JPH02269830A - 防水加工布帛 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はテント、防水シート、防水衣料、雨具など・・
・・・に適した防水加工布帛に関するものである。

〈従来の技術〉 従来、防水布帛として、主に、疎水性繊維、例えば、ポ
リエステル繊維、ナイロン、あるいはレイヨン、ポリビ
ニルアルコール繊維などの化学繊維を緻密に製編織して
得た織布、編布などの布帛、またはこれらの化学繊維か
らなる布帛を基布とし、これに撥水剤、例えば、シリコ
ーン樹脂系撥水剤、ウレタン樹脂系撥水剤、塩化ビニル
樹脂系撥水剤、フッ素樹脂系撥水剤、ポリオレフィン系
撥水剤などで加工した防水加工布帛、ウレタン樹脂、シ
リコーン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系
樹脂、フッ素系樹脂、ゴムなどの疎水性樹脂を基布の一
面または両面に塗布したシート、あるいは疎水性樹脂の
フィルムと基布との積層シートが使用されている。

〈発明が解決しようとする課題〉 従来の、基布に樹脂加工した防水布帛は、それぞれの用
途によって構成と要求性能が異なる。例えば、ハツチカ
バー、トラックシート、工事用シート、野積みシートな
どの用途に用いられる場合には各種強力特性が要求され
、また防水衣料、防水具、雨具などの用途には表面摩擦
強力、耐屈曲性などの特性が主として要求される。しか
しながら、全てに共通する要求性能として軽量化がある
。

防水布帛の軽量化は基布を軽量化することにより、ある
いは塗布樹脂量を減らすことにより達成されるが、基布
を軽量化すると引裂強力、切断強力などが低下するのみ
ならず、耐屈曲性の低下をまねく。また、塗布樹脂の量
を少なくすると表面引掻強力、摩擦強力の低下を招き、
防水性を低下させることになる。また塗布樹脂が基布か
ら剥離しないことら防水布帛に欠かせない要求性能であ
る。

本発明の目的は、引裂強力、切断強力などを大きく低下
させることなく、軽量で防水性のよい防水加工布帛を提
供することにある。さらに耐屈曲性および塗布樹脂の耐
剥離性ならびに耐摩擦性に優れた防水加工布帛を提供す
ることにある。

〈課題を解決するための手段〉 本発明は、繊維断面において凹部が２〜８個存在してい
る異形断面繊維で構成された編織布を基布とすることを
特徴とする防水加工布帛である。

本発明の防水加工布帛を構成する凹部が２〜８個存在し
ている異形断面繊維は、可紡性重合体を特定の異形断面
紡糸口金を用いて湿式紡糸法、乾丈 ・紡糸法、溶融紡糸法によって紡糸して得た異形断面繊
維を延伸し、熱処理して得た繊維である。

そして、この異形断面繊維を普通の紡績機にかけられる
平均繊維長３５ａ＋以上の短繊維とした後、らしくは該
繊維のトウを公知のパーロックまたはコンバータ一方式
により切断して、平均繊維長７０〜３０ｈａの範囲のス
ライバーとした後、紡績して紡績糸とし、あるいはフィ
ラメント糸の状態で製編織することにより、布帛化され
る。

そして、可紡性重合体としては、ポリエチレンテレフタ
レート、エチレンテレフタレート系共重合体、ポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル類、６−ナイロ
ン、６ローナイロン、６１０−ナイロン、芳香族系ポリ
アミドなどのポリアミド類、ポリビニルアルコール、ビ
ニルアルコール系共重合体、ポリアクリロニトリル、ア
クリロニトリル系共重合体、塩化ビニル系重合体などの
ビニル重合体類、さらにアリレート系樹脂、酢酸セルロ
ースなどが挙げられる。好ましくはポリエステル類、ポ
リアミド類、ポリビニルアルコールあるいはビニルアル
コール系重合体である。

本発明において基布を構成している繊維は、このような
可紡性重合体からなるもので、その繊維断面において凹
部が２〜８個存在した異形断面を有している。なおここ
で賃う凹部・とは、凹部を囲む両凸部の共通接線を引い
た場合に該接線よりＷ、推測に存在している凹部のこと
を意味する。そして、このような凹部を２〜８個有する
繊維としては、例えば第１図に示されるような凹部（２
）を有した繊維であり、図中１が凹部を囲む凸部である
。第１図では凹部が４個存在している。本発明では凹部
が２〜８個あらねばならず、好ましくは２〜４備である
。凹部が１個以下の異形断面繊維あるいはほぼ丸断面に
近い繊維では、紡績糸あるいはフィラメントの集束体と
した場合に嵩高性が得られないために、布帛の重量低減
が図れないと共に塗布樹脂との剥離強度が充分に向上し
ない。

が向上しない。一方、凹部が８個越えると異形のΔ 効果が減少し、普通の丸断面繊維と同様の状態になり同
上の理由により好ましくない。

本発明の凹部を２〜８個有する異形断面繊維は、湿式紡
糸法、乾式紡糸法、あるいは溶融紡糸法で紡糸するに際
し、紡糸口金として、例えば、Ｎ型、Ｔ型、Ｙ型、中型
、Ｅ型、Ｈ型、Ｘ型などの形状を有するノズルを設けた
ものを用いることによって得られる。紡糸して得た異形
断面繊維は延伸、熱処理によって必要な繊維性能を付与
した繊維とし、更に必要に応じて油剤を付与して、好ま
しくは繊度１〜ｌＯデニールの太さの繊維とする。得ら
れた繊維は紡績糸としであるいはマルチフイラメン、ト
として製編織される。この際、凹部を２〜８個有する繊
維以外の繊維を併用してもよい。

次に、本発明の異形断面繊維を図面で説明する。

第１図および第２図は本発明の凹部を２個以上有する異
形断面繊維を例示する模式図である。第１図は凹部を４
個有する異形断面繊維の説明図であり、１は凸部、２は
凹部である。第２図は種々の異形断面繊維を例示した模
式図であり、図中（１）は凹部を２個、（２）は３個、
（３）は２個、（４）は２個、（５）は２個有している
。第３図は基布に疎水性樹脂を付与して得た防水加工布
の模式図であり、図中（１）は布帛の一面に樹脂被覆層
を形成した防水加工布帛であり、（２）は基布の両面に
樹脂被覆層を形成した防水加工布帛である。そして、３
は基布、４は樹脂被覆層である。

本発明の防水加工布帛は、繊維断面において凹部が２〜
８個存在している異形断面繊維の紡績糸あるいはフィラ
メント糸を用い、通常の製編織法で織布、編布などの布
帛として後、必要に応じて糊抜き、精練処理し、この布
帛を基布として次いで被覆用樹脂液を塗布するか、ある
いは樹脂液中に浸漬するなどの方法で基布に樹脂液層を
形成し、固化し、更に必要に応じて熱処理を行って防水
加工布帛とする。また、被覆用樹脂をあらかじめ製膜し
てフィルム化し、それを基布に接着剤で接着あるいは熱
圧着する方法ら用いることができる。

さらに表面に単に撥水剤を付与する方法も用いることが
できる。

本発明で規定する異形断面繊維を用いて作った基布は、
単繊維相互の接触面積が減少し、摩擦力が低減するため
、繊維の強力利用率が向上し、そのために基布の強力も
向上したものとなり、基布の重量を減らすことができる
。更に、樹脂加工においてら樹脂の投錨効果が出て来る
ために、基布と被覆樹脂層との接着強力が高くなり、樹
脂の塗布量を減らすことができ、十分な防水性、耐屈曲
性を何する防水布帛とすることができる。

本発明の防水加工布帛はハツチカバー、トラックシート
、工事用シート、野積みシート、テントなどの厚物シー
ト、衣料用、雨具、防水布などの薄物シートなどに使用
される。

〈実施例〉 次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で説明するが
、本発明はこれら実施例に限定されるしのではない。な
お、実施例中の部あるいは％は断りのない限り重量に関
するものである。

実施例！ 溶液粘度［η］＝（１，６８のポリエチレンテレフタレ
ートをＴ型ノズルの紡糸口金を用い、紡糸温度２９５℃
で紡糸し、熱水中で延伸し、熱固定して、単離を礒：ａ
長５１ｍｍに切断してステーブルｍ維とし、このステー
プル繊維を用いて通常のスフ紡績により綿番手１０°８
の紡績糸を得た。次いで、この紡績糸を用いて製織して
織布とした。

一方、基布の被覆用樹脂として、可塑剤および安定剤を
添加した重合度１７００の塩化ビニル樹脂ベースト液を
調整し、この塩化ビニル樹脂ペースト液中に該基布を浸
漬し、基布の重量にたいして塩化ビニル樹脂の付着率Ｕ
　１１００％となるように除液し、次いで１００℃の加
熱炉で５分間処理し、予備固化した後、更に１８０℃の
加熱炉で１分間キュアーして防水加工布帛とした。この
防水加工布帛の性能を表１に示した。

比較例１ 実施例１と同様の方法で、通常のＯ型ノズルの紡糸口金
を用いて紡糸し、延伸、熱固定して単繊維繊度１．５デ
ニールの丸断面繊維を得た。この繊維をステープル繊維
とし、紡績糸とした後、製織して得た織布を用い、実施
例１と同様に樹脂加工して防水加工布帛を作った。この
防水加工布帛の性能を表１に示した。

表　　　　　　ま ただし、織組織は 実施例１が１０°”／ｌ　Ｘ　　１０”／ｌ　　、　　
４６Ｘ４４比較例１が　１０”　／ｌ　ｘ　　ｌｏ’　
＠／ｌ　　；　　４９ｘ　４７また上記両防水加工布帛
を揉み処理して、塗布した塩化ビニル樹脂層の剥離性を
調べたところ、実施例１の方が耐剥離性の点で優れてい
た。

すなわち、実施例の防水加工布帛は軽量化されたもので
あるにもがかわらず、引裂強力が高く、繊維の強力利用
率に優れており、さらに樹脂層の耐剥離性にも優れたい
た。

実施例２ 実施例１のポリエチレンテレフタレートの紡糸において
、Ｙ型ノズル孔の紡糸口金を用いて紡糸して、第２図（
２）に示したＹ型異形断面繊維を得た。この繊維に通常
の処理を行って単繊維繊度１５デニール、繊維長ＳＬａ
ｍのステープル繊維を得た。

このステーブル繊維を紡績糸とした後、製織し、さらに
染色して基布を得た。そしてその−面にウレタン樹脂組
成液を樹脂量として約２５ｇ／ｍ’塗布し、１２５℃の
加熱炉で５分間処理し、次いで１５０℃で２分間キュア
ーを行って防水加工布帛を得た。　この防水加工布帛は
透湿度１７５０ｇ／＊”であり、スコツト型耐揉試験機
による耐揉試験を荷重１　ｋｇ、１０００回行った結果
、被覆層の剥離は生じていない。このものは雨具衣料と
して好適な布帛であった。

比較例２ 実施例２の紡糸において、通常のＯ型ノズル孔の紡糸口
金を用いて同様に紡糸し、得られた繊維（はぼ丸断面）
で実施例２と同様に基布とし、ウレタン樹脂加工を行っ
て防水加工布帛を得た。

この防水加工布帛は透湿度１５５０ｇ／ａ”であり、耐
揉試験を実施例２と同じ条件で行った結果、４５０回で
布帛層の剥離が生じてしまった。

〈発明の効果〉 以上に述べたように、凹部を２〜８個有する異形断面繊
維を用いると繊維の強力利用率が向上し、基布の強力が
高くなり、基布の重量を低減させることができる。更に
、樹脂加工における樹脂の投錨効果が出て来るため、基
布と樹脂層と・の接着強力か高く、耐屈曲性の優れた防
水加工布帛を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は凹部を４個有する異形断面繊維の一例の断面図
であり、第２図は本発明に用いることができる種々の異
形断面繊維の断面図である。第３図は防水加工布帛の断
面構造の模式図である。 特許出願人　株式会社　り　ラ　し

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 繊維断面において凹部が２〜８個存在している異形断面
   繊維で構成された編織布を基布とすることを特徴とする
   防水加工布帛。