JP4734930B2 - ポリアリーレンスルフィドフィルム - Google Patents
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Description
本発明に用いるポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位としては、上記の式(A)で表される構造式が好ましく、これらの代表的なものとして、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙げられる。ポリアリーレンスルフィドとしては、フィルム物性と経済性の観点から、ポリフェニレンスルフィド(PPS)が好ましく例示され、ポリマの主要構成単位として下記構造式で示されるp−フェニレンスルフィド単位を90モル%以上含む樹脂である。かかるp−フェニレンスルフィド成分が80モル%未満では、ポリマの結晶性や熱転移温度などが低く、PPSの特徴である耐熱性、寸法安定性、機械特性および誘電特性などを損なうことがある。
本発明で用いた特性値の測定法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
ASTM−D882に規定された次の方法に従って、インストロンタイプの引張試験機(オリエンテック(株)製フィルム強伸度自動測定装置“テンシロンAMF/RTA−100”)を用いて測定した。幅10mmの試料フィルムを、試長間100mm、引張り速度200mm/分の条件で引っ張る。測定は25℃、65%RHの雰囲気下で行う。
溶融結晶化温度、Tmetaは、セイコーインスツルメンツ社製ロボットDSCを用いて、以下の条件で測定を行った。溶融結晶化温度は、2nd run降温過程における発熱ピークを測定し、Tmetaは、1st run昇温過程に現れる融点直下の微少吸熱ピークを測定した。
1st run 昇温過程 25℃→350℃(20℃/分)5分hold、急冷(取り出し)
2nd run 昇温過程 25℃→350℃(20℃/分)5分hold
降温過程 350℃→25℃(20℃/分)
(3)スロット加工性
モータスロット加工機(小田原エンジニアリング社製)を用い、250μm厚みの試料を、幅24mm、長さ39mmのスロットに加工速度2ヶ/秒で加工し、目視でフィルム割れの発生したものを不良品とし、不良品発生率を次の基準で評価した。なお、加工個数は各試料100個ずつとする。
○:不良率が0%を超え5%以下
△:不良率が5%を超え20%
×:不良率が20%を超える
(4)衝撃強度
ASTM−D−256に規定された方法に従って、25℃の雰囲気下で測定を行った。
硫化ナトリウムとp−ジクロルベンゼンをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶媒中で高温高圧下で反応させる。重合調整剤として苛性カリを添加し、280℃で重合反応させた。重合後にポリマを冷却し、ポリマを水スラリとしてフィルタで濾過後、粒状ポリマを得た。これを酢酸塩の80℃水溶液中で60分間攪拌処理し、イオン交換水にて80℃で5回洗浄、乾燥を繰り返してPPS粉末を得た。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの延伸倍率を3.5×3.3倍(長手方向×幅方向)と変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの延伸倍率を3.5×3.5倍(長手方向×幅方向)と変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの延伸倍率を3.7×3.0倍(長手方向×幅方向)と変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの延伸倍率を3.8×3.0倍(長手方向×幅方向)と変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの延伸倍率を3.5×3.7倍(長手方向×幅方向)と変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの熱固定温度を255℃と変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの熱固定温度を265℃と変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの厚みを350μmと変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの厚みを125μmと変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1でエアチャンバーの内圧を50Paとする以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの延伸倍率を4.0×3.7倍(長手方向×幅方向)と変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの延伸倍率を4.0×3.5倍(長手方向×幅方向)と変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例3で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの熱固定温度を270℃と変更する以外は実施例3と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成した。
実施例1でキャスティングドラムにエアチャンバーを設置しない以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成したが、キャストシートが結晶化してしまい、テンターでフィルム破れが多発し、二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを得ることができなかった。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの厚みを500μmと変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成したが、キャストシートが結晶化してしまい、テンターでフィルム破れが多発し、二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを得ることができなかった。
実施例1で用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの厚みを100μmと変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを作成したが、フィルム厚みが薄く、スロットおよびウェッジの加工をすることができなかった。
Claims (3)
- 厚みが125μm以上450μm以下であり、少なくとも一方向の破断伸度が100%以上200%以下である、ポリアリーレンスルフィドを溶融成形してなる二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムであって、ポリアリーレンスルフィドが、p−フェニレンスルフィドを90重量%以上含むことを特徴とする二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
- 融点直下の微少吸熱ピーク(Tmeta)が200℃以上260℃以下である、請求項1に記載の二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
- ポリアリーレンスルフィド樹脂の溶融結晶化温度(Tmc)が140℃以上220℃以下である、請求項1または2に記載の二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
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