JPH0234611A - ゴム変性スチレン系樹脂 - Google Patents

ゴム変性スチレン系樹脂

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JPH0234611A
JPH0234611A JP18526988A JP18526988A JPH0234611A JP H0234611 A JPH0234611 A JP H0234611A JP 18526988 A JP18526988 A JP 18526988A JP 18526988 A JP18526988 A JP 18526988A JP H0234611 A JPH0234611 A JP H0234611A
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吉見 周二
Toshibumi Tamura
俊文 田村
Hiroshi Teshigahara
勅使川原 宏
Takayuki Nishimoto
西本 教幸
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、透明性、耐衝撃性および剛性のバランスに優
れた、高光沢、半透明性を有するゴム変性スチレン系樹
脂に関する。
〔従来の技術] ゴム状重合体の存在下にスチレン系単量体を重合させて
得られるゴム変性スチレン系樹脂は、比較的良好な物性
バランスに加え、優れた成形加工性を有しており、また
これらと製造法の異なるスチレン系樹脂であるABS樹
脂に比べ安価であるため、汎用樹脂として、弱電機器分
野、事務機器分野、包装容器分野、雑貨分野等で広く使
用されているが、近年、成形品表面光沢等の外観、さら
には透明性もしくは半透明性の要求される用途への適用
が特に強く望まれている。
一般にゴム変性スチレン系樹脂は、ブタジェン系ゴムの
スチレン系単量体溶液を塊状重合または塊状−懸濁重合
することにより製造されており、要求物性に応じて原料
組成、重合条件等の調整が適宜なされている。しかし、
通常のゴム変性スチレン系樹脂は、白色、不透明であり
、透明性の要求される用途への適用は困難であった。
ゴム変性スチレン系樹脂は、樹脂中の分散ゴム粒子相に
より耐衝撃性を発現させているが、この分散ゴム粒子が
光を散乱し透明性を低下させるため、透明性を向上させ
る手段として、分散ゴム粒子径を小さくし可視光線の波
長以下にコントロールする方法が従来より検討されてい
る。しかし、満足できる透明性が得られるまで分散ゴム
粒子径を小さくすると耐衝撃性の低下が大きく、またゴ
ム使用量を増加させると透明性の低下のほか剛性等の機
械的物性の低下をきたすため、単に分散ゴム粒子径を小
さくする方法やゴム使用量を増加させる方法では満足で
きる透明性、耐衝撃性および剛性のバランスに優れたゴ
ム変性スチレン系樹脂を得ることは困難であった。
[発明が解決しようとする課圀] 本発明の目的は、剛性の低下を伴わずに耐衝撃性の向上
を計ることにより、透明性、耐衝撃性および剛性のバラ
ンスに優れた、高光沢、半透明性を有するゴム変性スチ
レン系樹脂を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、かかる問題点に鑑み鋭意検討した結果、
特定の2種のブタジェン系ゴムを特定の比率で組合わせ
て用い、かつゴム粒子相成分とブタジェン成分との比を
大きくすることにより、上記目的が有効に達せられ、透
明性、耐衝撃性および剛性のバランスに優れたゴム変性
スチレン系樹脂が得られることを見出し、本発明に至っ
た。
即ち、本発明は、ブタジェン系ゴムの存在下にスチレン
系単量体を重合して得られるゴム変性スチレン系樹脂で
あって、 a)ブタジェン系ゴムがスチレン含有量25〜50重量
%のスチレン−ブタジエンブロック共重合体(A)およ
びスチレン含有ffi 25重量%未満のブタジェン系
重合体(I3)とからなり、かつ該樹脂中の(A)と(
B)の重量比が(A)/(B)−9515〜60/40
であり、 b)該樹脂中に分散しているゴム粒子相の長さ平均粒径
が0.1〜0.4μであり、 C)該樹脂中のゴム粒子相成分とブタジェン成分との比
が3.3以上である、 ことを特徴とするゴム変性スチレン系樹脂に関する。
以下、本発明のゴム変性スチレン系樹脂について詳しく
説明する。
本発明に用いるスチレン−ブタジエンブロック共重合体
(A)は、リチウム系触媒により1.3−ブタジェンを
主成分とする共役ジオレフィンとスチレンを主成分とす
るスチレン系tHt g体とをブロック共重合すること
により得られる共重合体であり、例えば、−最大(S−
B)  、S (B−8)  。
1口 ((S−B)  )  X等(ただし、Bはブタジェン
rA を主とするブロック、Sはスチレンを主とするブロック
、nは1以上の整数、mは3以上の整数、Xはカップリ
ング剤の残基である。)の配列、好ましくは、S−Bも
しくは5−B−8の配列を有するブロック共重合体であ
る。また、本発明に用いるスチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体は、一部ランダム部を含有してもよいが、ス
チレンブロック部を構成するスチレン二は全スチレン量
に対して50モル%以上、好ましくは75モル%以上で
あることが望ましい。
また、スチレン−ブタジエンブロック共重合体中のスチ
レン含有量は25〜50重量%、好ましくは35〜45
重量%であることが必要である。スチレン含有量が25
重量%未満の場合は透明性が得られず、スチレン含有量
が50重量%を越える場合は耐衝撃性が劣るため好まし
くない。
本発明に用いるブタジェン系重合体(B)のスチレン含
有量は、25重量%未満であることが必要である。ブタ
ジェン系重合体(B)のスチレン含有量が25重置火を
越える場合は、耐衝撃性が劣るため好ましくない。また
、本発明に用いるブタジェン系重合体(B)は、ミドル
シスゴムもしくはハイシスゴムのいずれでもよいが、シ
ス−1,4結合金二が25〜40モル%、重量平均分子
量と数平均分子量との比が1.1〜1.6、分岐状の高
分子鎖の含有率が50重量%以上であるゴムを用いた場
合、透明性の良好な樹脂が得られやすい。
本発明に用いるブタジェン系重合体(B)は、エチルリ
チウム、n−ブチルリチウム、ステアリルリチウム等の
有機リチウム化合物触媒、もしくはコバルトまたはニッ
ケル化合物とを機アルミニウム化合物を含有する触媒に
より、1.3〜ブタジエンを主成分とする共役ジオレフ
ィンを重合することにより得ることができる。具体的に
はポリブタジェン、スチレン−ブタジェン共重合体があ
げられる。また、有機リチウム化合物触媒を用いた場合
、多官能の結合剤によるカップリングにより分岐状の高
分子鎖を有するブタジェン重合体を得ることができる。
本発明に用いるブタジェン系ゴムは、スチレン−ブタジ
ェンブロック共重合体(A)およびブタジェン系重合体
(B)からなることが必要であり、 (A)と(B)の
重量比は(A)/(B)−9515〜Go/ 40、好
ましくは(A)/(B) −90/10〜70/ 30
である。 (A)の割合が重量比で95を越える場合は
、耐衝撃性か不十分であり、満足できる耐衝撃性と剛性
のバランスを得ることが困難である。また、 (A)の
割合が重量比で60未満の場合は、透明性が劣るため、
いずれの場合も改良された透明性、耐衝撃性および剛性
のバランスを有するゴム変性スチレン系樹脂を得ること
はできない。
本発明に用いるスチレン−ブタジエンブロック共重合体
(A)とブタジェン系重合体(13)のそれぞれの溶液
粘度(25℃における5重量%スチレン溶液の粘度)は
特に限定されるものではないか、20〜200cpsの
範囲にあることが望ましい。
また、本発明のゴム変性スチレン系樹脂におけるブタジ
ェン系ゴムの含有量は特に限定されるものではないが、
得られた樹脂の透明性、耐衝撃性および剛性等の物性バ
ランスの点で5〜12重二%二部囲にあることが好まし
い。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂中に分散したゴム粒子
相の長さ平均粒径は0.1〜0.4μ、好ましくは0.
15〜0.3μであることが必要である。ゴム粒子相の
長さ平均粒径が0.4μを越える場合は、?ワられるゴ
ム変性スチレン系樹脂の透明性が劣り、また0、1μ未
満では耐衝撃性が劣るため、いずれの場合も透明性と耐
衝撃性を共に満足するゴム変性スチレン系樹脂を得るこ
とはできない。ここでいうゴム粒子相の長さ平均粒径と
は、ゴム変性スチレン系樹脂の超薄切片法による透過型
電子顕微鏡写真により、200〜1000個のゴム粒子
径を測定し、次式により算出したものである。
長さ平均粒径−ΣN1Di2/ ΣN1Di(ここで、
Nlは粒径Diのゴム粒子の個数であり、粒径Diはゴ
ム粒子の長径と短径の平均値である。) 本発明のゴム変性スチレン系樹脂中のゴム粒子の形状は
、サラミ構造、コア/シェル構造等の形状をとり得るが
、透明性の点でコア/シェル構造であることが好ましい
本発明のゴム変性スチレン系樹脂中のゴム粒子相成分と
ブタジェン成分との比は、3.3以上、好ましくは3.
5以上であることが必要である。3.3未l&では透明
性、耐衝撃性のいずれか、もしくは両方が劣り、透明性
と耐衝撃性のバランスの改良されたゴム変性スチレン系
樹脂を得ることができない。ここでいうゴム粒子相成分
とは、ゴム変性スチレン系樹脂中のメチルエチルケトン
/メタノール(容量比1o/l)混合溶剤不溶分であり
、ブタジェン成分とはゴム変性スチレン系樹脂中の重合
時に添加したブタジェン系ゴムのブタジェン部分である
。ゴム変性スチレン系樹脂中のブタジェン成分は、重合
時のブタジェン系ゴムの添加量から算出する方法、もし
くは−塩化ヨウ素法による二重結合定量から算出する方
法、例えば、高分子分析ハンドブック、日本分析化学会
、高分子分析研究懇談全編(1987)、 267ペー
ジに記載の方法により求めることができる。
一般に、ゴム変性スチレン系樹脂のゴム粒子相成分とゴ
ム成分との比は、ジャーナル・オブ・アプライド・ポリ
マー・サイエンス()0υrnal ofApplie
d Polymer 5cience) Vol、28
. (1983)の3259ページに示されている如く
、ゴム粒子径が非常に大きい場合、3.3以上の値をと
り得るが、ゴム粒子径が小さくなるに従って小さくなり
、3.3未満の値となる。また、市販のゴム変性スチレ
ン系樹脂のゴム粒子相成分とゴム成分との比は、通常2
〜3の範囲にあり、例えばポリマー・エンジニアリング
・アンド・サイエンス、ミッドージャーナリー(Pol
ymer Engnccring and 5cien
ce。
Mid−January) 198B、 Vol、2[
f、 No、lの77ページの値ではゴム粒子径が3.
9μで2.6.0.92μで2.2である。また、ゴム
粒子径が0.2〜0.4μにおける、ゴム粒子相成分と
ゴム成分との比の公知の値は、例えばジャーナル・オブ
・マテリアルス・サイエンス(Journal of’
 Materials 5cience) 22゜(+
987)の1342ページの値ではゴム粒子径が0,2
μで2.0.0.3μで2.7.0.4μで2.6もし
くは3.2であり、いずれの場合も3.3未満である。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂における樹脂中のゴム
粒子相成分の架橋度を示す指数である樹脂中のトルエン
不溶分の膨潤度は特に限定されるものではないが、得ら
れる樹脂の耐衝撃性、光沢および外観等の物性バランス
の点で9〜22の範囲にあることが好ましい。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂の重合方法としては、
従来より公知の塊状重合法、塊状−懸濁重合法等が用い
られる。例えば、塊状重合法による場合は、本発明に用
いられるブタジェン系ゴムのスチレン系単量体溶液、も
しくはこれにトルエン、エチルベンゼン等を希釈剤とし
て加えた溶液を撹拌下に加熱することにより所定の重合
率まで予(Rff1合を行い、さらに所定の重合率まで
塊状重合を実施した後、加熱、減圧条件下で未反応単量
体、希釈剤を除去し、重合を完結させる。
また、塊状−懸濁重合法による場合は、本発明に用いら
れるブタジェン系ゴムのスチレン系’lj m体溶液を
予備重合工程として撹拌下に加熱することにより所定の
重合率まで塊状重合を実施した後、この重合溶液を懸濁
剤を含む水中に懸濁させ、重合開始剤の存在下で懸濁重
合を実施し、重合を完結させる。
これらの重合に際し、連鎖移動剤、重合開始剤、可塑剤
、酸化防止剤等の添加剤を必要に応じて適宜使用するこ
とができる。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂中の分散ゴム粒子相の
長さ平均粒径は、用いるブタジェン系ゴムの組成、ブタ
ジェン系ゴムの溶液粘度、ブタジェン系ゴム溶液の濃度
、予備重合時の撹拌強度、連鎖移動剤あるいは重合開始
剤の使用法等の変更により調整される。
また、ゴム変性スチレン系樹脂中のゴム粒子相成分とブ
タジェン成分との比は、用いるブタジェン系ゴムの組成
、予備重合時における撹拌条件、転化率、連鎖移動剤あ
るいは重合開始剤の使用法、塊状重合法における未反応
単量体除去工程の加熱、減圧条件、塊状−懸濁重合法に
おける懸濁重合時の重合温度および時間、重合開始剤の
種類および添加量等の変更により調整される。
さらに、ゴム変性スチレン系樹脂中のトルエン不溶分の
膨潤度は、予備重合時における転化率、連鎖移動剤ある
いは重合開始剤の使用法、もしくは塊状重合法における
未反応単量体除去工程の加熱、減圧条件専の変更、塊状
−懸濁重合法における懸濁重合時の重合温度および時間
、重合開始剤の種類および添加量等の変更により調整さ
れる。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂中の分散ゴム粒子相の
長さ平均粒径は、重合条件の変更により調整される以外
に、2種以上のゴム変性スチレン系樹脂のブレンドによ
っても調整することができる。
また、本発明のゴム変性スチレン系樹脂のブタジェン系
ゴムの含HjAは、重合時のブタジェン系ゴムの使用量
の変更による以外に、ブタジェン系ゴムを含何しないス
チレン系樹脂とのブレンドによっても調整することがで
きる。
本発明におけるスチレン系単量体とは、スチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシレン
等であり、これらは単独または混合して使用される。ま
た、これらのスチレン系単量体と共重合可能なアクリロ
ニトリル、メタクリル酸メチル等の単量体でスチレン系
単量体の一部を置換することができる。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂は、他の熱可塑性樹脂
、例えばポリフェニレンエーテル等を混合使用できる。
また、本発明のゴム変性スチレン系樹脂は、加工に際し
て、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、
滑剤、耐衝撃性改良剤、色剤等を添加混合使用できる。
[実 施 例] 以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。
なお、実施例および比較例におけるブタジェン系ゴムの
構造解析は、以下の方法で実施した。
(1)シス−1,4結合金瓜 赤外吸収スペクトル分光法により算出した。
(2)スチレン含有量 紫外吸収スペクトル分光法により算出した。
(3)溶液粘度(SV) キャノンフェンスケ型粘度計を用いて、25℃にて5重
量%スチレン溶液の粘度をΔP1定した。
(4)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
との比(My/Mn)、および分岐状の高分子鎖の含G
率(カップリング率) GPC(東洋曹達製、HLC−802UR)を使用し、
屈折=1を検出器として用い、展開溶媒としてテトラヒ
ドロフラン(THF)を用いて40℃でMv/Mnを測
定した。また、分岐状の高分子鎖と未カップリングの高
分子鎖のそれぞれの平均分子量に相当するピークの高さ
の相対比をもって、それぞれの高分子鎖の重量比率とし
、分岐状の高分子鎖の含有率(カップリング率)を算出
した。
また、実施例および比較例におけるゴム変性スチレン系
樹脂の物性測定は、以下の方法で実施した。
(1)ゴム粒子相の長さ・1シ均粒径 樹脂の超薄切片法による透過型電子顕微鏡写真により、
200〜1000個のゴム粒子径をn1定し、次式によ
り算出した。
長さ平均粒径−ΣN1Di2/ ΣN1Diここで、N
iは粒径D1のゴム粒子の個数であり、粒径Diはゴム
粒子の長径と短径の平均値である。
(2)ゴム粒子相成分含量 樹脂をメチルエチルケトン/メタノール(容量比to/
 l)混合溶媒に溶解した後、遠心分離、ン濾過、減圧
乾燥操作により溶媒不溶分重量をApj定し、次式によ
り算出した。
ゴム粒子Flj成分含量− (溶媒不溶分重量/樹脂重量)X100(3)トルエン
不溶分の膨潤度 樹脂をトルエンに溶解し、常温で24時間放置した後、
遠心分離、デカンテーション操作により膨潤状態のトル
エン不溶分重量 (Ws)を測定した。
ついで減圧乾燥を行い、乾燥状態のトルエン不溶分重量
(Wd)を測定し、次式により算出した。
トルエン不溶分膨潤度=Ws/Wd (4)曇価 積分球式光線透過率測定装置により、2mmm手厚の拡
散光線透過率(Td)および全光線透過率(Tt)を測
定し、次式により曇価を算出した。
曇価−(Td /Tt)xloo (5)光沢 射出成形により2+nu厚の平板を成形し、JISK7
105により、60度鏡面光沢度を測定した。
(6)アイゾツト衝撃値、曲げ弾性率 射出成形により試験片を成形し、JIS K6871に
より測定した。
実施例 1 スチレン含0“二が40重二部、ブロックスチレン含有
量が30重量%、25℃における5重量%スチレン溶液
粘度が35cpsである、S(スチレン)B(ブタジェ
ン)配列を有するスチレン−ブタジエンブロック共重合
ゴム(A)8.1重量部およびシス−1,4結合金量が
34モル%、重量平均分子量と数平均分子量との比が1
.4.25℃における5重量%スチレン溶液粘度がGO
cps 、分岐状の高分子鎖の含有率が60重量%であ
るポリブタジェンゴム(B) 0 、9重量部をスチレ
ン99重量部および白色鉱油1重量部に溶解したゴム溶
液を内容積5gの撹拌機付オートクレーブに仕込み、n
−ドデシルメルカプタン0.1重量部を加え、115℃
で4時間、撹拌機の回転数が22Orpmの撹拌下で塊
状重合した後冷却し、予備重合液を得た。次いで、内容
積lOΩの撹拌機付オートクレーブに水100重量部、
第3リン酸カルシウム1重量部、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ソーダo、oot重量部を仕込み、次に、前記予
備重合液100重二二部重合開始剤としてベンゾイルパ
ーオキサイド0.28重二部、t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート0.15重量部を加え、90℃で4時間、1
40℃で2時間、撹拌下で懸濁重合を行った。得られた
懸濁重合液に塩酸を加え、ン戸別、水洗、乾燥した後、
2.6−ジーt−ブチル−p−クレゾール0.1重量%
、ジンクステアレート0.1重量%を混合し、押出機に
よりペレット化することによりコア/シェル構造のゴム
粒子を有するゴム変性スチレン系樹脂を得た。得られた
樹脂の物性を第1表に示す。
実施例2および3 実施例1において、スチレン−ブタジエンブロック共重
合ゴム(A)とポリブタジェンゴム(B)の使用比率を
第1表に示す如く変更した以外は、実施例1と同様にし
てゴム変性スチレン系樹脂を得た。得られた樹脂のゴム
粒子はコア/シェル構造であった。得られた樹脂の物性
を第1表に示す。
実施例 4 実施例1において、ポリブタジェンゴム(n)をシス−
1,4結合金二が98モル%、25℃における5重量%
スチレン溶液粘度が75cpsであるポリブタジェンゴ
ム(B)に変更した以外は、実施例1と同様にしてゴム
変性スチレン系樹脂を得た。得られた樹脂のゴム粒子は
コア/シェル構造であった。
得られた樹脂の物性を第1表に示す。
実施例 5 実施例2において、ポリブタジェンゴム(B)をシス−
1,4結合金量が35モル%、重量平均分子量と数平均
分子量との比が2.1.25℃における5重量%スチレ
ン溶液粘度が80epsであるポリブタジェンゴム(B
)に変更した以外は、実施例2と同様にしてゴム変性ス
チレン系樹脂を得た。得られた樹脂のゴム粒子はコア/
シェル構造であった。得られた樹脂の物性を第1表に示
す。
比較例 1 実施例1で用いたスチレン−ブタジエンブロック共重合
ゴム(A)を単独で14,0重量部使用した以外は、実
施例1と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂を得た。得
られた樹脂のゴム粒子はコア/シェル構造であった。得
られた樹脂の物性を第1表に示す。
比較例 2 実施例2において、懸濁重合時の重合開始剤の使用量を
ベンゾイルパーオキサイド0.35重二部、t−ブチル
パーオキシベンゾエート0.05重量部に変更した以外
は、実施例2と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂を得
た。得られた樹脂のゴム粒子はコア/シェル構造であっ
た。得られた樹脂の物性を第1表に示す。
比較例3および4 実施例1において、スチレン−ブタジエンブロック共重
合ゴム(A)とポリブタジェンゴム(B)の使用比率を
第1表に示す如く変更し、ゴム粒子径調整のため塊状重
合時の撹拌回転数を変更した以外は、実施例1と同様に
してゴム変性スチレン系樹脂を得た。得られた樹脂はサ
ラミ構造もしくはコア/シェル構造のゴム粒子を有して
いた。得られた樹脂の物性を第1表に示す。
(以下余白) 第1表に見られるとおり、実施例1〜5における本発明
のゴム変性スチレン系樹脂は、透明性、耐衝撃性および
剛性のバランスに優れ、しかも成形品の光沢も良好であ
る。これに対して、比較例1の如くスチレン−ブタジエ
ンブロック共重合ゴム(A)を単独で使用した場合は、
耐衝撃性を得るためにはゴム使用量増加か必要であるた
め耐衝撃性と剛性のバランスが劣り、また比較例3の如
くゴムの使用比率がGO/40未満の場合は透明性か劣
るため、いずれの場合も満足できるゴム変性スチレン系
樹脂を得ることはできない。また、比較例2の如く使用
するゴム組成、ゴム粒子径か本発明の範囲内にあっても
、樹脂中のゴム粒子相成分とブタジェン成分との比が3
.3未満の場合は、透明性と耐衝撃性のバランスが劣る
。また、比較例4の如くゴム粒子径が0.4μを越える
場合は透明性は得られない。
これらの結果から、特定のブタジェン系ゴム2種類を特
定の範囲で組合わせて用い、かつ分散ゴム粒子相を特定
の構造にコントロールすることにより、はじめて透明性
、耐衝撃性および剛性を共に満足するゴム変性スチレン
系樹脂が得られることがわかる。
[発明の効果コ 以上の説明で示したように、本発明の半透明性ゴム変性
スチレン系樹脂は、透明性、耐衝撃性および剛性のバラ
ンスに優れ、かつ光沢も優れているため、従来のゴム変
性スチレン系樹脂では不満足であった透明性、外観の要
求される用途に適用することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 ブタジエン系ゴムの存在下にスチレン系単量体を重合し
    て得られるゴム変性スチレン系樹脂であって、 a)ブタジエン系ゴムがスチレン含有量25〜50重量
    %のスチレン−ブタジエンブロック共重合体(A)およ
    びスチレン含有量25重量%未満のブタジエン系重合体
    (B)とからなり、かつ該樹脂中の(A)と(B)の重
    量比が(A)/(B)−95/5〜60/40であり、 b)該樹脂中に分散しているゴム粒子相の長さ平均粒径
    が0.1〜0.4μであり、 c)該樹脂中のゴム粒子相成分とブタジエン成分との比
    が3.3以上である、 ことを特徴とするゴム変性スチレン系樹脂。
JP63185269A 1988-07-25 1988-07-25 ゴム変性スチレン系樹脂 Expired - Fee Related JP2655689B2 (ja)

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