JP2576465B2 - コンデンサ用フイルムの製造方法 - Google Patents

コンデンサ用フイルムの製造方法

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JP2576465B2 JP9472386A JP9472386A JP2576465B2 JP 2576465 B2 JP2576465 B2 JP 2576465B2 JP 9472386 A JP9472386 A JP 9472386A JP 9472386 A JP9472386 A JP 9472386A JP 2576465 B2 JP2576465 B2 JP 2576465B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高静電容量コンデンサを得るためのコンデン
サ用フイルムの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、誘電体層と導電体層とからなるコンデンサ
においては、これを小形化、軽量化かつ電気特性を良好
にする必要性から、誘電体にプラスチックフイルム、導
電体にアルミニウム、亜鉛、スズを用いてきた。しか
し、このようなコンデンサの寸法、特性等は、導電体層
を真空蒸着などにより基体に蒸着して金属の薄層にして
も、プラスチックフイルムを誘電体層として使用してい
る限り、プラスチックフイルムの特性に支配されてい
た。特に静電容量は、コンデンサの寸法を一定とすると
誘電体層の厚さの2乗に反比例することから、薄膜化が
検討されてきたが、強度、剛性の限界から1.5μm程度
以下にするのは困難であった。そのため、より小形化、
軽量化、静電容量向上の観点からみると、不充分であっ
た。
またアルミニウム電解コンデンサは、アルミ箔の表面
を化成処理し、酸化アルミニウムの薄層誘電層を形成さ
せ、高容量化している。しかし、アルミニウム箔の機械
特性から、取扱い可能な最小厚みは7μmまでであり、
小形化、軽量化の観点から不満足であった。また化成酸
化による方法は処理時間が非常に長く、処理液として硫
酸のような劇薬を用いるため、取扱いにくく、洗浄など
の後工程も複雑になるなど、製造プロセスが複雑になる
欠点を有していた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、以上の欠点を解決し、コンデンサとしての
小形化、軽量化をはかりながら、静電容量が大きく、耐
電圧特性が高く、安定した品質が得られると共に、製造
プロセスを簡略化し、ドライプロセスで製造できるコン
デンサ用フイルムの製造方法を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、表面の微細突起密度Sdが20〜1000個/mm、
平均表面粗さRaが0.02〜0.5μmの範囲にあるプラスチ
ックフイルムの両面に金属薄膜を形成し、該両面金属化
フイルムの少なくとも片面を酸素と不活性ガスからなる
酸化性ガス雰囲気中のグロー放電によって酸化するか、
あるいは真空槽内に酸素を導入しながら金属を加熱蒸発
させ、非結晶性の金属酸化物薄膜誘電体層を形成するこ
とを特徴とするコンデンサ用フイルムの製造方法に関す
る。
本発明に使用されるプラスチックフイルムは、特に限
定されないが、次の代表的有機重合体を溶融押出または
溶液製膜後、一軸方向あるいは逐次または同時に、長手
方向および幅方向に二軸延伸したものが好ましい。代表
的有機重合体としては、ポリプロピレン、ポリ4メチル
ペンテン、ポリスチレンなどのポリオレフィン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリエチレンα,
β−ビス(2−クロル(フェノキシ)エタン4,4′−ジ
カルボキシレート)などのポリエステル、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリカーボネート、ナイロン6,ナイロン
12などのポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、芳香族ポ
リアミドおよびそのハロゲン置換体、ポリヒドラジド、
ポリイミドなどである。またこれらの共重合体や、他の
有機重合体を含有するものであっても良い。これらの有
機重合体に公知の添加剤、例えば滑剤、可塑剤などが添
加されていても良い。
特に下記式で表わされる繰り返し単位を85モル%以上
含むポリマから成り、溶融押出し未延伸フイルムを得
て、該未延伸フイルムを二軸方向に延伸配向し、機械的
特性を向上せしめ、薄膜化したフイルムが好ましく使用
される。
さらに下記式で表わされる繰り返し単位を50モル%以
上含むポリマから成り、湿式あるいは乾湿式製膜し、緊
張下で乾燥あるいは二軸方向に延伸配向し、機械的特性
を向上せしめ、薄膜化したフイルムも好ましく使用され
る。
(ここでm,nは0〜3の整数である。) かかるフイルムの厚さは、0.5〜20μmが好ましい。
より好ましくは1.5〜6μmである。
本発明における微細突起密度Sdとは、突起の高さ0.02
μm以上の突起の綿密度(単位長さ当りの個数)をい
う。ここで、突起高さは触針式表面粗さ計(カットオフ
値が0.08mm、触針の半径2μm)によって測定されるも
ので、縦倍率Nでフイルムの長さ1mmにわたって測定し
た粗さ曲線のチャート上のi番目の山頂のレベルをMi、
同じくi番目の山の左側の谷底のレベルをViとすると
き、Pi=(Mi-Vi)/Nをi番目の突起の突起高さと定義
する。
本発明に用いるプラスチックフイルムのSdは、20〜10
00個/mm(より好ましくは20〜300個/mm)の範囲あるこ
とが必要である。Sdが大きすぎても小さすぎても本発明
の目的を達成することができない。
本発明における平均表面粗さRaは、JISR-0601に規定
された方法で測定したものである。本発明においては、
プラスチックフイルムのRaを0.02〜0.50μm(より好ま
しくは0.025〜0.20μm)の範囲とする。
Raが小さすぎると加工作業性が悪く、静電容量が小さ
い。大きすぎると、放電の原因となる。
本発明のプラスチックフイルムは、金属薄膜層の形成
に先立ち、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理な
どの表面処理や、公知のアンカーコート処理が施されて
も良い。
本発明における金属の薄膜は、コンデンサの電極とな
るもので、プラスチックフイルムの両面に、蒸着、スパ
ッタ、イオンプレーティング、メッキ等の方法で設ける
が、金属としては、アルミニウム、亜鉛、スズ、または
その合金からなる非自己支持体の薄膜を形成したものが
好ましい。これらの中にアルミニウム、亜鉛、スズ、ニ
ッケル、クロム、鉛などの他の金属を含んでいる場合も
含まれる。金属薄膜の厚さは50〜5000Å(より好ましく
は100〜3000Å)が好ましい。マージンのとり方は制限
されないが、コンデンサとして交互に誘電体層、導電体
層に分離されるように適宜工夫される。本発明において
金属の薄膜は片面のみでは、高静電容量は得られなく、
両面を金属化することが、本発明の大きな特徴である。
さらに得られた両面金属化フイルムの片面あるいは両
面をピンホール、ワレ、キレツのない金属酸化物の薄膜
層で被覆することが本発明の中心をなし、本発明の操作
によって形成される金属酸化膜が強固に金属膜に良く密
着し、かつその後のスリット、巻回あるいは積層、メタ
リコン、熱プレス、外装等の工程で欠点、欠陥が生じな
い電気特性の優れたものとなる。
本発明の酸化膜の製造方法としては、緻密で、強固な
金属酸化物の形成法に特徴があり、プラスチックフイル
ム両面に形成された金属薄膜を、酸化性ガス雰囲気の中
でグロー放電で酸化される。第1図はグロー放電中酸化
装置の構造概略図である。酸化性ガス雰囲気は、酸素と
不活性ガス、好ましくは酸素とアルゴンガスを、真空槽
2内の雰囲気リークバルブを通して混合される。例え
ば、各分圧を酸素1×10-4〜1×10-2mmHg、アルゴン1
×10-4〜1×10-2mmHgの範囲で適宜に設定される。通常
は、外部の直列高圧電源4を用いて、電圧を印加し、ア
ノード5とカソード3間にグロー放電が発生し、酸化皮
膜を得ることができる。
酸素ガス雰囲気にアルゴンガスを混合することによ
り、アルゴンガスのプラズマによる基体表面のスパッタ
ークリーニング作用により、基体表面の汚れや不純物を
除去することができ、金属酸化膜の欠陥発生を防止する
ことができる。
なお、グロー放電中酸化の方法または装置として高周
波電極の利用、熱電子陰極等の副電極の利用、外部磁
場、電場の利用等が有効な場合がある。
本発明の他の製造法は、真空槽内に酸素を導入しなが
らAl、Zn、Ti等の金属を加熱蒸発させ、金属化フイルム
上に酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタニムウ等か
ら成る層を形成させる方法である。
第2図は、本発明の一実施例を示す反応性真空蒸着装
置の模式図である。
アルミニウムを例とする場合、真空容器11内に設置さ
れたフイルム巻取軸12に巻かれたプラスチックフイルム
15は、−30℃〜10℃に冷却された冷却ドラム13に沿って
走行しながらフイルム巻取軸14に巻き取られる。
同時に、加熱電源に接続された蒸発器16内のルツボか
ら、アルミニウムが蒸発され、酸素ボンベ20から、ガス
流量制御装置19を通してガス吹出口18から、マスク17で
囲まれた領域に酸素ガスが供給される。蒸発したアルミ
ニウムと酸素ガスが反応し、プラスチックフイルム15の
表面に酸化アルミニウムが作製される。本発明でいう酸
化アルミニウムとはAlO、Al2O2、およびAl2O3を示す
が、好ましくはA2O3が良い。酸化アルミニウム中に微量
の金属や他の金属酸化物を含んでいても良い。
アルミニウムを加熱蒸発する方法としては、抵抗加
熱、高周波誘導加熱、電子ビーム加熱、レザービーム加
熱等の方法が用いられる。不純物の混入が少なく、か
つ、大面積にわたって高速蒸着ができる点では、高周波
誘導加熱および電子ビーム加熱が好ましい。
アルミニウムとしては、不純物が少なく純度が99%以
上、望ましくは99.5%以上のものが好ましい。
本発明では、耐電圧特性を損わないため、結晶性の酸
化金属を含まない非結晶性の酸化金属が望ましい。
結晶性または非結晶性の判定は、CuのKα線を用いた
通常のX線回折装置で容易に測定できる。たとえば、結
晶性のα−Al2O3が含まれていると、回折角2θが43.39
や57.56度などの位置に明瞭な回折ピークがあらわれ
る。β−Al2O3の場合は、回折角2θが66.65や33.43度
などの位置に回折ピークがあらわれる。これらの回折ピ
ークの半価幅から結晶の粒子サイズを測定することもで
きる。この他γ−Al2O3、δ−Al2O3など他の結晶性酸化
アルミニウムについても同様に固有の回折ピークが測定
できる。非結晶性の酸化アルミニウムの場合は、X線回
折装置では、特定の回折ピークは測定されない。
金属酸化物薄膜層の厚みは、目的とする静電容量範
囲、負荷される電圧に合せて選定されるが、本発明にお
いては50Å〜10000Åの範囲が望ましく、好ましくは100
Å〜2000Å、更に望ましくは100Å〜1000Åが望まし
い。50Å未満では、特に絶縁破壊電圧が低く耐電圧特性
が十分でない。10000Å以上では、静電容量が十分でな
く、基体フイルムのカールが発生するなど平面性を損
う。
スリット後、巻回あるいは積層し、コンデンサ素子を
構成し、該コンデンサ素子の両端部にハンダメタリコン
を施し電極部が形成される。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、高誘電率、高耐電圧等優れた
電気特性を有するコンデンサ用フイルムを容易に得るこ
とができる。
すなわち、本発明の方法によって製造されたコンデン
サ用フイルムを用いたコンデンサは、単位容積当りの静
電容量が高く、かつ誘電体層の割れ、ピンホールなどに
よる耐圧不良の少ない優れたコンデンサとなる。
〔実施例〕
以下、実施例を用いて説明する。
本発明における特性の測定には、次の方法を用いた。
(1) 静電容量 JIS C5113に基づいて測定した。
(2) 帯電圧 JIS C5113に基づいて測定した。
(3) フイルム厚さ 1μmより厚いフイルムについては、ダイヤルゲージ
で測定した。1μm以下のフイルムについては、該フイ
ルムをガラス支持体の上に、しわのない状態で貼付し、
これを触針式表面粗さ計にかけて、フイルムがない所
と、フイルムが存在する箇所との境目の段差を測定し
て、これをフイルム厚さとした。
(4) 蒸着金属層の厚さ 金属の種類別に、蒸着層の厚さと、それの電気抵抗あ
るいはうず電流の検量線を作成しておき、蒸着金属層の
厚さは、直流抵抗あるいはうず電流を測定し、検量線か
ら決定した。
(5) 酸化金属層の厚さ 予め基板フイルムにポリエステル粘着テープを貼り、
蒸着した後、この粘着テープをはがし、蒸着部分と未蒸
着部分の段差をつくる。この段差部を高精度段差測定機
にて測定した。
実施例1 (1) 本発明に用いる2軸配向ポリフェニレンスルフ
ィドフイルム(PPS-BO)の調製 オートクレーブに、硫化ナトリウム32.6kg(250モ
ル、結晶水40wt%を含む)、水酸化ナトリウム100g、安
息香酸ナトリウム36.1kg(250モル)、およびN−メチ
ル−2−ピロリドン(以下NMPと略称する)79.2kgを仕
込み205℃で脱水した後、1,4ジクロルベンゼン(p−DC
Bと略称する)37.5kg(255モル)、及びNMP20.0kgを加
え、265℃で3.5時間反応させた。反応生成物を水洗、乾
燥して、p−フェニレンスルフィドユニット100モル%
からなり、溶融粘度2500ポイズのポリ−p−フェニレン
スルフィド21.1kg(収率78%)を得た。
この組成物に、平均粒子径2.0μmの炭酸カルシウム
微粉末0.25wt%、ステアリン酸カルシウム0.05wt%を添
加し、40mm径のエクストルーダによって310℃で溶融
し、金属繊維を用いた95%カット孔径10μmのフィルタ
で過したのち、長さ400mm、間隙1.5mmの直線状リップ
を有するTダイから押し出し、表面を25℃に保った金属
ドラム上にキャストして冷却固化し、厚さ52μmの未延
伸フイルムを得た。
このフイルムをロール群から成る縦延伸装置によっ
て、フイルム温度98℃、延伸速度30000%/分で4.4倍縦
延伸し、続いてテンタを用いて、温度100℃、延伸速度1
000%/分で3.8倍横延伸し、さらに同一テンタ内の後続
する熱処理室で、275℃で10秒間熱処理して、厚さ4μ
mのPPS-BOを得た(フイルムAとする。) このフイルムのSdは220個/mm、平均表面粗さRaは0.06
μm、密度は1.360であり、本発明に用いるPPS-BOとし
ての条件を満たしていた。
これとは別に比較のために、溶融押出前に炭酸カルシ
ウム微粒子を添加しなかったこと以外はフイルムAと全
く同じ条件で2軸配向PPSフイルムを調製した(フイル
ムBとする)。このフイルムのSdは11個/mm、平均表面
粗さRaは0.01μm、密度は1.361g/cm3であり、本発明に
用いるPPS-BOとしての要件を満たしていなかった。
(2) コンデンサ用フイルムの製法 次に、このフイルムAを真空蒸着機の中へ入れ、真空
度10-5トール、蒸着速度30m/分の条件で、両面のPPS層
表面に、厚さ500Åの亜鉛を1mm幅のマージンを形成しな
がら蒸着した。(1−1) 次に上記両面亜鉛蒸着フイルムの片面表面に、同様の
真空蒸着機の中で、厚さ800Åのアルミニウムを同じ1mm
幅のマージンを形成しながら蒸着した。(1−2) このフイルムのアルミニウム側を真空槽の中に入れ、
アノードとカソードとの間に外部の直列高圧電源を用い
て、約500Vを印加した。このとき真空槽内の雰囲気リー
クバルブを通じてアルゴンガスを分圧、1×10-2mmHg、
酸素ガスを分圧1×10-2mmHgになるよう混合ガスを導入
した。電圧を印加すると、アノードとカソードの間にグ
ロー放電が発生し、約30mAの電流が流れた。この状態で
1分間通電を行ない、厚さ約500Åの酸化皮膜を得た。
酸素ガス雰囲気にアルゴンガスを混入することにより、
スパッタ作用で、酸化皮膜の欠陥発生を防止することが
できる。
(1−3) (3) コンデンサの作成 次に、この(1−3)の蒸着積層フイルムを1cm幅に
マイクロスリットした後、その両側からZn/PPSフイルム
/Zn/Al/Al2O3の構成のフイルムを連続的に巻回し、コン
デンサ素子を作った。
これを120℃で加熱プレスした後、常方により両端綿
をメタリコン処理した。さらに、この素子の両端面のメ
タリコン上から、電極引き出し部材として、銅にニッケ
ルメッキを施した金属キャップを両端面各々別々にかぶ
せてコンデンサを得た。
得られたコンデンサの単位容積当り静電容量(F)は
250000(PF/mm3)であった。このコンデンサを、250℃
のハンダ浴中に10秒間浸漬した後の特性値の変化率を評
価したところ、1%以下の小さい変化率で、耐熱性に優
れていた。50V、100V、220Vの電圧に充分耐え、その絶
縁抵抗は、1×1012Ωであった。
比較として、両面金属化フイルム(1−1)、(1−
2)からなるコンデンサの単位容積当り静電容量(F)
は2600(pF/mm3)以下であった。
一方、フイルムAの代りにフイルムBを使用し実施例
1の(1−3)と同様に積層蒸着/グロー放電処理コン
デンサを作製したが、加工作業性が劣り、収率が低かっ
た。やっと作製できたコンデンサの単位容積当り静電容
量(F)は80000(pF/mm3)と低下していた。
さらに耐熱テストとして、コンデンサを100℃の恒温
槽中で定格直流電圧の1.5倍の電圧を1000時間印加し、
静電容量の変化率を求めた。フイルムAからのコンデン
サは、高温寿命試験で変化率は−1.0〜1.0%の範囲であ
るが、フイルムBからのコンデンサは、この範囲を越え
た静電容量変化率であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するグロー放電装置の例の説明図
である。 第2図は、本発明を実施する反応性真空蒸着装置の例の
説明図である。 1:真空ライン 2:真空容器 3:カソード 4:直流高圧電源 5:アノード 6:巻出軸 7:巻取軸 8:ガス導入口 11:真空容器 12:巻出軸 13:冷却ドラム 14:巻取軸 15:プラスチックフイルム 16:蒸発器 17:マスク 18:ガス吹出口 19:ガス流量制御装置 20:酸素ボンベ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−6523(JP,A) 特開 昭57−5866(JP,A) 特開 昭53−15273(JP,A) 特公 昭47−9018(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面の微細突起密度Sdが20〜1000個/mm、
    平均表面粗さRaが0.02〜0.5μmの範囲にあるプラスチ
    ックフイルムの両面に金属薄膜を形成し、該両面金属化
    フイルムの少なくとも片面を酸素と不活性ガスからなる
    酸化性ガス雰囲気中のグロー放電によって酸化するか、
    あるいは真空槽内に酸素を導入しながら金属を加熱蒸発
    させ、非結晶性の金属酸化物薄膜誘電体層を形成するこ
    とを特徴とするコンデンサ用フイルムの製造方法。
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