JPH0291130A - ポリフェニレンスルフィドフィルム - Google Patents

ポリフェニレンスルフィドフィルム

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JPH0291130A
JPH0291130A JP24343288A JP24343288A JPH0291130A JP H0291130 A JPH0291130 A JP H0291130A JP 24343288 A JP24343288 A JP 24343288A JP 24343288 A JP24343288 A JP 24343288A JP H0291130 A JPH0291130 A JP H0291130A
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喜代彦 伊藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリフェニレンスルフィドフィルムに関する
ものである。
[従来の技術] 従来、ポリ−p−フェニレンスルフィドを主成分とする
樹脂組成物を2軸延伸、熱処理した2軸配向フイルムが
、特開昭56−62121等で提案されている。上記の
フィルムは、耐熱性、誘電特性に優れているため、電気
絶縁材料、コンデンサの誘電体をはじめ種々の用途への
応用が期待されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、これら従来ポリフェニレンスルフィドフィルム
は、絶縁破壊電圧の平均値(以下、BDVと略す。)が
、汎用フィルムとして広く用いられているポリエチレン
テレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと略す
。)に比べ2〜3割劣っているため、例えば、これらの
フィルムをコンデンサの誘電体として使用した場合、従
来のPPSフィルムを用いたものでは、耐電圧特性をP
ETフィルム並にするためにフィルム厚みを大きくする
必要が有り、その結果、PETフィルムを用いたものに
比ベフィルムの厚みが大きい分、得られたコンデンサ単
体の体積も大きくなるという欠点がめった。
本発明は、かかる問題点を解決し、BDVのみならず、
耐熱性、機械特性に優れたポリフェニレンスルフィドフ
ィルムを提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記課題を解決するため、ポリ−p−フェニ
レンスルフィドを主成分とする樹脂組成物からなり、か
つ該ポリ−p−フェニレンスルノドを主成分とする樹脂
組成物中に含まれる金属の標準電極電位Eoの重量平均
値が、−1,5V以下であり、かつ該金属の含有量の合
計量Y(単位二ppm)が80≦Y≦700で、かつク
ロロホルム抽出可能な金属の重量X (単位:pDm)
が、該ポリ−p−フェニレンスルフィドを主成分とする
樹脂組成物の重量に対して、下記(1)式を満足するこ
とを特徴とするポリフェニレンスルフィドフィルムとし
たものである。
0≦X≦(0,5Y−40)   ・・・・・・・・・
(1)本発明において、ポリフェニレンスルフィドフィ
ルム(以下、PPSフィルムと略称することがある)と
は、ポリ−p−フェニレンスルフィドを主成分とする樹
脂組成物の二軸配向フィルムである。該フィルムの厚さ
は、0.4〜25μmの範囲であるが、0.4〜10μ
mの範囲が効果が大きい。該フィルムの平均表面粗さR
aは、巻回時の作業性および巻回後の加熱プレス時の密
着性の点から、0.03〜0.10の範囲が好ましい。
またX線回折法による結晶化度25%〜45%の結晶化
フィルムであることが好ましい。さらに、広角X線回折
で26=20〜21℃の結晶ピークについて求めた配向
度OFがEnd方向およびEdge方向で0.07〜0
.5、ThrOuにlh方向で0.6〜1.0の範囲に
ある二軸配向フィルムであることが好ましい。
ここでポリ−p−フェニレンスルフィドを主成分とする
樹脂組成物(以下、PPS系組成物と略称することがあ
る)とは、ポリ−p−フェニレンスルフィドを70重量
%以上含む組成物を言う。
ポリ−p−フェニレンスルフィドの含有量が70重量%
未満では、組成物としての結晶性、熱転移温度等が低く
なり、該組成物からなるフィルムの特長である耐熱性、
寸法安定性、機械的特性等を損なう。該組成物中の残り
の30重量%未満はポリ−p−フェニレンスルフィド以
外のポリマ、無機または有機のフラー、滑剤、着色剤、
紫外線吸収剤などの添加物を含むことも差し支えない。
該樹脂組成物の溶融粘度は、温度300℃、せん断速度
200 1/secのもとで、500〜12000ポイ
ズ(より好ましくは700〜10000ボイズ)の範囲
がフィルムの成形性の点で好ましい。該樹脂組成物の溶
融粘度は、最終的に得られるポリフェニレンスルフィド
フルムの、溶融粘度に等しい。
本発明においてポリ−p−フェニレンスルフィド(以下
、PPSと略称することがある)とは、繰り返し単位の
70モル%以上(好ましくは85モル%以上)が構造式
 +Sh で示される構成単位からなる重合体をいう。
係る成分が70モル%未満ではポリマの結晶性、熱転移
温度等が低くなりPPSを主成分とする樹脂組成物から
なるフィルムの特長である耐熱性、寸法安定性、機械的
特性等を損なう。
繰り返し単位の30モル%未満、好ましくは15モル%
未満であれば共重合可能なスルフィド結合を含有する単
位が含まれていても差し支えない。
繰り返し単位の30モル%未満、好ましくは15モル%
未満の繰り返し単位としては、例えば、3官能単位、エ
ーテル単位、スルホン単位、ケトン単位、メタ結合単位
、アルキル基等の置換基を有するアリール単位、ビフェ
ニル単位、ターフェニレン単位、ビニレン単位、カーボ
ネート単位などが具体例としてあげられ、このうち1つ
または2つ以上共存させて構成することができる。この
場合、該構成単位は、ランダム共重合、ブロック共重合
いずれの形態でも差し支えない。また、ポリマの末端ま
たは末端近くに該ポリマの主要構成単位 −f−@r−
8すn 以外の構成単位が存在することはなんら差し支
えない。
また本発明のフィルム中に、表面粗さを整える目的など
のために、無機の微粒子を含有することは好ましい。
本発明において、該ポリ−p−フェニレンスルフィドを
主成分とする樹脂組成物中に含まれる金属の標準電極電
位Eoの重量平均値が、−1,5V以下(好ましくは、
−2,5V以下)である必要がある。該金属の標準電極
電位Eoの重量平均値が−1,5V(好ましくは、−2
,5V)を超えると本発明の効果は著しく減少するのみ
ならず耐熱性が悪化する場合がおるので好ましくない。
本発明を満足する該金属の具体例としては、l−i、N
a、M(J、などが挙げられるが、特に、周期律表の第
■a族および/または第■a族の金属の含有量が該フィ
ルム中に含まれる金属の重量に対して80%、好まし、
くは90%以上含有していることが望ましい。
該金属の標準電極電位Eoは、特に下限はないが、−6
,0V未満の金属は、事実上存在しない。
本発明において、該ポリ−p−フェニレンスルフィドを
主成分とする樹脂組成物中に含まれる金属の含有量の合
計IYならびにクロロホルム抽出可能な金属の重量Xが
、該樹脂組成物の重量に対して、特許請求の範囲の(1
)式を満足する範囲にあることが必要である。該金属の
重@Xが、特許請求の範囲の(1)式に示した範囲外で
あると本発明の効果がほとんど得られない。
また、本発明において、該ポリ−p−フェニレンスルフ
ィドを主成分とする樹脂組成物中に含まれる金属の含有
量の合計ff1Y、クロロホルム抽出可能な金属の重量
Xならびに熱水抽出可能な金属の重量Zが、該樹脂組成
物の重量に対して特許請求の範囲の(1)式および(2
)式を満足する範囲にあることが好ましい。該金属の重
量XならびにZが、特許請求の範囲の(1)式および(
2)式を満足する範囲内にあると本発明の効果がより明
確に発現する。
ここで、該ポリ−p−フェニレンスルフィドを主成分と
する樹脂組成物中に含まれる金属とは、ICP発光分光
分析法(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法)で分
析可能なすべての金属を言う。
また、標準電極電位Eoとは、 ChemiCa I−
Data−Book (Ed :G、H,AyIwar
d、T、J、V、F i nd I ay) 、2nd
  Ed、(1966)によるもので、標準状態におけ
る金属のイオン化傾向や電極反応を構成する酸化還元系
の酸化力(または還元力)を示す尺度として定義される
ものである。
また、クロロホルム抽出の方法を具体的に説明すると、
200〜250メツシユに粉砕したフィルムあるいはポ
リマ10C1をソックスレー抽出器に入れ、クロロホル
ム100CIにて110〜120℃の湯浴下で還流させ
ながら、120時間抽出を行なう方法が用いられる。上
記において、ソックスレー抽出器は、抽出管28X10
0mm (杏34/35、!19/28>、冷却管20
0mm(軍34/35)、フラスD150ml <不1
9/28)から構成されるものを用いる。
また、熱水抽出の方法を具体的に説明すると、200〜
250メツシユに粉砕したフィルムあるいはポリマ10
Qを300gのイオン交換水とともに11のチタン製オ
ートクレーブに入れ100℃で窒素で置換した後180
℃で30時間滑拌しながら抽出を行ないこの抽出液を0
.5μのフィルターで濾過した後、濾液を5〜50倍に
ロータリエバポレータ等で濃縮する方法が用いられる。
また、本発明のポリフェニレンスルフィドフィルムをコ
ンデンサの誘電体として用いる場合は、JIS  K−
6768−71によるフィルム表面の濡れ指数を30〜
45dVne/Cmの範囲とすることが好ましく、また
、フィルムの熱収縮率は、250℃、10分間でフィル
ムの長さ方向が+3〜8%、幅方向が一1〜+3%の範
囲が好ましい。
次に本発明のポリフエニレンスルフイドフィルムの製造
法について説明する。
まず、本発明に使用するPPSの重合方法としては、硫
化アルカリとp−ジハロベンゼンを極性溶媒中で高温高
圧下に反応させる方法を用いる。
特に、硫化ナトリウムとp−ジクロロベンゼンをN−メ
チル−2−ピロリドン等のアミド系極性溶媒中で反応さ
せるのが好ましい。この場合、重合度を調製するために
、苛性アルカリ、カルボン酸アルカリ金属塩等のいわゆ
る重合助剤を添加して230〜280℃で反応させるの
が最も好ましい。重合系内の圧力および重合時間は、使
用する助剤の種類重量および所望する重合度などによっ
て適宜決定される。
重合終了後、系を徐冷し、ポリマを析出させた俊、水中
に投入してできるスラリーをフィルターで濾別して粒状
ポリマを得る。得られた粒状ポリマは、必要に応じて、
ざらに本発明の標準電極電位を有する金属の酢酸塩等の
水溶液中で30〜100℃の温度で10〜60分間攪拌
処理後、イオン交換水にて30〜80℃の温度にて数回
洗浄を繰り返した後乾燥する。該乾燥時において、乾燥
雰囲気中の酸素分圧は30torr、好ましくは10t
orr、さらに好ましくは5torrであることが必要
である。酸素分圧が、上記範囲を超えると前記クロロホ
ルム抽出可能な金属含有量を本発明の範囲内とすること
が非常に難しくなるのみならずフィルム製膜性も悪化す
ることがある。
また乾燥温度としては70〜150℃の範囲が好ましく
、さらに、この温度範囲で酸素分圧が上記範囲内になる
ような真空雰囲気下で乾燥するのが好ましい。
さらに、上記のようにして得られた粉状および/または
粒状ポリマを酸素分圧3Qtorr、好ましくは10t
orr、さらに好ましくは5tOrr以下の雰囲気下で
NMPにて洗浄俊、イオン交換水にて30〜80℃の温
度にて数回洗浄を繰り返すことが本発明の効果をより明
確に生じせしめる上で有効である。この時のポリマ重量
に対するNMPの重量は、2倍以上が好ましく、また洗
浄温度は60〜150℃が好ましいがこの限りではない
。例えば、酸素分圧が上記範囲にある不活性ガス雰囲気
下でソックスレー抽出器にてNMPで抽出後、イオン交
換水にて30〜80℃の温度にて数回洗浄を繰り返す方
法も有効である。このようにして得られたポリマを乾燥
する場合、上記のように、乾燥雰囲気中の酸素分圧が3
Qtorr、好ましくは10torr、さらに好ましく
は5tOrrであることが必要である。ここで、NMP
による洗浄時に酸素分圧が上記範囲を外れると得られた
ポリマの溶融結晶化温度TmCが上昇し、フィルムの製
膜性が著しく悪化する。酸素分圧が上記範囲内でNMP
による洗浄を行なったポリマのTmcは、通常160〜
190℃の範囲となりフィルム製膜性も良好である。
このようにして得られたPPSポリマに、必要に応じて
、その他のポリマ、無機粒子、添加剤などを末完の特許
請求の範囲の要件を満足するように混合添加してPPS
系組成物を作製するこのようにして得られたPPS系組
成物を特開昭55−111235等に記載された周知の
方法で押出機などに供給して溶融し、Tダイから冷却ド
ラム上に押し出して無配向シートとし該シートを95〜
115℃の温度で縦、横に同時、もしくは逐次2軸延伸
し、さらに200℃以上、融点以下の温度で熱処理して
、中間体を得、次に該中間体を、30〜120℃で5秒
〜10日間熱処理する方法が挙げられるがこれに限定さ
れる物ではない。該熱処理の時間は、温度によって適宜
選定することができる。一般に低温では長時間を要し、
高温では短時間になる。該熱処理は、フィルム製造ライ
ンで中間体の製造と連続して行なうこともできるし、い
ったん巻取ってから、行なうこともできる。後者では、
フィルムを巻きだしながら連続的に行なうこともできる
し、ロール状で熱風オーブン中などに入れて行なうこと
もできる。また、該熱処理を、異なる温度で二段階以上
にわたって行なうこともできる。
以上のようにして本発明のポリフェニレンスルフィドフ
ィルムを得る。
次に、本発明の記述に用いたポリマ、フィルム等の特性
値の測定・評価法について説明する。
(1)ポリフェニレンスルフィドフィルム中の金属含有
量 ポリフェニレンスルフィドフィルムを220’Cのα−
クロロナフタレンに溶解後0.1μφカットフィルター
にて濾過し、不活性微粒子等の固形分を除去する、次に
、この濾過液からα−クロロナフタレンを留去しポリフ
ェニレンスルフィドの粉末を得る。次に、該ポリフェニ
レンスルフィドの粉末(約100CI)を白金ルツボに
とり、電気炉で灰化した。さらに、灰分を塩酸で処理後
、濾過して希硝酸とした。さらに、残査 を濾紙とともに灰化し、硫酸水素カリウム0.50で融
解し、希硝酸溶液とした。
各溶液について、プラズマ発光分析(ICP分析)で定
量を行ない、各溶液の含有量を足し合わせてポリフェニ
レンスルフィドフィルム中の金属含有量とした。
(2)クロロホルム抽出可能な金属の含有量200〜2
50メツシユに粉砕したポリフェニレンスルフィドフィ
ルム10Clをクロロボルム100qでソックスレー抽
出器にて、オイルバス温度120℃で120時間遠流し
て抽出を行なう。
次に、この抽出液からクロロホルムを留去し得られた固
形分および/または液体を上記(1)の測定と同様の方
法にて各種金属の含有量を求める。
(3)熱水抽出可能な金属の含有量 200〜250メツシユに粉砕したポリフェニレンスル
フィドフィルム10gとイオン交換水300qを1Lの
チタン製オートクレーブに入れ100℃で窒素で置換し
た後オートクレーブを密閉し、180℃で30時間攪拌
しながら抽出を行なった後0.5μのフィルターで濾過
する。濾液を適宜濃縮後、金属量をプラズマ発光分析(
ICP分析)で定量する。
(4)絶縁破壊電圧 ポリフェニレンスルフィドポリマの1部を310℃で押
し出して未延伸フィルムを得る。この未延伸フィルムT
、M、LOr1社のフィルムストレッチャーで延伸温度
97℃で3.5倍に同時2軸延伸を行なう。さらにこの
フィルムを250℃で1分間熱処理して、厚さ約10μ
の2軸延伸フイルムを得た。このフィルムをASTM−
D−149に準じて絶縁破壊電圧(BDV)を求めた。
[発明の効果] 本発明のフィルムは、以上のような構成とした結果、従
来の2軸配向PPSフイルムに比べ大幅にBDVが向上
し、電気絶縁材料、コンデンサの誘電体として極めて信
頼性の高い材料となった。
本発明のフィルムをコンデンサの誘電体として用いた場
合、従来の2軸配向PPSフイルムを用いたものに比べ
絶縁耐圧が大幅に向上する他、同容量のコンデンサにつ
いては、コンデンサ単体の容積が減少し、より小型化が
可能になるという効果が得られる。
[実施例] 次に、本発明の実施例を挙げて、さらに詳細に説明する
実施例1〜9、比較例1〜9 (1)本発明のPPSフィルムの調製 50Lオートクレーブ(SUS316製)に水硫化ナト
リウム(NaSH>56.25−Eル、水酸化ナトリウ
ム54.8モル、酢酸ナトリウム16モル、およびN−
メヂルピロリドン(NMP)170モルを仕込む。次に
、窒素ガス気流下に攪拌しなから内温を220℃まで昇
温させ脱水を行なった。脱水終了後、系を170℃まで
冷却した後、55モルのp−ジクロロベンゼン(p−D
CB)と0.055モルの1.2,4.−1−ジクロロ
ベンゼン(TCB)を2.5LのNMPとともに添加し
、窒素気流下に系を2.Okq/cm2まで加圧封入し
た。235℃にて1時間、さらに270℃にて2〜5時
間攪拌下にて加熱後、系を室温まで冷却、得られたポリ
マのスラリーを水200モル中に投入し、70℃で30
分間攪拌後、ポリマを分離する。このポリマをざらに約
70℃のイオン交換水(ポリマ重量の9倍)で攪拌しな
がら5回洗浄後、約70℃の酢酸リチウムの5重量%水
溶液にて窒素気流下にて約1時間攪拌した。
さらに、約70°Cのイオン交換水で3回洗浄後、分離
し、120℃、0.8〜11Orrの雰囲気下で20時
間乾燥することによって白色のPPS粉末が得られた。
次に、このPPS粉末を市販の窒素ガス雰囲気下90℃
のNMP (PPSポリマ重聞の3倍量)にて5分間〜
1時間の攪拌処理を1〜5回行なった。このPPS粉末
をざらに約70℃のイオン交換水で4回洗浄した俊分離
し、上記のようにして乾燥することによって白色のPP
S粉末を得た。
このPPS粉末に、平均粒径1.0μφのシリカ微粉末
0.4重量%を添加して、60mmφの押出機でガツト
状に押出し切断してペレット化した。このペレットを4
Qmmφの押出機に供給して、310℃で溶融押出、金
属繊維を用いた95%カット孔径10μφのフィルター
で濾過した後、長さ4000m、間隙1.5mmの直線
状リップを有するTダイから押出、表面を50℃に保っ
た金属ドラム上にキャストして冷却固化して、厚さ30
μの未延伸フィルムを得た。
この未延伸フィルムを、ロール群からなる縦延伸装置に
よって、フィルム温度105℃、延伸速度30000%
/分で3.9倍縦延伸し、続いてテンタを用いて、温度
100℃、延伸速度1000%/分で3.5倍横延伸し
、さらに同一テンター内の後続する熱処理室で275℃
で10秒間熱処理して、厚さ2.5μのPPSフィルム
A−J、フィルムL1フィルムM(実施例1〜9、比較
例1.3.4)を得た。このフィルムA〜J1フィルム
し、フィルムM中の金属含有量を分析したところ、前述
のベレットのそれと全く同じであった。
ここで、実施例1〜9のPPSフィルム中に含まれる金
属の含有量、PPSフィルムからクロロホルム抽出可能
な各種金属の含有量ならびに熱水抽出可能な各種金属の
含有量の調製は、上記270℃における重合時間を2〜
5時間の範囲で、かつNMPによる攪拌処理時間を15
分間〜1時間範囲内および/または攪拌処理回数を2〜
5回の範囲内で適宜調整することによって行なった。ま
た、比較例1.3.4のPPSフィルム中に含まれる金
属の含有量、PPSフィルムからクロロホルム抽出可能
な各種金属の含有量ならびに熱水抽出可能な各種金属の
含有mの調製は、上記270℃における重合時間を2〜
5時間の範囲で、かつNMPによる攪拌処理を’2!!
理時間5〜15分間の範囲内で1回行なうことによって
適宜調整した。これとは別に比較のためPPSの重合後
、酢酸リチウム5重量%水溶液の代わりに、氷酢酸の5
重量%水溶液を用いて上記実施例1〜9と同様の方法に
てフィルムK(比較例2)、フィルムN(比較例5)を
得た。同様に、酢酸リチウム5重量%水溶液の代わりに
、酢酸亜鉛の5重量%水溶液を用いて上記と同様の方法
にてフィルムO(比較例6)を得た。また同様に、酢酸
リチウム5重間%水溶液の代わりに、酢酸ニッケルの5
重量%水溶液を用いて上記、と同様の方法にてフィルム
P(比較例7)を得た。また、PPSの重合後、得られ
たポリマのスラリーをイオン交換水中に投入し70℃で
30分間攪拌俊、ポリマを分離し、約70℃のイオン交
換水で5回洗浄した俊に得られたPPS粉末を、NMP
によって攪拌処理しない以外は、実施例1〜9と同じ条
件で処理してフィルムQ、フィルムR(比較例8.9)
を得た。
表1に得られたポリマおよびフィルムの評価結果を示す
本発明の特許要件を満たす本発明のフィルムは、大幅に
BDVが向上していることがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリ−p−フェニレンスルフィドを主成分とする
    樹脂組成物からなり、かつ該ポリ−p−フェニレンスル
    フィドを主成分とする樹脂組成物中に含まれる金属の標
    準電極電位E_0の重量平均値が、−1.5V以下であ
    り、かつ該金属の含有量の合計量Y(単位:ppm)が
    80≦Y≦700で、かつクロロホルム抽出可能な金属
    の重量X(単位:ppm)が、該ポリ−p−フェニレン
    スルフィドを主成分とする樹脂組成物の重量に対して、
    下記(1)式を満足することを特徴とするポリフェニレ
    ンスルフィドフィルム。 0≦X≦(0.5Y−40)………(1)
  2. (2)熱水抽出可能な金属の重量Z(単位:ppm)が
    、下記(2)式を満足することを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のポリフェニレンスルフィドフィルム。 Z≦50…………………………(2)
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