JPH0310179Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、エンジンの駆動で回転する垂直方向
の回転軸の下端に固着する支持板の下面に複数の
フアンを放射状に固着して設け、このフアンの外
周に沿つて回転方向に向つて断面積が順次大きく
なる形状の送風路の末端に吐出口から吹き出す送
風によつて地上の落葉等の塵埃を吹き寄せる送風
集塵作業と、前記フアンの吸風によつて地上の塵
埃等を吸引する吸引集塵作業とを行なうための携
帯用送風機に係るものである。

（従来技術および解決しようとする課題） 従来、この種の携帯用送風機においては、フア
ンを覆うフアンケースの下面に突出して、外周に
集塵容器の吸引口部を着脱自在に係合するための
係合部を備えた吸風筒が設けられていたが、吸風
筒の下端は開口しており、集塵容器を下方に装着
する場合には集塵容器内に連通するが、集塵容器
を取り外ずして送風集塵作業を行なうとき、この
送風機を地上に置くと、吸風筒の下端面の開口部
が部が地面によつて閉鎖され、とくにフアンの送
風の一部をエンジンの冷却風として用いる場合に
はエンジンの加熱を生じる欠点があり、またアイ
ドル回転においても不必要な負荷が加わつてい
た。また吸風筒の側面に吸風口を開口して、吸風
筒の下端面を閉鎖して、送風機を地上に置いた場
合にも、側面の吸風口から空気を吸引する構成の
ものがあつたが、この吸風筒の外周の集塵容器の
吸引口部を係合すると、吸風筒の側面に設けた吸
風口が閉鎖されるので、集塵容器を装着すること
ができなかつた。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段および作用） 本考案は、係合部の下方に、吸風筒の外周と吸
引筒部の内径との間に通風路を設け、吸風筒の外
周側面に、この通風路を介して集塵容器の内部に
連通する吸風口を開口して設けることによつて、
送風集塵作業時に送風機を地上に置いた場合には
吸風筒の側面の吸風口から空気を吸引し、また吸
風集塵作業時に集塵容器の吸引口部を、この吸風
筒の外周の係合部に係合せしめた場合には、吸風
筒の側面の係合部の下方に設けた吸風口が集塵容
器の内部に連通して吸引集塵作業を可能とするも
のである。

（実施例） 以下、図面により本考案の一実施例について詳
細な説明を行なう。

第１図〜第２図において、エンジン１を収容す
る合成樹脂製の本体ケース３は、図示していない
が、前後方向の中心線を含む平面で分割された分
割体をねじ（図示せず）により結合して設けられ
ている。回転軸５を垂直方向に支持したクランク
ケース７には工法に水平方向にシリンダー９を固
着し、シリンダー９の上方にはマフラー１１が設
けられている。クランクケース７の上方には気化
器１３が装着されている。本体ケース３の上部に
は燃料タンク１５が収容され、この上方にはハン
ドル１７が１体に設けられている。本体ケース３
内はエンジン１を収容するエンジン室１９と、エ
ンジン室１９の下方に隔壁２１を介して１体に形
成したフアン室２３とよりなる。隔壁２１を貫通
するクランク軸５の下端には、複数の放射状の集
積フアン２５，２５，…を下面に備えた円板状の
支持板２７がナツト２９により固着されている。
支持板２７の外周には環状壁３１が１体に形成さ
れ、環状壁３１の内方には冷却フアン３３，３
３，…が設けられている。本体ケース３の前部に
は大気とエンジン室１９とを連通する吸風孔３５
が設けられ、隔壁２１の吸風孔３５側の中心部に
は吸風口３７が開口し、また隔壁２１の環状壁３
１より内方位置にシリンダー９と対面して送風口
３９が開口している。また、本体ケース３の適宜
位置に排風孔４１が設けられ送風口３９から送風
される冷却風がシリンダー等を冷却してのち、こ
の排風孔４１から排出される。フアン室２３を囲
むフアンケース４４の外周壁４５は回転方向に向
つて順次大きくなるよう渦巻状に形成され、環状
壁３１の外面およびフアン２５の外縁との間に順
次断面積の大きくなる送風路４７を形成し、吐出
口４９に連通している。フアンケース４４の下面
に突出して、吸風筒５１が形成され、吸風筒５１
の外周に、集塵容器５３の上部の吸引口部５５が
係合する係合部５７が形成され、係合部５７の下
方に小径の段部を形成して、吸風筒５１の外周と
吸引筒部５５の内径との間に通風路５８が形成さ
れ、この小径部５９の外周側面に吸風口６１を開
口して、通風路５８を介して集塵容器５３内に連
通している。なお、吸風筒５１の下端面は閉鎖さ
れている。吸引口部５５は吸風筒５１に、適宜位
置に設けた複数のねじ６３によつて固定されてい
る。吸風筒５１と吸引口部５５の間にはフイルタ
ー６５を備えたフイルター筒６７が挾持されてい
る。集塵容器５３の前部には剛性の作業管６８を
備えた可撓管６９が着脱自在に係合する吸入口７
１が開口している。この可撓管６９は送風集塵作
業時には、吸入口７１から取り外ずして、吐出口
４９につけかえるよう設けられている。集塵容器
５３の後端には塵埃の排出のための開閉自在の蓋
部７３が設けられている。

以上の実施例において、吸風集塵作業を行なう
にあたつては、エンジン１の回転によつてフアン
２５が回転すると、作業者は可撓環６９に連通す
る作業管６８を把持して、作業管６８の先端から
落葉等の地上の塵埃を吸引する。この塵埃は集塵
容器５３内に入り、フイルター６５で瀘過されて
集塵容器５３内に集められる。フイルター６５で
瀘過された空気は通風路５８を経て吸風口６１か
らフアン２５に吸引され、送風路４７を経て吐出
口４９から排出される。また、大気は吸風孔３
５，３５からエンジン室１９内に入り、吸風口３
７から冷却フアン３３に吸引され、送風口３９か
ら、シリンダー９の外周等を経てシリンダー９等
を冷却し、排風口４１から大気に排出される。す
なわち、送風路４３を通過して大気に排出される
ものである。

送風集塵作業を行なうにあたつては、ねじ６３
を弛めて、集塵容器５３を取り外ずし、作業管６
８とともに、可撓管６９を吸入口７１から取り外
ずして、吐出口４９に装着する。作業者は作業管
６８を把持して、噴出するフアン２５の送風によ
つて地上の落葉等の吹き寄せ集塵作業を行なうも
のである。送風機を地上に置いたときには、第２
図に示すごとく、吸風筒５１の側面の吸風口６１
から空気が吸入されるので、無駄な負荷が加わる
ことがない。

なお第３図は他の実施例を示すもので、吸風筒
５１に段部を設けず、吸引口５５に段部を設けて
吸風口６１を集塵容器５３の内部に連通させたも
のである。

［考案の効果］ 本考案は請求の範囲に記載のとおりの構成であ
るから、吸風筒の外周に集塵容器を係合して連通
せしめるとともに、集塵容器を取り外ずして地上
に置いた場合でも、吸風筒の吸風口が開口して大
気を吸引することができて、負圧による不要な負
荷をなくして、アイドル回転時におけるエンジン
の不調をなくすことができるものである。とく
に、フアンの送風の一部をエンジンの冷却に使用
する場合には、エンジンの加熱を防止することが
できるものである。

なお、本考案は前述の実施例に限定されるもの
ではなく、他の態様においても実施しうるもので
ある。また、請求の範囲に示す符号は本考案の技
術的範囲を限定するものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の側断面図、第２図
は他の使用状態における要部の側断面図、第３図
は他の実施例の要部の側断面図、第４図、第５図
はそれぞれ第１図の−線、−線の平断面
図である。 １……エンジン、５……回転軸、２５……フア
ン、２７……支持板、４７……送風路、４９……
吐出口、５１……吸風筒、５３……集塵容器、５
５……吸引口部、５７……係合部、５８……通風
路、６１……吸風口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジン１の駆動で回転する垂直方向の回転軸
   ５の下端に固着する支持板２７の下面に複数のフ
   アン２５，２５を放射状に固着して設け、前記フ
   アン２５の外周に沿つて回転方向に向つて断面積
   が順次大きくなる形状の送風路４７の末端に吐出
   口４９を設けた携帯用送風機において、前記フア
   ン２５を覆うフアンケース４４の下面に突出し
   て、外周に集塵容器５３の吸引口部５５を着脱自
   在に係合するための係合部５７を備えた吸風筒５
   １を設け、前記係合部５７の下方に、前記吸風筒
   ５１の外周と前記吸引口部５５の内径との間に通
   風路５８を形成し、前記吸風筒５１の外周側面に
   前記通風路５８を介して集塵容器５３の内部に連
   通する吸風口６１を開口して設けたことを特徴と
   する携帯用送風機。