JPH0310177Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 本考案は、エンジンの駆動で回転する垂直方向
の回転軸の下端に送風フアンを固着して設け、こ
の送風フアンの送風によつて地上の落葉等の塵埃
の吹き寄せ清掃等を行なうための携帯用送風機に
係るものである。

(b) 従来技術および解決しようとする問題点 従来、この種の携帯用送風機においては、シリ
ンダーは軸心線の方向を水平に設けられている
が、気化器とマフラーはこのシリンダーの両側に
装着されているために、側幅が大きくなつて取扱
いが厄介であつた。たとえば、上部にハンドルを
設けて作業者が吊り下げると作業者の腰、脚にあ
たつて作業の支障となつていた。

(c) 問題を解決するための手段および作用 本考案は、片持式のクランク軸を備えたエンジ
ンの駆動で回転する垂直方向の回転軸の下端に送
風フアンを固着して設けるとともに、このエンジ
ンのシリンダーの軸心線を水平方向に設け、この
エンジンのクランクケースの上部に気化器を装着
するとともに、前記シリンダーの上部にマフラー
を装着したもので、シリンダーの両側方にマフラ
ー、気化器を設けていないので全体として側幅が
せまくなるとともに、クランクケースの高さが低
くなるので、気化器を装着しても全高が高くなる
ことがなく、全体がコンパクトとなつて取扱い容
易となり、作業能率が向上するものである。

(d) 実施例 以下、図面により本考案の１実施例について詳
細な説明を行なう。

第１図、第２図において、エンジン１を収容す
るエンジンケース３と、送風フアン５を収容する
フアンケース７とは合成樹脂で１体に形成され、
中心線を含む前後方向の垂直な分割面９によつて
左右に分割され、ねじ１１，１１，…によつて結
合されてケース１３を形成している。クランク軸
１５を垂直姿勢としたクランクケース１７には、
後方に水平方向にシリンダー１９が固着し、シリ
ンダー１９の上方にはマフラー２１が連通して設
けられ、クランクケース１７の上方には気化器２
３が連通して設けられている。エンジンケース３
の上部には注入口２４を備えた燃料タンク２５が
収容され、その上方にはハンドル２７が１体に設
けられている。エンジンケース３内に形成された
エンジン室２９の下方には隔壁３１を介してフア
ンケース３内のフアン室３３が隣設されている。
クランク軸１５に遠心クラツチ３０を介して接続
して、隔壁３１を貫通する回転軸３２の下端に
は、複数の放射状の送風フアン５，５…を下面に
備えた円板状の支持板３５がナツト３７により固
着されている。支持板３５の上面には、上方に突
出する環状壁３９が支持板３５の外周部に固着し
て設けられ、フアンケース７の外周壁４１と環状
壁３９との間には、回転方向に向つて断面積が順
次大きくなるよう渦巻状の形状の送風路４３が形
成され、フアンケース７の前部の吐出口４５に連
通している。フアンケース７の下面中心には吸風
口４７が開口している。吐出口４５には可橈管４
９を介して送風管（図示せず）が装着されてい
る。エンジン１はつぎのように構成されている。
すなわち、クランクケース１７の下部にはベアリ
ング５１によつてクランク軸１５が垂直方向に軸
支され、クランクケース１７内のクランク軸１５
の上端にはクランクアーム５３が固着し、クラン
クアーム５３の上面にはクランクピン５５が突出
して固着され連結杆５７の１端が枢着されてい
る。連結杆の他端は、シリンダー１９内に摺動自
在のピストン５９に、ピストンピン６１によつて
枢着されている。シリンダー１９の上部の排気に
６３にはマフラー２１が連通、固着している。ま
たクランクケース１７は上部の開口部を蓋部６５
によつて閉鎖され、蓋部６５を貫通する吸気口６
７に気化器２３が固着し、吸気口６７には内方に
向つて連通する逆止弁６９が設けられている。シ
リンダー１９の頂部には点火栓７１が設けられて
いる。

以上の実施例において、エンジン１の回転によ
つて送風フアン５が回転すると、作業者は片手で
ハンドル２７を把持してケース１３を持ち上げ、
他の手で送風管（図示せず）を把持し、送風管の
先端から噴出する送風によつて地上の落葉等を吹
き寄せるものである。なお、送風は、吸風口４７
から大気が吸引され、送風フアン５によつて送風
路４３内を送られて、吐出口４５から送風管を経
て、先端から噴出するものである。

(e) 考案の効果 本考案は、請求の範囲に記載のとおりの構成で
あるから、全体がコンパクトとなつて操作、取扱
いが容易となるもので、たとえば、側幅がせまく
なつて、上部にハンドルを設けた携帯用送風機に
おいては作業者が吊り下げたとき作業者の腰、脚
等に当接することがなく、操作、取扱いが容易と
なるものである。

なお、本考案においては、送風によつて地上の
落葉等の塵埃を吹き寄せ清掃等を行なうものに限
定せず、吸風側に、集塵容器を設けて、吸風によ
つて地上の塵埃を集塵するものにも実施しうるも
のである。

また、本考案の携帯用送風機を大型の集塵容器
に装着して下部にローラを設けて可搬式としたも
のも本考案に属するものである。また、遠心クラ
ツチ３０を設けず、回転軸３２をクランク軸１５
と兼用としてもよい。

なお、本考案は前述の実施例に限定されるもの
ではなく、他の様態においても実施しうるもので
ある。また、請求の範囲に示す符号は本考案の技
術的範囲を限定しうるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例の側断面図、第２図
は要部の側断面図である。 １……エンジン、５……送風フアン、１５……
クランク軸、１７……クランクケース、１９……
シリンダー、２１……マフラー、２３……気化
器、３２……回転軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 片持式のクランク軸１５を備えたエンジン１の
   駆動で回転する垂直方向の回転軸３２の下端に送
   風フアン５，５…を固着して設けるとともに、前
   記エンジン１のシリンダー１９の軸心線を水平方
   向に設け、前記エンジン１のクランクケース１７
   の上部に気化器２３を装着するとともに、前記シ
   リンダー１９の上部にマフラー２１を装着したこ
   とを特徴とする携帯用送風機。