JPH0931094A - 升麻中に含有されるテルペン化合物 - Google Patents
升麻中に含有されるテルペン化合物Info
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- JPH0931094A JPH0931094A JP7184116A JP18411695A JPH0931094A JP H0931094 A JPH0931094 A JP H0931094A JP 7184116 A JP7184116 A JP 7184116A JP 18411695 A JP18411695 A JP 18411695A JP H0931094 A JPH0931094 A JP H0931094A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 適切な溶媒を用いることにより、Cimicifuga
foetida L.の根茎から効率よく新規テルペン化合物を
提供すること。 【解決手段】 式(I): 【化13】 (ただし、R1はβ−キシロシルまたはトリ−O−アセ
チル−β−キシロシルを示す)で表わされるテルペン化
合物。
foetida L.の根茎から効率よく新規テルペン化合物を
提供すること。 【解決手段】 式(I): 【化13】 (ただし、R1はβ−キシロシルまたはトリ−O−アセ
チル−β−キシロシルを示す)で表わされるテルペン化
合物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、升麻中に含有され
る新規なテルペン化合物に関する。より詳しくは西升麻
(Cimicifuga foetida L.(以下、Cimicifuga foetida
L.と記す))に含有される新規なテルペン化合物に関す
る。
る新規なテルペン化合物に関する。より詳しくは西升麻
(Cimicifuga foetida L.(以下、Cimicifuga foetida
L.と記す))に含有される新規なテルペン化合物に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】升麻
は古くから抗菌作用、循環器系作用、鎮静作用、抗炎症
作用、解熱作用などを示すことが知られており、中国で
は抗炎症薬、鎮痛薬として単独でまたは他の生薬ととも
に用いられている。
は古くから抗菌作用、循環器系作用、鎮静作用、抗炎症
作用、解熱作用などを示すことが知られており、中国で
は抗炎症薬、鎮痛薬として単独でまたは他の生薬ととも
に用いられている。
【0003】これまでに、関升麻Cimicifuga heracleif
olia KOMAROVから抽出されたトリテルペノイド
の化学構造が報告されている(リー、ジェイ・エック
ス、カドタ、エス.、ハットリ、エム.、ヨシマチ、エ
ス.、シロー、エム.、オーガミ、エヌ.、ミズノ、エ
イチ.、ナンバ、ティー.(Li, J.X.、 Kadota, S.、H
attori, M.、Yoshimachi,S.、Shiro, M. 、Oogami,
N.、Mizuno, H.、 Namba, T.) ら、ケミカル アンド
ファーマシューティカル ブラティン(Chem. Pharm.Bul
l.)、第41巻382〜841頁(1993年)参照)
が、Cimicifuga foetida L.については何ら報告されて
いない。
olia KOMAROVから抽出されたトリテルペノイド
の化学構造が報告されている(リー、ジェイ・エック
ス、カドタ、エス.、ハットリ、エム.、ヨシマチ、エ
ス.、シロー、エム.、オーガミ、エヌ.、ミズノ、エ
イチ.、ナンバ、ティー.(Li, J.X.、 Kadota, S.、H
attori, M.、Yoshimachi,S.、Shiro, M. 、Oogami,
N.、Mizuno, H.、 Namba, T.) ら、ケミカル アンド
ファーマシューティカル ブラティン(Chem. Pharm.Bul
l.)、第41巻382〜841頁(1993年)参照)
が、Cimicifuga foetida L.については何ら報告されて
いない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、適切な溶
媒を用いることにより、Cimicifuga foetida L.の根茎
から効率よく新規テルペン化合物を抽出し得ることを見
出し、本発明を完成するに至った。
媒を用いることにより、Cimicifuga foetida L.の根茎
から効率よく新規テルペン化合物を抽出し得ることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0005】本発明は、式(I):
【0006】
【化5】
【0007】(ただし、R1はβ−キシロシルまたはト
リ−O−アセチル−β−キシロシルを示す)で表わされ
るテルペン化合物、式(II):
リ−O−アセチル−β−キシロシルを示す)で表わされ
るテルペン化合物、式(II):
【0008】
【化6】
【0009】(ただし、R2はβ−キキシロシルで、R3
は水素;またはR2はトリ−O−アセチル−β−キシロ
シルで、R3はアセチルを示す)で表わされるテルペン
化合物、式(III):
は水素;またはR2はトリ−O−アセチル−β−キシロ
シルで、R3はアセチルを示す)で表わされるテルペン
化合物、式(III):
【0010】
【化7】
【0011】(ただし、R4はβ−キシロシルで、R5、
R6およびR7は共に水素;R4はトリ−O−アセチル−
β−キシロシル、R5およびR7は共にアセチルでR6は
水素;またはR4はβ−キシロシル、R5およびR7は共
に水素でR6は水酸基を示す)で表わされるテルペン化
合物および式(IV):
R6およびR7は共に水素;R4はトリ−O−アセチル−
β−キシロシル、R5およびR7は共にアセチルでR6は
水素;またはR4はβ−キシロシル、R5およびR7は共
に水素でR6は水酸基を示す)で表わされるテルペン化
合物および式(IV):
【0012】
【化8】
【0013】(ただし、R8はβ−キシロシルで、R9、
R10およびR11は共に水素;またはR8はβ−キシロシ
ル、R9およびR11は共に水素で、R10は水酸基を示
す)で表されるテルペン化合物に関する。
R10およびR11は共に水素;またはR8はβ−キシロシ
ル、R9およびR11は共に水素で、R10は水酸基を示
す)で表されるテルペン化合物に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる升麻は、サラ
シナショウマ属の1つであるCimicifuga foetida L.の
根茎であればいずれのものでもよい。
シナショウマ属の1つであるCimicifuga foetida L.の
根茎であればいずれのものでもよい。
【0015】本発明のテルペン化合物は、以下の抽出方
法により得ることが可能である。
法により得ることが可能である。
【0016】まず、風乾したCimicifuga foetida L.の
根茎を粉末としたのちに、それを第1の溶媒で抽出し、
得られた抽出液から溶媒を留去する。つぎに、前記とは
異なる第2の溶媒を加えて所望の抽出画分を含む抽出液
を得る。得られた抽出液から溶媒を留去し、得られた残
渣を精製、分取のためのカラムクロマトグラフィーに付
し、本発明の化合物を得る。
根茎を粉末としたのちに、それを第1の溶媒で抽出し、
得られた抽出液から溶媒を留去する。つぎに、前記とは
異なる第2の溶媒を加えて所望の抽出画分を含む抽出液
を得る。得られた抽出液から溶媒を留去し、得られた残
渣を精製、分取のためのカラムクロマトグラフィーに付
し、本発明の化合物を得る。
【0017】前記第1の溶媒としては、メタノールおよ
びエタノールがあげられるが、メタノールが好ましい。
びエタノールがあげられるが、メタノールが好ましい。
【0018】前記第2の溶媒としては、ヘキサン、酢酸
エチル、n−ブタノールなどがあげられる。とくに好ま
しいのは酢酸エチルである。
エチル、n−ブタノールなどがあげられる。とくに好ま
しいのは酢酸エチルである。
【0019】前記精製、分取のためのカラムクロマトグ
ラフィーは、常法にしたがって行えばよい。
ラフィーは、常法にしたがって行えばよい。
【0020】本発明の化合物は、常法にしたがってアセ
チル化されたアセチル体も含む。
チル化されたアセチル体も含む。
【0021】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明の化合物の抽出
方法および化合物の物性値および化学構造式を示すが、
本発明の化合物の抽出方法はかかる実施例にのみ限定さ
れるものではない。
方法および化合物の物性値および化学構造式を示すが、
本発明の化合物の抽出方法はかかる実施例にのみ限定さ
れるものではない。
【0022】実施例1 (a)1993年7月に中国四川省にて採取されたCimi
cifuga foetida L.の風乾した根茎(4kg)を粉末に
し、メタノール(10リットル)を加え、3時間加熱還流
した。この抽出を3回繰り返し、得られたメタノール抽
出液からメタノールを留去して褐色残渣600gを得た。こ
の残渣に水(1000ml)を加えて懸濁液とし、n-ヘキサン(1
000ml)を加え、激しく撹拌してn-ヘキサン層を分離し、
n-ヘキサン抽出液を得た。この抽出を3回繰り返して抽
出液を合わせた。同様に酢酸エチルおよびn−ブタノー
ルを用いて、残りの懸濁水からそれぞれ酢酸エチル抽出
液、n-ブタノール抽出液を得た。これらの抽出液からそ
れぞれ溶媒を留去して、n-ヘキサン抽出液から130g、酢
酸エチル抽出液から236g、n-ブタノール抽出液から50g
の抽出物を得た。つぎにこれらの抽出物を、クロロホル
ム−メタノール(7:3、v/v)(ただし、ヘキサン抽出物
のばあいは、クロロホルム−メタノール(9:1、v/v))
を用いて、薄層クロマトグラフィーにより分画し、発色
試薬(10%Ce(SO4)2硫酸水溶液)を用いて発色
させた。
cifuga foetida L.の風乾した根茎(4kg)を粉末に
し、メタノール(10リットル)を加え、3時間加熱還流
した。この抽出を3回繰り返し、得られたメタノール抽
出液からメタノールを留去して褐色残渣600gを得た。こ
の残渣に水(1000ml)を加えて懸濁液とし、n-ヘキサン(1
000ml)を加え、激しく撹拌してn-ヘキサン層を分離し、
n-ヘキサン抽出液を得た。この抽出を3回繰り返して抽
出液を合わせた。同様に酢酸エチルおよびn−ブタノー
ルを用いて、残りの懸濁水からそれぞれ酢酸エチル抽出
液、n-ブタノール抽出液を得た。これらの抽出液からそ
れぞれ溶媒を留去して、n-ヘキサン抽出液から130g、酢
酸エチル抽出液から236g、n-ブタノール抽出液から50g
の抽出物を得た。つぎにこれらの抽出物を、クロロホル
ム−メタノール(7:3、v/v)(ただし、ヘキサン抽出物
のばあいは、クロロホルム−メタノール(9:1、v/v))
を用いて、薄層クロマトグラフィーにより分画し、発色
試薬(10%Ce(SO4)2硫酸水溶液)を用いて発色
させた。
【0023】図1に、メタノール、n−ヘキサン、酢酸
エチルおよびn−ブタノール抽出物の薄層クロマトグラ
フィーのパターンを示す。
エチルおよびn−ブタノール抽出物の薄層クロマトグラ
フィーのパターンを示す。
【0024】(b)前記(a)で得られた酢酸エチル抽
出物(200g)を、シリカゲル(1.8kg)を用いたカラムクロ
マトグラフィーに付し、クロロホルムおよびクロロホル
ム−メタノール(19:1、4:1、7:3および6:4、v/v)で順
次展開し、以下のI〜VIIの7画分、すなわち画分I(1.
5g)、画分II(1.0g)、画分III(12.0g)、画分IV(36.0g)、
画分V(43.0g)、画分VI(19.0g)および画分VII(15.0g)を
得た。
出物(200g)を、シリカゲル(1.8kg)を用いたカラムクロ
マトグラフィーに付し、クロロホルムおよびクロロホル
ム−メタノール(19:1、4:1、7:3および6:4、v/v)で順
次展開し、以下のI〜VIIの7画分、すなわち画分I(1.
5g)、画分II(1.0g)、画分III(12.0g)、画分IV(36.0g)、
画分V(43.0g)、画分VI(19.0g)および画分VII(15.0g)を
得た。
【0025】(c)前記(b)で得られた画分III(12.0
g)を活性炭カラムに付し、酢酸エチルおよびn-ヘキサン
−酢酸エチル(7:3、3:2および1:1、v/v)で順次展開し
て、以下の物性恒数を有するテルペン化合物1(100mg)
を得た。
g)を活性炭カラムに付し、酢酸エチルおよびn-ヘキサン
−酢酸エチル(7:3、3:2および1:1、v/v)で順次展開し
て、以下の物性恒数を有するテルペン化合物1(100mg)
を得た。
【0026】化合物1の物性恒数 mp: 197〜198℃ [α]D:-50.58゜(c=0.16、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) EI-MS: m/z 484、468 高分解能マススペクトルでC30H44O5の組成であることを
確認した。 IR: 3450、1720、1700、1440、1380cm-1 (d)前記(b)で得られた画分IV(36.0g)をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エ
チル−メタノール(1:1:0.01および1:1:0.05、v/v)で順
次展開し、さらに画分IV−1(8.0g)、画分IV−2(2.5
g)、画分画分IV−3(1.5g)、画分IV−4(4.0g)および画
分IV−5(15.0g)に分画した。
確認した。 IR: 3450、1720、1700、1440、1380cm-1 (d)前記(b)で得られた画分IV(36.0g)をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エ
チル−メタノール(1:1:0.01および1:1:0.05、v/v)で順
次展開し、さらに画分IV−1(8.0g)、画分IV−2(2.5
g)、画分画分IV−3(1.5g)、画分IV−4(4.0g)および画
分IV−5(15.0g)に分画した。
【0027】得られた画分IV−2(2.5g)を、さらにシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチ
ル−MeOH=1:1:0.01、v/v)で精製して、以下の物性恒数
を有するテルペン化合物2(25mg)と3(30mg)を得た。
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチ
ル−MeOH=1:1:0.01、v/v)で精製して、以下の物性恒数
を有するテルペン化合物2(25mg)と3(30mg)を得た。
【0028】化合物2の物性恒数 mp:255〜256℃ [α]D:-93.50゜(c=0.12、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) EI-MS: m/z 444, 438 元素分析: C27H40O5 計算値: C,72.94、H,9.07, 実測値: C,73.18、H,8.79 IR: 3450、1718、1620cm-1 化合物3の物性恒数 mp:245〜246℃ [α]D:+8.42゜(c=0.14、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 603[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC35H55O8の組成であることを
確認した。 IR: 3400、1400cm-1 (e)前記(d)で得られた画分IV−4(4.0g)をシリカ
ゲルカラムに付し、ヘキサン−酢酸エチル−メタノール
(1:1:0.05、v/v)で展開し、以下の物性恒数を有する
テルペン化合物4(20mg)、5a(25mg)および6(3.0g)を
得た。
確認した。 IR: 3400、1400cm-1 (e)前記(d)で得られた画分IV−4(4.0g)をシリカ
ゲルカラムに付し、ヘキサン−酢酸エチル−メタノール
(1:1:0.05、v/v)で展開し、以下の物性恒数を有する
テルペン化合物4(20mg)、5a(25mg)および6(3.0g)を
得た。
【0029】化合物4の物性恒数 mp:157〜158℃ [α]D:+14.02゜(c=0.30、CHCl3: MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 601[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC35H5308の組成であることを
確認した。 IR: 3420、2960、2920、1620、1380、1040cm-1 化合物5aの物性恒数 mp:234〜235℃ [α]D: -99.33゜(c=0.30、CHCl3: MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 659[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC37H55O10の組成であること
を確認した。 IR: 3420、2950、1740、1720cm-1 化合物6の物性恒数 mp:182〜183℃ [α]D: -66.06゜ (c=0.30、CHCl3:MeOH=1:1、v/v)ホ゜シ゛ティウ゛イオン FAB-MS: m/z 677[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC37H57O11の組成であること
を確認した。 IR: 3420、2960、2920、1740cm-1 (f)前記(e)で得られた化合物5a(10mg)を、乾燥
させたピリジン(1ml)に溶解し、無水酢酸(0.5ml)を加
え、25〜27℃で12時間撹拌した。減圧下、40℃でこの反
応液から溶媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層クロ
マトグラフィーに付し、クロロホルムを用いて展開する
ことにより、生成したアセチル体(化合物5b)を精
製、分取した。
確認した。 IR: 3420、2960、2920、1620、1380、1040cm-1 化合物5aの物性恒数 mp:234〜235℃ [α]D: -99.33゜(c=0.30、CHCl3: MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 659[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC37H55O10の組成であること
を確認した。 IR: 3420、2950、1740、1720cm-1 化合物6の物性恒数 mp:182〜183℃ [α]D: -66.06゜ (c=0.30、CHCl3:MeOH=1:1、v/v)ホ゜シ゛ティウ゛イオン FAB-MS: m/z 677[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC37H57O11の組成であること
を確認した。 IR: 3420、2960、2920、1740cm-1 (f)前記(e)で得られた化合物5a(10mg)を、乾燥
させたピリジン(1ml)に溶解し、無水酢酸(0.5ml)を加
え、25〜27℃で12時間撹拌した。減圧下、40℃でこの反
応液から溶媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層クロ
マトグラフィーに付し、クロロホルムを用いて展開する
ことにより、生成したアセチル体(化合物5b)を精
製、分取した。
【0030】実施例2 (a)実施例1(b)で得られた画分V(43.0g)を、ク
ロロホルム−メタノール(7:3、v/v)で繰り返して再結晶
化し、以下の物性恒数を有するテルペン化合物7a(2.0
g)を得た。
ロロホルム−メタノール(7:3、v/v)で繰り返して再結晶
化し、以下の物性恒数を有するテルペン化合物7a(2.0
g)を得た。
【0031】化合物7aの物性恒数 mp: 214〜215℃ [α]D: -42.32゜ (c=0.20、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) ネガティヴイオンFAB-MS: m/z 615[M−H]- 高分解能マススペクトルでC35H51O9の組成であることを
確認した。 IR: 3450、2960、2925、2850、1720、1380、1040cm-1 (b)実施例1(f)と同様にして、前記(a)で得ら
れた化合物7aのアセチル化を行ない、化合物7bを得
た。
確認した。 IR: 3450、2960、2925、2850、1720、1380、1040cm-1 (b)実施例1(f)と同様にして、前記(a)で得ら
れた化合物7aのアセチル化を行ない、化合物7bを得
た。
【0032】実施例3 (a)実施例1(b)で得られた画分VI(19.0g)をコス
モシル(Cosmosil) 140C18((株)ナカライテスク製、8
5.0g)を充填したカラムクロマトグラフィーに付し、メ
タノール−水(1:1および7:3、v/v)で順次展開し、最初
の溶出画分から以下の物性恒数を有するテルペン化合物
8a(1.5g)を得た。後の溶出画分をさらにコスモシル 1
40 C18(50.0g)を充填したカラムクロマトグラフィーに
付し、メタノール−水(1:1および7:3、v/v)で展開し、
以下の物性恒数を有するテルペン化合物9(3mg)および1
0(5mg)を得た。
モシル(Cosmosil) 140C18((株)ナカライテスク製、8
5.0g)を充填したカラムクロマトグラフィーに付し、メ
タノール−水(1:1および7:3、v/v)で順次展開し、最初
の溶出画分から以下の物性恒数を有するテルペン化合物
8a(1.5g)を得た。後の溶出画分をさらにコスモシル 1
40 C18(50.0g)を充填したカラムクロマトグラフィーに
付し、メタノール−水(1:1および7:3、v/v)で展開し、
以下の物性恒数を有するテルペン化合物9(3mg)および1
0(5mg)を得た。
【0033】化合物8aの物性恒数 mp:171〜172℃ [α]D: -30.73゜(c=0.60、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 635[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC35H55O10の組成であること
を確認した。 IR: 3400、2950、2900、1720、1040cm-1 化合物9の物性恒数 mp:212〜213.5℃ [α]D: -43.46゜(c=0.27、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 577[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC32H49O9の組成であることを
確認した。 IR: 3400、2900、2850、1720、1040cm-1 化合物10の物性恒数 mp:164〜165℃ [α]D: -73.64゜(c=0.36、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 593[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC32H49O10の組成であること
を確認した。 IR: 3400、2900、2850、1720、1040cm-1 (b)実施例1(f)と同様にして、前記(a)で得ら
れた化合物8aのアセチル化を行ない、化合物8bを得
た。
を確認した。 IR: 3400、2950、2900、1720、1040cm-1 化合物9の物性恒数 mp:212〜213.5℃ [α]D: -43.46゜(c=0.27、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 577[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC32H49O9の組成であることを
確認した。 IR: 3400、2900、2850、1720、1040cm-1 化合物10の物性恒数 mp:164〜165℃ [α]D: -73.64゜(c=0.36、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 593[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC32H49O10の組成であること
を確認した。 IR: 3400、2900、2850、1720、1040cm-1 (b)実施例1(f)と同様にして、前記(a)で得ら
れた化合物8aのアセチル化を行ない、化合物8bを得
た。
【0034】実施例4 実施例1(b)得られた画分VII(10.0g)を活性炭カ
ラムに付し、メタノールで溶出させ、その溶出画分をさ
らにコスモシル 140 C18を充填したカラムクロマトグラ
フィーに付し、メタノール−水(1:1および7:3、v/v)で
順次展開して、以下の物性恒数を有するテルペン化合物
11(20mg)を得た。
ラムに付し、メタノールで溶出させ、その溶出画分をさ
らにコスモシル 140 C18を充填したカラムクロマトグラ
フィーに付し、メタノール−水(1:1および7:3、v/v)で
順次展開して、以下の物性恒数を有するテルペン化合物
11(20mg)を得た。
【0035】化合物11の物性恒数 mp:134〜135℃ [α]D: -45.70°(c=0.38、CHCl3:MeOH=1:1、v/v) ポジティヴイオンFAB-MS: m/z 651[M+H]+ 高分解能マススペクトルでC35H55O11の組成であること
を確認した。 IR: 3400、2950、2900,1720、1040cm-1 各化合物1〜11の1H−NMRデータを、それぞれ化合
物1〜4は表1−1および1−2、化合物5〜8は表1
−3および1−4、化合物9〜11は表1−5および1
−6に示す。
を確認した。 IR: 3400、2950、2900,1720、1040cm-1 各化合物1〜11の1H−NMRデータを、それぞれ化合
物1〜4は表1−1および1−2、化合物5〜8は表1
−3および1−4、化合物9〜11は表1−5および1
−6に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】各化合物1〜11の構造式を以下に示す。
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【発明の効果】本発明により、Cimicifuga foetida L.
に含有される新規テルペン化合物が得られる。
に含有される新規テルペン化合物が得られる。
【図1】本発明の実施例1(a)において得られた、メ
タノール、n−ヘキサン、酢酸エチルおよびn−ブタノ
ール抽出物質の画分パターンを示すクロマトグラムであ
る。
タノール、n−ヘキサン、酢酸エチルおよびn−ブタノ
ール抽出物質の画分パターンを示すクロマトグラムであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/70 ADZ A61K 31/70 ADZ 35/78 ABE 35/78 ABEC (72)発明者 門田 重利 富山市五福末広町2556−4−2−402
Claims (4)
- 【請求項1】 式(I): 【化1】 (ただし、R1はβ−キシロシルまたはトリ−O−アセ
チル−β−キシロシルを示す)で表わされるテルペン化
合物。 - 【請求項2】 式(II): 【化2】 (ただし、R2はβ−キシロシルで、R3は水素;または
R2はトリ−O−アセチル−β−キシロシルで、R3はア
セチルを示す)で表わされるテルペン化合物。 - 【請求項3】 式(III): 【化3】 (ただし、R4はβ−キシロシルで、R5、R6およびR7
は共に水素;R4はトリ−O−アセチル−β−キシロシ
ル、R5およびR7は共にアセチルでR6は水素;または
R4はβ−キシロシル、R5およびR7は共に水素でR6は
水酸基を示す)で表わされるテルペン化合物。 - 【請求項4】 式(IV): 【化4】 (ただし、R8はβ−キシロシルで、R9、R10およびR
11は共に水素;またはR8はβ−キシロシル、R9および
R11は共に水素で、R10は水酸基を示す)で表されるテ
ルペン化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7184116A JPH0931094A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | 升麻中に含有されるテルペン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7184116A JPH0931094A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | 升麻中に含有されるテルペン化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0931094A true JPH0931094A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16147668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7184116A Pending JPH0931094A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | 升麻中に含有されるテルペン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0931094A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1372684A1 (en) * | 2001-03-12 | 2004-01-02 | Mayo Foundation For Medical Education And Research | Methods of reducing beta-amyloid polypeptides |
US6767560B2 (en) * | 2002-01-22 | 2004-07-27 | Paul H Paek | Fabrication method of oral care composition |
WO2008069604A1 (en) * | 2006-12-08 | 2008-06-12 | Whan In Pharm Co., Ltd | Composition comprising the mixed herbal extract of aralia cordata thunb. and cimicifuga heracleifolia kom. for preventing and treating inflammatory disease and pain disease |
EP2438921A1 (en) | 2010-10-11 | 2012-04-11 | Universität Innsbruck | 23-O-Acetylshengmanol-3-O-beta-D-xylopyranoside and its medical use |
US10598395B2 (en) | 2018-05-15 | 2020-03-24 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Climate-control system with ground loop |
-
1995
- 1995-07-20 JP JP7184116A patent/JPH0931094A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1372684A1 (en) * | 2001-03-12 | 2004-01-02 | Mayo Foundation For Medical Education And Research | Methods of reducing beta-amyloid polypeptides |
EP1372684A4 (en) * | 2001-03-12 | 2005-06-08 | Mayo Foundation For Medicaledu | PROCESS FOR REDUCING BETA AMYLOID POLYPEPTIDES |
EP2298329A1 (en) * | 2001-03-12 | 2011-03-23 | Mayo Foundation For Medical Education And Research | Methods of reducing beta-amyloid polypeptides |
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US10598395B2 (en) | 2018-05-15 | 2020-03-24 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Climate-control system with ground loop |
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A02 | Decision of refusal |
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