JPH06118589A - 写真処理方法および処理装置 - Google Patents

写真処理方法および処理装置

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JPH06118589A
JPH06118589A JP29641692A JP29641692A JPH06118589A JP H06118589 A JPH06118589 A JP H06118589A JP 29641692 A JP29641692 A JP 29641692A JP 29641692 A JP29641692 A JP 29641692A JP H06118589 A JPH06118589 A JP H06118589A
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JP
Japan
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treatment
tank
liquid
processing
reverse osmosis
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Application number
JP29641692A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakamura
敬 中村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水洗水や安定化液を有効に再利用し、水の使
用量および廃液量を大幅に減少させた写真処理方法およ
び処理装置とする。 【構成】 例えば、図1に示すように、3個の逆浸透圧
装置31〜33を設置する。高操作圧力の逆浸透圧装置
31を第1中間リンス槽13内の液が流入するように槽
13と接続し、処理して得られた濃縮液を漂白槽12
に、希釈液を第2中間リンス槽14に流入させて再利用
する。また高操作圧力の装置32を第1リンス槽16内
の液が流入するように槽16と接続し、処理して得られ
た濃縮液を定着槽15に、希釈液を第2リンス槽17に
流入させて再利用する。また中〜低操作圧力の装置33
を第1水洗槽18内の液が流入するように槽18と接続
し、処理して得られた濃縮液を第1リンス槽16に、希
釈液を第2水洗槽19に流入させて再利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料(以下、「感光材料」、「感材」と略す場合があ
る。)を処理する写真処理方法および処理装置に関し、
特に水の使用量を低減した写真処理方法および処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】黒白感光材料は、露光後、黒白現像、定
着、水洗等の工程で処理され、カラー感光材料は、露光
後、発色現像、脱銀、水洗、安定化等の工程により処理
される。黒白現像には黒白現像液、定着には定着液、発
色現像には発色(カラー)現像液、脱銀処理には漂白
液、漂白定着液、定着液、水洗には水道水またはイオン
交換水、安定化処理には安定化液がそれぞれ使用され
る。各処理液は通常20〜50℃に温度調節され、感光
材料はこれらの処理液中に浸漬され処理される。
【0003】この処理に際しても、近年、環境保全、資
源節減が要望されてきており、処理液の再利用や排出量
の軽減、水洗水の節減等の観点から種々の研究が行われ
てきている。
【0004】このなかで、水洗水を再利用し、水の使用
量を低減するという観点からは、水洗水の排出液を逆浸
透圧装置により再生し使用する方法がある(特開昭58
−105150号、特開平2−29740号、特開平3
−55542号、特開平3−46652号、特開平3−
126030号等)。
【0005】例えば、特開昭58−105150号公報
には、操作圧力40〜50kg/cm2程度の逆浸透圧装置
を用い、水洗水の排出液を処理し、これによって得られ
た濃縮液を漂白定着槽に、希釈液を水洗槽にそれぞれ戻
すように構成したカラー写真処理装置が開示されてい
る。この場合、直接、逆浸透膜処理に供されるのは、主
に前段の水洗槽から排出されるものである。
【0006】また、特開平3−46652号公報には、
好ましくは送液圧力5kg/cm2 以下で水洗水や安定化液
の排出液を逆浸透膜処理し、処理後の液を水洗槽や安定
化槽に送り込む方法が開示されている。この場合、直
接、逆浸透膜処理に供されるのは、主に後段の水洗槽か
ら排出されるものである。
【0007】しかし、これらの方法は、上記例に示され
るとおり、逆浸透圧装置を1個設置して、水洗水の再利
用を図るものであり、水の使用量を低減するという点で
不十分である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水洗
水や安定化液を有効に再利用することができ、この結果
水の使用量を大巾に低減することができる写真処理方法
および処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(5)の構成によって達成される。 (1)露光後のハロゲン化銀写真感光材料を、少なくと
も現像処理と定着能を有する処理と洗浄処理とを含む処
理工程で処理する写真処理方法において、前記洗浄処理
は2槽以上の処理槽を用いて行うものであって、少なく
とも2つ以上の逆浸透圧装置を設置し、各逆浸透圧装置
の液の入口を、各々、別個の前記洗浄処理に用いる処理
槽内の液が流入するように前記処理槽と接続して、各液
を逆浸透膜処理し、前記逆浸透膜処理によって得られた
各々の濃縮液および希釈液を再利用する写真処理方法。 (2)前記濃縮液を、前記逆浸透圧装置の液の入口が接
続される処理槽より前段の処理槽内に流入させ、前記希
釈液を、前記浸透圧装置の液の入口が接続される処理槽
より後段の処理槽内に流入させる上記(1)の写真処理
方法。 (3)前記各処理槽に液の入口が各々接続される逆浸透
圧装置のうち、前段の処理槽に液の入口が接続されるも
のの方が後段の処理槽に液の入口が接続されるものに比
べて操作圧力が高い上記(1)または(2)の写真処理
方法。 (4)前記洗浄処理は、現像処理と定着能を有する処理
との間のいずれかの工程および/または漂白能を有する
処理と定着能を有する処理との間のいずれかの工程にお
いて行われるリンス処理、ならびに定着能を有する処理
と洗浄処理との間のいずれかの工程において行われるリ
ンス処理のうちの少なくとも一方のリンス処理を含むも
のであり、前記リンス処理に用いるリンス槽に操作圧力
の高い逆浸透圧装置の液の入口を接続し、前記リンス処
理の後に行われる洗浄処理に用いる処理槽にこれより操
作圧力の低い逆浸透圧装置の液の入口を接続する上記
(1)ないし(3)のいずれかの写真処理方法。 (5)露光後のハロゲン化銀写真感光材料を処理する写
真処理装置であって、定着能を有する処理槽と洗浄槽と
がリンス槽を介して設置されており、前記リンス槽内の
液が流入するように第1の逆浸透圧装置を設置し、かつ
前記洗浄槽内の液が流入するように、第1の逆浸透圧装
置より操作圧力の低い第2の逆浸透圧装置を設置し、前
記第1の逆浸透圧装置により逆浸透膜処理して得られた
濃縮液を定着能を有する処理槽内に流入し、希釈液をリ
ンス槽内に流入するように構成し、前記第2の逆浸透圧
装置により逆浸透膜処理して得られた濃縮液をリンス槽
内に流入し、希釈液を洗浄槽内に流入するように構成し
た写真処理装置。
【0010】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0011】本発明の写真処理方法は、露光後のハロゲ
ン化銀写真感光材料を、例えば図1に示すような本発明
の処理装置を用いて処理するものである。
【0012】図1に示す処理装置1は、発色現像液Dを
満たした現像槽11、漂白液Blを満たした漂白槽1
2、第1中間リンス液R11を満たした第1中間リンス槽
13、第2中間リンス液R12を満たした第2中間リンス
槽14、定着液Fを満たした定着槽15、第1リンス液
21を満たした第1リンス槽16、第2リンス液R22
満たした第2リンス槽17、第1水洗水W1 を満たした
第1水洗槽18、第2水洗水W2 を満たした第2水洗槽
19、および安定化液Stを満たした安定化槽20を有
し、感光材料Sに対し発色現像→漂白→リンス→リンス
→定着→リンス→リンス→水洗→水洗→安定化の処理を
行うものである。
【0013】さらに、処理装置1には、逆浸透圧装置3
1、32、33が設置されている。
【0014】この場合、逆浸透圧装置31、32は、操
作圧力の高いものとすることが好ましく、逆浸透圧装置
33は、逆浸透圧装置31、32より操作圧力の低いも
のとすることが好ましい。
【0015】逆浸透圧装置31の液入口は第1中間リン
ス槽13の液排出口と接続されており、図示矢印aの方
向で、第1中間リンス槽13のオーバーフローOF1
逆浸透圧装置31に流入して、逆浸透膜処理される。
【0016】逆浸透膜処理によって得られた濃縮液は、
図示矢印bの方向で漂白槽12内に流入し、漂白液Bl
の補充液の一部として使用される。一方、希釈液は、図
示矢印cの方向で第2中間リンス槽14内に流入し、第
2中間リンス液R12の補充液の一部として使用される。
【0017】逆浸透圧装置32の液入口は第1リンス槽
16の液排出口と接続されており、図示矢印dの方向
で、第1リンス槽16のオーバーフローOF2 が逆浸透
圧装置32に流入して逆浸透膜処理される。
【0018】逆浸透膜処理によって得られた濃縮液は、
図示矢印eの方向で漂白槽15内に流入して定着液Fの
補充液の一部として使用される。一方、希釈液は、図示
矢印fの方向で第2リンス槽17内に流入して第2リン
ス液R22の補充液の一部として使用される。
【0019】逆浸透圧装置33の液入口は第1水洗槽1
8の液排出口と接続されており、図示矢印gの方向で、
第1水洗槽18のオーバーフローOF3 が逆浸透圧装置
33に流入して逆浸透膜処理される。
【0020】逆浸透膜処理によって得られた濃縮液は、
図示矢印hの方向で第1リンス槽16内に流入して第1
リンス液R21の補充液の一部として使用される。一方、
希釈液は、図示矢印iの方向で第2水洗槽19内に流入
して第2水洗水W2 の補充液の一部として使用される。
【0021】なお、図示矢印のように、第1中間リンス
槽13、第2中間リンス槽14間、第1リンス槽16、
第2リンス槽17間および第1水洗槽18、第2水洗槽
19間では、それぞれ、後段の処理槽から補充し、前段
の処理槽に後段の処理槽のオーバーフローを流入し、前
段の処理槽からオーバーフローさせる形の多段向流方式
が採用されている。
【0022】また、発色現像槽11、漂白槽12および
安定化槽20では、それぞれ、図示矢印のように補充し
オーバーフローさせる方式が採用されている。
【0023】図1に示すように、逆浸透圧装置31〜3
2を設置することによって中間リンス液、リンス液およ
び水洗水の排出液を再利用することができ、処理液の使
用量を低減することができる。この場合、好ましくは、
第1中間リンス槽13と接続される逆浸透圧装置31お
よび第1リンス槽16と接続される逆浸透圧装置32の
操作圧力は高いものとなっており、また第1水洗槽18
と接続される逆浸透圧装置33の操作圧力はこれより低
いものとなっているため、排出される液の塩濃度に応じ
て適切な逆浸透膜処理を行うことができる。第1中間リ
ンス槽13および第1リンス槽16は、それぞれ、漂白
槽12および定着槽15の後浴として存在するため、こ
れらの槽13、16内の液は感光材料Sによる液の持ち
込みがあり、塩濃度が高くなっていると考えられるが、
リンス処理を経た感光材料Sが搬入される第1水洗槽1
7内の液はそれほど塩濃度は高くないと考えられるから
である。
【0024】また、図1に示すように、中間リンス槽1
3、14を設置することによって感光材料Sによる漂白
液Blの定着槽15への持ち込みが防止されるために、
定着液Fの補充量を減少させることができる。同様に、
リンス槽16、17を設置することによって水洗水W
1 、W2 の補充量を減少させることができる。また、水
洗処理では、多段向流方式を採用しているために水洗効
率が良化し、水洗水W1、W2 の補充量を減少させるこ
とができる。この多段向流方式による処理効率の向上効
果は中間リンス処理およびリンス処理においても同様で
ある。
【0025】上述のように、各処理液の使用量を減少で
きる結果、廃液量が減少する。
【0026】さらに、逆浸透膜処理を行うことによっ
て、水中からCa2+が除去されるので、Ca分の多い水
であっても改めて脱Ca処理を施すことなく使用するこ
とができる。
【0027】また、逆浸透膜処理に供した濃縮液、希釈
液を処理槽に適宜戻しているため、補充液の使用量を低
減できるほか、新たに補充液を補充する場合に必要とさ
れる加温をしなくてもすみ、コスト的に有利である。
【0028】以上、図1の構成に従って説明してきた
が、本発明に用いる処理装置はこれに限定されず、種々
のものであってよい。
【0029】例えば、図1の構成において、リンス槽1
6、17を設置するかわりに、特開平2−205846
号に示されるような複数の処理室が挟巾の通路で連結さ
れた処理槽(多室型処理槽)を1槽設置した構成とする
ことができる。このような処理槽では処理効率が向上す
るため1槽のみで十分であり、設置面積等の点で有利で
ある。
【0030】また、安定化槽20のオーバーフローを第
2水洗槽19に流入し、安定化槽20から補充する方式
の多段向流方式とすることもできる。この場合は、水洗
水の補充量をさらに低減でき、かつ写真性能上の問題を
生じることはない。
【0031】さらには、定着槽15に電解槽等の銀回収
装置を設置し、定着液中から銀を除去して処理すること
が好ましい。これにより、定着液Fの補充量を低減でき
るとともに、特に逆浸透圧装置32の逆浸透膜の目づま
りを防止することができる。
【0032】また、本発明では、図示例に限らず、中間
水洗、予備水洗等のリンス処理や、安定化処理などを含
む水洗処理が2槽以上の処理槽を用いて行われるもので
あれば、いずれの処理工程であってもよく、このような
処理工程に応じて、処理槽構成を種々のものとすること
ができる。従って、リンス処理がないものや安定化処理
のみの処理工程などであってもよい。
【0033】また、逆浸透圧装置は2つ以上とし、それ
ぞれ異なる液が流入する構成であれば、その設置方法等
に制限はない。ただし、図示例のように、逆浸透膜処理
される液の塩濃度等に応じて所定の能力の装置を選択す
ることが好ましい。
【0034】また、1つの逆浸透圧装置に流入する液は
原則として1つの処理槽のものであるが、場合によって
は2つ以上の処理槽から排出されたものであってよい。
流入液は、図示例のようなオーバーフローによるのみな
らず、強制的にポンプ等を介して取り出されたものであ
ってよい。
【0035】また、逆浸透膜処理によって得られた濃縮
液は、図示例のように、逆浸透圧装置の液入口と接続さ
れる処理槽より前段の処理槽へ、希釈液は後段の処理槽
に、各々流入させて再利用することが好ましい。この再
利用にあたって、処理性能に悪影響を及ばさない範囲内
の液流入とすることはいうまでもない。
【0036】本発明に用いる逆浸透圧装置は、操作圧力
が100kg/cm2以下、好ましくは60kg/cm2 以下の仕
様のものであり、逆浸透膜処理に供される液に応じて操
作圧力を選択する。例えば、図1の逆浸透圧装置31、
32には操作圧力の高いものが用いられるが、この場合
の操作圧力は30〜60kg/cm2 、好ましくは35〜5
5kg/cm2 である。また、逆浸透圧装置33のように、
操作圧力の低いものとする場合は、中程度の操作圧力、
すなわち10kg/cm2 以上30kg/cm2 未満、好ましく
は12〜25kg/cm2 のものか、さらに低い操作圧力、
すなわち10kg/cm2 未満、好ましくは2〜8kg/cm2
のものである。
【0037】逆浸透膜として、材質的には、酢酸セルロ
ース膜、エチルセルロース、ポリアクリル酸膜、ポリア
クリロニトリル膜、ポリビニレンカーボネート膜等を用
いることができる。
【0038】逆浸透膜の構造としては、スパイラル型、
チューブラー型、ホローファイバー型、プリーツ型、ロ
ッド型のいずれも用いることができる。
【0039】また、膜面積(有効面積)は0.5〜50
m2、好ましくは1〜20m2とする。
【0040】上記における水洗処理および/または安定
化処理の工程を本発明では、まとめて洗浄処理工程とい
う。また、リンス処理工程も洗浄処理工程に包含され
る。
【0041】本発明における洗浄処理工程とはハロゲン
化銀写真感光材料の写真処理の化学反応工程後の感材中
に含有される薬液を洗浄することを指し、写真処理工程
の中間部分の洗浄処理工程と最終の洗浄処理工程とがあ
るがいずれの洗浄処理工程も含まれる。
【0042】また、洗浄処理工程は感材中に含まれる前
浴の薬液を洗い出す機能を有するために基本的には市
水、井戸水等の通常の水を用いるが、場合によって脱イ
オンした水や前浴を洗い出し易くするための機能を有す
る化合物や処理後感材の保存性を向上させる化合物、水
のバクテリア発生防止機能を有する化合物をわずか含ん
でもよい。
【0043】また、水を使う場合は大量の水で洗っても
よい(通常水洗という)し、感材処理に応じて処理液補
充と同じレベルの水補充水洗(通常リンス浴水洗)でも
よい。
【0044】さらに、場合によっては溜め水補充による
水洗も含めてもよい。しかし、逆浸透圧装置と組み合わ
せる場合には溜水水洗と組み合わせると逆浸透圧装置の
管理が少しめんどうである。
【0045】また、わずかな化合物を含んだ水(通常は
安定化液などともいう)を使う場合には例えば特開平2
−242249号(P4)の記載の化合物および添加量
が好ましい。この化合物をわずかに含んだ洗浄液は薬品
コストの観点で通常は処理液補充と同レベルの補充が好
ましい。
【0046】中間洗浄処理工程に洗浄効果をあげるわず
かな化合物としては特開平2−262141号記載のキ
レート剤も使用できる。
【0047】また、本発明における水洗処理とリンス処
理とは、例えば図1において、補充量、処理時間、槽数
にて次のような関係にあることが好ましい。
【0048】補充量は水洗処理の方がリンス処理に比べ
て1.5倍以上、さらには2倍以上であることが好まし
い。また、処理時間は、水洗処理の方がリンス処理に比
べて1.5倍以上、さらには2倍以上であることが好ま
しい。さらに、リンス槽は1槽であることが好ましく、
これに対し水洗槽は2〜3槽であることが好ましい。
【0049】上記の補充量を具体的に挙げれば、水洗処
理では感光材料1m2当り400ml〜2 l、さらには50
0ml〜1 lが好ましく、リンス処理では感光材料1m2
り200ml以下、さらには100ml以下が好ましい。な
お、安定化処理における補充量は感光材料1m2当り1リ
ットル以下が好ましい。
【0050】次に、洗浄処理工程に用いる処理液につい
て記す。
【0051】本発明において洗浄処理工程に用いる水洗
水、安定化液は、上記のように、水道水や、イオン交換
水を基本とするものである。
【0052】水洗水または安定化液中には、上記のよう
に、各種化合物を添加してもよい。例えばマグネシウム
塩やアルミニウム塩に代表される硬膜剤、あるいは乾燥
負荷やムラを防止するための界面活性剤、白色度を向上
させるための蛍光増白剤、保恒剤としての亜硫酸塩、等
である。あるいはL.E.ウェスト(West)、”ウォタ
ー・クォリティ・クリテリア(Water Quality Criteri
a)”フォトグラフィク・サイエンス・アンド・エンジ
ニアリング(Photo. Sci. and Eng.)、第9巻、No. 6
(1965)等に記載の化合物を添加してもよい。
【0053】本発明において、安定化液とは、上記のよ
うに、水洗では得ることができない画像の安定化機能を
付与された液であり、そのために前記水洗水に加えられ
る成分の他に画像安定化を果たす成分が添加されたもの
であり、「安定液」ということもある。
【0054】これらの成分の例として、例えばホルマリ
ン、ビスマス塩、アンモニア水、アンモニウム塩等を添
加した液が挙げられる。
【0055】本発明における水洗水または安定化液のpH
は通常7付近であるが、前浴からの持ち込みによってpH
3〜9となることもある。また、水洗または安定化の温
度は5℃〜40℃、好ましくは10℃〜35℃である。
必要に応じて、水洗槽または安定化槽内にヒーター、温
度コントローラー、循環ポンプ、フィルター、浮きブ
ク、スクイジー等を設けてもよい。
【0056】本発明において用いられるリンス液は水洗
水と同様のものである。
【0057】本発明に用いる感光材料としては、通常の
黒白ハロゲン化銀写真感光材料(例えば、撮影用黒白感
材、X−ray用黒白感材、印刷用黒白感材など)、通
常の多層カラー感光材料(例えば、カラーネガティブフ
ィルム、カラーリバーサルフィルム、カラーポジティブ
フィルム、映画用カラーネガティブフィルムなど)、レ
ーザースキャナー用赤外光用感材などを挙げることがで
きる。
【0058】本発明においては、感材の処理工程に応じ
て、上記の水洗水や安定化液のほかに種々の処理液が用
いられる。これら処理液および処理方法の詳細について
は、特開平3−46652号等の記載を参照することが
できる。
【0059】また、感材の詳細については同じく特開平
3−46652号等の記載を参照することができる。
【0060】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0061】実施例1 特開平2−250052号公報の実施例5に記載のカラ
ー写真感光材料を露光したのち、富士写真フイルム
(株)製カラーネガ用自現機FNCP−60Bの改造機
を使用して、表1の処理工程に従い、第1水洗槽で10
ラウンド処理を行った。
【0062】この場合の自現機は、図1においてリンス
槽および逆浸透圧装置を設置しないものと同様である。
また、処理液は上記公報実施例5と同じ組成のものを用
いた。この処理液のなかで、漂白液は表2に示すもの、
定着液は表3に示すもの、安定化液は表4に示すものを
用い、水洗水は以下のものを用いた。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】水洗水(母液、補充液共通) 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR120B)とOH型アニオ
ン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充填し
た混床式カラムに通水してカルシウムおよびマグネシウ
ムイオン濃度を3mg/l以下に処理し、続いて二塩化イソ
シアヌール酸ナトリウム20mg/lと硫酸ナトリウム1.
5g/l を添加した。この液のpHは6.5〜7.5の範
囲にあった。これを処理1Aとする。
【0068】処理1Aにおいて、自現機の第1水洗槽1
8に逆浸透圧装置33を接続してオーバーフローOF3
を逆浸透圧装置33に流入するようにし、逆浸透膜処理
後の濃縮液を定着槽15に、希釈液を第2水洗槽19
に、各々流入させて各補充液の一部とするほかは同様に
して処理した。これを処理1Bとする。
【0069】このときの逆浸透圧装置は、ダイセル化学
(株)製ホローファイバー型ROモジュールエレメント
DRS−10(有効膜面積12m2、酢酸セルロース膜)
を用いるものとし、操作圧力は15kg/cm2 とした。
【0070】処理1Aにおいて、自現機の構成を図1に
示すように、リンス槽、逆浸透圧装置を設置するものと
するほかは同様にして処理した。これを処理1Cとす
る。処理工程の変更点を以下に示す。
【0071】処理工程 時間 温度 補充量 タンク容量 漂白 30秒 38.0 ℃ 5 ml 5 リットル 中間リンス(1) 5秒 38.0 ℃ − 2 リットル 中間リンス(2) 5秒 38.0 ℃ 2 ml 2 リットル 定着 40秒 38.0 ℃ 8 ml 6 リットル リンス(1) 5秒 38.0 ℃ − 2 リットル リンス(2) 5秒 38.0 ℃ 2 ml 2 リットル 水洗(1) 5秒 38.0 ℃ − 2 リットル 水洗(2) 5秒 38.0 ℃ 10 ml 2 リットル
【0072】なお、中間リンス、リンスは、水洗と同様
に(2) から(1) への向流方式とした。
【0073】リンス槽13、16のオーバーフローOF
1、OF2 がそれぞれ流入されるように接続される逆浸
透圧装置31、32は、いずれも、ダイセル化学(株)
製ホローファイバー型ROモジュールエレメントDRS
−97(有効膜面積12m2、酢酸セルロース膜)を用い
るものとし、操作圧力は40kg/m2とした。
【0074】処理1Cにおいて、安定化槽20のオーバ
ーフローを第2水洗槽19に流入するようにし、安定化
槽20から補充し、第2水洗槽19から補充しない構成
とするほかは同様にして処理した。これを処理1Dとす
る。
【0075】処理1A〜1Dについて、ランニング開始
時とランニング後の写真性能およびステインの発生を調
べたところ、いずれの処理においてもランニングによる
写真性能の劣化やステインの上昇もなく良好な結果が得
られた。以上の事実に基づき処理1A〜1Dについての
補充量を表5に示す。
【0076】
【表5】
【0077】表5より、本発明の効果は明らかである。
従って、例えば100本のフィルムを処理したときの廃
液量は、処理1Aで7.6リットル、処理1Bで7.0
リットル、処理1Cで6.0リットル、処理1Dで5.
0リットルとなり、処理1C、1Dでは、処理1Aに比
べて、各々21%、34%、処理1Bに比べて、各々1
4%、29%減少させることができる。
【0078】また、処理1C、1Dでは、処理1A、1
Bに比べて補充液流入に伴う加温コストを節減すること
ができた。例えば、電熱料を30円/kw・hr とすると、
1日10時間の温調で1日につき約300円の節約とな
る。
【0079】実施例2 富士写真フイルム(株)製カラーネガフィルム フジカ
ラースーパーHG400を露光したのち、富士写真フイ
ルム(株)製カラーネガ自現機FNCP−600IIの改
造機を使用して、表6の処理工程に従い、1日当りの処
理量100本(1本当り35mm巾1m長さ)で2ケ月間
ランニング処理を行った。
【0080】この場合の自現機は、図1において第2リ
ンス槽および逆浸透圧装置を設置しないものと同様であ
る。また、処理剤は、富士写真フイルム(株)製カラー
ネガ用処理剤CN−16Xを用いた。このなかで、水洗
水は、水道水を用いた。
【0081】
【表6】
【0082】これを処理2Aとする。処理2Aにおい
て、実施例1の処理1Bに準じて自現機構成をかえる他
は同様にして処理した。ただし、逆浸透膜処理によって
得られた濃縮液は第1水洗槽に戻すようにした。これを
処理2Bとする。
【0083】処理2Aにおいて、実施例1の処理1C、
Dの各々に準じて自現機構成をかえる他は同様にして処
理した。処理1C、Dに応じて各々処理2C、2Dとす
る。処理2Cでの処理工程の変更点は以下のとおりであ
る。
【0084】処理工程 時間 温度 補充量 タンク容量 漂白 2分 38.0 ℃ 10 ml 240 リットル 中間リンス(1) 20秒 38.0 ℃ − 40 リットル 中間リンス(2) 20秒 38.0 ℃ 5 ml 40 リットル 定着 2分 38.0 ℃ 7 ml 165 リットル リンス(1) 20秒 38.0 ℃ − 30 リットル リンス(2) 20秒 38.0 ℃ 4 ml 30 リットル 水洗(1) 1分 38.0 ℃ − 60 リットル 水洗(2) 1分 38.0 ℃ 100 ml 60 リットル
【0085】なお、リンスは、中間リンス、水洗と同様
に(2) から(1) への向流方式とした。
【0086】また、処理2Dでは、安定化液の補充量分
を減じた補充量で第2水洗槽から水洗水を補充するもの
とした。
【0087】処理2A〜2Dについて、ランニング開始
時と2ケ月ランニング後の写真性能を調べたところ、い
ずれの処理においても、写真性能が富士写真フイルム
(株)製のコントロールチャート内に収まり、安定した
処理であることが確認された。以上の事実に基づき処理
2A〜2Dについての補充量を表7に示す。
【0088】
【表7】
【0089】表7より、本発明の効果は明らかである。
従って、処理2C、2Dでは、廃液量を、処理2Aに比
べてそれぞれ75%、80%、また処理2Bに比べてそ
れぞれ58%、64%減少させることができる。
【0090】また、処理2C、2Dでは処理2A、処理
2Bに比べて補充液流入に伴う加温コストを実施例1と
同程度に節減することができた。
【0091】実施例3 実施例1の処理1C、1Dにおいて、中間リンス処理と
リンス処理とに用いる各々2槽のタンク型処理槽のかわ
りに、特開平2−205846号に開示されるような多
室型処理槽を各1槽設置して処理したところ、同等の結
果が得られた。
【0092】この場合の多室型処理槽は、ともに処理室
数3個、1室当たりの容積2000ml、通路巾3mm、処
理室間の通路の長さ80mmのものである。
【0093】リンス浴を1槽のみとできる結果、設置面
積を20%減少させることができた。
【0094】さらに、中間リンス液とリンス液の補充量
を50%低減した処理を行ったが処理済みの感材の写真
性に影響はなかった。この処理済み感材を60℃70%
の条件下2日保存する強制経時劣化試験を行ったとこ
ろ、補充量の低減によっては、処理後の画像保存性に大
差はなかった。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、水洗水や安定化液を有
効に再利用することができる。この結果水の使用量を減
少することができ、廃液量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる処理装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 処理装置 13、14、16、17 リンス槽 18、19 水洗槽 20 安定化槽 31、32、33 逆浸透圧装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光後のハロゲン化銀写真感光材料を、
    少なくとも現像処理と定着能を有する処理と洗浄処理と
    を含む処理工程で処理する写真処理方法において、 前記洗浄処理は2槽以上の処理槽を用いて行うものであ
    って、 少なくとも2つ以上の逆浸透圧装置を設置し、各逆浸透
    圧装置の液の入口を、各々、別個の前記洗浄処理に用い
    る処理槽内の液が流入するように前記処理槽と接続し
    て、各液を逆浸透膜処理し、 前記逆浸透膜処理によって得られた各々の濃縮液および
    希釈液を再利用する写真処理方法。
  2. 【請求項2】 前記濃縮液を、前記逆浸透圧装置の液の
    入口が接続される処理槽より前段の処理槽内に流入さ
    せ、前記希釈液を、前記浸透圧装置の液の入口が接続さ
    れる処理槽より後段の処理槽内に流入させる請求項1の
    写真処理方法。
  3. 【請求項3】 前記各処理槽に液の入口が各々接続され
    る逆浸透圧装置のうち、前段の処理槽に液の入口が接続
    されるものの方が後段の処理槽に液の入口が接続される
    ものに比べて操作圧力が高い請求項1または2の写真処
    理方法。
  4. 【請求項4】 前記洗浄処理は、現像処理と定着能を有
    する処理との間のいずれかの工程および/または漂白能
    を有する処理と定着能を有する処理との間のいずれかの
    工程において行われるリンス処理、ならびに定着能を有
    する処理と洗浄処理との間のいずれかの工程において行
    われるリンス処理のうちの少なくとも一方のリンス処理
    を含むものであり、 前記リンス処理に用いるリンス槽に操作圧力の高い逆浸
    透圧装置の液の入口を接続し、前記リンス処理の後に行
    われる洗浄処理に用いる処理槽にこれより操作圧力の低
    い逆浸透圧装置の液の入口を接続する請求項1ないし3
    のいずれかの写真処理方法。
  5. 【請求項5】 露光後のハロゲン化銀写真感光材料を処
    理する写真処理装置であって、 定着能を有する処理槽と洗浄槽とがリンス槽を介して設
    置されており、 前記リンス槽内の液が流入するように第1の逆浸透圧装
    置を設置し、 かつ前記洗浄槽内の液が流入するように、第1の逆浸透
    圧装置より操作圧力の低い第2の逆浸透圧装置を設置
    し、 前記第1の逆浸透圧装置により逆浸透膜処理して得られ
    た濃縮液を定着能を有する処理槽内に流入し、希釈液を
    リンス槽内に流入するように構成し、 前記第2の逆浸透圧装置により逆浸透膜処理して得られ
    た濃縮液をリンス槽内に流入し、希釈液を洗浄槽内に流
    入するように構成した写真処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5605633A (en) * 1993-11-29 1997-02-25 Fuji Photo Film Co., Ltd. Process for treating photographic waste water
US5795485A (en) * 1994-03-09 1998-08-18 Fuji Photo Film Co.,Ltd. Process for treating photographic processing waste solution

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5605633A (en) * 1993-11-29 1997-02-25 Fuji Photo Film Co., Ltd. Process for treating photographic waste water
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