JPH0138236Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はドアへの取付けを容易にした額縁に関
するものである。

従来、ドアの開口部にガラスを化粧用額縁を用
いて取り付ける場合に、一対の額縁体でガラスを
挟持してビスでこの各額縁体をドアに固定するこ
とが行われている。しかしながらこの例では、ビ
スによる取付けであるので、額縁体の取付けに手
間がかかり、しかもビスの頭部が額縁体の表面に
露出するので美観が損われる欠点があつた。

本考案の目的はドア等への額縁の取付けを容易
にしかつ美観を損わないようにすることにある。

本考案の特徴は、一対の断面ほぼＵ字状の硬質
塩化ビニール製額縁体をその内部で合成樹脂製結
合体を用いて連結固定し、額縁体をドアの開口部
の縁部に取付けかつガラスの外周部を挟持するよ
うにしたところにある。上記各額縁体は内部が中
空であつて対向面側が開放口で、上記対向面と反
対側端部に立上り部を突設し、対向面下部がガラ
スの外周部を挟持する挟持部となつており、上記
両立上り部間でドア等の開口縁部を挟持するもの
であり、上記開放口端部内側に係止突起を設けて
いる。上記結合体は、互いに平行に位置している
弾性変形可能の結合板を備え、両結合板の一端部
側に一方の額縁体の係止突起を挟持する挟持体を
設け、上記ガラス側に面している挟持体のうち、
額縁体開口側の挟持体の端部にガラスの外周端面
に当接するストツパ部を形成し、両結合板の他端
部側に湾曲した円弧部を設け、両円弧部が他方の
額縁体の係止突起と離脱可能に係合しているもの
である。結合体の長さは、額縁体の全長に亘つて
も、これより短くても複数の結合体で両額縁体の
複数個所を連結してもよい。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

額縁は、第１図に示すように押出し成形法によ
り形成した内部が中空部である一対の硬質塩化ビ
ニール製額縁体１と２とからなる。各額縁体は外
側端部に立上り部１ａ，２ａを全長に亘つて突設
し、額縁体の上面をドアの開口部内面に当接した
状態で、この立上り部でドアの開口縁部を挟持し
ている。額縁体１，２は対向面の下部でガラスＧ
の外周部を挟持し、額縁体の対向する開放口端内
側に係止突起１ｂ，１ｃ及び２ｂ，２ｃを設けて
ある。各額縁体１及び２の両係止突起１ｂ，１ｃ
および２ｂ，２ｃには結合体３の両側端部に設け
た係合部が係合し、両額縁体１，２を連結固定し
ている。

結合体３は合成樹脂により押出し成形により形
成し、第２図に示すように水平状態に位置しかつ
弾性変形可能の結合板３ａ，３a₁を有している。
各結合板の一側部の係合部は、上下に突設した挟
持体３ｂ，３ｃ及び３b₁，３c₁であり、対向面側
の挟持体３ｃ，３c₁の端部は水平に屈曲したスト
ツパ部３ｄ，３d₁となつている。挟持体３ｂと３
ｃ，３b₁と３c₁は第１図に示すようにそれぞれ一
方の額縁体の係止突起１ｂ，１ｃを挟持可能であ
り、ストツパ部３ｄ，３d₁のうち下方のもの３d₁
はガラスＧの外端面に当接可能である。また結合
板３ａ，３a₁の他側部の係止部は外方に円弧状に
湾曲した円弧部３ｅ，３e₁であり、これは他方の
額縁体の係止突起２ｂ，２ｃの縁部と離脱可能に
係合している。

次に額縁の取付けについて説明する。

まず一方の額縁体１の外面をドアＤの開口部内
面に当接し、当接面を接着剤で接着し、ついでガ
ラスＧの外周部を対向面の下部に当て、係止突起
１ｂ，１ｃを結合体３の一側端部（左側端部）の
挟持体３ｂと３ｃとの間、３b1と３c1との間に
相対的に圧入して、係止突起１ｂ，１ｃを挟持体
３ｂ，３ｃと、３b1，３c1とにそれぞれ係合さ
せ、ストツパ部３d₁でガラスＧを押え、最後に他
方の額縁体２を鎖線に示す位置から矢印方向に移
動させて、円弧部３ｅ，３e₁を係止突起２ｂ，２
ｃ間から額縁体２内に圧入すれば、円弧部は係止
突起と係合する。この結果、両額縁体１，２は結
合体３によつて互いに連結固定され、同時にドア
Ｄの縁部に取り付けられると共にガラスＧを挟持
する。

ガラスＧを交換する場合には、他方の額縁体２
を第１図矢印方向と反対方向に引いて一方の額縁
体１との結合を解いてやればよい。

この例によれば、額縁体１，２及び結合体３は
押出し成形により形成できるので、任意の長さの
ものができ、したがつて額縁の大きさに自在に適
合できる。

以上説明したように本考案によれば、額縁体を
結合体で連結固定し、この固定を通じて額縁体を
ドア等の開口部縁部に取り付けることができ、か
つガラスを支持できるようにしたので、額縁の取
付けが容易となり、そして結合体は額縁体に納ま
り、従来のようにビスが露出して美観が損われる
問題はない。

結合体にはガラスに当接するストツパ部を有す
る挟持体を設けてあるので、ガラスの取付けが確
実に行えて取付け状態が安定し、そしてガラスの
厚みの変化に対して額縁体を変えることなく結合
体をこの変化に対応させればよいので、本体を構
成する額縁体を変えることに比べて製造コスト上
有利である。また弾性変形可能の結合板に円弧部
を設けて額縁体の係止突起と係合するので、円弧
部と係合する額縁体の取付けが円滑に行え、弾性
力によつて抜けにくく、取付けが安定する。さら
に額縁体自体を硬質塩化ビニールで構成している
ので、その弾性力によつて直接額縁体でガラスを
挟持しても確実に挟持固定でき、そして結合体と
の連結も確実となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は使用状態を示す断面図、第２図は結合
体の斜視図である。 １，２…額縁体、１ａ，２ａ…立上り部、１
ｂ，１ｃ，２ｂ，２ｃ…係止突起、３…結合体、
３ａ，３a₁…結合板、３ｂ，３b₁，３ｃ，３c₁…
挟持体、３d₁…ストツパ部、３ｅ，３e₁…円弧
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 合体して額縁を形成する一対の断面ほぼＵ字状
   の硬質塩化ビニール製額縁体と、両額縁体の対向
   面間を結合する合成樹脂製結合体とからなり、 上記各額縁体は内部が中空であつて対向面側が
   開放口で、上記対向面と反対側端部に立上り部を
   突設し、対向面下部がガラスの外周部を挟持する
   挟持部であり、上記両立上り部間でドアの開口縁
   部を挟持するものであり、上記額縁体開口端部に
   係止突起を設けてあり、 上記結合体は互いに平行に位置している弾性変
   形可能の結合板を備え、両結合板の一端部側に一
   方の額縁体の係止突起を挟持する挟持体を設け、
   上記ガラス側に面している挟持体のうち、上記開
   放口側の挟持体の端部にガラスの外周端面に当接
   するストツパ部を形成し、両結合板の他端部側に
   湾曲した円弧部を設け、両円弧部が他方の額縁体
   の係止突起と離脱可能に係合している ことを特徴とする額縁。