JP2012100190A - スピーカユニット - Google Patents

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幸雄 長濱
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Abstract

【課題】中央部が外周部よりへこみ、中央部に穴が形成された振動板と、外周部に振動板の外周部が取り付けられたフレームと、フレームの底部に設けられ、磁気発生手段,ヨークからなり、振動板の振動方向と直交する磁界が発生する磁気ギャップを有する磁気回路と、筒状のボビン,ボビンの外周面に巻回されたコイルからなるボイスコイルと、振動板,磁気回路の間に配置され、外周部はフレームに取り付けられ、中央部には、コイルが磁気回路の磁気ギャップに位置するように、ボイスコイルのボビンが取り付けられ、中央部,外周部の間は、振動板の振動方向に可撓な柔軟部が形成されたダンパと、を有するスピーカユニットに関し、薄型化が図れるスピーカユニットを提供することを課題とする。
【解決手段】ダンパ51の波形形成部(柔軟部)51e,取付部(外周部)51a,51bは、ダンパ51の中央部51dよりフレームの底部側にあるように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、中央部が外周部よりへこみ、前記中央部に穴が形成された振動板と、外周部に前記振動板の外周部が取り付けられたフレームと、前記フレームの底部に設けられ、磁気発生手段,ヨークからなり、前記振動板の振動方向と直交する磁界が発生する磁気ギャップを有する磁気回路と、筒状のボビン,該ボビンの外周面に巻回されたコイルからなり、該コイルが前記磁気回路の磁気ギャップに位置するように、前記ボビンが前記振動板の穴に取り付けられるボイスコイルと、前記振動板,前記磁気回路の間に配置され、中央部に前記ボイスコイルのボビンが取り付けられる穴が形成され、外周部は前記フレームに取り付けられ、前記中央部,前記外周部の間は、前記振動板の振動方向に可撓な柔軟部が形成されたダンパとを有するスピーカユニットに関する。
従来のスピーカユニットの一例を示す図5を用いて説明する。図において、振動板1は、中央部が外周部よりへこみ、中央部に穴1aが形成されている。この振動板1の外周部は、フレーム3の外周部に取り付けられている。
フレーム3の底部には、磁気回路5が設けられている。この磁気回路5は、フレーム3bの底部に設けられ、基部7a,基部7aの中央部から振動板1の穴1a方向に延びる柱部7bとからなるボトムプレート(ヨーク)7と、ボトムプレート7の基部7a上で柱部7bを囲むように配置された円環状の磁石(磁力発生手段)9と、磁石9上に配置された円環状のトッププレート(ヨーク)11とからなっている。
そして、ボトムプレート7の柱部7bの外周面とトッププレート11の内周面との間の空間には、振動板1の振動方向(図において、矢印A方向)と直交する磁界が発生する磁気ギャップGが形成されている。
ボイスコイル13は、筒状のボビン15と、ボビン15の外周面に巻回されたコイル17とからなっている。
振動板1と、磁気回路5との間には、ダンパ19が配置される。このダンパ19の外周部は、フレーム3に取り付けられ、中央部には、穴19aが形成される。そして、この穴19aには、コイル17が磁気回路5の磁気ギャップGに位置するように、ボイスコイル13のボビン15が取り付けられている。さらに、中央部,外周部の間は、波形成形され、振動板1の振動方向に可撓な波形形成部(柔軟部)19bが形成されている。
また、ボイスコイル13のボビン15は、振動板1の穴1aにも取り付けられている。
次に、上記構成の作動を説明する。ボイスコイル13のコイル17は、振動板1の振動方向と直交する磁界が発生する磁気回路5の磁気ギャップGに配置されているので、コイル17に電気信号が流れると、コイル(ボイスコイル)17(13)に発生する駆動力により、振動板1が図5において矢印A方向に振動し、音が放射される(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−51695号公報(図1)
しかし、図5に示す構成のスピーカユニットにおいて、振動するダンパ19の波形形成部19bと振動する振動板1とが干渉しないように、また、振動するダンパ19の穴(中央部)19aの周縁と磁気回路5とが干渉しないように、ダンパ19の波形形成部19bと振動板1との間にはクリアランスC1が、ダンパ19と穴19aの周縁と磁気回路5との間にはクリアランスC2がそれぞれ必要である。
よって、これらのクリアランスC1,C2がスピーカユニットの高さHに加算され、スピーカユニットの薄型化が困難であるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、薄型化が図れるスピーカユニットを提供することにある。
課題を解決する第1の発明は、中央部が外周部よりへこみ、前記中央部に穴が形成された振動板と、外周部に前記振動板の外周部が取り付けられたフレームと、前記フレームの底部に設けられ、磁気発生手段,ヨークからなり、前記振動板の振動方向と直交する磁界が発生する磁気ギャップを有する磁気回路と、筒状のボビン,該ボビンの外周面に巻回されたコイルからなるボイスコイルと、前記振動板,前記磁気回路の間に配置され、外周部は前記フレームに取り付けられ、中央部には、前記コイルが前記磁気回路の磁気ギャップに位置するように、前記ボイスコイルのボビンが取り付けられ、前記中央部,前記外周部の間は、前記振動板の振動方向に可撓な柔軟部が形成されたダンパと、を有するスピーカユニットにおいて、前記ダンパの柔軟部,外周部は、前記ダンパの中央部より前記フレームの底部側にあることを特徴とするスピーカユニットである。
請求項2に係る発明は、前記振動板の外周形状は、細長形で、前記ダンパは、前記振動板の細長形状に対応した細長形状で、外周部の長手方向の両端部が前記フレームに取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のスピーカシステムである。
請求項3に係る発明は、前記細長形状のダンパの短手方向の幅は、前記中央部より前記柔軟部,前記外周部の方が狭いことを特徴とする請求項2記載のスピーカシステムである。
尚、本明細書での「細長形」とは、長手側、短手形を有する形状で、例えば、トラック形状、角丸長方形、楕円形、またはそれらの形状に近似した形状をいい、限定するものではない。
請求項1に係る発明によれば、前記ダンパの柔軟部,外周部は、前記ダンパの中央部より前記フレームの底部側にあることにより、ダンパの柔軟部と振動板とが干渉しないクリアランス及びダンパの中央部と磁気回路とが干渉しないクリアランスを確保しつつ、スピーカユニットの薄型化を図ることができる。
請求項2に係る発明によれば、前記振動板の外周形状は、細長形で、前記ダンパは、前記振動板の細長形状に対応した細長形状であることにより、スピーカユニットの狭幅化が図れる。
また、前記ダンパは、外周部の長手方向の両端部が前記フレームに取り付けられていることにより、更に、スピーカユニットの狭幅化が図れる。
請求項3に係る発明によれば、前記細長形状のダンパの短手方向の幅は、前記中央部より前記柔軟部,前記外周部の方が狭いことにより、ダンパの柔軟部の側部にコイルへ電気信号を供給する錦糸線を配置することができる。振動板とダンパの間で、錦糸線を引き回す必要がないので、ダンパと錦糸線、錦糸線と振動板の干渉を考慮しなくてもよいので、スピーカユニットの薄型化を図ることができる。
実施形態のスピーカユニットの断面図である。 図1のダンパの斜視図である。 図1のダンパの平面図である。 図1のボイスコイルに対する錦糸線の配設を説明する図である。 従来のスピーカユニットの断面図である。
最初に、図1を用いて実施の形態のスピーカユニットの全体構成を説明する。図1は実施形態のスピーカユニットの断面図である。
図において、振動板21の外周部の形状(振動方向(図において矢印B方向)と直交する面の形状)は、トラック形状(細長形状)で、振動板21の中央部は、外周部よりへこみ、穴21aが形成されている。この振動板21の外周部は、振動板21と同様に外周部の形状がトラック形状で、天面が開放面となったフレーム23の外周部に取り付けられている。
フレーム23の底面の中央部には、穴23aが形成されている。この穴23aに磁気回路25が設けられている。磁気回路25は、穴23aに嵌合し、一方の端面が開放面となった筒状で、磁性体でなるヨーク27と、ヨーク27の底面に形成され、振動板21の穴21a方向に突出した突部27a上に設けられ、振動板21の振動方向に着磁された板状の第1磁石(磁力発生手段)29と、第1磁石29上に設けられ、磁性体でなるプレート(ヨーク)31と、プレート31上に設けられ、第1磁石29と着磁方向と逆方向に着磁された第2磁石(磁力発生手段)33とからなっている。
そして、プレート31の外周面と、ヨーク27の内周面との間には、振動板21の振動方向と直交する磁界が発生する磁気ギャップGが形成されている。
ボイスコイル43は、断面形状がトラック形状の筒状のボビン45と、ボビン45の外周面に巻回されたコイル47とからなっている。
振動板21と、磁気回路25との間には、ダンパ51が配置される。
ここで、図1−図4を用いて、ダンパ51の説明を行う。ダンパ51の外周部の形状は、振動板21のトラック形状(細長形状)に対応した細長形状で、外周部の長手方向の両端部には、フレーム23に取り付けられる取付部51a,51bが形成されている。
ダンパ51の中央部51dには、ボイスコイル43のボビン45が挿通可能なトラック形状の穴51cが形成されている。この穴51cにボビン45が挿通し、接着等の手法で、ボビン45は、巻回されたコイル47が磁気回路25の磁気ギャップGに位置するようにダンパ51に取り付けられている。また、ダンパ51の中央部51dと取付部51a,51bとの間は、波形成形され、振動板21の振動方向Bに可撓な波形形成部(柔軟部)51eが形成されている。
ダンパ51の波形形成部(柔軟部)51d,取付部(外周部)51a,51bは、の中央部51dよりフレーム23の底部側にあるように形成され、中央部51dと、波形形成部(柔軟部)51eとの間には、段差(図1においてD)が発生している。このため、ダンパ51の波形形成部(柔軟部)51eと振動板21との間には、両者が干渉しないクリアランス(図1において、C3)が発生し、ダンパ51の中央部51dと磁気回路25のヨーク27の開放面側の端部との間には、両者が干渉しないクリアランス(図1においてクリアランスC4)が発生している。更に、細長形状のダンパ51の短手方向の幅は、中央部51dより波形形成部(柔軟部)51e,取付部(外周部)51a,51bの方が狭くなるように形成されている。
そして、図3,図4に示すようにダンパ51の波形形成部51eの側部に、コイル47へ電気信号を供給する錦糸線61,63が配置されている。
次に、上記構成の作動を説明する。ボイスコイル43のコイル47は、振動板21の振動方向と直交する磁界が発生する磁気回路25の磁気ギャップGに配置されているので、コイル47に電気信号が流れると、コイル(ボイスコイル)47(43)に発生する駆動力により、振動板21が図1において矢印B方向に振動し、音が放射される。
上記構成によれば、以下のような効果が得られる。
(1) ダンパ51の波形形成部(柔軟部)51e,取付部(外周部)51a,51bは、ダンパ51の中央部51dよりフレーム23の底部側にあることにより、ダンパ51の波形形成部(柔軟部)51eと振動板21とが干渉しないクリアランス(図1においてC3)及びダンパ51の中央部51dと磁気回路25とが干渉しないクリアランス(図1においてC4)を確保しつつ、スピーカユニットの薄型化を図ることができる。
(2) 振動板21の外周形状は、細長形で、ダンパ51は、振動板21の細長形状に対応した細長形状であることにより、スピーカユニットの狭幅化が図れる。
(3) ダンパ51は、外周部の長手方向の両端部がフレーム23に取り付けられていることにより、更に、スピーカユニットの狭幅化が図れる。
(4) 細長形状のダンパ51の短手方向の幅は、中央部51dより波形形成部(柔軟部)51e,取付部(外周部)51a,51bの方が狭いことにより、ダンパ51の波形形成部51eの側部に錦糸線61,63を配置することができる。振動板21とダンパ51の間で、錦糸線61,63を引き回す必要がないので、ダンパ51と錦糸線61,63との干渉、錦糸線61,63と振動板21との干渉を考慮しなくてもよいので、スピーカユニットの薄型化を図ることができる。
尚、本発明は、上記実施形態例に限定するものではない。上記実施形態例では、振動板21の外周形状がトラック形状(細長形状)のスピーカユニットで説明を行ったが、振動板の外周形状が円形のスピーカユニットで、ダンパの柔軟部,外周部が、ダンパの中央部よりフレームの底部側にあれば、ダンパの柔軟部と振動板とが干渉しないクリアランス及びダンパの中央部と磁気回路とが干渉しないクリアランスを確保しつつ、スピーカユニットの薄型化を図ることができる。
23 フレーム
51ダンパ
51a,51b 取付部(外周部)
51d 中央部
51e 波形形成部(柔軟部)

Claims (3)

  1. 中央部が外周部よりへこみ、前記中央部に穴が形成された振動板と、
    外周部に前記振動板の外周部が取り付けられたフレームと、
    前記フレームの底部に設けられ、磁気発生手段,ヨークからなり、前記振動板の振動方向と直交する磁界が発生する磁気ギャップを有する磁気回路と、
    筒状のボビン,該ボビンの外周面に巻回されたコイルからなるボイスコイルと、
    前記振動板,前記磁気回路の間に配置され、外周部は前記フレームに取り付けられ、中央部には、前記コイルが前記磁気回路の磁気ギャップに位置するように、前記ボイスコイルのボビンが取り付けられ、前記中央部,前記外周部の間は、前記振動板の振動方向に可撓な柔軟部が形成されたダンパと、
    を有するスピーカユニットにおいて、
    前記ダンパの柔軟部,外周部は、前記ダンパの中央部より前記フレームの底部側にあることを特徴とするスピーカユニット。
  2. 前記振動板の外周形状は、細長形で、
    前記ダンパは、
    前記振動板の細長形状に対応した細長形状で、
    外周部の長手方向の両端部が前記フレームに取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のスピーカシステム。
  3. 前記細長形状のダンパの短手方向の幅は、
    前記中央部より前記柔軟部,前記外周部の方が狭いことを特徴とする請求項2記載のスピーカシステム。
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