JPH0243168B2 - - Google Patents

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JPH0243168B2
JPH0243168B2 JP62240310A JP24031087A JPH0243168B2 JP H0243168 B2 JPH0243168 B2 JP H0243168B2 JP 62240310 A JP62240310 A JP 62240310A JP 24031087 A JP24031087 A JP 24031087A JP H0243168 B2 JPH0243168 B2 JP H0243168B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
(以下、単に「感光材料」という)の処理を行う
ための、発色現像槽、漂白定着槽および水洗槽を
順次配列したカラー写真処理装置に関し、特に、
水洗水量を大幅に節約することを可能としたカラ
ー写真処理装置に関するものである。
〔従来の技術〕
感光材料の処理においても、近年、環境保全、
資源節減がクローズアツプされて来ており、処理
液の再利用による無排出化、水洗水の節減等が要
望されている。そして、これらの観点から種々の
研究が行われて来た。例えば、発色現像液の再生
については、電気透析法(J.Appl.Phot.Eng.5,
208(1979)参照)やイオン交換樹脂法(J.Appl.
Phot.Eng.2,65(1976)参照)、スチールウール法
(Kodak Publication No.J−9参照)、オーバー
フロー液に再生剤を加えて再び補充液として使用
する方法(特開昭48−49437号公報参照)等の方
法が実用化されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
一方、水洗水の再利用については、イオン交換
樹脂法(J.Appl.Phot.Eng.6,120(1980)および
同5,141(1979)参照)や、逆浸透圧装置を用い
る方法(ソ連特許第701963号参照)が知られてい
るが、経済性の点で実用化されるには至つていな
い。
また、水洗水中に持出される銀の回収方法につ
いては、銀含有浴と水洗槽との間に銀回収用水洗
槽を設ける方法(特開昭55−7793号、同55−
152135号および同56−36649号の各公報参照)が
公知である。但し、この方法においては、カラー
写真処理装置の構造が複雑になり、また、設置面
積が増加することあるいは、銀回収用水洗浴の管
理が面倒であること等の問題があつた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、従来のカラー写真処理装
置における水洗水処理に関する上述の如き問題を
解消し、水洗水を大幅に節約することを可能とし
た、経済的で、かつ、環境保全上も有効なカラー
写真処理装置を提供することにある。また、他の
目的は、水洗水中の有効成分の回収を可能とする
カラー写真処理装置を提供することにあり、更に
他の目的は、漂白定着液の安定性を向上させ得る
カラー写真処理装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の上記目的は、発色現像槽、漂白定着槽
および水洗槽を順次配列し、感光材料を前記各処
理槽内に搬送して処理を行うカラー写真処理装置
において、前記水洗槽をカスケード状に接続され
た複数の槽から構成するとともに、最前位の水洗
槽のオーバーフロー分を前記漂白定着槽に導入す
る如く構成したことを特徴とするカラー写真処理
装置によつて達成される。
〔作用〕
本発明に係わるカラー写真処理装置は、水洗槽
をカスケード状に接続された複数の槽から構成す
ることにより水洗水量を節約するとともに、最前
位の水洗槽のオーバーフロー分を漂白定着槽に導
入する如く構成することにより、水洗水中に持出
される銀の回収をも効率的に行うものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。
第1図は本発明の第一の実施例であるカラーペ
ーパー処理装置の要部を示す図であり、本実施例
の装置は、発色現像槽、漂白定着槽および水洗槽
を有するカラーペーパー処理装置10に逆浸透圧
装置20を取付けたものである。
カラーペーパー処理装置10は、発色現像槽1
1、漂白定着槽12および水洗槽13〜17から
成り、発色現像槽11は、処理液オーバーフロー
管11Aの他、図示されていないが、撹拌手段、
液温調節手段および補充液供給手段等を備えてい
る。漂白定着槽12は、処理液オーバーフロー管
12Aの他、図示されていないが、撹拌手段、液
温調節手段および補充液供給手段等を備えてお
り、更に前記逆浸透圧装置20の濃縮側出口と管
20Aにより接続されている。水洗槽13〜17
は、連結管によつて、いわゆるカスケード状に接
続されており、最後位の水洗槽17には給水管1
7Aが、また、最前位の水洗槽13にはオーバー
フロー分を前記逆浸透圧装置20に送るための管
13Aが設けられている。更に、水洗槽16は、
前記逆浸透圧装置20の希釈側出口と管20Bに
より接続されている。
逆浸透圧装置20としては、Patterson Candy
International LTD.製のチユーブラー型モジユ
ールを用いたものを使用しており、この装置の主
要仕様は、次の通りである。
半透膜材質:酢酸セルロース系 半透膜面積:合計0.86m2 操作圧力 :40〜50Kg/cm2 以下、本実施例の装置を用いた実験結果につい
て説明する。なお、比較のために、前記特開昭55
−152135号公報に開示されている銀回収用水洗浴
を設けた装置による実験結果を添える。
この装置は第2図に示す如く、本実施例の装置
から逆浸透圧装置20を除去し、それに代つて水
洗槽の第2槽と第3槽の間の連結管を除去して水
洗槽の第1槽と第2槽とを銀回収用水洗浴31,
32としたものであり、該銀回収用水洗浴の第2
槽32にも給水管32Aが設けられている。
第1図、第2図に示した装置に対応する処理工
程を、それぞれ、第3図、第4図に示す。なお、
第2図の銀回収水洗浴は、第4図の処理工程では
リンスと示してある。また、発色現像槽11、漂
白定着槽12には、感光材料の処理量に応じて、
規定量の処理補充液を供給し、水洗槽には次に示
す如く、水洗水を供給した。
(1) 第2図に示した比較のための装置には、規定
量(400ml/8.25cm×1m) (2) 第1図に示した本実施例の装置には、上記規
定量の1/10(40ml/8.25cm×1m) 上述の条件で処理を行い、下記の結果を得た。
(1) 水洗水の水量および処理装置からの排出量の
低減: 処理済カラーペーパーの品質を充分考慮して比
較した結果、保存性を同等にするのに必要な水洗
水量は、従来の約1/10で済み、著しい水の節約を
達成できた。また、水洗槽のオーバーフロー分を
漂白定着槽へ導入することにより、排出量の低減
も実現できた。
(注)比較のための装置における水洗水量は、 給水管32Aに13.5ml/8.25cm×1m、 給水管17Aに400ml/8.25cm×1m の合計413.5ml/8.25cm×1mであるの
に対して、実施例の装置では、 給水管17Aに40ml/8.25cm×1mの
みであり、約1/10となる。
(2) 漂白定着槽での脱銀時間 実施例の装置においては、50〜55秒であつた
のに対して、比較のための装置では、60〜65秒
を要していた。従つて、逆浸透圧装置20によ
り回収した漂白定着液成分(濃縮側出口液)を
漂白定着槽に戻すことにより、脱銀時間が9〜
30%短縮されたことになる。
(3) 銀の回収率 比較のための装置においては約98%であり、
残りの2%は多量の水洗排水中に含まれるた
め、回収不可能であつたのに対して、実施例の
装置では、99.9%を越える回収が可能であつ
た。こは、実施例の装置においては水洗排水は
実質的にゼロであり、約0.1%のロスも銀回収
操作の間で生ずるものであり、実質的には略
100%回収可能ということである。
(4) 処理済みカラーペーパーの品質 まず、カラーペーパーの切口からの処理液の
侵入による汚染(いわゆる「エツジの浸込み」)
は、実施例の装置により処理されたカラーペー
パーの方が少なかつた。これは、漂白定着槽中
における発色現像液成分の含量が、前記漂白定
着液成分を戻すことにより、相対的に低下する
ためと考えられる。
上記実施例においては、実施例の装置、比較の
ための装置とも、前記特開昭48−49437号公報に
開示される如き、漂白定着槽のオーバーフロー液
に再生剤を加えてこれを補充液として再使用する
方式を用いたが、次に示す実施例においては、こ
れに代つて、非再生処理(Eastman Kodak社の
いわゆる「NR処理」)を行う場合を示す。
第5図は本発明の第二の実施例であるカラーペ
ーパー処理装置の要部を示す図であり、本実施例
の装置は、発色現像槽、漂白定着槽および水洗槽
を有するカラーペーパー処理装置40に逆浸透圧
装置20を取付けたものである。本実施例の装置
と第1図に示した実施例の装置との相異は、漂白
定着液の補充方式にあり、前述の如く、第1図に
示した実施例の装置においては、漂白定着槽のオ
ーバーフロー液に再生剤を加えてこれを補充液と
して再使用する如き付属設備を備えていたのに対
し、本実施例の装置においては、前記オーバーフ
ロー液はすべて有価成分等の回収にまわし、補充
液としては前記再生剤に相当する成分のみを補充
するように構成している点にある。
第5図において、発色現像槽11は第1図に示
したものと同一のものであり、漂白定着槽12も
上記補充方式に関する部分を除いては、第1図に
示したものと同一のものである。また、水洗槽1
3〜15は、第1図に示した水洗槽13〜17と
実質的に同一の構成を有しており、逆浸透圧装置
20との関係も第1図に示した装置と同様であ
る。
また、比較のために示した第6図の装置は、第
5図に示した装置から逆浸透圧装置20を除去し
たものに相当する。第5図、第6図に示した装置
に対応する処理工程は、前出の第3図に示した処
理工程と同じである。なお、水洗槽には、水の如
く水洗水を供給した。
(1) 第6図に示した比較のための装置には、規定
量(800ml/8.25cm×1m) (2) 第5図に示した本実施例の装置には、上記規
定量の1/20(40ml/8.25cm×1m) 上述の条件で処理を行い、下記の結果を得た。
(1) 水洗水の水量および処理装置からの排出量の
低減: 主として処理済みカラーペーパーの品質を充分
考慮して、保存性を同等にするのに必要な水洗水
量は、従来の約1/20で済み、著しい水の節約を達
成できた。また、水洗槽のオーバーフロー分を漂
白定着槽に導入することにより、排出量の低減も
達成された。
(2) 漂白定着液の安定性 比較のための装置では、漂白定着槽に加えら
れる補充液量が非常に少ない(下記(注)参
照)ので、前工程である発色現像液の持込みに
影響され易いという本質的な問題があり、発色
現像槽出口に設けられている図示されていない
スキージにより前記発色現像液の持込み量を調
整するのが大変である。これに対して、本実施
例の装置では、逆浸透圧装置20により回収し
た漂白定着液成分(濃縮側出口液)を漂白定着
槽に戻すことによつて、前記発色現像液の持込
みの影響を低く抑えることが可能になり、漂白
定着液の安定性が向上した。
これは、漂白定着液中への発色現像液の持ち
込みによる、漂白定着液のPHの上昇(高PHの発
色現像液の持ち込みによる)や漂白定着液の酸
化作用の低下(発色現像液中の還元成分の持ち
込みによる)が原因と考えられる漂白定着液の
安定性の悪化に対して、本発明が有効な対策で
あることを示しているものである。
(注)補充液量は、 前記オーバーフロー液に再生剤を加えて再
使用する場合: 27ml/8.25cm×1m に対して、 再生剤成分のみを補充する場合: 4.5ml/8.25cm×1m と約1/6になる。
なお、第7図に示す如く、第5図に示した実施
例の装置を部分的に変更し、漂白定着槽を12
A,12Bと二槽化して、これらをカスケード接
続し、逆浸透圧装置20により回収した漂白定着
液成分を上記二つの漂白定着槽12A,12Bに
戻すようにしたところ、保存性:特に、残存発色
現像液成分に起因する汚染の防止に向上が見られ
た。なお、この場合、漂白定着槽への補充は、後
位の漂白定着槽12Bに対して行つている。
また、本実施例における銀の回収率は、第6図
に示した装置の場合約60%であつたものが、第5
図、第7図に示した装置の場合には、いずれも、
99.9%以上となつている。
本発明において、最前位の水洗槽のオーバーフ
ロー分の一部または全部を前記漂白定着槽に導入
するに際しては、前記逆浸透圧装置を経ることは
必ずしも必要ではない。この場合の装置の一実施
例を第8図に示す。
第8図に示した実施例の装置と第5図に示した
実施例の装置との相異は、逆浸透圧装置の有無お
よび水洗槽の構成槽数にある。すなわち、第5図
に示した実施例の装置においては、逆浸透圧装置
を有し、カスケード状に接続された三つの槽から
構成されているのに対し、第8図に示した実施例
の装置においては、逆浸透圧装置を有さず、その
代りに水洗槽がカスケード状に接続された四つの
槽から構成されている点にある。
第8図において、発色現像槽11は第5図に示
したものと同一のものであり、漂白定着槽12も
第5図に示したものと同一のものである。また、
水洗槽13〜16は、第5図に示した水洗槽13
〜15と実質的に同一の構成を有している。
本実施例の装置においては、漂白定着槽12か
らのオーバーフロー分が第5図に示した実施例の
装置の場合より多くなるが、 (1) 水洗水の水量および処理装置からの排出量の
低減 (2) 漂白定着液の安定性 等の点では第5図に示した実施例の装置と略同
等の効果を得られるものである。
本発明に用いられる処理液としては、公知のも
のが用いられる。水洗水には、必要に応じて、硬
水軟化剤等を含有させることができる。
なお、上記各実施例に示した各装置は、これに
種々の装置を組合せて用いることができる。例え
ば、発色現像槽に発色現像液再生装置を組合せる
こと等はその好例である。また、水洗槽は、これ
をより多段のカスケード接続槽とすることによつ
て、水洗水量を更に節減できることは言うまでも
ないことである。更に、本発明のカラー写真処理
装置は、上記記施例に示したカラーペーパー処理
装置に限らず、カラーネガ等他の感光材料の処理
にも適用可能であることも言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上詳細に述べた如く、本発明によれば、発色
現像槽、漂白定着槽および水洗槽を順次配列し、
感光材料を前記各処理槽内に搬送して処理を行う
カラー写真処理装置において、前記水洗槽をカス
ケード状に接続された複数の槽から構成するとと
もに、最前位の水洗槽のオーバーフロー分を前記
漂白定着槽に導入する如く構成したので、水洗水
を大幅に節約することを可能とした、経済的で、
かつ、環境保全上も有効なカラー写真処理装置を
実現することができるという顕著な効果を奏する
とともに、水洗水中の有効成分の回収を可能とし
合わせて、漂白定着液の安定性を向上させ得るカ
ラー写真処理装置を実現することができるという
顕著な効果をも奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例を示す図、第2
図は比較のための従来装置を示す図、第3図、第
4図は処理工程を示す図、第5図、第7図および
第8図は他の実施例を示す図、第6図は第5図と
の比較のための従来装置を示す図である。 10,30,40,50,60,70:カラー
ペーパー処理装置、11:発色現像槽、12,1
2A,12B:漂白定着槽、13〜17:水洗
槽、20:逆浸透圧装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 発色現像槽、漂白定着槽および水洗槽を順次
    配列し、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を前記
    各処理槽内に搬送して処理を行うカラー写真処理
    装置において、前記水洗槽をカスケード状に接続
    された複数の槽から構成するとともに、最前位の
    水洗槽のオーバーフロー分を前記漂白定着槽に導
    入する如く構成したことを特徴とするカラー写真
    処理装置。
JP24031087A 1987-09-25 1987-09-25 カラー写真処理装置 Granted JPS63212935A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05244576A (ja) * 1992-02-26 1993-09-21 Hitachi Ltd 伝送信号再生装置
JP2575624Y2 (ja) * 1992-05-20 1998-07-02 信越ポリマー株式会社 エンボステープの切断・扁平化装置

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