JPS61113852A - タイヤ補強用織物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はタイヤ補強用織物に関し、特にラジアルタイヤ
のカーカス部の補強織物として好適なタイヤ補強用織物
に関する。

（従来の技術） 従来タイヤ補強用織物としては、経糸としてタイヤコー
ドを密に配列し、これに緯糸を粗々間隔で配したすだれ
織と呼ばれる織物が一般に用いられている。経糸はタイ
ヤ補強材としての役割を担うもので、ポリアミ、ド、ポ
リエステル等の高強力繊維をコード状に撚糸したものが
一般に使用されておシ、一方線糸は経糸コードを所定間
隔で形態保持する役割を担うもので、綿糸、レーヨン糸
などの紡績糸が従来一般に使用されてきた。

タイヤ補強用織物はゴムとの接着性を強固にするために
接着剤処理を施され、次いで高温でベーキング処理され
、しかる後未加硫ゴムをカレンダートッピングして補強
層とし、これを用いてタイヤ成形後加硫工程を経てゴム
との強固な加硫接着力が得られる。タイヤ補強効果を十
分発揮させるためＫは、経糸に対しては高強力、耐熱性
、耐疲労性、耐加水分解性、ゴムとの良好な接着性等が
要求され、従来かかる要求性能を充足させるため−Ｓｔ
々改良工夫がなされてきたが、緯糸に対しては従来あま
り厳しい要求がなされておらず、従つて理想的な緯糸に
対する技術的追求が十分とはいえなかった。しかしなが
ら昨今の高速大量輸送、快適乗心地等のより高度のタイ
ヤ要求性能を充足させるためには、経糸はもとより緯糸
に対しても十分な配慮をする必要示あることが認識され
るに至つた。そして緯糸に対する要求性能としてはまず
第一にゴムとの接着性に優れていることが挙げられ、特
にラジアルタイヤの補強用織物における緯糸としては、
ゴムとの接着性に加えて、接着剤処理後の高温ベーキン
グ処理後も８０％以上、好ましくは１００％以上の残留
伸度を保有していることがタイヤ成型時に経糸コードを
タイヤ中に均一に拡開分布させる上で重要であることが
判明してきた。

従来、ラジアルタイヤ補強用織物における高伸度緯糸に
関しては、ナイロン６、ナイロン６６、ポリエステル等
の未延伸糸を芯糸とし、これに綿なＨのステープルファ
イバーを被覆してコアヤーンとなし、これを緯糸に用い
る例（ＵＳＰ　３，８２８゜５４４号明細書）や、高速
紡糸されたポリエステル未延伸糸に綿をまきつけたコア
ヤーンを用いる例（ＵＳＰ　４，０２４，８９５号明細
書）、あるいはポリエステル未延伸糸を熱処理して残留
収縮率（乾熱１５０”Ｃ）を±２％以下にしたものを用
いる例（特開昭５２−７０１６７号公報）、配向度Δｎ
が１３Ｘ１０−”〜８０Ｘ１０　　の高配向ポリエステ
ルフィラメントを用いる例（特開昭５２−１２４９７３
号公報）など　　゛・が提案されている。しかし、これ
ら従来技術で提案されているナイロン６、ナイロン６６
、ポリエステル等の未延伸糸或は高配向未延伸糸は、ゴ
ムとの接着性において未だ十分とはいえず、特にゴムと
の接着性改善のための接着剤処理に引き続く２３０〜２
５０℃の高温ベーキング工程で熱劣化を受け、ベーキン
グ後の伸度が大巾に低下する欠点に綿などのステープル
７１イバーを被覆する方法によっである程度改善される
が、この方法では被覆工程を付加する分だ２け；ストア
ツブとなシ、また高温ベーキング工程の温度が所定温度
範囲よシも高温側にバラついて例えば２５０℃を越える
温度に曝された場合には、綿の被覆層があっても伸度低
下を十分防ぐことが困難であるという欠点があった。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明はタイヤ補強用織物における前記従来の緯糸の欠
点をすべて解消するものであシ、特にゴムとの接着性が
極めて優れ、かつゴムとの接着性改善のための接着剤処
理に引き続く高温ベーキング後も熱劣化による緯糸の伸
度低下が実質的に生じずかつ熱寸法安定性に優れたタイ
ヤ補強用織物Ｃ特にラジアルタイヤ補強用織物として好
適なタイヤ補強用織物ノを提供せんとするものである。

、　Ｃ問題点を解決するための手段ノ 即ち、本発明は経糸と緯糸とから構成されるタイヤ補強
用織物において、緯糸がナイロン４６系繊維またはこれ
と他の繊維との混合繊維ｌからなることを特徴とするタ
イヤ補強用織物に関する。

本発明は緯糸に特徴があるものであって、経糸には特に
制限はなく、経糸としては従来タイヤ補強用織物に一般
に使用されているポリアミド、ポリエステル等のコード
がすべて使用でき、また織物の織組織自体もすだれ織で
代表される従来タイヤ補強用織物として公知のいかなる
織組織であってもよい。

本発明において緯糸として使用するナイロン４６系繊維
とは、繊維を構成するポリマー成分が、囚繰返し単位の
８５モルチ以上、好ましくは９０％　／Ｉ／　％以上が
一般式（−ＮＨ（ＣＨ２ｈ−ＮＨＣＯ（Ｇ（！、）４−
ＣＯ＋　で示されるテトラメチレンアジパミド単位から
なるテトラメチレンアジパミドの”単独重合体または共
重合体、ま九はΦ）前記＠成分が繊維を構成する重合体
の５０重量％以上、特に７０重量％以上を占めるような
ポリマーから成るもの（ポリマーブレンドまたはポリマ
ー複合物）をいう。

前記１５モルチ以下の共重合成分としては例えばＩ−カ
ブ２ミド、ヘキサメチレンアジパミド、ヘキサメチレン
テレフタラミド、り／デカメチレンテレフタラミド等を
挙げることができるが、これら例示の化合物に限定され
るものではない。本発明で使用するナイロン４６系繊維
は９６．３％の濃硫酸溶液中に重合体濃度が１ｏ岬／−
になるように溶解し、２０℃で測定した相対粘度が２．
４以上、特に２．７以上のものが好ましい。

またポリマーブレンド、ポリマー複合物成分としては、
例えばポリ〔８−カブ２ミドノ、ポリ（ヘキサメチレン
アジパミドノ、ポリ（ヘキサメチレンチレフタラζトノ
、ポリ（クンデカメチレンテレフタラミトノ等のボリア
オド、エチレンテレフタレート系のポリエステル類、ブ
チレンテレフタレート系のポリエステル類を挙げること
ができるが、これら例示の化合物に限定されるものでは
ない。ここでポリマー複合物とはサイド・バイ・サイド
型やシース・；ア型の複合形態、海−島型の複合形態等
の任意のポリマー複合形態のものを意味する。

ナイロン４６系繊維の形態は短繊維状にカットしたもの
・を使用して紡績糸としたものでもよく、また長繊維状
のマルチフィラメントでもよい。ナイロン４６系繊維の
性状は紡滅糸とする場合は延伸糸であるのがよく、マた
マルチフィラメント状で使用する場合は未延伸糸、高配
向未延伸糸および延伸糸のいずれでもよい。特にラジア
ルタイヤ補強用織物の緯糸としては、タイヤ成型時に経
糸コードの拡開に追従して高度に伸長する特性が要求さ
れるので、接着剤も理に引続くベーキング処理後も８０
％以上の伸度を保持するような未延伸　　　、′ｌマル
チフィラメントまたは高配向未延伸マルチフィラメント
であるのがよい。

本発明における緯糸はナイロン４６系繊維のみからなる
ものでもよく、またナイロン４６系繊維と他の繊維との
混合繊維からなるものでもよい。

等を挙げることができるが、これらの例示態様に限定さ
れるものではない。混合繊維全体中のナイロン４６系繊
維の混合割合は、ナイロン４６系繊維が３０重量％以上
、特に５０重量−以上となるようにするのがよい。ナイ
ロン４６系繊維と混合する相手繊維は特に限定するもの
ではないが、ゴムとの接着性および耐熱性が優れたもの
を選定するのがよく、特に天然綿、ポリノジック等のセ
ルロース系繊維が好ましい。本発明で使用するナイロン
４６系繊維は耐熱性に優れているため、これを単独で緯
糸として使用して勿論よいが、ナイロン４６系繊維の！
れシに綿糸やＡＩｉ！短繊維を巻き付けた緯糸とするこ
とにより、耐熱劣化性およびゴムとの接着性をより一層
向上させることができる。

緯糸がマルチフィラメントである場合は、各フィラメン
トがバラクないように適宜集束性を与えるのがよく、例
えば０．１〜３Ｔ／１０ｃ１１程度の実撚りを入れるか
または流体交絡処理（所謂インターレース処理ノを施し
てフィラメント同士を絡み合わせるのがよく、特にクイ
２メン）Ｋ巻縮を付与することによシ適宜集束性を得る
と共に該巻縮により経糸コードの間隔保持機能の向上お
よびゴムとの接接性の向上作用を併せ発揮させることが
好ましい。

緯糸の太さおよび強力は従来タイヤ補強用織物に一般使
用されている範囲のものとすればよく、通常太さは約１
００〜４００　ｄ、強力は約１５０〜４００ｇ程度でタ
イヤの種類に応じて適宜選択すればよい。

本発明のタイヤ補強用織物は、ラジアルタイヤおよびバ
イアスタイヤのカーカス部の補強織物として使用される
が、経糸コードがポリエステルタイヤコードからなるラ
ジアルタイヤのカーカス補強織物として特に好適である
。

（作　用） 本発明において緯糸として使用するナイロン４６系繊維
またはこれと他の繊維との混合繊維は、ナイロン４６系
繊維がゴムとの間で強固な接着性を示し、これＫよシタ
イヤ補強用織物とゴムとの間の全体の接着力が向上し、
タイヤのセパレージ、ン現象が防止できる。

また本発明においてナイロン４６系未延伸マルチフィラ
メントまたは高配向未延伸マルチフィラメントを単独で
用いま九はこれに他の繊維を巻付け、肪出巻付けまたは
交撚した緯糸をラジアルタイヤのカーカス部の補強用続
物に使用した場合、該未延伸糸または高配向未延伸がゴ
ムとの接着剤処理に引続く高温ベーキング処理によって
も熱劣化による伸度低下が殆んど生じない為、該高温ベ
ーキング処理後もなお８０％以上、特に１００チ以上の
残留伸度を有しておシ、腋緯糸はラジアルタイヤ成型時
の経糸コードの拡開に追従して伸長し、経糸コードの均
一な分布を達成し、これによシラシアルタイヤのユニ７
オーミディが向上する。

更に本発明において緯糸として使用するナイロン４６系
高配向未延伸糸および延伸糸は乾熱収縮率〔１６０℃×
３０分）が５チ以下と小さく、従ってタイヤ補強用織物
の熱寸法安定性が良好となる。

本発明において緯糸が巻縮を付与したマルチフィラメン
トである場合、経糸コードと緯糸との摩擦力が大となり
、経糸コードの間隔を所定間隔に確実に保持することが
でき、またゴムとの接着表面積が大となるので接着力も
一段と向上する。

（実・施例） 実施例１ 相対粘度２．９　（９６，３％濃硫酸中、重合体濃度１
゜ダ／−１２０℃で測定）のナイｏ／４６（ｇ−カグロ
ラクタム５モルチ共重合物、ＤＳＣで測定した融点２８
３℃ノチップを原料とし、孔径０．３００、孔数４８の
紡糸口金を用いて３１０℃で溶融紡出し、室温の冷却風
を吹き当てて冷却固化後油剤を付与し、インターレース
処理した後３５００ｍ／ｍｉｎの紡糸速度で引取つたナ
イロン４６の高配向マルチ７１イ２メント（２５０ｄ／
４８ｆ、伸度１６５　’１６　）を、チーズ状で１２０
℃で乾熱処理して伸度１６０　％、１６０℃乾熱収縮率
３．１となしたものを緯糸とし、経糸としてポリエチレ
ンテレ７タレートタイヤコード（１０００ｄＸ２本撚）
を用いて常法によシタイヤコードすだれ織物を織成した
。

かくして得たすだれ織物を次いで常法に従ってポリエス
テルタイヤコード用ＲＦＬ樹脂液でディップ処理し、１
４０℃で３分間乾燥した後２４０’Ｃの熱風を吹きつけ
て３分間ベーキング処理した。

次にベーキング処理後のすだれ織物から緯糸のみを損傷
させないように取シ出して、テンシ胃ンによシ伸度を測
定したところ、１５０％であり、ベーキング処理後の伸
度保持率は９４％であった。

前記方法によシ得たベーキング処理後のすだれ織物にト
ッピングカレンダー掛けして厚さ１．２ｕのトッピング
カレンダー掛けすだれ織物を作り、その表面に前記ナイ
ロン４６の高配向マルチフィラメント緯糸に前記ＲＦＬ
樹脂液でディップ処理した緯糸を、すだれ織物の経糸方
向に平行に幅５關に充填して引き揃え、更にその上に前
記と同一のトッピングカレンダー掛は後のすだれ織物を
かぶせて圧着しくその際、後の剥離テストのつかみ代相
当分としてサンプル端部に剥離紙をはさんでおくノ、次
に、この圧着成形物を１４０℃で４５分間プレス加硫し
て剥離テスト用サンプルを作シ、オートグラフを用いて
常温下剥離速度５０ｕ／分で剥離テストを行った。その
結果、緯糸表面は全面ゴムで被覆されており、緯糸表面
が露出している部分は皆無であった。

実施例２ 紡糸速度を５００ｍ／ｍｉｎとし、ポリマー吐出量を変
更した以外は実施例１と同様にしてナイロン４６の未延
伸マルチフィラメントを製糸Ｃ２分割巻取ノし、次いで
４０℃のホットローラおよび２００℃のホットプレート
を用いて３．０倍の延伸を行ない、１００ｄ／２４　ｆ
のナイロン４６の延伸糸を得、該延伸糸をエアジェツト
押込式の機械巻縮賦与装置（ヒースコート社製）を用い
て巻縮を付与してナイロン４６のマルチフィラメント巻
縮系Ｃ強度３．ＯｊＦ／ｄ、伸度１４５チ、１６０℃乾
熱収縮率１．５％ノを製造した。

かくして得たナイロン４６のマルチフイラメント巻縮糸
を緯糸とし、経糸としてポリエチレンテレフタレートタ
イヤコード（１０００ｄＸ２本撚）を用いて常法により
タイヤ；−ドすだれ織物を織成した。次に、このすだれ
織物を実施例１に示したと同一の条件でＲＦＬディップ
処理、乾燥およびベーキング処理した後、実施例１と同
様にベーキング処理後の緯糸の伸度を測定したところ、
１３８チであシ、ベーキング処理後の伸度保持率は９５
チであった。

また本例の緯糸を実施例１に示したと同様の方法によシ
ゴム中に埋め込んで剥離テストを行なった結果、緯糸表
面は全面ゴムで被覆されておシ、緯糸表面が露出してい
る部分は皆無であった。

実施例３ 実施例１で得たポリエステルタイヤコードすだれ織物を
用いて常法によシ乗用車用ンジアルタイヤを成型したと
ころ、得られたラジアルタイヤは′　　ラジアル７オー
スバリエーシぎンが小さく、従ってタイヤ中でタイヤ；
−ドが均一に分布していることがわかりた。

（発明の効果） 本発明によればゴムとの接着性（特に緯糸とゴムとの接
着性）が優れたタイヤ補強用織物が得られ、また本発明
で緯糸に使用する高伸度ナイロン４６系マルチフィラメ
ントは耐熱性が非常に優れておシ、ゴムとの接着性を改
善するための接着剤処理に引続く高温ベーキング処理後
も伸度低下が実質的になく、従ってラジアルタイヤのカ
ーカス補強用織物として特に好適であり、ユニ７オミテ
イの優れたラジアルタイヤを成型するととができる。更
に本発明で緯糸に使用するナイロン４６系繊維は熱に対
する寸法安定性に優れているため、ベーキング処理のす
だれ織物の寸法変化が殆んどなく、またカレンダートッ
ピング後のタイヤ中間製品の寸法安定性も非常に良好で
ある。

特許出願人　　東洋紡績株式会社 ｉ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、経糸と緯糸とから構成されるタイヤ補強用織物にお
   いて、緯糸がナイロン４６系繊維またはこれと他の繊維
   との混合繊維からなることを特徴とするタイヤ補強用織
   物。 ２、緯糸がナイロン４６系の未延伸マルチフィラメント
   からなる特許請求の範囲第１項記載のタイヤ補強用織物
   。 ３、緯糸がナイロン４６系の高配向未延伸マルチフィラ
   メントからなる特許請求の範囲第１項記載のタイヤ補強
   用織物。 ４、緯糸がナイロン４６系の未延伸または高配向未延伸
   マルチフィラメントの巻縮糸からなる特許請求の範囲第
   １項記載のタイヤ補強用織物。 ５、経糸がポリエステル繊維またはポリアミド繊維のコ
   ードである特許請求の範囲第１項記載のタイヤ補強用織
   物。 ６、経糸がポリエステル繊維のコードからなり、緯糸が
   ナイロン４６系の未延伸または高配向未延伸マルチフィ
   ラメントからなる特許請求の範囲第１項記載のタイヤ補
   強用織物。