JP2006166023A - ダンパ、および、スピーカ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】平面視において非対称系のスピーカ装置において良好な音声出力が可能となるダンパ、および、スピーカ装置を提供する。
【解決手段】平面視長方形状のスピーカ装置100において、ダンパ600は波型の凹凸が形成された楕円形状の波型ダンパ部本体620を具備している。ダンパ600の長径方向端部は、フレーム200の取付段差部212に固定されている。このため、ダンパ600の短径方向の両端部側は自由端となりダンパ600の大きな振動幅を確保できるので、スピーカ装置100は幅広い音域の音を良好に出力できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダンパ、および、スピーカ装置に関する。
従来、コーン型スピーカ装置において、綿などに樹脂を含浸し加熱成形することにより波型の凹凸が形成された波型ダンパが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の波型ダンパは、その外周部が円状に形成され、外周部の全周に亘ってフレームに固定されている。そして、波型ダンパの内周側で振動板(コーン)の中心部側およびボイスコイルボビンを所定方向に振動可能に弾性支持する構成が採られている。
また、コーン型スピーカ装置におけるダンパとして、環状の外周枠と、この外周枠よりも径小に形成された環状の内周枠と、外周枠と内周枠との間に架橋された複数のアームと、を備えた構成の蝶ダンパが知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に記載の蝶ダンパは、外周枠と内周枠とアームとが樹脂などにより一体的に形成されている。そして、外周枠は、その全周に亘りフレームに固定される。また、内周枠は、振動板の中心部側およびボイスコイルボビンを所定方向に振動可能に弾性支持する構成が採られている。
特開平10−271597(第6頁左欄−第7頁左欄、図1、図5) 特開平8−275291(第3頁、図1、図2)
ところで、近年、テレビなどの表示装置は省スペース化および大画面化が要請されている。そして、このような表示装置に組み込まれるスピーカ装置としては、限られたスペースで大きな音響放射面積が得られるものが求められており、例えば、平面視において例えば楕円状や長方形状などの非対称形であるコーン型スピーカ装置が多用されている。ここで、上述した特許文献1に記載の波型ダンパを、平面視非対称形のコーン型スピーカ装置におけるダンパに適用する際、波型ダンパの外周形状を楕円形や長円形にすることが考えられる。この場合、ダンパが振動する際、ダンパの外周部が全周に亘ってフレームに固定されているため、その振幅はダンパの外周の短径寸法により決定される。
しかしながら、このように、ダンパの振幅がダンパの外周の短径寸法により決定されてしまうと、スピーカ装置全体をより小型化した場合、これに伴いダンパの短径寸法を縮小しなければならない。そして、ダンパの短径寸法が縮小したことにより、スピーカ装置は、ダンパの可動範囲を超えるような音域、特に低音域の音を出力できなくなるおそれがある、という問題が一例として挙げられる。
また、特許文献2のような構成を平面視非対称形のコーン型スピーカ装置におけるダンパに適用する場合、ダンパは外周枠と内周枠との間に架橋された複数のアームを備えているため、特定の周波数でアームが共振し異音を発生してしまうおそれがある、という問題が一例として挙げられる。
本発明は、上述したような問題点に鑑みて、平面視において非対称形のスピーカ装置において良好な音声出力が可能となるダンパ、および、そのダンパを用いたスピーカ装置を提供することを1つの目的とする。
請求項1に記載の発明は、平面視において互いに直交する2方向の寸法が異なる非対称形の振動部と、前記振動部を支持するフレームと、前記フレーム内に配置される振動発生部とを有するスピーカ装置に用いられるダンパであって、波型の凹凸が形成された略環状体であって、その内側に前記振動発生部が取り付けられる波型ダンパ部本体と、前記波型ダンパ部本体の外周端部のうち前記スピーカ装置の長手方向と直交する方向における前記波型ダンパ部本体の外周端部の少なくとも一部を補強する補強部と、を具備し、前記長手方向における前記波型ダンパ部本体の外周端部の少なくとも一部が前記フレームに支持されることを特徴としたダンパである。
請求項6に記載の発明は、フレームと、前記フレームに取り付けられる請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のダンパと、前記ダンパに取り付けられる振動発生部と、前記フレームおよび前記振動発生部に取り付けられる振動部と、を具備したことを特徴としたスピーカ装置である。
以下に、本発明のスピーカ装置の一実施の形態の構成について図面を参照して説明する。なお、本実施の形態では、平面視において互いに直交する2方向の寸法が異なる形状として略長方形のコーン型スピーカ装置について例示するが、例えば楕円状もしくは長円状などのコーン型スピーカ装置をも対象とすることができる。図1は、本発明の一実施の形態に係るスピーカ装置を示す斜視図である。図2は、スピーカ装置を長手方向と直交する方向から見た場合の断面図である。図3は、スピーカ装置を長手方向から見た場合の断面図である。図4は、ダンパの平面図である。
〔スピーカ装置の構成〕
図1ないし図3において、100はスピーカ装置で、このスピーカ装置100は、電気的に接続される再生装置(図示せず)からの電気信号である音声データを発音により出力する。このスピーカ装置100は、フレーム200と、磁石300と、振動板400と、振動発生部としてのボイスコイルボビン500と、ダンパ600と、ボイスコイル700と、ケース体800と、などを備えている。
フレーム200は、例えば硬質の合成樹脂やアルミニウム合金などの軽量金属材料などにて形成されている。そして、フレーム200は、一面側に向けて拡開する略凹状の本体部210と、この本体部210に一体的に設けられたヨークである磁性体220と、を備えている。
本体部210は、底部211と、取付段差部212と、架橋部213と、天板部214と、図示しないターミナルと、を備えている。底部211は、略楕円状に形成され、その底面略中央に略円形の開口211Aが穿設されている。取付段差部212は、一対の略三日月状に形成されたブロックであり、底部211上面の長尺方向の両端部にそれぞれ対向して設けられる。この取付段差部212の上面は、底部211の底面と略平行に設けられている。架橋部213は、取付段差部212の外周縁側から略放射状に先端側で互いに拡開する状態に複数一連に設けられている。天板部214は、略長方形板状に形成され、その長手方向端部側に架橋部213の先端部が一体的に連結されている。この天板部214の中央部は大きく開口されて、略楕円状の孔214Aが形成されている。なお、天板部214の形状が略長方形状であることから、スピーカ装置100の概形を平面視において互いに直交する2方向の寸法が異なる長方形状と称している。ターミナルは、電気信号の音声データが入力される端子を有しており、例えば架橋部213などに取り付けられている。
磁性体220は、上ヨーク221と、下ヨーク222と、を備えている。上ヨーク221は、磁性材料にて略楕円形の環状に形成されている。この上ヨーク221は、例えば接着剤などにて本体部210の底部211の下面に、内周が底部211の開口211Aと同軸上となる状態に一体的に取り付けられる。下ヨーク222は、例えば上ヨーク221と同材質に形成され、板部222Aと、突起部222Bと、などを備えている。板部222Aは、略楕円板状に形成されている。突起部222Bは、略円柱状に形成され、板部222Aの一面側の略中央に一体的に設けられる。
磁石300は、例えば楕円形の環状に形成され、軸方向の両端面に磁極面が形成されている。そして、磁石300は、上ヨーク221と下ヨーク222の板部222Aとの間に挾持される状態で、例えば接着剤などにて取り付けられている。この取り付けられた状態は、磁石300の内周側に下ヨーク222の突起部222Bが略同軸上に貫通する状態となっている。この磁石300の取り付けにより、下ヨーク222の突起部222Bの外周面と上ヨーク221の内周面とが異なる磁極で対向する状態となって磁気ギャップが形成される。
振動板400は、例えば表面が防触処理されたマグネシウム薄板やコーン紙、各種繊維のシート部材などにて略薄膜状に形成され、ボイスコイルボビン500およびボイスコイル700と共に所定方向に振動する。この振動板400は、振動部410と、エッジ部420と、鍔部430と、などにより一体的に形成されている。
振動部410は、平面視において楕円形の略扁平円錐形状に形成され、その長径方向軸は長方形状の天板部214の長手方向に平行となっている。この振動部410の径小となる側の略中央には中央孔411が形成され、この中央孔411は略円状の貫通孔である。エッジ部420は、略楕円形状に形成され、振動部410の軸方向側に突出する状態に断面略U字状に屈曲して形成されている。そして、このエッジ部420は、振動部410の拡開する側の外周縁に設けられる。鍔部430は、エッジ部420の外周縁から外方に向けて鍔状に突出して形成されている。そして、この鍔部430は、天板部214上面の内周側に例えば接着剤にて取り付けられ、フレーム200に支持される。なお、エッジ部420および鍔部430を別部材として、振動部410の外周縁近傍に接着などにより取り付けて一連に振動板400を構成してもよい。
ボイスコイルボビン500は、略有底円筒状に形成され、例えば振動板400と同材質、あるいはアルミニウムなどの軽金属や合成樹脂またはガラス繊維などの繊維を含有する合成樹脂などにより構成されている。このボイスコイルボビン500は、円筒部510と、ダストキャップ520と、を備えている。円筒部510は、その外径が振動板400の中央孔411の内径と略同寸法に形成され、軸方向の一端側が例えば接着剤などを用いて中央孔411の内周側と一体的に取り付けられている。ダストキャップ520は、略球面ドーム状の蓋部材であり、円筒部510の振動板400と接合される一端側に一体的に形成される。
ボイスコイル700は、銅などの導電性を有した材料からなる線材であり、ボイスコイルボビン500の円筒部510の開口端側における外周面に巻装されている。このボイスコイル700の巻装状態は、例えば接着剤等にて固定されている。また、ボイスコイル700は、振動板400がフレーム200に取り付けられた状態で、例えば環状の上ヨーク221の内周側に形成される磁気ギャップ内に位置する状態に巻装される。そして、ボイスコイル700の両端部が引き出され、フレーム200に設けられたターミナルの端子に接続されて音声信号が入力される。
ダンパ600は、振動板400の中央孔411が形成された側およびボイスコイルボビン500を振動可能に弾性支持する。このダンパ600は、ボイスコイル700が上ヨーク221の内周側に形成される磁気ギャップ内に位置する状態で、ボイスコイルボビン500を保持している。そして、ダンパ600は、図4に示すように、補強部としての外周枠610と、波型ダンパ部本体620と、を備えている。
外周枠610は、例えばABS(Acrylnitril Butadien Styren)樹脂などの所定の剛性および弾性を有した材料で楕円環状に形成され、その長径方向軸は長方形状の天板部214の長手方向に沿っている。この外周枠610は、波型ダンパ部本体620の外周に取り付けられ、波型ダンパ部本体620を補強する。また、外周枠610の長径寸法はフレーム200における一対の取付段差部212の内面間距離よりも所定の寸法だけ大きく形成されている。
波型ダンパ部本体620は、例えば綿などに樹脂を含浸し加熱成形することにより波型の凹凸が形成された、いわゆるコルゲーションダンパであり、外周枠610よりも軟質な素材で形成されている。この波型ダンパ部本体620は、その外周が楕円形状に形成されており、その長径方向軸は長方形状の天板部214の長手方向に平行となっている。そして、波型ダンパ部本体620の中央部には円状の貫通孔621が形成されている。この貫通孔621は、ボイスコイルボビン500の円筒部510が挿通され、円筒部510の軸方向略中間位置において、貫通孔621の内周面と円筒部510の外周面とが例えば接着剤などにて固定される。なお、この貫通孔621と、外周枠610と、本体部210における開口211Aおよび略楕円状の孔214Aと、磁性体220と、磁石300と、振動板400の中央孔411と、ボイスコイルボビン500と、のそれぞれにおける中心軸は、すべて同一軸上に形成されている。
また、波型ダンパ部本体620には、その外周端部に外側へ向けて鍔状に広がった鍔部622が形成されている。この鍔部622は、外周枠610とほぼ同様の形状で、その長径寸法が外周枠610の長径寸法よりも僅かに小さく形成されている。そして、この鍔部622は、例えば接着剤などにて外周枠610と貼り合され、これにより、波型ダンパ部本体620の全外周を外周枠610にて補強された状態となっている。さらに、これら鍔部622および外周枠610の長径方向端部側は、例えば接着剤などにてフレーム200における一対の取付段差部212間に架橋する状態で取り付けられる。また、鍔部622および外周枠610の短径方向の両端部側は、フレーム200などのいずれの部位にも接触しておらず、自由端となっている。
ケース体800は、図1に示すように、略矩形状のケース体であり、磁性体220および磁石300を内包する。
〔スピーカ装置の動作〕
次に、上記のような構成のスピーカ装置100の動作について説明する。振動板400と、ボイスコイルボビン500と、ボイスコイル700とは、フレーム200およびダンパ600にて軸方向に振動可能に弾性支持された状態となっている。すなわち、振動板400の鍔部430は、フレーム200の天板部214上面の内周側に取り付けられている。そして、ボイスコイルボビン500の円筒部510の一端側は、振動板400の中央孔411の内周側と一体的に取り付けられている。さらに、ダンパ600における貫通孔621は、その内周面がボイスコイルボビン500の円筒部510の外周面に接着される。そして、ダンパ600の長径方向端部側は、フレーム200における一対の取付段差部212間に架橋する状態で接着されている。
ここで、本体部210のターミナルより電気信号の音声データが入力されると、ボイスコイル700に電圧が印加され、磁石300および磁性体220にて構成される磁気回路の磁気ギャップの作用によりボイスコイル700が軸方向に振動する。そして、ボイスコイル700の振動により、振動板400およびボイスコイルボビン500が軸方向に振動し、振動板400より音声が出力される。この際、ダンパ600の波型ダンパ部本体620は、弾性変形して振動板400およびボイスコイルボビン500の軸方向への振動を許容し、かつ、その振動を適度に吸収する。そして、外周枠610は、波型ダンパ部本体620の外周端を補強して振動板400などをより確実に支持する。さらに、外周枠610および波型ダンパ部本体620は、共に楕円形状であるため、平面視において楕円形状である振動板400の重心を安定な状態に保持している。
また、ダンパ600における長径方向の両端部側は一対の取付段差部212に固定され、ダンパ600における短径方向の両端部側は自由端となっている。このため、ダンパ600の短径方向側は、振動板400などの軸方向への振動に伴って同軸方向に振動し、その振動幅は外周枠610の長径寸法により決定される。そして、外周枠610が振動する際、特定の周波数にて外周枠610自体が共振しても、波型ダンパ部本体620がその共振を適度に吸収するため、振動板400から異音が発生することがない。
〔スピーカ装置の作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、スピーカ装置100は、平面視において互いに直交する2方向の寸法が異なる楕円形の振動部410と、振動部410を支持するフレーム200と、フレーム200内に配置されるボイスコイルボビン500と、ダンパ600と、を備えている。そして、ダンパ600は、波型の凹凸が形成された環状体の波型ダンパ部本体620と、波型ダンパ本体620の外周端部のうちスピーカ装置100の長手方向と直交する方向における波型ダンパ本体620の端部の少なくとも一部を補強する外周枠610と、を具備している。また、スピーカ装置100の長手方向におけるダンパ600の端部の少なくとも一部は、フレーム200の取付段差部212に支持されている。
このため、ダンパ600の短径方向の両端部側は自由端となり、ダンパ600の短径側は振動板400などの軸方向への振動に伴って同軸方向に振動し、その振動幅は外周枠610の長径寸法により決定される。したがって、従来の短径方向寸法で振幅範囲が決定されていた楕円形状のダンパよりも振幅範囲が拡大されるため、従来出力できなかった音域、特に低音域の音を出力できる。さらに、スピーカ装置100を小型化するためにダンパ600の短径寸法を縮小したとしても、ダンパ600の長径寸法が所定の寸法を確保できていれば、幅広い音域の音を出力することができる。また、外周枠610が振動する際、特定の周波数にて外周枠610自体が共振しても、波型ダンパ部本体620がその共振を適度に吸収するため、振動板400から異音が発生することがない。また、スピーカ装置100の長手方向と直交する方向におけるダンパ600の端部側が外周枠610により補強されているため、ダンパ600の短径側が振動しても波型ダンパ部本体620は十分な強度を確保することができる。したがって、スピーカ装置100は、良好な音声出力を実現できる。
波型ダンパ部本体620は、その外周形状が楕円形に形成されている。このため、波型ダンパ部本体620は、平面視において楕円形状である振動板400の重心を安定化することができる。したがって、スピーカ装置100は、バランスの良い音声出力が可能となる。
波型ダンパ部本体620の外周全周には、硬質の材料で形成された外周枠610が取り付けられる。このため、波型ダンパ部本体620が綿などに樹脂を含浸し加熱成形することにより形成され、波型ダンパ部本体620自体では十分な強度を確保することができないとしても、外周枠610により波型ダンパ部本体620の外周端が補強されているので、振動板400などを確実に支持できる。また、振動板400などの大きな振動にも耐えることができ、かつ、ダンパ600の長径方向端部を取付段差部212により確実に固定できる。
波型ダンパ部本体620には、その外周端に外側へ向けて鍔状に広がった鍔部622が形成されている。そして、この鍔部622と楕円形の環状に形成された外周枠610とを例えば接着剤などにて貼り合すことにより、波型ダンパ部本体620の全外周を外周枠610にて補強する。このため、ダンパ600は、外周枠610と、波型ダンパ部本体620とをそれぞれ別体として形成し、波型ダンパ部本体620の鍔部622と外周枠610とを接着剤などにて貼り合せるという簡易な構成で、軟質な波型ダンパ部本体620を補強することができる。すなわち、構成を簡易化することで、装置設計が容易になり、製造効率も向上することができる。
〔実施の形態の変形〕
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、上述したように本実施の形態では、平面視において互いに直交する2方向の寸法が異なる非対称形コーン型スピーカ装置として、長方形状のコーン型スピーカ装置について例示したが、これに限らない。例えば、平面視において互いに直交する2方向の寸法が異なる楕円状もしくは長円状などのコーン型スピーカ装置をも対象とすることができる。
また、波型ダンパ部本体620は、その外周が楕円形状に形成されているとしたが、これに限らない。すなわち、波型ダンパ部本体620の外周形状は、例えば、図5に示すような長円形や図6に示すような真円形、楕円形の長径方向端部側の一部を切り欠いた形状、あるいは、長方形の角を丸く形成した形状や十字型の角を丸くした形状などとしてもよい。例えば、図5に示すように、外周形状が長円形である波型ダンパ部本体620は、平面視において長円形状である振動板400などに用いることができる。
また、ダンパ600は、楕円形の環状に形成された外周枠610と、外周が楕円形状に形成された波型ダンパ部本体620と、を備えた構成としたが、これに限らない。すなわち、例えば、図6に示すように、ダンパ600は、円環状に形成された外周枠610と、外周が真円形である波型ダンパ部本体620と、外周枠610と同質の材料により形成された一対の耳部630と、を備えている。耳部630は、略C型の取手状であり、スピーカ装置100の長手方向における外周枠610の端部から長手方向に延びて形成されている。そして、耳部630は、その長手方向側の端部が取付段差部212に接続され、外周枠610および波型ダンパ部本体620を支持する。
このような構成の場合、波型ダンパ部本体620の外周形状が真円形であるのに対し、ボイスコイルボビン500の円筒部510における軸直交方向断面の形状が円形であることから、ボイスコイルボビン500の振動が波型ダンパ部本体620に同心円状に広がって伝達する。このため、スピーカ装置100は、良好な音声を出力することができる。また、ダンパ600の軸方向への振動幅は、一対の耳部630における長手方向端部間の距離により決定される。このため、このような構成のスピーカ装置100は、上記実施の形態と同様の作用効果を奏し、幅広い音域の音を出力することができる。
なお、耳部630は、略C型の取手状に形成されるとしたが、これに限らない。すなわち、例えば複数本の耳部が蛇行状にして湾曲して形成された構成や、断面が略波形状に形成された構成、また、外周枠610から長手方向に板状に延びて形成される構成としてもよい。また、耳部630は、外周形状が真円形の波型ダンパ部本体620の場合だけに限らず、外周形状が楕円形や長円形などの波型ダンパ部本体620の場合に適用してもよく、これらの組み合わせは任意である。さらに、耳部630は、外周枠610と同質の材料により外周枠610と一体的に設けられる構成としたが、これに限らない。例えば、外周枠610とは異なる部材で形成し、例えば接着剤などで外周枠610のいずれかの部位に取り付ける構成としてもよい。
上記した実施の形態において、波型ダンパ部本体620の波型の凹凸形状は、図4に示すような円状の貫通孔621から同心円状に広がっていく形状の波型に限らず、例えば周期的な非同心円状の波型としてもよい。また、円状の貫通孔621から同心円状に広がっていく形状の波型においても、径方向の断面形状が正弦波形であるだけでなく、矩形波、三角波などさまざまな形状の波形状を対象とすることができる。
また、図4において外周枠610を楕円形の環状に形成して波型ダンパ部本体620の外周全てを囲む構成としたが、これに限らない。すなわち、例えば、外周枠610は、楕円形状の波型ダンパ部本体620の短径方向側のみ、あるいは短径方向側のうち一方側のみを補強し、波型ダンパ部本体620の長径方向側を直接取付段差部212に接着する構成などとしてもよい。また、例えば、外周枠610を矩形板状として内部に波型ダンパ部本体620を設ける孔を形成し、外周枠610の一端側を取付段差部212に取り付ける構成などとしてもよい。さらに、外周枠610は、ABS樹脂などにより形成する構成としたが、これに限らず、例えばPBT(Poly−Butylene−Terephthalate)樹脂などのその他の樹脂材料や、アルミニウムなどの軽金属材料など、所定の剛性および弾性を有した材料であればいずれでもよい。また、外周枠610を設けずに、波型ダンパ部本体620の外周を特に樹脂を多めに含ませて強度を確保するなどとしてもよい。
そして、取付段差部212は、一対の略三日月状に形成されたブロックであるとしたが、これに限らず、例えば長尺上のブロックなど、ダンパ600を底部211と平行な状態に保持できる構成であればいずれの構成としてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
〔実施の形態の作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、スピーカ装置100は、平面視において互いに直交する2方向の寸法が異なる楕円形の振動部410と、振動部410を支持するフレーム200と、フレーム200内に配置されるボイスコイルボビン500と、ダンパ600と、を備えている。そして、ダンパ600は、波型の凹凸が形成された環状体の波型ダンパ部本体620と、波型ダンパ本体620の外周端部のうちスピーカ装置100の長手方向と直交する方向における波型ダンパ本体620の端部の少なくとも一部を補強する外周枠610と、を具備している。また、スピーカ装置100の長手方向におけるダンパ600の端部の少なくとも一部は、フレーム200の取付段差部212に支持されている。このため、ダンパ600の短径方向の両端部側は自由端となり、ダンパ600の短径側は振動板400などの軸方向への振動に伴って同軸方向に振動し、その振動幅は外周枠610の長径寸法により決定される。したがって、従来の短径方向寸法で振幅範囲が決定されていた楕円形状のダンパよりも振幅範囲が拡大されるため、従来出力できなかった音域、特に低音域の音を出力できる。また、外周枠610が振動する際、特定の周波数にて外周枠610自体が共振しても、波型ダンパ部本体620がその共振を適度に吸収するため、振動板400から異音が発生することがない。また、スピーカ装置100の長手方向と直交する方向におけるダンパ600の端部側が外周枠610により補強されているため、ダンパ600の短径側が振動しても波型ダンパ部本体620は十分な強度を確保することができる。したがって、スピーカ装置100は、良好な音声出力を実現できる。
本発明の一実施の形態に係るスピーカ装置を示す斜視図である。 前記実施の形態におけるスピーカ装置を長手方向と直交する方向から見た場合の断面図である。 前記実施の形態におけるスピーカ装置を長手方向から見た場合の断面図である。 前記実施の形態におけるダンパの平面図である。 本発明の変形例を示す平面図である。 本発明の変形例を示す平面図である。
符号の説明
100 スピーカ装置
200 フレーム
410 振動部
500 振動発生部としてのボイスコイルボビン
600 ダンパ
610 補強部としての外周枠
620 波型ダンパ部本体
630 耳部

Claims (6)

  1. 平面視において互いに直交する2方向の寸法が異なる非対称形の振動部と、前記振動部を支持するフレームと、前記フレーム内に配置される振動発生部とを有するスピーカ装置に用いられるダンパであって、
    波型の凹凸が形成された略環状体であって、その内側に前記振動発生部が取り付けられる波型ダンパ部本体と、
    前記波型ダンパ部本体の外周端部のうち前記スピーカ装置の長手方向と直交する方向における前記波型ダンパ部本体の外周端部の少なくとも一部を補強する補強部と、を具備し、
    前記長手方向における前記波型ダンパ部本体の外周端部の少なくとも一部が前記フレームに支持される
    ことを特徴としたダンパ。
  2. 請求項1に記載のダンパであって、
    前記波型ダンパ部本体は、その外周形状が楕円形、長円形または略円形である
    ことを特徴としたダンパ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のダンパであって、
    前記補強部は、前記波型ダンパ部本体の外周端部の全周を補強する
    ことを特徴としたダンパ。
  4. 請求項3に記載のダンパであって、
    前記波型ダンパ部本体の外周端部には外側に向けて突出した鍔部が形成されており、
    前記補強部は、前記波型ダンパ部本体よりも硬質の材料で環状に形成され、前記鍔部に取り付けられる
    ことを特徴としたダンパ。
  5. 請求項3または請求項4に記載のダンパであって、
    前記補強部には前記長手方向側に延びて形成された耳部が設けられ、
    前記耳部の前記長手方向側の端部側は、前記フレームに支持される
    ことを特徴としたダンパ。
  6. フレームと、
    前記フレームに取り付けられる請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のダンパと、
    前記ダンパに取り付けられる振動発生部と、
    前記フレームおよび前記振動発生部に取り付けられる振動部と、
    を具備したことを特徴としたスピーカ装置。
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