JP2013030872A - ダンパ構造,パッシブラジエータ,スピーカユニット,及びスピーカシステム - Google Patents

ダンパ構造,パッシブラジエータ,スピーカユニット,及びスピーカシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2013030872A
JP2013030872A JP2011164038A JP2011164038A JP2013030872A JP 2013030872 A JP2013030872 A JP 2013030872A JP 2011164038 A JP2011164038 A JP 2011164038A JP 2011164038 A JP2011164038 A JP 2011164038A JP 2013030872 A JP2013030872 A JP 2013030872A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
diaphragm
pair
central axis
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011164038A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Inagaki
和幸 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JVCKenwood Corp
Original Assignee
JVCKenwood Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JVCKenwood Corp filed Critical JVCKenwood Corp
Priority to JP2011164038A priority Critical patent/JP2013030872A/ja
Publication of JP2013030872A publication Critical patent/JP2013030872A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Abstract

【課題】振動板の大振幅での振動を可能としつつ不要振動の発生を抑えるダンパ構造を提供する。
【解決手段】フレーム(6)と、それに中心軸線(CL)方向に振動可能に支持された細長形状の振動板(5)に結合された質量付加部材(8)と、を中心軸線を挟む第1ダンパ部(9b)及び第2ダンパ部(9c)で連結した。各ダンパ部はコルゲーション(9d,9e)を有し質量付加部材に固定された固定部(9a)と一体化されている。第1ダンパ部の一対の側縁(SE1,SE3)と質量付加部材とが接続する二つの第1の接続部位(Rp1,Rp3)と、第2ダンパ部の一対の側縁(SE2,SE4)と質量付加部材とが接続する二つの第2の接続部位(Rp2,Rp4)と、が異なる位置に存在する。互いに対応する第1の接続部位と第2の接続部位とを繋ぐ一対の仮想線分(LN9a,LN9b)に対し質量付加部材の外形が仮想線分と一致するか又は外形の一部が仮想線分に対して中心軸線から遠い側の領域にある。
【選択図】図3

Description

本発明は、ダンパ構造,パッシブラジエータ,スピーカユニット,及びスピーカシステムに係り、特に、振動板が細長形状である場合に、その振動板に好適なダンパ構造,その振動板とダンパ構造とを備えたパッシブラジエータ及びスピーカユニット,そのパッシブラジエータ又はスピーカユニットを備えたスピーカシステムに関する。
スピーカシステムの種々ある構造の内、高品位の重低音が得られるものとして、スピーカユニットとパッシブラジエータとを備えた構造がよく知られている(例えば、特許文献1参照)。
重低音が得られる構造としては、ダクトを用いたバスレフ方式もよく知られているが、ダクトではなくパッシブラジエータを用いた構造は、スピーカシステムのエンクロージャの容積の割に低い共振周波数を設定しても、バスレフ方式のダクトで生じ易い風切り音が発生しない、という利点がある。
従来、動電型のスピーカユニットには、フレームと振動板に結合されたボイスコイルボビンとの間を連結するダンパが設けられているのが一般的である(特許文献1参照)。
また、パッシブラジエータにも、振動板に結合された、ボイスコイルは巻回されていないボイスコイルボビン相当の筒状部とフレームとの間を連結するダンパが設けられているのが一般的である(特許文献2参照)。
具体例としては、ダンパは円形のリング状に形成されており、ダンパの内周縁がボイルコイルボビン(又は筒状部)に対しその周囲を囲むように連結され、外周縁がフレームに連結されている。
この構造により、振動板は、ダンパによって異常振動の発生が抑制されつつフレームに保持されている。
特開平9−37387号公報 特開平8−79876号公報
ところで、近年、スピーカシステムに対して省スペース化の要望が強くなり、意匠的にスピーカシステムのエンクロージャ形状を細長化した商品が多く企画されている。
そして、この細長化されたスピーカシステムに搭載するスピーカユニット及びパッシブラジエータは、幅が狭いバッフル板において広い振動板面積が得られるように細長形状の振動板を備えたものが用いられる。
細長形状の振動板に環状のボイスコイルボビンが結合され、それを囲うようにリング状のダンパを連結させる場合、ダンパの外径は、少なくともフレームの短手長以内に設定されてなければならない。
従って、振動板の細長形状化により、長手方向の長さが拡大して見た目には大振幅(大音量)での再生音が期待されるものの、ダンパの軸方向変位はその大振幅に追従できる程には確保されない。
すなわち、振動板に大きな振幅の音声信号を付与しても良好な大音量再生音を得ることが難しいものとなっていた。
これは、リング状のダンパが、駆動軸方向に変位可能なようにコルゲーション構造を有していても、ダンパの中心軸線に直交する方向の最小外形寸法が、フレームの短手長以内に設定されているため、変位を大きくとれないことに起因している。
そこで、大音量再生音を得るために、ダンパを取り外して振動板の許容振幅範囲を広げることも検討される。
しかしながら、ダンパは、元来振動板の不要振動を抑えるために設けられているので、ダンパがないと不要振動が発生し易くなる。
この場合、細長形状の振動板では、長軸(長手軸線)回りの剛性が不足し外乱に対する感度が高くなり、長軸回りの振動モードが誘起され異常音が発生し易くなってしまうという問題が生じる。
この問題は、ダンパを設けたとしても、その剛性が十分でない場合には同様に生じる可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、振動板の大振幅での振動を可能としつつ不要振動の発生を抑えて異常音の発生を防止することにある。
上記の課題を解決するために、本願発明は次の構成を有する。
1) 外周部がエッジ(7)を介してフレーム(6)に接続され前記フレーム(6)に対して中心軸線(CL)方向に振動可能に支持された細長形状の振動板(5)の中心部に一体的に結合された質量付加部材(8)と、前記フレーム(6)又は前記フレーム(6)と一体化された部材と、を前記中心軸線(CL)を挟むように第1のダンパ部(9b)及び第2のダンパ部(9c)で連結してなるダンパ構造であって、
前記第1及び第2のダンパ部(9b,9c)はコルゲーション(9d,9e)を有すると共に前記質量付加部材(8)に固定された固定部(9a)に接続して一体化されており、
前記第1のダンパ部(9b)の一対の側縁(SE1,SE3)又はその一対の側縁それぞれの仮想延長線と前記質量付加部材(8)とが接続する二つの第1の接続部位(Rp1,Rp3)と、前記第2のダンパ部(9c)の一対の側縁(SE2,SE4)又はそれらの仮想延長線と前記質量付加部材(8)とが接続する二つの第2の接続部位(Rp2,Rp4)と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位(Rp1,Rp2)と前記第2の接続部位(Rp3,Rp4)とを繋ぐ一対の仮想線分(LN9a,LN9b)に対して、前記質量付加部材(8)の外形が前記仮想線分(LN9a,LN9b)と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分(LN9a,LN9b)に対して前記中心軸線(CL)から遠い側の領域にあることを特徴とするダンパ構造である。
2) 中央部に質量付加部材(8)が一体化された細長形状の振動板(5)と、
前記振動板(5)の外周部に接続されたエッジ(7)と、
前記エッジ(7)を介して前記振動板(5)を中心軸線(CL)方向に振動可能に支持するフレーム(6)と、
前記質量付加部材(8)と、前記フレーム(6)又は前記フレーム(6)と一体化された部材と、を前記中心軸線(CL)を挟む位置で連結する第1のダンパ部(9b)及び第2のダンパ部(9c)と、
を備えたパッシブラジエータ(PR)であって、
前記第1及び第2のダンパ部(9b,9c)はコルゲーション(9d,9e)を有すると共に前記質量付加部材(8)に固定された固定部(9a)に接続して一体化されており、
前記第1のダンパ部(9b)の一対の側縁(SE1,SE3)又はその一対の側縁それぞれの仮想延長線と前記質量付加部材(8)とが接続する二つの第1の接続部位(Rp1,Rp3)と、前記第2のダンパ部(9c)の一対の側縁(SE2,SE4)又はそれらの仮想延長線と前記質量付加部材(8)とが接続する二つの第2の接続部位(Rp2,Rp4)と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位(Rp1,Rp2)と前記第2の接続部位(Rp3,Rp4)とを繋ぐ一対の仮想線分(LN9a,LN9b)に対して、前記質量付加部材(8)の外形が前記仮想線分(LN9a,LN9b)と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分(LN9a,LN9b)に対して前記中心軸線(CL)から遠い側の領域にあることを特徴とするパッシブラジエータ(PR)である。
3) ボイスコイル(VC)が巻回されたボイスコイルボビン(VCB)が中央部に一体化された細長形状の振動板(5)と、
前記振動板(5)の外周部に接続されたエッジ(7)と、
前記エッジ(7)を介して前記振動板(5)を中心軸線(CL)方向に振動可能に支持するフレーム(6)と、
前記ボイスコイルボビン(VCB)と、前記フレーム(6)又は前記フレーム(6)と一体化された部材と、を前記中心軸線(CL)を挟む位置で連結する第1のダンパ部(9b)及び第2のダンパ部(9c)と、
を備えたスピーカユニット(SP)であって、
前記第1及び第2のダンパ部(9b,9c)はコルゲーション(9d,9e)を有すると共に前記質量付加部材(8)に固定された固定部(9a)に接続して一体化されており、
前記第1のダンパ部(9b)の一対の側縁(SE1,SE3)又はその一対の側縁それぞれの仮想延長線と前記質量付加部材(8)とが接続する二つの第1接続部位(Rp1,Rp3)と、前記第2のダンパ部(9c)の一対の側縁(SE2,SE4)又はそれらの仮想延長線と前記質量付加部材(8)とが接続する二つの第2の接続部位(Rp2,Rp4)と、がそれぞれ独立して存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位(Rp1,Rp2)と前記第2の接続部位(Rp3,Rp4)とを繋ぐ一対の仮想線分(LN9a,LN9b)に対して、前記質量付加部材(8)の外形が前記仮想線分(LN9a,LN9b)と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分(LN9a,LN9b)に対して前記中心軸線(CL)から遠い側の領域にあることを特徴とするスピーカユニット(SP)である。
4) 外周部がエッジ(7)を介してフレーム(6)に接続され前記フレーム(6)に対して中心軸線(CL)方向に振動可能に支持された細長形状の振動板(5)の中心部に一体的に結合された質量付加部材(8)と、前記フレーム(6)又は前記フレーム(6)と一体化された部材と、を前記中心軸線(CL)を挟むように第1のダンパ(DPA)と第2のダンパ(DPB)とで連結してなるダンパ構造であって、
前記第1及び第2のダンパ(DPA,DPB)にはコルゲーションが形成されており、
前記第1のダンパ(DPA)の一対の側縁(SE5,SE7)と前記質量付加部材(VCB)とが接続する二つの第1の接続部位(Rp5,Rp7)と、前記第2のダンパ(DPB)の一対の側縁(SE6,SE8)と前記質量付加部材(8)とが接続する二つの第2の接続部位(Rp6,Rp8)と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位(Rp5,Rp7) と前記第2の接続部位(Rp6,Rp8)とを繋ぐ一対の仮想線分(LN7a,LN7b)に対して、前記質量付加部材(8)の外形が前記仮想線分(LN7a,LN7b)と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分(LN7a,LN7b)に対して前記中心軸線(CL)から遠い側の領域にあることを特徴とするダンパ構造である。
5) 中央部に質量付加部材(8)が一体化された細長形状の振動板(5)と、
前記振動板(5)の外周部に接続されたエッジ(7)と、
前記エッジ(7)を介して前記振動板(5)を中心軸線(CL)方向に振動可能に支持するフレーム(6)と、
前記質量付加部材(8)と、前記フレーム(6)又は前記フレーム(6)と一体化された部材と、を前記中心軸線(CL)を挟む位置で連結する第1のダンパ(DPA)及び第2のダンパ(DPB)と、
を備えたパッシブラジエータ(PR)であって、
前記第1のダンパ及び第2のダンパ(DPA,DPB)にはコルゲーションが形成されており、
前記第1のダンパ(DPA)の一対の側縁(SE5,SE7)と前記質量付加部材(VCB)とが接続する二つの第1の接続部位(Rp5,Rp7)と、前記第2のダンパ(DPB)の一対の側縁(SE6,SE8)と前記質量付加部材(8)とが接続する二つの第2の接続部位(Rp6,Rp8)と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位(Rp5,Rp7)と前記第2の接続部位(Rp6,Rp8)とを繋ぐ一対の仮想線分(LN7a,LN7b)に対して、前記質量付加部材(8)の外形が前記仮想線分(LN7a,LN7b)と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分(LN7a,LN7b)に対して前記中心軸線(CL)から遠い側の領域にあることを特徴とするパッシブラジエー(PR)である。
6) ボイスコイル(VC)が巻回されたボイスコイルボビン(VCB)が中央部に一体化された細長形状の振動板(5)と、
前記振動板(5)の外周部に接続されたエッジ(7)と、
前記エッジ(7)を介して前記振動板(5)を中心軸線(CL)方向に振動可能に支持するフレーム(6)と、
前記ボイスコイルボビン(VCB)と、前記フレーム(6)又は前記フレーム(6)と一体化された部材と、を前記中心軸線(CL)を挟む位置で連結する第1のダンパ(DPA)及び第2のダンパ(DPB)と、
を備えたスピーカユニット(SP)であって、
前記第1のダンパ及び第2のダンパ(DPA,DPB)にはコルゲーションが形成されており、
前記第1のダンパ(DPA)の一対の側縁(SE5,SE7)と前記質量付加部材(VCB)とが接続する二つの第1の接続部位(Rp5,Rp7)と、前記第2のダンパ(DPB)の一対の側縁(SE6,SE8)と前記質量付加部材(8)とが接続する二つの第2の接続部位(Rp6,Rp8)と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位(Rp5,Rp7)と前記第2の接続部位(Rp6,Rp8)とを繋ぐ一対の仮想線分(LN7a,LN7b)に対して、前記質量付加部材(8)の外形が前記仮想線分(LN7a,LN7b)と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分(LN7a,LN7b)に対して前記中心軸線(CL)から遠い側の領域にあることを特徴とするスピーカユニット(SP)である。
7) 細長形状のエンクロージャ(1)と、前記エンクロージャ(1)の前面バッフル板(2)に取り付けられたスピーカユニット(SP)と、前記エンクロージャ(1)の後面バッフル板(3)に取り付けられた2)又は5)に記載のパッシブラジエータ(PR)と、を備え、前記パッシブラジエータ(PR)は、前記細長形状の振動板(5)の長手方向と、前記エンクロージャ(1)の細長形状の長手方向とが一致するよう取り付けられていることを特徴とするスピーカシステム(SS)である。
本発明によれば、振動板の大振幅での振動を可能としつつ不要振動の発生を抑えて異常音の発生を防止することができる。
本発明のスピーカシステムの実施例を示す前面側から見た外観斜視図である。 本発明のスピーカシステムの実施例を示す後面側から見た外観斜視図である。 本発明のパッシブラジエータの実施例を説明するための断面図である。 本発明のパッシブラジエータの実施例を示す斜視図である。 本発明のダンパの実施例を説明するための斜視図である。 本発明のダンパの実施例を説明するための模式図である。 本発明のスピーカユニットの実施例を説明するための図である。 本発明のダンパ構造の実施例における変形例を説明するための図である。 本発明のダンパ構造の実施例を説明するための部分斜視図である。 本発明のダンパの実施例における変形例を説明するための図である。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図10を用いて説明する。
本発明のスピーカシステムの実施例は、スピーカユニットSPとパッシブラジエータPRとを備えたスピーカシステムSSである。
図1は、スピーカシステムSSを前面右寄りやや上方からみた斜視図である。
図2は、スピーカシステムSSを後面左寄りやや上方からみた斜視図である。
図1、図2に示されるように、スピーカシステムSSは、各図の上下方向を長手方向とする細長形状のエンクロージャ1と、振動板4を有しエンクロージャ1の前面バッフル板2の開口部(図示せず)に取り付けられたスピーカユニットSPと、振動板5を有しエンクロージャ1の後面バッフル板3の開口部(図示せず)に取り付けられたパッシブラジエータPRと、他の開口部(図示せず)に取り付けられた端子部TSと、を有している。
スピーカシステムSSは、エンクロージャ1の内部がほぼ密閉状態となっている。この密閉状態により、例えば、スピーカユニットSPの振動板4を押し込むと、パッシブラジエータPRの振動板5が押し出されるようになっている。
スピーカユニットSPの振動板4は、素材を例えば剛性の高い抄紙とし、直径を例えば直径120mmとして形成されている。
端子部TSの端子TS1,TS2とスピーカユニットSPとはエンクロージャ1の内部で電気的に接続されている。
スピーカシステムSSの使用状態で、端子TS1,TS2と外部の音声増幅器等との間にはケーブルが接続される。そして、その音声増幅器等から音声信号が端子TS1,TS2に入力されると、スピーカユニットSPから音声信号に基づいた音声が出力される。
パッシブラジエータPRの振動板5は、エンクロージャ1がほぼ密閉状態になっていることから、スピーカユニットSPの振動板4が振動すると、その振動周波数に応じた周波数-位相特性をもって振動する。
図3は、パッシブラジエータPRの、図2のS1−S1断面における模式的断面図である。
図4は、図3のパッシブラジエータPRの全体を矢印YS1方向からみた斜視図である。作図上、図4のパッシブラジエータPRは、他の図に記載されたものより長手方向が短く記載されているが、長手-短手の比率は限定されるものではない。
図3に示されるように、パッシブラジエータPRは、フレーム6とエッジ7と振動板5とを有して構成されている。
具体的には、フレーム6は、長丸状の開口部6a1(図3参照)を有するメインフレーム6aと、その後面側においてダンパDPを支持する支持部6bと、を有して形成されている。また、フレーム6は、振動可能とされた部材が、許容された振幅範囲で干渉しないように形状が設定されている。
エッジ7は、断面の中央部が半円状に前方側(ダンパがある側の逆側)へ突出して全体が略トラック状に形成されており、外周縁が開口部6a1に連結されている。
振動板5は、長手方向の両端部が円弧状とされた細長形状に形成されており、外周縁部がエッジ7の内周縁部に連結されている。
振動板5の後面5a側には、振動板5を含む駆動系の質量を所定の質量にするためのウエイト8が取り付けられている。この実施例でウエイト8は概ね直方体とされている。
ウエイト8の幅(短手方向の長さ)は、振動板5の幅とほぼ同じに形成されている。
振動板5は、エッジ7を介して中心軸線CL方向に振動自由となるようフレーム6に支持されている。
ウエイト8と支持部6bとはダンパDPで連結されている。ウエイト8は質量付加部材である。
フレーム6は、例えば合成樹脂の射出成形により形成されている。合成樹脂材の例は、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂である。なお、フレーム6は、板金であってもよい。
エッジ7は、柔軟性を有する材料で形成されている。材料例は、NBR(ニトリルゴム)である。
振動板5の材料例は、MDF(Medium Density Fiberboard:中密度繊維板)である。
ウエイト8の材料例は、金属、樹脂、木である。
フレーム6は、エッジ7及びダンパDPの中心が、フレーム6,振動板5,及びウエイト8それぞれの中心と一致するように各部材を支持でき、エッジ7とダンパDPとの位置関係が適切に保たれて、振動系の振動中心軸を音放射方向に正確に保つことができる構造となっている。
図5(a)は、ウエイト8及びダンパDPを、それぞれ振動板5と支持部6bから外した状態を示している。
ダンパDPは、短冊状に形成されており、材料例は布である。ダンパDPの材料の具体例は、「コーネックス」(登録商標)である。
ダンパDPの幅(短手方向の長さ)は、ウエイト8の幅とほぼ同じに形成されている。すなわち、ダンパDPの幅は振動板5の幅とほぼ同じに設定されている。
ダンパDPは、短冊状の中央部分が、ウエイト8に固定された固定部9aとされ、短冊状の両端部側が、ウエイト8から外方にはみ出した腕部9b,9cとされている。腕部9b,9cは、ウエイト8と支持部6bとの間にそれぞれ設けられたダンパ部として機能する。
腕部9b,9cには、弧状の凹凸である所謂コルゲーションが形成されたコルゲーション部9d,9eが設けられている。
ここで言うコルゲーションは、同心状に形成されたものに限らない。単に径方向に交互に設けられた弧状または直線状の凹凸形状を意味する。
腕部9b,9cにおける外方側の端部の所定範囲は、支持部6bに固定するための平坦な固定縁部9kとなっている。
ダンパDPとウエイト8とは接着剤により固定されている。
図5(b)に示すように、ウエイト8は、そのダンパDPの長手方向に相当する両端面8a,8aが弓面状に形成されていてもよい。両端面8a,8aを弓面状に形成することで、接着強度を高めることができる。
この場合、固定部9aにおいて、ウエイト8が固着される面9a1の形状は、ウエイト8の固着される面に対応した形状で形成されている。
なお、ウエイト8は、中が詰まっている中実構造でもよいし、中空構造でもよい。また、ウエイト8は、振動板と接触する面積が、ダンパDPと接触する面積よりも広くなるような形状にしてもよい。このようにすると、振動板との接触面積がより広くなり、剛性が高くなるので、音質的に有利である。
なお、接着強度に余裕がある場合は、図5(c)に示すように、ウエイト8が固着される面9a1に段差9a2を設けてもよい。このようにすることで、接着工程において、全面塗布の必要がなくなったり、凹みに合わせて位置出し冶具を作って、押し付けて接着するようにすることができるため、生産が容易になる。
次に、図6(a),(b)を用いてダンパDPのコルゲーション部9d,9eについて詳述する。
図6(a)は、図5(a)に示されるダンパDPを側方から見た模式的側面図であり、図6(b)は、図6(a)を図の下方側からみた模式的平面図である。
腕部9bのウエイト8側の端部を内端部9b1と称し、フレーム6b側の固定縁部9kとの境界を外端部9b2と称することとする。
すなわち、腕部9bにおける、内端部9b1から外端部9b2までの範囲が自由に変位可能な範囲となっている。
同様に、腕部9cのウエイト8側の端部を内端部9c1と称し、支持部6b側の固定縁部9kとの境界を外端部9c2と称することとする。
すなわち、腕部9bにおける、内端部9b1から外端部9b2までの範囲が自由に変位可能な範囲となっている。また、腕部9cにおける、内端部9c1から外端部9c2までの範囲が自由に変位可能な範囲となっている。
理解容易のため、図6(b)では、コルゲーション部9d,9eを図6(a)における下方側に突出する各稜線9d1〜9d3,9e1〜9e3のみで示している。
実施例のダンパDPは、実質的なダンパとなる腕部9b及び9cにおけるコルゲーション部9dとコルゲーション部9eとが短手軸線CLtに対して対称に形成されているので、代表としてコルゲーション部9dについて詳述する。
図6(b)に示されるように、コルゲーション部9dは、内端部9b1側から3つの稜線9d1〜9d3が得られるように3つのコルゲーションの凹凸が形成されている。
稜線9d2,9d3の曲率中心は、稜線9d1の曲率中心Cd1と同じ位置にあり、その位置はダンパDPの中心軸線CLとは異なる位置にある。
すなわち、コルゲーションは、各稜線9d1〜9d3が互いに同心の円弧となるよう形成されている。
実施例では、曲率中心Cd1は、中心軸線CLに直交して交わる長手軸線CLn上にあるように設定されている。
また、曲率中心Cd1は、中心軸線CLを挟み各稜線9d1〜9d3とは反対側に距離Ld1だけ偏倚した位置にある。
また、コルゲーションは、各稜線9d1〜9d3が互いに同心の円弧とならないよう形成されていてもよい。
例えば、各稜線9d1〜9d3の曲率中心Cd1〜Cd3が、ダンパDPの中心軸線CLとは異なる位置にあり、かつ、各曲率中心Cd1〜Cd3同士も異なる位置にあるものでもよい。
また、コルゲーション部9dは、中心軸線CLに近い稜線ほど曲率半径が大きくなるように構成してもよい。
また、中心軸線CLに近い稜線の曲率中心ほど、中心軸線CLを挟んだ反対側において中心軸線CLからより離れた位置にあるように構成してもよい。
また、、各稜線9d1〜9d3の曲率半径をそれぞれRd1〜Rd3とし、各曲率中心Cd1〜Cd3と中心軸線CLとの間の距離をそれぞれLd1〜Ld3とした際に、
Ld1+Rd1=Ld2+Rd2=Ld3+Rd3 ・・・ (式1)
を満たすようになっていてもよい。
この場合の曲率中心Cd1〜Cd3は、中心軸線CLに対して各稜線9d1〜9d3コとは反対側に偏倚した位置にあるようにするのがよい。
各曲率中心Cd1〜Cd3は、各稜線9d1〜9d3が互いに干渉しない限り、必ずしも長手軸線CLn上になくてよい。
図10に示される例では、各曲率中心Cd1〜Cd3は、中心軸線CLに直交して交わる長手軸線CLn上にあるように設定されている。
さらに、各曲率中心Cd1〜Cd3の位置は、中心軸線CLから遠い稜線の曲率中心ほど、中心軸線CLに近い位置にある。
換言するならば、図10に示されるコルゲーション部9dは、その稜線9d1〜9d3が、外側の稜線ほど中心軸線CLからの偏倚量が小さくなるように偏心して形成されている。
実施例のダンパDPは、腕部9b,9cにそれぞれコルゲーション部9d,9eが形成された短冊状であって、中心軸線CLを挟む位置関係にある独立した2箇所の固定縁部9kで支持部6bに連結されている。
すなわち、ダンパDPの外縁部は、支持部6bに対し、中心軸線CLの回りを一周取り囲むようには固定されていない。
図6(b)に示されるように、具体的には、ダンパDPは、中心軸線CLに対し、長手軸線CLnを含む角度θの範囲で支持部6bに固定されている。角度θは、例えば36°〜40°で設定される。
また、ダンパDPとウエイト8とは、長手軸線CLnを含む角度θwの範囲で結合しており、ウエイト8の外周にはダンパDP(9b,9c)と連結していない範囲が存在するようになっている。
従って、ダンパDPにおいて中心軸線CL方向に移動できる部位の範囲(内端部9c1から外端部9c2までの範囲)を、フレーム6の短手方向の長さよりも十分長く取ることができる。
これにより、ダンパDPは、中心軸線CL方向に許容される移動距離が長くなり、振動板の大振幅変位に余裕をもって追従することができる。
さらに、振動板に不安定で不要な振動が発生することがなく、異常音が発生することもない。
図6(b)及び図10に示される例では、コルゲーション部9d,9eの凹凸は、それらの曲率中心が中心軸線CLを挟んでコルゲーション部9d,9eからそれぞれ遠い側に位置している。
これにより、凹凸の曲率中心が中心軸線CLと同じ位置にある場合と比べて、中心軸線CLからの距離が同じ位置にある凹凸の曲率半径は大きくなっている。
凹凸の曲率半径が大きいほど、ダンパDPは、振動板のより大きな振幅の振動を許容する。
従って、振動板の長手軸線CLn回りのローリングRLを良好に抑制する捻れ剛性を十分に確保しつつ、振動板の許容振幅をより大きくすることができている。
よって、振動板の不安定で不要な振動発生を効果的に抑制しつつ振動板のより大きな振幅での振動が可能になっている。
また、図6(b)に示されるように、腕部9dの両側縁SE1,SE3の仮想延長線とウエイト8の長手軸線CLn方向の端面との接続部位を示す接続点Rp1,Rp3と、腕部9eの両側縁SE2,SE4の仮想延長線とウエイト8の長手軸線CLn方向の端面との接続部位を示す接続点Rp2,Rp4と、を想定したときに、接続点Rp1と接続点Rp2とを結ぶ線分LN9a及び接続点PR3と接続点PR4とを結ぶ線分LN9bの位置とウエイト8の各側面の位置とが一致するようになっている。
また、接続点Rp1と接続点Rp2とを結ぶ線分LN9aに対し中心軸線CLを含まない側の領域と、接続点PR3と接続点PR4とを結ぶ線分LN9bに対し中心軸線CLを含まない側の領域と、に、質量付加部材であるウエイト8一部がはみ出すように存在していてもよい。
ダンパDPの各部寸法、材料、質量などは、通常のスピーカユニットやパッシブラジエータの設計と同様に、所望の性能が発揮され得るように適宜設定してよい。
図7(a)は、本発明のスピーカユニットの実施例としてのスピーカユニット51を示す縦断面図であり、図7(b)は、図7(a)におけるA7−A7断面図である。
スピーカユニット51における上述したパッシブラジエータPRとの相違点は、振動板5に対して、ウエイト8ではなくボイスコイルVCが巻回されたボイスコイルボビンVCBが結合され、さらにマグネットMg及びヨークYkを含む磁気回路KKが搭載されている点である。
ボイスコイルボビンVCBは、ボイスコイルVCと共に、振動板5を含む振動系が適切な質量となるよう付加される質量付加部材でもある。
ボイスコイルVCの質量付加でも振動系として適切な質量に至らない場合は、振動板の質量を増加させて振動系の質量調整を行う場合もある。
図示しない端子を介して外部から音声信号がボイスコイルVCに入力されると、その音声信号に基づいて振動板が振動して音声を出力するように構成されている。
また、ダンパDPは一体のものではなく、ボイスコイルボビンVCBに対し、ボイスコイルボビンVCBを挟み長手軸CLnに沿って延在するよう接着剤などで固定された一対のダンパDPA,DPBとされている。
スピーカユニット51は、環状のボイスコイルボビンVCBに対してダンパDPA,DPBがその周囲を一周取り囲むようには固定されていない。
図7(b)に示すように、ダンパDPAは、ボイスコイルボビンVCBに対して、長手軸線CLnを含む角度θ2の範囲で連結固定され、ダンパDPBは、ボイスコイルボビンVCBに対して、長手軸線CLnを含む角度θ3の範囲で連結固定されている。
角度θ2,θ3は同じ角度としてもよく、異なる角度であってもよい。
少なくとも、ボイスコイルボビンVCBに対してダンパDPA,DPBが連結されていない角度範囲θB1及びθB2が存在するように、すなわち、角度θB1及びθB2が0(ゼロ)°ではないように角度θ2,θ3が設定されているとよい。
また、図7(c)に示すように、別体としたダンパDPAとダンパDPBとを、一対の円弧状の連結部RB1,RB2で連結して一体のダンパDP7としてもよい。
ダンパ7は、連結部RB1,RB1の内側の縁部を含めて形成される円形の開口部DP7aを有している。
開口部DP7aの内径はボイスコイルボビンVCBの外径とほぼ一致しており、開口部DP7aにボイスコイルボビンVCBを挿入し、接着剤等でダンパDP7とボイスコイルボビンVCBとを固着することができる。
図7(d)は、ダンパ7とボイスコイルボビンVCBとを固着して一体化した状態を示している。
ボイスコイルボビンVCBに連結されるダンパは、上述した一対のダンパDPA,DPB及び一体のダンパDP7のいずれでもよい。
いずれの場合においても、それぞれ図7(b),(d)に示されるように、ダンパDPAの両側縁SE5,SE6の仮想延長線とボイスコイルボビンVCBの外周面との接続部位を示す接続点Rp5,Rp7と、ダンパDPBの両側縁SE7,SE8の仮想延長線とボイスコイルボビンVCBの外周面との接続部位を示す接続点Rp6,Rp8と、がそれぞれ一致しない点として想定でき、接続点Rp5と接続点Rp6とを結ぶ線分LN7aに対して駆動軸線CLを含まない側の領域と、接続点Rp7と接続点Rp8とを結ぶ線分LN7bに対して駆動軸線CLを含まない側の領域と、に、質量付加部材であるボイスコイルボビンVCBの一部がはみ出すように存在している。
また、ボイスコイルボビンVCBが円筒状ではなく、対向平面を有する断面長丸筒状の場合は、平面図における対向平面の位置が線分LN7a,LN7bと一致するか、線分LN7a,LN7bからはみ出した位置にあればよい。
この構成により、ダンパDPA,DPBの駆動軸線CL方向の許容変位が拡大して良好に変位が行われ、ボイスコイルボビンVCBの駆動軸線CL方向の移動が良好となり、振動板5が大振幅で振動する際に異常振動が極めて生じ難くなる。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
コルゲーション部9d,9eの凹凸形状は、種々の変形が可能であるので、代表的な腕部の変形例を変形例1〜変形例5として以下に説明する。
説明ではコルゲーションの稜線を3つとして説明するが、この数は限定されるものではない。
(変形例1)<図8(a)参照>
コルゲーションの稜線9h11〜9h13の各曲率半径Rh11〜Rh13が等しく形成されている腕部9h1。
すなわち、Rh13=Rh12=Rh11である。
(変形例2)<図8(b)参照>
コルゲーションの稜線9h21〜9h23の曲率中心が、各稜線9h21〜9h23に対して中心軸線CLとは反対側(図において各稜線に対し左方側)に設定され、中心軸線CLに近い側の稜線ほど曲率半径が小さく設定されている腕部9h2。
すなわち、Rh23>Rh22>Rh21である。
(変形例3)<図8(c)参照>
コルゲーションの稜線9h31〜9h33の高さHh31〜Hh33が、中心軸線CL側の稜線ほど低く設定されている腕部9h3。
すなわち、Hh33>Hh32>Hh31である。
(変形例4)<図8(d)参照>
内端部9b1の幅Wh41と外端部9b2の幅Wh42とが異なる腕部9h4。
すなわち、Wh41≠Wh42である。
また、外端部9b2の幅の方を広くすると、長手軸線CLn回りの捻れ剛性及び図8(d)の紙面に沿ったずれに対する剛性が高くなるので好ましい。
すなわち、Wh42>Wh41である。
なお、一例として、Wh41:Wh42=1:2である。また、腕部9h4の2つの側縁SE5,SE6の内の一方と、その他方とがなす角度は、一例として、45°である。
(変形例5)
図1及び図2に示されるスピーカシステムSSでは、スピーカユニットSPやパッシブラジエータPRを長手軸線CLnが天地方向となる姿勢で用いられる。
この場合、振動板4,5を含む駆動系の質量によっては、自重によって駆動系全体が中心軸線CLに対して下方側に偏ってしまう虞がある。
これを防止するため、地側に位置する腕部のコルゲーションの剛性を高くし、天側に位置する腕部のコルゲーションの剛性を低くすることで、重量の影響を十分無視できる程度に小さくすることができる。
コルゲーションにおける凹凸の高さを低くする、あるいは稜線の曲率半径を小さくする、などの方法により、コルゲーション部の剛性を高くし堅くすることができる。また、その逆により剛性を低くし柔らかくすることができる。
上述した実施例及び変形例1〜5は、互いに自由に組み合わせることができる。
また、ダンパDPは、固定部9aと腕部9b,9cと一体となったものを説明したが、腕部9bと腕部9cとを有する独立した一対のダンパとしてもよい。
ただし、一体のダンパDPの方が製造において位置決め精度が向上するので好ましい。
ダンパDPは、支持部6bに連結する例を記載したが、ダンパDPが連結する相手は、支持部6bに限らずフレーム6と一体化した別の部材であってもよい。
中心軸線CLは、振動板4,5の中心を通りその外周縁部を含む平面に直交する線である。スピーカユニットにおいては、駆動軸線と一致する。
図9に示されるように、フレーム6の支持部6bに、固定縁部9kに対応した形状の凹部6bmを形成し、凹部6bmに固定縁部9kを密着させるようにして固着してもよい。
凹部6bmを設けることで、支持部6bとダンパDPとの固着強度が向上すると共にダンパDPの位置決めの精度が向上するので、長期信頼性が向上し品質のばらつきが抑制される。なお、凹部6bmは、図9に示す位置に設けてもよいし、図9に示す位置の裏面(メインフレーム6aに対向する面)に設けてもよい。
以上、詳述した実施例または変形例によれば、ダンパ構造において、振動板の大振幅での振動を可能としつつ不要振動の発生を抑えて異常音の発生が防止できる、という効果が得られる。
また、パッシブラジエータにおいて、細長形状の振動板とその不要振動の発生を抑えるダンパとを備え、振動板の大振幅での振動が可能でその際に異常音が発生し難い、という効果が得られる。
また、スピーカユニットにおいて、細長形状の振動板とその不要振動の発生を抑えるダンパとを備え、振動板の大振幅での振動が可能でその際に異常音が発生し難い、という効果が得られる。
また、スピーカシステムにおいて、細長形状の振動板とその不要振動の発生を抑えるダンパとを備えたスピーカユニット又はパッシブラジエータを具備し、振動板の大振幅での振動が可能でその際に異常音が発生し難い、という効果が得られる。
1 エンクロージャ、2 前面バッフル板、3 後面バッフル板
4 (スピーカユニットの)振動板
5 (パッシブラジエータの)振動板、5a 後面
6 フレーム
6a メインフレーム、6a1 開口部、6b 支持部、凹部 6bm
7 エッジ
8 ウエイト(質量付加部材)
9a 固定部、9a1 面、9a2 段差
9b,9c 腕部(ダンパ部),9h1〜9h4 腕部
9b1,9c1 内端部、9b2,9c2 外端部
9d,9e コルゲーション部
9d1〜9d3,9h11〜9h13,9h21〜9h23,
9h31〜9h33 稜線、9k 固定縁部
Cd1〜Cd3 曲率中心
CL 中心軸線、CLn 長手軸線、CLt 短手軸線
DP,DPA,DPB ダンパ
Hh31〜Hh33 高さ
KK 磁気回路、Mg マグネット、Yk ヨーク
Ld1〜Ld3 距離
PR パッシブラジエータ
Rd1〜Rd3,Rh11〜Rh13 曲率半径
Rp1〜Rp8 接続点
SE1〜SE8 側縁
SP,51 スピーカユニット
SS スピーカシステム
TS 端子部
VC ボイスコイル、VCB ボイスコイルボビン

Claims (7)

  1. 外周部がエッジを介してフレームに接続され前記フレームに対して中心軸線方向に振動可能に支持された細長形状の振動板の中心部に一体的に結合された質量付加部材と、前記フレーム又は前記フレームと一体化された部材と、を、前記中心軸線を挟むように前記第1のダンパ部と前記第2のダンパ部とで連結してなるダンパ構造であって、
    前記第1及び第2のダンパ部はコルゲーションを有すると共に前記質量付加部材に固定された固定部に接続して一体化されており、
    前記第1のダンパ部の一対の側縁又はその一対の側縁それぞれの仮想延長線と前記質量付加部材とが接続する二つの第1接続部位と、前記第2のダンパ部の一対の側縁又はそれらの仮想延長線と前記質量付加部材とが接続する二つの第2の接続部位と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位と前記第2の接続部位とを繋ぐ一対の仮想線分に対して、前記質量付加部材の外形が前記仮想線分と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分に対して前記中心軸線から遠い側の領域にあることを特徴とするダンパ構造。
  2. 中央部に質量付加部材が一体化された細長形状の振動板と、
    前記振動板の外周部に接続されたエッジと、
    前記エッジを介して前記振動板を中心軸線方向に振動可能に支持するフレームと、
    前記質量付加部材と、前記フレーム又は前記フレームと一体化された部材と、を前記中心軸線を挟む位置で連結する第1のダンパ部及び第2のダンパ部と、
    を備えたパッシブラジエータであって、
    前記第1及び第2のダンパ部はコルゲーションを有すると共に前記質量付加部材に固定された固定部に接続して一体化されており、
    前記第1のダンパ部の一対の側縁又はその一対の側縁それぞれの仮想延長線と前記質量付加部材とが接続する二つの第1の接続部位と、前記第2のダンパ部の一対の側縁又はそれらの仮想延長線と前記質量付加部材とが接続する二つの第2の接続部位と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位と前記第2の接続部位とを繋ぐ一対の仮想線分に対して、前記質量付加部材の外形が前記仮想線分と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分に対して前記中心軸線から遠い側の領域にあることを特徴とするパッシブラジエータ。
  3. ボイスコイルが巻回されたボイスコイルボビンが中央部に一体化された細長形状の振動板と、
    前記振動板の外周部に接続されたエッジと、
    前記エッジを介して前記振動板を中心軸線方向に振動可能に支持するフレームと、
    前記ボイスコイルボビンと、前記フレーム又は前記フレームと一体化された部材と、を前記中心軸線を挟む位置で連結する第1のダンパ部及び第2のダンパ部と、
    を備えたスピーカユニットであって、
    前記第1及び第2のダンパ部はコルゲーションを有すると共に前記質量付加部材に固定された固定部に接続して一体化されており、
    前記第1のダンパ部の一対の側縁又はその一対の側縁それぞれの仮想延長線と前記質量付加部材とが接続する二つの第1の接続部位と、前記第2のダンパ部の一対の側縁又はそれらの仮想延長線と前記質量付加部材とが接続する二つの第2の接続部位と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位と前記第2の接続部位とを繋ぐ一対の仮想線分に対して、前記質量付加部材の外形が前記仮想線分と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分に対して前記中心軸線から遠い側の領域にあることを特徴とするスピーカユニット。
  4. 外周部がエッジを介してフレームに接続され前記フレームに対して中心軸線方向に振動可能に支持された細長形状の振動板の中心部に一体的に結合された質量付加部材と、前記フレーム又は前記フレームと一体化された部材と、を前記中心軸線を挟むように第1のダンパと第2のダンパとで連結してなるダンパ構造であって、
    前記第1及び第2のダンパにはコルゲーションが形成されており、
    前記第1のダンパの一対の側縁と前記質量付加部材とが接続する二つの第1の接続部位と、前記第2のダンパの一対の側縁と前記質量付加部材とが接続する二つの第2の接続部位と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位と前記第2の接続部位とを繋ぐ一対の仮想線分に対して、前記質量付加部材の外形が前記仮想線分と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分に対して前記中心軸線から遠い側の領域にあることを特徴とするダンパ構造。
  5. 中央部に質量付加部材が一体化された細長形状の振動板と、
    前記振動板の外周部に接続されたエッジと、
    前記エッジを介して前記振動板を中心軸線方向に振動可能に支持するフレームと、
    前記質量付加部材と、前記フレーム又は前記フレームと一体化された部材と、を前記中心軸線を挟む位置で連結する第1のダンパ及び第2のダンパと、
    を備えたパッシブラジエータであって、
    前記第1のダンパ及び第2のダンパにはコルゲーションが形成されており、
    前記第1のダンパの一対の側縁と前記質量付加部材とが接続する二つの第1の接続部位と、前記第2のダンパの一対の側縁と前記質量付加部材とが接続する二つの第2の接続部位と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位と前記第2の接続部位とを繋ぐ一対の仮想線分に対して、前記質量付加部材の外形が前記仮想線分と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分に対して前記中心軸線から遠い側の領域にあることを特徴とするパッシブラジエータ。
  6. ボイスコイルが巻回されたボイスコイルボビンが中央部に一体化された細長形状の振動板と、
    前記振動板の外周部に接続されたエッジと、
    前記エッジを介して前記振動板を中心軸線方向に振動可能に支持するフレームと、
    前記ボイスコイルボビンと、前記フレーム又は前記フレームと一体化された部材と、を前記中心軸線を挟む位置で連結する第1のダンパ及び第2のダンパと、
    を備えたスピーカユニットであって、
    前記第1のダンパ及び第2のダンパにはコルゲーションが形成されており、
    前記第1のダンパの一対の側縁と前記質量付加部材とが接続する二つの第1の接続部位と、前記第2のダンパの一対の側縁と前記質量付加部材とが接続する二つの第2の接続部位と、がそれぞれ異なる位置に存在すると共に、互いに対応する前記第1の接続部位と前記第2の接続部位とを繋ぐ一対の仮想線分に対して、前記質量付加部材の外形が前記仮想線分と一致する位置にあるか又は前記外形の少なくとも一部が前記仮想線分に対して前記中心軸線から遠い側の領域にあることを特徴とするスピーカユニット。
  7. 細長形状のキャビネットと、前記キャビネットの前面バッフル板に取り付けられたスピーカユニットと、前記キャビネットの後面バッフル板に取り付けられた請求項2又は請求項5記載のパッシブラジエータと、を備え、前記パッシブラジエータは、前記細長形状の振動板の長手方向と、前記キャビネットの細長形状の長手方向とが一致するよう取り付けられていることを特徴とするスピーカシステム。
JP2011164038A 2011-07-27 2011-07-27 ダンパ構造,パッシブラジエータ,スピーカユニット,及びスピーカシステム Pending JP2013030872A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011164038A JP2013030872A (ja) 2011-07-27 2011-07-27 ダンパ構造,パッシブラジエータ,スピーカユニット,及びスピーカシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011164038A JP2013030872A (ja) 2011-07-27 2011-07-27 ダンパ構造,パッシブラジエータ,スピーカユニット,及びスピーカシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013030872A true JP2013030872A (ja) 2013-02-07

Family

ID=47787523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011164038A Pending JP2013030872A (ja) 2011-07-27 2011-07-27 ダンパ構造,パッシブラジエータ,スピーカユニット,及びスピーカシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013030872A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105554647A (zh) * 2016-02-04 2016-05-04 深圳市赛音微电子有限公司 弹波振动膜
CN111031456A (zh) * 2013-10-28 2020-04-17 宁波升亚电子有限公司 点音源模组扬声器及其制造方法
CN112543400A (zh) * 2020-11-30 2021-03-23 歌尔股份有限公司 被动辐射器及扬声器
KR20220031489A (ko) 2020-09-04 2022-03-11 호시덴 가부시기가이샤 스피커

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5350724A (en) * 1976-10-19 1978-05-09 Mitsubishi Electric Corp Passive radiator
JPS59143198U (ja) * 1983-03-11 1984-09-25 オンキヨー株式会社 長円形スピ−カ
JPS60142596U (ja) * 1983-05-30 1985-09-20 オンキヨー株式会社 長円形スピ−カ
JPH10136487A (ja) * 1996-11-01 1998-05-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ
JP2003134589A (ja) * 2001-10-23 2003-05-09 Clarion Co Ltd スピーカエンクロージャー
JP2005536931A (ja) * 2002-08-21 2005-12-02 ワイ セユーン ジョゼフ ラジエーター屈曲最小化及びボイスコイル弾性ウォブル防止部材を備えたオーディオラジエーター
JP2011101282A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Minebea Co Ltd スピーカ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5350724A (en) * 1976-10-19 1978-05-09 Mitsubishi Electric Corp Passive radiator
JPS59143198U (ja) * 1983-03-11 1984-09-25 オンキヨー株式会社 長円形スピ−カ
JPS60142596U (ja) * 1983-05-30 1985-09-20 オンキヨー株式会社 長円形スピ−カ
JPH10136487A (ja) * 1996-11-01 1998-05-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ
JP2003134589A (ja) * 2001-10-23 2003-05-09 Clarion Co Ltd スピーカエンクロージャー
JP2005536931A (ja) * 2002-08-21 2005-12-02 ワイ セユーン ジョゼフ ラジエーター屈曲最小化及びボイスコイル弾性ウォブル防止部材を備えたオーディオラジエーター
JP2011101282A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Minebea Co Ltd スピーカ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111031456A (zh) * 2013-10-28 2020-04-17 宁波升亚电子有限公司 点音源模组扬声器及其制造方法
CN111031456B (zh) * 2013-10-28 2021-08-06 宁波升亚电子有限公司 点音源模组扬声器及其制造方法
CN105554647A (zh) * 2016-02-04 2016-05-04 深圳市赛音微电子有限公司 弹波振动膜
CN105554647B (zh) * 2016-02-04 2020-07-10 深圳市赛音电子有限公司 弹波振动膜
KR20220031489A (ko) 2020-09-04 2022-03-11 호시덴 가부시기가이샤 스피커
CN112543400A (zh) * 2020-11-30 2021-03-23 歌尔股份有限公司 被动辐射器及扬声器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11968510B2 (en) Audio transducers
JP4604900B2 (ja) スピーカ用ダンパー及びスピーカ用ダンパー組み付け方法
US3983337A (en) Broad-band acoustic speaker
KR101697251B1 (ko) 스피커 및 스피커 조립방법
US10805735B2 (en) Diaphragm, speaker unit using same, headphone and earphone, and diaphragm manufacturing method
CN101562767A (zh) 扬声器、音圈单元以及制造音圈单元的方法
CN104735595A (zh) 扬声器装置
JP2013030872A (ja) ダンパ構造,パッシブラジエータ,スピーカユニット,及びスピーカシステム
US10291978B2 (en) Frame, speaker unit using the same, and headphone/earphone
KR20120011769A (ko) 평판형 스피커의 자석 플레이트 및 베이스 프레임 구조
US20220210568A1 (en) Speaker
JP6188417B2 (ja) ハイブリッドスピーカ
JP5410243B2 (ja) スピーカ
JP4735376B2 (ja) スピーカ用ダンパーおよびこれを用いたスピーカ
CN109218935B (zh) 矩形圆角定心支片及扬声器
CN207603908U (zh) 一种振膜
JP3972505B2 (ja) スピーカ
CN204442669U (zh) 扬声器装置
CN208821077U (zh) 一种扬声器
CN218772408U (zh) 具有弹波的矩形微型扬声器
CN220732994U (zh) 微型扬声器
US11516589B2 (en) Sounding device
JP2019041272A (ja) 振動板およびこれを用いたスピーカーユニット、ヘッドホン、並びにイヤホン
CN204119494U (zh) 扬声器装置
JP3838742B2 (ja) スピーカ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140926

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150127