JPH0118241Y2

JPH0118241Y2 -

Info

Publication number: JPH0118241Y2
Application number: JP10327682U
Authority: JP
Priority date: 1981-07-09
Filing date: 1982-07-09
Publication date: 1989-05-29
Also published as: FR2509208A1; JPS5827001U; DE3127130A1; FR2509208B3; GB2103529A; GB2103529B

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、主センターを具備しトルク的に素材
と結合可能な主スピンドルで、その出力が切削出
力に適合した駆動モータにより駆動可能であるよ
うな主スピンドルと、心押台センターを具備する
心押台スピンドルとを有し、加工すべき素材が前
記両センター間に支持されるような切削高速度加
工機械、特に高速度旋盤に関する。

生産性を向上させるために、切削加工機械、特
に旋盤の切削出力を高めるように努めてきた。切
削能力を高めることは、高品質の工具、例えばセ
ラミツク工具を適用しながら加工速度を上げ、即
ちスピンドルの回転数と駆動出力を上げることに
よつて可能である。

例えばスピンドルの回転数を10000r.p.m.に、
又は15000r.p.m.に著しく上げると、切削能力は
本質的に改善されるがこの改善は全範囲に渡るも
のではない。その理由は、切削時間、即ち積極的
な素材加工時間と、素材を装着したり外したりす
るのに必要な準備時間との間の割合が明らかに悪
くなるからである。この悪化の原因は、切削加工
そのものがより早くなることに基づくばかりでは
なく、主スピンドル用の高い必要な駆動出力がよ
り大きな回転質量を有するより大きなモータを適
用することを必要とする点にある。この大きな駆
動モータの制動と再加速とは比較的緩慢に行われ
るばかりでなく、比較的大きな動力を必要とす
る。

本考案は、切削高速度加工機械、特に高速度旋
盤において、切削時間と準備時間との間の割合を
決定的に改良し、更にその機械の摩耗も少なくな
るように形成することを課題とする。

この課題は、心押台内の心押台スピンドルが、
これと軸方向に係合する駆動装置の作用を受けて
軸方向に摺動可能に支持されており、また素材と
トルク的に結合可能な連行装置を備えた心押台セ
ンターを有し、更に零から最高回転数まで制御又
は調節可能な第２駆動モータにより駆動可能とな
つており、主センターが、主スピンドルとしつか
り連結された別の連行装置にして素材をトルク的
に連結するための連行装置とは分離して、主スピ
ンドル内に回転可能に、またバネ装置の力に抗し
て軸方向に摺動可能に支持されているように構成
することにより解決される。

本考案の特に有利な実施形態は実施態様項に記
されている。

次に本考案を図面に示した実施例に基づいて詳
細に説明することにする。

第１図に示した高出力旋盤は大体のところ、支
台１５と主スピンドル１と心押台スピンドル３と
切削工具１２とからなる。

支台１５には、相互に間隔を開けて主スピンド
ル台１６と軸方向にこれに対して摺動可能な心押
台２とが支持されている。主スピンドル台１６は
一方では主スピンドル１を回転可能に軸受けし、
他方では、主スピンドル１を駆動するための高出
力駆動モータ１４を固定していて、その駆動出力
は、必要な切削出力の大きさに対応している。

心押台２内には心押台スピンドル３が回転可能
に軸受されている。更に、心押台には、第２の駆
動モータ６が固定され、この出力は第１の駆動モ
ータ１４に対して小さい出力を有していて、心押
台スピンドル３を駆動できる。この点は後に詳細
に説明する。

切削加工をする素材９はセンターに支持され、
しかもその一端は主スピンドル１の主センター７
上に、そしてその他端は心押台スピンドル３の心
押台センター５上に支持されている。素材をセン
ターで支持することは、高速回転ではまず通常希
有であると思われる。これは精密で確実な支持を
行う。チヤツク装着具等を適用することは、スピ
ンドルを高速回転しようとする際には、その時生
ずる遠心力のため実際には不可能である。

実施例において、水平及び垂直に摺動可能で水
平長手軸周りに回転可能な工具台１２を設けてい
る。これには例えば複数の切削工具１７が固定さ
れている。

高出力旋盤を最良に適用するために、フローテ
イング式素材交換を実施する。駆動モータ１４に
より駆動される主スピンドル１は素材交換の際、
即ち加工すべき素材９を機械に導入し、加工済素
材９を機械から取り出す際には全回転数で回転し
続ける。この目的のため、一方では第２の駆動モ
ータ６を設け、他方では主センター７と主スピン
ドル１と、また心押台センター５と心押台スピン
ドル３とを特別に形成し且つ配設している。

第２図には主スピンドルと心押台スピンドルの
構成を詳細に示している。

心押台スピンドル３は心押台２に回転可能に軸
受され、軸方向でこれに係合し油圧シリンダーの
形の駆動装置４の作用で、心押台２又はスライド
ユニツト内で軸方向にも摺動可能である。心押台
スピンドル３の心押台センター５には連行装置１
８を設け、その連行装置を介して心押台センター
乃至心押台スピンドル３がトルク的に素材９に結
合可能である。この連行装置１８は爪クラツチ等
の形で形成でき、素材９の端面に設けられ少なく
ともほぼ半径方向に延びるぎざぎざや溝等が心押
台スピンドルの端面にある対応した突出部分に係
合する。

心押台スピンドル３とは逆に主スピンドル１で
は、主センター７と連行装置８とは機能的に相互
に完全に分離している。心押台スピンドル３の対
応する連行装置１８と同じ又は似た方法で構成で
きる連行装置８は、主スピンドル１に固定され、
主センター７はこれと無関係に自由回転きるよう
に主スピンドル１に支持されている。主センター
７はバネ装置１３の力に抗して主スピンドル１内
に軸方向に押し込めることができる。

素材９の交換は以下の如く実施される。

先ず主スピンドル１が全回転数で駆動モータ１
４により駆動され、素材は支持されていない点か
ら出発する。加工すべき素材は、両センター１と
５の間の範囲でこのセンターの下側の水平面内で
センターの長手軸に対して直角方向に機械を通し
て配置している搬送装置１０、例えばリフト装置
により、主センター７と心押台センター５との間
で次の位置にもたらされる。即ち素材９の長手軸
と主スピンドル１及び心押台スピンドル３の軸線
とが一致する位置にもたらされる。この位置は第
３図に示されている。先ず素材９は摩擦で主スピ
ンドル１と一緒に回転する主センター７にも静止
している心押台センター５にも係合していない。
駆動装置４を操作すると、回転していない心押台
スピンドル３は軸方向に押し出され、このことに
より先ず心押台センター５が、素材の端面に設け
た調心孔に導入され、同時に、素材９と心押台セ
ンター５の連行装置１８との間のトルク伝達結合
が生じる。心押台スピンドル３を更に軸方向に運
動させると、素材９はその他方の端面で主センタ
ー７に摺動する。その際心押台スピンドル３は、
素材９が主スピンドルの主センター７の方に移動
されるが、全回転数で回転する主スピンドルの連
行装置８がなお素材とは係合しない程度に軸方向
に動かされる。この位置が第４図に示されてい
る。

この位置に達すると、心押台スピンドル３は、
その回転数を制御又は調節できる第２駆動モータ
６により零から主スピンドル１の回転数にほぼ一
致する回転数まで連続的に加速される。この間工
具１７は作用させていない。

素材９の回転数が駆動モータにより駆動される
主スピンドル１の回転数とほぼ一致すると（この
ことは周知の回転数測定及び比較装置により検出
できる）、心押台スピンドル３は駆動装置４によ
り連行装置８が素材９と摩擦的に乃至はトルク的
に結合するまで更に軸方向に主スピンドル１の方
へと押し付けられる。そのため本来の材料の交換
が終わり、素材の切削加工を始めることができ
る。

基本的には主駆動モータ１４の出力の２〜５％
の出力の第２の駆動モータ６は加工工程中に更に
回転しているか、又は無負荷回転で自由に回転し
ている。しかし第２の駆動モータ６をトルク的に
素材９から切り離し、更に素材９をトルク的に主
スピンドル１に結合する方が良い。この目的で、
実施例において、心押台スピンドル３と第２駆動
モータ６との間にフリーホイール１１を介在させ
ている。第２の駆動モータ６は主スピンドル１の
回転数より僅かに低い回転数で高速回転される。
この回転数の差は、主スピンドル１と素材９との
間にトルク結合が、従つてまた主スピンドル１と
心押台スピンドル３との間のトルク結合が生じた
時に心押台スピンドル３と第２駆動モータ６との
間の切り離しを生じさせる。何故ならば主駆動モ
ータ１４によつて回転される素材９の回転数が同
一方向に素材を回転させようとする第２の駆動モ
ータ６の回転数よりも大きくなるので、フリーホ
イール１１のため第２の駆動モータ６と心押台ス
ピンドル３との間は相対回転ができるからであ
る。第２駆動モータ６をその後再び静止させるこ
とが出来る。

素材９の切削加工終了後次の素材９の交換が行
われる。加工済素材は取り出され、加工すべき新
しい素材が導入される。加工済素材を取り出す場
合、前述した処理工程がほぼ逆方向に行われる。
切削工具１７を戻すことにより、心押台スピンド
ル３は駆動装置４により戻され（第２図で右方
向）、バネ装置１３の作用を受けて同一軸方向へ
移される素材は主スピンドル１の連行装置８から
トルク的結合を外される。次いで素材９は第２駆
動モータ６の回転数の減少により制動される。そ
の後、心押台スピンドル３は更に離され、加工済
素材は搬送装置１０に移される。

第２の駆動モータ６が心押台スピンドル３とフ
リーホイール１１を介して連結されている場合、
このフリーホイールは、心押台スピンドルを制動
できるようにするために、操作可能なフリーホイ
ール不作用装置を備えている必要がある。この不
作用装置は公知の構造をしており、相対回転があ
つてもすべらないようにしつかりとフリーホイー
ルにより結合される両回転部材を固定してしまう
ものである。

フローテイング式素材交換をしている間、主駆
動モータ１４もそれにより駆動される主スピンド
ル１も一緒に回転し続け、一方加工済で取り外す
べき素材の制動も、新たにセツトし加工すべき素
材９の加速も、第２駆動モータ６が比較的小さな
慣性モーメントしかないので迅速に行える。本考
案により素材の交換が早くできるので、高速度加
工機械を最良に適合でき、更に比較的大きな回転
質量を有し、且つ汎用機械ではその度毎に制動及
び加速をさせる必要がある主駆動装置の摩耗もか
なり減少できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による高速度旋盤の側面図であ
り、第２図は第１図の部分拡大断面図であり、第
３図及び第４図は第２図の部分で素材の交換を実
施する際のそれぞれ異なつた工程の図面である。図中参照番号、１……主スピンドル、２……心
押台、３……心押台スピンドル、４……駆動装
置、５……心押台センター、６……第２駆動モー
タ、７……主センター、８……連行装置、９……
素材、１１……フリーホイール、１３……バネ装
置、１４……第１（主）駆動モータ、１８……連
行装置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 主センターを具備しトルク的に素材と結合可
能な主スピンドルで、その出力が切削出力に適
合した駆動モータにより駆動可能であるような
主スピンドルと、心押台センターを具備する心
押台スピンドルとを有し、加工すべき素材が前
記両センター間に支持されるような切削高速度
加工機械において、心押台２内の心押台スピン
ドル３が、これと軸方向に係合する駆動装置４
の作用を受けて軸方向に摺動可能に支持されて
おり、また素材９とトルク的に結合可能な連行
装置１８を備えた心押台センター５を有し、更
に零から最高回転数まで制御又は調節可能な第
２駆動モータ６により駆動可能となつているこ
とと、主センター７が、主スピンドル１としつ
かり連結された別の連行装置８にして素材９を
トルク的に連結するための連行装置８とは分離
して、主スピンドル１内に回転可能に、またバ
ネ装置１３の力に抗して軸方向に摺動可能に支
持されていることとを特徴とする切削高速度加
工機械。 (2) 第２の駆動モータ６の出力は、切削中ではな
い素材９を零から主スピンドル１の回転数まで
連続的に加速し、素材を取り外すため主スピン
ドル１の回転数から零まで制動するのに必要な
出力より少なくとも幾らか大きな出力であるこ
とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
に記載の切削高速度加工機械。 (3) 第２の駆動モータ６が素材９を主スピンドル
１とトルク的に結合した後心押台スピンドル３
から切り離せることを特徴とする実用新案登録
請求の範囲第１項又は第２項に記載の切削高速
度加工機械。 (4) 心押台スピンドル３と第２駆動モータ６との
間にフリーホイール１１を介在させていること
を特徴とする実用新案登録請求の範囲第３項に
記載の切削高速度加工機械。 (5) フリーホイール１１が操作可能なフリーホイ
ール不作用装置を備えていることを特徴とする
実用新案登録請求の範囲第４項に記載の切削高
速度加工機械。