JPH0156187B2 - - Google Patents

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JPH0156187B2
JPH0156187B2 JP62090705A JP9070587A JPH0156187B2 JP H0156187 B2 JPH0156187 B2 JP H0156187B2 JP 62090705 A JP62090705 A JP 62090705A JP 9070587 A JP9070587 A JP 9070587A JP H0156187 B2 JPH0156187 B2 JP H0156187B2
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sheet
weft
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yarn
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Tsutomu Oohayashi
Hidemoto Hiraoka
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Hiraoka and Co Ltd
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Hiraoka and Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は通風性シートに関するものである。更
に詳しく述べるならば、本発明は取扱いの容易な
農林土木建築用通風性シートに関するものであ
り、この通風性シートは、必要に応じて熱縫合が
可能なものである。
〔従来の技術〕
通風性のある農林土木建築用シートとしては、
防風ネツト、養生ネツトなどが実用されている。
従来の通風性シートとしては、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリオレフイン樹脂、又はポリ塩化ビニリデ
ン樹脂からなる繊維糸条、特にモノフイラメント
糸条によつて構成された粗目織物又は編物、或
は、前記樹脂により被覆された糸条を用いて粗目
に製編又は製織された編物又は織物が用いられて
いた。
ポリ塩化ビニル又はポリ塩化ビニリデン繊維糸
条からなる編織物の場合、これらを相互に熱縫合
すると、繊維糸条の熱縫合部分において、繊維が
溶融し、互に他と接着するが、しかしこの接合部
分の強度が低下するという欠点があつた。また、
樹脂被覆糸条を用いて編織物を製造する場合、糸
条表面摩擦抵抗が大きいために製編織工程が困難
で製造効率が低く、又糸条交叉部が盛り上つて、
使用上、外観上好ましくなかつた。又両者共に、
製品中の糸条間のスリツプが著しく、粗剛で、し
かも嵩高であるため、取扱いが難しいなどの致命
的な欠点があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、比較的軽量であり、柔軟で屈
曲性に富み、取扱いの容易な通風性シートを提供
することである。
本発明の他の目的は、糸条間のスリツプやホツ
レがなく、実用性十分な強度と耐久性を有する通
風性シートを提供することである。
本発明の更に他の目的は、必要に応じて熱縫合
が可能であり、かつ熱縫合部分が実用上十分に高
い強度を有することのできる、通風性シートを提
供することである。
〔問題点を解決するための手段・作用〕
本発明の通風性シートは、少なくともそれぞ
れ、互に糸間間〓をおいて平行に配置されかつ、
それぞれマルチフイラメント糸条からなる経糸
と、および、緯糸とを含む糸条により構成された
粗目織物状基布と、前記糸条の融点、又は熱分解
温度よりも少なくとも5℃低い融点を有し、かつ
前記糸条を被覆している熱可塑性重合体被覆層と
を含むシートであつて、前記重合体被覆層は、前
記糸条を被覆した前記熱可塑性重合体の発泡体層
を前記糸条とともに押圧したものであつて、かつ
前記糸条の交差点を包み込んでこれら糸条を互に
固定しており、かつ、前記重合体被覆層により被
覆押圧された糸条の断面形状が、前記シートの平
面に平行に偏平化されていて、この断面形状のシ
ート平面に平行な方向における長さl1と、シート
平面に直角な方向における長さl2との比が、1.3:
1〜5:1の範囲内にあることを特徴とするもの
である。
本発明の通風性シートに用いられる粗目織物状
基布を構成している糸条の種類には格別の限定は
ないが、例えば融点を示さないセルロース繊維、
例えば、レーヨン、およびキユプラ、高融点の無
機繊維、例えば、ガラス繊維、および金属繊維、
比較的高い融点を有する合成繊維、例えばポリエ
ステル繊維、芳香族ポリエステル繊維、芳香族ポ
リアミド繊維など、或いは、融点を示さない合成
繊維、例えばビニロン(水不溶性化されたポリビ
ニルアルコール)繊維など、或いはこれらの2種
以上の混用物からなるものなどが用いられる。糸
条の形状は、マルチフイラメントヤーンに限定さ
れるが、それが甘撚り、又は無撚りであることが
好ましい。
これらの糸条のなかで、本発明に有用な基布用
経糸および緯糸としては、100〜5000デニールの
ポリエチレンテレフタレート マルチフイラメン
トヤーン(融点=約260℃)およびビニロン マ
ルチフイラメントヤーン(約220〜230℃で熱分
解)がすぐれた強度を有していて最も好ましい。
被覆された糸条に、所望の偏平な断面形状を与
えるためには、この糸条が、押圧処理により変形
して偏平化されやすいものであることが好まし
く、このために糸条はマルチフイラメントからな
る無撚り糸、又は、甘撚り糸を用いることが好ま
しい。例えば、撚り数120t/m以下のものが好ま
しく、撚り数100t/m以下のもの、例えば50〜
100t/mのものがより好ましい。また糸条はもと
もと偏平な断面形状を有していてもよく、例えば
引揃え糸、又は甘撚り双糸などであつてもよい。
一般に本発明の通風性シートにおいて、発泡重
合体の被覆層によつて被覆された糸条を重合体被
覆層とともに押圧して偏平化するために、加熱プ
レスが施されることがあるが、この高温における
プレス処理によつて糸条の強度が劣化しないこと
が望ましい。
本発明において、基布に用いられる織物状布帛
の組織にも、格別の限定はないけれども、例え
ば、第1A図に示されているような経糸1と緯糸
2とからなる平織、第2図に示されているような
緯糸3を2本の経糸4aおよび4bでからみなが
ら連結している、もじり織、或は、第3図に示さ
れているように、互に平行な緯糸5からなる層の
上に互に平行な経糸6の層が、経糸の方向と緯糸
の方向とが直交するように重ね合わされておりこ
れら経糸6と緯糸5とがからみ糸7により結びつ
けられている、からみ織などが好ましい。
本発明に用いられる基布は粗目のものであつ
て、経糸および緯糸は、それぞれ平行に隣り合つ
ている糸条との間に、約0.5〜約15mmの間〓を形
成していることが好ましく、この糸条間間〓は
1.0〜10mmであることが更に好ましい。
すなわち、経糸および緯糸の間に形成される間
〓空間の面積は約0.25〜225mm2であることが好ま
しく、1〜100mm2であることが更に好ましい。
一般に、本発明に用いられる基布は40〜500
g/m2の目付を有することが好ましい。
本発明に用いられる基布を構成する糸条は、こ
の糸条の融点又は熱分解温度よりも、少なくとも
5℃、好ましくは10ないし20℃、低い融点を有す
る重合体の発泡体により被覆され、この重合体被
覆層とともに押圧偏平化される。そして、これら
糸条は、それらの交差点において前記重合体被覆
層によつて互に包み込まれ、この交差点において
一体的に固定されている。重合体被覆層の融点
と、糸条の融点又は熱分解温度との差が5℃より
も小さいときは加熱押圧工程、高周波又は熱縫合
などの際に糸条の収縮、熔融、劣化等を惹起する
ことがある。
上記被覆用重合体としては一般に100〜250℃の
融点を有する熱可塑性重合体、例えばポリ塩化ビ
ニル、ポリウレタン又はエチレン−酢酸ビニル共
重合体などが用いられる。
本発明の通風性シート上の重合体被覆層は発泡
重合体よりなる多孔質層を押圧し、気孔をおしつ
ぶしたものである。その場合、押しつぶされた気
孔は互に連通していてもよく、或は独立でもよ
く、或は両者の混合であつてもよい。このような
多孔質重合体層を押圧して得られる被覆層には、
押しつぶされた気孔が残存しているので、これが
通風性シートを軽量化し、かつその柔軟屈曲性を
高め、重厚感と弾性とを与えることができる。ま
た発泡重合体層は、押圧処理による糸条の偏平化
も容易にする。
重合体被覆層の重量は、それが熱縫合又は高周
波縫合に十分な量である限り格別の限定はないが
一般に基布重量に対し20%以上であることが好ま
しく、70〜200%であることが更に好ましい。本
発明の通風性シートに加熱又は高周波縫合を適用
することのない場合、重合体被覆層の重量は、基
布重量に対して20〜30%程度であつてもよい。
上述のような重合体被覆層を形成するには、基
布を、重合体および発泡剤を含有する溶液又はエ
マルジヨン中に浸漬し、これを所望の程度に絞
り、乾燥し、必要な発泡熱処理を施せばよい。重
合体溶液又はエマルジヨンを基布に含浸させるに
は、上記の他に、スプレー法、コーテイング法、
或は、ブランシング法などを用いてもよい。ま
た、上記重合体溶液又はエマルジヨンは、当該重
合体以外に、難燃化剤(例えば三酸化アンチモニ
ー)、着色顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、そ
の他の添加剤を含んでいてもよい。上記絞り工程
により、基布中の、重合体溶液を含浸している糸
条は押圧され、偏平となる。
本発明の通風性シートにおいて、第1B図およ
び第1C図に示されているように、互に交差する
被覆された糸条1Aおよび2Bは、それぞれ重合
体被覆層1aを有し、かつシート平面に平行な方
向に偏平な断面形状を有している。このように重
合体被覆層により被覆された糸条を更に偏平化す
るには、前記の工程により発泡重合体被覆層を糸
条上に形成した後、得られた重合体被覆シートに
プレス、エンボス又はカレンダーなどの押圧処理
を施せばよい。前記押圧処理は、平面プレス機又
はプレス(カレンダー)ロールを用いて行うこと
ができる。押圧処理とともにシートに加熱を施し
てもよい。このような加熱のために、プレス機又
はプレスロールの前に加熱装置を配置するか、或
はプレス板、又はプレスロールに加熱装置を組み
込んでもよい。このとき、加熱温度およびプレス
圧力は、被覆に用いられる重合体、および糸条を
構成する物質の種類および所望の偏平化の程度な
どによつて異るが、プレスロールを用いる場合、
一般に20〜150℃、好ましくは50〜130℃の温度お
よび0.1〜50Kg/cm、好ましくは1.0〜20Kg/cmの
範囲内にあることが好ましい。勿論、加熱を伴わ
ない常温押圧もしばしば実用されている。
複合糸条の偏平断面形状は、その偏平度を表わ
す比l1/l2が1.3:1〜5:1の範囲内にあるよう
に所望に応じ適宜に設定することができる。すな
わち、第1D図に示された被覆された糸条2Aの
偏平断面形状において、そのシート平面に平行な
方向における長さl1と、シート平面に直角な方向
における長さl2との比は1.3:1〜5:1の範囲内
に規制され、この範囲内でl1:l2≧2:1以上で
あることが更に好ましい。
比l1:l2が1.3:1より小さいときは、交差する
糸条の接着面積が小さく、従つて接着強度が不十
分となり、また通風性シートの柔軟性が不十分と
なり、嵩高となる。またl1:l2の比が5:1より
大きくなると、シートの強度が低下する傾向があ
り柔軟性も却つて低下する。
上記のように、重合体被覆層により被覆された
糸条が所定の偏平断面形状を有しているので、本
発明の通風性シートは適度の柔軟性と屈曲性、お
よび増大した被覆性と減少した嵩高性とを有し、
かつ糸条の交差点における接着強度が高く、従つ
て取扱いが容易であり、しかも糸条相互のスリツ
プがなく、実用上十分な強度と耐久性を有してい
る。
上述のように、偏平断面形状を有する被覆され
た糸条を得るためには、基布の糸条がその断面形
状を容易に変形して偏平化しやすいものであるこ
とが望ましい。従つて、糸条としては比較的撚り
数の小さな所謂甘撚糸が用いられる。また無撚フ
イラメント糸も、本発明に使用される。
いずれにせよ、本発明において熱可塑性重合体
発泡体の被覆層とともに、糸条を偏平断面形状を
有する状態に、固定化することが重要である。
重合体被覆されたシートに押圧処理を施すと
き、プレス押圧面又はカレンダーロール周面は、
平滑なものであつてもよいし、或は所望の期則的
又は不規則な微細な凹凸を有するものであつても
よい。前者の場合、得られる通風性シートの各被
覆された糸条の重合体被覆層の表面は平滑であ
り、後者の場合、各被覆された糸条の重合体被覆
層の表面に、所望形状、模様の微細凹凸が形成さ
れる。通風性シートの片面のみが平滑で他面に微
細凹凸が形成されていてもよいし、両面に形成さ
れた微細凹凸の形状、模様が互に異なつていても
よい。上記の微細凹凸を糸条に賦与することによ
つて単に美観や光沢を適度に調節するのみなら
ず、通風性シートの屈曲を容易にし、通風性シー
トの柔軟性および取扱い性を助長することができ
る。上記のような目的による微細凹凸賦与は、通
風性シートの分野では全く新規なことである。
本発明の通風性シートは、適当な通風性と隠蔽
性とを有し、構成糸条のほつれや目寄りがなく、
柔軟屈曲性が適度で嵩高性が低いため取扱いが容
易である。
本発明の通風性シートは、その重合体被覆層を
利用して、このシートの所望部分を、基布の融点
又は熱分解温度より低く、重合体被覆層の融点よ
り高い温度に加熱しながらプレスすることによ
り、熱縫合が可能である。この熱縫合のための加
熱には、高周波加熱、熱風加熱、発熱体接触加熱
又はその他既知加熱方法のいずれも適用できる
が、一般には熱風加熱を用いるライスター熱縫合
又は、高周波加熱が用いられる。
例えば第4A図に例示されているように縫合す
べき2枚のシート8および9の端末を重ね合わ
せ、或は第4B図に示されているように、縫合す
べきシート8および9の端末を折り返えして四重
に重ね合わせ、この重ね合せ部分を適宜な加熱方
法により所定温度に加熱しながらプレスし、次に
これを放冷すれば、シート8とシート9は確実に
接合される。このとき、基布内糸条の強力には、
変化がないから縫合されたシートは、実用上十分
な強力を保持することができる。
本発明の通風性シートにおいて、基布中の経糸
および緯糸は、それぞれ互に平行に直線状に伸び
ているものであつてもよいが、基布中の緯糸が、
互に平行に弧状をなして伸びているものであつて
もよい。
第5図において、経糸10は、互に平行に直線
状に伸びているが緯糸11は、互に平行に弧状を
なして伸びている。このとき、緯糸11の両端1
1aおよび11bを結ぶ直線12と、弧の頂点1
3との間の距離Aは、前記直線12の長さBの1
〜5%であることが好ましい。すなわち、直線1
2の長さBが2mならば、距離Aは2〜10cmであ
ることが好ましい。
上記のような弧状に伸びた緯糸を有するシート
を縫合すると、例えば第6図に示されているよう
に共に下向きの弧状をなして伸びている緯糸を有
するシート14および15の各端末を重ね合わせ
ると、この重ね合せ部16においてシート14の
緯糸と、シート15の緯糸とは、互に斜めに交差
するから、これらを加熱加圧して接着すると、強
固な結合部を形成することができる。
また、例えば、第7図に示されているように、
上向きの弧状をなして伸びている緯糸を有するシ
ート17の端末と、下向きの弧状をなして伸びて
いる緯糸を有するシート18の端末とを重ね合わ
せると、この重ね合せ部分19においてシート1
7とシート18の緯糸は互に斜交し、前述と同様
の熱縫合によつて、強固な接合部を形成すること
ができる。
本発明のシートにおいて基布内の経糸および緯
糸は、それぞれ、一定の密度で配置されていても
よいが、シートの縫合予定部分において、基布内
の経糸、および/又は緯糸の密度をその他の部分
における密度よりも大きくしてもよい。
例えば、第8図において、基布内の経糸は、シ
ートの縫合予定部分20および21において、そ
の密度を、他の部分における密度よりも大きくし
ている。また、基布内の緯糸は、シートの縫合予
定部分22および23において、その密度を、他
の部分における密度よりも大きくしている。この
密度の大きい部分は1個所又はそれ以上形成され
ていてもよい。上記のようにすることにより、ミ
シン縫合および熱縫合のいづれの場合でも、縫合
部の強度を増大させることができる。
基布内の緯糸が湾曲している場合でも、基布内
の経糸の密度を、その縫合予定部分、例えば、第
9図に例示されているように、基布の側縁部(み
み部)24および25において、他の部分の密度
より大きくしてもよい。
本発明の通風性シートを熱縫合する際の重ね合
せ方法にも格別の限定はない。例えば、第10図
に例示されているように、シート31とシート3
2を熱縫合するために、それらの端末を重ね合せ
る際に、各シートの端末部分の経糸と緯糸とをそ
れぞれ平行に重ねてもよい。この場合、重ね合わ
された糸条と糸条は、線接触することになるが、
糸条の交差点において4本の糸条が重なり合うこ
とになり重ね合せ部分の厚さは著しく大きくな
り、このような状態を正確に維持したまま、これ
に加熱と、プレスとの両操作を施すことにはやや
困難がある。
上記のような困難を解消するためには、各シー
トの重ね合わされるべき端末部分の経糸、又は緯
糸の少くとも1方が、他と交差するように重ね合
わせることが有効である。
第11図においては、対向するシート33とシ
ート34とにおいて各々の緯糸はそれぞれ対向す
るシートの緯糸と平行に重なり合つているが、各
各の経糸は重なり合うことなく、各々対向するシ
ートの緯糸と交差している。
また、第12図においては、対向するシート3
3とシート34において各々の経糸は、それぞれ
対向するシートの経糸と平行に重なり合つている
が、各々の緯糸は重なり合うことなく、各々対向
するシートの経糸と交差するようになつている。
更に、第13図においては、対向しているシー
ト33とシート34との経糸および緯糸は、それ
ぞれ他シートの経糸および緯糸と平行に重なり合
うことがなく、それぞれ他と交差している。この
ような重ね合わせ方法では、糸条の交差点におい
て、2本の糸条のみが重なり合つており、従つ
て、重ね合わせ部分の厚さが小さく、熱縫合操作
も容易になり、しかも接合強度が高いという利点
がある。
本発明の通風性シートを熱縫合する際、各シー
トがそれぞれ他に直接接触するように重ね合わせ
てもよいが、それらの間に、各シートの重合体被
覆層と、接着性がよく、重合体被覆層とほぼ同じ
温度で溶融し接着性を発揮するような重合体フイ
ルムを挿入し、或いは、2枚のシートの重ね合わ
せ部分、又は2枚のシートのつき合わせ部分の片
面又は両面に、上記重合体フイルムを重ね合せ、
これに熱縫合操作を施してもよい。
上記の重合体フイルムは、各シートの重合体被
覆層と同種の重合体で形成されていることが望ま
しいが、重合体被覆層と良好な接着性を有し、か
つ重合体被覆層とほぼ同一の温度で溶融するもの
であれば、必ずしも同種でなくてもよい。すなわ
ち、重合体フイルムとしては、ポリ塩化ビニー
ル、ポリウレタン、又は、エチレン−酢酸ビニル
共重合体からなるものが望ましく、その厚さは
0.05〜2.0mm程度のものが好ましい。また重合体
フイルムは合成繊維又は天然繊維、無機繊維、半
合成繊維からなる編織物不織物布等の基布上に被
覆されたものであると更に好ましい。
本発明の通風性シートに鳩目等を取りつける場
合、シートの所望部分を折り返えして2重に重ね
合わせ、この重ね合せ部分に熱縫合処置を施して
接合すると、容易に補強された端縁部を形成する
ことができる。このとき、第14図および第15
図に示されているように、シートの折り返えし部
分の密度が、他の部分より大であれば、極めて丈
夫な補強部分を得ることができる。第14図およ
び第15図において、シート40の耳部41は、
他の部分42よりも経糸の密度が大きい。この耳
部41を折り返えして2重に重ね、この耳部41
の端縁部43にロープ44をはさみ、この端縁部
43を除く残部45のみを熱縫合する。すると、
補強された耳部45が形成される。この部分43
に円孔金具を打ち込めば、鳩目46を形成するこ
とができる。また端縁部43には、ロープ44を
収容した空間が形成されている。この場合、熱縫
合にミシン縫合を併用してもよく、ミシン縫合の
みであつてもよい。
本発明の通風性シートは前述のように取扱いお
よび縫合加工が容易で通風性、隠蔽性、および被
覆性が適度であり、防炎性、耐候性および強度な
ども所望に応じて、強化することが可能である。
従つて、本発明の通風性シートは、農林、土木、
建築用は勿論、プール覆い、テニスコート遮光シ
ート、キヤンプテント、内装用シート、などのス
ポーツ用、軒出しテント用、塗装施工の際の塗料
飛散防止用、造船用などの広汎な用途に使用され
るものである。
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明す
る。
実施例 1 撚り数80/mのポリエステルマルチフイラメン
トヤーン(1000デニール)を緯に、また、撚り数
80/mのポリエステルマルチフイラメントヤーン
(500デニール)の引揃え双糸を経に使用して、第
2図に示す如き組織のもじり織を作成した。その
組織は下記の通りであり、糸条間間〓の大きさは
平均3.5mm×3.5mmであつた。
500デニール2×1000デニール/2/7×7(本/2
5.4mm) この基布シートを、下記組成: PVCペースト 100 重量部 DOP(可塑剤) 80 重量部 安定剤 1 重量部 三酸化アンチモン(防炎剤) 30 重量部 顔料(グリーン) 2 重量部 アゾビスホルムアミド(発泡剤) 8 重量部 トリクレン 25 重量部 の重合体組成物処理液に浸漬し、絞り、180℃で
乾燥してゲル化させ、十分に重合体をシートに付
着せしめた。その結果、シートに対し50重量%の
重合体組成物が付着したものが得られた。このと
きの発泡倍率は2倍であつた。このため得られた
発泡重合体被覆シートの見掛け外観は、100重量
%の非発泡重合体を被覆したシートの外観とほぼ
同じであつた。上記重合体被覆シートが60℃以上
の温度を保有している間に、上下1対の冷加圧ロ
ールを有する平滑カレンダーで5Kg/cmの圧力で
上記シートに押圧処理を施した。得られたシート
中の被覆された糸条における比l1:l2は、経約
2.2:1、緯2.5:1であつた。押圧後の重合体被
覆層は、多数の気孔を有し、このため、得られた
シートには弾力があり、肉厚感にすぐれ、しかも
屈曲性に富み、取り扱いの容易なものであつた。
上記のようにして得られた2枚のシートの耳部
を折り返して、第4B図に示す如く重ね合わせ、
その接合面にライスター熱縫合機の熱風ノズルか
ら400℃の熱風を吹き当て、直ちにプレスロール
でプレスして熱縫合を行つた。この縫合部分は良
好な剪断接着強度を示した。
【図面の簡単な説明】
第1A図は、本発明シートの基布に用いられる
平織の組織を示す説明図、第1B図は、第1A図
に示された平織基布を用いて得られる本発明の通
風性シートの断面説明図、第1C図は、第1B図
に示された通風性シートの平面図、第1D図は、
第1B図に示された通風性シートの被覆された糸
条の線D−Dに沿つた断面図、第2図は、本発明
シートの基布に用いられるもじり織の組織を示す
説明図、第3図は、本発明シートの基布に用いら
れるからみ織の組織を示す説明図、第4A図は、
シートの熱縫製の際の重ね合わせの1方法を示す
説明図、第4B図は、シートの熱縫製の際の重ね
合わせの他の方法を示す説明図、第5図は、緯糸
が弧状をなしている本発明シートの一例を示す説
明図、第6図は、第5図に示されているシート
の、熱縫製の際の重ね合わせの一方法を示す説明
図、第7図は、第5図に示されているシートの、
熱縫製の際の重ね合わせの他の方法を示す説明
図、第8図は、本発明のシートに用いられる基布
において、その縫合予定部分の経糸および緯糸の
密度を大きくした場合を示す説明図、第9図は、
第5図に示されたシートにおいて、基布の側縁部
の経糸密度を大きくした場合の説明図、第10,
11,12および13図は、それぞれ本発明シー
トを熱縫合する場合、各糸条の接合方法の一例を
示す説明図、第14図は、本発明シートの一部分
を折り返えし熱縫合した場合の一例を示す断面説
明図、並びに、第15図は、第14図の熱縫合さ
れたシートの平面説明図である。 1,4a,4b,6,10……経糸、1a……
重合体被覆層、2,3,5,11……緯糸、1A
……被覆された経糸条、2A……被覆された緯糸
条、7……からみ糸、8,9,14,15,1
7,18……シート、16,19……重ね合わせ
部分、24,25……基布の側縁部、31,32
……シート、33……緯糸、34……経糸、40
……シート、41……耳部、44……ロープ、4
5……熱縫合部分、46……鳩目。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも、それぞれ、互に糸間間〓をおい
    て平行に配置され、かつ、それぞれ、マルチフイ
    ラメント糸条からなる経糸と、および、緯糸とを
    含む糸条により構成された粗目織物状基布と、前
    記糸条の融点又は熱分解温度よりも、少なくとも
    5℃低い融点を有し、かつ、前記糸条を被覆して
    いる熱可塑性重合体被覆層とを含むシートであつ
    て、前記重合体被覆層は、前記糸条を被覆した前
    記熱可塑性重合体の発泡体層を、前記糸条ととも
    に押圧したものであつて、かつ、前記糸条の交差
    点を包み込んで、これら糸条を互に固定してお
    り、前記重合体被覆層により被覆押圧された糸条
    の断面形状が、前記シートの平面に平行に偏平化
    されていて、この断面形状のシート平面に平行な
    方向における長さl1と、シート平面に直角な方向
    における長さl2との比が、1.3:1〜5:1の範囲
    内にあることを特徴とする通風性シート。 2 前記比l1:l2が2:1以上である特許請求の
    範囲第1項記載のシート。 3 前記経糸および緯糸が、ポリエステル繊維お
    よび/又はビニロン繊維からなる、特許請求の範
    囲第1項記載のシート。 4 前記重合体がポリ塩化ビニル、ポリウレタ
    ン、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体である、
    特許請求の範囲第1項記載のシート。 5 前記基布が、平織、もじり織、又はからみ織
    布帛である、特許請求の範囲第1項記載のシー
    ト。 6 前記基布の緯糸が、互に平行に弧状をなして
    伸びている、特許請求の範囲第1項記載のシー
    ト。 7 前記基布の緯糸の両端を結ぶ直線と、前記弧
    の頂点との間の距離が、前記直線の長さに対し1
    〜5%の範囲にある、特許請求の範囲第6項記載
    のシート。 8 前記基布内の経糸および緯糸の夫々の糸間間
    〓距離が0.5〜15mmである、特許請求の範囲第1
    項記載のシート。 9 前記シートの縫合予定部分における前記基布
    内の経糸および/又は緯糸の密度が、他の部分よ
    りも大きい、特許請求の範囲第1項記載のシー
    ト。
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