し、実施例1の被記録材を調製した。
又、上記に基紙C上に実施例1と同一の処理を行って
比較例1の被記録材を得た。
(塗工液(a)組成) 微粉シリカ(ミズカシルP−78D、水沢化学製、平均粒
子径8μm) 12部 ポリビニルアルコール(PVA−117/PVA−105、クラレ
製) 6部 水 82部 (塗工液(b)組成) 弗素系界面活性剤(パーフルオロアルキルエチレンオ
キサイド、サーフロンS−145、旭硝子製)の5%水/
プロパノール溶液 実施例2及び比較例2 上記基紙B上に前記の塗工液(a)を実施例1と同様
に塗工及び乾燥後、更に下記の塗工液(c)を乾燥塗工
量が1g/m2となる様にバーコーター法で塗工し、120℃で
1分間乾燥し、実施例2の被記録材を調製した。
又、上記に基紙D上に実施例2と同一の処理を行って
比較例2の被記録材を得た。
(塗工液(c)組成) シリコン系活性剤(トーレ・シリコーンSD−7226)の5
%水溶液 実施例3 上記基紙A上に下記の塗工液(d)を乾燥塗工量が1g
/m2となる様にバーコーター法で塗工し、更に下記の塗
工液(e)を乾燥塗工量が0.2g/m2となる様にバーコー
ター法で塗工し、120℃で1分間乾燥し、実施例3の被
記録材を調製した。
(塗工液(d)組成) 微粉アルミナ(RG−40、岩谷化学工業製、平均粒子径0.
5μm) 10部 ポリビニルアルコール(PVA−117/PVA−105、クレラ
製) 6部 カチオン樹脂(PAA−10S、日東紡製) 1部 水 83部 (塗工液(e)組成) 弗素系活性剤(サーフロンSC−101、旭硝子製)の5%
水/プロパノール溶液 実施例4 上記基紙B上に前記の塗工液(d)を実施例3と同様
に塗工乾燥後、更に下記の塗工液(f)を乾燥塗工量が
0.5g/m2となる様にバーコーター法で塗工し、120℃で1
分間乾燥し、実施例4の被記録材を調製した。
(塗工液(f)組成) 弗素系活性剤(サーフロンSC−105、旭硝子製)の5%
水/プロパノール溶液 比較例3及び4 弗素系界面活性剤及びシリコン系活性剤を用いなかっ
たことを除いては、実施例1及び2と同様にして比較例
3及び4の被記録材を得た。
上記の被記録材に対して、1mmに15.7本のノズル間隔
のインクジェット記録ヘッドを有するバブルジェット方
式の記録装置を用いて記録を行った。このノズルから吐
出される液滴の平均体積は0.022nlであった。
上記記録方法には下記に示すインクを用いた。
ジエチレングリコール 10部 グリセリン 5部 染料 2部 水 83部 上記インクに使用する染料としては下記のものを用い
た。
Y(イエロー):C.I.ダイレクトイエロー86 M(マゼンタ):C.I.アシッドレッド35 C(シアン):C.I.ダイレクトブルー86 Bk(ブラック):C.I.フードブラック2 夫々の被記録材に対する印字適性評価は下記の様にし
て行った。
(1)粗さ指数及び(2)濡れ時間は、前述の試験液を
用いて、J.TAPPIの方法に基づいて、動的液体浸透量測
定装置(東洋精機製作所製)を用いて測定した。測定に
使用した円板の円周は1000mm、ヘッドボックスのスリッ
ト寸法は1mm×15mmのものを使用し、ヘッドにかかる荷
重0.5Kg/cm2のもとで測定した。
(3)ブリーディングは異なる色調で右記のパターンを
印字して評価した。2色重ね印字で0.5mmの印字部がブ
リーディングを起こし、1mm以上の太さに観察されたも
のを×、0.5乃至1.0mmの範囲内のものを○、3色重ね印
字を同様に行なった際も0.5mmの印字部が0.5乃至1.0mm
の範囲内のものを◎とした。
(4)ドット濃度はJIS−K−7505を印字マイクロドッ
トに応用してサクラ・マイクロデンシト・メーター(小
西六写真工業製)を用いて黒ドットにつき測定した。
(5)室内保存性は、ブラックの印字パッチを通常のオ
フィスの壁に6カ月貼って放置した。放置後の印字物と
印字直後の印字物の色差(ΔEab)をカラーアナライ
ザーCA−35(村上色彩科学製)を用いて求めた。
(6)ドット径は前記記録装置を用いた混色ドット(重
ね印字)の径を画像解析装置を用いてドットの面積を測
定し、同じ面積を有する円を仮定しその直径として求め
た。
(7)印字品位は、混色ドットを用いてキャラクター
(a,b,c・・・)を印字して評価した。評価は下記の3
段階で行った。
A:エッジが鮮明であり、線太りが起こらず良質な画像で
ある。
B:エッジは鮮明であるが、線太りを発生しキャラクター
が読みづらい。
C:エッジが不鮮明且つ線太りを発生し、キャラクターの
判別が困難である。
上記の夫々の結果を第1表に示した。
フロントページの続き (72)発明者 棟方 恵美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−16079(JP,A) 特開 昭62−162584(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基紙と基紙上に設けたインク受容面とから
    なり、ブリストウ法により測定したインク受容面の粗さ
    指数が10ml/m2以上であり且つ濡れ時間が10m秒以上であ
    ることを特徴とする被記録材。
  2. 【請求項2】被記録材の記録面の近隣に基紙の繊維状物
    質が存在している請求項1に記載の被記録材。
  3. 【請求項3】インク受容面がBET比表面積200m2/g未満の
    含硅素系顔料及び/又はアルミナ粒子を含んでいる請求
    項1に記載の被記録材。
  4. 【請求項4】水系インクの小滴を被記録材に付着させて
    記録を行なうインクジェット記録方法において、上記イ
    ンクの水分含有量が95乃至50重量%であり、上記被記録
    材が基紙と基紙上に設けたインク受容面からなり、ブリ
    ストウ法により測定したインク受容面の粗さ指数が10ml
    /m2以上であり且つ濡れ時間が10m秒以上である被記録材
    であることを特徴とする記録方法。
JP63270885A 1988-10-28 1988-10-28 被記録材及び記録方法 Expired - Fee Related JP2618361B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63270885A JP2618361B2 (ja) 1988-10-28 1988-10-28 被記録材及び記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63270885A JP2618361B2 (ja) 1988-10-28 1988-10-28 被記録材及び記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02117880A JPH02117880A (ja) 1990-05-02
JP2618361B2 true JP2618361B2 (ja) 1997-06-11

Family

ID=17492321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63270885A Expired - Fee Related JP2618361B2 (ja) 1988-10-28 1988-10-28 被記録材及び記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2618361B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3022173B2 (ja) * 1994-06-30 2000-03-15 富士ゼロックス株式会社 インクジェット用記録紙
JP2921785B2 (ja) 1995-04-05 1999-07-19 キヤノン株式会社 被記録媒体、該媒体の製造方法及び画像形成方法
JP3778027B2 (ja) * 2001-08-10 2006-05-24 東洋紡績株式会社 記録材及び電飾用記録材
JP3778028B2 (ja) * 2001-08-10 2006-05-24 東洋紡績株式会社 記録材及び電飾用記録材
JP3549159B2 (ja) * 2001-09-13 2004-08-04 東芝テック株式会社 インクジェット記録装置
JP4421198B2 (ja) 2003-03-04 2010-02-24 東芝テック株式会社 インク評価方法、インク及びインク吐出装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6063190A (ja) * 1983-09-19 1985-04-11 Canon Inc 被記録材
JPS6168286A (ja) * 1984-09-13 1986-04-08 Canon Inc インクジエツト記録方法
JPS62280068A (ja) * 1986-05-30 1987-12-04 Canon Inc 被記録材
JPS63252779A (ja) * 1987-04-10 1988-10-19 Canon Inc 被記録材
JP3078291B2 (ja) * 1988-09-13 2000-08-21 王子製紙株式会社 インクジェット記録用シート

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02117880A (ja) 1990-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4965612A (en) Ink-jet recording system and ink-jet recording method
KR101474814B1 (ko) 잉크젯 웹 프레스 인쇄를 위한 매체
JP2668442B2 (ja) 記録媒体及びインクジェット記録方法
JP2686670B2 (ja) インクジェット用被記録材
AU765905B2 (en) Ink-jet recording material comprising pigment layers
EP0600245B2 (en) Ink jet recording sheet and method for producing same
JP3126128B2 (ja) インクジェット記録媒体
JPH0313376A (ja) 被記録材及びこれを用いたインクジェット記録方法
JP5778366B1 (ja) 昇華型インクジェット捺染転写紙
WO2016136122A1 (ja) 昇華型インクジェット捺染転写紙及びその製造方法
JP2010089393A (ja) 昇華型インクジェット捺染転写紙
JP2618361B2 (ja) 被記録材及び記録方法
JPS6116884A (ja) インクジエツト記録用紙
JPH0324908B2 (ja)
JP2771554B2 (ja) インクジェット記録方法
JPH0216078A (ja) インクジェット記録方法
JP3629645B2 (ja) インクジェット記録シート
JPH0939373A (ja) インクジェット記録用紙
JPH01283182A (ja) インクジェット記録方法
JP2801295B2 (ja) インクジェット記録システム及びインクジェット記録方法
JP4342097B2 (ja) インクジェット記録用紙の製造方法
JPH0415746B2 (ja)
JP3915575B2 (ja) インクジェット記録媒体の製造方法
JPH06297833A (ja) インクジェット用記録紙
JP3058460B2 (ja) インクジェット記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees