JPH0129918Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は長円形スピーカにおけるダンパの改
良に関する。

スピーカの低域性能向上の目的で最低共振周波
波数を低くするためには、振動系を支持するダン
パのコンプライアンスを大きくしなければならな
い。

従来から用いられている円形コルゲーシヨンダ
ンパを小型長円形スピーカに用いた場合、ダンパ
の最大寸法はスピーカの短径方向寸法で制限さ
れ、ダンパ外周固定部と内周のボイスコイル取付
部との間隔が小さくなつて十分なコンプライアン
スが取れず、従つて最低共振周波数が低下しない
ので、低域周波数まで十分に再生することができ
ず、更に振巾も制限されるため、振巾歪が大きく
なる欠点があつた。

本考案は上記従来のダンパの欠点を取除き小型
で且つ十分なコンプライアンスを有し、直線性も
良好なダンパを有する長円形スピーカに関する。

第１図ａ，ｂは本考案スピーカのダンパであつ
て、従来から使用されているコルゲーシヨンダン
パを、スピーカ装着時スピーカの短径方向に相当
する両端部位をスピーカ短径方向より小さい幅Ｈ
となるごとく切断し、スピーカ長径方向には十分
な長さＬを有し、且つその外周縁はフレームとの
貼着部１ｂ，１b′を形成している。

当該ダンパは、内周部はボイスコイル２上端部
に、外周縁１ｂ，１b′はフレームにそれぞれ貼着
されることにより振動系を支持する。本考案スピ
ーカのダンパは上述の如き構造を有し、フレーム
３への貼着部が長径方向端部１ｂ，１b′だけであ
り、且つ長径方向長さＬが十分大きいので、長寸
法の片持梁と同様な構成となり、長円形スピーカ
の短径寸法に等しい直径の円形ダンパよりコンプ
ライアンスが大きく、最低共振周波数、即ち低域
限界周波数は低下して低音再生レベルも上昇す
る。

また、ダンパの幅が長円形スピーカの短径方向
の幅より狭いので極端に縦横比の大きい長円形ス
ピーカであつても、本考案により共振周波数の低
い豊かな低音を再生する長円形スピーカを提供す
ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本考案長円形スピーカのダンパ
の正面図と斜視図、第２図ａ，ｂは本考案スピー
カの短径方向および長径方向の夫々断面図であ
る。 １はダンパ、１ｃはボイスコイル取付用内周部
透孔、１ｂ，１b′は外周貼着部、１ａはコルゲー
シヨン、Ｈは短径方向幅寸法、２はボイスコイ
ル、３はフレームである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 振動系のボイスコイル２上端部がダンパー１に
   より支持されている長円形スピーカにおいて、前
   記ダンパ１が下記各構成要件からなることを特徴
   とする長円形スピーカ。 １ ボイスコイルに対し同心円弧状コルゲージヨ
   ン１ａを有する。 ２ スピーカ長径方向に相当する外周縁にフレー
   ムとの貼着部１ｂ，１b′を有する。 ３ スピーカ短径方向には、スピーカ短径方向の
   寸法より小さい幅Ｈで切断された外形を有す
   る。