JPH0228597B2 - - Google Patents

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JPH0228597B2
JPH0228597B2 JP56141310A JP14131081A JPH0228597B2 JP H0228597 B2 JPH0228597 B2 JP H0228597B2 JP 56141310 A JP56141310 A JP 56141310A JP 14131081 A JP14131081 A JP 14131081A JP H0228597 B2 JPH0228597 B2 JP H0228597B2
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JP
Japan
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sangenone
methanol
acetone
benzene
blood pressure
Prior art date
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JP56141310A
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English (en)
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JPS5841894A (ja
Inventor
Taro Nomura
Kimitomo Yoshioka
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Zenyaku Kogyo KK
Original Assignee
Zenyaku Kogyo KK
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Publication date
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は血圧下降作用を有し、医薬として有用
な新規化合物(サンゲノンD)に関する。さらに
詳しくは、本発明は下記式 で表わされるサンゲノンDに関する。
これまで、桑根皮については漢方において桑白
皮と称し、消炎性利尿、緩下、鎮咳去痰剤として
漢方製剤に配合されている。
また最近では、そのメタノールエキスの血圧下
降作用(日本薬学会第99年会講演要旨集、162頁、
29A2−3)、エキス抽出物の過血糖降下作用(特
公昭53−44530号公報)、エキス中に含有している
高分子多糖体のインターフエロン誘起作用(特開
昭53−99313号公報)等が知られている。
しかしながら、血圧下降作用における活性本体
については、発明者等が発見した本邦産桑根皮中
の2種の8−置換シクロヘキセニルフラボン誘導
体クワノンG及びクワノンH〔ケミカル アンド
フアーマシユーテイカル ブレテイン(Chem.
Pharm.Bull.)28巻、8号、2548頁(1980年)、
ヘテロサイクルズ(HETEROCYCLES)14巻、
12号、1943頁(1980年)〕以外未だ解明されてい
ない。
本発明者等は、鋭意研究の結果、クワ科クワ属
(Morus)植物を有機溶媒で抽出し、この抽出エ
キスより単離して得られた新規化合物に血圧下降
作用があることを見出して本発明を完成し、これ
をサンゲノンDと命名した。
まず、サンゲノンDの製造法について説明す
る。
桑根皮を細切し、比較的極性の小さい有機溶媒
で脱脂処理を行つた後、低級アルコール、低級脂
肪酸エステル、エーテル又はアセトンで抽出過
し、液を減圧乾燥して抽出エキスを得、この抽
出エキスを常法に従いカラムクロマトグラフイー
に付し不純物を分離し、サンゲノンDを含む画分
を得る。次いで、この画分を分取薄層クロマトグ
ラフイー或は高速液体クロマトグラフイーに付
し、単離精製してサンゲノンDを製造する。
ここで、原料である桑は中国産の市販桑白皮、
マグワ(Morus alba L.)、ヤマグワ(Morus
bombycis Koidz)、或はロソウ(Morus Lhou
Koidz又はMorus multicaulis Perr.)等が用い
られ、特にその根皮が好ましい。これらは充分乾
燥した細末とする。
脱脂処理に使用する比較的極性の小さい有機溶
媒としてはn−ヘキサン、ベンゼン等が適する。
抽出用の低級アルコールとしてはメタノール、
エタノール等が、低級脂肪酸エステルとしては酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等が、エーテ
ルとしてはメチルエーテル、エチルエーテル等が
使用可能である。
常法によるカラムクロマトグラフイーとして
は、例えば、シリカゲルを充填したカラムを用い
て、アセトン−ベンゼン混液、メタノール−ベン
ゼン混液、酢酸エチル−ベンゼン混液、又はアセ
トン−n−ヘキサン混液で溶出することによりサ
ンゲノンDを含む画分を得ることができる。
次いで行なう精製操作については、例えば、シ
リカゲル分取薄層クロマトグラフイーでヘキサ
ン、ベンゼン、エチルエーテル、クロロホルム、
アセトン、酢酸エチル又はメタノール等の溶媒を
単独で又は混合して用いて展開し分取することに
より、或はこの操作を繰り返すことにより、サン
ゲノンDを得ることができる。
なお、上記抽出・分離操作中、脱脂処理を省略
することも可能である。
上記の如く処理して得られるサンゲノンDの物
理的及び化学的性質は次のとおりである。
(a) 性 状:黄色粉末 (b) 分子量:708(フイールド デソープシヨン
マススペクトルのM+より) (c) 融 点:175〜185℃(分解) (d) 比旋光度:〔α〕26 D−145゜(C=0.173、メタノ
ール) (e) 赤外吸収スペクトル(nujol)(cm-1)(第1
図参照) νnax:3200、1665(sh)、1645(sh)、1620
(br)、1555(sh) (f) 紫外吸収スペクトル(nm)(第2図参照) λCH3OH nax(logε):220(sh、4.64)、226(sh

4.57)、283(4.33)、288(sh、4.32)、(309
(4.30) λCH3OH+AlCl3 nax(logε):225(4.62)、292(s
h、
4.28)、309(4.39)、352(sh、3.94)、400
(sh、3.38) (g) 核磁気共鳴スペクトル(d6−DMSO、200M
Hz、120゜)(ppm) δ:1.37(3H、s)、1.43(3H、s)、1.67
(3H、s)、1.90〜2.20(1H、m)、2.30
〜2.50(1H、m)、2.59(1H、dd、J=
7、14Hz)、2.89(1H、dd、J=8、14
Hz)、3.52(1H、ddd、J=4、11、11
Hz)、4.26(1H、br、d、J=11Hz)、
4.78(1H、t、J=11Hz)、5.09(1H、
m)、5.16(1H、br.s)、5.88(1H、s)、
5.96(1H、d、J=2Hz)、5.98(1H、
dd、J=2、8Hz)、6.05(1H、dd、J
=2、8Hz)、6.14(1H、d、J=2
Hz)、6.31(1H、d、J=2Hz)、6.41
(1H、dd、J=2、8Hz)、6.76(1H、
d、J=8Hz)、7.20(1H、d、J=8
Hz)、7.60(1H、d、J=8Hz) (h) 呈色反応 塩化第二鉄反応 陽性(赤紫色) 塩酸−マグネシウム反応 陽性(橙色) 水酸化ホウ素ナトリウム反応 陽性(橙色) (i) 分子式:C40H36O12 (j) 溶媒に対する溶解性 難溶:水、ヘキサン、ベンゼン、クロロホル
ム、ジクロロメタン 可溶:エチルエーテル、酢酸エチル 易溶:メタノール、エタノール、ジメチルホ
ルムアミド、アセトン (k) 酸性、中性、塩基性の区別:酸性 上記サンゲノンDの血圧下降作用は以下に示す
動物実験により確認した。
まず試料をエタノール及びプロピレングリコー
ルにて溶解し、生理食塩水で希釈することにより
1mg/mlに調製して、麻酔下〔ペントバルビター
ル30mg/Kg(ip)及びウレレタン1.5g/Kg
(sc)〕でウイスター系ラツト(雄性、体重350〜
400g)及び自然発生高血圧ラツト(SHR)(雄
性、体重200〜230g)に後肢静脈投与して総頚動
脈よりポリグラフにて観血的に血圧を測定した。
その結果、ウイスター系ラツトでは1mg/Kgの
投与量で35mmHg又、SHRでは1mg/Kgの投与量
で80mmHgの血圧下降が多られた。
又、急性毒性におけるLD50はマウス(5週齢、
ddY系、雄性)腹腔内投与で300mg/Kg以上であ
つた。
以上述べたように、前記の物理的及び化学的性
質を有するサンゲノンDは、桑根皮より比較的簡
単な抽出精製操作により製造することができ、
又、優れた血圧下降作用を示し、しかも毒性が低
いので降圧剤として好適である。
以下に本発明のサンゲノン化合物(サンゲノン
D)の製造法を具体的に説明する。
製造例 細切した乾燥市販桑白皮(中国広東省産)8Kg
をn−ヘキサン40で2回、更にベンゼン40で
2回、いずれも室温で1週間脱脂処理し、次いで
メタノール40で2回、室温で各3日間抽出を行
ない、抽出液を過し、減圧下溶媒を留去した
後、酢酸エチル1を加え、可溶部を分取した。
この酢酸エチル可溶部より減圧下溶媒を留去し、
抽出エキス70gを得た。
この抽出エキス36gを必要最少量のアセトンに
溶解し、シリカゲル(ワコーゲルC−200、和光
純薬工業製)70gに吸着させ、溶媒を蒸発除去し
た後、シリカゲル300gを充填したカラムの上に
層積充填し、まず15%アセトン−ベンゼンを展開
溶媒として10溶出して夾雑物を除去した後、20
%アセトン−ベンゼン5にて溶出し、この溶出
液を減圧濃縮してサンゲノンDを含む画分13.0g
を得た。
この画分を分取薄層クロマトグラフイー〔ワコ
ーゲルB−5F(和光純薬工業製)、展開溶媒;メ
タノール:クロロホルム=1:5、アセトン:ヘ
キサン=1:1、エチルエーテルのみ(順次)〕
で精製し、サンゲノンD1.0gを得た。その物理
的及び化学的性質は下記の通りであつた。
(a) 性 状:黄色粉末 (b) 分子量:708(フイールド デソープシヨン
マススペクトルのM+より) (c) 融 点:175〜185℃(分解) (d) 比旋光度:〔α〕26 D−145゜(C=0.173、メタノ
ール) (e) 赤外吸収スペクトル(nujol)(cm-1) νnax:3200、1665(sh)、1645(sh)、1620
(br.)、1555(sh) (f) 紫外吸収スペクトル(nm) λCH3OH nax(logε):220(sh、4.64)、226(sh

4.57)、283(4.33)、288(sh、4.32)、(309
(4.30) λCH3OH+AlCl3 nax(logε):225(4.62)、292(s
h、
4.28)、309(4.39)、352(sh、3.94)、400
(sh、3.38) (g) 呈色反応 塩化第二鉄反応 陽性(赤紫色) 塩酸−マグネシウム反応 陽性(橙色) 水酸化ホウ素ナトリウム反応 陽性(橙色) (h) 溶媒に対する溶解性 難溶:水、ヘキサン、ベンゼン、クロロホル
ム、ジクロロメタン 可溶:エチルエーテル、酢酸エチル 易溶:メタノール、エタノール、ジメチルホ
ルムアミド、アセトン (i) 酸性、中性、塩基性の区別:酸性 (J) 元素分析値 実験値(%);C:64.75、H:5.20 (k) Rf値〔シリカゲル薄層クロマトグラフイー
(和光純薬工業製:ワコーゲルB−5F)〕 0.31(メタノール:クロロホルム=1:5) 0.61(アセトン:ベンゼン=1:1)
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のサンゲノン化合物の赤外吸収
スペクトル(nujol)を示す図、第2図は本発明
のサンゲノン化合物の紫外吸収スペクトル(メタ
ノール中)を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式 で表わされるサンゲノン化合物(サンゲノンD)。
JP56141310A 1981-09-08 1981-09-08 サンゲノン化合物 Granted JPS5841894A (ja)

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JP56141310A JPS5841894A (ja) 1981-09-08 1981-09-08 サンゲノン化合物

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JP56141310A JPS5841894A (ja) 1981-09-08 1981-09-08 サンゲノン化合物

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JPS5841894A JPS5841894A (ja) 1983-03-11
JPH0228597B2 true JPH0228597B2 (ja) 1990-06-25

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS61291526A (ja) * 1985-06-19 1986-12-22 Osaka Chem Lab 桑及び/又はこの近縁種を原料とする成人病予防食品
JPH0714460B2 (ja) * 1986-01-16 1995-02-22 三菱重工業株式会社 排ガス中の窒素酸化物と一酸化炭素の同時処理方法

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JPS5841894A (ja) 1983-03-11

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