JP2009194583A - 動電型スピーカー、および、その製造方法 - Google Patents

動電型スピーカー、および、その製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009194583A
JP2009194583A JP2008032590A JP2008032590A JP2009194583A JP 2009194583 A JP2009194583 A JP 2009194583A JP 2008032590 A JP2008032590 A JP 2008032590A JP 2008032590 A JP2008032590 A JP 2008032590A JP 2009194583 A JP2009194583 A JP 2009194583A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
axis direction
elongated
fixed
major axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008032590A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4587082B2 (ja
Inventor
Kunio Nishi
邦夫 西
Kenichiro Toyofuku
健一郎 豊福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Onkyo Corp
Original Assignee
Onkyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Onkyo Corp filed Critical Onkyo Corp
Priority to JP2008032590A priority Critical patent/JP4587082B2/ja
Publication of JP2009194583A publication Critical patent/JP2009194583A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4587082B2 publication Critical patent/JP4587082B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 長径方向に比べて短径方向が短い細長形の動電型スピーカーであって、錦糸線がダンパーの長径方向から引出されているものであっても、製造が容易でローリング等が発生せずに品質が安定し、かつ、錦糸線がスピーカー振動板、等に接触して異音を生じるようなことのない動電型スピーカーを提供する。
【解決手段】 細長形のダンパーが、長径方向の外周端にダンパー台に固着される固定部を有し、長径方向と短径方向とを有する細長形の枠体を有するダンパー台が、ダンパーの固定部が固着される長径側枠部と、ダンパーの両側の短径側端部の間の長さよりも大きい内側寸法を有して離隔する短径側枠部と、を備え、錦糸線の中間部が、ダンパー台の枠体の錦糸線固定部に固定される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、長径方向に比べて短径方向が短い細長形の動電型スピーカーであって、音声再生能力に優れ、ディスプレイ等の機器に取り付けるのに適する動電型スピーカー、および、その製造方法に関する。
音声を再生するスピーカーを取り付けるディスプレイ等の音響機器においては、スピーカーを取り付けるのに要する空間を小型化することが要望されている。特に、細長形(矩形、長円形(楕円形、トラック形を含む))の動電型スピーカーは、短径方向に振動板面積が限られる、細長形のスピーカー振動板に特有な分割振動の影響が大きくて平坦な再生音圧周波数特性を得ることが難しい、磁気空隙の磁束密度が高いスピーカー用磁気回路を採用しようとすると、磁気回路の幅がスピーカー振動板よりも広くなり小型化できない、といった様々な理由から音声再生能力において不利な点がある。したがって、従来には、これらの問題を解決するために様々なスピーカー振動板、スピーカー用磁気回路、および、これを用いた動電型スピーカーが提案されている。
例えば、従来には、磁気ギャップを有する磁気回路と、この磁気回路の上面に結合された楕円形,矩形形,長円形のいずれかの形状に形成されたフレームと、上記磁気ギャップにはまり込むボイスコイルを中心に結合すると共に周縁部が上記フレームの外周に結合された振動板と、上記ボイスコイルの中間部に内周部を結合すると共に長径方向の外周部をフレームに結合した楕円形,矩形形,長円形のいずれかの形状に形成されたダンパーからなるスピーカーがある(特許文献1)。このスピーカーは、上記構成とすることにより、ダンパーの面積を大きくし、柔軟度を大きくでき、また振幅も大きくとれる構造のダンパーとなるため、再生帯域が広く、歪みが低い高音質なスピーカーを提供することを目的にしている。
また、従来には、磁気ギャップを有する磁気回路と、この磁気回路の上面に結合された細長形のフレームと、上記磁気ギャップにはめ込まれたボイスコイルと、このボイスコイルに内周が結合され外周が上記フレームに結合された振動板と、内周が上記ボイスコイルに結合され外周が上記フレームの長径方向のみ結合されると共に長径方向の一方が他方より中心からの距離が短く設定されたダンパーと、このダンパーの長径方向の短く設定された側から引出されたボイスコイルの錦糸線とで構成されたスピーカーがある(特許文献2)。このスピーカーでは、ダンパーの錦糸線の引出した側を短くして振動系の重量バランスを均衡させてスピーカーへの大入力時の長径方向のローリングを抑制し、ボイスコイルのプレートとの接触を防止して異常音の発生を防止しようとしている(第1図、第2図)。
しかしながら、特許文献2に記載のスピーカーでは、長径方向の一方が他方より中心からの距離が短く設定された特殊なダンパーを使用しており、このダンパーの長径方向の短く設定された側から、ボイスコイルの錦糸線を引出していることで課題を解決しており、通常の細長形状のダンパーを使用することができないという問題がある。
また、特許文献1に記載のとおり、細長形の動電型スピーカーでは、ボイスコイルと外部接続用端子間を橋絡する錦糸線は、ダンパーの長径方向から引出されているものがあり、その結果、最低共振周波数が低いスピーカーにおいて、大入力を印加して振幅が大きくなると、長径方向のローリングが発生しボイスコイルがプレートに当たって異常音が発生するという問題が発生する場合がある。さらに、錦糸線がダンパーの長径方向から引出されている場合には、錦糸線が長くなり、その結果、錦糸線の跳躍運動が発生して、錦糸線がスピーカー振動板、ダンパー、ないし、フレームに接触して異音が生じ、動作不良を生じるという問題が発生する場合がある。特許文献3の図7および図8には、錦糸線の中間部を、ダンパーの貼り代部に固定するスピーカーが記載されている。
特開平8−51695号公報 特開平11−27794号公報 実開平2−896号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、長径方向に比べて短径方向が短い細長形の動電型スピーカーであって、錦糸線がダンパーの長径方向から引出されているものであっても、製造が容易でローリング等が発生せずに品質が安定し、かつ、錦糸線がスピーカー振動板、等に接触して異音を生じるようなことのない動電型スピーカーを提供することにある。
本発明の動電型スピーカーは、長径方向と短径方向とを有する細長形の動電型スピーカーであって、ボイスコイルを磁気回路の磁気空隙に振動可能に配置するダンパーと、ボイスコイルに導通する錦糸線と、ダンパーを磁気回路に対して固着するダンパー台と、を備え、長径方向と短径方向とを有する細長形のダンパーが、長径方向の外周端にダンパー台に固着される固定部を有し、長径方向と短径方向とを有する細長形の枠体を有するダンパー台が、ダンパーの固定部が固着される長径側枠部と、ダンパーの両側の短径側端部の間の長さよりも大きい内側寸法を有して離隔する短径側枠部と、を備え、錦糸線の中間部が、ダンパー台の枠体に固定される。
好ましくは、本発明の動電型スピーカーは、ダンパー台の短径側枠部が、細長形のダンパーの短径側端部との間に、錦糸線を整形する整形治具を挿入する治具挿入空隙を規定する。
また、好ましくは、本発明の動電型スピーカーは、錦糸線が、ボイスコイルに固定される一方端と、ダンパー台の枠体に固定される中間部との間に、整形治具により整形される湾曲部を有し、湾曲部を規定する円弧の頂点が、治具挿入空隙よりも短径方向の外側に位置するように整形されている。
好ましくは、本発明の動電型スピーカーは、ダンパーが、ボイスコイルの振動する方向に離隔して設けられた複数の細長形のダンパーを含み、ダンパー台が、複数の細長形のダンパーをそれぞれ固定する複数のダンパー台を含み、複数のダンパー台のそれぞれの細長形の枠体を重ね合わせて連結されている。
また、本発明の動電型スピーカーの製造方法は、長径方向と短径方向とを有する細長形の動電型スピーカーの製造方法であって、長径方向と短径方向とを有する細長形のダンパーを形成し、長径方向の外周端に固定部を形成する工程と、ボイスコイルに錦糸線の一端を導通させて、かつ、ボイスコイルのボビンに錦糸線の一端を固定する工程と、長径方向と短径方向とを有する細長形の枠体を有するダンパー台を形成し、ダンパーの固定部が固着される長径側枠部と、ダンパーの両側の短径側端部の間の長さよりも大きい内側寸法を有して離隔する短径側枠部と、を形成する工程と、ボイスコイルを磁気回路の磁気空隙に振動可能に配置するように、ボイスコイルのボビンとダンパーの内周端とを固着し、ダンパーの固定部をダンパー台に固着し、ダンパー台を磁気回路に対して固着する工程と、錦糸線の中間部を、ダンパー台の枠体に固定する工程と、を含む。
また、好ましくは、本発明の動電型スピーカーの製造方法は、錦糸線の中間部を、ダンパー台の枠体に固定する工程において、ダンパー台の短径側枠部と、ダンパーの短径側端部との間に、錦糸線を整形する整形治具を挿入する治具挿入空隙を規定する工程をさらに含み、治具挿入空隙に整形治具を挿入して、錦糸線のボイスコイルに固定される一方端と、ダンパー台の枠体に固定される中間部との間に、整形治具により整形される湾曲部を形成する工程と、湾曲部を規定する円弧の頂点が、治具挿入空隙よりも短径方向の外側に位置するように、錦糸線を整形して整形治具を抜去する工程と、をさらに含む。
好ましくは、本発明の動電型スピーカーの製造方法は、ダンパーが、ボイスコイルの振動する方向に離隔して設けられた複数の細長形のダンパーを含み、ダンパー台が、複数のダンパーをそれぞれ固定する複数のダンパー台を含む場合に、複数のダンパー台を、それぞれの細長形の枠体を重ね合わせて連結する工程を含む。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明の動電型スピーカーは、磁気回路、スピーカー振動板、もしくは、フレームが長径方向と短径方向とを有する細長形の動電型スピーカーであって、ボビンに巻回されるボイスコイルを磁気回路の磁気空隙に振動可能に配置するダンパーと、ボイスコイルに導通する錦糸線と、ダンパーを磁気回路に対して固着するダンパー台と、を備えている。ダンパーは、長径方向と短径方向とを有する細長形であって、長径方向の外周端にダンパー台に固着される固定部を有し、長径方向と短径方向とを有する細長形の枠体を有するダンパー台に固着されている。また、ダンパー台は、ダンパーの固定部が固着される長径側枠部と、ダンパーの両側の短径側端部の間の長さよりも大きい内側寸法を有して離隔する短径側枠部と、を備えている。なお、長径方向とは、矩形、長円形、楕円形、あるいは、トラック形を含む細長形を規定する長軸が延びる方向であり、短径方向とは、長軸と直交する短軸が延びる方向である。
具体的には、ダンパーは、ボイスコイルの振動する方向に離隔して設けられた複数の細長形のダンパーを含んでいてもよく、ダンパー台が、複数の細長形のダンパーをそれぞれ固定する複数のダンパー台を含み、複数のダンパー台のそれぞれの細長形の枠体を重ね合わせて連結されていてもよい。例えば、細長形のダンパーは、ボイスコイルが振動する前後方向について、前側ダンパーおよび後側ダンパーからなる二段(ダブル)ダンパーであって、ダンパー台は、樹脂から成形された長方体状の枠体であり、前側ダンパーおよび後側ダンパーのそれぞれの固定部が、それぞれに対応して固定するダンパー台の長径側枠部に固着されればよい。複数のダンパー台を構成する細長形の枠体を重ね合わせて連結すれば、複数のダンパーのボイスコイルに対する固定位置が定まるので、製造工程を容易にすることができる。
ここで、本発明の長径方向に比べて短径方向細長形の動電型スピーカーは、錦糸線がダンパーの長径方向から引出されており、錦糸線の中間部が、ダンパー台の枠体の錦糸線固定部に固定される。一方端がボイスコイルのボビンに固定され、一方の他端がターミナルに固定される錦糸線は、短径方向から引き出す場合に比べて、長径方向から引出されることで長くなるので、ダンパー台の枠体にその中間部が固定されることで、同じく長径方向に長いダンパーや、他の構成部品と接触しないようにすることができる。したがって、本発明の動電型スピーカーは、錦糸線がスピーカー振動板、等に接触して異音を生じるようなことがない。
また、本発明の動電型スピーカーは、ダンパー台の短径側枠部が、ダンパーの両側の短径側端部の間の長さよりも大きい内側寸法を有して離隔するので、細長形のダンパーの短径側端部との間に、錦糸線を整形する整形治具を挿入する治具挿入空隙を規定し、その結果、整形治具を用いる製造工程において、容易に他の構成部品と接触しないように錦糸線を整形することができる。つまり、錦糸線のボイスコイルに固定される一方端と、ダンパー台の枠体に固定される中間部との間に、湾曲部を整形治具により整形し、湾曲部を規定する円弧の頂点が、治具挿入空隙よりも短径方向の外側に位置するようにして、錦糸線が長径方向に長いダンパーと、スピーカー振動板、等に接触するのを防止できる。
なお、本発明の動電型スピーカーの製造方法においては、整形治具を用いて錦糸線を整形し、ダンパー台の枠体にその中間部を固定するので、製造が容易でありながら、細長形のスピーカー振動板並びにダンパーを用いていても、振動系でのローリング等が発生せずに品質が安定する。したがって、錦糸線がダンパーの長径方向から引出されている動電型スピーカーであっても、異音の発生を抑制することができ、再生音質に優れる動電型スピーカーを実現できる。
長径方向に比べて短径方向が短い細長形の動電型スピーカーであって、錦糸線がダンパーの長径方向から引出されているものであっても、製造が容易でローリング等が発生せずに品質が安定し、かつ、錦糸線がスピーカー振動板、等に接触して異音を生じるようなことのない動電型スピーカーを提供することができる。
長径方向に比べて短径方向が短い細長形の動電型スピーカーであって、錦糸線がダンパーの長径方向から引出されているものであっても、製造が容易でローリング等が発生せずに品質が安定し、かつ、錦糸線がスピーカー振動板、等に接触して異音を生じるようなことのない動電型スピーカーを提供するという目的を、長径方向と短径方向とを有する細長形のダンパーが、長径方向の外周端にダンパー台に固着される固定部を有し、長径方向と短径方向とを有する細長形の枠体を有するダンパー台が、ダンパーの固定部が固着される長径側枠部と、ダンパーの両側の短径側端部の間の長さよりも大きい内側寸法を有して離隔する短径側枠部と、を備え、錦糸線の中間部が、ダンパー台の枠体に固定されるようにすることにより、実現した。
以下、本発明の好ましい実施形態による動電型スピーカーおよびその製造方法について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1および図2は、本発明の好ましい実施形態による動電型スピーカー1を説明する図である。図1(a)は、動電型スピーカー1を前面側から見た斜視図であり、図1(b)は、動電型スピーカー1を背面側から見た斜視図である。また、図2(a)は、動電型スピーカー1のO−A断面図であり、図2(b)は、動電型スピーカー1のB−B’断面図である。なお、後述するように、動電型スピーカー1の一部の構造や、内部構造等は、省略している。また、点O−Aを結ぶ直線(長軸)が延びる方向が長径方向であり、また、点O−B
を結ぶ直線(短軸)が延びる方向が短径方向である。
本実施例の動電型スピーカー1は、長径方向長L1が約262.5mm、短径方向長L2が約25.5mmのトラック形のスピーカー振動板2を有する細長形の動電型スピーカーであり、細長形であっても口径が約130mmの円形振動板と同等の振動板面積を有するスピーカーである。スピーカー振動板2は、エッジ3によってその外周端を支持されており、エッジ3の外周端は、フレーム6に固定されている。また、スピーカー振動板2の背面側には、ボイスコイル4が連結しており、ダンパー5(前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5b)により振動可能に支持されている。本実施例の場合には、ボイスコイル4のボイスコイル径は、約20mmである。また、フレーム6は、トラック形のスピーカー振動板2に対応した細長形状であり、フレーム6に固定される磁気回路10も、短径方向長L2以下の幅が狭い細長形状を有している。したがって、動電型スピーカー1は、ディスプレイ等の機器が有する表示部の側面など、スピーカーを取り付ける幅が少ない機器に適するスピーカーである。
動電型スピーカー1のスピーカー振動板2は、その外周端にエッジ3の内周側が接着されており、また、中央背面にはボイスコイル4を構成する(図示しない)ボビン4aが接着される。スピーカー振動板2は、スピーカー振動板の軽量化を図るために発泡させた熱可塑性樹脂を形成して構成されている。本実施例の場合には、押出成形された熱可塑性樹脂発泡シート(具体的には、ポリプロピレン)を、プラグアシスト成形を併用した真空成形法を用いることで、リブを有するスピーカー振動板2を得ている。すなわち、長径方向長L1と短径方向長L2が著しく異なる細長形のスピーカー振動板2は、長径方向の分割振動の影響が顕著になりやすいので、長径方向に延びるリブを有し、かつ、短径方向断面形状が略W字形になるようにして、長径方向に剛性を有する形状とされている。
エッジ3は、本実施例では、柔軟性を有する発泡ゴムを金型内に注入して加熱発泡して形成したものである。スピーカー振動板2の長径方向に直線状に延びるトラック形の長辺では、スピーカー振動板2を自由支持するように薄肉のコルゲーション(またはロール)によるフリーエッジが形成され、短径方向に円弧状になるトラック形の短辺では、スピーカー振動板2を固定支持するように厚肉で自由に振動しないフィックスドエッジが形成される。その結果、細長形のスピーカー振動板2は、短径方向ではエッジ3のフリーエッジ部のコンプライアンスで柔軟に支持される一方で、長径方向ではスピーカー振動板2を形成する熱可塑性樹脂の発泡シートの柔軟性によって、曲げ振動可能にされている。
ボイスコイル4は、円筒形に形成したボビン4aと、その一端側に巻回されて音声電流が供給される(図示しない)コイル4bと、から形成される。ボビン4aは、コイル4bが巻回されない他端側がスピーカー振動板2の背面中央に接着剤により連結される。コイル4bは、後述する磁気回路10の円形の磁気空隙13に配置される。なお、後述するように、錦糸線8は、フレーム6に固定されるターミナル7と、ターミナル7からコイル4bの引出線とを、ハンダづけして導通させて、コイル4bに音声電流を供給する。
ダンパー5は、前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bからなる二段ダンパーであり、柔軟性を有する繊維の織布を基材としてフェノール樹脂を含浸して成形する円形のコルゲーションダンパーを切断して細長形状(トラック形)にしたものである。前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bの内周端は、ボビン4aの円筒外面側と連結してスピーカー振動板2の背面中央側を支持する。前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bの外周端側は、後述する前側ダンパー台9aおよび後側ダンパー台9bから構成されるダンパー台9を介してフレーム6の固定部に固定される。なお、ダンパー5は、他の形状のコルゲーションダンパーであっても、二段でなくても良く、また、他の材料で形成するものであってもよく、内周側リングと外周側リングを連結するアームを有し、金属または樹脂で形成する蝶ダンパーであっても、長径方向と短径方向とを有する細長形であって、長径方向の外周端にダンパー台に固着される固定部を有していればよい。
フレーム6は、スピーカー振動板2の形状に対応して細長形のバスケット状にプレス成型された鉄板フレームであり、エッジ3を固定する略矩形の固定部と、磁気回路10を固定する固定部と、これらの固定部を連結する連結部と、複数の連結部の間に規定される窓と、ターミナル7を取り付ける取付孔と、を備える。ダンパー5aおよび5bを固定するダンパー台9は、このフレーム6に固着される。したがって、スピーカー振動板2、エッジ3、ボイスコイル4、ダンパー5、および、ダンパー台9からなるスピーカー振動系は、フレーム6に対して振動可能に支持される。
ターミナル7は、スピーカー振動板2、ダンパー5、および、フレーム6のそれぞれの細長形における長径方向に設けられ、フレーム6の取付孔に取り付けられている。ターミナル7は、絶縁基体に固定される+端子、−端子を有し、+端子および−端子には、ダンパー5の長径方向から引出されている錦糸線8a、および、8bが、それぞれハンダづけされて固定されている。また、図2(a)の断面図に示すように、錦糸線8aおよび8bは、ボイスコイル4とターミナル7との中間部が、ダンパー台9aに固定されている。
磁気回路10は、フレーム6に固定される細長形のトッププレート11と、円筒形状であってトッププレート11の中央に形成された円形孔に挿入されるセンターポール12と、細長形のアンダープレート14と、同一方向に着磁された2つの主マグネット15aおよび15bと、から構成される。トッププレート11およびセンターポール12は、均等な幅を有する円形の磁気空隙13を形成する。主マグネット15aおよび15bは、トッププレート11およびアンダープレート14の間に狭持され、長径方向にセンターポール12を中間にして対称配置される。2つの主マグネット15aおよび15bは、外形が、細長形のトッププレート11およびアンダープレート14の形状に対応した略細長形状であり、センターポール12に近接する中央側は、センターポール12の円形形状に対応した円筒曲面を含む凹部が形成されている。なお、センターポール12は、アンダープレート14と一体に形成されていても良く、また、別ピースを接着剤で固着されていても良い。
本実施例の2つの主マグネット15aおよび15bは、フェライト系磁石であり、残留磁化および保磁力がさらに大きく、小さい体積でも保磁力の強いNd−Fe−B系の希土類磁石であってもよい。なお、希土類磁石とは、Nd−Fe−B系のネオジウム磁石、もしくは、Sm−Co系のサマリウムコバルト磁石であって、磁石の最大エネルギー積(BH)maxが大きな値をとる磁石である。磁気回路10は、ボイスコイル4のコイル4bを平面視した場合に投影する領域の外部に磁石が配置される外磁型磁気回路であり、かつ、保磁力の強い主マグネット15aおよび15bが長径方向に配置されるので、本発明の動電型スピーカー1のような細長形のスピーカーに適する。磁気回路10の最大幅を小さくすることができれば、細長形のスピーカー振動板2を前面視した場合に形成される領域内に磁気回路10が収まるからである。したがって、軽量なスピーカー振動板2を採用することを含めて、能率の高い動電型スピーカー1が実現される。
ボイスコイル4のコイル4bに音声電流が供給されると、磁気空隙13に配置されたボイスコイル4には駆動力が作用し、ボイスコイル4は図1(a)における上下方向に振動し、連結されたスピーカー振動板2も上下方向に振動する。スピーカー振動板2は、短径方向ではその外周端を支持するエッジ3のフリーエッジ部が柔軟に支持する。その一方で、長径方向ではスピーカー振動板2を形成する熱可塑性樹脂発泡シートの柔軟性によって曲げ振動可能になり、最低共振周波数f0付近若しくはそれ以下の周波数でボイスコイル4が大きく変位する場合には、長径方向の両端を固定されたスピーカー振動板2は、長径方向に弓状に曲がって変形する。
本実施例の磁気回路10の長径方向には2つの主マグネット15aおよび15bが配置されている一方で、短径方向には磁力を発生するマグネット(磁石)が配置されないので、その結果、磁気回路10は、全体形状が細長形になり、その短径方向に磁気空隙に連通する開放窓部16を有する。2つの主マグネット15aおよび15bは、長径方向にセンターポール12を点対称の中点にして、つまり、センターポール12を中間にして対称配置されており、主マグネット15aと、センターポール12と、もう一方の主マグネット15bが長径方向に並ぶ様になる。そして、短径方向から磁気回路10を側面視すると、マグネット15aおよび15bが配置されない開放窓部16が形成されており、センターポール12の円筒側面を直接視できる程度の孔が形成されている。具体的には、開放窓部16は、トッププレート11、2つ主マグネット15aおよび15b、および、アンダープレート14により規定される。なお、磁気空隙13に鉄粉等の異物が侵入するのを防止するように、開放窓部16を通気性のある不織布等で覆っても良い。
また、磁気回路10は、円形の磁気空隙13が半径方向に均等な幅を有するものであっても、磁束密度分布が長径方向と短径方向において異なり、略円筒形状主マグネット15aおよび15bと、円形の磁気空隙13が最も接近する長径方向では極めて強い磁束密度を生じ、長径方向での磁束密度が短径方向での磁束密度よりも高くなる。円形の磁気空隙13での円周方向の磁束密度分布が、長径方向と短径方向とで異なるので、スピーカー振動板2を駆動する駆動力も長径方向と短径方向とで異なるようにでき、再生周波数特性のピーク・ディップを低減することができる。
図3は、動電型スピーカー1の振動系の組立部品を説明する図である。すなわち、図3(a)は、動電型スピーカー1の振動系を構成するボイスコイル4と、ダンパー5と、ダンパー台9と、錦糸線8とからなる予備組立部品の斜視図であり、図3(b)は、この予備組立部品の平面図である。動電型スピーカー1の製造工程においては、振動系の予備組立部品を(図示しない)治具上で組み立てておき、予め接着固定したフレーム6および磁気回路10にこの振動系の予備組立部品を載置して、そのダンパー台9を固定すれば、コイル4bを磁気回路10の磁気空隙13に配置することができる。また、上述の通り、ボビン4aの上方端が、スピーカー振動板2の中央背面に接着される。
なお、本実施例では、前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bは、共通のダンパーを2つ用いているので、前側ダンパー5aの説明と共通する後側ダンパー5bの説明は、省略する。もちろん、前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bは、材料ならびにスティフネスが異なるものであっても良い。同様に、本実施例では、前側ダンパー台9aおよび後側ダンパー台9bは、共通のダンパー台を2つ用いているので、前側ダンパー台9aの説明と共通する後側ダンパー台9bの説明は、省略する。
前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bの内径端には、ボイスコイル4のボビン4aの円筒外側曲面が嵌合して接着される。また、長径方向と短径方向とを有する細長形の前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bは、それぞれ長径方向の外周端に前側ダンパー台9aおよび後側ダンパー台9bに固定される固定部5axならびに(図示しない)5bxを有し、それぞれ接着剤で固定される。そして、前側ダンパー台9aおよび後側ダンパー台9bを重ね合わせて連結することで、ダブルダンパーからなる動電型スピーカー1の振動系の予備組立部品が構成される。
前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bは、外径直径が約60.0mmの円形のコルゲーションダンパーを切断して細長形状(トラック形)にしたものであるので、図5(b)に示す平面図において直線部を規定する短径側端部5ayおよび5byには、図5(a)の斜視図に示すように、ダンパーのコルゲーションの凹凸が出現する。また、前側ダンパー台9aおよび後側ダンパー台9bは、例えば、ABS樹脂から形成された長径方向と短径方向とを有する細長形の枠体であり、前側ダンパー5aの固定部5axが固着される長径側枠部9axと、前側ダンパー5aの両側の短径側端部5ayの間の長さよりも大きい内側寸法を有して離隔する短径側枠部9ayと、を有する。例えば、本実施例の前側ダンパー5aの両側の短径側端部5ayの間の長さ(つまり、前側ダンパー5aの短径方向の幅)が約26.0mmの場合には、前側ダンパー台9aの両側に離隔する短径側枠部9ayの内側寸法は、短径側端部5ayよりも大きい約29.0mmである。したがって、この振動系の予備組立部品では、前側ダンパー台9aの短径側枠部9ayと、前側ダンパー5aの短径側端部5ayとの間に、幅1.5mmの空隙20が、短径側端部5ayに沿って前側ダンパー5aの両側に形成される。後述するように、この空隙20は、錦糸線8aおよび8bを整形する整形治具JgaおよびJgbを挿入する治具挿入空隙20として機能する。
図3に図示する振動系の予備組立部品では、ボイスコイル4のコイル4bに導通する錦糸線8aおよび8bが、動電型スピーカー1として組み立てて動作する際に他の構成部品と接触して異音を発生しないように、その中間部が予め整形されて固定される。具体的には、錦糸線8aおよび8bのそれぞれの中間部8axおよび8bxが、前側ダンパー台9aの長径側枠部9axに形成される平面である錦糸線固定部に接着剤で固定されて、錦糸線8aおよび8bをダンパー5の長径方向から引出すようにする。また、図示するように、錦糸線8aおよび8bは、ボイスコイル4にハンダ付けおよび接着剤で固定される一方端と、前側ダンパー台9aの長径側枠部9axに接着剤で固定される中間部8axおよび8bxとの間に、円弧の頂点8ayおよび8byを含む湾曲部を有するように、整形治具により整形されている。つまり、錦糸線8aおよび8bは、それらの湾曲部を規定する円弧の頂点8ayおよび8byが、治具挿入空隙20よりも短径方向の外側に位置するように整形されている。なお、錦糸線8aおよび8bのターミナル側の端部は、省略して図示されており、錦糸線8aおよび8bは、ターミナル7の+端子および−端子にそれぞれハンダづけされて、導通するように固定されている。
したがって、この振動系の予備組立部品を用いることにより、動電型スピーカー1の製造方法が簡略化されて工数が減少し、コストダウンが可能になるだけでなく、錦糸線8aおよび8bをダンパー5の長径方向から引出すようにしても、ローリング等が発生せずに品質が安定し、かつ、錦糸線8aおよび8bがスピーカー振動板2、等に接触しないようにして、異音の発生を抑制することができる。振動系の予備組立部品は、ボイスコイル4を前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bのそれぞれの内周側で振動可能に支持し、かつ、前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bの外周側が相互に連結する前側ダンパー台9aおよび後側ダンパー台9bに固定されているので、磁気回路10の磁気空隙13におけるコイル4bが安定して振動することができ、さらに、錦糸線8aおよび8bも、他の構成部品に接触しないように振動することができるからである。
図4は、動電型スピーカー1の振動系の製造方法の一部を説明する図である。図4(a)は、動電型スピーカー1の振動系の予備組立部品の長軸方向断面を説明するA−A’断面図であり、図4(b)は、この予備組立部品の平面図であり、それぞれ製造工程で用いる整形治具Jga、JgbおよびJgcを含む図である。すなわち、細長形の動電型スピーカー1の製造方法は、長径方向と短径方向とを有する細長形のスピーカー振動板2およびエッジ3、錦糸線8aおよび8bの一端をコイル4bに導通させてボビン4aに固定するボイスコイル4、長径方向の外周端に固定部を有する細長形のダンパー5、もしくは、細長形のフレーム6、細長形の枠体を有するダンパー台9、等の構成部品をそれぞれ製造する工程の他に、以下に説明する振動系の予備組立部品を組み立てる工程を含む。
図4に示すように、ボイスコイル4のボビン4aと前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bの内周端とを接着剤で固着し、前側ダンパー5aおよび後側ダンパー5bの固定部5axおよび(図示しない)5bxを前側ダンパー台9aおよび後側ダンパー台9bのそれぞれの長径側枠部9axおよび9bxに接着剤で固着する。前側ダンパー台9aおよび後側ダンパー台9bは、それぞれの細長形の枠体を重ね合わせて連結される。そして、一端をボイスコイル4のボビン4aに固定される錦糸線8aおよび8bは、それぞれ、交叉する整形治具JgaならびにJgc、および、交叉する整形治具JgbならびにJgcを用いて、これらの整形治具の組に沿う形状に整形された上で、その中間部8axおよび8bxを、前側ダンパー台9aの長径側枠部9axに接着剤で固定される。
整形治具JgaおよびJgbは、細い丸棒であって、短径側端部5ayに沿って前側ダンパー5aの両側に形成される治具挿入空隙20にそれぞれ挿入される。つまり、整形治具JgaおよびJgbは、治具挿入空隙20の幅とほぼ同等の直径を有しており、錦糸線8aおよび8bのそれぞれに、治具挿入空隙20よりも短径方向の外側に位置する円弧の頂点8ayおよび8byを含む湾曲部を形成することができる。一方で、また、整形治具Jgcは、断面が略直方体の棒状の部材であり、前側ダンパー5aの上面側に載置されて、前側ダンパー5aと錦糸線8aおよび8bとを離隔させる。したがって、錦糸線8aおよび8bは、整形治具JgaおよびJgbのそれぞれの外側であって、交叉する整形治具Jgcの上側を回り込むようにして長径方向に引き出されて、中間部8axおよび8bxを前側ダンパー台9aの長径側枠部9axに接着剤で固定され、その結果、スピーカー振動板2の側に膨らみを有し、かつ、治具挿入空隙20よりも短径方向の外側に膨らむ湾曲部を有しており、湾曲部の円弧の頂点8ayおよび8byが治具挿入空隙20よりも短径方向の外側に位置する形状に整形される。
錦糸線8aおよび8bの中間部8axおよび8bxを、前側ダンパー台9aの長径側枠部9axに接着剤で固定するのに際して、錦糸線8aおよび8を仮固定する(図示しない)切欠を使用してもよい。切欠は、前側ダンパー台9aの長径側枠部9axに設けてあればよく、錦糸線8aおよび8bを引っかけて、ダンパー5の長径方向から引出すようにできる。整形治具Jga、JgbおよびJgcは、錦糸線8aおよび8bのそれぞれの中間部8axおよび8bxを固定する接着剤が固化した段階で抜去すればよいが、切欠を用いて錦糸線8aおよび8bを仮固定する場合には、接着剤が半ば固化した段階で早く整形治具を抜去することができる。
整形治具Jga、JgbおよびJgcを抜去した後には、錦糸線8aおよび8bは、前側ダンパー5aを含む他の構成部品に接触しないように整形されている。したがって、錦糸線8aおよび8bの中間部8axおよび8bxを、前側ダンパー台9aの長径側枠部9axに接着剤で固定した動電型スピーカー1の振動系の予備組立部品は、その後側ダンパー台9bを、フレーム6を固定した磁気回路10に対して固着することで、ボイスコイル4のコイル4bを容易に磁気空隙13に配置することができる。
もちろん、ボイスコイル4を磁気空隙13に配置する場合には、磁気空隙13に挿入する治具であるボイスコイルホルダを併用しても良い。予備組立部品を磁気回路10とは別に予備的に組み立てる場合の他にも、フレーム6を固定した磁気回路10に対して、ボイスコイルホルダを使用して、錦糸線8aおよび8bを含むボイスコイル4、後側ダンパー台9bおよび後側ダンパー5b、前側ダンパー台9aおよび前側ダンパー5a、を順番に組み立てて、錦糸線8aおよび8bを整形しても良い。
整形治具JgaおよびJgbは、上記の形状の部材に限られず、錦糸線8aおよび8bの湾曲部の円弧の頂点8ayおよび8byが、治具挿入空隙20よりも短径方向の外側に位置する形状にできるように、治具挿入空隙20に挿入可能なものであればよい。また、前側ダンパー5aの両側に形成される治具挿入空隙20は、前側ダンパー5aの形状によって直線状である場合に限られない。前側ダンパー台9aの短径側枠部9ayに、整形治具JgaおよびJgbの挿入位置を規定する嵌合部を有していても良い。整形治具Jgcについても、整形治具JgaおよびJgbと分離している必要はなく、錦糸線8aおよび8bの湾曲部を立体的に整形できて、挿入ないし抜去が容易なものであればよい。
なお、本実施例の動電型スピーカー1は、他のボイスコイル径に対応した異なる寸法のダンパーを有するものであっても良い。また、動電型スピーカー1は、トラック形のスピーカー振動板に限らず、楕円形、長円形、長方形、矩形といった長径寸法と短径寸法との比が大きい細長形の動電型スピーカーであればよい。
本発明の動電型スピーカーは、ディスプレイ等の映像・音響機器に内蔵するスピーカーとしてのみならず、音声を再生するスピーカーを内蔵するキャビネットを有するゲーム機、スロットマシン等の遊戯機にも適用が可能である。また、本発明の動電型スピーカーは、全幅が狭く、小型・薄型のキャビネットで音声を再生するスピーカーシステムが実現できるので、設置空間が限定される車両用のスピーカーに特に適する。
本発明の好ましい実施形態による動電型スピーカー1を説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態による動電型スピーカー1を説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態による動電型スピーカー1の振動系の組立部品を説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態による動電型スピーカー1の振動系の製造方法の一部を説明する図である。(実施例1)
符号の説明
1 動電型スピーカー
2 スピーカー振動板
3 エッジ
4 ボイスコイル
5a 前側ダンパー
5b 後側ダンパー
6 フレーム
7 ターミナル
8a、8b 錦糸線
9a 前側ダンパー台
9b 後側ダンパー台
10 磁気回路
11 トッププレート
12 センターポール
13 磁気空隙
14 アンダープレート
15a、15b 主マグネット
16 開放窓部
20 治具挿入空隙
Jga、Jgb、Jgc 整形治具

Claims (7)

  1. 長径方向と短径方向とを有する細長形の動電型スピーカーであって、
    ボイスコイルを磁気回路の磁気空隙に振動可能に配置するダンパーと、該ボイスコイルに導通する錦糸線と、該ダンパーを該磁気回路に対して固着するダンパー台と、を備え、
    該長径方向と該短径方向とを有する細長形の該ダンパーが、該長径方向の外周端に該ダンパー台に固着される固定部を有し、
    該長径方向と該短径方向とを有する細長形の枠体を有する該ダンパー台が、該ダンパーの該固定部が固着される長径側枠部と、該ダンパーの両側の短径側端部の間の長さよりも大きい内側寸法を有して離隔する短径側枠部と、を備え、
    該錦糸線の中間部が、該ダンパー台の該枠体に固定される、
    動電型スピーカー。
  2. 前記ダンパー台の前記短径側枠部が、細長形の前記ダンパーの前記短径側端部との間に、前記錦糸線を整形する整形治具を挿入する治具挿入空隙を規定する、
    請求項1に記載の動電型スピーカー。
  3. 前記錦糸線が、前記ボイスコイルに固定される一方端と、前記ダンパー台の前記枠体に固定される前記中間部との間に、前記整形治具により整形される湾曲部を有し、該湾曲部を規定する円弧の頂点が、前記治具挿入空隙よりも前記短径方向の外側に位置するように整形されている、
    請求項2に記載の動電型スピーカー。
  4. 前記ダンパーが、前記ボイスコイルの振動する方向に離隔して設けられた複数の細長形のダンパーを含み、
    前記ダンパー台が、該複数の細長形のダンパーをそれぞれ固定する複数のダンパー台を含み、該複数のダンパー台のそれぞれの細長形の前記枠体を重ね合わせて連結されている、
    請求項1から3のいずれかに記載の動電型スピーカー。
  5. 長径方向と短径方向とを有する細長形の動電型スピーカーの製造方法であって、
    該長径方向と該短径方向とを有する細長形の該ダンパーを形成し、該長径方向の外周端に固定部を形成する工程と、
    該ボイスコイルに錦糸線の一端を導通させて、かつ、該ボイスコイルのボビンに該錦糸線の一端を固定する工程と、
    該長径方向と該短径方向とを有する細長形の枠体を有する該ダンパー台を形成し、該ダンパーの該固定部が固着される長径側枠部と、該ダンパーの両側の短径側端部の間の長さよりも大きい内側寸法を有して離隔する短径側枠部と、を形成する工程と、
    該ボイスコイルを磁気回路の磁気空隙に振動可能に配置するように、該ボイスコイルの該ボビンと該ダンパーの内周端とを固着し、該ダンパーの該固定部を該ダンパー台に固着し、該ダンパー台を該磁気回路に対して固着する工程と、
    該錦糸線の中間部を、該ダンパー台の該枠体に固定する工程と、を含む、
    動電型スピーカーの製造方法。
  6. 前記錦糸線の前記中間部を、前記ダンパー台の前記枠体に固定する工程において、該ダンパー台の前記短径側枠部と、該ダンパーの前記短径側端部との間に、前記錦糸線を整形する整形治具を挿入する治具挿入空隙を規定する工程をさらに含み、
    該治具挿入空隙に整形治具を挿入して、該錦糸線の前記ボイスコイルに固定される一方端と、前記ダンパー台の前記枠体に固定される前記中間部との間に、前記整形治具により整形される湾曲部を形成する工程と、
    該湾曲部を規定する円弧の頂点が、前記治具挿入空隙よりも前記短径方向の外側に位置するように、該錦糸線を整形して該整形治具を抜去する工程と、
    をさらに含む、
    請求項5に記載の動電型スピーカーの製造方法。
  7. 前記ダンパーが、前記ボイスコイルの振動する方向に離隔して設けられた複数の細長形のダンパーを含み、前記ダンパー台が、該複数のダンパーをそれぞれ固定する複数のダンパー台を含む場合に、
    該複数のダンパー台を、それぞれの細長形の前記枠体を重ね合わせて連結する工程を含む、
    請求項5または6に記載の動電型スピーカーの製造方法。

JP2008032590A 2008-02-14 2008-02-14 動電型スピーカー、および、その製造方法 Expired - Fee Related JP4587082B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008032590A JP4587082B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 動電型スピーカー、および、その製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008032590A JP4587082B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 動電型スピーカー、および、その製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009194583A true JP2009194583A (ja) 2009-08-27
JP4587082B2 JP4587082B2 (ja) 2010-11-24

Family

ID=41076215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008032590A Expired - Fee Related JP4587082B2 (ja) 2008-02-14 2008-02-14 動電型スピーカー、および、その製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4587082B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011178956A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡シート
JP2012100190A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Foster Electric Co Ltd スピーカユニット
WO2019073948A1 (ja) * 2017-10-12 2019-04-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 スピーカ、および、スピーカの製造方法
JP2020120270A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 スピーカ装置
CN114025288A (zh) * 2021-10-27 2022-02-08 惠州市众瑞声电子有限公司 一种防失真高音质音响振膜

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59125198U (ja) * 1983-02-09 1984-08-23 松下電器産業株式会社 スピ−カ
JPS59143198U (ja) * 1983-03-11 1984-09-25 オンキヨー株式会社 長円形スピ−カ
JPS61167300A (ja) * 1985-01-19 1986-07-28 Sanyo Electric Co Ltd 小型スピ−カの製造方法
JPH08280094A (ja) * 1995-04-06 1996-10-22 Alpine Electron Inc スピーカ
JPH1155790A (ja) * 1997-07-31 1999-02-26 Sony Corp スピーカ
JP2000324596A (ja) * 1999-05-06 2000-11-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ
JP2005229224A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Pioneer Electronic Corp 長円スピーカ装置及びその製造方法
JP2006166023A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Pioneer Electronic Corp ダンパ、および、スピーカ装置
JP2007235427A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Star Micronics Co Ltd 電気音響変換器
JP2007318284A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Pioneer Electronic Corp スピーカー装置用ダンパー及びスピーカー装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59125198U (ja) * 1983-02-09 1984-08-23 松下電器産業株式会社 スピ−カ
JPS59143198U (ja) * 1983-03-11 1984-09-25 オンキヨー株式会社 長円形スピ−カ
JPS61167300A (ja) * 1985-01-19 1986-07-28 Sanyo Electric Co Ltd 小型スピ−カの製造方法
JPH08280094A (ja) * 1995-04-06 1996-10-22 Alpine Electron Inc スピーカ
JPH1155790A (ja) * 1997-07-31 1999-02-26 Sony Corp スピーカ
JP2000324596A (ja) * 1999-05-06 2000-11-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ
JP2005229224A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Pioneer Electronic Corp 長円スピーカ装置及びその製造方法
JP2006166023A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Pioneer Electronic Corp ダンパ、および、スピーカ装置
JP2007235427A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Star Micronics Co Ltd 電気音響変換器
JP2007318284A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Pioneer Electronic Corp スピーカー装置用ダンパー及びスピーカー装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011178956A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡シート
JP2012100190A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Foster Electric Co Ltd スピーカユニット
WO2019073948A1 (ja) * 2017-10-12 2019-04-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 スピーカ、および、スピーカの製造方法
JP2020120270A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 スピーカ装置
JP7262015B2 (ja) 2019-01-23 2023-04-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 スピーカ装置
CN114025288A (zh) * 2021-10-27 2022-02-08 惠州市众瑞声电子有限公司 一种防失真高音质音响振膜
CN114025288B (zh) * 2021-10-27 2024-01-16 惠州市众瑞声电子有限公司 一种防失真高音质音响振膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP4587082B2 (ja) 2010-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5372012B2 (ja) スピーカと、スピーカを備えた電子機器
JP4587082B2 (ja) 動電型スピーカー、および、その製造方法
JP5311061B2 (ja) ボイスコイルおよびこれを用いた動電型スピーカー
JP2010272988A (ja) スピーカー用磁気回路およびこれを用いた動電型スピーカー
JP4729657B2 (ja) スピーカー振動板およびこれを用いた動電型スピーカー
JP2013102360A (ja) スピーカ
JP5311053B2 (ja) 動電型スピーカー
JP4601410B2 (ja) スピーカ装置
US10506335B2 (en) Electroacoustic transducer
JP2012249030A (ja) 動電型スピーカー
JP6194741B2 (ja) 動電型スピーカー
JP2011101074A (ja) 動電型スピーカーおよびこれに用いる振動部材
JP4952930B2 (ja) 動電型スピーカー
JP2013145994A (ja) 動電型スピーカーおよびその製造方法
JP2013017066A (ja) スピーカシステム及びスピーカシステムの製造方法
JP4906971B1 (ja) スピーカ
JP2004312599A (ja) スピーカ
JP2012044575A (ja) 動電型スピーカー、および、その製造治具、ならびに、その製造方法
JP2010199812A (ja) スピーカー振動板およびこれを用いたスピーカー
JP3687235B2 (ja) スピーカ
JP4573057B2 (ja) スピーカー用磁気回路およびこれを用いた動電型スピーカーならびにその製造方法
EP2026600A1 (en) Loudspeaker
JP2011223165A (ja) 動電型スピーカーおよびそれに用いる磁気回路
JP5217065B2 (ja) スピーカー用磁気回路およびこれを用いた動電型スピーカー
JP2009267875A (ja) ダストキャップ、および、これを用いた動電型スピーカー

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100813

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100826

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4587082

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130917

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees