JPH0258127B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はサンバイザ、特に乗り物のサンバイザ
であつて、サンバイザ本体がサンバイザ本体内に
埋設された補強挿入体を有していて、この補強挿
入体がほぼ方形のフレームに折り曲げられた線材
から成つていて、このフレームの少なくとも１つ
のコーナ範囲に、フレームに結合されて同様にサ
ンバイザ本体内に埋設された、プラスチツク射出
成形部材として構成された支承ケーシングが配置
されていて、この支承ケーシングがサンバイザ軸
を支承している形式のサンバイザおよびこのサン
バイザの製法に関する。

サンバイザ本体を補強するための補強挿入体
は、支承部材を一体成形されたオールプラスチツ
クフレームとして（ドイツ連邦共和国特許第
2633002号明細書参照）、金属薄板支承部材をリベ
ツト結合又は溶接された線材フレームとして（ド
イツ連邦共和国特許出願公告第1111968号明細書
参照）およびプラスチツク支承部材を配置された
線材フレームとして（ドイツ連邦共和国特許第
2443307号明細書参照）公知でありかつ使用され
ている。本発明は最後に述べた形式のサンバイザ
の改良を目的としている。

ドイツ連邦共和国特許第2443307号明細書によ
り公知のサンバイザはサンバイザ本体内に埋込ま
れた線材フレームと、プラスチツク射出成形部材
として構成された、サンバイザ本体内に埋込まれ
た保持体としての支承ケーシングとを有してい
る。サンバイザ軸を差込む受容部材として用いら
れるこの支承ケーシングは線材フレームと比較的
剛性的に結合されている。このような結合を行な
うために支承ケーシングは少なくとも２つの線材
受容部を備えて、線材が旋回運動によつて支承ケ
ーシングに取付けられるように、構成されてい
る。

ドイツ連邦共和国特許第2443307号明細書によ
るこのサンバイザは実地において極めて有利に使
用されるけれども、製作費用の点でみて改善の余
地がある。この支承ケーシングの特別な構造によ
つて、支承ケーシングに固定される線材フレーム
の取付けが容易になるけれども、しかしながらこ
の利点はこの取付けに必要とされる支承ケーシン
グの極めて複雑な構造によつて相殺されてしま
う。

本発明の課題は、冒頭に述べた形式のサンバイ
ザにおいて、支承ケーシングと線材フレームとの
結合を簡単に行なうことができるようにすると共
に、特に作業過程が減少されかつ支承ケーシング
の構造が簡単にされるようにすることにある。

この課題は本発明によれば、支承ケーシングが
直線フレームに射出成形されていて、このばあい
有利には支承ケーシングに結合されたフレーム範
囲が完全に支承ケーシング内に埋込まれているこ
とによつて解決された。

支承ケーシングを射出成形するばあいの行程時
間は線材フレームを射出成形型内に挿入するため
に延長されることがやむを得ないものであり、費
用低減の根拠となり得るとは見込まれていなかつ
ただけに、本発明の構成によつてサンバイザ製造
における簡易化と費用の節約がもたらされたこと
は実に驚異的である。しかも、本発明では、支承
ケーシングが線材フレームに直接射出成形される
結果、受容通路、アンダカツト部、クリツプ突起
等を線材フレームを保持するのに必要としないた
めに支承ケーシングの形状が簡単になるというこ
と、別個に製作された支承ケーシングのストツク
が不用になること、特に線材フレームと支承ケー
シングとを後で結合する作業過程が不用になるこ
ととによつて、製作費用が著しく低減されるとい
うことが実地において確認された。ここで対象と
なつているようなサンバイザが顕著な大量生産品
であることを考慮すれば、僅かな費用の節約です
ら競争能力を著しく高めることができる。

有利には本発明の１実施態様によれば、フレー
ムを形成する線材の端部が支承ケーシング内に埋
込まれている。これによつて、溶接作業等を必要
とせずに、線材端部は支承ケーシングによるだけ
で互いに密接して固定される。

更に有利には本発明の実施態様では、フレーム
の端部範囲が互いにオーバラツプされていてかつ
Ｌ字形に折り曲げられた端片を有していて、この
端片が支承ケーシング内に埋込まれている。これ
によつてフレームの引抜き防止性が高められる。

本発明の別の有利な実施態様では、支承ケーシ
ングが、射出成形により埋込まれた、サンバイザ
軸を負荷するばねを有している。サンバイザ本体
を可能なあらゆる旋回位置で保持する、サンバイ
ザ軸を負荷するばねは、冒頭に述べたすべてのサ
ンバイザにおいて設けられている。しかしながら
公知のサンバイザにおいてはばねは本発明とは異
なつてサンバイザ本体に後から取付けられなけれ
ばならない。しかも公知のサンバイザに使用され
るこれらのばねは、ばねを支承ケーシングに固定
するための手段を有していなければならず、これ
によつてサンバイザの構造が複雑になりかつサン
バイザ製作費用が嵩むようになる。

本発明は、支承ケーシングが直接フレームに射
出成形されるという有利な構成の他に、同時にト
ルクばねをも射出成形により一緒に取り付けるこ
とによつて、完全なものにされる。それというの
もこれによつて、トルクばねは比較的に簡単な基
本構造を有することができしかも最早後で取付け
ずに済むからである。

更に本発明によるサンバイザの製法では、 (a) 線材区分を一平面内でほぼ方形のフレームに
折り曲げ、 (b) このフレームを、その部分範囲が型室内で無
接触で位置するように射出成形機内に固定し、 (c) この型室内にばね薄板から成る前以つてＵ字
形に折り曲げられたばねを挿入して、ばねの側
方脚部の間を通したピンでこのばねを位置決め
して保持し、 (d) 型室内を占めるフレーム範囲とばねとを取囲
むように支承ケーシングを射出成形する。

次に本発明の１実施例を図面について詳細に説
明する。

第１図では部分的にサンバイザ本体１を図示し
ていて、このサンバイザ本体１内には線材から成
る補強フレーム２と、支承軸４を支承する支承ケ
ーシング３とが埋設されている。

この補強フレーム２はほぼ方形の基本形を有し
ていてかつサンバイザ本体１の外周縁の近くでサ
ンバイザ本体に埋設されている。この補強フレー
ム２はプラスチツク射出成形部材から成る支承ケ
ーシング３に不動に結合されている。本発明によ
れば補強フレーム２と支承ケーシング３とは、支
承ケーシング３が直接補強フレーム２に射出成形
されることによつて不動に結合される。このばあ
い有利には補強フレーム２の端部範囲５が支承ケ
ーシング３内に埋込まれていて、この端部範囲５
は互いにオーバラツプされていてかつＬ字形の端
片６を備えている。補強フレーム２の端部範囲５
を支承ケーシング内に支承するために支承ケーシ
ング３内に設けられる受容部は、端部範囲を取囲
むように支承ケーシングを射出成形することによ
るだけで形成される。従つて支承ケーシング３を
射出成形するばあい支承軸４を受容する支承孔７
を正確に構成しかつ支承ケーシングの外側の曲率
半径を少なくとも3.2mmに維持することに注意を
払えばよい。この曲率半径の値は適当な規定に基
づいてこの値を下回つてはならない。

特に本発明では、支承ケーシング３は補強フレ
ーム２の部分範囲だけでなく、トルクばね８を
も、射出成形により支承している。このトルクば
ね８は側方脚部９とウエブ１０とを有するＵ字形
に折り曲げられた板ばねとして構成されている。
側方脚部９はそのほぼ中央範囲に段部１１を有し
ていて、この段部１１は、側方脚部の自由端部範
囲がウエブ１０に直接隣接する範囲よりも狭い平
行間隔を有するように、形成されている。側方脚
部９の自由端部範囲は支承ケーシング３内に完全
に埋込まれていてかつこの自由端部範囲９に設け
られた貫通孔１２を貫通してプラスチツク材料が
充填されている。他方、トルクばね８の他の範囲
は外面を露出させられていて、支承軸４用の支承
孔７を除いて側方脚部９とウエブ１０との間の内
側範囲のみが支承ケーシング３のプラスチツク材
料で充填されている。

ウエブ１０に直接隣接する側方脚部範囲の間隔
は支承孔７の直径よりも狭く形成されている。し
かもトルクばね８のこの範囲は外側で支持されて
いないので、この側方脚部９は支承軸４を差込ん
だばあいばね弾性的に外方に膨出する。このトル
クばね８は、摩擦ブレーキとして作用するばかり
でなく、トルクばねが支承軸４の平面面取り部に
よつて形成された肩部（図示せず）に支持される
ことによつて支承孔７からの支承軸の引抜きをも
防止する。

サンバイザを製作するばあいにはまず、線材区
分が一平面内でほぼ方形のフレームに折り曲げら
れる。この線材フレームは部分範囲で、有利には
端部区分を有する部分範囲でプラスチツク射出成
形機の型室内に挿入される。更にこの型室内には
前以つてＵ字形に折り曲げられたばね鋼薄板から
成るトルクばね８が挿入されかつ型室内でトルク
ばねの両側方脚部の間を通した支承孔７を形成す
るピンによつて位置決めされて保持される。型室
を閉じた後で、型室内を占めるフレーム範囲とト
ルクばねとを取囲むように支承ケーシング３が射
出成形される。支承ケーシング３と一体化された
補強フレームには次いで従来の形式でクツシヨン
体が設けられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるサンバイザ本体を支承範
囲で示した図、第２図は第１図に示された支承ケ
ーシングの平面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線に
沿つた拡大断面図である。 １……サンバイザ本体、２……補強フレーム、
３……支承ケーシング、４……支承軸、５……端
部範囲、６……端片、７……支承孔、８……トル
クばね、９……側方脚部、１０……ウエブ、１１
……段部、１２……貫通孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ サンバイザであつて、サンバイザ本体１がサ
   ンバイザ本体１内に埋設された補強挿入体を有し
   ていて、この補強挿入体がほぼ方形のフレーム２
   に折り曲げられた線材から成つていて、このフレ
   ーム２の少なくとも１つのコーナ範囲に、フレー
   ム２に結合されて同様にサンバイザ本体１内に埋
   設された、プラスチツク射出成形部材として構成
   された支承ケーシング３が配置されていて、この
   支承ケーシング３がサンバイザ軸４を支承してい
   る形式のものにおいて、支承ケーシング３が直接
   フレーム２に射出成形されていてかつ支承ケーシ
   ング３に結合される、フレーム２を形成する線材
   の端部範囲５，６が支承ケーシング３内に完全に
   埋込まれていて、更に支承ケーシング３が、射出
   成形により埋込まれた、サンバイザ軸４を半径方
   向で負荷するばね８を有していて、このばね８が
   ほぼＵ字形に構成されていてかつこのばね８の側
   方脚部９の自由端部範囲でのみ支承ケーシング３
   内に固定されていて、かつ直径方向で向かい合う
   側でサンバイザ軸４に接する、ウエブ１０に隣接
   する側方脚部範囲が外面でウエブ１０と同様に露
   出していることを特徴とするサンバイザ。 ２ 前記フレーム２の端部範囲５が互いにオーバ
   ラツプされていてかつＬ字形に折り曲げられた端
   片６を有していて、この端片６が支承ケーシング
   ３内に埋込まれている、特許請求の範囲第１項記
   載のサンバイザ。 ３ 前記ばね８の側方脚部９の、支承ケーシング
   ３内に固定された端部範囲がそれぞれ少なくとも
   １つの貫通孔１２を有している、特許請求の範囲
   第１項又は第２項記載のサンバイザ。 ４ (a) 線材区分を一平面内でほぼ方形のフレー
   ムに折り曲げ、 (b) このフレームを、その部分範囲が型室内で無
   接触で位置するように射出成形機内に固定し、 (c) この型室内にばね薄板から成る前以つてＵ字
   形に折り曲げたばねを挿入して、ばねの側方脚
   部の間を通してピンでこのばねを位置決めして
   保持し、 (d) 型室内を占めるフレーム範囲とばねとを取囲
   むように支承ケーシングを射出成形することを
   特徴とするサンバイザの製法。