JPH0133707B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、窓、特に自動車の窓を昇降させる装
置であつて、保持プレートの片側に、駆動される
ピニオンが支承されており、該ピニオンが保持プ
レートの切欠きを貫いて該保持プレートの他方の
側に突出し、そこで、保持プレートの他方の側に
配置された歯車の内歯と噛み合つており、該歯車
が保持プレートと、歯車を取り囲みかつ保持プレ
ートに固定されたケーシングとに支承されてい
て、かつ窓を昇降させるために窓と結合された力
伝達部材に係合している形式のものに関する。

従来の技術 ドイツ連邦共和国特許出願公開第2524583号明
細書に基づいて公知の上記形式の装置には、蓄力
器として窓の上昇動作を助成する渦巻きばねが設
けられていない。もしこのような渦巻ばねを設け
ようとするならば、同渦巻きばねは歯車の外周を
取り囲むようにして配置されねばならず、これに
よつて構造スペースは著しく増大されてしまう。

またドイツ連邦共和国特許出願公告第1931471
号明細書に基づいて公知の同様な形式の装置で
は、窓に作用するねじ山付きケーブルを駆動する
ために、ベースプレートに支承されたピニオンが
働き、このピニオンは、同じくベースプレートに
支承されたドラムの歯を備えた外周面に係合して
おり、ドラムの内部には渦巻きばねが蓄力器とし
て設けられている。しかしながらこの装置は比較
的大きなスペースを必要とする。

発明の課題 ゆえに本発明の課題は、冒頭に述べた形式の装
置を改良して、窓に作用する長尺のフレキシブル
な力伝達部材を駆動することができ、蓄力器とし
て働く一体に組み込まれた渦巻きばねを備えてい
て、しかもこの場合、力伝達部材を取り囲む案内
管の被覆による構成上の困難を生ぜしめることの
ないコンパクトな構造の装置を提供することであ
る。

課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明の構成では、
歯車が保持プレートとは反対の側に、ケーシング
に志承されたボスを有していて、該ボスが、ケー
シングの内側に設けられた環状フランジによつて
同心的に間隔をおいて取り囲まれており、ボスと
環状フランジとにそれぞれ渦巻きばねの端部が固
定されており、歯車がその外周面に、窓と結合さ
れた長尺のフレキシブルな力伝達部材における係
合面のための連行面を有しており、力伝達部材
の、歯車とは反対の側のすぐ近くを、該力伝達部
材を支持するケーシング内側面が延びている。

発明の作用並びに効果 本発明のように構成されていると、歯車におけ
るボスと、該ボスを取り囲んでいてケーシング内
側に設けられた環状フランジとによつて渦巻きば
ねをケーシング内に一体に組み込んで取り付ける
ことができ、ケーシングの外のスペースは不要に
なる。また歯車の外周面に設けられた連行面は力
伝達部材に直接作用し、この場合力伝達部材部材
が逃げることは、該力伝達部材がケーシングの内
側面に支持されていることによつて確実に阻止さ
れる。さらに支持部材がケーシング内に一体に組
み込まれていることによつて、支持部材のための
付加的なスペースも不要である。

実施態様 特許請求の範囲第２項記載のように構成されて
いると、力伝達部材として使用される抗張並びに
抗圧性のケーブルをケーシングの外において有利
に保護することができる。

特許請求の範囲第３項〜第５項には、ケーブル
以外の別の有利な力伝達部材が開示されている。

歯車及びケーシングはプラスチツク特にPOM
から又は、ダイカスト特にアルミニウムダイカス
ト又は亜鉛ダカストから構成することができる。

ケーシングが電動装置とケーシング内において
カウンタウエイトばねとして働く渦巻きばねと
を、例えばグリースの流出のような外的影響に対
してシールするように構成されていると有利であ
る。またケーシングの蓋に孔が設けられている
と、組み立て後に渦巻きばねに注油することがで
きる。さらに、ケーシングに水抜き孔が設けられ
ていてもよい。

実施例 次に図面につき本発明の実施例を説明する。

第１図の装置は保持プレート２に支承されたピ
ニオン４を有し、このピニオン４は、同様に保持
プレート２に支承された歯車８ａの内歯６に係合
している。歯車８ａは保持プレート２に固定され
たケーシング１０によつて取り囲まれている。歯
車８ａの外周面には外歯１２が設けられている。
外歯１２は、力伝達部材である抗張並びに抗圧性
のケーブル１６の外側に位置しているねじ山１４
に係合している。歯車８ａの外歯１２の範囲の外
側でケーブル１６を取り囲んでいる管１８はケー
シング１０を貫通して案内されている。この管１
８は切欠き２０を有し、この切欠き２０にはケー
シング１０の隆起部２２が係合している。この結
果、管１８はケーシング１０のなかで嵌合され、
これによつてずれ並びに回動が確実に防止され
る。

歯車８ａは、保持プレート２とは反対の側にボ
ス２４を有し、このボス２４は、ケーシング１０
の内側にある環状フランジ２６によつて同心的に
かつ距離をおいて取り囲まれている。ボス２４と
環状フランジ２６とには渦巻きばね２８の両端部
がそれぞれ固定されている。

保持プレート２にはボス状の付加部３０を介し
て歯車８ａが支承され、付加部３０は保持プレー
ト２のつば状の通過部３２によつて取り囲まれて
いる。ボス２４もケーシング１０の同様な支承つ
ば３４に支承されている。

ピニオン４は、保持プレート２にリベツト結合
されているピニオン３６に回転可能に支承されて
いる。このピニオン３６は爪３８を有し、この爪
３８は図示されていない制動ばねを介してクラン
クピン４２の爪４０と結合されている。両方の爪
３８，４０は図示されていない前記制御ばねと共
働してループばね制動機構を形成している（ルー
プばね制御機構の詳細についてはドイツ連邦共和
国特許第2524583号明細書参照）。クランクピン４
２は袋孔４４を有し、この袋孔４４のなかに支承
軸としてのピニオンピン３６が係合している。

第１図に相応する第３図の装置においてはしか
しながら歯車８ｂの外周面に、孔あきベルト５４
の孔５２に係合する外歯５０が設けられている
（第４図並びに第５図参照）。

さらに、第６図の実施例においては歯車８ｃの
外周面にら旋状の溝６０が設けられており、この
溝６０のなかにロープ６２がはめ込まれている。

同様に第１図に相応する第７図の実施例では歯
車８ｄの外周面に外歯７０が設けられ、この外歯
７０は、抗圧並びに抗張性のしなやかなラツク７
４に設けられた歯７２と形状接続している（第８
図参照）。

【図面の簡単な説明】

第１図は力伝達部材として抗張並びに抗圧性の
ケーブルを備えた装置の第１実施例を示す縦断面
図、第２図は第１実施例におけるケーブルと歯車
との係合を示す図、第３図は力伝達部材として抗
張並びに抗圧性の孔あきベルトを備えた装置の別
の実施例を示す部分縦断面図、第４図は孔あきベ
ルトと歯車との係合を示す図、第５図は孔あきベ
ルトを示す図、第６図は力伝達部材としてロープ
を備えた装置の１実施例を示す部分縦断面図、第
７図は力伝達部材として抗張並びに抗圧性のしな
やかなラツクを備えた装置の１実施例を示す部分
縦断面図、第８図はラツクと歯車との係合を示す
図である。 ２……保持プレート、４……ピニオン、６……
内歯、８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄ……歯車、１０…
…ケーシング、１２……外歯、１４……ねじ山、
１６……ケーブル、１８……管、２０……切欠
き、２２……隆起部、２４……ボス、２６……環
状フランジ、２８……渦巻きばね、３０……付加
部、３２……通過部、３４……支承つば、３６…
…ピニオン、３８，４０……爪、４２……クラン
クピン、４４……袋孔、５０……歯、５２……
孔、５４……孔あきベルト、６０……溝、６２…
…ロープ、７０……外歯、７２……歯、７４……
ラツク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 窓を昇降させる装置であつて、保持プレート
   ２の片側に、駆動されるピニオン４が支承されて
   おり、該ピニオンが保持プレート２の切欠きを貫
   いて該保持プレートの他方の側に突出し、そこ
   で、保持プレート２の他方の側に配置された歯車
   ８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄの内歯６と噛み合つてお
   り、該歯車が保持プレート２と、歯車８ａ，８
   ｂ，８ｃ，８ｄを取り囲みかつ保持プレート２に
   固定されたケーシング１０とに支承されていて、
   かつ窓を昇降させるために窓と結合された力伝達
   部材１６，５４，６２，７４に係合している形式
   のものにおいて、歯車８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄが
   保持プレート２とは反対の側に、ケーシング１０
   に支承されたボス２４を有していて、該ボスが、
   ケーシング１０の内側に設けられた環状フランジ
   ２６によつて同心的に間隔をおいて取り囲まれて
   おり、ボス２４と環状フランジ２６とにそれぞれ
   渦巻きばね２８の端部が固定されており、歯車８
   ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄがその外周面に、窓と結合
   された長尺のフレキシブルな力伝達部材１６，５
   ４，６２，７４における係合面のための連行面を
   有しており、力伝達部材１６，５４，６２，７４
   の、歯車８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄとは反対の側の
   すぐ近くを、該力伝達部材１６，５４，６２，７
   ４を支持するケーシング内側面が延びていること
   を特徴とする、窓を昇降させる装置。 ２ 力伝達部材として抗張並びに抗圧性のケーブ
   ル１６が使用され、このケーブル１６がその外側
   にあるねじ山１４によつて歯車８ａの外歯１２に
   係合しており、歯車８ａの外歯１２の範囲外側に
   おいてケーブル１６を取り囲んでいる管１８がケ
   ーシング１０を貫通して案内されており、管１８
   がケーシング１０のなかで嵌合され、これによつ
   てずれ並びに回動が確実に防止されている、特許
   請求の範囲第１項記載の装置。 ３ 力伝達部材として孔５２のあけられた抗張並
   びに抗圧性の孔あきベルト５４が使用され、孔５
   ２のなかに歯車８ｂの外歯５０が係合する、特許
   請求の範囲第１項記載の装置。 ４ 力伝達部材としてロープ６２が使用され、こ
   のロープ６２が、歯車８ｃの外周面に設けられか
   つ周方向に延びている溝６０のなかにはめ込まれ
   ている、、特許請求の範囲第１項記載の装置。 ５ 力伝達部材として抗張並びに抗圧性のしなや
   かなラツク７４が使用され、このラツク７４が歯
   車８ｄの外歯７０と係合している、特許請求の範
   囲第１項記載の装置。